<<構成>>
<スロットマシン10の構成>
図1は、本発明の実施形態によるスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定枚数以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちから3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちから1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちから3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L、40C及び40Rはリング状の形状であり、このリール40L、40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L、40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらのリール40L、40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。後述するように、リール40L、40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L、40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L、40C及び40Rが回転したときには、リール40L、40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L、40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。そして、ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止し、ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止し、ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたサウンド出力装置(図示せず。なお、後述する図2に示すサウンド出力装置64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
なお、フロントパネル20には、表示装置70や表示ランプ90の他に、LEDランプ等により所定の遊技状態、例えば特別遊技状態に移行する期待度を表示する期待度表示装置72が設けられている(図示せず)。なお、期待度表示装置72は、表示装置70等と別体に備える態様に限定されず、例えば表示装置70中に備えられる態様も可能である。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、34、36のいずれかを操作した後、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70と、表示ランプ90と、サウンド出力装置64と、期待度表示装置72とを含む報知手段610が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから構成されるベット手段320と、から操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役である第1特別役と第2特別役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生手段412(ハード乱数等)と、この乱数発生手段412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6参照)に示される。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50の操作により発信されたリール回転開始信号を受信することにより、モータ80L、80C、80Rの制御を行い、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rを操作することにより発信されたストップスイッチ操作信号を受信することにより、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。このリール制御手段420による制御処理は、リール変動・停止サブルーチン(図7参照)に示される。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432を含む。特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段520と、ランプ制御手段522と、サウンド出力制御手段524と、期待度表示制御手段526とを含む演出制御手段510が設けられている。
ここで、画像制御手段520は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段610の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段522は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段610中の表示ランプ90を点灯することができる。また、サウンド出力制御手段524は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したサウンドデータを読み出して、サウンド出力駆動回路222を制御して、報知手段610のサウンド出力装置64から所定のサウンドを発することができる。そして、期待度表示制御手段526は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した期待度抽選表のデータを読み出して、期待度表示駆動回路224を制御して、報知手段610の期待度表示装置72に期待度を表す表示形態を出力する。なお、表示駆動装置220、ランプ駆動回路218及びサウンド出力駆動回路222、期待度表示駆動回路224については、後述する。
なお、図2においては、期待度表示装置72について、画像表示装置70と表示ランプ90とは別体として備えるスロットマシンを説明しているが、期待度表示装置72を別体として備える態様の他、表示装置70又は表示ランプ90として、あるいは表示装置70又は表示ランプ90の中に期待度表示装置72を備える態様も可能である。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L、52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52L、52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図9に示すサブルーチン、及び、これらのプログラムで使用するための初期データ等を記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の表示位置を表す番号を特定し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄の組合せを決定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、サウンド出力駆動回路222や、期待度表示駆動装置224や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、サウンド出力装置64から発するためのサウンドデータも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、サウンド出力装置64を駆動するためのサウンド出力駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されているサウンドデータを読み出し、そのデータをサウンド出力駆動回路222に供給する。このようにすることにより、サウンド出力装置64から所定のサウンドが発せられる。
さらに、入出力バス204には、期待度表示装置72を駆動するための期待度表示駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている期待度抽選表のデータを読み出し、そのデータを期待度表示駆動回路224に供給する。このようにすることにより、期待度表示装置72に期待度に対応する表示形態を出力することができる。
<<制御処理の説明>>
