JP3175997U - ポータブル型飲料用水素水の生成器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電解前に原水を貯留して電解後に該原水に水素ガスを生成溶存する水素水生成部Cと、水素水を貯留する胴体部Bと、水素水を封じるキャップ部Aと、からなる。該水素水生成部Cは、その内部に電極部ユニット8を配設し、その構成を高分子膜18と該高分子膜18の上下を有孔の金属板である電極板4、5で挟むものとする。該電極部ユニット8の上部に配する該電極板4は陰極電極用リード線を介して制御基板12に連結し、該電極部ユニット8の下部電極板5は電極板陽極電極用スプリングを介して該制御基板12に接続してなる。
【選択図】図3
Description
更に、高分子膜は胴体部に臨んで、ほぼ水平状態に配しているので、該反応室を薄小化することができ、且つ該胴体部もそれに合わせて適度な縦長にすることができる。
該高分子膜は有孔の金属板または金属網体からなる電極板で挟まれ、且つ、スプリングの線形弾性により該電極板を柔軟に挟着されているので、水の揺動があっても該高分子膜と該電極板との間の高分子膜が破れることはない。
更に、電源を電池としたので携帯に便利であり、屋外、体育館内などのいずれの場所であっても、所定の位置に配備されているコンセントからの電源を必要とせず、該生成器に外装する電源スイッチを入れるとすぐに通電を開始して水素水を生成することができる。
ポータブル型飲料用水素水生成器1に原水を供給するときは、胴体部(B)と水素水生成部(C)に付設のネジ状を回しながら嵌合し、水容器として水道蛇口に向かう。そして、電解完了後においては、キャップ部(A)を付設のネジ状を回しながら胴体部(B)から外し、水容器として水素水をコップなどに注いで飲むものとする。
キャップ部(A)は着脱可能で、水素ガスを発生させて水素水を生成する時には、生成する該水素ガスを外気に飛散させるために原則的に胴体部(B)より外す。水素水が生成された容器全体を持ち歩き、あるいは移動させる場合はキャップ部(A)は胴体部(B)に被せ、水素水がこぼれないように固着する。このとき、水素ガスが溜まり、水素ガス圧が上昇して危険となることを考慮してスプリング等を施した安全弁2を配設してある。
次いで、胴体部(B)は、上下端部がオープン形状になって、いわゆる筒状であり、胴体部(B)に原水を投入する場合は底部の水素水生成部(C)と前もって組み立てておく。また、該胴体部(B)は透明なアクリル樹脂として水素ガスの上昇が外から見える構造とするのが望ましい。更に、該胴体部(B)に原水を投入するときの原水量は、水位上限線3までとする。該水位上限線3を超えて原水量を投入すると原水が該安全弁2に掛かるので、水素ガスの排出ができず危険なためである。
そして、水素水生成部(C)は、本考案のポータブル型生成器1の底部で、胴体部(B)を伺う位置にある網体状電極板4、5と該網体状電極板4、5で挟着される高分子膜18と該網体状電極板4、5の直下に存する反応室6と該反応室6を確保するための下がり壁に付設の連通口7とからなる電極部ユニット8と、該網体状電極板4、5を稼働させ原水の電解を惹起させるために電極端子9、10を介して接続する電池11と制御基板12と、からなる。該電池11は、乾電池、2次電池の何れでも使用でき、乾電池は乾電池ホルダーケースに装填して水素水生成時の電源とし、2次電池は生成器1に内蔵するAC-DCアダプター接続コネクター14により充電して水素水生成時の電源とする。
該図4(A)に示す該電極部ユニット8は本考案のポータブル型生成器1の底部に位置するので、原水の電解を行うときには該電極部ユニット8が原水で覆われる必要があり、原水の必要最少量を電気的に表示する水検知センサー13を設ける。この水検知センサー13の取付位置は、上記図3(C)および下記図5に示すように、その水平位置が該電極部ユニット8の水平位置に同じか、いくらか高い位置とする。該水検知センサー13は、水素水生成部(C)の外装に配設する電源スイッチ15の上方に配備する電源確認LED灯16に接続され、電解開始時に電源スイッチ15をONしたときに、原水量が必要最少量に達していることを表示する。
