JP2012188611A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、カップリング剤処理したアルミナを使用すること無しに、高いガラス転移温度を有すると共に、2液混合が容易な流動性を有し、注型作業に適しており、しかも機械強度に優れた硬化物を与えるアルミナ含有注型用2液型エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有し、好ましくはさらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤及びコアシェル型アクリル樹脂粒子を含有するA液と、カップリング剤で表面処理していないアルミナ及び酸無水物を含有するB液とからなる2液型エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミナを含有するエポキシ樹脂組成物に関し、詳細には、絶縁性部材の注型製作に好適に使用することができるアルミナ含有2液型エポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂組成物は電気絶縁材料として広く使用されており、なかでも、電力用機器部材の注型製作の場合、注型法によるエポキシ樹脂組成物として、電気的特性の改善、膨張係数の調節、硬化収縮の調節、熱伝導性の改善等のためにアルミナを含有させた2液型エポキシ樹脂組成物が使用されている。
従来の技術では、一般的にアルミナと酸無水物は接着性が悪いため、酸無水物側にアルミナを配合すると、注型硬化物の機械的特性が著しく低下し、実用には供し得ないとされていた。したがって従来は、エポキシ樹脂側のみにアルミナを配合せざるを得ず、そのために粘度が著しく高く流動性が低くなり、注型作業がしづらかった。すなわち、エポキシ樹脂とアルミナを含有する第1液の粘度が非常に高くなり、注型時にエポキシ樹脂側の第1液と硬化剤側の第2液とを混合するのに要する時間が非常に長くなってしまい、たとえ混合時間を短縮するために、例えば、100〜130℃に、加温しても、やはり混合工程も含めた作業性が悪いことに変わりはなかった。また、エポキシ樹脂側の第1液の粘度を低く維持するためにアルミナ配合量を低くすると、混合工程は容易になるものの、硬化物の機械的強度が十分ではなかった。
また、例えば、ガス絶縁開閉装置に使用される絶縁性部材であるスペーサー等の用途に、アルミナを含有するエポキシ樹脂組成物が使用されている(特許文献1参照)。該文献には、エポキシ樹脂とアルミナを含有する第1液とアミノシランで表面処理したアルミナと硬化剤としての酸無水物を含有する第2液とからなる2液型エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかしながら、該文献に開示されたエポキシ樹脂組成物では、アルミナを事前にカップリング剤処理する必要があるため、手間がかかり組成物の製造コストからみて不利であるという問題があった。
特開2009−67884
本発明は、カップリング剤処理したアルミナを使用すること無しに、高いガラス転移温度を有すると共に、2液混合が容易な流動性を有し、注型作業に適しており、しかも機械強度に優れた硬化物を与えるアルミナ含有注型用2液型エポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤並びにコアシェル型アクリル樹脂粒子を含有するA液と、カップリング剤で表面処理していないアルミナ及び酸無水物を含有するB液とからなる2液型エポキシ樹脂組成物である。
本発明の別の態様は、上記組成物を用いて注型製作する、ガス絶縁開閉装置絶縁性部材の製造方法である。
本発明のさらに別の態様は、少なくとも以下の成分:
ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤並びにコアシェル型アクリル樹脂粒子、を混合してA液を調製する工程、並びに少なくとも以下の成分:
カップリング剤で表面処理していないアルミナ及び酸無水物を混合してB液を調製する工程を有する2液型エポキシ樹脂組成物の製造方法である。
上述の構成により、本発明はアルミナを予めカップリング剤で表面処理すること無しに、高いガラス転移温度(Tgとも言う。)を有すると共に、注型に適した流動性を示し、しかも機械強度に優れた硬化物を与えるアルミナ含有注型用2液型エポキシ樹脂組成物を提供することができる。従って、手間のかかるアルミナのカップリング剤処理を省くことができる本発明の組成物、本発明の組成物の製造方法により、アルミナ含有2液型エポキシ樹脂組成物を簡便かつ省力的に調製することができ、しかも注型時にエポキシ樹脂側のA液と硬化剤側のB液とを混合するのに適した流動性を有しており、注型作業が容易であり、アルミナ含量を高くできて注型硬化物の機械強度が高い製品を製造できるので、実用的な観点からも有利である。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いることにより、Tgが155℃以上、曲げ強度が125MPa以上の硬化物を得ることができ、例えば、ガス絶縁開閉装置絶縁性部材に要求される性能を高い水準で満たすことができる。
