JP2012215659A - 導電性エンドレスベルトおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像不良問題を解消し、かつ低コストで耐久性を有する導電性エンドレスベルトを提供する。
【解決手段】ポリアミド樹脂を含む基層と、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する導電性エンドレスベルト。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式カラープリンタにおいて中間転写ベルト、紙搬送転写ベルト等として用いられる、導電性エンドレスベルトに関するものである。
従来の転写ベルトは、主に連続生産が可能で生産コストが低い熱可塑性樹脂を用いた転写ベルトであり、その多くは単層構造を有している。しかし、単層構造ゆえに、トナーに外添剤として用いられている酸化チタン等及びPPC用紙に含まれる炭酸カルシウム等の無機フィラーがベルト表面に蓄積し、クリーニング不良等の画像不良が生じるという難点がある。
これらの問題を解決するために基層の上に表層を設けた多層の中間転写ベルトが提案されている。例えば特許文献1では、基層と表層とを有する複層構造の導電性エンドレスベルトにおいて、上記表層が、鉛筆硬度4H以上でn−ドデカンの接触角度20°以上のハードコート層であることを特徴とする導電性エンドレスベルトが提案されている。
また特許文献2では、基層1と、表層2とを含む少なくとも2層からなる半導電性シームレスベルトであって、上記基層1が、下記のポリエーテルスルホン樹脂および導電性充填剤を必須成分とする導電性組成物を用いて形成され、かつ、上記表層2は、鉛筆硬度がB〜5Hの範囲内に設定され、かつ、純水の接触角が60°〜120°の範囲内に設定されている導電性エンドレスベルトが提案されている。
さらに、特許文献3においては、該導電性エンドレスベルトとして基層として、ポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニリデン共重合体、エチレン− テトラフルオロエチレン共重合体のいずれかよりなる層を有し、表層として0.1〜4.0μmのアクリル樹脂コート層を有し、該ベルトの体積抵抗率が1×10〜1×1011Ω・cm、表面粗さRzが0.1〜5.0μmであることを特徴とする導電性エンドレスベルトが提案されている。
しかし、上記特許文献は、表層のハードコート剤として、アクリル系ハードコート剤を採用している。一般的にアクリルコート剤は、主に紫外線硬化反応又は電子線硬化反応のような化学反応を伴うものであることから、未硬化による表層の硬度不足及び未反応樹脂のブリード物が発生して感光体汚染を引き起こし、その結果として画像不良につながる恐れがある。更に、特許文献1に記載されているように、紫外線硬化型では、空気中の酸素によるハードコート剤の硬化阻害が発生するため、十分な効果を得るためには、酸素濃度を一定基準以下に制御しなければならず、製造設備面においてコストが上昇する傾向にある。
さらに、4H以上のアクリル単膜では、硬度は十分であるものの破断伸度が小さいために、中間転写ベルトとして紙との摺動による表面の摩耗及び印刷毎の駆動に耐えうるだけの耐久性を有しておらず、耐刷試験において表層ワレが発生する。
また、一般的に、酸化チタン及び炭酸カルシウム等の無機フィラーのベルト表面への蓄積を防ぐために、単層のポリイミドベルト及びポリアミドイミドベルトが提案されているが、これらの樹脂では押出成形のような連続生産ができず、回転成形等のバッチ生産となるため、生産コストが高くなってしまう。また、これら単層のポリイミドベルト及びポリアミドイミドベルトでは、破断伸度が小さいために、駆動時に局所的にベルト端部に応力がかかるとワレが発生しやすくなることでベルトが破断し、結果としてベルトの寿命が短くなる場合が多く、したがって破断を防ぐためにベルト端部に補強テープを貼るなどの処置を施さなければならず、更に高コストとなる。
特開2009−192901号公報 特開2004−310016号公報 特開2007−206171号公報
本発明は、このような背景技術に対し、トナーに外添剤として用いられている酸化チタン等及びPPC用紙に含まれる炭酸カルシウム等の無機フィラーがベルト表面に蓄積することによりクリーニング不良等の画像不良が生じるという問題を解消し、かつ低コストで耐久性を有する導電性エンドレスベルトを提供することを課題とする。
上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明者は、ポリアミド樹脂を含む基層と、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する導電性エンドレスベルトとすることで上記の課題を解決できることを見出した。かかる知見に基づきさらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の導電性エンドレスベルト及びその製造方法を提供する。
項1. ポリアミド樹脂を含む基層と、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する導電性エンドレスベルト。
項2.前記芳香族ポリイミド系樹脂がポリアミドイミド樹脂である、項1に記載の導電性エンドレスベルト。
項3.前記基層に無機フィラーを含む、項1または2に記載の導電性エンドレスベルト。
項4.前記表層が、厚み0.5〜1.3μmである、項1〜3のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項5.前記表層の表面粗さ(Rz)が、1.0μm未満である、項1〜4のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項6.前記表層の60°入射角における光沢度が70以上である、項1〜5のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項7.前記表層がコーティングにより形成されたものである、項1〜6のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項8.表面抵抗率が、1×10Ω/□〜1×1014Ω/□である、項1〜7のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項9.体積抵抗率が、1×10Ω・cm〜1×1014Ω・cmである、項1〜8のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項10.カラー画像形成装置における中間転写ベルトである、項1〜9のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
項11.下記工程(1)および(2)を含む、ポリアミド樹脂を含む基層と芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する、導電性エンドレスベルトの製造方法;
(1)ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む、基層形成組成物を押出成形して基層を形成する工程、および
(2)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物を、上記(1)で得られた基層の外面に積層し、表層を形成する工程。