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図9は、メインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。図6は、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図7は、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図8は、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。図9は、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理Aサブルーチンを示す。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図5のフローチャートを用いて、メインルーチンの制御処理を説明する。メインルーチンは、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述するように、例えば、図9に示す役当選時処理AサブルーチンのステップS109、図16に示す役当選時処理BサブルーチンのステップS212において行なわれる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを遊技者が操作したか否かを判別する(ステップS11)。遊技者がいずれかのベットスイッチを操作した(YES)と判別したときは、ベットスイッチを操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定する(ステップS12)。この設定ベット数は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS12において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体が有る場合には、遊技者がベットスイッチ32、34又は36の何れか一のスイッチを操作したときに発信されるベット操作信号を受信の有無を判断し、受信したベット操作信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
そして、ステップS12において、設定ベット数に決定をした後、ベットスイッチ操作信号を主制御回路100から副制御回路200に送信して(ステップS13)、ステップS15に進む。ここで、「ベットスイッチ操作信号」とは、何れかのベットスイッチが操作されたとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、ベットスイッチ操作信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510においてベットスイッチが操作されたことを判別するものである。
ステップS11において、ベットスイッチ32、34、36のいずれもが操作されていない(NO)と判別したときは、ステップS11の処理を繰り返す。
ステップS10において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除し(ステップS14)、ステップS15に進む。この結果、ステップS11〜S13の処理を行わないことから、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技媒体が自動投入されたのと同じ処理を行い、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行なわれた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS15)。スタートスイッチ50がオンされていない(NO)と判断した場合、ステップS15の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされた(YES)と判断した場合、スタートスイッチ操作信号を主制御回路100から副制御回路200に送信して(ステップS16)、ステップS17に進む。ここで、「スタートスイッチ操作信号」とは、スタートスイッチ50が操作されたとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、スタートスイッチ操作信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510においてスタートスイッチが操作されたことを判別するものである。
ステップS17の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行なわれ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS17)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS18)が行なわれる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図7のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS18)によりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ処理サブルーチン(ステップS19)が行われる。このサブルーチンの詳細については、図8及び図9(図16)のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払出処理(ステップS20)が行なわれる。この払出処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
図6は、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図6の役抽選処理サブルーチンを用いて、役抽選処理とフラグオン処理とについて詳細に説明する。
まず、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS21)。ステップS21において、RB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS22)。ここで、RB用抽選表の実施例を図18に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されており、例えば一般役1の場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。ここで、一般役1が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役1に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.49と低く設定されている。
ステップS21の判断において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS23)。ステップS23において、BB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS24)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図19に示す。
BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜4の一般役と、図柄番号5のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図20)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役及び再遊技役がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1〜第3リールの全てのリールにBARの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。BB未作動時一般抽選表(図20)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/312.0であり、BB遊技中においては、通常の一般遊技時と比較してRB役に当選する確率が非常に高く設定されている。また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役2は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号4の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、第1リールの図柄がチェリーであれば、残りの図柄については何れの図柄であっても入賞するように設定されている。
ステップS23の判断において、BB遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS25)。BB未作動時一般抽選表の実施例は図20に示されている。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB遊技)ではない通常の一般遊技において用いられる抽選表であり、図柄番号1のBB役と、図柄番号2のRB役と、図柄番号3〜5の一般役と、図柄番号6の再遊技役と、図柄番号6のはずれとが設定され、再遊技役の当選確率は、1/7.3に設定されている。さらに、図柄番号1のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、451枚の最大払出枚数が設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS26)。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS27)。RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS28)、RB役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS29)。そして、RB役当選信号を送信した後、ステップS30に進む。ここで、「RB役当選信号」とは、役抽選によりRB役に当選したとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、RB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、RB役に当選したことを判別するものである。
