JP2012206669A - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライ路面における走行性能とウェット路面における走行性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを提供する。
【解決手段】本発明の自動二輪車用タイヤは、一対のビード部と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にトロイダル状に跨るトレッドとを備え、トレッド踏面に、トレッド端側からタイヤ赤道に収斂する向きに延びて、前記踏面内に止まる傾斜溝を複数本有し、傾斜溝のうち少なくとも1本の傾斜溝は、トレッド幅方向外側の端部からサイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動二輪車用タイヤ、特には、ドライ路面における走行性能とウェット路面における走行性能とを両立させた自動二輪車用タイヤに関する。
従来、一般道の走行において、ドライ路面およびウェット路面での走行性能を確保するため、トレッドに多数の傾斜溝を配置したパターンを有する自動二輪車用タイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−331596号公報
傾斜溝を有するタイヤにおいて、ドライ路面での走行性能を向上させるためには、例えば、トレッドの全面積に占める溝部面積の割合(ネガティブ率)を小さめに設定し、トレッドの剛性を高めて、グリップ力を向上させることが有効である。しかし、ネガティブ率を小さくすると、排水性が低下するため、ウェット路面での走行性能が低下することとなる。
反対に、ネガティブ率を大きくすると排水性が向上し、ウェット路面での走行性能は向上するが、トレッドの剛性は低下するため、ドライ路面での走行性能が低下してしまう。
このように、自動二輪車用タイヤにおいては、ドライ路面での走行性能とウェット路面での走行性能とは二律背反の関係にあり、これらの性能を同時に向上させることは困難であった。
本発明は、かような問題点に鑑みてなされたものであり、ドライ路面における走行性能とウェット路面における走行性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを提供することを目的とする。
発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意究明を重ねた。
その結果、トレッド踏面に、トレッド端側からタイヤ赤道に収斂する向きに延びて、踏面内に止まる傾斜溝を複数本有する自動二輪車用タイヤにおいて、傾斜溝のうち少なくとも1本の傾斜溝を、トレッド幅方向外側の端部からサイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通させることによって、トレッドの剛性を大きく低下させることなしに、排水性を向上させることができ、これにより、ドライ路面での走行性能とウェット路面での走行性能とを高い次元で両立させることができることの新規知見を得た。
さらに、発明者は、タイヤのサイドウォール部に凸部を設けることによって、タイヤ表面を流れる空気に乱流を生じさせ、タイヤを冷却することができ、同時に排水性に影響を与える上記孔への風圧を低減可能であることを見出した。
具体的には、上記開口の、傾斜溝収斂方向側に、サイドウォール部から隆起する凸部を設けることが、タイヤのクラウン部の温度を冷却し、且つ孔からの排水性の低下を抑制するのに好ましいことを知見した。
本発明にかかる空気入りタイヤの要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にトロイダル状に跨るトレッドとを備え、トレッド踏面に、トレッド端側からタイヤ赤道に収斂する向きに延びて、前記踏面内に止まる傾斜溝を複数本有する自動二輪車用タイヤにおいて、
前記傾斜溝のうち少なくとも1本の傾斜溝は、トレッド幅方向外側の端部から前記サイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通することを特徴とする、自動二輪車用タイヤ。
(2)前記開口の、前記傾斜溝の収斂方向側に、前記サイドウォール部から隆起する凸部を設けたことを特徴とする、上記(1)に記載の自動二輪車用タイヤ。
(3)前記トレッド踏面のトレッド端と、該トレッド端に隣接する前記傾斜溝のトレッド幅方向外側端部とのトレッド幅方向の間隔が、前記トレッド踏面のトレッド幅方向の半幅Wの8%以上離間していることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の自動二輪車用タイヤ。
