JP2012190565A - 多層の接合体の製造方法及び積層型電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、正極板2と負極板7との間にセパレータ6を介装させつつ交互に積層して形成される多層の接合体1の製造方法であって、複数の正極板2を積層して複数の正極板2の一端部13を接合して閉じ正極板積層体5を形成する工程と、複数の負極板7を積層して複数の負極板7の一端部21を接合して閉じ負極板積層体10を形成する工程と、正極板積層体5の一の正極板をめくった後に該正極板上にセパレータ6を積層し、次いで負極板積層体10の一の負極板7をめくりセパレータ6上に積層する工程と、負極板積層体10の一の負極板7をめくった後に該負極板7上にセパレータ6を積層し、次いで正極板積層体5の一の正極板2をめくりセパレータ6上に積層する工程とを交互に行う正負極板積層工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明では、複数の正極板がその一端部において接合されており、複数の負極板もその一端部において接合されているため、正極板と負極板との積層時に位置ずれし難い。また、正極板と負極板とをセパレータを挟みつつ積層するにあたっても、正極板及び負極板がそれぞれ一端部において接合されているため、積層を重ねるに応じて互いに堅固に噛み合って、積層された正極板、セパレータ及び負極板が位置ずれし難い。また更に、積層して接合された正極板積層体と負極板積層体とを交互に積層するものであるため、多層の接合体の製造装置をコンパクトにし易い。
本発明では、正極板又は負極板のいずれか一方又は双方の前記一端部が、正極活物質層又は負極活物質層が形成されていない接合代とされているため、接合部分間で導通が確保されることにより、抵抗溶接や導電性ペーストによる接着などの容易な溶接方法を採用することができるとともに、一端部同士を確実に接合することができる。
本発明では、セパレータがロール状に形成されており、該セパレータの切断又は折曲と積層とを積層された前記正極板と前記負極板との上方で同時に行うため、セパレータの介装を容易かつ効率的に行うことができる。
本発明では、多層の接合体が位置ずれしにくい製造方法で製造されているため、積層型電池の積層状態が良好となりかつ製造費用を抑えることができる。
すなわち、本発明によれば、正極板及び負極板がそれぞれ一端部において接合されているため、正極板と負極板とをセパレータを挟みつつ積層するにあたって、位置ずれし難く、かつ積層を重ねるに応じて互いに堅固に噛み合って、積層された正極板、セパレータ及び負極板が位置ずれし難い。したがって、多層の接合体を簡便に製造することができるとともに、製造効率が高いという効果を奏する。また、積層して接合された正極板積層体と負極板積層体とを交互に積層するものであるため、多層の接合体の製造装置をコンパクトにし易いという効果を奏する。
図1は、本発明の第1の実施形態の製造方法により製造された多層の接合体を示した斜視図である。
導電助剤としてはアセチレンブラック等が用いられ、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン等が用いられている。
正極板2の端子用タブ4は、正極板2の一端部13を一体化した接合部3に接合されて外方に突出するように設けられたものであり、例えばアルミニウム等により形成されているが、正極活物質層が形成されていない接合部3を端子用タブ4として兼用させたものであってもよい。
負極板7の端子用タブ9は、一端部21を一体化した接合部8に、更に接合されて外方に突出するように設けられたものであり、例えばニッケル等により形成されているが、負極活物質層が形成されていない接合部8を端子用タブ9として兼用させたものであってもよい。
セパレータ6の材質としては、特に限定されないがポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)やポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂等が用いられる。
非水溶媒は、γ−ブチロラクトン等のラクトン化合物;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル化合物;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等のカルボン酸エステル化合物;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物;アセトニトリル等のニトリル化合物;スルホラン等のスルホン化合物、ジメチルホルムアミド等のアミド化合物等、単独または2種類以上を混合して調製される。
電解質塩としては、特に限定されないが六フッ化リン酸リチウム、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム等のリチウム塩等が使用できる。
正極板積層体5を形成するに際しては、まず予め正極板2を形成しておく。正極板2は以下のようにして形成する。すなわち、アルミニウム箔等を用いて正極集電体11とし、図2(a)に示すような該正極集電体11に接合部3と電極塗工部14とを設定する。そして、電極塗工部14の両面に正極用スラリーを塗布し、乾燥させて正極集電体11上に正極活物質層を設けロール状にした正極シートを作製しておく。この正極シートを延出し、所定の寸法で順次切断し又は打ち抜いて、図2(a)に示す正極板2を得る。なお、正極用スラリーの塗布後は、必要に応じてプレスを行ってもよい。
