<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態による電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態による時計装置100を示す概略ブロック図である。
この図において、時計装置(以下、時計という)100は、太陽電池1、二次電池2、発振制御部3、水晶発振子4、時計制御部(時計モータ駆動制御部)5、時刻モータ6、スイッチ7、及び消費電力制御装置20を備える。時計100は、例えば、アナログ表示時計である。また、消費電力制御装置20は、電池電圧検出部8、充電検出逆流防止部(充電検出部)9、及び消費電力制御部10を備える。
太陽電池1(一次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線SVSSに接続される。また、太陽電池1の陰極端子は、充電検出逆流防止部9に接続される。太陽電池1は、光により起電力を生成する。太陽電池1は、充電検出逆流防止部9を通じて二次電池2を充電する。また、太陽電池1は、電源線VDDを通じて時計100の各部に電力を供給する。なお、ここで電源線VDDはVDDアースであり、時計100全体の基準電位を示す。
二次電池2(二次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線VSSに接続される。また、二次電池2の陰極端子は、充電検出逆流防止部9に接続される。二次電池2は、充電検出逆流防止部9を通じて太陽電池の起電力によって充電される。また、二次電池2は、電源線VDDを通じて時計100の各部に電力を供給する。
発振制御部3は、水晶発振子4と接続され、時刻の計時に用いる基本クロック信号を発振して生成する。発振制御部3は、消費電力制御部10から供給される定電圧ON(オン)/OFF(オフ)信号に基づいて、基本クロック信号の発振動作の制御を行う。ここでは、例えば、定電圧ON/OFF信号がH(ハイ)状態である場合に、発振制御部3は、基本クロック信号の発振を停止する。また、例えば、定電圧ON/OFF信号がL(ロウ)状態である場合に、発振制御部3は、基本クロック信号の発振を行う。
発振制御部3は、生成した基本クロック信号を時計制御部5に供給する。発振制御部3によって生成される基本クロック信号の周波数は、例えば、32.768kHz(キロヘルツ)である。
水晶発振子4は、発振制御部3に接続され、基本クロック信号の発振に使用される。
時計制御部5は、発振制御部3から供給された基本クロック信号に基づいて、時刻を計時する時計動作を制御する。この時計動作には、時刻を表示する時計100の針を運針する時刻モータ6を駆動する動作が含まれる。つまり、時計制御部5は、時刻モータ6と接続され、時刻モータ6の駆動を制御する。時計制御部5は、消費電力制御部10から供給される低消費モード信号に基づいて時刻モータ6の駆動を停止、又は開始する。ここでは、例えば、低消費モード信号がH状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータ6の駆動を停止する。また、例えば、低消費モード信号がL(ロウ)状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータ6の駆動を行う。
また、時計制御部5は、スイッチ7の一端と接続され、スイッチ7の状態により、時刻モータ6の駆動を停止、又は開始する。
時刻モータ6は、時計制御部5から供給される駆動信号に基づいて、時計100の針を運針する。
スイッチ7は、一端の端子が時計制御部5に接続され、他端の端子が電源線VDDに接続される。スイッチ7は、時計100のリュウズスイッチである。リュウズが時計100から引き出された場合に、スイッチ7は、例えば、導通状態になり、リュウズが時計100に押し込まれた場合に、スイッチ7は、例えば、遮断状態になる。時計100は、リュウズが引き出された場合、針の運針を停止し、時刻合わせを行うことができる状態になる。つまり、スイッチ7が導通状態にある場合、時計制御部5は、時刻モータ6の駆動を停止させる。
電池電圧検出部8(出力検出部)は、消費電力制御部10から供給される検出サンプリング信号をトリガとして、二次電池2の出力電圧(出力電位差)を検出する。電池電圧検出部8は、二次電池2の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値未満である状態を検出すると、検出結果として低消費モード検出信号を消費電力制御部10に出力する。ここで、低消費モード検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値未満である場合に、例えば、H状態になり、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以上である場合に、例えば、L状態になる。
また、予め定められた閾値は、時刻モータ6を駆動可能な下限電圧(下限電位差)より予め定められた電圧分(電位差分)大きい値である。例えば、時刻モータ6の駆動可能な下限電圧が、1.0V(ボルト)である。この場合、予め定められた閾値は、例えば、時刻モータ6の駆動可能な下限電圧より10%大きい値である1.1Vとしてもよい。
充電検出逆流防止部9(充電検出部)は、太陽電池1の出力電圧(出力電位差)が二次電池2の出力電圧(出力電位差)以下の状態を示す非充電状態を検出する。充電検出逆流防止部9は、非充電状態を検出した場合、検出結果として、充電検出信号を消費電力制御部10に出力する。ここで、充電検出信号は、非充電状態である場合に、例えば、L状態になる。また、充電検出信号は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい状態を示す充電状態である場合に、例えば、H状態になる。
また、充電検出逆流防止部9は、非充電状態である場合に、太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSと二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSとの間の導通を遮断する。これにより、充電検出逆流防止部9は、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流するのを防止する。
消費電力制御部10は、電池電圧検出部8による検出結果(低消費モード検出信号)に基づいて、二次電池2の出力電圧(出力電位差)が上述の予め定められた閾値未満であるか否かを判定する。また、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9による検出結果(充電検出信号)に基づいて、太陽電池1の出力電圧(出力電位差)が二次電池2の出力電圧(出力電位差)以下の状態を示す非充電状態であるか否かを判定する。消費電力制御部10は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値未満である場合、且つ、非充電状態である場合に、時刻を計時する時計動作を停止する低消費電力状態に遷移させる。
ここで、低消費電力状態とは、例えば、時計制御部5が時刻モータ6の駆動を停止し、且つ、発振制御部3が基本クロック信号の出力を停止した状態である。従って、消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、時計制御部5に時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止させる。また、消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる。
また、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9による検出結果(充電検出信号)に基づいて、低消費電力状態にある場合に、非充電状態であるか否かを判定する。消費電力制御部10は、非充電状態でない場合に、低消費電力状態から時計動作を行う通常動作状態(時計動作状態)に遷移させる。ここで、通常動作状態(時計動作状態)とは、発振制御部3が基本クロック信号を出力し、且つ、時計制御部5が時刻モータ6の駆動を行っている状態である。
なお、消費電力制御部10は、二次電池2の出力電圧を検出するトリガ信号として検出サンプリング信号を電池電圧検出部8に供給する。また、消費電力制御部10は、発振制御部3に定電圧ON/OFF信号を供給し、時計制御部5に低消費モード信号を供給する。消費電力制御部10は、定電圧ON/OFF信号及び低消費モード信号により、通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる制御、又は低消費電力状態から通常動作状態に遷移させる制御を行う。
図2は、第1の実施形態における充電検出逆流防止部9の一形態を示す概略ブロック図である。
この図において、充電検出逆流防止部9は、コンパレータ91、及びNMOSスイッチ92を備える。
コンパレータ91は、入力端子の一端が太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSに、入力端子の他端が二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSに、それぞれ接続される。また、コンパレータ91の出力は、充電検出信号である。コンパレータ91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下である場合(非充電状態である場合)に、充電検出信号としてL状態を消費電力制御部10に出力する。また、コンパレータ91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい場合に、充電検出信号としてH状態を消費電力制御部10に出力する。
NMOSスイッチ92は、例えば、NMOSトランジスタ(Nチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などのスイッチである。NMOSスイッチ92は、ソース端子が電源線VSSに、ドレイン端子が電源線SVSSに、ゲート端子がコンパレータ91の出力端子に、それぞれ接続される。NMOSスイッチ92は、コンパレータ91の出力がL状態である場合(非充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を遮断する。これにより、NMOSスイッチ92は、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。また、NMOSスイッチ92は、コンパレータ91の出力がH状態である場合(充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を導通する。これにより、太陽電池1の起電力が二次電池2に充電される。
図3は、第1の実施形態における発振制御部3の一形態を示す概略ブロック図である。
この図において、発振制御部3は、発振定電圧回路部31、及び発振回路部32を備える。
