JP2011116913A - 熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シート及びその製造方法、並びにパワーモジュール - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シート及びその製造方法、並びにパワーモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】未硬化時及び半硬化時のハンドリング性が良好であり、且つ耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シートを与える熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】窒化ホウ素の二次焼結粒子を耐熱性樹脂マトリックス成分中に分散してなる熱硬化性樹脂組成物であって、600以上70,000以下の重量平均分子量及び130℃以下のガラス転移温度を有する可撓性樹脂である密着性付与剤を、前記耐熱性樹脂マトリックス成分100質量部に対して5質量部以上30質量部以下の範囲で含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、本発明は、熱硬化性樹脂組成物、熱伝導性樹脂シート及びその製造方法、並びにパワーモジュールに関し、特に電気・電子機器等の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させる熱伝導性樹脂シートを製造するために用いられる熱硬化性樹脂組成物、この熱硬化性樹脂組成物を用いた熱伝導性樹脂シート及びその製造方法、並びにパワーモジュールに関する。
従来、電気・電子機器の発熱部材から放熱部材へ熱を伝達させる部材には、熱伝導性及び電気絶縁性に優れていることが要求され、この要求を満たすものとして、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた無機充填材を樹脂マトリックス成分中に分散させた熱硬化性樹脂組成物を用いて製造された熱伝導性樹脂シートが広く用いられている。ここで、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた無機充填材としては、アルミナ、窒化ホウ素(BN)、シリカ、窒化アルミニウム等が挙げられるが、その中でも窒化ホウ素は、熱伝導性及び電気絶縁性に加えて化学的安定性にも優れており、また無毒性且つ比較的安価でもあるため、熱伝導性樹脂シートに広く用いられている。
窒化ホウ素は、図5に示すように、黒鉛と同様の分子構造を有しており、一般に市販されている窒化ホウ素の結晶構造は鱗片状である。この窒化ホウ素は熱的異方性を有しており、図6に示すように、結晶のa軸方向(面方向)の熱伝導率は、c軸方向(厚さ方向)の数倍から数十倍と言われている。この鱗片状の窒化ホウ素を分散させた熱硬化性樹脂組成物を用い、ドクターブレード法などの公知の方法によって熱伝導性樹脂シートを製造した場合、窒化ホウ素のa軸方向はシートの面方向に配向し易いため、シート厚さ方向の熱伝導性が十分に得られないという問題がある。そこで、鱗片状の窒化ホウ素を凝集させた二次凝集体や、これをさらに焼結させた二次焼結体のような等方的な熱伝導性を有する二次粒子を作製し、この二次粒子を樹脂マトリックス成分中に分散させた熱硬化性樹脂組成物を用いて熱伝導性樹脂シートを製造することにより、シートの厚さ方向の熱伝導性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
ところで、近年、電気・電子機器の高耐圧・大電流化に伴い、より高温に熱伝導性樹脂シートが曝されるようになってきている。そこで、耐熱性に優れた熱伝導性樹脂シートを得るために、熱伝導性樹脂シートの母材である樹脂マトリックスに耐熱性を付与することが必要とされている。
しかしながら、耐熱性を有する樹脂マトリックスは硬くて脆く、熱伝導性を高めることを目的として窒化ホウ素の二次焼結体などの無機充填材の配合量を多くした場合、熱伝導性樹脂シートはますます脆くなってしまう。つまり、耐熱性を有する樹脂マトリックスを与える成分(以下、耐熱性樹脂マトリックス成分という)を含む熱硬化性樹脂組成物は、熱伝導性樹脂シートの製造時(例えば、熱硬化性樹脂組成物の塗工時や塗布乾燥物の成形時など)に割れや欠けが生じるため、ハンドリング性が十分でないという問題がある。
そこで、熱硬化性樹脂組成物のハンドリング性を向上させるために、重量平均分子量が大きく、且つ芳香族骨格を有するフェノキシ樹脂などを全樹脂成分の合計100質量部に対して20〜90重量配合する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−060134号公報 国際公開第2009/041300号公報 特開2009−149770号公報
しかしながら、窒化ホウ素の二次焼結粒子を含む熱硬化性樹脂組成物に特許文献3の方法を適用した場合、熱硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、二次焼結粒子中の微小空洞(ポア)に樹脂マトリックス成分が浸透し難くなる。その結果、この熱硬化性樹脂組成物を用いて作製した熱伝導性樹脂シートでは、樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の十分な密着性が得られず、熱伝導性樹脂シートの製造時の割れや欠けを十分に防止することができないという問題がある。
一方、樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる方法として、熱伝導性樹脂シートを製造する際のプレス工程においてプレス圧を増加する方法が考えられるが、シート中で二次焼結粒子が崩れ、窒化ホウ素のa軸方向がシートの面方向に配向してしまうため、シート厚み方向の熱伝導率が向上しないという問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、未硬化時及び半硬化時のハンドリング性が良好であり、且つ耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シートを与える熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シート及びその製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、耐熱性や熱放散性に優れたパワーモジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような問題を解決すべく鋭意研究した結果、窒化ホウ素の二次焼結粒子を耐熱性樹脂マトリックス成分中に分散してなる熱硬化性樹脂組成物において、特定の密着性付与剤を所定の割合で配合することで、二次焼結粒子中の微小空洞(ポア)に耐熱性樹脂マトリックス成分及び密着性付与剤を浸透させ、未硬化時及び半硬化時のハンドリング性を低下させることなく、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性を高めた熱伝導性樹脂シートを作製し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、窒化ホウ素の二次焼結粒子を耐熱性樹脂マトリックス成分中に分散してなる熱硬化性樹脂組成物であって、600以上70,000以下の重量平均分子量及び130℃以下のガラス転移温度を有する可撓性樹脂である密着性付与剤を、前記耐熱性樹脂マトリックス成分100質量部に対して5質量部以上30質量部以下の範囲で含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