項12.前記工程(2)において、芳香族ポリイミド系樹脂を溶媒に溶解し、当該表層形成組成物を基層の外面にコーティングすることにより表層を形成する、項11に記載の製造方法。
項13.下記工程(1)〜(3)を含む、ポリアミド樹脂を含む基層と芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する、導電性エンドレスベルトの製造方法;
(1)ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む、基層形成組成物を押出成形して基層を形成する工程、
(2)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物を、円筒状金型を用いて遠心成形を行い、表層を形成する工程、および
(3)上記(2)で得られた表層の内面に、上記(1)で得られた基層の外面を重ね合わせて加熱処理する工程。
本発明の導電性エンドレスベルトは、表層に芳香族ポリイミド系樹脂を含むことにより、基層上に硬化反応等の化学反応を経ずに安定した表層を形成し得ると共に、フィルミングを防ぐことができる。また、PPC用紙との磨耗試験においてベルトの摩耗量が小さいことから、耐久性に優れている。さらに、基層に連続生産可能なポリアミド樹脂を用いているため、安価に製造することができる。
本発明の複層構造の導電性エンドレスベルトの模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.導電性エンドレスベルト
本発明の導電性エンドレスベルトは、ポリアミド樹脂を含む基層の外面上に、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層を形成した、複層構造のエンドレスベルトである。また、当該基層および表層の間に、弾性を有するゴム層等を含む中間層を設けてもよい。
以下、各層毎に説明する。
(a)基層
本発明の基層には、ポリアミド樹脂を含む。基層は、ポリアミド樹脂に導電剤が分散された層であり、ポリアミド樹脂及び導電剤を含む基層形成組成物によって形成される。
前記ポリアミド樹脂としては、特に限定されず、種々の公知のものを用いることができる。例えば、ポリアミド6(ポリ(ε−カプロラクタム))、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ポリアミド11(ポリ(ウンデカンラクタム))、ポリアミド12(ポリ(ラウリルラクタム))等、及びこれらの共重合体、例えばポリアミド6−66共重合体、ポリアミド6−610共重合体等の、脂肪族ポリアミド樹脂が挙げられる。これらのポリアミド樹脂を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、吸水率が小さいポリアミド樹脂を用いることが好ましい。吸水率が小さいポリアミド樹脂を用いることにより、環境による寸法変動を抑えることができるため、得られる導電性エンドレスベルトの電気抵抗値の環境変動を低減させることができる。ここでいう吸水率とは、乾燥オーブン内で100℃、24時間、試料を乾燥させた後に、23℃、50%RH環境下において24時間放置した後の試料の単位重量あたりに増加した重量を指す。当該吸水率が1.0wt%以下、好ましくは0.8wt%以下であることが好ましい。
当該吸水率の小さい(1.0wt%以下)ポリアミド樹脂としては、例えば、ポリアミド11(吸水率0.9wt%)、ポリアミド12(吸水率0.8wt%)等が挙げられる。特に好ましくは、ポリアミド12である。
また、前記ポリアミド樹脂のMFR(2.16kgf、235℃)は、チューブ状に製膜できる範囲であれば特に限定されないが、通常10〜30g/10minであり、好ましくは15〜25g/10minであり、より好ましくは18〜22g/10minである。
本発明の基層中に分散される導電剤としては、公知の電子導電性物質、イオン導電性物質を用いることができる。
電子導電性物質としては、例えば、カーボンブラック、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどが挙げられる。
また、イオン導電性物質としては、例えば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、トリデシルメチルジヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、ラウリルトリメチルアンモニウムパークロレート、変性脂肪族・ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−(3’−ドデシロキシ−2’−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムエトサルフェート、3−ラウルアミドプロピル−トエイメチルアンモニウムメチルサルフェート、ステアルアミドプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチル−アンモニウム−ジハイドロジェンフォスフェート、テトラブチルアンモニウムホウフッ酸塩、ステアリルアンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウムの過塩素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、メチルサルフェート塩、リン酸塩、ホウフッ化水素酸塩、アセテート等の有機イオン性導電物質、あるいは電荷移動錯体などが挙げられる。
これらの導電剤を1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記導電剤のうち、カーボンブラックを用いることが好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、ガスブラック、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。より少量の混合で所望の導電率を得るのに有効なものとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックとオイルファーネスブラックが挙げられる。なお、ケッチェンブラックとは、コンタクティブファーネス系のカーボンブラックである。
上記の導電剤を適宜用いて、基層に導電性を付与することができる。導電剤の含有量は、所望の基層の表面抵抗率などにより変動するが、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、5〜50重量%、好ましくは8〜40重量%である。導電剤として上記電子導電性物質を用いる場合、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、6〜20重量%、好ましくは8〜12重量%である。導電剤として上記イオン導電性物質を用いる場合は、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、10〜50重量%、特に20〜40重量%用いることが好ましい。
上記の導電剤を適宜用いて、基層の表面抵抗率を、例えば、1×10〜1×1014(Ω/□)、好ましくは1×10〜1×1014(Ω/□)に制御することができる。上記表面抵抗率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
また、基層の体積抵抗率を、例えば、1×10〜1×1014(Ω・cm)、好ましくは1×10〜1×1013(Ω・cm)に制御することができる。上記体積抵抗率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
