JP2012164476A - ラミネート形電池およびそれを備えた積層型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱特性を向上可能なラミネート形電池を提供する。
【解決手段】ラミネート形電池10は、発電要素1と、ラミネートフィルム4と、絶縁板5とを備える。発電要素1は、正極および負極をセパレータを介して積層した構造からなる。ラミネートフィルム4は、発電要素1をラミネートする。そして、ラミネートフィルム4は、シール部41と、電極収納部42とを含む。ラミネートフィルム4は、長方形の平面形状を有し、シール部411,412は、長方形の長辺側に形成される。そして、シール部411,412は、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げれられる。絶縁板5は、電極収納部42の突出方向と反対側において、その両端が折り曲げられたシール部411,412に接着される。
【選択図】図2
【解決手段】ラミネート形電池10は、発電要素1と、ラミネートフィルム4と、絶縁板5とを備える。発電要素1は、正極および負極をセパレータを介して積層した構造からなる。ラミネートフィルム4は、発電要素1をラミネートする。そして、ラミネートフィルム4は、シール部41と、電極収納部42とを含む。ラミネートフィルム4は、長方形の平面形状を有し、シール部411,412は、長方形の長辺側に形成される。そして、シール部411,412は、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げれられる。絶縁板5は、電極収納部42の突出方向と反対側において、その両端が折り曲げられたシール部411,412に接着される。
【選択図】図2
Description
この発明は、ラミネート形電池およびそれを備えた積層型電池に関するものである。
電動バイク、および電動アシスト自転車等の電源として、平板状の単電池を積層した電池パックが注目されており、今後、市場の拡大が予想される。
そして、このような電池パックは、高電圧もしくは高容量又はその両方が必要であるので、複数の単電池を積層した構造からなる。
特許文献1には、2つの電池セル間に導体板と絶縁板とを配置して複数の電池セルを積層した電池パックが開示されている。この電池パックにおいては、導体板は、隣接する2つの電池セルの一方の電池セルに接し、絶縁板は、隣接する2つの電池セルの他方の電池セルに接する。そして、導体板は、絶縁板と接する。
しかし、特許文献1に開示された電池パックのように、複数の電池セルが積層された構造では、充放電による熱が電池パック内に篭り、電池の寿命・放電特性の悪化が生じ易いという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、放熱特性を向上可能なラミネート形電池を提供することである。
また、この発明の別の目的は、放熱特性を向上可能なラミネート形電池を備えた積層型電池を提供することである。
この発明の実施の形態によれば、ラミネート形電池は、発電要素と、外装部材と、絶縁板とを備える。発電要素は、正極と負極とセパレータとを含む。外装部材は、発電要素をラミネートする。絶縁板は、外装部材の一部に接して配置される。外装部材は、シール部と、電極収納部とを含む。電極収納部は、外装部材の面内方向においてシール部の内側に設けられ、発電要素に対応してシール部よりも突出している。そして、シール部は、電極収納部の突出方向と反対側へ折り曲げられたシール部を有する。また、絶縁板は、折り曲げられたシール部に接する。
また、この発明の実施の形態によれば、積層型電池は、積層された複数の単位電池を備える。複数の単位電池の各々は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラミネート形電池からなる。隣接する第1および第2の単位電池において、第2の単位電池の電極収納部は、第1の単位電池の絶縁板に接する。
更に、この発明の実施の形態によれば、積層型電池は、積層された複数の単位電池と、複数の絶縁板とを備える。複数の単位電池の各々は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラミネート形電池からなる。複数の絶縁板の各々は、電極収納部が向かい合う2つの単位電池間に電極収納部に接して配置される。
この発明の実施の形態によるラミネート形電池においては、電極収納部の突出方向と反対側において、外装部材と絶縁部材との間に隙間が形成される。そして、その形成された隙間は、空気流入路として機能し、ラミネート形電池で発生した熱は、隙間を流れる空気によって放熱される。
従って、ラミネート形電池の放熱特性を向上できる。
また、この発明の実施の形態による積層型電池においては、複数の単位電池に対応して複数の隙間が形成される。そして、複数の単位電池で発生した熱は、複数の隙間を流れる空気によって放熱される。
従って、積層型電池の放熱特性を向上できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるラミネート形電池の平面図である。また、図2は、図1に示す線II−II間におけるラミネート形電池の断面図である。更に、図3は、図1に示すラミネート形電池の斜視図である。
図1から図3を参照して、この発明の実施の形態によるラミネート形電池10は、発電要素1と、正極タブ2と、負極タブ3と、ラミネートフィルム4と、絶縁板5とを備える。
発電要素1は、正極と、負極と、セパレータとを含む。そして、発電要素1は、正極および負極がセパレータを介して積層された構造からなる。また、発電要素1は、ラミネートフィルム4によってラミネートされる。
正極タブ2は、その一方端が発電要素1の正極に接続され、他方端側がラミネートフィルム4を介して外部へ引き出される。
負極タブ3は、その一方端が発電要素1の負極に接続され、他方端側がラミネートフィルム4を介して外部へ引き出される。
ラミネートフィルム4は、長方形の平面形状を有し、例えば、70〜330μmの厚みを有する。そして、ラミネートフィルム4は、発電要素1、正極タブ2の一部、および負極タブ3の一部をラミネートする。また、ラミネートフィルム4は、シール部41と、電極収納部42とを含む。電極収納部42は、ラミネートフィルム4の面内方向DR1においてシール部41の内側に配置される。そして、電極収納部42は、発電要素1に対応してシール部41よりも突出している。
シール部41は、シール部411〜414からなる。シール部411,412は、ラミネートフィルム4の長方形の長辺側に形成され、シール部413,414は、ラミネートフィルム4の長方形の短辺側に形成される。