ステップS27において、RB役に当選していない(NO)と判別したときは、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS31)。ステップS31において、BB役に当選した(YES)と判別したときは、BBフラグをオンに設定して(ステップS32)、BB役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS33)。そして、BB役当選信号を送信した後、ステップS30に進む。ここで、「BB役当選信号」とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選によりBB役に当選したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、BB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、BB役に当選したことを判別するものである。
ステップS31において、BB役に当選していない(NO)と判別したときは、一般役1〜一般役3の何れかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS34)。何れかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS35)、対応する一般役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS36)。そして、何れかの一般役当選信号を送信した後、ステップS30に進む。ここで、一般役1当選信号等の「一般役当選信号」とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により一般役に当選したとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、一般役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、対応する一般役に当選したことを判別するものである。
次に、ステップS34において、何れの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS37)。ステップS37において、再遊技役に当選した(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオンに設定して(ステップS38)、再遊技役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS39)。そして、再遊技役当選信号を送信した後、ステップS30に進む。ここで、再遊技役当選信号とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により再遊技役に当選したとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、再遊技役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、再遊技役に当選したことを判別するものである。さらに、ステップS37において、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、未当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS40)。そして、未当選信号を送信した後、ステップS30に進む。ここで、「未当選信号」とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により何れの役にも当選しないとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、未当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、役に当選しなかったことを判別するものである。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS30において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS17)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS18)を行う。図7に示すフローチャートを用いて、リール変動・停止サブルーチンの詳細な説明を行う。
まず、図6のステップS30で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS41)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS42)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS42の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、リール回転開始信号を発信する(ステップS43)。この信号に基づいて、モータ駆動回路114が作動して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始し、リール40L、40C、40Rが回転を始める。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS44)。リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS44の判断処理を繰り返す。この結果、リールの回転が定速回転に達するまで、次の工程であるリール停止制御が行うことができないように設定されている。
リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS45〜ステップS47)。「リール停止信号」とは、ストップスイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つのスイッチを押動操作したときに発信される信号である。例えば、第1リール用のストップスイッチ52Lが押動操作された場合には、第1リール停止信号が発信され、第1リール40Lを回転させるモータ80Lの停止制御が行なわれる。同様に、第2リール用のストップスイッチ52Cが押動操作された場合には、第2リール停止信号が発信され、第2リール40Cを回転させるモータ80Cの停止制御が行われ、第3リール用のストップスイッチ52Rが押動操作された場合には、第3リール停止信号が発信され、第3リール40Rを回転させるモータ80Rの停止制御が行われる。
第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号の何れも受信しないと判別したときは、停止に関する制御を行わず、リール停止信号の受信処理を繰り返すためにステップS45に戻る。一方、第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれか1つを受信した(YES)と判別したときには、次のステップS48へ進む。
ステップS48では、いずれかのリール停止信号を受信した場合、当選した役があるか否かを判別した後、当選した役があると判別し、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄停止処理を行う(ステップS48)。
ステップS48において図柄停止処理をした後、全リールが停止したか否かを判別する(ステップS49)。全リールが停止していない(NO)と判別したときには、ステップS45に戻り、全リールが停止するまで繰り返す。一方、全リールが停止している(YES)と判別したときには、リール変動・停止サブルーチンを終了する。
<フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS18)が終了すると、次に、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS19)を行う。図8は、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。図8のフラグオフ処理サブルーチンを用いて、フラグオフ処理について説明する。
はじめに、RB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS51)。RB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技処理(ステップS52)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「RB遊技処理」とは、RB遊技中の入賞回数又はRB遊技回数が所定の回数に達するまで、RB用抽選表(図18)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、一般役1の当選する確率が1/1.03と非常に高く設定されていることから、RB遊技中、一般役1に当選する可能性が非常に高く、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
