JP2011216205A - ラミネート形電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部での熱可塑性樹脂の熱溶着性を向上させ、封止の信頼性を高めたラミネート形電池を提供する。
【解決手段】ラミネートフィルム4a,4bの各々は、金属層41と、樹脂42〜45とを含む。樹脂42は、金属層41の外側の表面に形成される。樹脂43は、ラミネートフィルム4のシール部40において、2つの金属層41間に2つの金属層41間に接して配置される。樹脂44は、シール部40において、樹脂43よりも内周側において2つの金属層41間に樹脂43および2つの金属層41間に接して配置される。樹脂45は、シール部40の近傍において、樹脂44よりも内周側に樹脂44に接して配置される。樹脂44は、樹脂43よりも高い溶着温度を有する。樹脂45は、樹脂43または樹脂44と同じ材料からなる。従って、樹脂45は、樹脂43または樹脂44と同じ溶着温度を有する。
【選択図】図3

Description

この発明は、ラミネート形電池およびその製造方法に関するものである。
従来、正電極と負電極とをセパレータを介して積層してなる内部電極対を外装材でラミネートしたラミネート形電池が知られている(特許文献1)。
このラミネート形電池においては、外装材は、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリアミド等の耐電解液性およびヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂を内側の表面に有する。そして、この熱可塑性樹脂を熱溶着することによって、外装材は、その縁部が溶着され、内部電極対が外装材によってラミネートされる。
特開2006−40747号公報
しかし、従来のラミネート形電池においては、熱可塑性樹脂を熱溶着するときに、シール部の内側の端部で、溶融した樹脂が押し出されて、いわゆる「樹脂溜まり」が生じたり、空洞が生じたりして、充分に溶着されない部分が発生するという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、シール部での熱可塑性樹脂の熱溶着性を向上させ、封止の信頼性を高めたラミネート形電池ならびにその製造方法を提供することである。
この発明の実施の形態によれば、ラミネート形電池は、シート状正極と、シート状負極と、ラミネートフィルムとを備える。ラミネートフィルムは、シート状正極およびシート状負極をラミネートする。ラミネートフィルムは、第1および第2の金属層と、第1および第2の樹脂とを含む。第1の樹脂は、ラミネートフィルムのシール部において第1および第2金属層の間に第1および第2金属層に接して配置される。第2の樹脂は、シール部において第1の樹脂よりも内周側において第1および第2金属層に接して配置され、第1の樹脂の溶着温度よりも高い溶着温度を有する。
また、この発明の実施の形態によれば、ラミネート形電池の製造方法は、シート状正極およびシート状負極をラミネートするラミネートフィルムのシール部となる領域に第1の樹脂を塗布する第1の工程と、シール部となる領域において第1の樹脂よりも内周側に第1の樹脂に接して第1の樹脂の溶着温度よりも高い溶着温度を有する第2の樹脂を塗布する第2の工程と、2枚のラミネートフィルムのシール部となる領域を溶着する第3の工程とを備える。
この発明の実施の形態によれば、ラミネートフィルムは、シール部において、第1の樹脂と、溶着温度が第1の樹脂よりも高く、かつ、第1の樹脂の内側に塗布された第2の樹脂とを含むので、ラミネートフィルム同士を溶着させる工程において、第1の樹脂が溶けて溶着した後に、第2の樹脂が溶けて溶着する。溶融した第1の樹脂は、ラミネートフィルムの内側(積層体が収容される領域)の方向へ流れようとするが、溶融する前の第2の樹脂により前記の流れが抑制されることになり、その結果、樹脂溜まりや空洞の発生を防止することができ、樹脂の密着性を向上させ、封止の信頼性を高めることができる。
この発明の実施の形態によるラミネート形電池の平面図である。 図1に示す線II−II間におけるラミネート形電池の断面図である。 図2に示すラミネートフィルムの一部の拡大断面図である。 図3に示すシール部の溶着前の拡大図である。 ラミネートフィルムの溶着の概念図である。 2つのラミネートフィルムの溶着後の概念図である。 図1に示すラミネート形電池の製造方法を示す工程図である。 ラミネートフィルムの平面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるラミネート形電池の平面図である。また、図2は、図1に示す線II−II間におけるラミネート形電池の断面図である。
図1および図2を参照して、この発明の実施の形態によるラミネート形電池10は、シート状正極1と、シート状負極2と、セパレータ3と、ラミネートフィルム4と、正極外部端子5と、負極外部端子6とを備える。