(4)前記孔の断面積は1.2mm2以上であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の自動二輪車用タイヤ。
本発明によれば、少なくとも1本の傾斜溝を、トレッド幅方向外側の端部からサイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通させることで、ドライ路面での走行性能とウェット路面での走行性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを提供できる。
本発明の一実施形態に従う自動二輪車用タイヤの幅方向断面図である。 本発明の一実施形態に従う自動二輪車用タイヤのトレッド踏面及びサイドウォール部を示す展開図である。 凸部について説明するための図である。 凸部の作用効果を示すための図である。 孔の様々な形状を示す図である。 孔と凸部の様々な形状を示す図である。 (a)(b)従来の自動二輪車用タイヤのトレッド踏面及びサイドウォール部を示す展開図である。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に従う自動二輪車用タイヤ(以下「タイヤ」という)を示す幅方向断面図である。
図1に示すように、本実施形態のタイヤは、慣例に従い、一対のビード部1に連なる一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2にトロイダル状に跨るトレッド3とを備える。
図示例で、ビード部1には、ビードコア1aが埋設されており、該ビードコア1間にはカーカス4がトロイダル状に延在し、該カーカス4のタイヤ径方向外側にベルト5を有する。
図2は、本発明の一実施形態に従うタイヤのトレッド踏面3a及びサイドウォール部2表面の展開図である。
図2に示すように、本発明のタイヤは、トレッド踏面3aに溝6を複数設けており、溝6は、トレッド端TE側からタイヤ赤道CLに収斂する向きに延びて、トレッド踏面3a内に止まる傾斜溝である。
また、図示例では、傾斜溝6は、タイヤ周方向又は幅方向に間隔を置いて配置され、タイヤ赤道面CLを挟む一方側と他方側のトレッド面3aに配置した傾斜溝6がトレッド周方向に位相がずれたパターンを形成している。
図示例で、傾斜溝のトレッド幅方向外側端部6aは、トレッド踏面3a内で終端している。
さらに、図1、2に示すように、複数の傾斜溝6のうち少なくとも1つ(図2に示す例ではタイヤ赤道面CLを境界とする半部に3つ、全体で6つ)の傾斜溝は、トレッド幅方向外側端部6aからサイドウォール部2に向かって延び、且つ該サイドウォール部2の表面に開口する孔7と連通している。
このように、本発明のタイヤにおいては、トレッド踏面に配置した複数の傾斜溝のうち少なくとも1本の傾斜溝を、トレッド幅方向外側の端部からサイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通させることが肝要である。
以下、このタイヤを、傾斜溝6の収斂方向がタイヤの回転方向Rとなるように車両装着したときの作用効果について説明する。
本発明の目的であるドライ性能とウェット性能とを両立させるためには、路面からの入力(外力)に対するトレッドの引張り剛性を維持して、外力による陸部の変形をできるだけ抑え、接地面積を確保しつつ、一方で、接地面での排水性を向上させる必要がある。
まず、本発明のタイヤは、傾斜溝がトレッド端側からタイヤ赤道に収斂する向きに延びている。
これにより、溝が直進時及び旋回時の外力の方向に沿った配置となるため、陸部が変形しづらくなり、外力に対する引張り剛性が高くなって接地面積が確保できる。
また、溝を直進時及び旋回時の外力の方向に沿った配置とすることで、外力の向きに発生する陸部のすべりは、溝内の水と相対的な動きをするため、排水性が向上する。
ここで、図2に示すように、傾斜溝6は、トレッド幅方向外側にいくにつれ、よりトレッド幅方向に沿った形状とすることが好ましい。
自動二輪車では、走行状態が変化するにつれて、接地面の位置が変化し、要求される性能も異なってくる。すなわち、キャンバー角が大きくなるほど、接地面はトレッド幅方向外側となり、横方向のグリップ性能がより重要となるため、傾斜溝6のトレッド幅方向外側ほど、よりトレッド幅方向に沿う形状とする必要があるからである。