次に、ステップS51において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS53)。BB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技処理(ステップS54)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「BB遊技処理」とは、BB遊技の終了条件(最大払出遊技媒体枚数)に達するまで、BB作動時抽選表(図19)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、RB役の当選する確率が1/4.0と非常に高く設定されていることから、RB遊技に移行できるRB役に当選する可能性が非常に高く、RB役に当選し入賞することにより、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
さらに、ステップS53において、BB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS55)。当選役がある(YES)と判別したときには、後述する役当選時処理サブルーチン(ステップS56)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS55において、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ処理サブルーチン(図8)において、ステップS55で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS56)の詳細な説明を、役当選時処理Aサブルーチン(図9)に示すフローチャートを用いて説明する。役当選時処理Aサブルーチンは、図8に示すように、RB遊技中ではなく、BB遊技中でもない場合のみ実行される。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS101)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS102)。
ステップS101において、RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定し(ステップS103)、RB遊技状態に設定し、役当選時処理Aサブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
ステップS102において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104において、BB役に入賞している(YES)と判別した場合、BB役フラグをオフに設定し(ステップS105)、BB遊技状態に設定し、役当選時処理Aサブルーチンを終了する。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技が開始され、BB遊技と判別される。
ステップS104において、BB役に入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1等の何れかの一般役に入賞しているか否かを判断する(ステップS106)。ステップS106において、何れかの一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS107)、役当選時処理Aサブルーチンを終了する。
ステップS106において、何れの一般役にも入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役に入賞しているか否かを判断する(ステップS108)。ステップS108において、再遊技役に入賞している(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオフに設定し(ステップS109)、再遊技状態に設定し、役当選時処理Aサブルーチンを終了する。
また、ステップS108において、再遊技役に入賞していない(NO)と判別した場合は、当選役がいずれかの一般役であるときには次遊技に一般役フラグをオンの状態を維持せずオフに設定するため、当選役が何れかの一般役であるか否かを判断する(ステップS110)。なお、当選役が再遊技役である場合を考慮していないのは、再遊技役に当選したときは、再遊技役に入賞可能なようにリール上の図柄が配置されているためである。ステップS110において、当選役が何れかの一般役である(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS111)、役当選時処理Aサブルーチンを終了する。また、ステップS110において、当選役が何れの一般役でもない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理Aサブルーチンを終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のようにして、図9に示すフラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS19のフラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS20の払出処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
<<演出制御処理の説明>>
以下に、副制御回路200の演出制御手段510で行われる演出制御処理について説明する。本実施形態においては、画像表示装置70に、所定の順序で段階的に表示される演出画像の表示段階により所定の遊技状態に移行する期待度を表示する演出態様である「ステップアップ演出」を出力するとともに、期待度表示装置72に、ステップアップ演出の表示段階に対応して段階的に表示される「期待度の表示形態」、例えばインジケータを出力する演出制御処理を行う。なお、期待度表示装置72に関して、期待度の表示形態をインジケータ等に代えて、表示ランプ90の点灯ランプの個数により期待度を出力することも可能である。
ここで、ステップアップ演出で出力される期待度は「0」から最大レベル値である「5」までの数値で表され、期待度が最大レベル値「5」である場合は、特別遊技やAT遊技等の所定の遊技状態に移行する期待度が最も高いことを示す。なお、期待度が「0」である場合は、ステップアップ演出の出力は行われず、期待度の表示形態の出力も行われない。
第1実施形態として、ステップアップ演出の演出画像の表示段階により、遊技状態が特別遊技状態に移行する期待度を特別役当選期待度抽選表(図21)を用いて決定し、ベットスイッチが操作されたとき、ステップアップ演出の出力を強制終了する一方、特別遊技状態に移行する期待度を、ステップアップ演出とは別個独立に出力するスロットマシンの演出制御処理について説明する。また、第2実施形態として、ステップアップ演出の演出画像の表示段階により、当選役の図柄が画像表示装置等を用いて出力される遊技状態(以下、「AT遊技状態」と称する。)に移行する期待度をAT遊技移行期待度抽選表(図23)を用いて決定し、何れかのベットスイッチが操作されたとき、ステップアップ演出の出力を強制終了する一方、AT遊技状態に移行する期待度を、ステップアップ演出とは別個独立に出力するスロットマシンの演出制御処理について説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る演出制御処理を、特別役当選期待度抽選表(図21)と、図10〜図15とを用いて説明する。第1実施形態に係る演出制御処理は、特別役当選期待度抽選表(図21)を用いて抽選により特別遊技状態に移行する期待度を選択する。ここで、図10は、単位遊技ごとに一回、遊技の進行に従って実行される演出制御処理Aサブルーチンを示す。図11は、演出制御処理Aサブルーチンの一部であって、ステップアップ演出の各表示段階の演出画像が出力される間隔である単位表示時間ごとに、各表示段階の演出画像を出力するために段階的に実行されるステップアップ演出処理サブルーチンを示す。図12は、ステップアップ演出処理サブルーチンの一部であって、ベットスイッチの操作によりステップアップ演出を強制終了させるため、割込処理間隔時間ごとに一回、実行されるステップアップ演出強制終了処理サブルーチンを示す。
なお、第1実施形態においては、期待度として、特別遊技状態に移行する期待度、具体的には、特別役に当選した期待度を出力することから、特別役に当選した期待度が高いと遊技者に認識させた場合には、当選した特別役に入賞することで特別遊技に移行できる期待感がさらに高まり、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味を長く継続させることができる。一方、特別役に当選した期待度が低いと遊技者に認識させた場合には、期待度表示装置72により期待度が把握できることから、画像表示装置70によりステップアップ演出の演出画像が全て出力される前に、ステップアップ演出を強制終了させることができるため、遊技の進行をさらに速めることができる。したがって、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味が低くなることを防止することができる。
(スタートスイッチ操作信号の受信判断処理)
画像表示装置70に出力されているステップアップ演出と別個独立に既に出力されている期待度の表示形態について、スタートスイッチ操作により期待度の表示形態の出力を終了させるため、スタートスイッチ操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS121)。ステップS121において、スタートスイッチ操作信号を受信した(YES)と判別したときは、期待度の表示形態の出力を終了する(ステップS122)。一方、ステップS121において、スタートスイッチ操作信号を受信していない(NO)と判別したときは、当該受信判断処理を繰り返す。この結果、後述するとおり、遊技者のベットスイッチ操作からスタートスイッチ操作までの期間、期待度表示装置72に、特別遊技状態に移行する期待度の表示形態が出力されることから、遊技者に特別遊技状態に移行する期待度を把握させることができる。