シート状正極1、シート状負極2およびセパレータ3は、積層され、積層体20を構成する。シート状正極1は、ラミネート形電池10の面内方向DR1において、シート状負極2よりも小さいサイズを有する。また、シート状負極2は、面内方向DR1において、セパレータ3よりも小さいサイズを有する。
そして、シート状正極1、シート状負極2およびセパレータ3は、面内方向DR1において、セパレータ3の両端がシート状負極2の両端よりも外側に位置し、シート状負極2の両端がシート状正極1の両端よりも外側に位置するように配置される。
ラミネートフィルム4は、略四角形の平面形状を有し、積層体20を収納する。そして、ラミネートフィルム4は、その縁部がシールされている。正極外部端子5は、平面状の形状を有し、その一方端がシート状正極1に直接またはリード体7を介して接続される。そして、正極外部端子5は、その他方端がラミネートフィルム4を介して外部に引き出される。
負極外部端子6は、平面状の形状を有し、その一方端がシート状負極2に直接またはリード体(図示せず)を介して接続される。そして、負極外部端子6は、その他方端がラミネートフィルム4を介して外部に引き出される。
なお、図1においては、正極外部端子1および負極外部端子2は、ラミネートフィルム4の同一辺から引き出されているが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、正極外部端子5および負極外部端子6は、ラミネートフィルム4の異なる辺から引き出されていてもよい。
シート状正極1は、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダ等を含有する正極合剤からなる層(正極合剤層)を集電体の片面または両面に形成した構造からなる。
正極活物質は、例えば、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質からなる。このような正極活物質は、例えば、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co,Ni,Mn,Al,Mg等)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMn、元素の一部を他の元素で置き換えたスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、およびLiMPO(M:Co,Ni,Mn,Fe等)で表されるオリビン型化合物等のいずれかからなる。
そして、層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、LiCoO、LiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3,0.01≦y≦0.2)、および少なくともCo,NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3,LiMn5/12Ni5/12Co1/6,LiNi3/5Mn1/5Co1/5)のいずれかからなる。
正極の集電体は、例えば、アルミニウム箔、およびアルミニウム合金箔のいずれかからなる。そして、集電体の厚みは、電池の大きさおよび容量によって異なるが、例えば、0.01〜0.02mmである。
シート状正極1は、次の方法によって作製される。正極活物質と、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、および繊維状炭素等の導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のバインダとを含む正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。そして、この組成物を正極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により正極合剤層の厚みを調整する。これによって、シート状正極1が作製される。
なお、この発明の実施の形態においては、上述した方法以外の方法を用いてシート状正極1を作製してもよい。
シート状正極1における正極合剤層の厚みは、片面当たり、30〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層における各構成成分の含有量は、正極活物質:90〜98質量%、導電助剤:1〜5質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。
正極外部端子5は、使用機器との接続の容易さ等の関係から、アルミニウムまたはアルミニウム合金製のものが好ましい。