本発明においては、エポキシ樹脂成分としてビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を必須成分として含有する。ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、DIC社製商品名EPICLON HP−1500を挙げることができる。上記脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−ビニルシクロヘキセン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、リモネンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール、ジシクロペンタジエンジエポキシド、オリゴマー型脂環式エポキシ樹脂(例えば、ダイセル化学工業社製商品名エポリードGT300、同じくエポリードGT400、同じくEHPE−3150)等の環状オレフィンの二重結合を酸化(エポキシ化)することにより得られるエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水添ナフタレン型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂を直接水添した水素化エポキシ樹脂、多価フェノール類を水添した後、エピクロルヒドリンと反応させることにより得られるエポキシ樹脂等を挙げることができ、なかでも、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが好ましい。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂の配合量は、エポキシ樹脂成分全体に対して、ビスフェノールS型エポキシ樹脂5〜70重量%が好ましく、5〜40重量%がより好ましく、脂環式エポキシ樹脂5〜40重量%が好ましく、10〜20重量%がより好ましい。両者の合計は20〜75重量%が好ましく、25〜60重量%がより好ましい。ビスフェノールS型エポキシ樹脂が5〜40重量%であると組成物の粘度が一層低く注型が容易となり、また、硬化物が一層強靭かつ高Tgとなるので好ましい。脂環式エポキシ樹脂が10〜20重量%であると組成物の粘度が一層低く注型が容易となるので好ましい。
上記エポキシ樹脂成分は、ビスフェノールS型エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂のみでもよいが、さらに、他のエポキシ樹脂を含有することができる。上記他のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を挙げることができる。これらのうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。上記他のエポキシ樹脂の配合量は、エポキシ樹脂成分全体に対して、25〜80重量%が、低粘度とフィラーの沈降の抑制とをバランスよく実現できるで、好ましく、40〜75重量%がより好ましい。上記他のエポキシ樹脂が40〜75重量%である(すなわち、必須成分のエポキシ樹脂が25〜60重量%である)と約60℃での注型が可能となる粘度となるので一層好ましい。
また、上記エポキシ樹脂成分の配合量としては、上記A液と上記B液を合わせた組成物全体に対して、10〜30重量%が好ましく、10〜20重量%がより好ましい。
本発明においては、アルミナはカップリング剤で表面処理を施していないものを使用する。アルミナをカップリング剤で表面処理することなしに組成物に配合して使用できることが本発明の特徴の一つである。上記アルミナとしては、特に限定されるものではなく、例えば、大平洋ランダム株式会社製商品名LA1200、同じくLA2000、同じくLA4000、昭和電工株式会社製商品名FA4、同じくFA6、株式会社フジミインコーポレーテッド社製商品名FE10A等を例示することができる。アルミナの結晶形として、αアルミナ、βアルミナ、γアルミナ等があり、いずれの結晶形を用いてもよいが、アルミナの安定性の観点等からはαアルミナを用いるのが好ましい。
アルミナの配合量としては、上記A液と上記B液を合わせた組成物全体に対して、55〜80重量%が好ましく、60〜75重量%がより好ましい。アルミナが60〜75重量%であると線膨張係数が一層低くなり耐クラック性が一層向上するので好ましい。
エポキシ基含有シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のグリシドキシ基含有シランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシクロヘキシル基含有シランカップリング剤等が挙げられる。
エポキシ基含有シランカップリング剤の配合量としては、A液中のアルミナの配合量に対して、0.1〜2重量%が好ましく、0.3〜2重量%がより好ましい。エポキシ基含有シランカップリング剤が0.1〜2重量%であると機械強度が安定するので好ましい。
コアシェル型アクリル樹脂粒子としては、例えば、コア層とシェル層が以下のものを好ましく用いることができる:コア層が共役ジエン系モノマー、アクリル酸エステル系モノマー及びメタクリル酸エステル系モノマーのうちから選ばれる1種又は複数種から重合されたポリマー、またはシリコーン樹脂等を用いたもの;シェル層が、Tgが70℃以上であるアクリル系重合体を用いたもの。上記アクリル系重合体としては、例えば、メチルメタクリレート及び/又はスチレンモノマーが重合してなるポリマー、またはこれらと共重合可能なモノマーとが共重合したポリマーからなることが好ましい。メチルメタクリレート又はスチレンと共重合可能なモノマーとして、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアルキルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル、芳香族ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、シアン化ビニリデン等のビニル重合性モノマーを挙げることができる。中でもエチルアクリレート又はアクリロニトリルが好ましい。また、エポキシ基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基を持ったモノマーを共重合させることができる。エポキシ基を持つモノマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレートが挙げられ、カルボキシル基を持つモノマーとしては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸が挙げられる。また、水酸基を持つモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシメタクリレート、2−ヒドロキシアクリレートが挙げられる。上記樹脂粒子の平均粒径としては、0.1〜2μmが好ましい。