また、本発明のタイヤは、少なくとも1本の傾斜溝が、トレッド幅方向外側の端部から前記サイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通しており、傾斜溝内の水を、孔を通じてサイドウォール部の表面から排出させることができるため、排水性がさらに向上する。
特に、傾斜溝のトレッド幅方向外側端部が接地面内にある状態では、上記孔のないタイヤでは水の排出先がない状態となってしまう場合があるが、本発明では、かような場合でも孔を通じて排水することができる。
とりわけ、車両旋回時の接地域内で終端する傾斜溝においては、車両旋回時に水の排出先がなくなり、ウェット路面でのコーナリング性能が低下しやすい傾向があるが、本発明によれば、孔を排出経路とすることでかような問題を回避することができる。
加えて、傾斜溝をサイドウォール部に連通するまで延長させると、トレッドの剛性が著しく低下し、ドライ路面での走行性能が大きく低下してしまうのに対し、本発明では、傾斜溝はサイドウォール部まで延びず、端部がトレッド踏面内で終端する一方、この端部からサイドウォール部まで延びる孔を設けるため、トレッド踏面の陸部の割合を減少させずに済む。このため、陸部の剛性を大きく低下させることがないため、ドライ路面での走行性能を維持することができる。
特に、車両旋回時の接地域内で終端する傾斜溝は、該端部からサイドウォール部までの距離が短いことから、上記の孔を設けた場合でも陸部の剛性の低下を最小限のものとすることができる。
このように、本発明によれば、トレッドの剛性を維持しつつ、排水性を向上させることで、ドライ路面における走行性能とウェット路面における走行性能とを両立させることができる。
ところで、ドライ路面においてキャンバー角を大きく傾けた走行により、タイヤクラウン部の発熱が大きくなる場合があり、この場合は、温度の上昇によりゴムのモジュラスや硬度が低下し、これにより走行性能に変化をもたらしてしまう場合がある。
これに対し、本発明では、傾斜溝と連通する孔を設けているため、タイヤクラウン部の熱を放散する表面積が増加し、放熱性を高めて走行性能の変化を抑えることもできる。
さらに、本発明のタイヤにおいては、図2、図3(a)(b)に示すように、サイドウォール部表面の開口の、傾斜溝6の収斂方向側(図示例で矢印の方向)に、サイドウォール部2から隆起する凸部8を設けることが好ましい。
図3(a)は、本発明のタイヤの傾斜溝6、孔7及び凸部8を示す斜視図であり、図3(b)は、凸部8のサイドウォール部2からの隆起の高さを模式的に示す図である。
ここで、「隆起の高さ」とは、凸部がサイドウォール部の表面から、該表面の法線方向の高さのことをいう。
以下、傾斜溝の収斂方向がタイヤの回転方向Rとなるようにタイヤを車両装着したときの凸部の作用効果について説明する。
図4(a)(b)は、凸部8による空気の流れ9、9a、9bを説明するための図である。
図4(a)は、サイドウォール部2の凸部を設けない場合の空気の流れを模式的に示す図である。図4(a)に示すように、車両走行中のタイヤのサイドウォール部2表面では、該表面に沿って、タイヤの回転方向Rとは反対向きに空気9が流れる。また、図4(a)にて、矢印の長さで空気9の流速を示すように、サイドウォール部の表面側ほど空気の流れは遅い。
図4(b)は、サイドウォール部2にサイドウォール部2の表面から隆起する凸部8を設けた場合の空気の流れを模式的に示す図である。
図4(b)に示すように、凸部8を孔7のタイヤ回転方向R側に設けることにより、タイヤ転動中にサイドウォール部2の表面側に乱流9aを発生させることができる。乱流はスムーズな空気流と比較して流速が速い。
サイドウォール部2の表面から剥離した空気による乱流9aは、サイドウォール部2の表面から離れたところを流れる比較的冷たい空気9bを、サイドウォール部2の表面側に巻き込む。
これにより、流速の速い空気9aが冷たい空気9bをサイドウォール部2の方へ押しやる圧力が働く中で、空気9bによってサイドウォール部2との熱交換が行われるため、効率よくサイドウォール部2を冷却することができる。
すなわち、サイドウォール部2の表面から剥離した空気が乱流化することにより、空気の流速の遅い、サイドウォール表面側の気圧が低くなり、この付近の気流が速くなる結果、熱移動が容易になり、サイドウォール部を冷却することができるのである。
さらに、乱流9bは、上記圧力による流速差によって負圧が発生し、熱くなった空気を吸い出す作用が働き、タイヤのクラウン部をも冷却することができる。
ここで、凸部を、図3(c)(d)に示すように、凸部8は、孔7を覆うように設け、孔7から該凸部の表面まで連通する空洞部8aを有するものとすることもできる。
