JP2012217868A - ポット型飲料用水素水の生成器 - Google Patents
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Abstract
【課題】家庭用のポット型の容器に水素ガスを効率良く、且つ支障なく溶存させ、健康のための飲料用電解水素水をその容器内に生成する装置を提供する。
【解決手段】電解前に原水を貯留して電解後に該原水に水素ガスを生成溶存する生成水用ポット部1と、該生成水用ポット部1を受けて通電を行う台座部2とから成る。該生成水用ポット部1は、水槽室3の底部に反応室5を配し、該水槽室3と該反応室5の間には連通口6を配設し、該反応室5には水平状態に維持した高分子膜11を配すると共に、該高分子膜11の上下を、有孔の金属板で形成された電極板12,13で挟み、該電極板12,13と電極端子との間に電導性を備えたスプリング14,15を介して成る。上記台座部2は、輪状電極コネクタ21と点状電極コネクタ24とを設けて成る。
【選択図】 図1
Description
該生成水用ポット部は、a)縦長とした水槽室を設けると共に、その底部に比較的容積の小さな反応室を配し、b)該水槽室と該反応室の間には連通口を形成し、c)該反応室には該水槽室に臨んでほぼ水平状態に維持した高分子膜を配すると共に、該高分子膜の上下を有孔の金属板または金属網体で形成した電極板で挟み、該電極板と上下に配した電極端子との間に電導性を備えたスプリングを介設し、d)該上下に配した電極端子を台座部の電極コネクタに対峙配設して成り、
上記台座部は、輪状電極コネクタと点状電極コネクタとを設けて成る、
ことを特徴とする。
更に、該水槽室と該反応室とは連通口を介して原水が連通状態となっているので、両室の水圧が等しい。水圧が等しいので、高分子膜に掛かる負荷が軽減され、反応への障害や損傷が起き難い。該高分子膜は該水槽室に臨んで、ほぼ水平状態に配しているので、該反応室を薄小化することができ、且つ該水槽室もそれに合わせて適度な縦長にすることができ、容器が倒れる心配がない。
上記高分子膜は有孔の金属板または金属網体から成る電極板で挟まれ、且つ、スプリングの線形弾性により該電極板を柔軟に挟着されているので、水の揺動があっても該高分子膜と該電極板との間の高分子膜が破れることはない。
生成水用ポット部1は、ピッチャーと呼ばれる縦長の水槽室3と、その底部で該水槽室3を伺える位置にある電極部4の最深部に存する反応室5と、該水槽室3と該反応室5の間の連通口6と、反応後の気体いわゆる生成ガスを一時貯留するための生成ガス待機室7とから成る。
以下に、その各部を詳述する。
この室体の一部を形成する該高分子膜11はデュポン社製ナフィオン115あるいはナフィオン117(厚さ127〜183μm)とする。該高分子膜11に密着する上記電極12、13は、陰極電極12と陽極電極13とから成る金属板または金属網体で、その材質はチタン基材に白金メッキを施している。その形状は図6で示す。
陰極電極用スプリング14は、陰極電極12を上面から固定すると共に、通電を兼ねて押着し、一方、陽極電極用スプリング15は、同様に陽極電極13と、その下面を支持するカップ型金属体16とを更に下方から固定すると共に、通電を兼ねて押着する。該カップ型金属体16の材質は厚さ0.3mmのステンレス鋼とし、その形状は図7で示す。この図で、(A)は該カップ型金属体の全体斜視図を示し、(B)、(C)はそれぞれ該カップ型金属体の正面図、側面図を示している。
また、該スプリング14、15は、上記高分子膜11と上記電極12、13を挟着させ、且つ該高分子膜11に通電できる電導性を有し、100〜300gの荷重範囲において線形弾性を保有する。
更に、該陰極電極用スプリング14の上方に陰極電極スプリング接続用端子17を設け、これと生成水用ポット部1の底部に位置するネジ状陰極電極連結用端子18との間に、陰極電極用リード線19を設けてその両端を接続し、該ネジ状端子18に付設の陰極電極通電自在接触ノブ20を介して、外部の台座部2の輪状電極コネクタ21と導通する。一方、同様に該スプリング15の下方にネジ状陽極電極連結用端子22を設け、これに付設の陽極電極通電自在接触ノブ23を介して、外部の台座2の点状電極コネクタ24と導通する。