(役当選信号の受信判断処理)
はじめに、特別役当選期待度抽選表(図21)を用いて、特別遊技の遊技状態に移行する期待度を選択するため、演出制御手段510により主制御回路100から副制御回路200に送信されるRB役当選信号、BB役当選信号、一般役1当選信号、一般役2当選信号、一般役3当選信号、再遊技役当選信号又は未当選信号を受信したか否かを判断し、何れかの信号を受信した(YES)と判別したときは、期待度抽出処理を実行する(ステップS128)。一方、何れの信号も受信しなかった(NO)と判別したときは、当該受信判断処理を繰り返す(ステップS123〜ステップS127)。
(期待度抽出処理)
ステップS128においては、期待度抽出処理を実行し、特別遊技状態に移行する期待度である期待度レベル値「0」〜「5」の数値を算出する。具体的には、特別役に当選したとき、すなわち、特別役当選信号であるRB役当選信号又はBB役当選信号を受信したときは、特別役当選期待度抽選表(図21)の「当選時」の欄により、期待度レベル値「0」が0/100、「1」が5/100、「2」が10/100、「3」が15/100、「4」が20/100、「5」が50/100の確率で設定される。したがって、特別役当選信号を受信したときは、期待度レベル値が「0」と算出されることはないことから、ステップアップ演出は必ず出力されるため、ステップアップ演出が出力された遊技者に特別役に当選した可能性があると認識させることができる。さらに、期待度レベル値が大きな値になるに従い、設定確率も大きな値が設定されているため、期待度レベル値に相当するステップアップ演出の表示段階がより多く出力されることにより、特別役に当選した可能性が高いと遊技者に認識させることができ、遊技者の遊技に対する興奮を高まらせることができる。
一方、特別役に当選しなかったとき、すなわち、一般役1当選信号、一般役2当選信号、一般役3当選信号、再遊技役当選信号又は未当選信号を受信したときは、特別役当選期待度抽選表(図22)の「当選時以外」の欄により、期待度レベル値「0」が60/100、「1」が20/100、「2」が10/100、「3」が5/100、「4」が5/100、「5」が0/100の確率で設定される。したがって、ステップアップ演出が出力されない、又は期待度レベル値に相当するステップアップ演出の表示段階が少ない段階数により出力された場合でも、特別役に当選せずに一般役1等に当選する可能性があるため、遊技者の遊技に対する興味を持続させることができる。
そして、ステップS128において算出された期待度レベル値を、以後の計算のため、MAX_CNTに設定し(ステップS129)、ステップアップ演出処理サブルーチンを実行する(ステップS130)。以下に、ステップアップ演出処理について、ステップアップ演出処理サブルーチン(図11)を用いて説明する。
(ステップアップ演出処理)
ステップアップ演出処理は、ステップアップ演出の各表示段階の演出画像が出力される間隔である単位表示時間ごとに、各表示段階の演出画像を所定の順序に従って段階的に出力する。したがって、まず、単位表示時間を計測するため、タイマーTM1の稼働時間をリセットし(ステップS131)、タイマーTM1を起動する(ステップS132)。
次いで、期待度抽出処理(ステップS128)により算出された期待度レベル値が「0」の場合、ステップアップ演出及び表示形態による期待度の出力を実行しないことから、CNT_MAXが「0」であるか否かを判断する(ステップS133)。ステップS133において、CNT_MAXが「0」である(YES)と判別したときは、ステップアップ演出及び表示形態による期待度の出力を実行せず、ステップアップ演出処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS133において、CNT_MAXが「0」ではない(NO)と判別したときは、表示段階カウンタを「1」に設定し(ステップS134)、表示段階カウンタに対応する演出画像と期待度の表示態様とをそれぞれ、画像表示装置70と期待度表示装置72とに出力する(ステップS135)。ここで、「表示段階カウンタ」とは、画像表示装置70に出力されるステップアップ演出の演出画像の表示段階が何段階であるのかを示すカウンタである。例えば、表示段階カウンタが「1」の場合は、ステップアップ演出の表示段階が第1段階である演出画像(1)が画像表示装置70に出力され、期待度(1)に対応する表示態様が期待度表示装置72に出力される。
ステップS135において、表示段階カウンタに対応する演出画像と期待度の表示態様との出力を開始した後、ステップアップ演出を遊技者のベットスイッチ操作により強制終了させるステップアップ演出強制終了処理サブルーチンを実行する(ステップS136)。ステップアップ演出強制終了処理については後述する。
そして、ステップアップ演出の各表示段階の演出画像が単位表示時間ごとに表示変更させるため、「タイマーTM1の稼働時間」が「単位表示時間に表示段階カウンタを乗算した時間」以下か否かを判断する(ステップS137)。ステップS137において、タイマーTM1稼働時間が前記乗算した時間以下である(YES)と判別したときは、ステップS135に戻り、表示段階カウンタに対応する演出画像と期待度の表示形態の出力を継続する。
一方、ステップS137において、タイマーTM1稼働時間が前記乗算した時間以下ではない(NO)と判別したときは、表示段階カウンタを+1カウントアップし(ステップS138)、カウントアップ後の表示段階カウントがCNT_MAX以下であるか否かを判断する(ステップS139)。カウントアップ後の表示段階カウントがCNT_MAX以下である(YES)と判別したときは、ステップS128の期待度抽出処理で算出された期待度レベル値分の表示段階のステップアップ演出と期待度の表示態様が出力されているため、タイマーTM1を停止し(ステップS140)、ステップアップ演出処理サブルーチンを終了する。
ステップS139において、カウントアップ後の表示段階カウントがCNT_MAX以下ではない(NO)と判別したときは、ステップS135に戻り、表示段階カウンタに対応する演出画像と期待度の表示形態の出力を継続する。
(ステップアップ演出強制終了処理)
ここで、ステップアップ演出強制終了処理について、ステップアップ演出処理サブルーチンのステップS136で実行されるステップアップ演出強制終了処理サブルーチン(図12)を用いて説明する。ステップアップ演出強制終了処理サブルーチンは、ベットスイッチの操作により画像表示装置に出力されているステップアップ演出を強制終了させるため、割込処理間隔時間ごとに一回、実行されるものである。したがって、まず、割込処理間隔間を計測するため、タイマーTM2の稼働時間をリセットし(ステップS141)、タイマーTM2を起動する(ステップS142)。
次いで、画像表示装置に出力されているステップアップ演出を強制終了させるか否かを判断するために、ベットスイッチ操作信号を受信したか否か判断する(ステップS143)。ステップS143において、ベットスイッチ操作信号を受信した(YES)と判別したときは、画像表示装置70に出力されている表示段階カウンタに対応する表示段階の演出画像の出力を強制終了する(ステップS144)。
そして、表示段階カウンタがCNT_MAX未満であるか否かを判断する(ステップS145)。表示段階カウンタがCNT_MAX未満である(YES)と判別したときは、期待度表示装置72に、ステップS128の期待度抽出処理で算出された期待度レベル値であるCNT_MAXに対応する期待度の表示態様を出力して(ステップS146)、ステップアップ演出強制終了処理サブルーチンを終了するとともに、演出制御処理サブルーチン自体も終了する。一方、表示段階カウントがCNT_MAX未満ではない(NO)と判別したときは、ステップアップ演出強制終了処理サブルーチンを終了するとともに、演出制御処理サブルーチン自体も終了する。
この結果、遊技者のベットスイッチ操作により、画像表示装置70に出力されていたステップアップ演出が強制終了された場合でも、遊技者のベットスイッチ操作からスタートスイッチ操作までの間、算出された期待度レベル値に対応する期待度の表示形態を期待度表示装置72に出力することが可能となり、遊技に熟練した遊技者は期待度の表示形態により特別遊技状態に移行する期待度を把握することができる。また、遊技に熟練していない初心者の場合であっても、期待度表示装置72に出力される期待度の表示形態により、確実に特別遊技状態に移行する期待度を把握することができる。この結果、遊技に熟練した遊技者と、初心者とを含む遊技者に対して、特別遊技状態に移行する期待度を高めることができ、さらに高まる期待感とともに多様化した演出の変化も遊技者に楽しませることができる。
一方、ステップS143において、ベットスイッチ操作信号を受信していない(NO)と判別したときは、「タイマーTM2の稼働時間」が「割込処理間隔時間」以下であるか否かを判断する(ステップS147)。ステップS147において、「タイマーTM2の稼働時間」が「割込処理間隔時間」以下である(YES)と判別したときは、ステップS143に戻り、ベットスイッチ操作信号の受信判断処理を繰り返す。一方、ステップS147において、「タイマーTM2の稼働時間」が「割込処理間隔時間」以下ではない(NO)と判別したときは、タイマーTM2を停止して(ステップS148)、ステップアップ演出強制終了処理サブルーチンを終了する。
(演出制御処理の終了)