また、本発明は、上記の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする熱伝導性樹脂シートである。
また、本発明は、上記の熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布して乾燥させる工程と、塗布乾燥物を硬化させる工程とを含むことを特徴とする熱伝導性樹脂シートの製造方法である。
さらに、本発明は、一方の放熱部材に搭載された電力半導体素子と、前記電力半導体素子で発生する熱を外部に放熱する他方の放熱部材と、前記半導体素子で発生する熱を前記一方の放熱部材から前記他方の放熱部材に伝達する上記の熱伝導性樹脂シートとを備えることを特徴とするパワーモジュールである。
本発明によれば、未硬化時及び半硬化時のハンドリング性が良好であり、且つ耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シートを与える熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シート及びその製造方法を提供することができる。
さらに、本発明によれば、耐熱性や熱放散性に優れたパワーモジュールを提供することができる。
実施の形態2の熱伝導性樹脂シートの断面図である。 実施の形態2の熱伝導性樹脂シートにおける耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との界面の拡大断面図である。 密着性付与剤を配合していない熱伝導性樹脂シートにおける耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との界面の拡大断面図である。 実施の形態3のパワーモジュールの断面図である。 実施例3及び6〜8、比較例1及び4〜5における密着性付与剤の配合量と、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートの曲げ強度との関係を示すグラフである。 窒化ホウ素の分子構造を表す図である。 窒化ホウ素の結晶構造を表す図である。
実施の形態1.
本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、窒化ホウ素の二次焼結粒子を耐熱性樹脂マトリックス成分中に分散してなるものであり、特定の密着性付与剤を所定の割合で含むことを特徴とする。
密着性付与剤は、600以上70,000以下、好ましくは600以上60,000以下の重量平均分子量、及び130℃以下、好ましくは100℃以下のガラス転移温度を有する可撓性樹脂であれば特に限定されない。可撓性樹脂の重量平均分子量が600未満であると、可撓性樹脂を配合しても耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が十分に得られない。一方、可撓性樹脂の重量平均分子量が70,000を超えると、可撓性樹脂の粘度が高くなり、二次焼結粒子のポアに可撓性樹脂が浸透し難くなる。その結果、耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が十分に得られない。また、可撓性樹脂のガラス転移温度が130℃を超えた場合も同様に、二次焼結粒子中のポアに可撓性樹脂が浸透し難くなるため、耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が十分に得られない。
可撓性樹脂の例としては、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチレン系ポリマー、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴムなどが挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの可撓性樹脂の中でも、耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果の点で、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びスチレン系ポリマーが好ましい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂とは、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール類と、エピクロヒドリンなどとの反応によって得られるエポキシ樹脂を意味し、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA/F型エポキシ樹脂などが挙げられる。ビスフェノール型エポキシ樹脂の中でも、下記の一般式(1)で表されるものが特に好ましい。
Figure 2011116913
上記式(1)中、Aは脂肪族炭化水素、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、ビフェニル骨格、ジシクロペンタジエン骨格、又は
Figure 2011116913
、好ましくはビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格又はビスフェノールA/F混合型骨格であり、BはCH、CH(CH)又はC(CHであり、nは0〜10、好ましくは1〜8である。ここで、ビスフェノールA/F混合型骨格とは、ビスフェノールA型骨格とビスフェノールF型骨格の両方を有する骨格を意味する。
上記一般式(1)で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂は、一般に市販されており、例えば、ジャパンエポキシレジン株式会社から販売されているJER E1256、E4250、E4275などを用いることができる。