コアシェル型アクリル樹脂粒子の配合量としては、上記A液と上記B液を合わせた組成物全体に対して、1〜5重量%が好ましく、1〜3重量%がより好ましい。
上記酸無水物としては、例えば、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸を挙げることができる。
上記酸無水物の配合量としては、エポキシ樹脂成分の配合量に対して、65〜85重量%が好ましく、70〜80重量%がより好ましい。
上記A液、B液においては、上記の該当する各成分を、上記所定量を含有するように配合される。このうち、アルミナは、A液とB液において配合されるが、組成物全体に対するA液とB液におけるアルミナの配合量としては、A液中の配合量:B液中の配合量は250〜300:180〜250が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じてその他の添加物を配合することができる。上記その他の添加物としては、反応性希釈剤、硬化促進剤、可塑剤、沈降防止剤等を挙げることができる。上記反応性希釈剤としては、例えば、ナガセケムテックス社製商品名デナコールシリーズを挙げることができる。その配合量としては、組成物全体に対して1〜10重量%が好ましい。上記硬化促進剤としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド、ナガセケムテックス社製商品名DY062(3級アミン系硬化促進剤)、イミダゾール系硬化促進剤、トリフェニルフォスフィン、テトラフェニルフォスフォニウムブロマイドを挙げることができる。その配合量としては、組成物全体に対して0.01〜1重量%が好ましい。上記可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを挙げることができる。その配合量としては、組成物全体に対して0.1〜20重量%が好ましい。上記沈降防止剤としては、例えば、日本アエロジル社製商品名AluCを挙げることができる。その配合量としては、組成物全体に対して0.01〜5重量%が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法としては、少なくとも以下の成分:ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤並びにコアシェル型アクリル樹脂粒子を混合してA液を調製する工程、並びに少なくとも以下の成分:カップリング剤で表面処理していないアルミナ、酸無水物及び硬化促進剤を混合してB液を調製する工程を有する2液型エポキシ樹脂組成物の製造方法によることができる。このように、カップリング剤で表面処理していないアルミナを、カップリング剤とともに配合することで、アルミナをカップリング剤で表面処理する工程を経ることなく組成物を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化条件としては、一般的には、硬化温度110〜150℃が好ましく、130〜150℃がより好ましい。必要に応じて、130〜160℃、5〜15時間、後硬化してもよい。しかしながら、成形方法に応じて、さらに好ましい条件を設定することができ、例えば、真空注型法では、2段階硬化、例えば、90〜110℃/1〜2時間+140〜160℃/10〜15時間が好ましく、一方、APG成型法では、高温短時間(例えば、130〜140℃/20〜40分)の1次硬化の後に離型し、2次硬化(例えば、140〜160℃/5〜15時間)することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて注型物を製造する方法としては、上述の製造方法で得られた本発明のエポキシ樹脂組成物を注型用の型に注入して硬化させる方法が適用される。従って、アルミナ含有エポキシ樹脂組成物の硬化物を製造するにあたり、カップリング剤で表面処理していないアルミナをカップリング剤とともに混合したエポキシ樹脂組成物を注型、硬化させることにより、表面処理アルミナを配合したエポキシ樹脂組成物と同等以上の性能の硬化物を得ることができる。しかも、本発明のアルミナ含有エポキシ樹脂組成物は、2液混合が容易な流動性を有し、注型作業に適しているので、本発明の製造方法により、作業性よく注型物の製造ができる。
すなわち、本発明の製造方法で得られた硬化物は、Tgが155℃以上、曲げ強度が125MPa以上の性能を発揮することができ、とくに、高Tgと高い曲げ強度が求められるガス絶縁開閉装置絶縁性部材、例えば、スペーサー等の用途に好適に用いることができる。
以下に実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、表中の略号は以下のとおり。
エポキシ樹脂1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状)、商品名AER260、旭化成社製
エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(固形)、商品名AER6071、旭化成社製