以上のようにして、図11に示すステップアップ演出処理サブルーチンが終了すると、図10の演出制御処理Aサブルーチンに戻り、ステップS130のステップアップ演出処理サブルーチンを終了し、演出制御処理Aサブルーチンを終了する。これにより、単位遊技ごとに一回、遊技の進行に従って実行される演出制御処理が終了する
<演出制御処理>
演出制御手段510により画像表示装置70を用いて出力されるステップアップ演出の演出画像が時系列順に並べられた演出制御処理の流れを示す図(図13)を用いて、演出制御処理を説明する。図13(a)はBB役又はRB役に当選し、期待度抽出処理を実施した結果、特別遊技状態に移行する期待度が最大値「5」である場合であって、すべてのステップアップ演出が出力された演出(以下、「完全出力演出」と称する。)の実施例であり、図13(b)は特別遊技状態に移行する期待度が最大値「5」である場合であって、すべてのステップアップ演出が出力される前に、ベットスイッチが操作されて強制終了した演出(以下、「強制終了演出」と称する。)の実施例である。
図14(a)から図14(e)は、ステップアップ演出の表示段階である第1段階から第5段階までの各表示段階に対応して順に画像表示装置70に出力される演出画像の実施例である。例えば、画像表示装置にステップアップ演出として、図14(e)の演出画像が出力された場合、所定の遊技状態に移行する期待度が「5」であることを示す。
そして、図15は、画像表示装置70に、ステップアップ演出の演出画像と、期待度の表示形態とが同時に出力された場合の実施例である。このように、期待度の表示形態が出力される期待度表示装置を、ステップアップ演出が出力される画像表示装置の中に取り込み、期待度の表示形態を取り込んだステップアップ演出の演出画像を画像表示装置70に出力することも可能である。
しかしながら、ステップアップ演出が出力される画像表示装置と、期待度の表示形態が出力される期待度表示装置とは、必ずしも別体としてスロットマシンに備えられることを要しない。期待度表示手段と画像表示手段とが別体ではない場合、期待度の表示形態がステップアップ演出の演出画像と同時に出力されることから、ステップアップ演出が終了した遊技者は全ての演出が終了したと認識し、期待度の表示形態に基づく期待度の把握を忘れがちになり、期待度の把握が困難となる。これに対して、期待度表示手段と画像表示手段とが別体である場合、期待度の表示形態に基づく期待度の把握が容易となり、遊技に熟練した遊技者は所定の操作手段の操作によりステップアップ演出を強制終了し、遊技の進行を速めることができる。また、遊技に熟練していない初心者も、期待度表示手段に出力される期待度の表示形態のみにより、確実に所定の遊技状態に移行する期待度を把握することができる。
(完全出力演出)
BB役又はRB役の特別役に当選し、期待度抽出処理を実施した結果、特別遊技状態に移行する期待度レベル値が最大値「5」である場合であって、すべてのステップアップ演出が出力された演出を、図13(a)を用いて説明する。
まず、スタートスイッチ50の操作により(ステップS15)、ステップアップ演出の第1段階の演出画像(1)(図14(a))を画像表示装置70に、期待度レベル値「1」に相当する表示段階カウンタ「1」に対応した期待度(1)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する。具体的には、遊技者が遊技媒体を遊技媒体投入口38から投入し、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを操作した後(ステップS11)、スタートスイッチ50を操作する(ステップS15)ことにより、役の抽選が行われる(ステップS17)。役の抽選結果、例えば、BB役に当選すると、BB役当選信号が主制御回路100から副制御回路200に送信され(ステップS33)、BB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510は、特別役当選期待度抽選表(図21)を用いて期待度を表す期待度レベル値を抽選により算出する(ステップS128)。そして、タイマーTM1を起動し(ステップS132)、表示段階カウンタ「1」が示す第1段階の演出画像(1)(図14(a))を画像表示装置70に、期待度レベル値「1」に相当する表示段階カウンタ「1」に対応した期待度(1)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する(ステップS135)。
スタートスイッチの操作から単位表示時間経過後、ステップアップ演出の第2段階の演出画像(2)(図14(b))を画像表示装置70に、期待度レベル値「2」に相当する表示段階カウンタ「2」に対応した期待度(2)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する。具体的には、「タイマーTM1の稼働時間」が「単位表示時間を表示段階カウンタ」と乗算した時間(単位表示時間*1)」を越えた場合(ステップS137)、単位表示時間を経過していることから表示段階カウンタを「2」に設定し(ステップS138)、表示段階カウンタ「2」が示す第2段階の演出画像(2)(図14(b))を画像表示装置70に、期待度レベル値「2」に相当する表示段階カウンタ「2」に対応した期待度(2)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する(ステップS135)。
さらに、上述と同様に、表示段階カウンタが期待度抽出処理(ステップS128)で算出された期待度レベル値である「5」になるまで、単位表示時間経過するごとに、表示段階カウンタを+1カウントアップし(ステップS138)、ステップアップ演出の表示段階の演出画像を画像表示装置70に、期待度レベル値に相当する表示段階カウンタに対応した期待度を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する(ステップS135)。この結果、単位表示時間ごとに、ステップアップ演出の演出画像は、演出画像(3)(図14(c))、演出画像(4)(図14(d))、演出画像(5)(図14(e))の順に段階的に出力され、期待度表示装置72に出力される期待度の表示形態も、期待度(3)から期待度(5)に段階的に表示される(ステップS135)。
この結果、画像表示装置70には、ステップアップ演出の段階的に表示される演出画像の表示段階により特別遊技状態に移行する期待度を表示することから、ステップアップ演出の段階が多ければ多いほど遊技者の期待度を高めることができ、さらに高まる期待感とともに多様化した演出の変化も遊技者に楽しませることができる。
また、画像表示装置70に出力された演出画像に対応して段階的に変化して表示される期待度の表示形態が期待度表示装置72に出力されることから、画像表示装置70に出力されたステップアップ演出によらず、期待度の表示形態のみにより期待度を遊技者に把握させることができる。
そして、遊技者のベットスイッチ操作により、画像表示装置70に出力されていたステップアップ演出を終了する。具体的には、遊技者が遊技媒体を遊技媒体投入口38から投入し、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを操作することにより(ステップS11)、ベットスイッチ操作信号を受信した演出制御手段510が、画像表示装置70に出力されていたステップアップ演出を終了する(ステップS144)。なお、期待度表示装置72に出力されている期待度の表示態様は継続して出力されている。
さらに、遊技者がスタートスイッチ50を操作することにより(ステップS15)、期待度表示装置に出力されていた期待度(5)の表示形態の出力は終了し(ステップS122)、新たに、演出制御処理が開始される。具体的には、スタートスイッチ50の操作により(ステップS15)、期待度表示装置72に出力されていた期待度(5)の表示形態の出力は終了するとともに(ステップS122)、役の抽選が行われ(ステップS17)、例えば、BB役に当選した場合には、BB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510は、特別役当選期待度抽選表(図21)を用いて期待度を表す期待度レベル値を抽選により算出する(ステップS128)。そして、タイマーTM1を起動し(ステップS132)、表示段階カウンタ「1」が示す第1段階の演出画像(1)(図14(a))を画像表示装置70に、期待度レベル値「1」に相当する表示段階カウンタ「1」に対応した期待度(1)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する(ステップS135)。
(強制終了演出)
BB役又はRB役の特別役に当選し、期待度抽出処理を実施した結果、特別遊技状態に移行する期待度レベル値が最大値である「5」の場合であって、表示段階カウンタが「3」のときに、単位遊技が終了し、続いて、次遊技のベットスイッチが操作された演出を、図13(b)を用いて説明する。なお、スタートスイッチ50の操作から、表示段階カウンタを「1」から段階的に表示段階カウント「3」までカウントアップし、各表示段階の演出画像を画像表示装置70に出力し、各表示段階に対応する期待度の表示形態を期待度表示装置72に出力する演出制御処理は、上述の完全出力演出と同様の処理を行う。以下では、表示段階カウンタ「3」の状態で、次遊技のベットスイッチ操作が行われ、さらに、スタートスイッチ操作が行われた場合を説明する。