また、本発明の基層には、無機フィラーを添加することもできる。当該無機フィラーとしては、特に限定されず、樹脂に添加しうる種々の公知の無機フィラーを用いることができる。例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス繊維、酸化チタン等が挙げられる。特に、ポリアミド樹脂との相溶性の観点から、タルクが好ましい。さらに、上記無機フィラーのポリアミド樹脂に対する相溶性を向上させるために、上記無機フィラーに適宜表面処理を施すこともできる。当該表面処理方法としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等のカップリング剤による公知の処理が挙げられる。
上記の無機フィラーを適宜添加することにより、基層の引張弾性率を向上させることができる。例えば、引張弾性率(JIS K7127準拠)2.0GPa以上、さらに2.0〜2.5GPaにすることができる。上記引張弾性率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。当該引張弾性率が2.0GPa以上であると、得られる導電性エンドレスベルトの駆動ロールでの張架による伸びを抑えること、つまりクリープ特性の改善ができる。
また、上記の無機フィラーを適宜添加することにより、基層の引張破断強度は低減するものの、例えば、引張破断強度100%以上、さらには100〜150%にすることができる。上記引張破断強度は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。当該引張破断強度が100%以上であると、得られる導電性エンドレスベルトが、ベルト駆動時にベルト端部に局所的に荷重がかかった場合においても、ベルト端部が破断することがなく、耐久性に優れる。
無機フィラーの添加量は、上記所望の物性により変動するが、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、通常、20重量%以下であり、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。
具体的には、導電剤および無機フィラーを併用する場合、導電剤が電子導電性物質の場合、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、電子導電性物質6〜20重量%、好ましくは8〜12重量%、無機フィラー0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。また、導電剤がイオン導電性物質の場合は、基層を形成するポリアミド樹脂組成物100重量%中、イオン導電性物質10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%、無機フィラー0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
また、基層の厚みは、100〜140μm、好ましくは110〜130μmである。当該厚みが100μm以上であれば、ベルトの取扱性が良く、オレ不良が少なく、歩留も良い。また、当該厚みが140μm以下であれば、ハンドリング性にも製造コストにも優れる。
なお、基層には、必要に応じて、樹脂に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、光安定剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、架橋剤、架橋助剤、接着剤、難燃剤、分散剤などを適宜配合することができる。
(b)表層
本発明の表層には、芳香族ポリイミド系樹脂を含む。表層は、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物によって形成される。
前記芳香族ポリイミド系樹脂としては、例えば、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリエステルイミドなどのイミド基を主骨格に有するものが挙げられる。さらに、ソフトセグメントを共重合したシリコーン変性ポリイミド、ウレタン変性ポリイミドなども挙げられる。なかでも、成形加工性に優れる、芳香族ポリアミドイミド樹脂が好ましい。
芳香族ポリアミドイミド樹脂としては、特に限定されず、種々の公知のものを用いることができる。通常、芳香族ポリアミドイミド樹脂は、無水トリメリット酸に代表される酸成分と、芳香族ジアミン又は芳香族ジイソシアネートとを公知の方法により縮重合して製造される。よって、当該酸成分と芳香族ジアミン又は芳香族ジイソシアネートとを、溶媒中に溶解させ、本発明の表層形成組成物とすることができる。
この際に用いる溶媒としては、例えば,N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルトリアミド、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、メチルアルコール、テトラヒドロフラン、エタノール、キシレン等が挙げられる。必要に応じて、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、ヘキサンベンゼン、トルエン等の炭化水素類を混合してもよい。また、これらを単独で用いても、2種以上の混合物として使用してもよい。好ましい有機溶媒は、N,N−ジメチルアセトアミドである。
前記表層形成組成物に用いる酸成分としては、トリメリット酸およびその無水物または酸塩化物の他、ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルスルホンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、プロピレングリコールビストリメリテート等のテトラカルボン酸およびこれらの無水物、シュウ酸、アジピン酸、マロン酸、セバチン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ジカルボキシポリブタジエン、ジカルボキシポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)、ジカルボキシポリ(スチレン− ブタジエン)等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂肪族カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4 ′−ジシクロヘキシルメタンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、 ジフェニルエーテルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸があげられる。これらは単独で、もしくは2種以上併せて用いることができる。また、これらの中でも、トリメリット酸無水物が好適に用いられる。