発振定電圧回路部31(定電圧回路部)は、電源線VDDと電源線VSSとの間の電源電圧(電位差)から基本クロック信号の発振に使用する定電圧を生成する。発振定電圧回路部31は、例えば、二次電池2の出力電圧より低い定電圧を生成するレギュレータ回路である。発振定電圧回路部31は、生成した定電圧を発振回路部32に供給する。
また、発振定電圧回路部31は、消費電力制御部10から供給される定電圧ON/OFF信号に基づいて、定電圧を生成する動作を停止し、発振回路部32に定電圧の供給を停止する。すなわち、発振定電圧回路部31は、定電圧ON/OFF信号がH状態である場合(低消費電力状態にある場合)に動作を停止する。また、発振定電圧回路部31は、定電圧ON/OFF信号がL状態である場合(通常動作状態にある場合)に定電圧を生成する動作を行う。
発振回路部32は、水晶発振子4と接続され、水晶発振子4を発振させて、基本クロック信号(例えば、32.768kHzの信号)を生成する。発振回路部32は、生成した基本クロック信号を時計制御部5に供給する。なお、発振回路部32は、発振定電圧回路部31から供給される定電圧により動作する。従って、発振定電圧回路部31が動作を停止した場合、発振回路部32もまた、動作を停止する。
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
図4は、第1の実施形態における消費電力制御処理を示すフローチャートである。
以下、図4が示すフローチャートを用いて、時計100の消費電力制御処理を説明する。
時計100の消費電力制御処理において、まず、消費電力制御部10は、定期イベントが発生しているか否かを判定する(ステップS101)。ここで、定期イベントとは、一定の時間間隔ごと(例えば、1秒ごと)に発生するイベントである。ステップS101において、定期イベントが発生している場合には、ステップS102の処理に進む。また、定期イベントが発生していない場合には、ステップS101の処理を繰り返す。
次に、ステップS102において、消費電力制御部10は、電池電圧検出部8に二次電池2の出力電圧を検出させる。つまり、消費電力制御部10は、定期イベントに基づいて、一定の時間間隔(期間)ごとに検出サンプリング信号を電池電圧検出部8に出力する。電池電圧検出部8は、消費電力制御部10から供給される検出サンプリング信号をトリガとして、二次電池2の出力電圧を検出する。電池電圧検出部8は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値未満である状態を検出すると、検出結果として低消費モード検出信号を消費電力制御部10に出力する。
次に、消費電力制御部10は、二次電池2の出力電圧が所定値(予め定められた閾値)未満であるか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103において、消費電力制御部10は、電池電圧検出部8の検出結果である低消費モード検出信号に基づいて、二次電池2の出力電圧が所定値(予め定められた閾値)未満であるか否かを判定する。ここで、低消費モード検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値未満である場合に、例えば、H状態になり、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以上である場合に、例えば、L状態になる。そこで、低消費モード検出信号がH状態である場合(二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値未満である場合)には、ステップS104の処理に進む。また、低消費モード検出信号がL状態である場合(二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以上である場合)には、ステップS101の処理に戻る。
次に、ステップS104において、消費電力制御部10は、二次電池2の充電状態を検出する。つまり、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9が検出した二次電池2の充電状態を充電検出信号により検出する。ここで、充電検出逆流防止部9は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態を検出し、検出結果として、充電検出信号を消費電力制御部10に出力する。充電検出信号は、非充電状態である場合に、例えば、L状態になる。また、充電検出信号は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい状態を示す充電状態である場合に、例えば、H状態になる。
次に、消費電力制御部10は、非充電状態であるか否かを判定する(ステップS105)。つまり、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9から供給される検出結果(充電検出信号)に基づいて、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態であるか否かを判定する。ステップS105において、非充電状態であると判定された場合には、ステップS106の処理に進む。また、非充電状態でない(充電状態である)と判定された場合には、ステップS101の処理に戻る。
次に、ステップS106において、消費電力制御部10は、時計制御部5に時刻モータ6の駆動を停止させる。つまり、消費電力制御部10は、時計制御部5に低消費モード信号(H状態)を供給する。時計制御部5は、消費電力制御部10から供給された低消費モード信号(H状態)に基づいて、時刻モータ6の駆動を停止する。これにより、時刻モータ6を駆動するために消費される電力消費が低減される。
次に、消費電力制御部10は、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる(ステップS107)。つまり、消費電力制御部10は、発振制御部3に定電圧ON/OFF信号(H状態)を供給する。発振制御部3の発振定電圧回路部31は、消費電力制御部10から供給された定電圧ON/OFF信号(H状態)に基づいて、定電圧の生成動作を停止する。これにより、発振回路部32における基本クロック信号の発振動作が停止し、基本クロック信号の発振のために消費される電力消費が低減される。
以上により、消費電力制御部10は、時計100を通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる。なお、消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、時計制御部5に時計動作(例えば、時刻モータ6による運針動作)を停止させた後に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる。
次に、消費電力制御部10は、非充電状態であるか否かを判定する(ステップS108)。つまり、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9から供給される検出結果(充電検出信号)に基づいて、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態であるか否かを判定する。ステップS108において、非充電状態でない(充電状態である)と判定された場合には、ステップS109の処理に進む。また、非充電状態であると判定された場合には、ステップS108の処理を繰り返す。つまり、消費電力制御部10は、非充電状態でない(充電状態である)と判定されるまで、低消費電力状態を保持する。
次に、ステップS109において、消費電力制御部10は、発振制御部3に基本クロック信号の発振を開始させる。つまり、消費電力制御部10は、発振制御部3に定電圧ON/OFF信号(L状態)を供給する。発振制御部3の発振定電圧回路部31は、消費電力制御部10から供給された定電圧ON/OFF信号(L状態)に基づいて、定電圧の生成動作を開始する。これにより、発振回路部32における基本クロック信号の発振動作が開始される。
次に、消費電力制御部10は、時計制御部5に時刻モータ6の駆動を開始させる(ステップS110)。つまり、ステップS110において、消費電力制御部10は、時計制御部5に低消費モード信号(L状態)を供給する。時計制御部5は、消費電力制御部10から供給された低消費モード信号(L状態)に基づいて、時刻モータ6の駆動を開始する。
以上により、消費電力制御部10は、時計100を低消費電力状態から通常動作状態に遷移させる。なお、消費電力制御部10は、低消費電力状態から通常動作状態(時計動作状態)に遷移させる場合に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を開始させた後に、時計制御部5に時計動作(例えば、時刻モータ6による運針動作)を開始させる。
次に、ステップS101の処理に戻り、ステップS101からステップS110の処理が繰り返される。
図5は、第1の実施形態における消費電力制御の動作の一例を示すタイミングチャートである。
次に、図5に示されるタイミングチャートを用いて時計100における低消費電力状態と通常動作状態との間の状態遷移を説明する。
図5(a)は、二次電池2の出力電圧を示す。また、図5(b)は、太陽電池1の出力電圧を示す。図5(a)及び(b)において、横軸は、時間を示し、縦軸は、電圧を示す。
図5(c)は、電池電圧検出部8が出力する低消費モード検出信号の状態を示す。また、図5(d)は、充電検出逆流防止部9が出力する充電検出信号の状態を示す。また、図5(e)及び(d)は、消費電力制御部10が出力する低消費モード信号及び定電圧ON/OFF信号の状態を示す。図5(c)から(f)において、横軸は、時間を示し、縦軸は、論理状態(L状態/H状態)を示す。
なお、図5(a)から(f)において、横軸の時間は、共通のタイムスケールである。また、ここで、二次電池2の充電フル電圧は、例えば、1.8Vであり、時刻モータ6の動作限界の電圧は、例えば、1.0Vである。
図5において、期間ST1が通常動作状態、期間ST2が低消費電力状態、期間ST3が通常動作状態をそれぞれ示す。
時刻0から時刻T1までの期間では、(a)の二次電池2の出力電圧が十分高く、(b)の太陽電池1の出力電圧が低い状態である。そのため、(c)の低消費モード検出信号がL状態(二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以上である場合)であり、(d)の充電検出信号がL状態(非充電状態)である。また、(e)の低消費モード信号がL状態(時刻モータ6が動作状態)であり、(f)の定電圧ON/OFF信号がL状態(発振定電圧回路部31が動作状態)である。この状態において、(a)の二次電池2の出力電圧は、徐々に低下する。
時刻T1において、(a)の二次電池2の出力電圧は、予め定められた閾値未満になると、(c)の低消費モード検出信号がH状態に遷移する。また、時刻T1において、(d)の充電検出信号がL状態(非充電状態)であるため、消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる処理を行う。つまり、消費電力制御部10は、まず(e)の低消費モード信号をH状態(時刻モータ6停止状態)にして、時計制御部5に時刻モータ6の駆動を停止させる(時刻T2)。次に、消費電力制御部10は、(f)の定電圧ON/OFF信号をH状態(発振定電圧回路部31停止状態)にして、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる(時刻T3)。これにより、時計100は、低消費電力状態に遷移する。
