JP2018139326A - 電子デバイス装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 封止用樹脂シートの熱伝導性をより好適に発揮させることが可能な電子デバイス装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】 電子デバイスが支持体上に固定された積層体を準備する工程Aと、方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を凝集させた二次凝集体とアルミナとを含有する封止用樹脂シートを準備する工程Bと、封止用樹脂シートを積層体の電子デバイス上に配置する工程Cと、電子デバイスを封止用樹脂シートに埋め込む工程Dと、工程Dの後、積層体と封止用樹脂シートとを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させる工程Eとを具備し、工程Eの条件は、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の封止用樹脂シートの熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件である電子デバイス装置の製造方法。
【選択図】 図2C

Description

本発明は、電子デバイス装置の製造方法に関する。
近年、電子デバイス装置(例えば、半導体装置)のデータ処理の高速化が進むにつれて、電子デバイス(例えば、半導体チップ)からの発熱量が多くなり、放熱性を持たせた電子デバイス装置の設計の重要性が増している。熱は、電子デバイス装置そのものに対してはもちろん、それを組み込んだ電子機器本体にもさまざまな悪影響を及ぼす。
そこで、従来、鱗片状の窒化ホウ素を凝集させた熱伝導性の二次凝集体を含有する熱硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。窒化ホウ素の二次凝集体は、高い熱伝導性と電気絶縁性とを有している。そのため、電子デバイス装置に使用すれば、高い放熱性を有する電子デバイス装置とすることが期待できる。ここで、窒化ホウ素は、一般的な結晶構造が鱗片状であり、結晶のa軸方向(面方向)における熱伝導率が、c軸方向(厚さ方向)における熱伝導率の数倍から数十倍となる熱的異方性を有している。そこで、特許文献1では、等方性を要するように凝集させた二次凝集体として使用している。
特開2014−40533号公報
しかしながら、樹脂シートに窒化ホウ素の二次凝集体を含有させるだけでは、当該樹脂シートを用いて製造される電子デバイス装置の熱伝導性を、著しく向上させることができない点で改善の余地があった。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、封止用樹脂シートの熱伝導性をより好適に発揮させることが可能な電子デバイス装置の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、窒化ホウ素の二次凝集体を含有した封止用樹脂シートを用いた電子デバイス装置の製造方法について鋭意研究した。その結果、窒化ホウ素の二次凝集体を含有した封止用樹脂シートに電子デバイスを埋め込んだ後、加圧した状態で封止用樹脂シートを熱硬化させると、驚くべきことに、加圧しない場合と比較して得られる電子デバイス装置の熱伝導性が向上することを発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る電子デバイス装置の製造方法は、
電子デバイスが支持体上に固定された積層体を準備する工程Aと、
方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を、等方性を有するように凝集させた二次凝集体を含有する封止用樹脂シートを準備する工程Bと、
前記封止用樹脂シートを前記積層体の前記電子デバイス上に配置する工程Cと、
前記電子デバイスを前記封止用樹脂シートに埋め込む工程Dと、
前記工程Dの後、前記積層体と前記封止用樹脂シートとを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させる工程Eと
を具備することを特徴とする。
前記構成によれば、封止用樹脂シートには、方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を、等方性を有するように凝集させた二次凝集体が含有されている。従って、封止用樹脂シートの熱伝導性を高めることができる。
また、電子デバイスを前記封止用樹脂シートに埋め込み(工程D)、その後、積層体と封止用樹脂シートとを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させる(工程E)。
本発明者らは、工程Dの後、すなわち、電子デバイスを封止用樹脂シートに埋め込んだ後、仮に、前記圧力を加えないまま前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させた場合、封止用樹脂シートは、ほとんど熱硬化していない状態であるため、埋め込み時の圧力により薄くなるように変形した封止用樹脂シートの厚さが、少し厚くなる方向に戻った状態(スプリングバックした状態)で硬化していることをつきとめた。そして、このスプリングバックにより二次凝集体同士の距離が埋め込み時より離れてしまい、これに起因して熱伝導性の向上が阻害されていると推察した。