前記芳香族ジアミンとしては、例えば、m−フェニルジアミン、p−フェニルジアミン、2,4−アミノトルエン、2,6−アミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナルタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4’−ジアミノナフタレンビフェニル、ベンジジン、3,3−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノフェニルスルホン、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビスーアミノフェニルプロパン等が挙げられる。好ましくは、芳香族ジアミン成分として、p−フェニルジアミン、又は4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)を用いて得られるポリアミドイミド樹脂である。
また、前記芳香族ジイソシアネートとしては、上記した芳香族ジアミンにおけるアミノ基がイソシアネート基に置換した化合物等が挙げられる。例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンのジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4 ′−ジシクロヘキシルメタンジアミン等の脂環族ジアミンのジイソシアネート、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、 4,4 ′−ジアミノジフェニルメタン、4,4−ジアミノジフェニルエーテル、4,4 ′−ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、キシリレンジアミン等の芳香族ジアミンのジイソシアネートがあげられる。これらは単独で、もしくは2種以上併せて用いることができる。
好ましくは、芳香族ジイソシアネート成分として、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートを用いて得られるポリアミドイミド樹脂である。
また、表層には、必要に応じて、樹脂に添加される公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、防曇剤、スリップ剤、難燃剤、表面調整剤などを適宜配合することができる。表面調整剤とは、乾燥過程の塗膜表面に配向して、塗膜の表面張力を均一化し、浮きまだらやハジキを防止し、被塗物への濡れを改良するものである。具体的には、例えば、市販のアクリル系表面調整剤及びシリコーン系表面調整剤を使用することができる。
当該公知の添加剤の添加量としては、表層を形成する芳香族ポリイミド系樹脂組成物中、通常、0.01重量%以下である。
また、表層の厚みは、通常、0.5〜1.3μm、好ましくは0.8〜1.0μmである。当該厚みが0.5〜1.3μmであると、転写ベルトとして用いる際に、クリーニングブレード及び紙との磨耗により、表層が削れる恐れがなく、また、転写時に印加された電圧が転写後減衰し、次の画像形成時に前画像の電荷が残る恐れもない。
上記表層の引張弾性率は、1.5GPa以上とすることができる。1.5GPa以上であれば、フィルミングに対して効果があり、特に2.0GPa以上とすると、さらに耐フィルミング性に優れる。上記引張弾性率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
上記表層の引張破断伸度は、10%以上とすることができる。10%以上であれば、耐屈曲性がよい。特に20%以上とすると、さらに耐屈曲性に優れる。上記引張破断強度は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
導電性エンドレスベルトの諸物性値
本発明の導電性エンドレスベルトは、以下の諸物性値を有する。
導電性エンドレスベルト全体の厚み(総厚み)は、通常、100〜140μm、好ましくは110〜130μm、さらに好ましくは115〜125μmである。前記範囲内にあることで、ハンドリング性にも製造コストにも優れた導電性エンドレスベルトとすることができる。
また、導電性エンドレスベルトの表面抵抗率は、1×10〜1014(Ω/□)、好ましくは1×10〜1014(Ω/□)に制御することが好ましい。上記表面抵抗率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
また、導電性エンドレスベルトの体積抵抗率は、1×10〜1×1014(Ω・cm)、好ましくは1×10〜1×1013(Ω・cm)に制御することができる。上記体積抵抗率は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
本発明の導電性エンドレスベルトの表層の表面粗さ(Rz)は、1.0μm未満であるとよい。1.0μm未満であれば、クリーニングブレードでのトナーのすり抜けがなく、画像不良も生じにくい。上記表層の表面粗さは、基層の表面粗さの影響を受けるため、基層の表面粗さが小さければ、表層の表面粗さも小さくなる。また、表層に低分子量のポリアミドイミドを用いる場合、その表面粗さは小さくなる傾向にある。さらに、塗液粘度の影響も考えられ、塗液粘度が小さければ、形成される表層の表面粗さも小さくなる傾向がある。上記表面粗さ(Rz)は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
さらに、本発明の導電性エンドレスベルトの表層の光沢度は、60°入射角に対して70以上であるとよい。光沢度が70以上であれば、トナー濃度補正の光学センサーが機能し、高画質で印刷を行うことができる。上記表層の光沢度は、表層の表面粗さに反比例するため、上記表面粗さが小さいと、上記光沢度は高くなる。上記光沢度は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
また、本発明の導電性エンドレスベルトの摩耗量は、0.5mg以下であるとよい。0.5mg以下であれば、耐刷によるPPC用紙およびクリーニングブレード等の摺動による表層へのダメージが少なく長期間表層を維持することが可能となる。上記摩耗量は、表層に用いる原料の種類によって影響を受ける。上記摩耗量は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
さらに、本発明のエンドレスベルトの耐屈曲性は、30,000回以上であるとよい。30,000回以上であれば、駆動時の屈曲によるベルトのワレがなく、耐久性に優れる。上記ベルトのワレは、基層に用いる原料によって影響を受ける。上記耐屈曲性は、例えば、実施例に記載した測定方法で測定することができる。
2.導電性エンドレスベルトの製造方法
以上のような構成を有する導電性エンドレスベルトの製造方法については、特に限定されないが、例えば、以下の方法を挙げることができる。
本発明の導電性エンドレスベルトは、以下の工程を含む製造方法によって得ることができる。
(1)ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む、基層形成組成物を押出成形して基層を形成する工程、
(2)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層組成物を、円筒状金型を用いて遠心成形を行い、表層を形成する工程、および
(3)上記(2)で得られた表層の内面に、上記(1)で得られた基層の外面を重ね合わせて接着若しくは加熱して融着する工程。
あるいは、上記(1)により形成した基層に、(2’)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層組成物を、上記(1)で得られた基層の外面に積層し、表層を形成することによっても製造することができる。
以下、各工程について説明する。なお、本発明の製造方法において使用する原料やその含有量等は、前述のとおりである。