低消費電力状態において、太陽電池1に光があたり、発電が開始された場合、(b)の太陽電池1の出力電圧が徐々に上昇する。時刻T4において、(b)の太陽電池1の出力電圧が、(a)の二次電池2の出力電圧を超えると、(d)の充電検出信号がH状態(充電状態)に遷移する。これにより、消費電力制御部10は、低消費電力状態から通常動作状態に遷移させる処理を行う。つまり、消費電力制御部10は、まず(f)の定電圧ON/OFF信号をL状態(発振定電圧回路部31動作状態)にして、発振制御部3に基本クロック信号の発振を開始させる(時刻T5)。次に、消費電力制御部10は、(e)の低消費モード信号をL状態(時刻モータ6動作状態)にして、時計制御部5に時刻モータ6の駆動を開始させる(時刻T6)。これにより、時計100は、通常動作状態に遷移する。
また、(a)の二次電池2の出力電圧は、太陽電池1の出力電圧により充電され、徐々に上昇する。(a)の二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以上になると、(c)の低消費モード検出信号がL状態に遷移する(時刻T7)。
なお、時刻T1において、電池電圧検出部8は、二次電池2の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値未満である状態を検出する形態を説明したが、予め定められた閾値以下である状態を検出する形態でもよい。この場合、図4のステップS103において、消費電力制御部10は、電池電圧検出部8の検出結果である低消費モード検出信号に基づいて、二次電池2の出力電圧が所定値(予め定められた閾値)以下であるか否かを判定する。また、時刻T7において、(a)の二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値を越えた状態になると、(c)の低消費モード検出信号がL状態に遷移する。
以上のように、時計100では、消費電力制御部10が、二次電池2の出力電圧が、予め定められた閾値未満である場合、且つ、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態である場合に、時刻を計時する時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止する低消費電力状態に遷移させる。これにより、低消費電力状態における時計100の消費電力を低減し、二次電池2の電力消費を低減することができる。すなわち、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、時計100では、太陽電池1によって二次電池2に充電する動作と、時刻を計時する時計動作(時刻モータ6による運針動作)とを時分割して制御する必要がない。
従って、時計100では、時分割制御を行わずに、太陽電池1による発電が開始された場合に、すぐに時計動作(時刻モータ6による運針動作)を行うことができる。
なお、本発明の実施形態によれば、時計100(時計装置)は、起電力を生成する太陽電池1(一次電源部)と、太陽電池1の起電力によって充電される二次電池2(二次電源部)と、二次電池2の出力電位差が、予め定められた閾値以下である場合、且つ、太陽電池1の出力電位差が二次電池2の出力電位差以下の状態を示す非充電状態である場合に、時刻を計時する時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止する低消費電力状態に遷移させる消費電力制御部10とを備える。
これにより、時計100では、時分割制御を行わずに、太陽電池1による発電が開始された場合に、すぐに時計動作(時刻モータ6による運針動作)を行うことができる。
また、消費電力制御部10は、低消費電力状態にある場合に、非充電状態であるか否かを判定し、非充電状態でない場合に、低消費電力状態から時計動作を行う通常動作状態(時計動作状態)に遷移させる。
つまり、太陽電池1の出力電位差が二次電池2の出力電位差より大きくなった場合(二次電池2が充電されている場合)に、時計100は、低消費電力状態から通常動作状態(時計動作状態)に遷移する。これにより、時計100は、太陽電池1による発電が開始された場合に、すぐに時計動作(時刻モータ6による運針動作)を行うことができる。
また、上述の予め定められた閾値は、時計動作が可能な下限電位差より予め定められた電位差分大きい値(例えば、時計動作が可能な下限電位差より10%高い値)である。
これにより、二次電池2の出力電位差が時計動作可能な下限電位差に到達する前に、時計100は、低消費電力状態に遷移する。よって、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、時計100(時計装置)は、時計動作を制御する時計制御部5を備える。消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、時計制御部5に時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止させる。
これにより、負荷の大きい時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止させるため、低消費電力状態における時計100の消費電力をより低減することができる。従って、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、時計100(時計装置)は、時刻の計時に用いる基本クロック信号を発振して生成する発振制御部3を備える。消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる。
これにより、低消費電力状態における時計100の消費電力をさらに低減することができる。従って、二次電池2が過放電状態になることを防止する効果が向上する。
また、発振制御部3は、発振定電圧回路部31(定電圧回路部)を備え、低消費電力状態にある場合、発振定電圧回路部31の動作を停止する。
これにより、発振定電圧回路部31内の基準電圧生成部(図示は省略)などの常時電力を消費する回路を停止することができる。このため、低消費電力状態における時計100の消費電力をさらに低減することができる。従って、二次電池2が過放電状態になることを防止する効果がさらに向上する。
また、消費電力制御部10は、低消費電力状態に遷移させる場合に、時計制御部5に時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止させた後に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を停止させる。また、消費電力制御部10は、低消費電力状態から通常動作状態(時計動作状態)に遷移させる場合に、発振制御部3に基本クロック信号の発振を開始させた後に、時計制御部5に時計動作(時刻モータ6による運針動作)を開始させる。
これにより、消費電力制御部10は、時刻モータ6による運針動作を停止した後に、基本クロック信号の発振を停止させるため、基本クロック信号の発振を停止させることによる誤動作を防止することができる。また、消費電力制御部10は、基本クロック信号の発振を停止させ、発振が安定した後に、時刻モータ6による運針動作を動作させるため、時刻モータ6による運針動作を開始する際に誤動作を防止することができる。よって、通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる際、又は低消費電力状態から通常動作状態に遷移させる際に安全に遷移させることができる。
また、上述の時計動作には、時刻を表示する時計100(時計装置)の針を運針する時刻モータ6を駆動する動作が含まれ、予め定められた閾値は、時刻モータ6を駆動可能な下限電位差より予め定められた電位差分大きい値であり、時計制御部5は、低消費電力状態に遷移する場合に、時刻モータ6の駆動を停止する。
これにより、負荷の大きい時刻モータ6による運針動作を、二次電池2の出力電位差が時刻モータ6を駆動可能な下限電位差に到達する前に停止させるため、低消費電力状態における時計100の消費電力をより低減することができる。従って、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、時計100(時計装置)は、二次電池2(二次電源部)の出力電位差が予め定められた閾値以下である状態を検出する電池電圧検出部8(出力検出部)と、非充電状態を検出する充電検出逆流防止部9(充電検出部)とを備える。消費電力制御部10は、電池電圧検出部8による検出結果に基づいて、二次電池2の出力電位差が予め定められた閾値未満であるか否かを判定し、充電検出逆流防止部9による検出結果に基づいて、非充電状態であるか否かを判定する。
これにより、消費電力制御部10は、二次電池2(二次電源部)の出力電位差が予め定められた閾値以下であるか否かの判定、及び非充電状態であるか否かの判定を効率よく行うことができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記の実施形態において、一次電源部に太陽電池1を用いる形態を説明したが、他の一次電源部を用いる形態でもよい。例えば、運動エネルギーを電磁誘導によって電気エネルギーに変換する発電装置を一次電源部に用いる形態でもよい。
また、上記の実施形態において、二次電源部に二次電池を用いる形態を説明したが、コンデンサを用いる形態でもよい。
また、上記の実施形態において、低消費電力状態は、時計制御部5が時計動作(時刻モータ6による運針動作)を停止し、且つ、発振制御部3が基本クロック信号の出力を停止する形態を説明したが、2つのいずれか一方を停止する形態でもよい。
また、上記の実施形態において、時計100は、アナログ表示時計である形態を説明したが、デジタル表示時計に適用してもよいし、アナログ表示・デジタル表示混載時計に適用してもよい。デジタル表示がある場合、停止する時計動作は、時刻モータ6による運針動作に限定されるものではなく、液晶表示部などにデジタル時刻表示を表示する動作でもよい。
また、上記の実施形態において、電源線VDDが時計100全体の基準電位を示すVDDアースである形態について説明したが、電源線VSSが時計100全体の基準電位を示すVSSアースである形態でもよい。
また、上記の実施形態において、予め定められた閾値は、時刻モータ6の駆動可能な下限電圧より10%大きい値である場合を説明したが、これに限定されるものではない。予め定められた閾値は、二次電池2の充電フル状態における出力電圧と時計動作可能な下限電圧との間に定められた閾値であれば、他の値でもよい。例えば、予め定められた閾値は、二次電池2の充電フル状態から、予め定められた時間(期間)、時計100が継続して動作して到達する二次電池2の出力電圧としてもよい。また、予め定められた閾値は、時計100が低消費電力状態に遷移してから時刻モータ6の駆動可能な下限電圧に到達する時間(期間)に基づいて定めてもよい。