そして、正極外部端子5の厚みは、50〜300μmとするのが好ましい。即ち、正極外部端子5の厚みを50μm以上に設定することによって、正極外部端子5の溶接時において、正極外部端子5が切断されるのを防止できるとともに、正極外部端子5が引っ張りおよび折り曲げによって断裂するのを防止できる。また、正極外部端子5の厚みを300μm以下に設定することによって、ラミネートフィルム4の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止できる。
なお、ラミネートフィルム4と正極外部端子5との接着強度を高めるために、正極外部端子5において熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め、樹脂製の接着層(例えば、ラミネートフィルム4を構成する金属ラミネートフィルムが有する熱融着樹脂層を構成する樹脂と同種の樹脂により構成された接着層)を設けてもよい。
シート状正極1における集電体または該集電体に接続したアルミニウム製のリード体7と、正極外部端子5との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、および導電性接着剤による方法等、各種の方法を採用することができる。これらの中では、超音波溶接が特に適している。
シート状負極2は、例えば、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質を含有するものからなる。このような負極活物質は、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、および炭素繊維等のリチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物からなる。
また、前記以外の負極活物質は、例えば、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,In等の元素、Si,Sn,Ge,Bi,Sb,Inの合金、リチウム含有窒化物、およびリチウム酸化物等のリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物(LiTi12等)、リチウム金属、およびリチウム/アルミニウム合金のいずれかからなる。
これらの負極活物質に導電助剤(正極の導電助剤と同じ材料からなる)と、バインダ(PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)のようなゴム系バインダとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合バインダ等)とを、適宜、添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体(負極合剤層)に仕上げたもの、または、上述した各種の合金、またはリチウム金属の箔を集電体の表面に積層したもの等がシート状負極2として用いられる。
そして、シート状負極2は、次の方法によって作製される。上述した負極活物質と、バインダと、必要に応じて、黒鉛、アセチレンブラック、およびカーボンブラック等の導電助剤等を含む負極合剤を、NMP等の溶剤を用いて均一に分散させたペースト状またはスラリー状の組成物を調整する(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)。そして、この組成物を負極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により負極合剤層の厚みまたは密度を調整する。これによって、シート状負極2が作製される。
なお、この発明の実施の形態においては、上述した方法以外の方法を用いてシート状負極2を作製してもよい。
負極の集電体としては、銅箔が好適である。そして、集電体の厚みは、電池の大きさまたは容量によるが、例えば、0.05〜0.02mmであることが好ましい。
シート状負極2における負極合剤層の厚みは、片面当たり、30〜100μmとすることが好ましい。また、負極合剤層における各構成成分の含有量は、負極活物質:90〜98質量%、バインダ:1〜5質量%であることが好ましい。また、導電助剤を負極に用いる場合には、負極合剤層中の導電助剤の含有量は、1〜5質量%であることが好ましい。
負極外部端子6は、ニッケル、ニッケルメッキをした銅、およびニッケル−銅クラッド等の金属の箔またはリボンからなる。また、負極外部端子6の厚みは、正極外部端子5と同様に50〜300μmであることが好ましい。
即ち、負極外部端子6の厚みを50μm以上に設定することによって、負極外部端子6の溶接時において、負極外部端子6が切断されるのを防止できるとともに、負極外部端子6が引っ張りおよび折り曲げによって断裂するのを防止できる。また、負極外部端子6の厚みを300μm以下に設定することによって、ラミネートフィルム4の熱シール部に厚み方向の隙間が生じるのを防止できる。
なお、ラミネートフィルム4と負極外部端子6との接着強度を高めるために、負極外部端子6において熱シール部に位置することが予定される箇所に、予め、樹脂製の接着層(例えば、ラミネートフィルム4を構成する金属ラミネートフィルムが有する熱融着樹脂層を構成する樹脂と同種の樹脂により構成された接着層)を設けてもよい。
