JP2012209221A - コネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性を低下させずに、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めることができるコネクタを提供すること。
【解決手段】雌型接続端子を収容する雌型ハウジング３０は、雌端子収容孔３１に収容された雌型接続端子を抜け止めする雌端子係止ランス３２と、雌端子収容孔３１に保持された雌型接続端子の端子嵌合部へタブを挿通するためのタブ挿通口３３と、該タブ挿通口３３の開口縁に形成されたテーパ状の誘い込み面３４と、を備え、更に、雌端子係止ランス３２が、雌端子収容孔３１の中心軸Ｃ３１に対して、雌型接続端子の幅方向に偏心して形成される。
【選択図】図４

Description

本発明は、雌型接続端子を収容保持する第１ハウジングに、収容した雌型接続端子の抜け止めをする雌端子係止ランスが装備されるコネクタに関する。

雌型接続端子を収容保持する第１ハウジングに、収容した雌型接続端子の抜け止めをする雌端子係止ランスが装備されるコネクタが、各種提案されている。

図１５は、この種のコネクタにおける第１ハウジング１０１の先端部の構造を示したものである。この種のコネクタの場合、下記特許文献１にも開示されているように、第１ハウジング１０１の先端部には、タブ挿通口１０２と、テーパ状の誘い込み面１０３とが装備される。

タブ挿通口１０２は、第１ハウジング１０１内の雌端子収容孔１１１に保持された雌型接続端子の端子嵌合部へ雄タブ端子のタブを挿通するための孔である。タブ挿通口１０２は、雌端子収容孔１１１の先端に連通して形成されている。

誘い込み面１０３は、雄タブ端子のタブをタブ挿通口１０２に挿入する際に、前記タブをタブ挿通口１０２の中心に誘導するテーパ面で、タブ挿通口１０２の開口縁に形成されている。

従来のコネクタでは、図１５に示すように、雌型接続端子の抜け止めをする雌端子係止ランス１２１が、その幅方向の中心軸Ｌｃを雌端子収容孔１１１の中心軸に一致させて設けられている。

特開２００４−１５２５８３号公報

ところで、雌型接続端子の抜け止めを雌端子係止ランス１２１により行う第１ハウジング１０１において、雌型接続端子に対する保持力を高めるには、雌型接続端子と雌端子係止ランス１２１との係合面積を増加させることが有力である。そして、雌型接続端子と雌端子係止ランス１２１との係合面積を増加させるには、雌端子係止ランス１２１の幅方向寸法を増大させることが有効である。

しかし、従来の第１ハウジング１０１の場合、雌端子係止ランス１２１の幅寸法Ｗを、タブ挿通口１０２の幅寸法近くまで増大させると、第１ハウジング１０１の成形型における型抜きの関係で、図１６に示すように、タブ挿通口１０２の開口縁の内、雌端子係止ランス１２１側に位置する縁部には、誘い込み面１０３を装備できなくなってしまう。

その結果、図１７及び図１８に示すように、第１ハウジング１０１に相手の第２ハウジング２０１を嵌合させて、第１ハウジング１０１内の雌型接続端子１３０の端子嵌合部１３１に第２ハウジング２０１内の雄タブ端子２３０のタブ２３１を嵌合接続させる際に、嵌合させるコネクタハウジング相互の傾き等によってタブ２３１がタブ挿通口１０２の下縁側に傾いていると、図１８に示すようにタブ２３１の先端が端子嵌合部１３１の先端に衝突して、速やかに嵌合させることができなくなる。

即ち、従来の第１ハウジング１０１の場合は、第１ハウジング１０１における雌型接続端子１３０の保持力を高めるために、雌端子係止ランス１２１の幅を増大させると、タブ挿通口１０２の下縁部にタブ２３１に対する誘い込み面１０３を形成することができなくなり、端子の先端部の衝突等による嵌合性の低下を招くおそれがあった。

言い換えると、従来の第１ハウジング１０１の場合は、雌型接続端子１３０と雄タブ端子２３０との嵌合性を低下させずに雌型接続端子１３０に対する雌端子係止ランス１２１による保持力を高めることができないという問題があった。

そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性を低下させずに、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めることができるコネクタを提供することにある。

本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
（１）雄タブ端子の先端のタブが嵌合接続される端子嵌合部を先端に有した雌型接続端子と、この雌型接続端子を収容保持する第１ハウジングと、を備え、
前記第１ハウジングは、前記雌型接続端子を収容する雌端子収容孔と、前記雌端子収容孔に臨んで設けられて前記雌型接続端子との係合により前記雌型接続端子の抜けを防止する雌端子係止ランスと、前記雌端子収容孔に保持された前記雌型接続端子の端子嵌合部へ前記タブを挿通するためにハウジング先端に貫通形成されたタブ挿通口と、該タブ挿通口の開口縁に形成されたテーパ状の誘い込み面と、を備える
コネクタであって、
前記第１ハウジングは、前記雌端子係止ランスが、前記雌端子収容孔の中心軸に対して、前記雌型接続端子の幅方向に偏心して形成され、
前記雌型接続端子は、前記雌端子係止ランスが係合するランス係合部が、中心軸から端子幅方向に偏心して設けられることを特徴とするコネクタ。

（２）前記雄タブ端子と、前記雄タブ端子を収容保持して前記第１ハウジングに嵌合接続される第２ハウジングと、を備え、
前記第２ハウジングは、前記雄タブ端子を収容する雄端子収容孔と、前記雄端子収容孔に臨んで設けられて前記雄タブ端子との係合により前記雄タブ端子の抜けを防止する雄端子係止ランスと、を備えると共に、前記雄端子係止ランスが、前記雄端子収容孔の中心軸に対して、前記雄タブ端子の幅方向に偏心して形成され、
前記雄タブ端子は、前記雄端子係止ランスが係合する第２ランス係合部が、中心軸から端子幅方向に偏心して設けられることを特徴とする上記（１）に記載のコネクタ。

上記（１）の構成によれば、第１ハウジングは、雌端子係止ランスが、雌端子収容孔の中心軸に対して、雌型接続端子の幅方向に偏心して形成されている。

そのため、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めるために、雌端子係止ランスの幅を増大させても、タブ挿通口の開口縁の下縁部に、雄タブ端子のタブをタブ挿通口の中心に誘導するテーパ状の誘い込み面を確保することができる。

従って、雌端子係止ランスの幅を増大させて雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めても、雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性の低下を招くことがない。

言い換えれば、上記（１）の構成のコネクタでは、雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性を低下させずに、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めることができる。

上記（２）の構成によれば、雄タブ端子を収容する第２ハウジングにおいても、雄タブ端子に係合する雄端子係止ランスの幅を増大させることで、容易に、雄タブ端子の保持力を高めることができる。

従って、嵌合接続する第１ハウジング及び第２ハウジングの双方において、収容する接続端子に対する保持力を高めることができ、その結果、それぞれのハウジングを嵌合接続した際に、それぞれのハウジングに収容されている雄タブ端子や雌型接続端子の不用意なガタつきを防止して、電気的接続性を向上させることができる。

本発明によるコネクタによれば、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めるために、雌端子係止ランスの幅を増大させても、タブ挿通口の開口縁の下縁部に、雄タブ端子のタブをタブ挿通口の中心に誘導するテーパ状の誘い込み面を確保することができる。

従って、雌端子係止ランスの幅を増大させて雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めても、雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性の低下を招くことがない。