工程(1)(基層の形成)
ポリアミド樹脂を含む基層は、ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む基層組成物を押出成形することによって製造することができる。例えば、次のようにして製造できる。
まず、ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラー等を混合し、基層組成物を調製する。当該混合には、公知の混合手段を適用可能であり、例えば二軸押出機を用いることができる。二軸押出機を用いる場合、バレル温度約160〜250℃で加熱混練して十分に分散混合することが好ましい。
次に、上記基層組成物について、押出成形を行う。当該押出成形には、公知の押出成形手段を適用可能であり、例えば単軸押出機と押出成型用のサーキュラーマンドレルダイを用いることができる。得られる基層の厚みは、サーキュラーマンドレルのリップ幅及び押出成型条件を適宜設定して調節することができる。吐出後のチューブの形状を精度よく保持するために、ダイ出口にエアーリング等のマンドレルを使用してもよい。また、二軸押出機の先端にサーキュラーマンドレルダイを設置することにより、一度にエンドレスベルトを成形することも可能である。
当該押出成形により、基層は連続したチューブとして得られるので、中間転写ベルトとして使用する場合には、必要な幅で横断し、ベルトとして使用できるようにする。
工程(2)(表層の形成)
芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層は、例えば、次のようにして製膜することができる。
まず、芳香族ポリイミド系樹脂および必要に応じて前記1.(b)に記載した公知の添加剤を、N,N−ジメチルアセトアミド等の前記1.(b)に記載した溶媒に溶解させ、表層形成組成物を調製する。上記表層形成組成物中における芳香族ポリイミド系樹脂は、固形分濃度として、通常、5〜30質量%、特に10〜20質量%が好ましい。ここで、固形分濃度とは、固体を有機溶媒中に溶解させた場合の固体の重量をその溶液の重量で除した値をパーセント(%)表示したものである。
次に、当該表層形成組成物を、表面粗さ(Rz)0.25〜1.25μmを有する円筒状金型を用いて遠心成型を行う。この場合、得られる表層の厚みが0.5〜1.3μm程度となるように調整する。
表層の遠心成型は、例えば、重力加速度の0.5〜10倍の遠心加速度に回転した回転ドラム(円筒状金型)内面に最終厚みを得るに相当する量の表層形成組成物を注入した後、徐々に回転速度をあげ重力加速度の2〜20倍の遠心加速度に回転を上げて遠心力で内面全体に均一に流延する。
回転ドラムは、その内面が所定の表面精度に研磨されており、この回転ドラムの表面状態が、本発明の導電性エンドレスベルトの表層外面にほぼ転写される。従って、回転ドラムの内面の表面粗さを制御することにより、表層の表面粗さを所望の範囲に調節することができる。回転ドラムの内面の平均表面粗さ(Rz)を、0.25〜1.5μmの範囲で設定すると、ほぼそれに対応した表面粗さ(Rz)0.25〜1.5μmを有する表層を形成できる。但し、導電性エンドレスベルトの表層の表面粗さは、ベルトの微妙なタワミやウネリを測定上拾ってしまうため、回転ドラムの内面の平均表面粗さ(Rz)に比してやや高めの値になる傾向がある。そのため、ベルト表層の所望の表面粗さに対して、やや小さめの内面の平均表面粗さ(Rz)を有する回転ドラムを採用することもできる。なお、使用する金型内面の粗度は、内面仕上げ時に使用する研磨紙の番手等により任意に制御できる。
回転ドラムは回転ローラー上に載置し、該ローラーの回転により間接的に回転が行われる。また該ドラムの大きさは、所望する導電性エンドレスベルトの大きさに応じて適宜選択できる。
加熱は、該ドラムの周囲に、例えば遠赤外線ヒータ等の熱源が配置され外側からの間接加熱により行われる。加熱温度は樹脂の種類に応じて変化し得るが、通常、室温から樹脂の融点前後の温度、例えば、樹脂の融点Tmとした場合に、(Tm±40)℃程度、好ましくは(Tm−40)℃〜Tm℃程度まで徐々に昇温し、昇温後の温度で10〜240分程度加熱すればよい。これにより、ドラム内面に継目のない(シームレス)管状の表層が製膜できる。
工程(3)(2層化)
上記工程(1)で得られた基層の外面と、上記(2)で得られた表層の内面とを重ね合わせて、加熱処理する。
具体的には、回転ドラム内に製膜した表層内面に公知の接着用プライマー等を塗布、風乾した後、外面にドライラミ接着剤等を塗布した基層を挿入し、重ね合わせる。重ね合わせた両層をベルト内面から圧着した後、円筒状金型内面を徐々に昇温し90〜150℃程度、好ましくは90〜120℃程度に到達せしめる。
昇温速度は、例えば、1〜3℃/分程度であればよい。上記の温度で20〜240分維持し、円筒状金型内に表層及び基層を有する2層ベルトを成形する。
あるいは、接着剤を用いる代わりに、熱をかけて融着させることもできる。加熱温度は170〜220℃程度、加熱時間は60〜240分程度で行えばよい。
張り合わせた2層ベルトを円筒状金型から剥離し、両端部を所望の幅にカットして2層の導電性エンドレスベルトを製造する。
また、上記製造方法において、上記工程(2)及び(3)に代えて、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物を、工程(1)で得られた基層の外面に積層することによっても、本発明の導電性エンドレスベルトを製造することができる(2’)。
工程(2’)(表層の形成と2層化)
芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層は、芳香族ポリイミド系樹脂および溶媒を含む表層形成組成物を、基層の外面に積層することによって製造することができる。
具体的には、基層の外面に表層形成組成物をコーティングする。コーティング方法としては、公知のスプレーコート法、ディップコート法及びフローコート法等のいずれを用いても良い。例えば、次のようにして製造できる。
まず、芳香族ポリイミド系樹脂および必要に応じて前記(b)に記載した公知の添加剤を、N,N−ジメチルアセトアミド等の前記(b)に記載した溶媒に溶解させ、表層形成組成物を調製する。
上記表層形成組成物中における芳香族ポリイミド系樹脂は、固形分濃度として、通常、5〜30質量%、特に10〜20質量%が好ましい。ここで、固形分濃度とは、固体を有機溶媒中に溶解させた場合の固体の重量をその溶液の重量で除した値をパーセント(%)表示したものである。
次に、上記表層形成組成物を、基層の外表面に積層する。
具体的には、基層を金属製のマンドレルに外装した後、別途表層形成組成物の溶液で満たされたバスに、基層を外層したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させた後、一定速度で引き上げることにより、基層上に表層を形成する。基層上の表層の厚みは、乾燥前の塗膜の厚み(h)に比例し、その厚みは塗液溶液の密度(d)および粘度(η)並びに引き上げ速度(u)に関係することが知られており、下記の式(1)で示される関係がある。
h=a(ηu/dg)1/2 (1)
(ここで、gは重力加速度を表す。)
その後、オーブン等の加熱炉に入れ、表層塗液の溶媒を乾燥させることにより、基層上に表層を定着させる。例えば、90〜200℃、60〜240分の条件下で乾燥させるとよい。
また基層と表面層の密着性が不十分である場合には、コーティング前処理として基層の外周表面を高周波プラズマ、コロナ放電、もしくはサンドブラスト等によって表面処理し、表層との密着性を向上させることができる。