一方、前記構成によれば、電子デバイスを封止用樹脂シートに埋め込んだ後、スプリングバックを抑制するように、積層体と封止用樹脂シートとを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させる。従って、二次凝集体同士の距離が埋め込み時より離れてしまうことを抑制し、熱伝導性を向上させることができる。
なお、第一次熱硬化とは、第一次熱硬化後に前記加圧を解放してもスプリングバックしなくなるか、スプリングバックの影響が少ない程度の熱硬化をいい、完全な熱硬化でなくてもよい。
前記構成において、前記工程Eの条件は、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の封止用樹脂シートの熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件であることが好ましい。
圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化という条件は、スプリングバックが発生しない程度の加圧条件において、封止用樹脂シートを完全に熱硬化させる場合を想定した条件である。
前記工程Eの条件が、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の封止用樹脂シートの熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件であれば、スプリングバックしたとしても、熱伝導率は、スプリングバックが発生しない場合と比較して0.8以上とすることができる。従って、より好適に熱伝導性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る封止用樹脂シートを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
以下ではまず、封止用樹脂シートについて説明し、その後、当該封止用樹脂シートを用いた電子デバイス装置の製造方法について説明することとする。
[封止用樹脂シート]
図1は、本発明の一実施形態に係る封止用樹脂シート(以下、単に「樹脂シート」ともいう。)を模式的に示す断面図である。樹脂シート11は、代表的に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのセパレータ11a上に積層された状態で提供される。なお、セパレータ11aには樹脂シート11の剥離を容易に行うために離型処理が施されていてもよい。
樹脂シート11は、熱硬化後の熱伝導率が3W/m・K以上であることが好ましく、4W/m・K以上であることがより好ましく、5W/m・K以上であることがさらに好ましい。熱硬化後の熱伝導率が3W/m・K以上であると、熱伝導性に優れる。熱硬化後の熱伝導率を3W/m・K以上とする方法としては、後述するように、第1のフィラーを含有させることより達成できる。
本発明において、「熱硬化後の熱伝導率」とは、圧力3MPa、温度90℃で5分間加熱し、さらに、150℃で30分間加熱した後の熱伝導率をいう。
樹脂シート11は、方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を、等方性を有するように凝集させた二次凝集体(以下、「第1のフィラー」ともいう)を含有する。
また、樹脂シート11は、第1のフィラーの他に、前記第1のフィラーとは異なる第2のフィラーを含むことが好ましい。
前記第1のフィラーの平均粒径は、好ましくは1μm以上80μm以下、より好ましくは3μm以上70μm以下である。前記第1のフィラーの平均粒径を1μm以上とすることにより、好適に熱伝導性を付与することができる。一方、前記第1のフィラーの平均粒径を80μm以下とすることにより、樹脂シート11を用いて製造される電子デバイス装置の薄型化が容易となる。
前記第1のフィラーの最大粒径は、200μm以下であることが好ましく、180μm以下であることがより好ましい。前記第1のフィラーの最大粒径を200μm以下とすることにより、電子デバイス装置の薄型化がより容易となる。
なお、本明細書において、フィラーの平均粒径及び最大粒径は、レーザー回折型粒度分布測定装置によって測定して得た値をいう。
前記第1のフィラー、すなわち、二次凝集体の形状は、熱的な等方性を確保する限り、球状に限定されず、鱗片状等の他の形状であってもよい。ただし、樹脂シート11を製造する際に、熱硬化性樹脂の流動性を確保しつつ、二次凝集体の配合量を高めることができること等を考慮すると、二次凝集粒体は球状であることが好ましい。なお、第1のフィラーが球状以外の他の形状の場合、平均粒径は当該形状における長辺の長さを意味する。
前記二次凝集体は、所定の窒化ホウ素の結晶を用いて、公知の方法に従って製造することができる。具体的には、所定の窒化ホウ素の結晶を焼成して解砕させたり、所定の窒化ホウ素の結晶をスプレードライ等の公知の方法によって凝集させた後、焼成して焼結(粒成長)させる。ここで、焼成温度は特に限定されないが、一般的に2,000℃である。