そして、シール部411,412の各々は、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられている。その結果、シール部411,412の各々は、例えば、280〜1320μmの厚みD1を有する。
なお、シール部413,414の各々は、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられていない(図3参照)。
絶縁板5は、その両端が電極収納部42の突出方向と反対側においてシール部411,412に両面テープまたは接着剤によって貼り付けられる。その結果、ラミネートフィルム4と絶縁板5との間に隙間6が形成される。隙間6の高さは、D1/2を中央値として上下に変化する。電極収納部42の突出方向と反対側の面にも、突出高さの低い突出部が形成される場合、または電極収納部42の突出方向側の面と反対側の面が電極収納部42の突出方向へ向かって浅く窪む場合もあるためである。従って、隙間6の高さを高くするとき、ラミネートフィルム4の厚みは、厚く設定され、隙間6の高さを低くするとき、ラミネートフィルム4の厚みは、薄く設定される。従って、ラミネートフィルム4の厚みによって隙間6の高さを制御できる。
なお、図1においては、正極タブ2および負極タブ3は、ラミネートフィルム4の同一辺から引き出されているが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、正極タブ2および負極タブ3は、ラミネートフィルム4の異なる辺から引き出されていてもよい。この場合、正極タブ2および負極タブ3の一方がシール部413を介して外部へ引き出され、正極タブ2および負極タブ3の他方がシール部414を介して外部へ引き出される。即ち、正極タブ2および負極タブ3は、折り曲げられているシール部411,412を介して外部へ引き出されることはない。
発電要素1の正極は、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダ等を含有する正極合剤からなる層(正極合剤層)を集電体の片面または両面に形成した構造からなる。
正極活物質は、例えば、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質からなる。このような正極活物質は、例えば、Li1+xMO2(−0.1<x<0.1、M:Co,Ni,Mn,Al,Mg等)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMn2O4、元素の一部を他の元素で置き換えたスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、およびLiMPO4(M:Co,Ni,Mn,Fe等)で表されるオリビン型化合物等のいずれかからなる。
そして、層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、LiCoO2、LiNi1−xCox−yAlyO2(0.1≦x≦0.3,0.01≦y≦0.2)、および少なくともCo,NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3O2,LiMn5/12Ni5/12Co1/6O2,LiNi3/5Mn1/5Co1/5O2)のいずれかからなる。
正極の集電体は、例えば、アルミニウム箔、およびアルミニウム合金箔のいずれかからなる。そして、集電体の厚みは、電池の大きさおよび容量によって異なるが、例えば、0.01〜0.02mmである。
正極は、次の方法によって作製される。正極活物質と、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、および繊維状炭素等の導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダとを含む正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。そして、この組成物を正極の集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により正極合剤層の厚みを調整する。これによって、正極が作製される。
なお、この発明の実施の形態においては、上述した方法以外の方法を用いて正極を作製してもよい。
正極における正極合剤層の厚みは、片面当たり、30〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層における各構成成分の含有量は、正極活物質:90〜98質量%、導電助剤:1〜5質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。
正極タブ2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金または合金を含むアルミニウムとニッケルとの部分クラッド等の金属の箔またはリボンからなる。
そして、正極タブ2の厚みは、50〜300μmである。即ち、正極タブ2の厚みを50μm以上に設定することによって、正極タブ2の溶接時において、正極タブ2が切断されるのを防止できるとともに、正極タブ2が引っ張りおよび折り曲げによって断裂するのを防止できる。また、正極タブ2の厚みを300μm以下に設定することによって、ラミネートフィルム4の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止できる。
なお、正極タブ2とラミネートフィルム4との接着強度を高めるために、正極タブ2において熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め、樹脂製の接着層(例えば、ラミネートフィルム4を構成する金属ラミネートフィルムが有する熱融着樹脂層を構成する樹脂と同種の樹脂により構成された接着層)を設けてもよい。
正極における集電体と、正極タブ2との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、および導電性接着剤による方法等、各種の方法を採用することができる。
負極活物質は、例えば、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質を含有するものからなる。このような負極活物質は、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、および炭素繊維等のリチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物からなる。