シート状負極2と負極外部端子6との接続は、シート状負極2の集電体と負極外部端子6とを直接接続することによって行われてもよいが、例えば、銅製のリード体を介して行われてもよい。銅製のリード体の厚みは、負極外部端子6と同様に、50〜300μmであることが好ましい。このようなリード体は、特に、負極集電体である銅箔が薄く、負極外部端子6と直接接続するには、強度が不足するような場合に用いられることが好ましい。
シート状負極2における集電体または該集電体に接続した銅製のリード体と、負極外部端子6との接続は、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメおよび導電性接着剤による方法等、各種の方法によって行われる。これらの方法の中でも、超音波溶接が特に適している。
セパレータ3は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンとの融合体、ポリエチレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレート等で構成された多孔質フィルムまたは不織布からなる。
セパレータ3の厚みは、10〜50μmであることが好ましく、空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
また、多孔質フィルムと不織布とを重ねる等、複数枚のセパレータを用いることによって、短絡を防止する効果を高め、電池の信頼性をより向上させることができる。
ラミネート形電池10に用いられる電解液は、ラミネート形電池10がリチウムイオン二次電池である場合、例えば、高誘電率溶媒または有機溶媒にLiPF,LiBF等の溶質を溶解した溶液(非水電解液)からなる。高誘電率溶媒は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびγ−ブチロラクトン(BL)などを用いることができる。有機溶媒は、直鎖状のジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびメチルエチルカーボネート(EMC)等の低粘度溶媒からなる。
なお、電解液溶媒には、上述した高誘電率溶媒と、低粘度溶媒との混合溶媒を使用することが好ましい。また、上述した溶液に、PVDF、ゴム系の材料、脂環エポキシ、およびオキセタン系の三次元架橋構造を有する材料等を混合して固化し、ポリマー電解液としてもよい。
図3は、図2に示すラミネートフィルム4の一部の拡大断面図である。図3を参照して、ラミネートフィルム4は、上側に配置されたラミネートフィルム4aと、下側に配置されたラミネートフィルム4bとからなる。ラミネートフィルム4a,4bの各々は、金属層41と、樹脂42〜45とを含む。
金属層41は、例えば、アルミニウムフィルムまたはステンレス鋼フィルムからなる。そして、金属層41の厚みは、例えば、10〜150μmである。
樹脂42は、金属層41の外側の表面に形成される。樹脂42は、耐電解液用の樹脂である。そして、樹脂42は、例えば、ナイロンフィルム、(ナイロン66フィルム等)、およびポリエステルフィルム(PETフィルム等)のいずれかからなる。樹脂42の厚みは、20〜100μmである。
樹脂43は、ラミネートフィルム4のシール部40において、2つの金属層41の間に2つの金属層41に接して配置される。樹脂44は、ラミネートフィルム4のシール部40において、樹脂43よりも内周側において樹脂43および2つの金属層41に接して配置される。樹脂45は、ラミネートフィルム4のシール部40の近傍において、樹脂44よりも内周側において樹脂44および2つの金属層41に接して配置される。また、樹脂45は、シール部40よりも内周側においては、ラミネートフィルム4aまたはラミネートフィルム4bの内面に配置される。
樹脂44は、樹脂43よりも高い溶着温度を有する。樹脂45は、樹脂43または樹脂44と同じ材料からなる。従って、樹脂45は、樹脂43または樹脂44と同じ溶着温度を有する。
樹脂43〜45は、同じ厚みを有し、例えば、20〜100μmである。そして、樹脂43,44は、熱溶着樹脂として機能する。
表1に樹脂と使用温度との関係を示す。
Figure 2011216205
なお、表1における使用温度は、溶着温度と同じである。
樹脂43,44は、表1に示す樹脂のいずれかからなる。但し、樹脂44は、樹脂43の溶着温度(=使用温度)よりも高い樹脂からなる。
例えば、樹脂43が180〜320℃の溶着温度(=使用温度)を有するPMMA系樹脂からなる場合、樹脂44は、300〜390℃の溶着温度(=使用温度)を有するPPS,PEI,PEEK,LCPのいずれかからなる。樹脂43がPMMA系樹脂以外の樹脂からなる場合も、樹脂44は、同様にして、溶着温度(=使用温度)が樹脂43よりも高い樹脂からなる。