以下、実施例等を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明において、各値は以下のとおり測定した。
(固形分濃度)
表層を形成する芳香族ポリイミド系樹脂を精秤し、この時の重量をCgとする。電子天秤上で当該樹脂を溶剤に溶かすために、攪拌しながら溶剤を徐々に加え、最終的な溶液重量をDgとしたときの固形分濃度は、次式(I)となる。
固形分濃度=C/D×100(%) (I)
(表面抵抗率)
<測定装置>
抵抗計:ハイレスタ-UP(三菱化学株式会社製)
電極:URSプローブ(三菱化学株式会社製)
<測定条件>
測定雰囲気:23℃/50%RH, 印加電圧:100V, 印加時間:10sec
得られたエンドレスベルト(直径120mm・幅238mm)を切開し、幅方向中央、周方向に等間隔16点を前記測定装置、前記測定条件にて測定し、その平均値を求めた。なお、測定時の荷重は2.0kgとした。
(体積抵抗率)
<測定装置>
抵抗計:ハイレスタ-UP(三菱化学株式会社製)
電極:URSプローブ(三菱化学株式会社製)
<測定条件>
測定雰囲気:23℃/50%RH, 印加電圧:100V, 印加時間:10sec
得られたエンドレスベルト(直径120mm・幅238mm)を切開し、幅方向中央、周方向に等間隔16点を前記測定装置、前記測定条件にて測定し、その平均値を求めた。なお、測定時の荷重は2.0kgとした。
(ベルト厚み)
精度0.001mmのダイヤルゲージ゛にて、得られたエンドレスベルトの幅方向中央1点、ベルト周方向に等間隔に16点、計16点測定した値の平均値を求めた。
(表層厚み)
<測定装置>
レーザー顕微鏡 VK−9510(株式会社キーエンス製)
得られたエンドレスベルト(直径120mm・幅238mm)を切開し、幅方向中央、周方向に等間隔16点のベルト断面を前記測定装置にて倍率3000倍にて観察した後、表層厚みを測定し、その平均値を求めた。
(引張弾性率)
<測定装置>
オートグラフ:AG−500E(株式会社島津製作所製)
<測定条件>
測定雰囲気:23℃/55%RH,試験スピード:50mm/min,試験片幅:25mm×250mm
チャック間距離:200mm
試験片引張方向:ベルト周方向 JIS K7127準拠
N数 5の平均値
基層については、各実施例及び比較例に記載の方法で製造後、上記条件に従って測定した。
表層については、各実施例及び比較例に示したワニスを用い、乾燥後のワニスの膜厚が20μmになるように市販のバーコーターの番手を選択し、市販のシリコーン系離型剤を塗布した厚さ1.0mmのSUS304の板の上に膜を形成後、オーブンで乾燥させ、その後SUS304の板から剥離させることにより得た、20μmの表層を用いて、上記条件に従って測定した。
(引張破断伸度)
<測定装置>
オートグラフ:AG−500E(株式会社島津製作所製)
<測定条件>
測定雰囲気:23℃/55%RH,試験スピード:200mm/min,試験片幅:10mm×150mm
チャック間距離:100mm
試験片引張方向:ベルト周方向 JIS K7127準拠
N数 5の平均値
上記引張弾性率と同様の基層および表層について、それぞれ上記条件に従って測定した。
(光沢度)
<測定装置>
PG−1M(日本電色工業株式会社製)
<測定条件>
JIS Z8741準拠 入射角60°
得られた導電性エンドレスベルトにおいて、表層側を幅方向中央、周方向に等間隔に8点測定し、その平均値を求めた。
(表面粗さ(Rz))
<測定装置>
Surfcom480A(東京精密株式会社製)
<測定条件>
JIS B0601:1994準拠
評価長さ: 4.0mm, 測定速度: 0.15mm/sec, カットオフ: 0.8mm
得られた導電性エンドレスベルトにおいて、表層側を幅方向中央、周方向に等間隔に8点測定し、その平均値を求めた。
(耐屈曲性試験)
<測定装置>
MIT試験機(株式会社東洋精機製作所製)
<測定条件>
ASTM D−2176準拠
折曲角度: 135°, 折曲スピード: 175cpm, 荷重: 300g
<評価方法>
MIT試験回数;
○:30,000以上
△:5,000以上、30,000未満
×:5,000未満
(摩耗量)
導電性エンドレスベルトを25mm×50mmにカットした後に、0.2kg/cm2の圧力でA4サイズのPPC用紙に密着させた状態で、310mm/secの速度にて用紙の縦方向270mm間を700回スライドさせ、スライド前後におけるエンドレスベルトの重量差を測定し、この重量差を摩耗量とした。評価基準は下記のとおりである。
重量差;
○:0.5mg以下
△:0.5mg超、1.2mg以下
×:1.2mg超
(ブリードアウト性、耐フィルミング性、耐久性)
下記実施例および比較例により得られた導電性エンドレスベルトを中間転写ベルトとして、実機(カラーレーザープリンタ「CLP−315k」、SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD製)に装着し、マゼンタ色のハーフトーン画像を印刷することにより、ブリードアウト性、耐フィルミング性、耐久性を確認した。
ブリードアウト性評価方法;
HH環境下(32.5℃ 85%RH)において、2万枚の耐刷試験を行い、5千枚毎に感光体表面及び画像を確認した。
×:感光体表面にブリード物が目視で確認でき、かつ画像不良が発生するもの
△:感光体表面にブリード物は確認できないが、画像不良が発生するもの
○:感光体表面にブリード物も確認できず、画像不良も発生しないもの
耐フィルミング性評価方法;
×:印刷枚数1万枚未満で、クリーニング不良が発生
△:印刷枚数1万枚以上3万枚未満で、クリーニング不良が発生
○:印刷枚数3万枚以上
耐久性評価方法;
×:印刷枚数1万枚未満で、表面にクラック発生もしくはベルト破断
△:印刷枚数1万枚以上3万枚未満で、表面にクラック発生もしくはベルト破断
○:印刷枚数3万枚以上
実施例1
ポリアミド樹脂(UBESTA PA−12 3020U、宇部興産(株)製)90重量%及びカーボンブラック(ケッチェンブラック、ケッチェンブラックインターナショナル(株)製)10重量%を配合した後、2軸スクリュー押出機に投入し(シリンダー温度160〜250℃)、ペレット状原料Aを作製した。
上記ペレットAを、φ50mm単軸押出機(シリンダー温度:180〜230℃)を用いて、サーキュラーマンドレルダイにて内周長376mm、厚み120±7μm、幅238mm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cmの円筒状のチューブ(基層)を製膜した。その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、無水トリメリット酸1モル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート0.7モル、2,4−トリレンジイソシアネート0.3モルからなるポリアミドイミド樹脂を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に固形分濃度15質量%となるように溶解させ、ワニスAを得た。
上記ワニスAを、上記で得られた表面処理済みの基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスAで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.8μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.8μm、表面抵抗率は3×1010Ω/□、体積抵抗率は3×10Ω・cmであった。