言い換えれば、本発明によるコネクタでは、雌型接続端子と雄タブ端子との嵌合性を低下させずに、雌型接続端子に対するランスによる保持力を高めることができる。

本発明に係るコネクタの一実施形態の縦断面図である。 図１のＡ部の拡大図である。 図１に示した第１ハウジングの拡大縦断面図である。 図３のＢ矢視図である。 図１に示した雄タブ端子の斜視図である。 図５のＣ矢視図である。 図５に示した雄タブ端子の側面図（図６のＤ矢視図）である。 図１に示した雌型接続端子の斜視図である。 図８のＥ矢視図である。 図８に示した雌型接続端子の側面図（図９のＦ矢視図）である。 一実施形態に示した第１ハウジングと第２ハウジングとが互いの軸線を垂直方向（上下方向）に傾けた状態で嵌合接続される際に、第２ハウジング内の雄タブ端子のタブが、第１ハウジングのテーパ状の誘い込み面により円滑に雌型接続端子の端子嵌合部内に誘導される状態を示す縦断面図である。 図１１に示したＧ部の拡大図である。 一実施形態に示した第１ハウジングと第２ハウジングとが互いの軸線を水平方向（幅方向）に傾けた状態で嵌合接続される際に、第２ハウジング内の雄タブ端子のタブが、第１ハウジングのテーパ状の誘い込み面により円滑に雌型接続端子の端子嵌合部内に誘導される状態を示す水平断面図である。 図１３に示したＨ部の拡大図である。 従来のコネクタの第１ハウジングにおけるタブ挿通口と雌端子係止ランスとの関係を示す要部正面図である。 図１５に示した第１ハウジングにおいて、雌端子係止ランスの幅を増大させた場合の要部正面図である。 図１６に示したように雌端子係止ランスの幅を増大させた第１ハウジングに、雄タブ端子を保持した第２ハウジングを嵌合接続させた際に発生する問題を示す縦断面図である。 図１７に示したタブと端子嵌合部との衝突状態を示す拡大図である。

以下、本発明に係るコネクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

図１〜図１４は、本発明に係るコネクタの一実施形態を示したものである。
図１は、本発明に係るコネクタの一実施形態の縦断面図、図２は図１のＡ部の拡大図、図３は図１に示した第１ハウジングの拡大縦断面図、図４は図３のＢ矢視図、図５は図１に示した雄タブ端子の斜視図、図６は図５のＣ矢視図、図７は図５に示した雄タブ端子の側面図（図６のＤ矢視図）、図８は図１に示した雌型接続端子の斜視図、図９は図８のＥ矢視図、図１０は図８に示した雌型接続端子の側面図（図９のＦ矢視図）である。

また、図１１は一実施形態に示した第１ハウジングと第２ハウジングとが互いの軸線を垂直方向（上下方向）に傾けた状態で嵌合接続される際に、第２ハウジング内の雄タブ端子のタブが、第１ハウジングのテーパ状の誘い込み面により円滑に雌型接続端子の端子嵌合部内に誘導される状態を示す縦断面図、図１２は図１１に示したＧ部の拡大図、図１３は一実施形態に示した第１ハウジングと第２ハウジングとが互いの軸線を水平方向（幅方向）に傾けた状態で嵌合接続される際に、第２ハウジング内の雄タブ端子のタブが、第１ハウジングのテーパ状の誘い込み面により円滑に雌型接続端子の端子嵌合部内に誘導される状態を示す水平断面図、図１４は図１３に示したＨ部の拡大図である。

この一実施形態のコネクタ１は、図１に示すように、雄タブ端子１０と、雌型接続端子２０と、雌型接続端子２０を収容保持する第１ハウジングとしての雌型ハウジング３０と、雄タブ端子１０を収容保持して第１ハウジングに嵌合接続される第２ハウジングとしての雄型ハウジング４０と、を備えている。

雄タブ端子１０は、金属板のプレス成形品で、図５〜７に示すように、先端（図７では、左端）に形成された棒状のタブ１１と、タブ１１の基端側に連設された角筒構造の中間部１２と、該中間部１２の基端側に連設された電線圧着部１４と、を備える。

タブ１１の先端部には、後述する雌型接続端子２０への嵌合を容易にするための面取り１５が施されている。

中間部１２の上面１２ａには、後述の雄端子係止ランスの突起部が係合する第２ランス係合部としてのランス係合孔１６が形成されている。このランス係合孔１６は、略四角形の開口で、図６に示す雄タブ端子１０の中心軸Ｃ１０に対して、幅方向に偏心した状態で形成されている。また、本実施形態の場合、ランス係合孔１６は、後述の雄端子係止ランスの突起部が中間部１２の片側の側壁部１２ｂにも係合可能なように、側壁部１２ｂの上縁部を切り欠く形状で、形成されている。