表示段階カウンタ「3」が示す第3段階の演出画像(3)(図14(c))が画像表示装置70に、期待度レベル値「3」に相当する表示段階カウンタ「3」に対応した期待度(3)を表す表示形態が期待度表示装置72に出力されているときに(ステップS135)、ベットスイッチ操作が行われることにことにより、演出制御手段510は主制御回路100からベットスイッチ操作信号を受信する(ステップS143)。したがって、画像表示装置70に出力されているステップアップ演出を終了し(ステップS144)、期待度抽出処理(ステップS128)により算出された期待度レベル値「5」に相当する期待度(5)を表す表示形態を期待度表示装置72に出力する(ステップS146)。
さらに、遊技者がスタートスイッチ50を操作することにより(ステップS15)、期待度表示装置に出力されていた期待度(5)の表示形態の出力は終了し(ステップS122)、新たに、演出制御処理が開始される。
したがって、次遊技のベットスイッチ操作によりステップアップ演出を強制終了した場合でも、遊技者、特に遊技に熟練した遊技者は、期待度表示装置72に出力される期待度の表示形態により、特別遊技状態に移行する期待度を把握することができるため、遊技の進行をさらに速めることができる。また、遊技に熟練していない初心者の場合であっても、画像表示装置に出力されるステップアップ演出の段階だけでなく、期待度表示装置72に出力される期待度の表示形態により、確実に特別遊技状態に移行する期待度を把握することができる。この結果、遊技に熟練した遊技者と、初心者とを含む遊技者に対して、特別遊技状態に移行する期待度を高めることができ、さらに高まる期待感とともに多様化した演出の変化も遊技者に楽しませることができる
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る演出制御処理を、AT遊技移行期待度抽選表(図22)と、図16とを用いて説明する。第2実施形態に係る演出制御処理は、一般役3の入賞によりAT遊技状態に移行する期待度を、AT遊技移行期待度抽選表(図22)を用いて抽選により選択する。また、第2実施形態における演出制御処理において、ステップアップ演出処理サブルーチン(図11)とステップアップ演出強制終了処理サブルーチン(図12)とは共通する。
ここで、図16は、図9の役当選時処理Aサブルーチンを改変したもので、一般役3に入賞したときに、一般役3入賞信号を主制御回路100から副制御回路200の演出制御手段510に送信する役当選時処理Bサブルーチンを示す。図17は、単位遊技ごとに一回、遊技の進行に従って実行される演出制御処理Bサブルーチンを示す。
なお、期待度として、当選役の図柄が報知手段を用いて出力されるAT遊技状態に移行する期待度を表示することから、AT遊技状態に移行することにより遊技媒体の獲得枚数を増加させる可能性が高まることから、当選役の図柄が報知手段を用いて出力される遊技状態に移行する期待度が高いと遊技者に認識させた場合には、期待感がさらに高まり、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味を長く継続させることができる。一方、期待度が低いと遊技者に認識させた場合には、期待度表示装置72により期待度が把握できることから、画像表示装置70によりステップアップ演出の演出画像が全て出力される前に、ステップアップ演出を強制終了させることができるため、遊技の進行をさらに速めることができる。したがって、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味が低くなることを防止することができる。
(役当選時処理)
役当選時処理Bサブルーチンは、フラグオフ処理サブルーチン(図8)において、ステップS55で当選役ありと判別したときに実施するものであって、一般役3に入賞したときに、一般役3入賞信号を主制御回路100から副制御回路200の演出制御手段510に送信するものである。なお、図8に示すように、RB遊技中ではなく、BB遊技中でもない場合のみ実行される。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS201)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS202)。
ステップS201において、RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定し(ステップS203)、RB遊技状態に設定し、役当選時処理Bサブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
ステップS202において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS204)。ステップS204において、BB役に入賞している(YES)と判別した場合、BB役フラグをオフに設定し(ステップS205)、BB遊技状態に設定し、役当選時処理Bサブルーチンを終了する。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技が開始され、BB遊技と判別される。
ステップS204において、BB役に入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1又は一般役2に入賞しているか否かを判断する(ステップS206)。ステップS206において、何れかの一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS207)、役当選時処理Bサブルーチンを終了する。
ステップS206において、一般役1及び一般役2に入賞していない(NO)と判別したときは、一般役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS208)。ステップS208において、一般役3に入賞している(YES)と判別したときは、一般役フラグ3をオフに設定し(ステップS209)、副制御回路200に一般役3入賞信号を送信し(ステップS210)、役当選時処理サブルーチンBを終了する。ここで、「一般役3入賞信号」とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により当選した一般役3に入賞したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、一般役3入賞信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、一般役3に入賞したことを判別するものである。
ステップS208において、一般役3に入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役に入賞しているか否かを判断する(ステップS211)。ステップS211において、再遊技役に入賞している(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオフに設定し(ステップS212)、再遊技状態に設定し、役当選時処理Bサブルーチンを終了する。
また、ステップS211において、再遊技役に入賞していない(NO)と判別した場合は、当選役がいずれかの一般役であるときには次遊技に一般役フラグをオンの状態を維持せずオフに設定するため、当選役が何れかの一般役であるか否かを判断する(ステップS213)。ステップS213において、当選役が何れかの一般役である(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS214)、役当選時処理Bサブルーチンを終了する。また、ステップS213において、当選役が何れの一般役でもない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理Bサブルーチンを終了する。
(演出制御処理)
以下に、第2実施形態に係る演出制御処理について、単位遊技ごとに一回、遊技の進行に従って実行される演出制御処理Bサブルーチン(図17)を用いて説明する。
(ATフラグ判断処理)
まず、遊技状態が既にAT遊技状態であるか否かを判断するために、ATフラグがオンであるか否かを判断する(ステップS221)。ここで、「ATフラグ」とは、遊技状態がAT遊技状態であるか否かを表すフラグである。ステップS221において、ATフラグがオンではない(NO)、すなわち、AT遊技状態ではないと判別したときは、演出制御前処理を行うため、ステップS222に進む。一方、ステップS221において、AT潜伏フラグがオンである(YES)と判別したときは、AT遊技処理を行うため、ステップS236に進む。
(演出制御前処理)
AT潜伏遊技の開始条件である一般役3の入賞を判断するため、演出制御前処理は一般役3入賞信号の受信判断を行う。ここで、「AT潜伏遊技」とは、AT遊技状態の遊技に移行する期待度が最大期待度レベル値に到達することにより、遊技状態をAT遊技状態に移行する遊技を最大AT潜伏回数まで行える遊技であって、最大AT潜伏回数まで期待度抽出処理においてAT遊技状態の遊技に移行する期待度が最大期待度レベル値に到達しないときは終了し、通常の一般遊技に移行する遊技である。
まず、主制御回路100から送信される一般役3入賞信号を受信したか否かの判断を行う(ステップS222)。ステップS222において、一般役3入賞信号を受信した(YES)と判別したときは、AT潜伏フラグをオンに設定し、AT潜伏カウンタをリセットして(ステップS223)、ステップS224に進む。一方、ステップS222において、一般役3入賞信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS224に進む。なお、「AT潜伏フラグ」とは、一般役3入賞後の次遊技から、AT遊技が実施されるまでのAT潜伏遊技の遊技状態を表すフラグである。「AT潜伏カウンタ」とは、AT潜伏遊技の遊技回数を表すカウンタである。