そして、樹脂43の溶着温度と樹脂44の溶着温度との差は、一般的には、10℃以上である。即ち、樹脂43,44は、(樹脂44の溶着温度)−(樹脂43の溶着温度)≧10℃を満たすように、表1から選択された樹脂からなる。
このように、この発明の実施の形態においては、ラミネートフィルム4のシール部40は、金属層41の内側の表面において、より外側に形成された樹脂43と、金属層41の内側の表面において、樹脂43よりも内周側に形成され、かつ、樹脂43よりも高い溶着温度を有する樹脂44とを含む。
図4は、図3に示すシール部40の溶着前の拡大図である。図4を参照して、ラミネートフィルム4aのシール部40は、幅Wを有する。そして、幅Wは、例えば、10mmである。樹脂44は、幅xを有する。そして、幅xは、0<x≦5mmの範囲に設定される。
幅xが5mmであるとき、樹脂44は、面内方向DR1においてシール部40の略中央部で樹脂43に接する。
なお、ラミネートフィルム4bのシール部40は、図4に示すラミネートフィルム4aのシール部40と同じ構成からなる。
図5は、ラミネートフィルムの溶着の概念図である。図5を参照して、ラミネートフィルム4aの樹脂43,44がそれぞれラミネートフィルム4bの樹脂43,44に接するようにラミネートフィルム4a,4bを重ね合わせる。
そして、重ね合わせた2枚のラミネートフィルム4a,4bの外周辺を2つのシールバー(ヒータ)50,60によって挟み込むことによって、ラミネートフィルム4aの樹脂43,44がそれぞれラミネートフィルム4bの樹脂43,44と溶着する。この場合、加熱温度は、160〜390℃であり、熱シール時のプレス圧は、例えば、0.1MPa〜0.5MPaであり、プレス時間は、3〜20秒である。
この場合、樹脂44は、樹脂43よりも高い溶着温度を有するので、2つの樹脂43が溶着した後に、2つの樹脂44が溶着する。つまり、2つの樹脂43は、樹脂44が溶けていない状態で溶着する。その結果、溶けた樹脂43がラミネートフィルム4a,4bの内側(積層体20が配置される領域)の方向へ移動するのが樹脂44によって抑制される。
従って、シール部40において、樹脂43,44の内側へのはみ出しによる樹脂溜まりや、空洞の発生を防止することができ、樹脂43,44の密着性を向上できる。
図6は、2つのラミネートフィルムの溶着後の概念図である。図6を参照して、ラミネートフィルム4がシール部40において樹脂43,44を含む場合、溶着後において、ラミネートフィルム4a,4bの各々の樹脂43,44は、平坦性を維持している。そして、ラミネートフィルム4aの樹脂43,44は、それぞれ、ラミネートフィルム4bの樹脂43,44に密着している(図6の(a)参照)。
一方、従来のラミネートフィルム140a,140bの各々は、金属層141と、樹脂142,143とを含む。金属層141および樹脂142は、それぞれ、金属層41と樹脂42と同じである。樹脂143は、樹脂43と同じ材料からなり、金属層141の内側の全面に塗布されている。
ラミネートフィルム140aの樹脂143をラミネートフィルム140bの樹脂143と溶着すると、ラミネートフィルム140aの樹脂143において、空洞144が発生するとともに、ラミネートフィルム140aの樹脂143がラミネートフィルム140bの樹脂143に接着していない部分145が生じる(図6の(b)参照)。
このような空洞144は、例えば、ラミネート形電池を車両に搭載した場合、樹脂143にクラックを発生させる原因となる。
また、図示はしないが、ラミネートフィルム140aの樹脂143、あるいは、ラミネートフィルム140bの樹脂143が内側にはみ出して樹脂溜まりが形成された場合も、樹脂の密着性が不充分となってクラックが発生しやすくなる。
しかし、ラミネートフィルム4を用いた場合には、上述したように、樹脂溜まりや空洞が発生せず、ラミネートフィルム4aの樹脂43,44とラミネートフィルム4bの樹脂43,44とが互いに密着する。
ラミネートフィルム4内に積層体20を収容する方法として次の3つの方法がある。
(1)2枚のラミネートフィルムの間に積層体20を挟んだ後に、これらの2枚のラミネートフィルムの外周辺を電解液を注入するための一辺を残して熱シールする方法
(2)ラミネートフィルムの外周辺のうち電解液を注入するための一辺を残して予め袋状に成形したラミネートフィルム内に電解液を注入するための一辺から積層体20を挿入する方法
(3)ラミネートフィルム上に積層体20を置き、積層体20を包むようにラミネートフィルムを2つ折りにし、電解液を注入するための一辺を残して残りの外周辺を熱シールする方法(なお、外周辺のうち、ラミネートフィルムを二つ折りにした折り曲げ部分は、熱シールしてもよいし、熱シールしなくてもよい)
図7は、図1に示すラミネート形電池の製造方法を示す工程図である。図7を参照して、ラミネート形電池10の製造が開始されると、溶着温度が低い樹脂43をラミネートフィルム4のシール部40となる領域に塗布する(ステップS1)。