また、負極活物質は、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,In等の元素、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,Inの合金、リチウム含有窒化物、およびリチウム酸化物等のリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物(LiTi3O12等)、リチウム金属、およびリチウム/アルミニウム合金のいずれかからなる。
これらの負極活物質に導電助剤(正極の導電助剤と同じ材料からなる)と、バインダ(PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)のようなゴム系バインダとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合バインダ等)とを、適宜、添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体(負極合剤層)に仕上げたもの、または、上述した各種の合金、またはリチウム金属の箔を集電体の表面に積層したもの等が負極として用いられる。
そして、負極は、次の方法によって作製される。上述した負極活物質と、バインダと、必要に応じて、黒鉛、アセチレンブラック、およびカーボンブラック等の導電助剤等を含む負極合剤を、NMP等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。そして、この組成物を負極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により負極合剤層の厚みまたは密度を調整する。これによって、負極が作製される。
なお、この発明の実施の形態においては、上述した方法以外の方法を用いて負極を作製してもよい。
負極の集電体としては、銅箔が好適である。そして、集電体の厚みは、電池の大きさまたは容量によるが、例えば、0.05〜0.02mmであることが好ましい。
負極における負極合剤層の厚みは、片面当たり、30〜100μmとすることが好ましい。また、負極合剤層における各構成成分の含有量は、負極活物質:90〜98質量%、バインダ:1〜5質量%であることが好ましい。また、導電助剤を負極に用いる場合には、負極合剤層中の導電助剤の含有量は、1〜5質量%であることが好ましい。
負極タブ3は、ニッケル、ニッケルメッキをした銅、およびニッケル−銅クラッド等の金属の箔またはリボンからなる。また、負極タブ3の厚みは、正極アブ2と同様に50〜300μmであることが好ましい。
即ち、負極タブ3の厚みを50μm以上に設定することによって、負極タブ3の溶接時において、負極タブ3が切断されるのを防止できるとともに、負極タブ3が引っ張りおよび折り曲げによって断裂するのを防止できる。また、負極タブ3の厚みを300μm以下に設定することによって、ラミネートフィルム4の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止できる。
なお、負極タブ3とラミネートフィルム4との接着強度を高めるために、負極タブ3において熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め、樹脂製の接着層(例えば、ラミネートフィルム4を構成する金属ラミネートフィルムが有する熱融着樹脂層を構成する樹脂と同種の樹脂により構成された接着層)を設けてもよい。
負極における集電体と、負極タブ3との接続は、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメおよび導電性接着剤による方法等、各種の方法を採用することができる。
セパレータは、例えば、ポリエチレン、ポリオレフィン(ポリプロピレンおよびプロピレンの共重合体など)、ポリエチレンとポリプロピレンとの融合体、ポリエチレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレート等で構成された多孔質フィルムまたは不織布からなる。
セパレータの厚みは、10〜50μmであることが好ましく、空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
また、多孔質フィルムと不織布とを重ねる等、複数枚のセパレータを用いることによって、短絡を防止する効果を高め、電池の信頼性をより向上させることができる。
ラミネート形電池10に用いられる電解液は、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、例えば、高誘電率溶媒または有機溶媒にLiPF6,LiBF4等の溶質を溶解した溶液(非水電解液)からなる。高誘電率溶媒は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびγ−ブチロラクトン(BL)のいずれかからなる。有機溶媒は、直鎖状のジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびメチルエチルカーボネート(EMC)等の低粘度溶媒からなる。
なお、電解液溶媒には、上述した高誘電率溶媒と、低粘度溶媒との混合溶媒を使用することが好ましい。また、上述した溶液に、PVDF、ゴム系の材料、脂環エポキシ、およびオキセタン系の三次元架橋構造を有する材料等を混合して固化し、ポリマー電解液としてもよい。
図4は、図1から図3に示すラミネート形電池10の一部の拡大図である。また、図5は、図1から図3に示すラミネート形電池10の一部の斜視図である。図4および図5を参照して、電極収納部42は、シール部411の一方端411Aと、シール部412の一方端412Aとの距離L1に等しい幅を有する。
そして、シール部411の他方端411Bとシール部412の他方端412Bとの距離をL2とすると、L2>L1が成立するように距離L1,L2が決定される。
L2≦L1である場合、シール部411,412の他方端411B,412Bは、シール部411,412の一方端411A,412Aよりも電極収納部42側に位置する。その結果、シール部411,412の他方端411B,412Bは、電極収納部42のラミネートフィルム421と接触し、ラミネートフォルム421を損傷する虞がある。より具体的には、シール部411,412の他方端411B,412Bは、ラミネートフィルム4を作製するときに切断される部位に相当するため、バリが発生することもある。そして、シール部411,412の他方端411B,412Bにバリが発生した場合、シール部411,412の他方端411B,412Bがシール部411,412の一方端411A,412Aよりも電極収納部42側に位置すると、その発生したバリが電極収納部42のラミネートフィルム421に刺さり、ラミネートフィルム421を破る。その結果、電極収納部42は、発電要素1を密封できなくなる。