このランス係合孔１６の先端側の縁部が、雄端子係止ランスの突起部と係合して抜け止めを実現するランス係合面１６ａとなる。

電線圧着部１４は、電線の導体に圧着される導体加締め片１７と、電線の被覆部に加締め付けられる被覆加締め片１８とを備えている。

雌型接続端子２０は、金属板のプレス成形品で、図８〜図１０に示すように、先端（図１０では左端）に形成された角筒状の端子嵌合部２１と、端子嵌合部２１の基端寄りの上面２１ａに形成されたランス係合孔２３と、端子嵌合部２１の基端に延設された電線圧着部２４と、を備える。

端子嵌合部２１は、雄タブ端子１０の先端のタブ１１が嵌合可能な角筒構造で、タブ１１が嵌合接続される。端子嵌合部２１の内部には、挿入されたタブ１１を上面２１ａ側に押圧してタブ１１との導通接続を実現する押圧バネ片２６が、設けられている。

ランス係合孔２３は、後述の雌型ハウジング３０における雌端子係止ランス３２が係合するランス係合部である。この雌端子係止ランス３２は、略四角形の開口で、図９に示す雌型接続端子２０の中心軸Ｃ２０に対して、幅方向に偏心した状態で形成されている。また、本実施形態の場合、ランス係合孔２３は、後述の雌端子係止ランスの突起部が係合するランス係合部である。このランス係合孔２３は、端子嵌合部２１の片側の側壁部２１ｂにも係合可能なように、側壁部２１ｂの上縁部を切り欠く形状で、形成されている。

このランス係合孔２３の先端側の縁部が、雄端子係止ランスの突起部と係合して抜け止めを実現するランス係合面２３ａとなる。

電線圧着部２４は、電線の導体に圧着される導体加締め片２７と、電線の被覆部に加締め付けられる被覆加締め片２８とを備えている。

雌型ハウジング３０は、プラスチック材料による射出成型品であり、図１〜図４に示すように、雌端子収容孔３１と、雌端子係止ランス３２と、タブ挿通口３３と、テーパ状の誘い込み面３４と、を備えている。

雌端子収容孔３１は、雌型接続端子２０を収容する孔である。この雌端子収容孔３１は、雌型ハウジング３０の後端面（基端面）３０ａに開口していて、ハウジング後端から雌型接続端子２０が挿入される。

雌端子係止ランス３２は、図３に示すように、雌端子収容孔３１に臨んで設けられており、雌端子収容孔３１の長手方向に沿って延在する弾性片３２ａと、この弾性片３２ａから雌端子収容孔３１に向かって突出する突起部３２ｂとを備えている。この雌端子係止ランス３２は、雌型接続端子２０のランス係合面２３ａと突起部３２ｂとの係合により、雌型接続端子２０の抜けを防止する。

タブ挿通口３３は、雌端子収容孔３１に保持された雌型接続端子２０の端子嵌合部２１へタブ１１を挿通するためにハウジング先端に貫通形成された横断面形状が四角形の孔である。タブ挿通口３３は、雌端子収容孔３１に連通している。

テーパ状の誘い込み面３４は、タブ１１の先端が当接した場合に、当接したタブ１１をタブ挿通口３３の中心に向かって誘導するテーパ面である。このテーパ状の誘い込み面３４は、図４に示すように、タブ挿通口３３の開口縁の４辺に対応した４つの誘い込み面３４ａ，３４ｂ，３４ｃ，３４ｄから構成されている。誘い込み面３４ａは、タブ挿通口３３の開口縁の上辺に連なるテーパ面である。誘い込み面３４ｂは、タブ挿通口３３の開口縁の下辺に連なるテーパ面である。誘い込み面３４ｃは、タブ挿通口３３の開口縁の左辺（図４において左側に位置する辺）に連なるテーパ面である。誘い込み面３４ｄは、タブ挿通口３３の開口縁の右辺（図４において右側に位置する辺）に連なるテーパ面である。