また、前記二次凝集体としては、公知のものを用いることができる。具体的な製品としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同株式会社製の「PT」シリーズ(例えば、「PTX60」など)、水島合金鉄(株)製の「HPシリーズ」(例えば、「HP−40」など)、昭和電工社製の「ショービーエヌUHP」シリーズ(例えば、「ショービーエヌUHP−EX」など)を挙げることができる。
第2のフィラーとしては、第1のフィラーと異なるものであれば特に限定されないが、熱伝導性をある程度有するものであるか、熱伝導性以外の他の機能を樹脂シート11に付与することが可能なものであることが好ましく、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ガリウムなどの金属窒化物;例えば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化銅、酸化ニッケルなどの金属酸化物;例えば、水酸化アルミニウム、ベーマイト、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、珪酸、水酸化鉄、水酸化銅、水酸化バリウムなどの水酸化物;例えば、酸化ジルコニウム水和物、酸化スズ水和物、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、ドウソナイト、硼砂、ホウ酸亜鉛などの水和金属酸化物;炭化ケイ素、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムなどを挙げることができる。なかでも、アルミナ及び溶融シリカのうちの少なくとも一方であることが好ましい。
アルミナ(酸化アルミニウム、Al)は、窒化ホウ素よりは低いものの相対的に高い熱伝導性(36W/m・K)を有する。また、凝集体ではないためアルミナの粒子の内部に樹脂が入り込むことがないため、上記二次凝集体使用時ほどシートの高粘度化、高弾性率化が生じにくい。つまり、樹脂シートに窒化ホウ素の二次凝集体を含有させると、二次凝集体内の空隙に樹脂が入り込む等の理由により、シートが硬く脆くなり、追従性等に乏しいという問題があるが、第2のフィラーとしてアルミナを使用すれば、シートの高粘度化、高弾性率化を低減しつつ、熱伝導性を維持できる。
また、溶融シリカは、線膨張整数が低く(0.5×10−6/K)、半導体材料に近い。従って、第2のフィラーとして、溶融シリカを使用すれば、電子デバイス装置の反りをより抑制することができる。
なお、アルミナと溶融シリカとの両方を使用すれば、両者の効果を奏することができる。
前記第2のフィラーの平均粒径は、特に限定されないが、例えば、0.005μm以上80μm以下である。また、前記第2のフィラーの最大粒径は、例えば、200μm以下とすることができる。また、前記第2のフィラーの形状も特に限定されず、例えば、球状とすることができる。
前記第1のフィラーの含有量は、樹脂シート11全体に対して、20体積%以上80体積%以下であることが好ましく、25体積%以上75体積%以下であることがより好ましい。20体積%以上とすることにより、好適に熱伝導性を付与することができる。また、80体積%以下とすることにより、極度のシートの高粘度化、高弾性率化を抑制することができる。
前記第2のフィラーの含有量は、選択する材料に応じて異なるが、樹脂シート11全体に対して、5体積%以上65体積%以下であることが好ましく、10体積%以上60体積%以下であることがより好ましい。
前記第1のフィラーと前記第2のフィラーとの合計含有量は、樹脂シート11全体に対して、25体積%以上85体積%以下であることが好ましく、30体積%以上80体積%以下であることがより好ましい。
樹脂シート11は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が好ましい。これにより、良好な熱硬化性が得られる。
エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではない。例えば、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂などの各種のエポキシ樹脂を用いることができる。これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
エポキシ樹脂の反応性を確保する観点からは、エポキシ当量150〜250、軟化点もしくは融点が50〜130℃の常温で固形のものが好ましい。なかでも、信頼性の観点から、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂がより好ましい。また、熱硬化性樹脂シート11に可撓性付与できるという理由から、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