このような事態を回避するために、L2>L1が成立するように距離L1,L2が決定される。従って、ラミネート形電池10においては、折り曲げられたシール部411,412は、ラミネートフィルム4の面内方向DR1において電極収納部42よりも外側に位置する。
なお、L2>L1が成立するように距離L1,L2が決定されることは、シール部411の他方端411Bが一方端411Aよりも面内方向DR1において外側に位置し、シール部412の他方端412Bが一方端412Aよりも面内方向DR1において外側に位置することに相当する。
図6は、図1から図3に示すラミネート形電池10の製造方法を示す工程図である。
図6を参照して、ラミネート形電池10の製造が開始されると、上述した方法によって正極および負極を作製し(ステップS1)、セパレータを作製する(ステップS2)。
そして、正極および負極をセパレータを介して積層し、発電要素1を作製する(ステップS3)。
その後、正極タブ2を発電要素1の正極に接続し、負極タブ3を発電要素1の負極に接続する(ステップS4)。より具体的には、正極タブ2は、正極の集電体の正極合剤層が塗布されていない部分に超音波溶接等によって溶接され、負極タブ3は、負極の集電体の負極合剤層が塗布されていない部分に超音波溶接等によって溶接される。
引き続いて、発電要素1をラミネートフィルム4内に収容し、電解液を注入する一辺以外の辺を熱シールする(ステップS5)。
そして、熱シールしていない一辺を介して電解液を発電要素1に注入し(ステップS6)、電解液の注入に用いた一辺を熱シールする(ステップS7)。
その後、ラミネートフィルム4の長方形の長辺側のシール部を電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げる(ステップS8)。
そして、電極収納部42の突出方向と反対側において、折り曲げられたシール部411,412に絶縁板5を両面テープまたは接着剤によって接着する(ステップS9)。これによって、ラミネート形電池10が完成する。
図7は、図6に示すステップS8の工程を示す模式図である。図7を参照して、図6に示すステップS7が終了した時点では、ラミネートフィルム4の長辺側には、シール部410A,410Bが形成されている((a)参照)。
そして、シール部410A,410Bは、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられる。この場合、シール部411,412の一方端411A,412A間の距離L1がシール部411,412の他方端411B,412B間の距離L2よりも短くなるようにシール部410A,410Bは、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられる。これによって、シール部411,412が形成される((b)参照)。
上述したように、ラミネート形電池10は、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられたシール部411,412を長方形の長辺側に有するラミネートフィルム4と、電極収納部42の突出方向と反対側において、折り曲げられたシール部411,412に接着された絶縁板5とを備える。その結果、電極収納部42の突出方向と反対側において、ラミネートフィルム4と絶縁板5との間に隙間6が形成される。そして、隙間6は、空気流入路として機能し、ラミネート形電池10の充放電によって発生した熱が隙間6を流れる空気によって放熱される。
従って、ラミネート形電池10の放熱特性を向上できる。
また、隙間6は、ラミネートフィルム4のシール部41を折り曲げることによって形成されるので、従来のラミネート形電池の部品を用いて隙間6を形成できる。その結果、部品を増やさずに隙間6を形成できる。
更に、熱シールされたラミネートフィルム4の長辺側のシール部を折り曲げるという簡単な工程を追加するだけで隙間6を簡単に作製できる。
図8は、この発明の実施の形態による他のラミネート形電池の概略断面図である。この発明の実施の形態によるラミネート形電池は、図8に示すラミネート形電池10Aであってもよい。
図8を参照して、ラミネート形電池10Aは、図1から図3に示すラミネート形電池10に熱伝導部材7を追加したものであり、その他は、ラミネート形電池10と同じである。
熱伝導部材7は、例えば、アルミニウム(Al)または銅(Cu)からなり、ラミネート形電池10Aの形状に沿って長方形の平面形状を有する。また、熱伝導部材7は、例えば、300〜500μmの厚みを有する。
そして、熱伝導部材7は、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接して配置され、ラミネートフィルム4の面内方向DR1における両端が折り曲げられたシール部411,412によって挟み込まれている。
その結果、ラミネート形電池10Aにおいては、隙間6は、絶縁板5と熱伝導部材7との間に形成される。
図9は、図8に示すラミネート形電池10Aの製造方法を示す工程図である。図9に示す工程図は、図6に示す工程図のステップS8をステップS8Aに代えたものであり、その他は、図6に示す工程図と同じである。
図9を参照して、ラミネート形電池10Aの製造が開始されると、上述したステップS1〜ステップS7が順次実行される。
そして、ステップS7の後、熱伝導部材7の両端を挟み込むように、ラミネートフィルム4の長辺側のシール部を電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げる(ステップS8A)。
その後、上述したステップS9が実行される。これによって、ラミネート形電池10Aが完成する。
図10は、図9に示すステップS8Aの工程を示す模式図である。図10を参照して、図9に示すステップS7が終了した時点では、ラミネートフィルム4の長辺側には、シール部410A,410Bが形成されている((a)参照)。
そして、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接するように熱伝導部材7を配置する。この場合、シール部410A,410Bの折り曲げる部分の幅が等しくなるように熱伝導部材7を配置する。そうすると、シール部410A,410Bをそれぞれ矢印11,12の方向へ熱伝導部材7に沿って折り曲げる((b)参照)。これによって、熱伝導部材7は、その両端がシール部411,412によって挟み込まれる((c)参照)。