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態における電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図6は、第2の実施形態による時計装置100bを示す概略ブロック図である。
時計装置(以下、時計という)100bは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100bは、太陽電池1、二次電池2、時計制御部5、及び消費電力制御装置20bを備える。
消費電力制御装置20bは、時計100bの電力制御を行う。消費電力制御装置20bは、太陽電池1の状態と二次電池2の状態とに基づいて、低消費モード信号を時計制御部5に出力する。また、消費電力制御装置20bは、消費電力制御部10、電圧検出部8、及び充電検出逆流防止部(充電検出部)9bを備える。
太陽電池1(一次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線SVSSに接続される。また、太陽電池1の陰極端子は、充電検出逆流防止部9bに接続される。太陽電池1は、光により起電力を生成する。太陽電池1は、充電検出逆流防止部9bを通じて二次電池2を充電する。また、太陽電池1は、電源線VDDを通じて時計100の各部に電力を供給する。なお、ここで電源線VDDはVDDアースであり、時計100全体の基準電位を示す。
二次電池2(二次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線VSSに接続される。また、二次電池2の陰極端子は、充電検出逆流防止部9bに接続される。二次電池2は、充電検出逆流防止部9bを通じて太陽電池の起電力によって充電される。また、二次電池2は、電源線VDDを通じて時計100bの各部に電力を供給する。
時計制御部5は、時刻を計時する時計動作を制御する。この時計動作には、時刻を表示する時計100の針を運針する時刻モータを駆動する動作が含まれる。時計制御部5は、消費電力制御部10から供給される低消費モード信号に基づいて時刻モータの駆動を停止、又は開始する。具体的には、低消費モード信号がH(ハイ)状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータの駆動を停止する。また、低消費モード信号がL(ロウ)状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータの駆動を行う。
消費電力制御部10は、電圧検出部8による検出結果に基づいて、二次電池2の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。また、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9bによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、太陽電池1の出力電圧(出力電位差)が二次電池2の出力電圧(出力電位差)以下の状態を示す非充電状態であるか否かを判定する。消費電力制御部10は、非充電状態である場合、且つ、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合に、低消費モード信号にH状態を出力する。これにより、消費電力制御部10は、時刻を計時する時計動作を停止する低消費電力状態に時計制御部5を遷移させる。つまり、消費電力制御部10は、非充電状態である場合に、負荷部(ここでは、時計制御部5及び時刻モータ)による消費電力を低減させる。
また、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9bによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、低消費電力状態にある場合に、非充電状態であるか否かを判定する。消費電力制御部10は、非充電状態でない場合に、低消費モード信号にL状態を出力する。これにより、消費電力制御部10は、低消費電力状態から時計動作を行う通常動作状態(時計動作状態)に時計制御部5を遷移させる。ここで、通常動作状態(時計動作状態)とは、時計制御部5が時刻モータの駆動を行っている状態である。すなわち、消費電力制御部10は、非充電状態でない場合に、時計制御部5に低消費電力状態を解除させる。
なお、消費電力制御部10は、二次電池2の出力電圧を検出するトリガ信号として検出サンプリング信号を電圧検出部8に供給する。
電圧検出部8(検出部)は、消費電力制御部10から供給された検出サンプリング信号をトリガ信号として、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを検出する。電圧検出部8は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である状態(低電圧状態)を検出すると、検出結果として低電圧検出信号を消費電力制御部10に出力する。具体的には、低電圧検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合に、H状態になり、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値より大きい場合に、L状態になる。
なお、予め定められた閾値は、例えば、時刻モータを駆動可能な下限電圧より予め定められた電圧分大きい値である。また、予め定められた閾値は、過放電状態である場合における二次電池2の出力電圧より大きい値である。ここで、過放電状態とは、例えば、時刻モータの動作限界以下の電圧まで二次電池2が消費され、太陽電池1の起電力によって充電が行われた場合でも、二次電池2がすぐに時刻モータが動作可能な電圧に回復しない状態である。
充電検出逆流防止部9bは、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態を検出する。充電検出逆流防止部9bは、非充電状態を検出した場合、検出結果として、充電検出信号を消費電力制御部10に出力する。具体的には、充電検出信号は、非充電状態である場合に、L状態である。また、充電検出信号は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい状態を示す充電状態である場合に、H状態である。
また、充電検出逆流防止部9bは、非充電状態である場合に、太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSと二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSとの間の導通を遮断する。これにより、充電検出逆流防止部9bは、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流するのを防止する。
また、充電検出逆流防止部9bは、コンパレータ部91、NMOSスイッチ92、及びチャタリング防止部11bを備える。また、不図示の振動防止部は、チャタリング防止部11bを備える。
コンパレータ部91は、入力端子の一端が太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSに、入力端子の他端が二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSに、それぞれ接続される。また、コンパレータ部91の出力は、充電検出信号である。コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下である非充電状態の場合に、非充電状態であることを示す出力(充電検出信号)をする。コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下である場合(非充電状態である場合)に、充電検出信号としてL状態を消費電力制御部10に出力する。また、コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい場合(充電状態である場合)に、充電検出信号としてH状態を消費電力制御部10に出力する。
NMOSスイッチ92(スイッチ部)は、例えば、NMOSトランジスタ(Nチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などのスイッチである。NMOSスイッチ92は、ソース端子がダイオード素子63のカソード端子に、ドレイン端子が電源線SVSSに、ゲート端子がコンパレータ部91の出力端子に、それぞれ接続される。なお、ダイオード素子63のカソード端子は、電源線VSSに接続される。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力がL状態である場合(非充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を遮断する。これにより、NMOSスイッチ92は、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。また、NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力がH状態である場合(充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を導通する。これにより、太陽電池1の起電力が二次電池2に充電される。
チャタリング防止部11bは、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。このチャタリングは、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とが近い電圧にある場合に、比較される2つの入力電位が近い値になるため、コンパレータ部91の出力が振動する現象である。なお、本実施形態において、チャタリング防止部11bは、ダイオード素子63である。
ダイオード素子63は、アノード端子が電源線VSSに、カソード端子がNMOSスイッチ92のソース端子にそれぞれ接続される。つまり、ダイオード素子63は、二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に、非充電状態でない場合(NMOSスイッチ92が導通している場合)に順方向バイアスになる向きにNMOSスイッチ92と直列に配置される。また、ダイオード素子63は、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間(二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間)に予め定められた所定の電位差を生成する。ここで、予め定められた所定の電位差とは、ダイオード素子63の順方向降下電圧(VF)のことである。また、予め定められた所定の電位差は、コンパレータ部91の出力にチャタリングが発生する電位差に応じて適宜設定される。ここでは、予め定められた所定の電位差は、例えば、0.3V(ボルト)である。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、チャタリング防止部11b(ダイオード素子63)が、チャタリングを防止する動作について説明する。