フェノール樹脂は、エポキシ樹脂との間で硬化反応を生起するものであれば特に限定されるものではない。例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、レゾール樹脂などが用いられる。これらフェノール樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂との反応性の観点から、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましい。硬化反応性が高いという観点から、フェノールノボラック樹脂を好適に用いることができる。また、信頼性の観点から、フェノールアラルキル樹脂やビフェニルアラルキル樹脂のような低吸湿性のものも好適に用いることができる。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、硬化反応性という観点から、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂中の水酸基の合計が0.7〜1.5当量となるように配合することが好ましく、より好ましくは0.9〜1.2当量である。
フィラー以外の全成分100重量%中の熱硬化性樹脂の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは75重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。70重量%以上であると、硬化物のCTE1を小さくすることができる。一方、熱硬化性樹脂の含有量は、好ましくは95重量%以下、より好ましくは92重量%以下、さらに好ましくは90重量%以下、特に好ましくは88重量%以下である。
樹脂シート11は、硬化促進剤を含むことが好ましい。
硬化促進剤としては、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の硬化を進行させるものであれば特に限定されず、例えば、例えば、2−メチルイミダゾール(商品名;2MZ)、2−ウンデシルイミダゾール(商品名;C11−Z)、2−ヘプタデシルイミダゾール(商品名;C17Z)、1,2−ジメチルイミダゾール(商品名;1.2DMZ)、2−エチル−4−メチルイミダゾール(商品名;2E4MZ)、2−フェニルイミダゾール(商品名;2PZ)、2−フェニル−4−メチルイミダゾール(商品名;2P4MZ)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(商品名;1B2MZ)、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(商品名;1B2PZ)、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール(商品名;2MZ−CN)、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名;C11Z−CN)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(商品名;2PZCNS−PW)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;2MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;C11Z−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(商品名;2E4MZ−A)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物(商品名;2MA−OK)、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(商品名;2PHZ−PW)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(商品名;2P4MHZ−PW)などのイミダゾール系硬化促進剤が挙げられる(いずれも四国化成工業(株)製)。
なかでも、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールが好ましい。2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールは、高温で硬化を促進するものであるため、埋め込み工程における熱で硬化することを抑制できる。また、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールは、比較的低温で硬化を促進するものであるが、埋め込み工程後に、速やかに熱硬化を進行させたい場合に好適である。
硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計100重量部に対して、好ましくは0.2重量部以上、より好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは0.8重量部以上である。硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下である。
樹脂シート11は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。これにより、得られる封止用樹脂シートの耐熱性、可撓性、強度を向上させることができる。前記熱可塑性樹脂としてはエラストマーとして機能できるものが好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン系ラストマー、ポリエステル系エラストマーなどが挙げられる。なかでも、可とう性が得やすく、エポキシ樹脂との分散性が良好であるという観点から、アクリル系エラストマーが好ましい。