上述したように、ラミネート形電池10Aは、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられたシール部411,412を長方形の長辺側に有するラミネートフィルム4と、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接して配置され、両端が折り曲げられたシール部411,412によって挟み込まれた熱伝導部材7と、電極収納部42の突出方向と反対側において、折り曲げられたシール部411,412に接着された絶縁板5とを備える。その結果、電極収納部42の突出方向と反対側において、絶縁板5と熱伝導部材7との間に隙間6が形成される。そして、隙間6は、空気流入路として機能し、熱伝導部材7は、放熱板として機能し、ラミネート形電池10Aの充放電によって発生した熱が隙間6を流れる空気および熱伝導部材7によって放熱される。
従って、ラミネート形電池10Aの放熱特性を更に向上できる。
また、シール部410A,410Bを熱伝導部材7に沿って折り曲げるので、シール部411,412の一方端411A,412A間の距離L1がシール部411,412の他方端411B,412B間の距離L2よりも短くなるように正確にシール部410A,410Bを折り曲げることができる。
更に、熱伝導部材7の両端は、シール部411,412によって挟み込まれ、シール部411,412の他方端411B,412Bとラミネートフィルム4との間には、熱伝導部材7が配置されるので、シール部411,412の他方端411B,412Bにバリが発生しても、シール部411,412の他方端411B,412Bによってラミネートフィルム4が破損するのを確実に防止できる。
ラミネート形電池10Aは、その他、ラミネート形電池10と同じ効果を享受する。
ラミネート形電池10Aのその他の部分についての説明は、ラミネート形電池10の説明と同じである。
図11は、この発明の実施の形態による更に他のラミネート形電池の概略断面図である。
この発明の実施の形態によるラミネート形電池は、図11に示すラミネート形電池10Bであってもよい。
図11を参照して、ラミネート形電池10Bは、図1から図3に示すラミネート形電池10に平板部材8,9を追加したものであり、その他は、ラミネート形電池10と同じである。
平板部材8,9の各々は、ラミネートフィルム4の長辺と同じ長さを有し、シール部411,412と同じ幅を有する。そして、平板部材8,9は、それぞれ、シール部411,412によって挟み込まれる。その結果、隙間6は、ラミネートフィルム4と絶縁板5とによって構成される。
平板部材8,9の厚みは、隙間6の高さH1に応じて決定される。より具体的には、平板部材8,9の厚みは、高さH1を相対的に高く設定するとき、相対的に厚く設定され、高さH1を相対的に低く設定するとき、相対的に薄く設定される。
例えば、平板部材8,9の厚みを300μmに設定すると、高さH1は、D1/2に300μmを加えた値440μm〜960μmを中央値として上下に変化する。電極収納部42の突出方向と反対側の面にも、突出高さの低い突出部が形成される場合、または電極収納部42の突出方向側の面と反対側の面が電極収納部42の突出方向へ向かって浅く窪む場合もあるためである。
このように、平板部材8,9は、隙間6の高さH1を調整する。
図12は、図11に示すラミネート形電池10Bの製造方法を示す工程図である。図12に示す工程図は、図6に示す工程図のステップS8をステップS8Bに代えたものであり、その他は、図6に示す工程図と同じである。
図12を参照して、ラミネート形電池10Bの製造が開始されると、上述したステップS1〜ステップS7が順次実行される。
そして、ステップS7の後、平板部材8,9を挟み込むようにラミネートフィルム4の長辺側のシール部410A,410Bを電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げる(ステップS8B)。
その後、上述したステップS9が実行され、ラミネート形電池10Bが完成する。
図13は、図12に示すステップS8Bの工程を示す模式図である。図13を参照して、図12に示すステップS7が終了した時点では、ラミネートフィルム4の長辺側には、シール部410A,410Bが形成されている((a)参照)。
そして、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接するように平板部材8,9を配置する。この場合、シール部410A,410Bの折り曲げる部分の幅が等しくなるように平板部材8,9を配置する。そうすると、シール部410A,410Bをそれぞれ矢印11,12の方向へ平板部材8,9に沿って折り曲げる((b)参照)。これによって、平板部材8,9は、それぞれ、シール部411,412によって挟み込まれる((c)参照)。
上述したように、ラミネート形電池10Bは、電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられたシール部411,412を長方形の長辺側に有するラミネートフィルム4と、折り曲げられたシール部411,412によってそれぞれ挟み込まれた平板部材8,9と、電極収納部42の突出方向と反対側において、折り曲げられたシール部411,412に接着された絶縁板5とを備える。その結果、電極収納部42の突出方向と反対側において、ラミネートフィルム4と絶縁板5との間に隙間6が形成される。そして、隙間6は、空気流入路として機能し、隙間6の高さH1は、ラミネート形電池10,10Aよりも高くすることができる。そうすると、ラミネート形電池10Bの充放電によって発生した熱が隙間6を流れる空気によってラミネート形電池10,10Aよりも更に多く放熱される。
従って、ラミネート形電池10Bの放熱特性を更に向上できる。
また、シール部410A,410Bを平板部材8,9に沿って折り曲げるので、シール部411,412の一方端411A,412A間の距離L1がシール部411,412の他方端411B,412B間の距離L2よりも短くなるように正確にシール部410A,410Bを折り曲げることができる。
更に、シール部411,412は、それぞれ、平板部材8,9を挟み込み、隙間6の高さH1は、平板部材8,9の厚みによって調整される。この場合、ラミネート形電池10Bが発生する熱量が多い場合、隙間6の高さH1が高くなるように平板部材8,9の厚みを設定し、ラミネート形電池10Bが発生する熱量が少ない場合、隙間6の高さH1が低くなるように平板部材8,9の厚みを設定する。
従って、ラミネート形電池10Bにおいて発生する熱量が変化してもラミネート形電池10Bにおいて発生した熱を効果的に放熱できる。なお、ラミネート形電池10Bは、熱伝導部材7を更に備えるようにしてもよい。この場合、熱伝導部材7は、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接し、かつ、ラミネートフィルム4との非接触側に平板部材8,9を配置し、シール部411,412によって挟み込まれる。これによって、ラミネート形電池10Bにおいて発生した熱が隙間6を流れる空気および熱伝導部材7を用いて更に放熱される。ラミネート形電池10Bは、その他、ラミネート形電池10と同じ効果を享受する。