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、アルキレンオキサイド変性などの変性が行われていているものを使用してもよい。アルキレンオキサイド変性ビスフェノール型エポキシ樹脂とは、ビスフェノール型エポキシ樹脂を構成する芳香族環に直接結合した酸素に、1つ以上のアルキレンオキサイド基が結合したものをいう。このアルキレンオキサイド変性ビスフェノール型エポキシ樹脂において、アルキレンオキサイド基は、2個以上の繰り返し単位として存在していることが好ましい。また、アルキレンオキサイド基は、1分子中の全ての芳香族環の間を結合していることが好ましく、芳香族環に直接結合した酸素に直接結合していても、アセタール結合などを介して結合していてもよい。アルキレンオキサイド基の例としては、エチレンオキシエチル基、プロピレンオキシプロピル基、ポリ(エチレンオキシ)エチル基、ポリ(プロピレンオキシ)プロピル基、エチレンオキドとプロピレンオキシドとの付加重合により得られる基などが挙げられる。
本発明において特に好ましいアルキレンオキサイド変性ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールA、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールFなどのアルキレンオキサイド変性ビスフェノール類と、クロロヒドリンなどとの反応によって得られるエポキシ樹脂であり、下記の一般式(2)で表される。
Figure 2011116913
上記式(2)中、BはCH、CH(CH)又はC(CHであり、Xはエチレンオキシエチル基、ジ(エチレンオキシ)エチル基、トリ(エチレンオキシ)エチル基、テトラ(エチレンオキシ)エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ(プロピレンオキシ)プロピル基、トリ(プロピレンオキシ)プロピル基、テトラ(プロピレンオキシ)プロピル基、ブチレンオキシブチル基、ジ(ブチレンオキシ)ブチル基、トリ(ブチレンオキシ)ブチル基、テトラ(ブチレンオキシ)ブチル基、炭素原子数2〜15のアルキレン基、またはシクロアルカン骨格を有する炭素原子数6〜17の脂肪族炭化水素基であり、mは0〜20、好ましくは2〜5である。
上記一般式(2)で表されるアルキレンオキサイド変性ビスフェノール型エポキシ樹脂は、一般に市販されており、例えば、ジャパンエポキシレジン株式会社から販売されているYL7175−500、YL7175−1000や、DIC株式会社から販売されているEPICLON EXA4850、4816、4822などを用いることができる。
スチレン系ポリマーとは、分子鎖中にスチレン単位を有するポリマーを意味し、例えば、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、無水マレイン酸−スチレン共重合体、マレイミド−スチレン共重合体、アクリロニトリル−フダジエン−スチレンなどが挙げられる。
スチレン系ポリマーの中でも、エポキシ基を有するスチレン系ポリマーが好ましい。このようなスチレン系ポリマーは、一般に市販されており、例えば、日油株式会社から販売されているマープルーフ(登録商標)G−0115S、G−0250S、G−1005SAなどを用いることができる。
密着性付与剤の配合量は、耐熱性樹脂マトリックス成分100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下、好ましくは5質量部以上20質量部以下の範囲である。密着性付与剤の配合量が5質量部未満であると、密着性付与剤の量が少なすぎ、耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が十分に得られない。一方、密着性付与剤の配合量が30質量部を超えると、熱硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、熱伝導性樹脂シートを作製する際にシート中にボイドが生じてしまい、熱伝導性樹脂シートの電気絶縁性が低下する。
「耐熱性樹脂マトリックス成分」とは、熱伝導性樹脂シートに使用可能な程度の耐熱性を有する熱硬化性樹脂のことを意味し、熱伝導性樹脂シートの母材となる成分である。ここで、「熱伝導性樹脂シートに使用可能な程度の耐熱性を有する熱硬化性樹脂」とは、一般に180℃〜250℃の温度に曝されても、本来の物性を失わない熱硬化性樹脂のことを意味する。
熱伝導性樹脂シートに使用可能な程度の耐熱性を有する熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、当該技術分野において一般的に公知の耐熱性エポキシ樹脂が挙げられる。耐熱性エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、好ましくは100以上1000以下、より好ましくは150以上500の範囲のエポキシ当量を有するものが望ましい。
好ましい耐熱性エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルブタン)(ビスフェノールB)、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4−ヒドロキシフェニルエーテル、p−(4−ヒドロキシ)フェノールなどのポリフェノール類化合物のグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、すなわちジグリシジルエーテルビスフェノール型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂;メチルエピクロ型エポキシ樹脂などが挙げられる。このような耐熱性エポキシ樹脂は、一般に市販されており、例えば、DIC株式会社から販売されているEPICRON EXA−4710や、ジャパンエポキシレジン株式会社から販売されているJER YX4000などを用いることができる。これらの耐熱性エポキシ樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの耐熱性エポキシ樹脂は、一般に常温で固形であるため、熱硬化性樹脂組成物のハンドリング性(特に、半硬化時のハンドリング性)を考慮すると、常温で液状のエポキシ樹脂に溶解して使用することが好ましい。ここで、「常温」とは、一般に25℃のことを意味する(以下において「常温」なる語は、同じ意味で用いる)。