該図4(B)に示す電池11は、乾電池を用いる場合には、乾電池ホルダーケースに装填して使用し、2次電池を用いる場合には、予め、AC-DCアダプター接続コネクター14から電力を供給し、制御基板12にある充電制御回路を経由して該電池11に接続することにより充電して使用し、充電完了時には該接続コネクター14は電気的に遮断される。次に、水素水を生成するときには該電源スイッチ15をONにすることにより、該乾電池、2次電池のいずれも電源として直流電流を該電極部ユニット8に向かって下部より通電する。すなわち、該電池11からの電力は、制御基板12にある電力供給制御回路から電極端子9を経由して該電極部ユニット8に供給され、電極端子10を経て該制御基板12に戻る回路を成すことにより上記網体状電極板4、5の電極面にて電解が行われる。
同じく該図4(B)に示す該制御基板12は、該電源スイッチ15をONにした後、一定時間たとえば10分後にはタイマー機能が働いてブザーが鳴り、電源がOFFとなるように設定する。また、電池残量が一定値以下となったら、電源スイッチ15をONにしても電源確認LED灯16が点灯しないよう電池残量管理機能を設ける。更に、上記に示すとおり、上記水検知センサー13が原水の水位が低すぎて原水を検知しないときも電源確認LED灯16が点灯せずに、原水の電解が行われない機能とする。
電極部ユニット8は、胴体部(B)の直下に位置し、樹脂製電極ケース17で囲んで網体状電極板4、5およびこの電極に挟着する高分子膜18を保護する構造とする。上部網体状陰極電極板4は胴体部(B)を上に臨み、下部網体状陽極電極板5は反応室6に面して原水の電解が行われる。すなわち該樹脂製電極ケース17の上面の上部網体状陰極電極板4は水素ガスの流出口として開口し、該樹脂製電極ケース17の下面の下部網体状陽極電極板5はオゾンガスの排出面として開口している。更に、該樹脂製電極ケース17の外周下方付近には連通口7を設け、生成されるオゾンガスの排出口とする。
反応室6は、上記に示すとおり、電解作用を成す高分子膜18を境にして下部網体状陽極電極板5の電極面下に配設すると共に、投入された原水の電解により水素イオンを発生するに充分な容積を備えた室体とする。
この反応室6に面する下部網体状陽極電極板5の電極面にて電解生成された水素イオンと電子のうち水素イオンは、陽イオン交換膜である高分子膜18に誘導され、上部網体状陰極電極板4に達して、該電極板4の電極面にて水素イオンの電気的結合を行い、水素ガスとして生成される。この水素ガスは、上記胴体部(B)にある原水中を上昇しながら溶解溶存して水素水となる。一方の電子は上記制御回路12に回帰する。
また、この反応室6は生成されたオゾンガスが一時的に貯留する場でもある。ここに集まったオゾンガスは次第に大きい気泡容積と気泡圧力を保持するようになり、大きなオゾンガス溜となって連通口7より胴体部(B)に排出され、該胴体部(B)の原水面より外気に排気される。
該高分子膜18はデュポン社製ナフィオン115あるいはナフィオン117とすることができる。該高分子膜18に密着する該電極板4、5は、上部網体状陰極電極板4と下部網体状陽極電極板5とからなる金属板または金属網体で、その材質はチタン基材に白金メッキを施している。その形状は図6に示す。
一方、上記上部網体状陰極電極板4は、陰極電極用リード線19および陰極電極-制御基板連結用端子10を介して該制御基板12と接続し、直流電流を回帰させる。上記樹脂製電極ケース17の端部は該高分子膜18と該電極板4を上面から押着する。
水道水等の原水を、縦長にした胴体部(B)と水素水生成部(C)をネジ状で嵌合した水溶器に供給後、該水素水生成部(C)の外装にある電源スイッチ15をONにする。
該水容器にあって、その胴体部(B)を縦長とし、且つ該胴体部(B)の底部に該反応室6を配しているので、前述した反応室6で生成した水素イオンは高分子膜18を通過して水素ガス化し、この水素ガスが胴体部(B)の底部から原水面まで浮き上がるときに、縦方向の最大距離を移動することとなり、溶解する時間を保持でき、水素水として原水に効率良く溶存させることができる。
更に、本考案の生成器は電源を電池としたので、バッグなどに入れて、あるいは手提げ用金具を取り付けて肩に掛けるなど携帯に適した大きさとなり、携帯に便利となる。屋外、体育館内などのいずれの場所であっても、コンセントからの電源等を必要とせず、該生成器に外装する電源スイッチを入れるとすぐに通電を開始して手軽に水素水を生成することができる。
上述の如く、上記胴体部(B)および連通口7を経て、水道水は電極部ユニット8内の反応室6に流入し、これを満たすと、胴体部(B)の水面の下降がなくなる。この時点で、電源スイッチ15をONにする。