このとき、空洞部8aの端部位置8bのサイドウォール部からの垂直方向の高さより、凸部のうち、空洞部8aより回転方向R側にある部分の隆起の高さを大きくする。
この場合も、凸部8によって乱流を発生させ、タイヤを冷却することができる。
また、水は孔7を経て空洞部8aから排出されることになるが、同様に空気を空洞部8aの端部8bから遠ざけることができるため、排水性の低下を抑制することもできる。
ここで、図3(b)に示すように、凸部のサイドウォール部からの隆起幅h(mm)は3.0(mm)以上とすることが好ましい。
なぜなら、3.0(mm)未満だと、十分に乱流を生じさせることができず、上記の冷却効果や排水性の低下の抑制の効果が十分に得られないからである。
なお、「隆起幅」とは、凸部のサイドウォール部表面からの隆起の高さの最大値である。
また、本発明のタイヤにおいて、図2に示すように、トレッド踏面3aのトレッド端TEと傾斜溝6のトレッド幅方向外側端部6aとのトレッド幅方向の間隔Dが、トレッド踏面3aのトレッド幅方向の半幅Wの8%以上離間していることが好ましい。
8%未満だと、車両旋回時における接地面の剛性が不足し、グリップ性能が低下してしまうからである。
なお、図5(a)〜(c)に示すように、孔の形状は、任意の柱体(中空状)とすることができ、(a)円筒状の他、(b)中空状の角柱(図は四角柱)、(c)断面水滴状の柱体(中空状)などとすることができる。柱体は、数学的に厳密な柱体である必要は無く、例えば湾曲していてもよい。
ここで、図6に示すように、凸部8の形状は、(a)円筒状の孔7に対して半球状の凸部、(b)四角柱状(中空状)の孔7に対して四角柱状の凸部として形状を対応させて、孔7を流れる空気を確実に孔から遠ざけることができ、一方で、例えば(c)四角柱状の孔7に対して半球状として、凸部を孔と対応しない形状としてもよい。
また、図6(d)〜(g)は、孔7と凸部8と凸部8の隆起の高さを模式的に示す図である。
図6(d)〜(g)に示すように、凸部8を、孔7を覆うように設け、孔7から該凸部の表面まで連通する空洞部8aを有するものとした場合の凸部8の形状と孔7の形状は、(d)孔7が断面円形、凸部8が、孔7による開口の、傾斜溝収斂方向(タイヤ回転方向R側)において、大きく隆起するスリッパ型の形状、(e)孔7が断面円形、凸部8が断面水滴状、(f)孔7が四角柱状(中空状)、凸部8が断面角型水滴状、(g)孔7が断面水滴状、凸部8が断面水滴状など、様々な形状とすることができる。
さらに、孔7の断面積は、1.2mm2以上であることが好ましい。
1.2mm2未満であると、排水性を十分に向上させることができないからである。
ここで、「孔の断面積」とは孔の延在方向に垂直な断面のうち、断面積が最小となる位置での断面の面積を意味する。
なお、孔7の断面積は、該孔7を有する傾斜溝6のトレッド幅方向外側端部での溝幅wの2乗より小さいことが好ましい。w2以上だと、孔を設けることによるトレッド陸部の剛性の低下が著しく、ドライ路面での走行性能が大幅に低下してしまうからである。
次に、本発明のタイヤが従来例とグリップ性能及び排水性に差があることを確認するため、ライダーによるドライ路面及びウェット路面のテスト走行を実施した。
ここで発明例タイヤ1〜6として、図2に示すタイプのトレッドを有する、タイヤサイズが180/55ZR17M/Cの後輪タイヤを試作し、発明例7〜10として、図2に示すタイプのトレッドを有する、タイヤサイズが120/70ZR17M/Cの前輪タイヤを試作した。
また、従来例1、3にかかるタイヤとして、図7(a)に示す、傾斜溝がサイドウォール部の表面まで延びるトレッドを有する前輪及び後輪タイヤを用意した。
さらに、従来例2、4にかかるタイヤとして、図7(b)に示す、傾斜溝の端部に孔を設けないタイプのトレッドを有する前輪及び後輪タイヤを用意した。
なお、従来例タイヤ1〜4の前輪及び後輪のタイヤサイズは、発明例の前輪及び後輪のタイヤサイズとそれぞれ同じである。
また、以下の試験において、各タイヤは、図2、7(a)(b)に示すように、傾斜溝の周方向延在方向の反対側がタイヤ回転方向となるように車両装着するものとする。
さらに、発明例タイヤ及び従来例タイヤを前輪に装着する場合は、後輪タイヤには同一の汎用品を用い、発明例タイヤ及び従来例タイヤを後輪に装着する場合は、前輪タイヤには同一の汎用品を用いた。
各タイヤの諸元は表1に示している。
ここで、表1中、「傾斜溝の溝幅w」とは、傾斜溝のトレッド幅方向外側端部における溝幅をいう。また、「離間距離D」とは、トレッド端と傾斜溝のトレッド幅方向外側端部とのトレッド幅方向の間隔をいう。さらに、「前方」とは、凸部が孔の開口に対して、傾斜溝の収斂方向、すなわち、車両装着時のタイヤ回転方向R側にあることをいう。「後方」とは、凸部が孔の開口に対して、傾斜溝の収斂方向の、周方向反対側にあることをいう。