前記アクリル系エラストマーとしては、特に限定されるものではなく、炭素数30以下、特に炭素数4〜18の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルの1種又は2種以上を成分とする重合体(アクリル共重合体)等が挙げられる。前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、又はドデシル基等が挙げられる。
また、前記重合体を形成する他のモノマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸若しくはクロトン酸等の様なカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸若しくは無水イタコン酸等の様な酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル若しくは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等の様なヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート若しくは(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等の様なスルホン酸基含有モノマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の様な燐酸基含有モノマーが挙げられる。なかでも、エポキシ樹脂と反応して、樹脂シート11の粘度を高くできる観点から、カルボキシル基含有モノマー、グリシジル基(エポキシ基)含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーうちの少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記熱可塑性樹脂は、官能基を有していてもよい。官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、メルカプト基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは50万以上、より好ましくは80万以上である。一方、熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは200万以下、より好ましくは150万以下である。重量平均分子量が前記数値範囲内であると、粘度が適度であるため、配合時の取り扱いが容易となる。
なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値である。
フィラー以外の全成分100重量%中の熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは11重量%以上、よりさらに好ましくは12重量%以上、特に好ましくは13重量%以上である。5重量%以上であると、樹脂シートの柔軟性、可撓性が得られる。一方、熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。30重量%以下であると、樹脂シート11の貯蔵弾性率が高くなりすぎず、埋め込み性と流動の規制を両立させることができる。
樹脂シート11は、必要に応じ、難燃剤成分を含んでもよい。これにより、部品ショートや発熱などにより発火した際の、燃焼拡大を低減できる。難燃剤組成分としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化鉄、水酸化カルシウム、水酸化スズ、複合化金属水酸化物などの各種金属水酸化物;ホスファゼン系難燃剤などを用いることができる。
樹脂シート11は、シランカップリング剤を含んでいてもよい。シランカップリング剤としては特に限定されず、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
樹脂シート11中のシランカップリング剤の含有量は、0.1〜3重量%が好ましい。0.1重量%以上であると、硬化後の樹脂シートの硬度を高めることができるとともに、吸水率を低減させることができる。一方、上記含有量が3重量%以下であると、アウトガスの発生を抑制することができる。
樹脂シート11は、顔料を含むことが好ましい。顔料としては特に限定されず、カーボンブラックなどが挙げられる。
樹脂シート11中の顔料の含有量は、0.1〜2重量%が好ましい。0.1重量%以上であると、良好なマーキング性が得られる。2重量%以下であると、硬化後の樹脂シートの強度を確保することができる。
なお、樹脂組成物には、上記の各成分以外に必要に応じて、他の添加剤を適宜配合できる。
[封止用樹脂シートの製造方法]