電源スイッチ15ONにより、該電極部ユニット8の上部網体状陰極電極板4と下部網体状陽極電極板5とにそれぞれが印加されると、次第に、下部網体状陽極電極板5面において原水の電解が起こり、化1および化2の化学反応式が惹起される。
一方、該化1にて生成したオゾンガスは、該下部網体状陽極電極板5に面する反応室6内において一時待機し、その待機室中でオゾンガスの小さな気泡同士が吸引し、気泡容積と気泡圧力の大きいオゾンガス溜を形成する。大きいオゾンガス溜はやがて該反応室6から連通口7、胴体部(B)を順に経由して原水面より大きな気泡として一気に外気に排気されるので、原水には溶け込まない。
図7中の電極部ユニット8の上面である上部網体状陰極電極板4から上記化2の化学反応式に従って水素ガスが生成され、実線矢印xで表示する生成経路にて上昇しつつ原水に溶解し、次第に電解水素水を生成する。このとき生成する水素ガス気泡の容積は小さく、生成順に上昇するので、順次原水に溶解して溶存する。上述したとおり、縦長の胴体部(B)が水素水として原水に効率良く水素ガスを溶解溶存させるのは、水素ガスの移動距離が胴体部(B)の底部から原水面までの縦方向の最大距離となり、溶解する時間を保持できるからである。
同時に、該電極部ユニット8の下面である反応室6に面する下部網体状陽極電極板5にては上記化1の化学反応式に従ってオゾンガスと水素イオンと電子が生成され、その水素イオンのみが該下部網体状陽極電極板5に面密着している陽イオン交換膜である上記高分子膜18を経由して該上部網体状陰極電極板4に移動し、先に示したように、該電極板4の面上にて上記化2の化学反応式に従って水素ガスが生成されることとなる。
一方、図7中の反応室6から胴体部(B)に向けて白抜き線矢印yで表示するように、該反応室6にて上記化1の化学反応式に従ってオゾンガスが生成され、該反応室6を形成する下がり壁の配設によりオゾンガスの貯留時間を長くしてオゾンガス溜を形成する。オゾンガス溜が該反応室6の容積を超えると、白抜き線矢印yに従って連通口7を経て胴体部(B)に向かって一気に流出する。
該胴体部(B)中の上昇流速が大きいので、原水面までの移動距離が水素ガスと同じであっても、胴体部(B)の水に溶解することなく素早く上昇し、原水面より大気中に排気される。
一方、該高分子膜18を水平としたことで、有孔の金属板または金属網体からなる電極板で上下に挟着が可能となり、その上部電極板4はその上から樹脂製電極ケース17の端部で押着状態に接合され、一方の下部電極板5はスプリング20の線形弾性により柔軟に押着状態に接合されているので、水の揺動があっても該高分子膜18と該電極4、5との間の接触が断たれることはない。
B ポータブル型飲料用水素水生成器の胴体部
C ポータブル型飲料用水素水生成器の水素水生成部
1 ポータブル型飲料用水素水生成器
2 安全弁
3 水位上限線
4 上部網体状陰極電極板
5 下部網体状陽極電極板
6 反応室
7 連通口
8 電極部ユニット
9 陽極電極用スプリング-制御基板連結用端子
10 陰極電極-制御基板連結用端子
11 電池
12 制御基板
13 水検知センサー
14 AC-DCアダプター接続コネクター
15 電源スイッチ
16 電源確認LED灯
17 樹脂製電極ケース
18 高分子膜
19 陰極電極用リード線
20 陽極電極用スプリング
21 仕切板
Claims (4)
- 原水を水素水に変換する水素水生成部と、該水素水を貯留する胴体部と、該水素水を封じるキャップ部とからなり、
該水素水生成部は、
a)縦長とした胴体部の底部に配設し、
b)該底部に比較的容積の小さな反応室を形成し、
c)該反応室には上記胴体部に臨んでほぼ水平状態に維持した高分子膜を配すると共に、該高分子膜の上下を有孔の金属板または金属網体で形成した電極板で挟み、その上下電極板のうち上部陰極電極板には陰極電極用リード線を接続し、下部陽極電極板には電導性を備えたスプリングを配設し、
d)該陰極電極用リード線には制御基板を接続すると共に、該スプリングには電池を接続して、上記水素水生成部の電源回路を形成して、
なることを特徴とするポータブル型飲料用水素水の生成器。 - 電池が、乾電池または2次電池である請求項1記載のポータブル型飲料用水素水の生成器。
- 反応室に、生じたオゾンガスを一時貯留させるためのオゾンガス待機室を形成してなる請求項1または2記載のポータブル型飲料用水素水の生成器。
- キャップ部に、安全弁を配設してなる請求項1〜3のうちいずれか1項記載のポータブル型飲料用水素水の生成器。
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