本発明の電極端子とは、生成水用ポット部1の底部に位置する陰極電極スプリング接続用端子17、ネジ状陽極電極連結用端子22など該陰極電極用スプリング14、陽極電極用スプリング15以降の各部位を総じた導通材をいう。
本発明のオゾンガスとは、電解にて生じたオゾンガスと酸素ガスが混合された気体をいう。
上記に示す通り、上記輪状電極コネクタ21は上記生成水用ポット部1の裏面に埋設する上記陰極電極通電自在接触ノブ20に対峙導通し、上記ネジ状陰極電極連結用端子18に接続し、上記陰極電極用リード線19を介して上方の上記陰極電極スプリング接続用端子17に接続し、上記陰極電極12にて電解の働きを成す。一方、上記点状電極コネクタ24も同様に、上記生成水用ポット部1の裏面に埋設する上記陽極電極通電自在接触ノブ23に対峙導通し、上記ネジ状陽極電極連結用端子22に接続して、カップ型金属体16にて電解増強の働きを成し、陽極電極13における電解の働きを支援する。
先ず、水槽室3について説明すると、ポット型生成器100の一部断面図を示した図2に示す如く、ポット型生成器100の生成水用ポット部1に原水となる水道水を水槽室3に供給すると、該水槽室3内に水道水が満たされると同時に、その水は該水槽室3の底部にある電極部4の連通口6に向かい、自重で反応室5内に流入する。
上記生成水用ポット部1にあって、その水槽室3を縦長とし、且つ該水槽室3の底部に反応室5を配しているので、後述する該反応室5で生成した水素イオンは高分子膜11を通過して水素ガス化し、この水素ガスが該水槽室3の底部から原水面まで浮き上がるときに、縦方向の最大距離を移動することとなり、溶解する時間を保持でき、水素水として原水に効率良く溶存させることができる。
入力スイッチONにより、陰極電圧12と陽極電圧13とにそれぞれ直流電圧13ボルト、直流電流1050ミリアンペアが印加されると、次第に、該反応室5にある陽極電圧13面において原水の電解が起こり、化1および化2の化学反応が惹起される。
該化1にて生成したオゾンガスは、前記生成ガス待機室7、連通口6、水槽室3を順に経由して外気に排気される。
ところが、上記反応室5内に存する陽極電極13と陽極電極用スプリング15の間にカップ型金属体16を配設して、上記同条件で、且つ上記化1に従う電解を行うと、得られた電解水素水の水素ガス溶存濃度は、通電時間10分で490ppb、15分で515ppbと、それぞれ63%および51%の向上を観測した。この向上の要因は、陽極電極13面に接触する水の電解だけではなく、陽極電極13とカップ型金属体16の間の1〜2mmの空間にも電界領域が形成され、その空間内にある水に電界が作用して何らかの電解が惹起され、この空間内に水素イオンが増量し、この水素イオンが高分子膜11を通過して水素ガス化し、上記水槽室3内の水素ガス溶存濃度が増大したものと推察される。
一方、陰極陽極切替スイッチ25を使用して陰極と陽極を逆転させると、生成水用ポット部1の水槽室3に電解オゾン水を生成する。このときの直流電圧12.50ボルト、直流電流1250ミリアンペアを印加して得られた電解オゾン水のオゾンガス溶存濃度は、通電時間10分で0.07mg/L、15分で0.1mg/Lであった。次いで上記同条件となるカップ型金属体16を配設して、前記化1に従った電解を行うと、得られた電解オゾン水のオゾンガス溶存濃度は、通電時間10分で0.8mg/L、15分で1.2mg/Lと、それぞれ11.4倍および12倍の向上を観測した。オゾンガス溶存濃度については、上記水素ガス溶存濃度と同様に、陽極から陰極に逆転した電極13面に接触する水の電解と、該陰極電極13面とカップ型金属体16面の間の1〜2mmの空間に電界領域の形成による水の電解が惹起され、上記水素ガス発生機構と同様の原理が働いてオゾンガス溶存濃度が大きくなるものと思料される。