実施例2
ポリアミド樹脂(UBESTA PA−12 3020U、宇部興産(株)製)80重量%、タルク(ナノエースKS−873N1000、日本タルク(株)製)10重量%及びカーボンブラック(ケッチェンブラック、ケッチェンブラックインターナショナル(株)製)10重量%を配合した後、2軸スクリュー押出機に投入し(シリンダー温度160〜250℃)、ペレット状原料Bを作製した。
上記ペレットBを、φ50mm単軸押出機(シリンダー温度:160〜250℃)を用いて、サーキュラーマンドレルダイにて内周長376mm、厚み120±7μm、幅238mm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cmの円筒状のチューブ(基層)を製膜した。
その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、無水トリメリット酸1モルと、イソホロンジイソシアネート1モルからなるポリアミドイミド樹脂を、γ−ブチロラクトンに固形分濃度15質量%となるように溶解させ、ワニスBを得た。
上記ワニスBを、上記で得られた表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスBで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.8μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.8μm、表面抵抗率は3×1010Ω/□、体積抵抗率は3×10Ω・cmであった。
実施例3
実施例2と同様にして、基層(内周長376mm、厚み120μm、幅238mm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を得た。
その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、無水トリメリット酸0.5モル、シクロヘキサンカルボン酸0.5モル、イソホロンジイソシアネート1モルからなるポリアミドイミド樹脂を、γ−ブチロラクトンに固形分濃度20質量%となるように溶解させた。この溶液を水中に攪拌しながら徐々に加えてポリマーを析出させ、濾過、乾燥させてポリアミドイミド粉末を得た。得られたポリアミドイミド粉末を、メチルアルコールとテトラヒドロフランの混合溶媒(1:1)に溶解させ、固形分濃度15質量%のワニスCを得た。
上記ワニスCを、上記で得られた表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスCで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.8μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.8μm、表面抵抗率は3×1010Ω/□、体積抵抗率は3×10Ω・cmであった。
実施例4
実施例1と同様にして、基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を得た。
その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、無水トリメリット酸1モル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート0.7モル、2,4−トリレンジイソシアネート0.3モルからなるポリアミドイミド樹脂を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に固形分濃度18質量%となるように溶解させ、ワニスDを得た。
上記ワニスDを、上記で得られた表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスDで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み1.2μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、121.2μm、表面抵抗率は6×1010Ω/□、体積抵抗率は1×1010Ω・cmであった。
実施例5
実施例1と同様にして、基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を得た。
その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、無水トリメリット酸1モル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート0.7モル、2,4−トリレンジイソシアネート0.3モルからなるポリアミドイミド樹脂を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に固形分濃度12質量%となるように溶解させ、ワニスEを得た。
上記ワニスEを、上記で得られた表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□ )を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスEで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.6μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.6μm、表面抵抗率は2×1010Ω/□、体積抵抗率は2×10Ω・cmであった。
比較例1
上記実施例1において、表層を形成することなく、幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cmの単層導電性エンドレスベルトを作成した。
比較例2
上記実施例2において、表層を形成することなく、幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cmの単層導電性エンドレスベルトを作成した。
比較例3
アクリル樹脂(クリアーSD−T―9559、レジノカラー工業(株)製)をイソプロパノール(IPA)に固形分濃度15質量%となるように溶解させ、ワニスGを得た。
上記ワニスGを、実施例1で得られたコロナ表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cm)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスGで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.8μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.8μm、表面抵抗率は2×1010Ω/□、体積抵抗率は2×10Ω・cmであった。
比較例4
無水トリメリット酸1モル、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート0.7モル、2,4−トリレンジイソシアネート0.3モルからなるポリアミドイミド樹脂を、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に固形分濃度15質量%となるように溶解させた後、カーボンブラック(スペシャルブラック4、テグサジャパン社製)とDMAcとを、ポリアミドイミド樹脂の固形分に対して16部となるよう加え、ボールミルを用いてカーボンブラックを均一分散させて固形分濃度18質量%とし、ワニスHを得た。