本実施形態の場合、雌端子係止ランス３２の突起部３２ｂは、図４に示すように、端子幅方向に沿って、Ｗ２の幅を有している。そして、突起部３２ｂ（雌端子係止ランス３２）の中心軸Ｃ３２は、雌端子収容孔３１の中心軸Ｃ３１に対して、雌型接続端子２０の幅方向左側（図４で左側）に偏心して形成されている。従って、中心軸Ｃ３２と中心軸Ｃ３１との間には、図４に示すように、寸法ｄ２の位置ずれが発生している。

本実施形態における雌型接続端子２０の場合、雌端子係止ランス３２の突起部３２ｂが係合するランス係合孔２３は、中心軸Ｃ３１に対する中心軸Ｃ３２の偏心量に対応して、図９に示した当該雌型接続端子２０の中心軸Ｃ２０から端子幅方向に偏心して設けられている。

雄型ハウジング４０は、図１及び図２に示すように、雄タブ端子１０を収容する雄端子収容孔４１と、雄端子収容孔４１に臨んで設けられた雄端子係止ランス４２と、を備えている。

雄端子係止ランス４２は、雄端子収容孔４１の長さ方向に沿って延出した弾性片４２ａと、この弾性片４２ａから雄端子収容孔４１に向かって突出した突起部４２ｂと、を備えている。雄端子係止ランス４２は、突起部４２ｂを雄タブ端子１０のランス係合面１６ａに係合させることにより、雄タブ端子１０の抜けを防止する。

本実施形態の場合、図示はしていないが雌型ハウジング３０における雌端子係止ランス３２の場合と同様に、雄端子係止ランス４２が、雄端子収容孔４１の中心軸に対して、雄タブ端子１０の幅方向に偏心して形成されている。

本実施形態における雄タブ端子１０の場合、前述したように、雄端子係止ランス４２が係合する第２ランス係合部であるランス係合孔１６が、当該雄タブ端子１０の中心軸から端子幅方向に偏心して設けられる。このランス係合孔１６の偏心量は、前述した雄端子収容孔４１に対する雄端子係止ランス４２の偏心量に対応している。

以上に説明したコネクタ１の場合、雌型ハウジング３０は、雌端子係止ランス３２が、図４に示したように、雌端子収容孔３１の中心軸に対して、雌型接続端子２０の幅方向に偏心して形成されている。

そのため、雌型接続端子２０に対するランスによる保持力を高めるために、雌端子係止ランス３２の幅を図４に示した幅寸法Ｗ２のように増大させても、タブ挿通口３３の開口縁の下縁部に、雄タブ端子１０のタブ１１をタブ挿通口３３の中心に誘導するテーパ状の誘い込み面３４ｂを確保することができ、図４に示したようにタブ挿通口３３の開口縁の４辺のそれぞれに誘い込み面３４ａ，３４ｂ，３４ｃ，３４ｄを設けた構造を確保することができる。

そのため、図１１及び図１２に示すように、雌型ハウジング３０に対して雄型ハウジング４０の軸が上下方向に傾いた状態でハウジング相互が嵌合操作され、タブ１１の先端がタブ挿通口３３の開口縁の上縁又は下縁に衝突する状況が発生しても、タブ挿通口３３の開口縁の上下の誘い込み面３４ａ，３４ｂによりタブ１１がタブ挿通口３３の中心に向かって誘導され、タブ１１を雌型接続端子２０の端子嵌合部２１内に円滑に導くことができる。

また、図１３及び図１４に示すように、雌型ハウジング３０に対して雄型ハウジング４０の軸が左右の幅方向に傾いた状態でハウジング相互が嵌合操作され、タブ１１の先端がタブ挿通口３３の開口縁の左右の縁に衝突する状況が発生しても、タブ挿通口３３の開口縁の左右の誘い込み面３４ｃ，３４ｄによりタブ１１がタブ挿通口３３の中心に向かって誘導され、タブ１１を雌型接続端子２０の端子嵌合部２１内に円滑に導くことができる。