Figure 2012206669
前輪タイヤを、リムサイズMT3.50×17のリムに、後輪タイヤをリムサイズMT5.50×17のリムに装着し、内圧を290kPaとして、1200cc、重量280kgのモーターサイクルの前輪と後輪に取り付け、ドライ性能及びウェット性能を評価する試験を行った。
試験は、平滑アスファルト舗装路のドライ路面(乾燥路)及びウェット路面(散水路)のそれぞれを、30km/hから120km/hまでの速度でクローズドコースを走行させることにより行った。ここで、ウェット路面は、水深3 mmの路面である。
ドライ路面の走行性能は、ドライ路面をライダーがテスト走行したときのフィーリングを官能評価により採点したもので、従来例1に係るタイヤの評価結果を100として指数化することで評価した。
同様に、ウェット性能は、ウェット路面をライダーがテスト走行したときのフィーリングを官能評価により採点したもので、従来例1に係るタイヤの評価結果を100として指数化することで評価した。
また、走行変化は、ドライ路面を走行したときの高速連続走行下での旋回安定性の変化をライダーがテスト走行したときのフィーリングを官能評価により採点したもので、従来例1に係るタイヤの評価結果を100として指数化することで評価した。
なお、これらの指数は、数値が大きいほうが、性能が優れていることを表す。
試験結果を以下の表2に示す。
Figure 2012206669
表2に示すように、本発明に係る、発明例1〜10のタイヤはいずれも従来例タイヤよりドライ路面の走行性能とウェット路面の走行性能が共に優れていることがわかる。
ここで、発明例1と2、3との比較、及び発明例6と7、8との比較により、凸部を適切な位置に設けた発明例1、6は、発明例2、3及び発明例7、8よりも走行変化が少ない。
また、発明例1と4と比較、及び発明例6と9との比較により、傾斜溝のトレッド幅方向外側端部の位置を適切化した発明例1、6は、それぞれ発明例4、9よりドライ性能が向上していることがわかる。
さらに、発明例1と5との比較、及び発明例6と10との比較により、発明例1と6がそれぞれ発明例5と10よりウェット性能に優れていることがわかる。このことから孔の断面積を適切化することで、ウェット性能を向上させることができることがわかる。
本発明によれば、ドライ路面における走行性能とウェット路面における走行性能とを両立させた自動二輪車用タイヤを製造して市場に提供することができる。
1 ビード部
1a ビードコア
2 サイドウォール部
3 トレッド
3a トレッド踏面
4 カーカス
5 ベルト
6 傾斜溝
6a 傾斜溝のトレッド幅方向外側端部
7 孔
8 凸部
8a 空洞部
8b 空洞部の端部
9、9a、9b 空気
R タイヤ回転方向
CL タイヤ赤道
W トレッド踏面の幅方向の半幅
D トレッド端と傾斜溝のトレッド幅方向外側端部とのトレッド幅方向の間隔
TE トレッド端
w 傾斜溝のトレッド幅方向外側端部での溝幅
h 隆起幅

Claims (4)

  1. 一対のビード部と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にトロイダル状に跨るトレッドとを備え、トレッド踏面に、トレッド端側からタイヤ赤道に収斂する向きに延びて、前記踏面内に止まる傾斜溝を複数本有する自動二輪車用タイヤにおいて、
    前記傾斜溝のうち少なくとも1本の傾斜溝は、トレッド幅方向外側の端部から前記サイドウォール部に向かって延び、且つ該サイドウォール部の表面に開口する孔と連通することを特徴とする、自動二輪車用タイヤ。
  2. 前記開口の、前記傾斜溝の収斂方向側に、前記サイドウォール部から隆起する凸部を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 前記トレッド踏面のトレッド端と、該トレッド端に隣接する前記傾斜溝のトレッド幅方向外側端部とのトレッド幅方向の間隔が、前記トレッド踏面のトレッド幅方向の半幅Wの8%以上離間していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動二輪車用タイヤ。
  4. 前記孔の径の断面積は1.2mm2以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動二輪車用タイヤ。
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