エポキシ樹脂3:脂環式エポキシ樹脂(液状)、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名セロキサイド2021P、ダイセル化学工業社製)
エポキシ樹脂4:ビスフェノールS型エポキシ樹脂(固形)、商品名HP−1500、DIC社製
エポキシ樹脂5:ナフタレン型エポキシ樹脂(半固形)、商品名HP−4032、DIC社製
エポキシ樹脂6:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(固形)、商品名EOCN−1020、日本化薬社製
エポキシ樹脂7:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(固形)、商品名CT200、旭化成社製
酸無水物1:4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸及びヘキサヒドロ無水フタル酸、商品名MH−700、新日本理化社製
酸無水物2:3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸及び4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、商品名HN−5500、日立化成社製
酸無水物3:3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸及び4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、商品名HN−2200、日立化成社製
酸無水物4:無水フタル酸、商品名HT903、ナガセケムテックス社製
カップリング剤1:エポキシ系シランカップリング剤、商品名A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
コアシェル:メチルメタクリレートをシェル成分に持ち、且つメタクリル酸アルキル共重合体をコア成分に持つ平均粒子径0.3μmのコアシェル型アクリル樹脂粒子
充填剤1:電融アルミナ、平均粒径10μm、表面無処理、商品名LA1200、太平洋ランダム社製
充填剤2:電融アルミナ、平均粒径3μm、表面無処理、商品名LA4000、太平洋ランダム社製
実施例1〜5、比較例1〜4
表1の配合(重量部)でそれぞれ混合して実施例1、比較例1〜4は約60℃でA液を調製し、一方、実施例2〜5は約80℃でA液を調製し、いずれも約30℃でB液を調製し、両液を約60℃で30分間混合調製した。得られた各組成物を、127mm×63.5mm×127mmのサイズの型に注入し、110℃、1時間30分の硬化の後、150℃、15時間硬化させ、その後に離型した。得られた各試料について、Tgと曲げ強度を以下のようにして測定した。結果を表1に示した。
なお、実施例1と同じ成分組成であってA液だけにアルミナを450重量部入れるとパテ状となり、A液とB液との混合に使用される一般的攪拌機(60℃30分間)では攪拌できず、実用に全く適さず、硬化物の測定に供することはできなかった。また、B液だけにアルミナを450重量部入れても同様となり、やはり硬化物の測定に供することはできなかった。
評価方法
Tg:メトラー社製DSC装置を用いて、測定温度範囲80−170℃、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
曲げ強度:インストロン社製万能試験機を用いて、ASTMD790規格の条件で測定した。
Figure 2012188611
表1の結果、ビスフェノールS型エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂を併用した実施例1〜5は、Tgが155℃を超えているにもかかわらず、曲げ強度が120MPa以上を達成した。このことは、従来の一般的な高耐熱組成である比較例1と比べてみると、Tgがより高くなったにもかかわらず、曲げ強度が向上したことが判る。
なお、比較例3は一般的なガス絶縁開閉装置スペーサー用に使用されているエポキシ樹脂、酸無水物を使用しているが、アルミナ配合量が300重量部であるため、パテ状にはならなかった。また、比較例3の曲げ強度はアルミナ配合割合が高いので、実施例1と同程度となった。しかしながら、A液の粘度が高いため、B液との混合の際に高温(100〜130℃)にして粘度を下げる必要があり、したがって作業性が悪いものであった。また、比較例1の配合からコアシェル粒子を除いた比較例4は、さらに曲げ強度が低下した。

Claims (4)

  1. ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤並びにコアシェル型アクリル樹脂粒子を含有するA液と、カップリング剤で表面処理していないアルミナ及び酸無水物を含有するB液とからなる2液型エポキシ樹脂組成物。
  2. エポキシ樹脂成分は、さらに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有する請求項1記載の組成物。
  3. 請求項1又は2記載の組成物を用いて注型製作する、ガス絶縁開閉装置絶縁性部材の製造方法。
  4. 少なくとも以下の成分:
    ビスフェノールS型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂成分、カップリング剤で表面処理していないアルミナ、エポキシ基含有シランカップリング剤並びにコアシェル型アクリル樹脂粒子、
    を混合してA液を調製する工程、並びに
    少なくとも以下の成分:
    カップリング剤で表面処理していないアルミナ及び酸無水物、
    を混合してB液を調製する工程
    を有する2液型エポキシ樹脂組成物の製造方法。
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