常温で液状のエポキシ樹脂としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。液状のエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものが望ましい。好ましい液状のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。このような液状のエポキシ樹脂は、一般に市販されており、例えば、ジャパンエポキシレジン株式会社から販売されているJER 828などを用いることができる。これらの液状のエポキシ樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
耐熱性エポキシ樹脂(固形のエポキシ樹脂)と液状のエポキシ樹脂との質量割合は、使用するエポキシ樹脂の種類に応じて適宜調整すればよく特に限定されないが、一般に10:90〜90:10、好ましくは30:70〜70:30である。
本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、上記の熱硬化性樹脂を硬化させるための硬化剤を含む。
硬化剤としては、特に限定されることはなく、使用する熱硬化性樹脂の種類にあわせて公知のものを適宜選択すればよい。熱硬化性樹脂として耐熱性エポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤の例としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸及び無水ハイミック酸などの脂環式酸無水物;ドデセニル無水コハク酸などの脂肪族酸無水物;無水フタル酸及び無水トリメリット酸などの芳香族酸無水物;ジシアンジアミド及びアジピン酸ジヒドラジドなどの有機ジヒドラジド;トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;ジメチルベンジルアミン;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン及びその誘導体;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール及び2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類;フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール、ポリパラビニルフェノール、ビスフェノールA型ノボラック、キシリレン変性ノボラック、デカリン変性ノボラック、ポリ(ジ−o−ヒドロキシフェニル)メタン、ポリ(ジ−m−ヒドロキシフェニル)メタン、ポリ(ジ−p−ヒドロキシフェニル)メタンなどのフェノール樹脂が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物における硬化剤の配合量は、使用する熱硬化性樹脂や硬化剤の種類等にあわせて適宜調整すればよく、一般的に、100質量部の熱硬化性樹脂に対して0.1質量部以上200質量部以下である。
耐熱性樹脂マトリックス成分に分散させる窒化ホウ素の二次焼結粒子は、窒化ホウ素の一次粒子を凝集して焼結(粒成長)させたものであり、公知のものを用いることができる。この二次焼結粒子では、一次粒子があらゆる方向を向いて凝集、すなわち等方的に凝集しているため、二次焼結粒子は等方的な熱伝導性を有する。
二次焼結粒子を構成する一次粒子の平均長径は、好ましくは15μm以下、より好ましくは0.1μm以上8μm以下である。一次粒子の平均長径が15μmよりも大きいと、一次粒子の焼結密度が低くなりすぎてしまい、二次焼結粒子自体の熱伝導性が低下すると共に、熱伝導性樹脂シートの製造工程(プレス工程)において二次焼結粒子が崩れ易くなり、所望の熱伝導性を有する熱伝導性樹脂シートが得られないことがある。
二次焼結粒子の平均粒径は、好ましくは20μm以上180μm以下、より好ましくは40μm以上130μm以下である。二次焼結粒子の平均粒径が20μm未満であると、所望の熱伝導性を有する熱伝導性樹脂シートが得られないことがある。一方、二次焼結粒子の平均粒径が180μmを超えると、熱硬化性樹脂組成物中に二次焼結粒子を混練分散させることが難しくなり、作業性や成形性に支障を生じることがある。さらに、所望の厚さを有する熱伝導性樹脂シートが得られず、電気絶縁性が低下することもある。
なお、二次焼結粒子の形状は、球状に限定されず、鱗片状等の他の形状であってもよい。ただし、球状以外の他の形状の場合、平均粒径は当該形状における長辺の長さを意味する。また、球状の二次焼結粒子であれば、熱硬化性樹脂組成物を製造する際に、熱硬化性樹脂の流動性を確保しつつ、二次焼結粒子の配合量を高めることができること等を考慮すると、二次焼結粒子は球状であることが好ましい。
二次焼結粒子は、所定の窒化ホウ素の一次粒子を用いて、公知の方法に従って製造することができる。具体的には、所定の窒化ホウ素の一次粒子をスプレードライ等の公知の方法によって凝集させた後、焼成して焼結(粒成長)させる。ここで、焼成温度は特に限定されないが、一般的に2,000℃である。
本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、上記の二次焼結粒子と共に、当該技術分野において一般的な無機充填材を含有することができる。この無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、窒化ホウ素(BN)の一次粒子、溶融シリカ(SiO)、結晶シリカ(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)などを挙げることができる。
二次焼結粒子を含む無機充填材の熱硬化性樹脂組成物における配合量は、好ましくは30体積%以上80体積%以下、より好ましくは40体積%以上70体積%以下である。なお、熱硬化性樹脂組成物が下記で説明する溶剤を含有する場合、溶剤を除いた熱硬化性樹脂組成物における無機充填材の含有量を意味する。二次焼結粒子を含む無機充填材の含有量が30体積%未満であると、所望の熱伝導性を有する熱伝導性樹脂シートが得られないことがある。一方、二次焼結粒子を含む無機充填材の含有量が80体積%を超えると、熱伝導性樹脂シート内にボイドが発生し易くなり、熱伝導性樹脂シートの熱伝導性や電気絶縁性が低下することがある。
本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と無機充填材との界面の接着力を向上させる観点から、カップリング剤を含有することができる。カップリング剤としては、特に限定されることはなく、熱硬化性樹脂や無機充填材の種類にあわせて公知のものを適宜選択すればよい。かかるカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物におけるカップリング剤の配合量は、使用する熱硬化性樹脂やカップリング剤の種類等にあわせて適宜設定すればよく、一般的に、100質量部の熱硬化性樹脂に対して0.01質量部以上5質量部以下である