図6において、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい充電状態である場合、コンパレータ部91は、充電検出信号にH状態を出力する。これにより、NMOSスイッチ92が導通状態になり、二次電池2の陰極端子(電源線VSS)から太陽電池1の陰極端子(電源線SVSS)に、ダイオード素子63とNMOSスイッチ92とを経由して電流が流れる。ダイオード素子63に電流が流れると、その両端に順方向降下電圧(VF)による電位差が生じる。そのため、コンパレータ部91によって比較される2つの入力電位(電源線VSSの電位と電源線SVSSの電位)に、ダイオード素子63の順方向降下電圧(VF)分の電位差が生じる。
コンパレータ部91は、比較される2つの入力電位が近い値である場合に、チャタリングを発生するが、比較される2つの入力電位にダイオード素子63の順方向降下電圧(VF)分の電位差が生じるため、チャタリングの発生を防止することができる。
つまり、チャタリング防止部11b(ダイオード素子63)は、充電状態から非充電状態に遷移する際に、充電検出逆流防止部9bの出力信号(充電検出信号)に発生するチャタリングを除去することができる。
次に、図7が示すフローチャートを用いて、時計100b及び消費電力制御装置20bにおける消費電力制御処理を説明する。
図7は、本実施形態における消費電力制御処理を示すフローチャートである。
時計100b及び消費電力制御装置20bの消費電力制御処理において、まず、消費電力制御部10は、低消費電力状態か否かを判定する(ステップS201)。ステップS201において、消費電力制御部10は、低消費電力状態である場合には、ステップS204の処理に進み、低消費電力状態でない場合(通常動作状態である場合)には、ステップS202の処理に進む。
次に、ステップS202において、消費電力制御部10は、電圧検出部8による検出結果に基づいて、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。また、ステップS202において、消費電力制御部10は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合(低電圧状態である場合)には、ステップS204の処理に進み、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値より大きい場合には、ステップS203の処理に進む。
次に、ステップS203において、消費電力制御部10は、時計制御部5に通常動作状態を維持させる(又は、低消費モード信号をL状態にして、時計制御部5に低消費電力状態を解除させて通常動作状態に遷移させる)。ステップS203の処理の後、消費電力制御処理を終了する。
一方、ステップS204において、消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部6による検出結果(充電検出信号)に基づいて、非充電状態であるか否かを判定する。また、ステップS204において、消費電力制御部10は、非充電状態である場合に、ステップS205の処理に進み、非充電状態でない(充電状態である)場合には、ステップS203の処理に進む。
次に、ステップS205において、消費電力制御部10は、低消費モード信号をH状態にして、時計制御部5に通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる(又は、低消費電力状態を維持させる)。ステップS205の処理の後、消費電力制御処理を終了する。
なお、このステップS301からステップS205の消費電力制御処理は、消費電力制御装置20bにおいて、繰り返し行われる。
なお、ステップS304において、充電検出逆流防止部9bは、チャタリング防止部11b(ダイオード素子63)によって、チャタリングを除去した充電検出信号を消費電力制御部10に出力する。
以上のように、時計100b及び消費電力制御装置20bでは、コンパレータ部91が、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下であることを示す非充電状態であるか否かを、充電検出信号として出力する。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。チャタリング防止部11b(ダイオード素子63)は、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)に発生するチャタリングを防止する。消費電力制御部10は、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、時計制御部5及び時刻モータによる消費電力を低減する低消費電力状態に遷移させる。
これにより、消費電力制御部10は、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)に基づいて、非充電状態である場合に低消費電力状態に遷移させる。つまり、消費電力制御部10は、二次電池2が過放電状態になる前に、低消費電力状態に遷移させる。そのため、時計100及び消費電力制御装置20bは、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、時計100b及び消費電力制御装置20bは、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを検出する電圧検出部8(検出部)を備える。消費電力制御部10は、電圧検出部8によって検出された検出結果が低電圧状態である場合、且つ、非充電状態である場合に、通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる。これにより、時計100b及び消費電力制御装置20bは、非充電状態である場合に、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値まで低下する期間、通常動作状態を維持しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、消費電力制御部10は、非充電状態でない場合に、低消費電力状態を解除させて、通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる。これにより、時計100b及び消費電力制御装置20bは、太陽電池1による発電が開始された場合(充電状態である場合)に、すぐに時刻モータによる運針(時刻を計時する時計動作)を行うことができる。
また、チャタリング防止部11bは、二次電池2の陰極端子(電源線VSS)と太陽電池1の陰極端子(電源線SVSS)との間に、充電状態である場合に順方向バイアスになる向きにNMOSスイッチ92と直列に配置されるダイオード素子63を含む。ダイオード素子63は、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間に予め定められた所定の電位差(VF)を生成する。これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9bの出力(充電検出信号)から除去されるので、充電検出逆流防止部9bの誤検出が低減される。そのため、チャタリングによって無駄に低消費電力状態に遷移して動作が停止してしまうことを防止することができる。したがって、時計100b及び消費電力制御装置20bは、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態おける電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図8は、第3の実施形態による時計装置100cを示す概略ブロック図である。
時計装置(以下、時計という)100cは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100cは、太陽電池1、二次電池2、時計制御部5、及び消費電力制御装置20cを備える。この図において、図6と同じ構成には同一の符号を付す。
消費電力制御装置20cは、時計100cの電力制御を行う。消費電力制御装置20cは、太陽電池1の状態と二次電池2の状態とに基づいて、低消費モード信号を時計制御部5に出力する。また、消費電力制御装置20cは、消費電力制御部10、電圧検出部8、及び充電検出逆流防止部(充電検出部)9cを備える。
充電検出逆流防止部9cは、コンパレータ部91、NMOSスイッチ92、及びチャタリング防止部11cを備える。また、不図示の振動防止部は、チャタリング防止部11cを備える。充電検出逆流防止部9cの構成は、図6に示される充電検出逆流防止部9bのチャタリング防止部11が、チャタリング防止部11cに置き換わっている点を除き同様である。
チャタリング防止部11cは、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。なお、チャタリング防止部11cは、本実施形態において、抵抗素子64である。そのため、NMOSスイッチ92は、ソース端子が抵抗素子64の一端の端子に、ドレイン端子が電源線SVSSに、ゲート端子がコンパレータ部91の出力端子に、それぞれ接続される。
抵抗素子64は、一端の端子が電源線VSSに、他端の端子がNMOSスイッチ92のソース端子にそれぞれ接続される。つまり、抵抗素子64は、二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に、NMOSスイッチ92と直列に配置される。また、抵抗素子64は、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間(二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間)に予め定められた所定の電位差を生成する。ここで、予め定められた所定の電位差とは、抵抗素子64に電流を流した際に電圧降下によって生じる電位差のことである。また、予め定められた所定の電位差は、コンパレータ部91の出力にチャタリングが発生する電位差に応じて、適宜設定される。また、抵抗素子64の抵抗値は、予め定められた所定の電位差に応じて設定される。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、チャタリング防止部11c(抵抗素子64)が、チャタリングを防止する動作について説明する。
図8において、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい充電状態である場合、コンパレータ部91は、充電検出信号にH状態を出力する。これにより、NMOSスイッチ92が導通状態になり、二次電池2の陰極端子(電源線VSS)から太陽電池1の陰極端子(電源線SVSS)に、抵抗素子64とNMOSスイッチ92とを経由して電流が流れる。抵抗素子64に電流が流れると、その両端に電圧降下による電位差が生じる。そのため、コンパレータ部91によって比較される2つの入力電位(電源線VSSの電位と電源線SVSSの電位)に、抵抗素子64による電圧降下分の電位差が生じる。