負極板積層体10は、正極板積層体5と略同様の方法で作製される。すなわち、まず、銅箔等を用いて、負極集電体20とし、該負極集電体20に図2(c)に示すような接合部8と電極塗工部22とを設定する。そして、電極塗工部22の両面に負極用スラリーを塗布し、乾燥させて負極集電体20上に負極活物質層を設けロール状にした負極シートを作製しておく。この負極シートを延出し、所定の寸法で順次切断し又は打ち抜いて、図2(c)に示す負極板7を得る。なお、負極用スラリーの塗布後は、必要に応じてプレスを行ってもよい。
この負極板積層体10の負極板7は、正極板積層体5の正極板2の積層よりも一枚多く積層しておく。
正負極板積層工程においては、水分を飛ばした正極板積層体5と負極板積層体10とを、それぞれの接合部3と接合部8とを平行に対向させて配置し、図3(c)に示すように、接合部3,8を軸として正極板2,2・・及び負極板7,7・・を反転させる。
そして、負極板積層体10の最上部に位置する負極板7を捲り反転させて接合部3,8間に配置し、その後該負極板7の電極塗工部22にセパレータ6を積層し、次いで、正極板積層体5の最上部に位置する正極板2をめくってセパレータ6上に積層する。この際、セパレータ6は、正極板2及び負極板7の電極塗工部14,22の全体を覆うように正極板2及び負極板7よりも大きく切り出したものを積層する。また、正極板2と負極板7とは、それぞれの電極塗工部14、22、すなわち正極活物質層と負極活物質層同士が互いに対向して重なり合うように積層する。
同様にして、正極板積層体5の正極板2をめくった後にセパレータ6を積層し、次いで該セパレータ6上に負極板7を捲って反転させ該負極板7を積層する。
このようにして多層の接合体1を形成することにより、最外層に正極板2を位置させた場合に生じ得るリチウムの樹枝状析出物(デンドライト)の発生を防止してショート等の不具合を引き起こすおそれを回避することができる。なお、左記デンドライトの発生は、多層の接合体1の最外層に正極板2が位置し、かつ正極板2の外方を向く板面に正極活物質層が形成されている場合であるので、多層の接合体1の正極板2と負極板7の双方の枚数を調整せず正極板2を最外層に位置させる場合であっても、該最外層に位置する正極板2の外方を向く(すなわち負極板7に対向していない)板面に正極活物質層を形成しないことによっても、デンドライトの発生を防止してショート等の不具合を引き起こすおそれを回避することができる。
上記のようにして多層の接合体1を作成する場合には、一端部13が接合されて連結固定された複数の正極板2,2・・と、一端部21が接合されて連結固定された複数の負極板7,7・・とを用いて積層しているため、積層時に正極板2及び負極板7が位置ずれし難く、またセパレータ6を介装させて相互に挟み込んだ状態となるため、積層を重ねるにしたがって各正極板2及び負極板7が動き難くなり、交互に積層された正極板2及び負極板7の積層体自身が堅固に位置決めされた状態となる。
この方法によれば、セパレータ6の切り出し又は折曲と及び積層とを同時に行うことが可能となり、多層の接合体1の積層作業の効率を一層高めることが可能となる。
2 正極板
3 接合部
5 正極板積層体
6 セパレータ
7 負極板
8 接合部
10 負極板積層体
13 一端部(接合代)
14 電極塗工部
15 開口端
21 一端部(接合代)
22 電極塗工部
23 開口端
A リチウムイオン二次電池
Claims (4)
- 正極板と負極板との間にセパレータを介装させつつこれら正極板と負極板とを交互に積層して形成される多層の接合体の製造方法であって、
複数の前記正極板を積層するとともに、これら複数の正極板の一端部を接合して閉じ、他端部を開放端とする正極板積層体を形成する工程と、
複数の前記負極板を積層するとともに、これら複数の負極板の一端部を接合して閉じ、他端部を開放端とする負極板積層体を形成する工程と、
前記正極板積層体の一の前記正極板をめくった後に該正極板上にセパレータを積層し、次いで前記負極板積層体の一の前記負極板をめくり前記セパレータ上に積層する工程と、前記負極板積層体の一の前記負極板をめくった後に該負極板上にセパレータを積層し、次いで正極板積層体の一の前記正極板をめくり前記セパレータ上に積層する工程とを交互に行う正負極板積層工程とを有することを特徴とする多層の接合体の製造方法。 - 請求項1に記載の多層の接合体の製造方法であって、
前記正極板又は負極板のいずれか一方又は双方の前記一端部は、正極活物質層又は負極活物質層が形成されていない接合代とされていることを特徴とする多層の接合体の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の多層の接合体の製造方法であって、
前記正負極板積層工程において、ロール状に形成された前記セパレータを積層された前記正極板又は前記負極板上に向けて延出し、このセパレータを該積層された前記正極板と前記負極板との上方で切断又は折曲して積層することを特徴とする多層の接合体の製造方法。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の多層の接合体の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする積層型電池。
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JP2011050879A JP2012190565A (ja) | 2011-03-08 | 2011-03-08 | 多層の接合体の製造方法及び積層型電池 |
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Citations (5)
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2011
- 2011-03-08 JP JP2011050879A patent/JP2012190565A/ja active Pending
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