ラミネート形電池10Bのその他の部分についての説明は、ラミネート形電池10の説明と同じである。
図14は、この発明の実施の形態による更に他のラミネート形電池の概略断面図である。
この発明の実施の形態によるラミネート形電池は、図14に示すラミネート形電池10Cであってもよい。
図14を参照して、ラミネート形電池10Cは、図1から図3に示すラミネート形電池10のシール部411,412をそれぞれシール部411C,412Cに代えたものであり、その他は、ラミネート形電池10と同じである。
シール部411C,412Cの各々は、ラミネートフィルム4の長辺側に形成される。そして、シール部411C,412Cの各々は、電極収納部42の突出方向と反対側へ2回折り曲げられる。
ラミネート形電池10Cにおいては、絶縁板5は、2回折り曲げられたシール部411C,412Cに両面テープまたは接着剤によって接着される。
ラミネート形電池10Cの隙間6の高さH2は、重ね合わされた2枚のラミネートフィルム4を1回折り重ねたときの全体の厚みに等しい高さを有する。そして、高さH2は、例えば、D1と等しい値を中央値として上下に変化する。
ラミネート形電池10Cにおいては、シール部411C,412Cは、3回以上折り曲げられた構造からなっていてもよい。そして、シール部411C,412Cが3回折り曲げられた構造からなる場合、隙間6の高さH2は、例えば、H2にD1/2と等しい値を加えた値を中央値として上下に変化する。また、シール部411C,412Cが4回折り曲げられた構造からなる場合、隙間6の高さH2は、例えば、2×H2(=2回折り曲げられたときの高さH2)を中央値として上下に変化する。以下、同様にして、折り曲げの回数が増えれば増えるほど、隙間6の高さH2が高くなる。
従って、シール部411C,412Cは、隙間6の高さH2を調節する機能を有する。
なお、高さH2が上述した値を有するのは、電極収納部42の突出方向と反対側の面にも、突出高さの低い突出部が形成される場合、または電極収納部42の突出方向側の面と反対側の面が電極収納部42の突出方向へ向かって浅く窪む場合もあるためである。
図15は、図14に示すラミネート形電池10Cの製造方法を示す工程図である。図15に示す工程図は、図6に示す工程図のステップS8をステップS8Cに代えたものであり、その他は、図6に示す工程図と同じである。
図15を参照して、ラミネート形電池10Cの製造が開始されると、上述したステップS1〜ステップS7が順次実行される。
そして、ステップS7の後、ラミネートフィルム4の長辺側のシール部410A,410Bを電極収納部42の突出方向と反対側へ複数回折り曲げる(ステップS8C)。
その後、上述したステップS9が実行され、ラミネート形電池10Cが完成する。
上述したように、ラミネート形電池10Cは、電極収納部42の突出方向と反対側へ複数回折り曲げられたシール部411C,412Cを長方形の長辺側に有するラミネートフィルム4と、電極収納部42の突出方向と反対側において、折り曲げられたシール部411C,412Cに接着された絶縁板5とを備える。その結果、電極収納部42の突出方向と反対側において、ラミネートフィルム4と絶縁板5との間に隙間6が形成される。そして、隙間6は、空気流入路として機能し、隙間6の高さH2は、ラミネート形電池10,10Aよりも高くなる。そうすると、ラミネート形電池10Cの充放電によって発生した熱が隙間6を流れる空気によってラミネート形電池10,10Aよりも更に多く放熱される。
従って、ラミネート形電池10Cの放熱特性を更に向上できる。
また、隙間6の高さH2は、シール部411C,412Cの折り曲げ回数によって調整される。この場合、ラミネート形電池10Cが発生する熱量が多い場合、隙間6の高さH2が高くなるようにシール部411C,412Cの折り曲げ回数を設定し、ラミネート形電池10Bが発生する熱量が少ない場合、隙間6の高さH2が低くなるようにシール部411C,412Cの折り曲げ回数を設定する。
従って、ラミネート形電池10Cにおいて発生する熱量が変化してもラミネート形電池10Cにおいて発生した熱を効果的に放熱できる。
なお、ラミネート形電池10Cは、熱伝導部材7を更に備えるようにしてもよい。この場合、熱伝導部材7は、電極収納部42の突出方向と反対側においてラミネートフィルム4に接し、かつ、両端がシール部411C,412Cによって挟み込まれる。これによって、隙間6の高さH2を保持したまま、ラミネート形電池10Cにおいて発生した熱が隙間6を流れる空気および熱伝導部材7を用いて更に放熱される。
従って、ラミネート形電池10Cの放熱特性を更に向上できる。
ラミネート形電池10Cは、その他、ラミネート形電池10と同じ効果を享受する。
ラミネート形電池10Cのその他の部分についての説明は、ラミネート形電池10の説明と同じである。
図16は、この発明の実施の形態による積層型電池の概略図である。図16を参照して、この発明の実施の形態による積層型電池100は、ラミネート形電池101〜10n(nは2以上の整数)と、絶縁板111,113,11k−1,11n−1と、溶接部Y−1〜Y−n−1とを備える。
ラミネート形電池101〜10nの各々は、図1から図3に示すラミネート形電池10からなる。そして、ラミネート形電池101〜10nは、絶縁板111,113,11k−1,11n−1を介して積層される。より具体的には、ラミネート形電池101は、電極収納部42が一方側から絶縁板111に接して配置され、ラミネート形電池102は、電極収納部42が他方側から絶縁板111に接して配置される。また、ラミネート形電池103は、電極収納部42が一方側から絶縁板113に接して配置され、ラミネート形電池104は、電極収納部42が他方側から絶縁板113に接して配置される。更に、ラミネート形電池10k−1は、電極収納部42が一方側から絶縁板11k−1に接して配置され、ラミネート形電池10kは、電極収納部42が他方側から絶縁板11k−1に接して配置される。以下、同様にして、ラミネート形電池10n−1は、電極収納部42が一方側から絶縁板11n−1に接して配置され、ラミネート形電池10nは、電極収納部42が他方側から絶縁板11n−1に接して配置される。なお、2つの絶縁板111,113間等に配置された2つのラミネート形電池102,103等は、絶縁板5同士が接するように配置される。