また、高分子膜11は、該水槽室3に臨んでほぼ水平状態に配しているので、該反応室3を横長の扁平状とすることができ、該高分子膜11を縦長とした場合に比して、該水槽室3を肉薄の状態として全体の背高を低くすることができ、卓上に置いた場合にポット型生成器100が倒れる等の危険を回避する。
しかし、該高分子膜11には、有孔の金属板または金属網体から成る電極板で上下に挟着すると共に、スプリング14、15の線形弾性により該電極板を柔軟に押着状態に接合されているので、水の揺動があっても該高分子膜11と該電極12、13との間の接触が断たれることはない。
すなわち、該反応室5で発生したオゾンガスは該生成ガス待機室7に移動して一時待機し、オゾンガスが該生成ガス待機室7に充満すると、その容積と圧力により該連通口6を経由し、水槽室3を通って大気中に排気される。
該生成ガス待機室7は容積と圧力の大きいオゾンガスを形成する矩形状の室体で、且つこの室体には、直径が3mmで、高さが1〜2mmの円形状の下がり壁を付設したオゾンガスの該連通口6が1箇所配設されている。該生成ガス待機室7に一時待機したオゾンガスは水素ガスよりも大きい気泡を形成し、且つ気圧が大きくなって、該水槽室3中の上昇流速が大きくなる。従ってオゾンガスは原水面までの移動距離が水素ガスと同じであっても、該水槽室3の水に溶解することなく素早く上昇し、原水面より大気中に排気される。
該水槽室3に発生したオゾンが水に溶解して電解オゾン水が得られる一方で、反応室5に発生した水素ガスは、生成ガス待機室7を経て連通口6を経由し、水槽室3を通って大気中に排気される。同時に、両電極の清掃ができる。
得られた電解オゾン水は、食器の洗浄や各種器具等の除菌殺菌に利用することができる。
2 台座部
3 水槽室
4 電極部
5 反応室
6 連通口
7 生成ガス待機室
8 生成ガス邪魔板
9 電極ケース
10 電極ケース蓋
11 高分子膜
12 陰極電極
13 陽極電極
14 陰極電極用スプリング
15 陽極電極用スプリング
16 カップ型金属体
17 陰極電極スプリング接続用端子
18 ネジ状陰極電極連結用端子
19 陰極電極用リード線
20 陰極電極通電自在接触ノブ
21 輪状電極コネクタ
22 ネジ状陽極電極連結用端子
23 陽極電極通電自在接触ノブ
24 点状電極コネクタ
25 陰極陽極切替スイッチ
100 ポット型生成器
Claims (5)
- 原水を貯留する生成水用ポット部と、該生成水用ポット部を受けて通電を行う台座部とから成り、
該生成水用ポット部は、
a)縦長とした水槽室を設けると共に、その底部に比較的容積の小さな反応室を配し、
b)該水槽室と該反応室の間には連通口を形成し、
c)該反応室には該水槽室に臨んでほぼ水平状態に維持した高分子膜を配すると共に、該高分子膜の上下を有孔の金属板または金属網体で形成した電極板で挟み、該電極板と上下に配した電極端子との間に電導性を備えたスプリングを介設し、
d)該上下に配した電極端子を台座部の電極コネクタに対峙配設して成り、
上記台座部は、輪状電極コネクタと点状電極コネクタとを設けて成る、
ことを特徴とするポット型飲料用水素水の生成器。 - 上下電極板のうち下部電極板と下部スプリングとの間に、内側に空間領域を形成したカップ型の金属板または金属網体で形成した金属体を設けて成る請求項1記載のポット型飲料用水素水の生成器。
- 反応室に生じたガスを一時貯留させるための生成ガス待機室を設けて成る請求項1または2記載のポット型飲料用水素水の生成器。
設けたことを特徴とするポット型飲料用水素水の生成器。 - 台座部に、オゾン発生のための陰極陽極切替スイッチを設けて成る請求項1〜3のうちいずれか1項記載のポット型飲料用水素水の生成器。
- 生成水用ポット部と台座部とを分離可能にして成る請求項1〜4のうちいずれか1項記載のポット型飲料用水素水の生成器。
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