コンパレータ部91は、比較される2つの入力電位が近い値である場合に、チャタリングを発生するが、比較される2つの入力電位に抵抗素子64による電圧降下分の電位差が生じるため、チャタリングの発生を防止することができる。
つまり、チャタリング防止部10(抵抗素子64)は、充電状態から非充電状態に遷移する際に、充電検出逆流防止部6の出力信号(充電検出信号)に発生するチャタリングを除去することができる。
次に、時計100c及び消費電力制御装置20cにおける消費電力制御処理を説明する。
時計100c及び消費電力制御装置20cの消費電力制御処理は、図6に示される第2の実施形態における時計100b及び消費電力制御装置20bの消費電力制御処理と同様である。
以上のように、時計100c及び消費電力制御装置20cでは、コンパレータ部91が、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下であることを示す非充電状態であるか否かを、充電検出信号として出力する。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。チャタリング防止部11c(抵抗素子64)は、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)に発生するチャタリングを防止する。消費電力制御部10は、コンパレータ部91の出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、時計制御部5及び時刻モータによる消費電力を低減する低消費電力状態に遷移させる。
これにより、時計100c及び消費電力制御装置20cは、第2の実施形態と同様に、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、チャタリング防止部11cは、二次電池2の陰極端子(電源線VSS)と太陽電池1の陰極端子(電源線SVSS)との間に、NMOSスイッチ92と直列に配置される抵抗素子64を含む。抵抗素子64は、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間に予め定められた所定の電位差(電圧降下分の電位差)を生成する。これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9cの出力(充電検出信号)から除去されるので、充電検出逆流防止部9cの誤検出が低減される。そのため、チャタリングによって無駄に低消費電力状態に遷移して動作が停止してしまうことを防止することができる。したがって、時計100c及び消費電力制御装置20cは、第2の実施形態と同様に、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態おける電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図9は、第4の本実施形態による時計装置100dを示す概略ブロック図である。
時計装置(以下、時計という)100dは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100dは、太陽電池1、二次電池2、時計制御部5、及び消費電力制御装置20dを備える。この図において、図6と同じ構成には同一の符号を付す。
消費電力制御装置20dは、時計100dの電力制御を行う。消費電力制御装置20dは、太陽電池1の状態と二次電池2の状態とに基づいて、低消費モード信号を時計制御部5に出力する。また、消費電力制御装置20dは、消費電力制御部10、電圧検出部8、及び充電検出逆流防止部(充電検出部)9dを備える。
充電検出逆流防止部9dは、コンパレータ部91、NMOSスイッチ92、及びチャタリング防止部11dを備える。また、不図示の振動防止部は、チャタリング防止部11dを備える。充電検出逆流防止部9dの構成は、図6に示される充電検出逆流防止部6のチャタリング防止部10が、チャタリング防止部11dに置き換わっている点を除き同様である。なお、本実施形態において、NMOSスイッチ92は、ソース端子が電源線VSSに、ドレイン端子が電源線SVSSに、ゲート端子がコンパレータ部91の出力端子に、それぞれ接続される。
チャタリング防止部11dは、コンパレータ部91と消費電力制御部10との間に配置され、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。チャタリング防止部11dは、予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去するローパスフィルタを含む。チャタリング防止部11dは、例えば、RC(アールシー)フィルタ回路である。チャタリング防止部11dは、予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去して、充電検出信号として消費電力制御部10に出力する。
ここで、予め定められた所定の周波数とは、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングの周波数より高い周波数である。
また、チャタリング防止部11dは、抵抗素子65及びコンデンサ素子66を備える。
抵抗素子65は、一端の端子がコンパレータ部91の出力線に、他端の端子がチャタリング防止部11dの出力線に、それぞれ接続される。つまり、抵抗素子65は、コンパレータ部91の出力線とチャタリング防止部11dの出力線との間に直列に接続される。
コンデンサ素子66は、一端の端子がチャタリング防止部11dの出力線に、他端の端子が電源線VSSに、それぞれ接続される。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、チャタリング防止部11dが、チャタリングを防止する動作について説明する。
図9において、チャタリング防止部11dは、RCフィルタ回路により、コンパレータ部91の出力から予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をカットし、予め定められた所定の周波数より低い周波数のパルス信号を通過させる。これにより、チャタリング防止部11dは、コンパレータ部91の出力に発生したチャタリングを除去して、消費電力制御部10に充電検出信号として出力する。消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9dによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、消費電力制御処理を行う。
なお、チャタリング防止部11dは、コンパレータ部91の出力からチャタリングを除去するため、充電状態から非充電状態に遷移する場合と非充電状態から充電状態に遷移する場合とのいずれの場合にも、対応することができる。
次に、時計100d及び消費電力制御装置20dにおける消費電力制御処理を説明する。
時計100d及び消費電力制御装置20dの消費電力制御処理は、図6に示される第2の実施形態における時計100b及び消費電力制御装置20bの消費電力制御処理と同様である。
以上のように、時計100d及び消費電力制御装置20dでは、コンパレータ部91が、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下であることを示す非充電状態であるか否かを、充電検出信号として出力する。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力が非充電状態を示す場合に、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。チャタリング防止部11d(RCフィルタ回路)は、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9dの出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、時計制御部5及び時刻モータによる消費電力を低減する低消費電力状態に遷移させる。
これにより、時計100d及び消費電力制御装置20dは、第2の実施形態と同様に、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、チャタリング防止部11dは、予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去するローパスフィルタ(RCフィルタ回路)を含む。チャタリング防止部11dは、コンパレータ部91の出力から予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をカットし、予め定められた所定の周波数より低い周波数のパルス信号を通過させる。これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9dの出力(充電検出信号)から除去されるので、充電検出逆流防止部9dの誤検出が低減される。そのため、チャタリングによって無駄に低消費電力状態に遷移して動作が停止してしまうことを防止することができる。したがって、時計100d及び消費電力制御装置20dは、第2の実施形態と同様に、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
さらに、チャタリング防止部11dは、コンパレータ部91の出力からチャタリングを除去する。このため、時計100d及び消費電力制御装置20dは、充電状態から非充電状態に遷移する場合と非充電状態から充電状態に遷移する場合とのいずれの場合にも、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを除去することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態おける電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図10は、第5の実施形態による時計100eを示す概略ブロック図である。
時計100eは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100eは、太陽電池1、二次電池2、時計制御部5、及び消費電力制御装置20eを備える。この図において、図6と同じ構成には同一の符号を付す。
消費電力制御装置20eは、時計100eの電力制御を行う。消費電力制御装置20eは、太陽電池1の状態と二次電池2の状態とに基づいて、低消費モード信号を時計制御部5に出力する。また、消費電力制御装置20eは、消費電力制御部10、電圧検出部8、充電検出逆流防止部(充電検出部)9e、及び発振回路部12を備える。
充電検出逆流防止部9eは、コンパレータ部91、NMOSスイッチ92、及びチャタリング防止部11eを備える。また、不図示の振動防止部は、チャタリング防止部11eを備える。充電検出逆流防止部9eの構成は、図9に示される充電検出逆流防止部9dのチャタリング防止部11dが、チャタリング防止部11eに置き換わっている点を除き同様である。