溶接部Y−1は、ラミネート形電池101の正極タブ2をラミネート形電池102の負極タブ3に溶接した構造からなる。溶接部Y−2は、ラミネート形電池102の正極タブ2をラミネート形電池103の負極タブ3に溶接した構造からなる。溶接部Y−3は、ラミネート形電池103の正極タブ2をラミネート形電池104の負極タブ3に溶接した構造からなる。溶接部Y−k−1(kは、1≦k≦nを満たす整数)は、ラミネート形電池10k−1の正極タブ2をラミネート形電池10kの負極タブ3に溶接した構造からなる。以下、同様にして、溶接部Y−n−1は、ラミネート形電池10n−1の正極タブ2をラミネート形電池10nの負極タブ3に溶接した構造からなる。
なお、ラミネート形電池101の負極タブ3およびラミネート形電池10nの正極タブ2は、積層型電池100を収納する電池パックの保護回路へそれぞれ接続される。
このように、積層型電池100は、n個のラミネート形電池101〜10nを直列に接続した構造からなる。
図17は、図16に示す線XVII−XVII間における積層型電池100の断面図である。図17を参照して、ラミネート形電池101,102の電極収納部42は、絶縁板111に両面テープまたは接着剤によって接着される。ラミネート形電池103,104の電極収納部42は、絶縁板113に両面テープまたは接着剤によって接着される。ラミネート形電池10k−1,10kの電極収納部42は、絶縁板11k−1に両面テープまたは接着剤によって接着される。以下、同様にして、ラミネート形電池10n−1,10nの電極収納部42は、絶縁板11n−1に両面テープまたは接着剤によって接着される。また、絶縁板5同士が接して配置されるラミネート形電池102,103等は、絶縁板5同士が両面テープまたは接着剤によって接着される。このように、絶縁板111,113,11k−1,11n−1の各々は、電極収納部42が向かい合う2つのラミネート形電池101,102;103,104;10k−1,10k;・・・;10n−1,10n間に電極収納部42に接して配置される。
その結果、積層されたラミネート形電池101〜10nには、n個の隙間6が存在する。そして、n個の隙間6の各々は、空気流入路を構成するため、積層型電池100においては、ラミネート形電池101〜10nが発生した熱は、n個の隙間6を流れる空気によって放熱される。
従って、積層型電池100における放熱特性を向上できる。即ち、高電圧もしくは高容量又はその両方を備える積層型電池100においても、放熱特性を向上できる。
また、各ラミネート形電池101〜10nのラミネートフィルム4は、帯電することがあるので、ラミネート形電池101,102;103,104;10k−1,10k;10n−1,10nの電極収納部42をそれぞれ絶縁板111,113,11k−1,11n−1に接着することによって、積層型電池100の短絡を防止できる。
なお、積層型電池100のラミネート形電池101〜10nの各々は、ラミネート形電池10に代えて、ラミネート形電池10A,10B,10Cのいずれかからなっていてもよい。この場合、積層型電池100の放熱特性を更に向上できる。
図18は、この発明の実施の形態による他の積層型電池の概略図である。この発明の実施の形態による積層型電池は、図18に示す積層型電池200であってもよい。図18を参照して、積層型電池200は、図16および図17に示す積層型電池100の2つのラミネート形電池102,103、および2つのラミネート形電池10k−2,10k−1等に含まれる2枚の絶縁板5,5のうちの1枚を削除したものであり、その他は、積層型電池100と同じである。
ラミネート形電池101〜10nは、絶縁板111,5A,113,5B,11k−1,5C,11n−1を介して積層される。より具体的には、ラミネート形電池101は、電極収納部42が一方側から絶縁板111に接して配置され、ラミネート形電池102は、電極収納部42が他方側から絶縁板111に接して配置される。また、ラミネート形電池103は、電極収納部42が一方側から絶縁板113に接して配置され、ラミネート形電池104は、電極収納部42が他方側から絶縁板113に接して配置される。更に、ラミネート形電池10k−1は、電極収納部42が一方側から絶縁板11k−1に接して配置され、ラミネート形電池10kは、電極収納部42が他方側から絶縁板11k−1に接して配置される。以下、同様にして、ラミネート形電池10n−1は、電極収納部42が一方側から絶縁板11n−1に接して配置され、ラミネート形電池10nは、電極収納部42が他方側から絶縁板11n−1に接して配置される。更に、ラミネート形電池102,103間等には、絶縁板5A,5B,5Cが配置される。
なお、ラミネート形電池101の負極タブ3およびラミネート形電池10nの正極タブ2は、積層型電池200を収納する電池パックの保護回路へそれぞれ接続される。
このように、積層型電池200は、n個のラミネート形電池101〜10nを直列に接続した構造からなる。
図19は、図18に示す線XIX−XIX間における積層型電池200の断面図である。
図19を参照して、ラミネート形電池101,102の電極収納部42は、絶縁板111に両面テープまたは接着剤によって接着される。ラミネート形電池103,104の電極収納部42は、絶縁板113に両面テープまたは接着剤によって接着される。ラミネート形電池10k−1,10kの電極収納部42は、絶縁板11k−1に両面テープまたは接着剤によって接着される。以下、同様にして、ラミネート形電池10n−1,10nの電極収納部42は、絶縁板11n−1に両面テープまたは接着剤によって接着される。このように、絶縁板111,113,11k−1,11n−1の各々は、電極収納部42が向かい合う2つのラミネート形電池101,102;103,104;10k−1,10k;・・・;10n−1,10n間に電極収納部42に接して配置される。また、シール部411,412が向かい合う2つのラミネート形電池102,103間等には、絶縁板5A,5B,5Cが配置される。
その結果、積層されたラミネート形電池101〜10nには、n個の隙間6が存在する。そして、n個の隙間6の各々は、空気流入路を構成するため、積層型電池200においては、ラミネート形電池101〜10nが発生した熱は、n個の隙間6を流れる空気によって放熱される。
従って、積層型電池200における放熱特性を向上できる。即ち、高電圧もしくは高容量又はその両方を備える積層型電池200においても、放熱特性を向上できる。
また、各ラミネート形電池101〜10nのラミネートフィルム4は、帯電することがあるので、ラミネート形電池101,102;103,104;10k−1,10k;10n−1,10nの電極収納部42をそれぞれ絶縁板111,113,11k−1,11n−1に接着することによって、積層型電池200の短絡を防止できる。