即ち、以上に説明したコネクタ１では、タブ１１が雌型接続端子２０に対して上下左右のいずれの方向に傾いた状態で嵌合操作がなされても、タブ１１を円滑に雌型接続端子２０に嵌合接続させることができる。

従って、以上に説明したコネクタ１では、雌端子係止ランス３２の幅を増大させて雌型接続端子２０に対するランスによる保持力を高めても、雌型接続端子２０と雄タブ端子１０との嵌合性の低下を招くことがない。

言い換えれば、以上に説明したコネクタ１では、雌型接続端子２０と雄タブ端子１０との嵌合性を低下させずに、雌型接続端子２０に対するランスによる保持力を高めることができる。

また、以上に説明したコネクタ１では、雄タブ端子１０を収容する雄型ハウジング４０においても、雄端子収容孔４１に対して雄端子係止ランス４２を幅方向に偏心させて設けているため、雌型ハウジング３０の場合と同様に、雄タブ端子１０に係合する雄端子係止ランス４２の幅を増大させることで、容易に、雄タブ端子１０の保持力を高めることができる。

従って、嵌合接続する雌型ハウジング３０及び雄型ハウジング４０の双方において、収容する接続端子に対する保持力を高めることができ、その結果、それぞれのハウジングを嵌合接続した際に、それぞれのハウジングに収容されている雄タブ端子１０や雌型接続端子２０の不用意なガタつきを防止して、電気的接続性を向上させることができる。

なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。

例えば、雌型ハウジング３０における雌端子係止ランス３２の雌端子収容孔３１に対する偏心量は、要求される雌型接続端子２０の保持力に対応して、適宜量に設計変更可能である。

１ コネクタ
１０ 雄タブ端子
１１ タブ
１６ ランス係合孔（第２ランス係合部）
１６ａ ランス係合面
２０ 雌型接続端子
２１ 端子嵌合部
２３ ランス係合孔（ランス係合部）
２３ａ ランス係合面
３０ 雌型ハウジング（第１ハウジング）
３１ 雌端子収容孔
３２ 雌端子係止ランス
３２ｂ 突起部
３３ タブ挿通口
３４ 誘い込み面
３４ａ，３４ｂ，３４ｃ，３４ｄ 誘い込み面
４０ 雄型ハウジング（第２ハウジング）
４１ 雄端子収容孔
４２ 雄端子係止ランス
４２ｂ 突起部

Claims (2)

1. 雄タブ端子の先端のタブが嵌合接続される端子嵌合部を先端に有した雌型接続端子と、この雌型接続端子を収容保持する第１ハウジングと、を備え、
   前記第１ハウジングは、前記雌型接続端子を収容する雌端子収容孔と、前記雌端子収容孔に臨んで設けられて前記雌型接続端子との係合により前記雌型接続端子の抜けを防止する雌端子係止ランスと、前記雌端子収容孔に保持された前記雌型接続端子の端子嵌合部へ前記タブを挿通するためにハウジング先端に貫通形成されたタブ挿通口と、該タブ挿通口の開口縁に形成されたテーパ状の誘い込み面と、を備える
   コネクタであって、
   前記第１ハウジングは、前記雌端子係止ランスが、前記雌端子収容孔の中心軸に対して、前記雌型接続端子の幅方向に偏心して形成され、
   前記雌型接続端子は、前記雌端子係止ランスが係合するランス係合部が、中心軸から端子幅方向に偏心して設けられることを特徴とするコネクタ。
2. 前記雄タブ端子と、前記雄タブ端子を収容保持して前記第１ハウジングに嵌合接続される第２ハウジングと、を備え、
   前記第２ハウジングは、前記雄タブ端子を収容する雄端子収容孔と、前記雄端子収容孔に臨んで設けられて前記雄タブ端子との係合により前記雄タブ端子の抜けを防止する雄端子係止ランスと、を備えると共に、前記雄端子係止ランスが、前記雄端子収容孔の中心軸に対して、前記雄タブ端子の幅方向に偏心して形成され、
   前記雄タブ端子は、前記雄端子係止ランスが係合する第２ランス係合部が、中心軸から端子幅方向に偏心して設けられることを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。

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