チャタリング防止部11eは、コンパレータ部91と消費電力制御部10との間に配置され、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力CMPに発生するチャタリングを防止する。チャタリング防止部11eは、発振回路部12から供給される予め定められた所定の周期のクロック信号CLKによって動作するチャタリング防止回路部67(論理回路)を含む。チャタリング防止回路部67は、発振回路部12から供給されるクロック信号の周期に基づいた所定のパルス幅以下のパルス信号を、コンパレータ部91の出力CMPから除去する。チャタリング防止部11eは、上述のパルス幅以下のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去して、充電検出信号として消費電力制御部10に出力する。
ここで、クロック信号CLKの周期に基づいた所定のパルス幅とは、コンパレータ部91の出力CMPに発生するチャタリングの周期より広いパルス幅である。
発振回路部12は、太陽電池1から供給される電力によって動作し、予め定められた所定の周期(周波数)のクロック信号CLKを生成して、チャタリング防止部11e(チャタリング防止回路部67)に供給する。
図11は、第5の実施形態におけるチャタリング防止部11e(チャタリング防止回路部67)を示す概略ブロック図である。
この図において、チャタリング防止回路部67は、フリップフロップ(671、672)、及びインバータ673を備える。
フリップフロップ671は、D(データ)入力端子が電源線VDDに、CK(クロック)入力端子がクロック信号CLKの信号線に、R(リセット)入力端子がインバータ673の出力端子に、それぞれ接続される。
フリップフロップ672は、D入力端子がフリップフロップ671のQ(キュー)出力端子に、CK入力端子がクロック信号CLKの信号線に、R入力端子がインバータ673の出力端子に、それぞれ接続される。フリップフロップ672のQ出力は、充電検出信号として消費電力制御部10に出力される。
インバータ673は、入力端子がコンパレータ部91の出力CMPの信号線に、出力端子がフリップフロップ671及び672のR入力端子に、それぞれ接続される。インバータ673は、コンパレータ部91の出力CMPを論理反転した信号を出力する。
なお、フリップフロップ671及び672は、コンパレータ部91の出力CMPが非充電状態(L状態)である場合にリセット状態を保持し、入力端子がH状態に固定された2ビットのシフトレジスタとして機能する。つまり、チャタリング防止回路部67は、コンパレータ部91の出力CMPが非充電状態(L状態)である場合にリセット状態を保持する2ビットのシフトレジスタを備える。また、この2ビットのシフトレジスタは、入力端子がH状態に固定され、クロック信号CLKがクロック端子に供給される。2ビットのシフトレジスタは、クロック信号CLKの立ち上がりをトリガとして、フリップフロップ671からフリップフロップ672に論理状態がシフトする。2ビットのシフトレジスタは、充電検出信号を消費電力制御部10に出力する。
また、ここで、クロック信号CLKの周期に基づいた所定のパルス幅とは、例えば、クロック信号CLKが2回の立ち上がる期間と等しいパルス幅である。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、チャタリング防止部11e(チャタリング防止回路部67)が、チャタリングを防止する動作について説明する。
図12は、第5の実施形態におけるチャタリング防止部11e(チャタリング防止回路部67)の動作を示すタイミングチャートである。
この図において、各グラフは、縦軸が論理状態を示し、横軸が時間を示す。
図12(a)及び(b)は、コンパレータ部91の出力信号CMPの状態、及びインバータ673の出力信号(出力信号CMPの反転信号)の状態をそれぞれ示す。また、図12(c)は、クロック信号CLKの状態を示す。また、図12(d)及び(e)は、フリップフロップ672の出力信号の状態、及びフリップフロップ672の出力信号(充電検出信号)の状態を示す。
なお、図12(a)〜(e)において、横軸の時間は、共通のタイムスケールである。
また、図12において、期間601及び期間603は、コンパレータ部91の出力信号CMPにチャタリングが発生している期間である。
この図において、(a)の出力信号CMPは、初期状態がL状態(非充電状態)である。この状態では、(b)のインバータ673の出力信号(出力信号CMPの反転信号)がH状態になるため、(d)及び(e)のフリップフロップ671及び672の出力は、いずれもL状態になる。
次に、太陽電池1が発電を開始して、時刻T1において、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧に近づくと(a)の出力信号CMPにチャタリングが発生する。ここでは、時刻T1からT3までの期間601において、チャタリングが発生した場合について示す。期間601において、(a)の出力信号CMP及び(b)のインバータ673の出力信号は、H状態とL状態とが頻繁に入れ替わる。
また、期間602は、時刻T2において、(c)のクロック信号CLKの立ち上がりによって、(d)のフリップフロップ671の出力Qが変化した場合である。(d)のフリップフロップ671の出力Qは、(a)の出力信号CMPがチャタリングによってL状態になった際に、再びリセットされる。
次に、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧との差が、チャタリングが発生しないレベルに達する(時刻T3)。時刻T3において、(a)の出力信号CMPは、H状態になり、(b)のインバータ673の出力信号は、L状態になる。これにより、フリップフロップ671及び672は、リセット入力端子がL状態になり、リセット状態の保持が解除される。
次に、(c)のクロック信号CLKの立ち上がりによって、(d)のフリップフロップ671の出力QがH状態に変化する(時刻T4)。また、(c)のクロック信号CLKにおいて、次の立ち上がりによって、(e)のフリップフロップ672の出力QがH状態に変化する(時刻T5)。つまり、チャタリング防止回路部67は、(c)のクロック信号CLKが2回の立ち上がる期間、(a)の出力信号CMPのH状態が安定して保持された場合に、充電検出信号にH状態を出力する。すなわち、(c)のクロック信号CLKが2回の立ち上がる期間より短いパルス幅を持つチャタリングは、充電検出信号から除去される。
次に、太陽電池1の出力電圧が再び低下して、時刻T6において、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧に近づくと(a)の出力信号CMPにチャタリングが発生する。ここでは、時刻T6からT8までの期間603において、チャタリングが発生した場合について示す。期間603において、(a)の出力信号CMP及び(b)のインバータ673の出力信号は、H状態とL状態とが頻繁に入れ替わる。(b)のインバータ673の出力信号がH状態になるタイミングにおいて、フリップフロップ671及び672にリセットがかかる(時刻T7)。これにより、(d)及び(e)のフリップフロップ671及び672の出力は、いずれもL状態になる。これにより、チャタリング防止回路部67は、(a)の出力信号CMPにチャタリングが発生している間に、充電検出信号にH状態を出力するが、充電検出信号にチャタリングを伝達させない。つまり、チャタリング防止回路部67は、コンパレータ部91の出力CMPに発生するチャタリングを除去する。
以上のように、時計100e及び消費電力制御装置20eでは、コンパレータ部91が、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下であることを示す非充電状態であるか否かを、充電検出信号として出力する。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力が非充電状態を示す場合に、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。チャタリング防止部11e(チャタリング防止回路部67)は、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。消費電力制御部10は、充電検出逆流防止部9eの出力(充電検出信号)が非充電状態を示す場合に、時計制御部5及び時刻モータによる消費電力を低減する低消費電力状態に遷移させる。
これにより、時計100e及び消費電力制御装置20eは、第2の実施形態と同様に、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、チャタリング防止部11eは、予め定められた所定の周期のクロック信号CLKによって動作し、クロック信号CLKの周期に基づいた所定のパルス幅以下のパルス信号を、コンパレータ部91の出力CMPから除去するチャタリング防止回路部67(論理回路)を含む。また、チャタリング防止回路部67は、コンパレータ部91の出力CMPが非充電状態を示す場合にリセット状態を保持し、クロック信号CLKがクロック端子に供給され、入力端子が論理H状態に固定されたシフトレジスタを備える。
これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9eの出力(充電検出信号)から除去されるので、充電検出逆流防止部9eの誤検出が低減される。そのため、チャタリングによって無駄に低消費電力状態に遷移して動作が停止してしまうことを防止することができる。したがって、時計100e及び消費電力制御装置20eは、第2の実施形態と同様に、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
さらに、チャタリング防止部11eは、コンパレータ部91の出力からチャタリングを除去する。このため、時計100e及び消費電力制御装置20eは、第4の実施形態と同様に、充電状態から非充電状態に遷移する場合と非充電状態から充電状態に遷移する場合とのいずれの場合にも、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを除去することができる。
なお、本発明の第2の実施形態によれば、消費電力制御装置20bは、起電力を生成する太陽電池1(一次電源部)の出力電位差と起電力によって充電される二次電池2(二次電源部)の出力電位差とを比較し、太陽電池1の出力電位差が二次電池2の出力電位差以下である非充電状態の場合に、非充電状態であることを示す出力をするコンパレータ部91と、コンパレータ部91の出力が非充電状態を示す場合に、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止するNMOSスイッチ92(スイッチ部)と、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止するチャタリング防止部11bと、コンパレータ部91の出力が非充電状態を示す場合に、時計制御部5(負荷部)による消費電力を低減する低消費電力状態に遷移させる消費電力制御部10とを備える。
これにより、消費電力制御部10は、二次電池2が過放電状態になる前に、低消費電力状態に遷移させる。そのため、時計100b及び消費電力制御装置20bは、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。