なお、積層型電池200のラミネート形電池101〜10nの各々は、ラミネート形電池10に代えて、ラミネート形電池10A,10B,10Cのいずれかからなっていてもよい。この場合、積層型電池200の放熱特性を更に向上できる。
図20は、この発明の実施の形態による更に他の積層型電池の概略図である。この発明の実施の形態による積層型電池は、図20に示す積層型電池300であってもよい。図20を参照して、積層型電池300は、ラミネート形電池201〜20nを備える。
ラミネート形電池201〜20nの各々は、図1から図3に示すラミネート形電池10からなる。そして、ラミネート形電池201〜20nは、積層される。
ラミネート形電池201〜20nのn個の正極タブ2は、相互に接続される。ラミネート形電池201〜20nのn個の負極タブ3は、相互に接続される。そして、相互に接続された正極タブ2および負極タブ3は、積層型電池300を収納する電池パックの保護回路へそれぞれ接続される。
なお、図20においては、図面を見易くするために、n個の正極タブ2を相互に接続しない状態で示し、n個の負極タブ3を相互に接続しない状態で示している。
このように、積層型電池300は、n個のラミネート形電池201〜20nを並列に接続した構造からなる。
図21は、図20に示す線XXI−XXI間における積層型電池300の断面図である。
図21を参照して、ラミネート形電池202の絶縁板5は、ラミネート形電池201の電極収納部42に両面テープまたは接着剤によって接着される。ラミネート形電池20kの絶縁板5は、ラミネート形電池20k−1の電極収納部42に両面テープまたは接着剤によって接着される。以下、同様にして、ラミネート形電池20nの絶縁板5は、ラミネート形電池20n−1の電極収納部42に両面テープまたは接着剤によって接着される。その結果、積層されたラミネート形電池201〜20nには、n個の隙間6が存在する。そして、n個の隙間6の各々は、空気流入路を構成するため、積層型電池300においては、ラミネート形電池201〜20nが発生した熱は、n個の隙間6を流れる空気によって放熱される。
従って、積層型電池300における放熱特性を向上できる。即ち、高電圧もしくは高容量又はその両方を備える積層型電池300においても、放熱特性を向上できる。
また、各ラミネート形電池201〜20nのラミネートフィルム4は、帯電することがあるので、ラミネート形電池201〜20n−1の電極収納部42をそれぞれラミネート形電池202〜20nの絶縁板5に接着することによって、積層型電池300の短絡を防止できる。
なお、積層型電池300のラミネート形電池201〜20nの各々は、ラミネート形電池10に代えて、ラミネート形電池10A,10B,10Cのいずれかからなっていてもよい。この場合、積層型電池300の放熱特性を更に向上できる。
上記においては、ラミネート形電池10,10A,10B,10Cは、長方形の平面形状を有すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、ラミネート形電池10,10A,10B,10Cは、正方形の平面形状を有していてもよく、平面形状は、特に限定されない。そして、正極タブ2および負極タブ3が引き出されているシール部以外のシール部が電極収納部42の突出方向と反対側へ折り曲げられる。
なお、この発明の実施の形態においては、ラミネートフィルム4は、「外装部材」を構成する。
また、この発明の実施の形態においては、ラミネート形電池101〜10nまたはラミネート形電池201〜20nは、「複数の単位電池」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、絶縁板111,11k−1,11n−1は、「複数の絶縁板」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、ラミネート形電池およびそれを用いた積層型電池に適用される。
1 発電要素、2 正極タブ、3 負極タブ、4,421 ラミネートフィルム、5,111,113,11k−1,11n−1 絶縁板、6 隙間、7 熱伝導部材、8,9 平板部材、10,10A,10B,10C,101〜10n,201〜20n ラミネート形電池、41,410A,410B,411〜414,411C,412C シール部、11,12 矢印、42 電極収納部、100,200,300 積層型電池、210,220 導体、411A,412A 一方端、411B,412B 他方端、Y−1〜Y−n−1 溶接部。
Claims (7)
- 正極と負極とセパレータとを含む発電要素と、
前記発電要素をラミネートする外装部材と、
前記外装部材の一部に接して配置された絶縁板とを備え、
前記外装部材は、
シール部と、
前記外装部材の面内方向において前記シール部の内側に設けられ、前記発電要素に対応して前記シール部よりも突出した電極収納部とを含み、
前記シール部は、前記電極収納部の突出方向と反対側へ折り曲げられたシール部を有し、
前記絶縁板は、前記折り曲げられたシール部に接する、ラミネート形電池。 - 前記折り曲げられたシール部は、前記外装部材の面内方向において前記電極収納部よりも外側に位置する、請求項1に記載のラミネート形電池。
- 前記折り曲げられたシール部は、複数回折り曲げられている、請求項1または請求項2に記載のラミネート形電池。
- 前記電極収納部の突出方向と反対側において前記外装部材に接して配置され、前記外装部材の面内方向における両端が前記折り曲げられたシール部によって挟み込まれた熱伝導部材を更に備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラミネート形電池。
- 前記折り曲げられたシール部によって挟み込まれた平板部材を更に備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラミネート形電池。
- 積層された複数の単位電池を備え、
前記複数の単位電池の各々は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラミネート形電池からなり、
隣接する第1および第2の単位電池において、前記第2の単位電池の前記電極収納部は、前記第1の単位電池の前記絶縁板に接する、積層型電池。 - 積層された複数の単位電池と、
複数の絶縁板とを備え、
前記複数の単位電池の各々は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のラミネート形電池からなり、
前記複数の絶縁板の各々は、前記電極収納部が向かい合う2つの単位電池間に前記電極収納部に接して配置される、積層型電池。
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