そして、AT潜伏フラグがオンであるか否かを判断する(ステップS224)。ステップS224において、AT潜伏フラグがオンではない(NO)と判別したときは、遊技状態がAT遊技状態でもAT潜伏遊技状態でもないことから、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。一方、ステップS224において、AT潜伏フラグがオンである(YES)と判別したときは、ステップS225に進む。
(スタートスイッチ操作信号の受信判断処理)
画像出力装置70に出力されているステップアップ演出と別個独立に既に出力されている期待度の表示形態について、スタートスイッチ操作により期待度の表示形態の出力を終了させるため、スタートスイッチ操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS225)。ステップS225において、スタートスイッチ操作信号を受信した(YES)と判別したときは、期待度の表示形態の出力を終了して(ステップS226)、ステップS227に進む。一方、ステップS225において、スタートスイッチ操作信号を受信していない(NO)と判別したときは、当該受信判断処理を繰り返す。この結果、遊技者のベットスイッチ操作からスタートスイッチ操作までの期間、AT遊技状態に移行する期待度の表示形態が出力されることから、AT遊技状態に移行する期待度を把握することができる。
(AT潜伏カウンタ処理)
AT潜伏遊技は最大AT潜伏回数まで行える遊技であることから、AT潜伏遊技の遊技回数が最大AT潜伏回数に到達しているか判断するためのAT潜伏カウント処理を行う。具体的には、スタートスイッチ操作信号の受信判断処理を終了した後、AT潜伏カウンタを+1カウントアップし(ステップS227)、カウントアップ後のAT潜伏カウンタが最大AT潜伏回数以下であるか否かを判断する(ステップS228)。ステップS228において、カウントアップ後のAT潜伏カウンタが最大AT潜伏回数以下である(YES)と判別したときは、次遊技において、AT遊技の遊技状態に移行する期待度を示す期待度レベル値を算出するため、期待度抽出処理(ステップS229)を行う。一方、ステップS228において、AT潜伏カウンタが最大AT潜伏回数以下ではない(NO)と判別したときは、AT潜伏遊技を終了して通常の一般遊技に移行することから、AT潜伏フラグをオフに、AT潜伏カウンタをリセットして(ステップS235)、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。
(期待度抽出処理)
ステップS229においては、期待度抽出処理を実行し、AT遊技状態に移行する期待度である期待度レベル値「0」〜「5」の数値を算出する。具体的には、一般役3入賞信号を受信したとき、AT遊技移行期待度抽選表(図22)から、期待度レベル値「5」が100/100、それ以外の期待度レベル値「0」〜「4」が0/100の確率で設定される。したがって、一般役3入賞信号を受信したときは、ステップアップ演出は表示段階「5」まで出力され得る。一方、一般役3入賞信号を受信しなかったときは、AT遊技移行期待度抽選表(図22)から、期待度レベル値「0」が0/100、「1」が40/100、「2」が30/100、「3」が20/100、「4」が10/100、「5」が0/100の確率で設定される。
(ステップアップ演出処理)
そして、ステップS230において算出された期待度レベル値を、以後の計算のため、MAX_CNTに設定し(ステップS230)、ステップアップ演出処理サブルーチンを実行する(ステップS231)。なお、ステップアップ演出処理サブルーチン及びその一部であるステップアップ演出強制終了処理サブルーチンは、第1実施形態と共通する。
(AT遊技移行判断処理)
ステップアップ演出処理(ステップS231)を終了した後、AT遊技状態に移行するか否かを判断するAT遊技移行判断処理を行う。第2実施形態に係る演出制御処理は、期待度抽出処理(ステップS229)においてAT遊技状態に移行する期待度が最大期待度レベル値に到達したとき、AT潜伏遊技状態からAT遊技状態に移行する。したがって、まず、MAX_CNTが最大期待度レベル値であるか否かを判断する(ステップS232)。ステップS232において、MAX_CNTが最大期待度レベル値である(YES)と判別したときは、AT潜伏遊技を終了するため、AT潜伏フラグをオフに、AT潜伏カウンタをリセットする(ステップS233)。そして、次遊技からAT遊技を開始するため、ATフラグをオンに設定し、ATカウンタをリセットして(ステップS234)、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。ここで、「ATカウンタ」とは、AT遊技を行った回数を表すカウンタである。一方、ステップS232において、MAX_CNTが最大期待度レベル値ではない(NO)と判別したときは、次遊技においてもAT潜伏遊技を行うため、そのまま演出制御処理Bサブルーチンを終了する。
(AT遊技処理)
AT遊技処理は、AT遊技の遊技状態において、AT遊技を行える最大回数である最大AT遊技回数まで、当選役の図柄を画像表示装置等を用いて出力する処理である。したがって、ステップS221において、ATフラグがオンであると判別された後、AT遊技処理を行う。
まず、ATカウンタを+1カウントアップし(ステップS236)、ATカウンタが最大AT遊技回数以下であるか否かを判断する(ステップS237)。ステップS237において、ATカウンタが最大AT遊技回数以下である(YES)と判別したときは、AT演出処理を行い(ステップS238)、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。したがって、遊技者は、当選役の図柄を画像表示装置等を用いて出力されるAT演出が行われると、AT演出に従うことにより、遊技媒体の獲得枚数を増やすことができる。この結果、遊技者の遊技に対する興味と関心を高まらせることができる。
一方、ステップS237において、ATカウンタが最大AT遊技回数以下ではない(NO)と判別したときは、最大AT遊技回数までAT遊技を行ったことから、AT演出処理を終了し(ステップS239)、遊技状態をAT遊技状態から通常の一般遊技の遊技状態に移行するため、ATフラグをオフに設定して(ステップS240)、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。
(演出制御処理の終了)
以上のようにして、演出制御処理Bサブルーチンを終了する。これにより、単位遊技ごとに一回、遊技の進行に従って実行される演出制御修理が終了する
<他の実施形態>
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態の変形として、所定の遊技状態に移行する期待度を、期待度表示装置から出力される期待度の表示形態ではなく、色彩により遊技者に報知することも可能である。具体的には、期待度の高いステップアップ演出と、期待度の低いステップアップ演出とを設け、ステップアップ演出の演出画像の表示段階による期待度の報知だけでなく、期待度表示装置72、場合によってはその他表示ランプ90から出力される色彩により期待度を報知する。
例えば、ステップアップ演出の演出画像の表示段階が第1段階であっても、期待度の高低により、期待度が高い色彩(赤色)が表示ランプから出力される場合と、期待度が低い色彩(青色)が表示ランプから出力される場合とを設ける。この結果、表示ランプの色彩出力により、ステップアップ演出の早い表示段階において、遊技者に期待度を視覚的に認識させ易くなるとともに、さらに、色彩による期待度の報知により演出のバリエーションも広がり、遊技者の遊技に対する興味や期待感を高めさせることができる。
以上の実施形態によれば、演出制御手段510は、ステップアップ演出の演出画像の表示段階により所定の遊技状態に移行する期待度を画像表示装置70に出力することから、ステップアップ演出の段階が多ければ多いほど遊技者の期待度を高めることができ、さらに高まる期待感とともに多様化した演出の変化も遊技者に楽しませることができる。
また、演出制御手段510は、画像表示装置70に出力された演出画像の表示段階に対応して段階的に表示される期待度の表示形態を期待度表示装置に出力することから、画像表示装置70に出力されたステップアップ演出とは別個独立に、期待度表示装置72に演出画像に対応して段階的に表示される期待度の表示形態を出力するため、画像表示装置70に出力されたステップアップ演出によらず、期待度の表示形態のみにより期待度を遊技者に把握させることができる。
そして、演出制御手段510は、ベットスイッチ操作により、ステップアップ演出の出力を終了する一方、期待度の表示形態を期待度表示装置72に出力することから、画像表示装置70に出力されたステップアップ演出がベットスイッチ操作により強制的に終了した場合でも、期待度の表示形態が期待度表示装置72に出力されるため、遊技に熟練した遊技者は期待度の表示形態により期待度を把握することができる。また、遊技に熟練していない初心者の場合であっても、画像表示装置70に出力されるステップアップ演出の段階だけでなく、期待度表示装置72に出力される期待度の表示形態により、確実に所定の遊技状態に移行する期待度を把握することができる。この結果、遊技に熟練した遊技者と、初心者とを含む遊技者に対して、所定の遊技状態に移行する期待度を高めることができ、さらに高まる期待感とともに多様化した演出の変化も遊技者に楽しませることができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。