本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、当該組成物の粘度を調整する観点から、溶剤を含有することができる。溶剤としては、特に限定されることはなく、熱硬化性樹脂や無機充填材の種類にあわせて公知のものを適宜選択すればよい。かかる溶剤としては、例えば、トルエンやメチルエチルケトンなどが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物における溶剤の配合量は、混練が可能な量であれば特に限定されることはなく、一般的に、熱硬化性樹脂と無機充填剤との合計100質量部に対して40質量部以上85質量部以下である。
上記のような構成成分を含有する本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に限定されることはなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、以下のようにして製造することができる。
まず、所定量の熱硬化性樹脂と、この熱硬化性樹脂を硬化させるために必要な量の硬化剤と、所定量の密着性付与剤とを混合する。
次に、この混合物に溶剤を加えた後、二次焼結粒子や一般的な無機充填材を加えて予備混合する。なお、エポキシ樹脂組成物の粘度が低い場合には、溶剤を加えなくてもよい。
次に、この予備混合物を3本ロールやニーダ等を用いて混練することによって熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。なお、熱硬化性樹脂組成物にカップリング剤を配合する場合、カップリング剤は混練工程前までに加えればよい。
上記のようにして得られる本実施の形態の熱硬化性樹脂組成物は、二次焼結粒子中のポアに耐熱性樹脂マトリックス成分及び密着性付与剤を浸透させ、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性を高めた熱伝導性樹脂シートを製造することが可能となる。また、この熱硬化性樹脂組成物は、粘度が低く、ハンドリング性に優れている。さらに、熱硬化性樹脂組成物を半硬化させても、脆くならず、柔軟性がある。つまり、半硬化(Bステージ)時における熱伝導性樹脂シートの柔軟性が確保されるため、熱伝導性樹脂シートの作製時にシートの割れや欠けを抑制することが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態の熱伝導性樹脂シートは、上記の熱硬化性樹脂組成物をシート化して硬化させたものである。
以下、本実施の形態の熱伝導性樹脂シートについて図面を用いて説明する。
図1aは、本実施の形態の熱伝導性樹脂シートの断面図である。図1bは、本実施の形態の熱伝導性樹脂シートにおける耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との界面の拡大断面図である。図1aにおいて、熱伝導性樹脂シート1は、耐熱性樹脂マトリックス2と、耐熱性樹脂マトリックス2中に分散された二次焼結粒子3及び密着性付与剤5とを含む。なお、密着性付与剤5は、二次焼結粒子3に比べて非常に小さいため、図1aでは図示していない。また、二次焼結粒子3は、窒化ホウ素の一次粒子4から構成されている。
このような構成を有する熱伝導性樹脂シート1では、図1bに示すように、密着性付与剤5が二次焼結粒子3中のポアに浸透し、耐熱性樹脂マトリックス2と二次焼結粒子3との界面の密着性を向上させる。これにより、耐熱性樹脂マトリックス2と二次焼結粒子3との界面における割れや剥離が抑制され、熱伝導性樹脂シート1の熱伝導性や電気絶縁性が向上する。
他方、密着性付与剤5を配合していない熱伝導性樹脂シートにおける耐熱性樹脂マトリックスと二次焼結粒子との界面の拡大断面図を図2に示す。この熱伝導性シートでは、図2に示すように、耐熱性樹脂マトリックス2と二次焼結粒子3との界面にクラック6が生じる。このクラック6は、シートの割れや剥離の原因となり、熱伝導性樹脂シート1の熱伝導性や電気絶縁性を低下させる。
本実施の形態の熱伝導性樹脂シート1は、上記の熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布して乾燥させる工程と、塗布乾燥物を硬化させる工程とを含む方法によって製造することができる。
ここで、基材としては、特に限定されることはなく、例えば、銅箔や離型処理された樹脂シートやフィルム等のような公知の基材を用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物の塗布方法としては、特に限定されることはなく、ドクターブレード法等のような公知の方法を用いることができる。
塗布した熱硬化性樹脂組成物の乾燥は、周囲温度で行ってよいが、溶剤の揮発を促進させる観点から、必要に応じて80℃以上150℃以下に加熱してもよい。
塗布乾燥物の硬化温度は、使用する熱硬化性樹脂の種類にあわせて適宜設定すればよいが、一般的に80℃以上250℃以下である。また、硬化時間は、特に限定されないが、一般的に2分以上24時間以下である。
また、塗布乾燥物を硬化させる場合、必要に応じて加圧してもよい。この場合のプレス圧は、好ましくは0.5MPa以上50MPa以下、より好ましくは1.9MPa以上30MPa以下である。プレス圧が0.5MPa未満であると、熱伝導性樹脂シート1内のボイドを十分に除去することができないことがある。一方、プレス圧が50MPaを超えると、二次焼結粒子3が変形又は崩壊してしまい、熱伝導性樹脂シート1の熱伝導性及び電気絶縁性が低下することがある。また、プレス時間は、特に限定されないが、一般的に5分以上60分以下である。
本実施の形態の熱伝導性樹脂シート1を電気・電子機器に組み込む場合、熱硬化性樹脂組成物を発熱部材や放熱部材上に直接塗布して熱伝導性樹脂シート1を作製することも可能である。また、マトリックスの熱硬化性樹脂がBステージ状態にある熱伝導性樹脂シート1を予め作製しておき、これを発熱部材と放熱部材との間に配置した後、所定のプレス圧で加圧しながら80℃以上250℃以下に加熱することで熱伝導性樹脂シート1を作製することも可能である。これらの方法によれば、熱伝導性樹脂シート1に対する発熱部材や放熱部材の接着性がより高くなる。
上記のようにして得られる本実施の形態の熱伝導性樹脂シート1は、電気・電子機器の発熱部材と放熱部材との間に配置することにより、発熱部材と放熱部材とを接着すると共に電気絶縁することができる。特に、本実施の形態の熱伝導性樹脂シート1は、耐熱性樹脂マトリックス2を母材とし、且つ耐熱性樹脂マトリックス2と二次焼結粒子3との界面の密着性に優れているため、耐熱性樹脂マトリックス2と二次焼結粒子3との界面における割れや剥離が抑制され、耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性が向上する。
実施の形態3.