樹脂シート11は、適当な溶剤に樹脂シート11を形成するための樹脂等を溶解、分散させてワニスを調整し、このワニスをセパレータ11a上に所定厚みとなる様に塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させて形成することができる。なお、必要に応じて複数の樹脂シートを積層して加熱プレス(例えば、90℃で60秒)し、所望の厚さの樹脂シート11としてもよい。塗布方法としては特に限定されず、例えば、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工等が挙げられる。また、乾燥条件としては、例えば乾燥温度70〜160℃、乾燥時間1〜30分間の範囲内で行われる。また、セパレータ上にワニスを塗布して塗布膜を形成した後、前記乾燥条件で塗布膜を乾燥させて樹脂シート11を形成してもよい。その後、セパレータ11a上に樹脂シート11をセパレータと共に貼り合わせる。樹脂シート11が、特に、熱可塑性樹脂(アクリル樹脂)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を含む場合、これらすべてを溶剤に溶解させた上で、塗布、乾燥させる。溶剤としては、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン等を挙げることができる。
樹脂シート11の厚さは特に限定されないが、例えば、100〜2000μm、より好ましくは、110〜1800μmである。上記範囲内であると、良好に電子デバイスを封止することができる。
樹脂シート11は、単層構造であってもよいし、2以上の組成の異なる樹脂シートを積層した多層構造であってもよいが、層間剥離のおそれがなく、シート厚の均一性が高く、低吸湿化し易いという理由から、単層構造が好ましい。
樹脂シート11は、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ;圧力センサ、振動センサなどのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems);LSIなどのIC、トランジスタ、半導体チップなどの半導体;コンデンサ;抵抗;CMOSセンサなどの電子デバイスの封止に使用される。なかでも、中空封止が必要な電子デバイス(具体的には、SAWフィルタ、MEMS)の封止に好適に使用でき、特にSAWフィルタの封止に特に好適に使用できる。
[中空パッケージの製造方法]
図2A〜図2Eは、本発明の一実施形態に係る電子デバイス装置の製造方法の一工程を模式的に示す図である。
本実施形態では、電子デバイス装置が中空パッケージである場合について説明する。具体的には、プリント配線基板12上に搭載されたSAWチップ13を樹脂シート11により中空封止して中空パッケージを製造する場合について説明する。ただし、本発明はこの例に限定されず、中空部を有さない電子デバイス装置の製造にも同様の方法を採用することができる。
(SAWチップ搭載基板準備工程)
本実施形態に係る中空パッケージの製造方法では、まず、図2Aに示すように、複数のSAWチップ13がプリント配線基板12上に搭載された積層体15を準備する(工程A)。
SAWチップ13は、本発明の電子デバイスに相当する。また、プリント配線基板12は、本発明の支持体に相当する。
SAWチップ13は、所定の櫛形電極が形成された圧電結晶を公知の方法でダイシングして個片化することにより形成できる。SAWチップ13のプリント配線基板12への搭載には、フリップチップボンダーやダイボンダーなどの公知の装置を用いることができる。SAWチップ13とプリント配線基板12とはバンプなどの突起電極13aを介して電気的に接続されている。また、SAWチップ13とプリント配線基板12との間は、SAWフィルタ表面での表面弾性波の伝播を阻害しないように中空部14を維持するようになっている。SAWチップ13とプリント配線基板12との間の距離(中空部の幅)は適宜設定でき、一般的には10〜100μm程度である。
(樹脂シート準備工程)
また、本実施形態に係る中空パッケージの製造方法では、樹脂シート11を準備する(工程B)。上述したように樹脂シート11は、方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を、等方性を有するように凝集させた二次凝集体を含有している。
(樹脂シート配置工程)
次に、図2Bに示すように、下側加熱板41上に積層体15をSAWチップ13が搭載されている面を上にして配置するとともに、SAWチップ13面上に樹脂シート11を配置する(工程C)。この工程においては、下側加熱板41上にまず積層体15を配置し、その後、積層体15上に樹脂シート11を配置してもよく、積層体15上に樹脂シート11を先に積層し、その後、積層体15と樹脂シート11とが積層された積層物を下側加熱板41上に配置してもよい。なお、セパレータ11aはこの段階では剥がさない方が好ましい。
(埋め込み工程)
次に、図2Cに示すように、下側加熱板41と上側加熱板42とにより熱プレスして、SAWチップ13を樹脂シート11に埋め込む(工程D)。なお、埋め込み工程とは、SAWチップ13の埋め込みを開始してからSAWチップ13が全て埋め込まれるまでの工程をいう。
SAWチップ13を樹脂シート11に埋め込む際の熱プレス条件としては、SAWチップ13を樹脂シート11に好適に埋め込むことができる程度であることが好ましく、温度が、例えば、40〜150℃、好ましくは60〜120℃であり、圧力が、例えば、0.1〜10MPa、好ましくは0.5〜8MPaである。