そして、シール部40となる領域において、溶着温度が樹脂43よりも高い樹脂44を樹脂43の内側に樹脂43に接して塗布する(ステップS2)。この場合、樹脂44は、好ましくは、シール部40の略中央部において樹脂43と接するように塗布される。
その後、ラミネートフィルム4のシール部40以外の部分の全面に樹脂45を塗布する(ステップS3)。
そうすると、上述した方法(1)〜(3)のいずれかの方法を用いて積層体20をラミネートフィルム4内に収容し、電解液を注入する一辺以外の辺を熱シールする(ステップS4)。
そして、電解液を注入し(ステップS5)、電解液を注入した一辺からラミネートフィルム4内を真空に引きながら電解液を注入した一辺を熱シールする(ステップS6)。
これによって、ラミネート形電池10が完成する。
図8は、ラミネートフィルム4の平面図である。図8を参照して、樹脂43は、シール部40の最外周(=ラミネートフィルム4の最外周)に塗布され、樹脂44は、シール部40において樹脂43の内周に塗布され、樹脂45は、樹脂44の内側に塗布される。
従って、樹脂45が樹脂44と同じ材料からなる場合、ステップS2,S3は、1つの工程を構成し、その1つの工程において、樹脂45は、樹脂44と一体的に塗布される。
上述したように、この発明の実施の形態によれば、ラミネートフィルム4は、シール部40において、樹脂43と、溶着温度が樹脂43よりも高く、かつ、樹脂43の内側に塗布された樹脂44とを含むので、2枚のラミネートフィルム4a,4bの溶着においては、樹脂43が溶けて溶着した後に、樹脂44が溶けて溶着する。その結果、溶けた樹脂43がラミネートフィルム4の内側(積層体20が収容される領域)の方向へ流れるのが樹脂44によって抑制される。
従って、シール部40の樹脂において、空洞の発生が防止され、樹脂の密着性を向上できる。
上記においては、ラミネート形電池10は、シート状正極1と、シート状負極2とをセパレータ3を介して積層した積層電極体を含むと説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、ラミネート形電池は、セパレータ3を介して重ね合わされたシート状正極1と、シート状負極2とを渦巻状に巻回した巻回電極体を含んでいてもよい。なお、巻回電極体が用いられる場合には、必要に応じて横断面が扁平状となるように成形してもよい。
また、上記においては、ラミネートフィルム4は、四角形の平面形状を有すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、ラミネートフィルム4は、三角形、五角形、六角形、七角形および八角形等の各種の平面形状からなっていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、ラミネート形電池またはラミネート形電池の製造方法に適用される。
1 シート状正極、2 シート状負極、3 セパレータ、4,4a,4b,140a,140b ラミネートフィルム、5 正極外部端子、6 負極外部端子、7 リード体、10 ラミネート形電池、20 積層体、40 シール部、41,141 金属層、42〜45,142,143 樹脂、50,60 シールバー。

Claims (4)

  1. シート状正極と、
    シート状負極と、
    前記シート状正極および前記シート状負極をラミネートしたラミネートフィルムとを備え、
    前記ラミネートフィルムは、
    第1および第2の金属層と、
    前記ラミネートフィルムのシール部において前記第1および第2金属層の間に前記第1および第2金属層に接して配置された第1の樹脂と、
    前記シール部において前記第1の樹脂よりも内周側において前記第1および第2金属層に接して配置され、前記第1の樹脂の溶着温度よりも高い溶着温度を有する第2の樹脂とを含む、ラミネート形電池。
  2. 前記ラミネートフィルムのうち、前記シート状正極または前記シート状負極に接する領域に塗布された第3の樹脂を更に備え、
    前記第2および第3の樹脂は、同じ樹脂からなる、請求項1に記載のラミネート形電池。
  3. シート状正極およびシート状負極をラミネートするラミネートフィルムのシール部となる領域に第1の樹脂を塗布する第1の工程と、
    前記シール部となる領域において前記第1の樹脂よりも内周側に前記第1の樹脂に接して前記第1の樹脂の溶着温度よりも高い溶着温度を有する第2の樹脂を塗布する第2の工程と、
    前記シート状正極および前記シート状負極の両側に配置された2枚の前記ラミネートフィルムの前記シール部となる領域を溶着する第3の工程とを備えるラミネート形電池の製造方法。
  4. 前記第2の工程において、前記第2の樹脂は、前記シール部となる領域の幅方向において前記シール部となる領域の略中央部で前記第1の樹脂に接するように塗布される、請求項3に記載のラミネート形電池の製造方法。
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