本実施の形態のパワーモジュールは、一方の放熱部材に搭載された電力半導体素子と、前記電力半導体素子で発生する熱を外部に放熱する他方の放熱部材と、前記半導体素子で発生する熱を前記一方の放熱部材から前記他方の放熱部材に伝達する上記の熱伝導性樹脂シートとを備える。
以下、本実施の形態のパワーモジュールについて図面を用いて説明する。
図3は、本実施の形態のパワーモジュールの断面図である。図3において、パワーモジュール10は、一方の放熱部材であるリードフレーム12に搭載された電力半導体素子13と、他方の放熱部材であるヒートシンク14と、リードフレーム12とヒートシンク14との間に配置された熱伝導性樹脂シート11とを備えている。さらに、電力半導体素子13と制御用半導体素子15との間、及び電力半導体素子13とリードフレーム12との間は、金属線16によってワイアボンディングされている。また、リードフレーム12の端部、及びヒートシンク14の外部放熱のための部分以外は封止樹脂17で封止されている。このパワーモジュール10において、熱伝導性樹脂シート11以外の部材は特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。
このような構成を有するパワーモジュール10は、耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シート11を有しているので、耐熱性や熱放散性に優れている。
以下、実施例及び比較例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
(窒化ホウ素の二次焼結粒子の作製)
平均長径3μmの窒化ホウ素の一次粒子をスプレードライ等の公知の方法によって凝集させた後、約2,000℃で焼成して焼結(粒成長)させることにより、二次焼結粒子を得た。ここで、一次粒子の平均長径は、二次焼結粒子をエポキシ樹脂に埋封したサンプルを作製し、そのサンプルの断面を研磨して電子顕微鏡で数千倍に拡大した写真を数枚撮影した後、一次粒子の長径を実際に測定し、その測定値を平均することによって求めた。
実施例及び比較例で用いた密着性付与剤の種類及びその特性を表1に示す。
Figure 2011116913
(実施例1)
密着性付与剤A−1:19質量部と、メチルエチルケトンMEK(溶剤):181質量部とを攪拌混合した後、常温で固形のナフタレン型エポキシ樹脂(EPICLON EXA−4710:DIC株式会社製):80質量部、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828:ジャパンエポキシレジン株式会社製):20質量部、及び1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール(硬化剤、キュアゾール2PN−CN:四国化成工業株式会社製):1質量部を添加してさらに攪拌混合した。次に、この混合物に、上記で作製した窒化ホウ素の二次焼結粒子を、溶剤を除いた全成分の合計体積に対して40体積%となるように添加して予備混合した。この予備混合物を三本ロールにてさらに混練し、窒化ホウ素の二次焼結粒子が均一に分散された熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例2)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−2を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例3)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−3を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例4)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−5を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例5)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−6を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例6)
密着性付与剤A−1:19質量部の代わりに密着性付与剤A−3:5質量部を用い、メチルエチルケトンMEKの添加量を160質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例7)
密着性付与剤A−1:19質量部の代わりに密着性付与剤A−3:11質量部を用い、メチルエチルケトンMEKの添加量を169質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例8)
密着性付与剤A−1:19質量部の代わりに密着性付与剤A−3:25質量部を用い、メチルエチルケトンMEKの添加量を190質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例9)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−8を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例10)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−9を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例11)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−3を用い、常温で固形のナフタレン型エポキシ樹脂(EPICLON EXA−4710:DIC株式会社製)の代わりに常温で固形のビフェニル型エポキシ樹脂(YX4000:ジャパンエポキシレジン株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例1)