また、樹脂シート11のSAWチップ13及びプリント配線基板12への密着性および追従性の向上を考慮すると、減圧条件下においてプレスすることが好ましい。前記減圧条件としては、例えば、0.1〜5kPa、より好ましくは、0.1〜100Paである。
(第一次熱硬化工程)
埋め込み工程の後、積層体15と樹脂シート11とを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、樹脂シート11を加熱して第一次熱硬化させる(工程E)。これにより封止体16を得る。
本発明者らは、工程Dの後、すなわち、電子デバイスを封止用樹脂シートに埋め込んだ後、仮に、前記圧力を加えないまま前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させた場合、樹脂シート11は、ほとんど熱硬化していない状態であるため、埋め込み時の圧力により薄くなるように変形した樹脂シート11の厚さが、少し厚くなる方向に戻った状態(スプリングバックした状態)で硬化していることをつきとめた。そして、このスプリングバックにより二次凝集体同士の距離が埋め込み時より離れてしまい、これに起因して熱伝導性の向上が阻害されていると推察した。
一方、本実施形態によればSAWチップ13を樹脂シート11に埋め込んだ後、スプリングバックを抑制するように、積層体15と樹脂シート11とを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、樹脂シート11を加熱して第一次熱硬化させる。従って、二次凝集体同士の距離が埋め込み時より離れてしまうことを抑制し、熱伝導性を向上させることができる。
なお、第一次熱硬化とは、第一次熱硬化後に前記加圧を解放してもスプリングバックしなくなるか、スプリングバックの影響が少ない程度の熱硬化をいい、完全な熱硬化でなくてもよい。
第一次熱硬化工程における加圧は、前記埋め込み工程時の加圧を一旦開放し、その後、改めて加圧してもよく、前記埋め込み工程時の加圧を開放することなく、そのまま、第一次熱硬化工程における加圧を行なってもよい。
第一次熱硬化工程(工程E)の条件は、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の樹脂シート11の熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件であることが好ましく、0.85以上となる条件であることがより好ましい。
圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化という条件は、スプリングバックが発生しない程度の加圧条件において、封止用樹脂シートを完全に熱硬化させる場合を想定した条件である。
前記工程Eの条件が、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の樹脂シート11の熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件であれば、スプリングバックしたとしても、熱伝導率は、スプリングバックが発生しない場合と比較して0.8以上とすることができる。従って、より好適に熱伝導性を向上させることができる。
前記工程Eの各条件の具体的数値としては、樹脂シート11の構成材料に応じて適宜設定できるが、圧力条件としては、例えば、0.01〜20MPaが好ましく、0.05〜18MPaがより好ましい。また、前記工程Eの温度条件としては、例えば、50〜200℃が好ましく、60〜180℃がより好ましい。また、前記工程Eの熱硬化時間は、例えば、10秒〜3時間が好ましく、20秒〜2時間がより好ましい。
(第二次熱硬化処理工程)
次に、セパレータ11aを剥がし、樹脂シート11を第二次熱硬化処理する(図2D参照)。第二次熱硬化処理の条件としては、第一次熱硬化処理の条件や樹脂シート11の構成材料に応じて適宜設定できるが、例えば、加熱温度が好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上である。一方、加熱温度の上限が、好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。加熱時間が、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上である。一方、加熱時間の上限が、好ましくは180分以下、より好ましくは120分以下である。また、必要に応じて加圧してもよく、好ましくは0.1MPa以上、より好ましくは0.5MPa以上である。一方、上限は好ましくは10MPa以下、より好ましくは5MPa以下である。
なお、第一次熱硬化工程において、樹脂シート11を完全に熱硬化させた等の場合には、第二次熱硬化処理工程を行わなくてもよい。また、セパレータ11aを剥がすタイミングは第一次熱硬化後、第二次熱硬化前に限定されない。
(ダイシング工程)
続いて、封止体16のダイシングを行ってもよい(図2E参照)。これにより、SAWチップ13単位での中空パッケージ18を得ることができる。
(基板実装工程)