上記ワニスHを、内面を鏡面仕上げした金属製回転ドラム(幅400mm、内径120mm;両サイドに幅20mmの枠を有する)の内面に、ゆっくりと回転しつつ全量注入した。徐々に回転を上げ、最後には340回/分で30分間回転を続行した。この状態を維持しつつ、該ドラムを加熱して200℃に到達させ、さらにその温度で120分間回転を続け、溶媒を蒸発させて乾燥させた。その後、ベルトを取り出し、幅をカットすることにより、内周長376mm、厚み80μm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率9×10Ω・cm、幅238mmのポリアミドイミド単層導電性ベルトを得た。
比較例5
ポリエステル(PET E−02、(株)ベルポリエステルプロダクツ製)90重量%及びカーボンブラック(ケッチェンブラック、ケッチェンブラックインターナショナル(株)製)10重量%を配合し、2軸スクリュー押出機に投入し(シリンダー温度145〜200℃)、ペレット状原料Iを作製した。
上記ペレット状原料Iを、φ50mm単軸押出機(シリンダー温度:145〜200℃)を用いて、サーキュラーマンドレルダイにて内周長376mm、厚み120±7μm、幅238mm、表面抵抗率1×1010Ω/□、体積抵抗率6×10Ω・cmの円筒状のチューブ(基層)を製膜した。
その後、春日電機(株)製高周波電源AGF−A60とアルミ電極(有効長:300mm)を用いて、基層の外周表面に、30W・min/mで、コロナ処理を行った。
次に、実施例3と同様にして得たワニスCを、上記で得られた表面処理済の基層(幅238mm、内周長376mm、厚み120μm、表面抵抗率1×1010Ω/□)を金属製のマンドレルに外装した後、ワニスCで満たされたバスに、基層を外装したマンドレルをバスに対して垂直に浸漬させ、厚み0.8μmの表層を形成しうるように引上げ速度を調整した後、オーブンにて乾燥させ、図1に示した構造の導電性エンドレスベルトを作製した。
なお、上記にて作製した導電性エンドレスベルトの厚みは、120.8μm、表面抵抗率は3×1010Ω/□、体積抵抗率は3×10Ω・cmであった。
試験例1
各導電性エンドレスベルト表層及び基層単体の引張弾性率及び引張破断伸度を、上記の方法に従って測定し、結果を表1に示した。また、表層の厚み、ベルトの耐屈曲性についても、上記の方法に従って測定し、結果を表1に示した。
試験例2
各導電性エンドレスベルトを中間転写ベルトとして、上記の方法に従ってブリードアウト性、耐フィルミング性、耐久性を確認し、結果を表1に示した。また、表層の光沢度および表面粗さ、導電性エンドレスベルトの摩耗量についても、上記の方法に従って測定し、結果を表1に示した。
Figure 2012215659
実施例1〜5の結果から、ポリアミド樹脂を含む基層と、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する本願発明の導電性エンドレスベルトは、耐フィルミング性に優れ、摩耗量が小さいことから、耐久性に優れている。
また、本願発明の基層にフィラーを加えると、引張破断伸度は若干低下するものの、耐久性に影響を及ぼすほどではなく、むしろ引張弾性率が向上することにより、クリープ性に優れることが確認された。
さらに、実施例1、4および5の結果から、表層の厚みが増すと、表層の光沢度が向上すること、そして表面粗さが低減することが確認できた。
一方、表層を設けず、基層材料のみからなる単層ベルトの場合、耐フィルミング性が悪い(実施例1および比較例1、実施例2および比較例2)。
また、基層を設けず、表層材料のみからなる単層ベルトの場合、耐久性がない(比較例4)。
さらに、表層が従来技術に開示されるようなアクリル樹脂の場合、ブリードアウトが起こりやすいという問題がある(比較例3)。
そして、基層が従来技術に開示されるようなPETの場合、耐屈曲性に劣る(比較例5)。
1 基層
11 表層

Claims (13)

  1. ポリアミド樹脂を含む基層と、芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する導電性エンドレスベルト。
  2. 前記芳香族ポリイミド系樹脂がポリアミドイミド樹脂である、請求項1に記載の導電性エンドレスベルト。
  3. 前記基層に無機フィラーを含む、請求項1または2に記載の導電性エンドレスベルト。
  4. 前記表層が、厚み0.5〜1.3μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  5. 前記表層の表面粗さ(Rz)が、1.0μm未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  6. 前記表層の60°入射角における光沢度が70以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  7. 前記表層がコーティングにより形成されたものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  8. 表面抵抗率が1×10Ω/□〜1×1014Ω/□である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  9. 体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×1014Ω・cmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  10. カラー画像形成装置における中間転写ベルトである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電性エンドレスベルト。
  11. 下記工程(1)および(2)を含む、ポリアミド樹脂を含む基層と芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する、導電性エンドレスベルトの製造方法;
    (1)ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む、基層形成組成物を押出成形して基層を形成する工程、および
    (2)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物を、上記(1)で得られた基層の外面に積層し、表層を形成する工程。
  12. 前記工程(2)において、芳香族ポリイミド系樹脂を溶媒に溶解し、当該表層形成組成物を基層の外面にコーティングすることにより表層を形成する、請求項11に記載の製造方法。
  13. 下記工程(1)〜(3)を含む、ポリアミド樹脂を含む基層と芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層とを有する、導電性エンドレスベルトの製造方法;
    (1)ポリアミド樹脂および導電剤、必要に応じて無機フィラーを含む、基層形成組成物を押出成形して基層を形成する工程、
    (2)芳香族ポリイミド系樹脂を含む表層形成組成物を、円筒状金型を用いて遠心成形を行い、表層を形成する工程、および
    (3)上記(2)で得られた表層の内面に、上記(1)で得られた基層の外面を重ね合わせて加熱処理する工程。
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