常温で固形のナフタレン型エポキシ樹脂(EPICLON EXA−4710:DIC株式会社製):80質量部、常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828:ジャパンエポキシレジン株式会社製):20質量部、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール(硬化剤、キュアゾール2PN−CN:四国化成工業株式会社製):1質量部、及びメチルエチルケトンMEK(溶剤):152質量部を攪拌混合した。次に、この混合物に、上記で作製した窒化ホウ素の二次焼結粒子を、溶剤を除いた全成分の合計体積に対して40体積%となるように添加して予備混合した。この予備混合物を三本ロールにてさらに混練し、窒化ホウ素の二次焼結粒子が均一に分散された熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例2)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−4を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例3)
密着性付与剤A−1の代わりに密着性付与剤A−7を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例4)
密着性付与剤A−1:19質量部の代わりに密着性付与剤A−3:3質量部を用い、メチルエチルケトンMEKの添加量を157質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例5)
密着性付与剤A−1:19質量部の代わりに密着性付与剤A−3:34質量部を用い、メチルエチルケトンMEKの添加量を203質量部に変えたこと以外は実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例1〜11及び比較例1〜5で得られた熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ、厚さ105μmの放熱部材上にドクターブレード法にて塗布した後、110℃で15分間、加熱乾燥させることによって、厚さが100μmの塗布乾燥物を得た。
次に、放熱部材上に形成した塗布乾燥物を、塗布乾燥物側が内側になるように2枚重ねた後、5MPaのプレス圧で加圧しながら120℃で20分間加熱することで半硬化(Bステージ)状態の熱伝導性樹脂シートを得た。これをさらに5MPaのプレス圧で加圧しながら160℃で3時間加熱することで、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートを完全に硬化させ、2つの放熱部材に挟まれた熱伝導性樹脂シート(厚さ200μm)を得た。
上記の2つの放熱部材に挟まれた熱伝導性樹脂シートについて、シート厚さ方向の熱伝導率をレーザーフラッシュ法にて測定した。この熱伝導率の測定結果は、比較例1の熱伝導性樹脂シートで得られた熱伝導率を基準とし、各実施例又は各比較例の熱伝導性樹脂シートで得られた熱伝導率の相対値([各実施例又は各比較例の熱伝導性樹脂シートで得られた熱伝導率]/[比較例1の熱伝導性樹脂シートで得られた熱伝導率]の値)として表2に示した。
また、上記の2つの放熱部材に挟まれた熱伝導性樹脂シートについて、絶縁破壊電界(BDE)を評価した。熱伝導性樹脂シートの絶縁破壊電界(BDE)は、油中で、放熱部材に挟まれた熱伝導性樹脂シートに1kV/秒の一定昇圧にて電圧を印加することにより測定された絶縁破壊電圧(BDV)を熱伝導性樹脂シートの厚さで割ることにより算出した。この絶縁破壊電界(BDE)の結果は、比較例1の熱伝導性樹脂シートで得られたBDEを基準とし、各実施例又は比較例の熱伝導性樹脂シートで得られたBDEの相対値([各実施例又は比較例の熱伝導性樹脂シートで得られたBDE]/[比較例1の熱伝導性樹脂シートで得られたBDE]の値)として表2に示した。
次に、放熱部材の代わりに離型処理したフィルムを用い、塗布乾燥物を半硬化(Bステージ)した後に、フィルムを除去したこと以外は上記と同様にして、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シート(厚さ200μm)を得た。このBステージ状態の熱伝導性樹脂シートを10×70mmの短冊状に加工し、三点曲げ強度試験を行った。この曲げ強度の測定結果は、比較例1の熱伝導性絶縁シートで得られた曲げ強度を基準とし、各実施例又は各比較例の熱伝導性絶縁シートで得られた曲げ強度の相対値([各実施例又は各比較例の熱伝導性絶縁シートで得られた曲げ強度]/[比較例1の熱伝導性絶縁シートで得られた曲げ強度]の値)として表2に示した。
また、放熱部材の代わりに離型処理したフィルムを用い、塗布乾燥物を完全に硬化した後に、フィルムを除去したこと以外は上記と同様にして、熱伝導性樹脂シート(厚さ200μm)を得た。この熱伝導性樹脂シートについて、動的粘弾性測定装置を用いてガラス転移温度を測定した。その結果を表2に示す。
なお、表2では、各実施例及び比較例で使用した構成成分の種類及び配合量についてもまとめた。各構成成分の配合量は質量部である。
Figure 2011116913
表2の結果に示されているように、600以上70,000以下の重量平均分子量及び130℃以下のガラス転移温度を有する可撓性樹脂を所定の割合で密着性付与剤として配合した熱硬化性樹脂組成物(実施例1〜11)は、熱伝導性及び絶縁破壊電圧が高く、且つ耐熱性に優れる熱伝導性樹脂シートを与えることがわかった。また、この熱硬化性樹脂組成物は、半硬化状態(Bステージ状態)での曲げ強度が大きく、熱伝導性樹脂シートの製造時にシートの割れや欠けを防止できることもわかった。
これに対して、密着性付与剤を配合しない熱硬化性樹脂組成物(比較例1)、重量平均分子量又はガラス転移温度が所定の範囲にない可撓性樹脂を密着性付与剤として配合した熱硬化性樹脂組成物(比較例2及び3)、密着性付与剤の配合量が適切でない熱硬化性樹脂組成物(比較例4及び5)では、耐熱性は十分であったものの、熱伝導性、絶縁破壊電圧及び曲げ強度のいずれかが十分でなかった。
これらの結果を詳細に検討するため、実施例3及び6〜8、比較例1及び4〜5(密着性付与剤の配合量のみが異なる熱硬化性樹脂組成物)における密着性付与剤の配合量と、Bステージ状態の熱伝導性樹脂シートの曲げ強度との関係を示すグラフを図4に示す。