必要に応じて、中空パッケージ18に対して再配線及びバンプを形成し、これを別途の基板(図示せず)に実装する基板実装工程を行うことができる。中空パッケージ18の基板への実装には、フリップチップボンダーやダイボンダーなどの公知の装置を用いることができる。
上述した実施形態では、本発明の支持体がプリント配線基板12の場合について説明すたが、本発明の支持体はこの例に限定されず、例えば、セラミック基板、シリコン基板、金属基板等であってもよい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている材料や配合量などは、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
実施例及び比較例で使用した成分について説明する。
エポキシ樹脂:新日鐵化学社製のYSLV−80XY(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキン当量:200g/eq.、軟化点:80℃)
フェノール樹脂:群栄化学社製のLVR8210DL(ノボラック型フェノール樹脂、水酸基当量:104g/eq.、軟化点:60℃)
熱可塑性樹脂:根上工業社製のME−2000M(カルボキシル基含有のアクリル酸エステル系ポリマー、重量平均分子量:約60万、Tg:−35℃、酸価:20mgKOH/g)
カーボンブラック:三菱化学社製の#20
フィラー1:窒化ホウ素の二次凝集体(水島合金鉄社製、製品名:HP−40(平均粒径:40μm、最大粒径:180μm))
フィラー2:アルミナ(アドマテックス社製、製品名:AE−9104SME(平均粒径:3μm、最大粒径:10μm))
硬化促進剤1:四国化成工業社製の2P4MHZ−PW(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール)
[封止用樹脂シートの作製]
(製造例1)
表1に記載の配合比に従い、各成分を溶剤としてのメチルエチルケトンに溶解、分散させ、濃度90重量%のワニスを得た。このワニスを、シリコーン離型処理した厚さが38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる離型処理フィルム上に塗布した後、110℃で3分間乾燥させた。このシートを積層させて厚さ220μmの熱硬化性樹脂シートを得た。
Figure 2018139326
(第一次熱硬化条件における熱硬化後の熱伝導率の測定)
製造例1にて製造した封止用樹脂シートについて、表2に示した第一次熱硬化条件でプレスしながら加熱し、熱硬化させた。なお、実施例、比較例は、第一次熱硬化条件を変更した以外は同じであり、製造例1で製造した封止用樹脂シートを用いた。
次に、熱硬化後のこれらの封止用樹脂シートの熱伝導率の測定を行なった。熱伝導率は下記の式から求めた。結果を表2に示す。
(熱伝導率)=(熱拡散係数)×(比熱)×(比重)
<熱拡散係数>
封止用樹脂シートをそれぞれ、表2に示した第一次熱硬化条件で加熱した。このサンプルを用いて、キセノンフラッシュ法熱測定装置(ネッチジャパン社製、LFA447 nanoflashを用いて熱拡散係数を測定した。
<比熱>
DSC(TA instrument製、Q−2000)を用いてJIS−7123の規格に沿った測定方法によって求めた。
<比重>
電子天秤(株式会社島津製作所製、AEL−200)を用いてアルキメデス法によって測定した。
(熱伝導率評価)
実施例1の圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化という条件は、スプリングバックが発生しない程度の加圧条件において、封止用樹脂シートを完全に熱硬化させる場合を想定した条件である。
そこで、同じ組成の封止用樹脂シートを用い、第一次熱硬化条件のみを変更した場合に、熱伝導率が実施例1に比較してどの程度となるかを評価した。具体的に、実施例1、すなわち、第一次熱硬化において封止用樹脂シートを完全に熱硬化させた場合に比較して、熱伝導率が0.8倍以上である場合を〇、0.8倍よりも小さい場合を×として評価した。結果を表2に示す。
Figure 2018139326
11 中空封止用樹脂シート
11a 支持体
13 SAWチップ
16 封止体
18 中空パッケージ

Claims (1)

  1. 電子デバイスが支持体上に固定された積層体を準備する工程Aと、
    方向によって熱伝導率が異なる熱的異方性を有する窒化ホウ素の結晶を、等方性を有するように凝集させた二次凝集体とアルミナとを含有する封止用樹脂シートを準備する工程Bと、
    前記封止用樹脂シートを前記積層体の前記電子デバイス上に配置する工程Cと、
    前記電子デバイスを前記封止用樹脂シートに埋め込む工程Dと、
    前記工程Dの後、前記積層体と前記封止用樹脂シートとを近づける方向に加圧した状態を維持しながら、前記封止用樹脂シートを加熱して第一次熱硬化させる工程Eと
    を具備し、
    前記工程Eの条件は、圧力3MPa、温度150℃で1時間熱硬化させた後の封止用樹脂シートの熱伝導率を1としたときに、0.8以上となる条件であることを特徴とする電子デバイス装置の製造方法。
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