図4からわかるように、密着性付与剤の配合量が5質量部以上30質量部以下の範囲にあると、十分な曲げ強度が得られ、熱伝導性樹脂シートの製造時(特に、Bステージ状態での成形・加工時)のハンドリング性が向上する。加えて、密着性付与剤の配合量がこの範囲にあると、絶縁破壊電圧が高くなる。逆に、密着性付与剤の配合量が5質量部以上30質量部以下の範囲にないと、十分な曲げ強度が得られず、熱伝導性樹脂シートの製造時(特に、Bステージ状態での成形・加工時)に割れや欠けが生じ、ハンドリング性が低下する。加えて、密着性付与剤の配合量がこの範囲にないと、絶縁破壊電圧も低くなる。
以上のことを考慮すると、密着性付与剤の配合量を所定の範囲で配合した場合、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性が向上し、電気絶縁性を低下させる原因となる熱伝導性樹脂シートの割れや剥離が抑制されていると考えられる。逆に、密着性付与剤を配合しない場合は、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が得られず、密着性付与剤の配合量が少ない場合は、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性を向上させる効果が不十分であり、密着性付与剤の配合量が多すぎる場合は、熱伝導性樹脂シートの製造時に溶剤が残存し易くなってシート中にボイドが発生する。その結果、熱伝導性樹脂シートの割れや剥離が生じ、電気絶縁性を低下すると考えられる。したがって、所望のハンドリング性や電気絶縁性を得るためには、密着性付与剤の配合量の選択が重要であるといえる。
また、重量平均分子量やガラス転移温度が高い可撓性樹脂を密着性付与剤として用いた場合(比較例2及び3)、十分な曲げ強度が得られず、熱伝導性樹脂シートの製造時に割れや欠けが生る。これは、二次焼結粒子中のポアに密着性付与剤が十分に浸透せず、耐熱性樹脂マトリクスと二次焼結粒子との間の密着性が不十分であるためであると考えられる。そして、この場合も、熱伝導性樹脂シートの割れや剥離によって電気絶縁性が低下している。したがって、所望のハンドリング性や電気絶縁性を得るためには、適切な範囲の重量平均分子量及びガラス転移温度を有する可撓性樹脂の選択が重要であるといえる。
次に、実施例1〜11の熱硬化性樹脂組成物から得られた熱伝導性樹脂シートを用い、トランスファーモールド法にて封止樹脂で封止して、パワーモジュールを作製した。
このパワーモジュールにおいて、リードフレームと銅のヒートシンクの中央部とに熱電対を取り付けた後、パワーモジュールを稼動させ、リードフレームとヒートシンクとの温度をそれぞれ測定した。その結果、実施例1〜11の熱硬化性樹脂組成物から得られた熱伝導性樹脂シートを用いたパワーモジュールはいずれも、リードフレームとヒートシンクとの温度差が小さく、熱放散性に優れていた。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、未硬化時及び半硬化時のハンドリング性が良好であり、且つ耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シートを与える熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、耐熱性、熱伝導性及び電気絶縁性に優れた熱伝導性樹脂シート及びその製造方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、耐熱性や熱放散性に優れたパワーモジュールを提供することができる。
1、11 熱伝導性樹脂シート、2 耐熱性樹脂マトリックス、3 二次焼結粒子、4 窒化ホウ素の一次粒子、5 密着性付与剤、6 クラック、10 パワーモジュール、12 リードフレーム、13 電力半導体素子、14 ヒートシンク、15 制御用半導体素子、16 金属線、17 封止樹脂。

Claims (6)

  1. 窒化ホウ素の二次焼結粒子を耐熱性樹脂マトリックス成分中に分散してなる熱硬化性樹脂組成物であって、
    600以上70,000以下の重量平均分子量及び130℃以下のガラス転移温度を有する可撓性樹脂である密着性付与剤を、前記耐熱性樹脂マトリックス成分100質量部に対して5質量部以上30質量部以下の範囲で含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記可撓性樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂及びスチレン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、以下の一般式(1)又は(2):
    Figure 2011116913
    Figure 2011116913
    (式中、Aは脂肪族炭化水素、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、ビフェニル骨格、ジシクロペンタジエン骨格、又は
    Figure 2011116913
    であり、BはCH、CH(CH)又はC(CHであり、Xはエチレンオキシエチル基、ジ(エチレンオキシ)エチル基、トリ(エチレンオキシ)エチル基、テトラ(エチレンオキシ)エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ(プロピレンオキシ)プロピル基、トリ(プロピレンオキシ)プロピル基、テトラ(プロピレンオキシ)プロピル基、ブチレンオキシブチル基、ジ(ブチレンオキシ)ブチル基、トリ(ブチレンオキシ)ブチル基、テトラ(ブチレンオキシ)ブチル基、炭素原子数2〜15のアルキレン基、またはシクロアルカン骨格を有する炭素原子数6〜17の脂肪族炭化水素基であり、nは0〜10であり、mは0〜20である)により表されることを特徴とする請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とする熱伝導性樹脂シート。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布して乾燥させる工程と、塗布乾燥物を硬化させる工程とを含むことを特徴とする熱伝導性樹脂シートの製造方法。
  6. 一方の放熱部材に搭載された電力半導体素子と、前記電力半導体素子で発生する熱を外部に放熱する他方の放熱部材と、前記半導体素子で発生する熱を前記一方の放熱部材から前記他方の放熱部材に伝達する請求項4に記載の熱伝導性樹脂シートとを備えることを特徴とするパワーモジュール。
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