また、第2の実施形態における消費電力制御装置20bは、二次電池2の出力電位差が予め定められた閾値以下であるか否かを検出する電圧検出部8(検出部)を備える。また、消費電力制御部10は、非充電状態である場合、且つ、電圧検出部8によって検出された検出結果が予め定められた閾値以下である場合に、低消費電力状態に遷移させ、非充電状態でない場合に、低消費電力状態を解除させる。
これにより、消費電力制御装置20bは、非充電状態である場合に、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値まで低下する期間、通常動作状態を維持しつつ、二次電池2が過放電状態になることを防止することができる。また、消費電力制御装置20bは、太陽電池1による発電が開始された場合(充電状態である場合)に、すぐに時刻モータによる運針(時刻を計時する時計動作)を行うことができる。
また、第2の実施形態におけるチャタリング防止部11bは、二次電池2の陽極端子と太陽電池1の陽極端子との間、又は二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に、非充電状態でない場合(通常動作状態である場合)に順方向バイアスになる向きにNMOSスイッチ92と直列に配置され、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間に予め定められた所定の電位差(VF)を生成するダイオード素子63を含む。
これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9bの出力(充電検出信号)から除去される。そのため、充電検出逆流防止部9bの誤検出を低減することができる。したがって、消費電力制御装置20bは、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2の過放電状態になることを防止することができる。
また、第3の実施形態におけるチャタリング防止部11cは、二次電池2の陽極端子と太陽電池1の陽極端子との間、又は二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に、NMOSスイッチ92と直列に配置され、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間に予め定められた所定の電位差(電圧降下分の電位差)を生成する抵抗素子64を含む。
これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9cの出力(充電検出信号)から除去される。そのため、充電検出逆流防止部9cの誤検出を低減することができる。したがって、消費電力制御装置20cは、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2の過放電状態になることを防止することができる。
また、第4の実施形態におけるチャタリング防止部9dは、予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去するローパスフィルタ(RCフィルタ回路)を含む。
これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9dの出力(充電検出信号)から除去される。そのため、充電検出逆流防止部9dの誤検出を低減することができる。したがって、消費電力制御装置20dは、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2の過放電状態になることを防止することができる。さらに、消費電力制御装置20dは、充電状態から非充電状態に遷移する場合と非充電状態から充電状態に遷移する場合とのいずれの場合にも、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを除去することができる。
また、第5の実施形態におけるチャタリング防止部11eは、予め定められた所定の周期のクロック信号CLKによって動作し、クロック信号CLKの周期に基づいた所定のパルス幅以下のパルス信号を、コンパレータ部91の出力CMPから除去するチャタリング防止回路部67(論理回路)を含む。チャタリング防止回路部67は、コンパレータ部91の出力CMPが非充電状態を示す場合にリセット状態を保持し、クロック信号CLKがクロック端子に供給され、入力端子が論理H(ハイ)状態に固定されたシフトレジスタ(フリップフロップ671及び672を備える2ビットのシフトレジスタ)を備える。また、このシフトレジスタの出力が、チャタリング防止部11eの出力である。
これにより、コンパレータ部91による比較の際に発生するチャタリングが、充電検出逆流防止部9eの出力(充電検出信号)から除去される。そのため、充電検出逆流防止部9eの誤検出を低減することができる。したがって、消費電力制御装置20eは、誤検出による低消費電力状態への遷移を防止しつつ、二次電池2の過放電状態になることを防止することができる。さらに、消費電力制御装置20eは、充電状態から非充電状態に遷移する場合と非充電状態から充電状態に遷移する場合とのいずれの場合にも、コンパレータ部91の出力CMPに発生するチャタリングを除去することができる。
また、第5の実施形態におけるクロック信号CLKは、太陽電池1から供給される電力により生成される。
これにより、非充電状態から充電状態に遷移する場合に必要なクロック信号CLKをチャタリング防止回路部67に供給することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記の各実施形態において、一次電源部に太陽電池1を用いる形態を説明したが、他の一次電源部を用いる形態でもよい。例えば、運動エネルギーを電磁誘導によって電気エネルギーに変換する発電装置を一次電源部に用いる形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、二次電源部に二次電池2を用いる形態を説明したが、コンデンサ素子を用いる形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、電源線VDDが時計(100b、100c、100d、又は100e)全体の基準電位を示すVDDアースである形態について説明したが、電源線VSSが時計(100b、100c、100d、又は100e)全体の基準電位を示すVSSアースである形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、電子機器は、一例として時計装置である形態を説明したが、他の電子機器に適用してもよい。また、消費電力制御装置(20b、20c、20d、又は20e)は、時計装置に適用する形態を説明したが、他の電子機器に適用してもよい。他の電子機器とは、例えば、電子式卓上計算機や電子辞書などでもよい。
また、上記の各実施形態において、時計(100b、100c、100d、又は100e)は、アナログ表示時計である形態を説明したが、デジタル表示時計に適用してもよいし、アナログ表示・デジタル表示混載時計に適用してもよい。デジタル表示がある場合、停止する時計動作は、時刻モータによる運針動作に限定されるものではなく、液晶表示部などにデジタル時刻表示を表示する動作でもよい。
また、上記の各実施形態において、低消費電力状態が時計動作を停止した状態である形態を説明したが、負荷部による消費電力を低減する状態であれば、他の状態でもよい。例えば、時計制御部5が一部の機能を停止した状態でもよいし、時計制御部5を動作させるクロック信号を低い周波数に切り替えた状態でもよい。
また、上記の各実施形態において、NMOSスイッチ92は、二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に配置される形態を説明したが、二次電池2の陽極端子と太陽電池1の陽極端子との間に配置される形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、チャタリング防止部(11b、11c、11d、又は11e)をそれぞれ単独に備える形態を説明したが、各チャタリング防止部(11b、11c、11d、11e)を組み合わせて複数備える形態でもよい。
また、上記の第2及び第3の実施形態において、チャタリング防止部11b(又は11c)として、ダイオード素子63(又は抵抗素子64)を含む形態を説明したが、これに限定されるものではない。コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間に予め定められた所定の電位差を生成する構成であれば、他の形態でもよい。また、NMOSスイッチ92と同様に、二次電池2の陽極端子と太陽電池1の陽極端子との間に配置される形態でもよい。
また、上記の第4の実施形態において、ローパスフィルタがRCフィルタ回路である形態を説明したが、予め定められた所定の周波数以上のパルス信号をコンパレータ部91の出力から除去するローパスフィルタであれば、他のフィルタを用いる形態でもよい。
また、上記の第5の実施形態において、チャタリング防止回路部67は、図11の論理回路に限定されるものではない。使用するクロック信号CLKの周期に基づいた所定のパルス幅以下のパルス信号を除去する論理回路であれば、他の論理回路でもよい。また、チャタリング防止回路部67として、2ビットのシフトレジスタを用いる形態を説明したが、他のビット数(nビット)のシフトレジスタを用いる形態でもよい。ビット数は、発生するチャタリングのパルス幅と使用するクロック信号CLKの周期とを考慮して決定してもよい。
<第6の実施形態>
続いて、第6の実施形態による電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図13は、第6の実施形態による時計装置100fを示す概略ブロック図である。
時計装置(以下、時計という)100fは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100fは、太陽電池1、二次電池2、時計制御部5、及び電源制御装置(消費電力制御装置)20fを備えている。
消費電力制御装置20fは、時計100fの電力制御を行う。消費電力制御装置20fは、太陽電池1の状態と二次電池2の状態とに基づいて、低消費モード信号を時計制御部5に出力する。また、消費電力制御装置20fは、消費電力制御部10f、電圧検出部8、充電検出逆流防止部(充電検出部)9b、及び太陽電池負荷部13を備えている。不図示の振動防止部は、太陽電池負荷部13を備える。
第6の実施形態における消費電力制御装置20f(図13)は、第2の実施形態における消費電力制御装置20b(図6)と比べると、消費電力制御部10が消費電力制御部10fに変更され、太陽電池負荷部13が追加された構成になっている。
太陽電池1(一次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線SVSSに接続されている。また、太陽電池1の陰極端子は、充電検出逆流防止部9bに接続されている。太陽電池1は、起電力を生成するパネルを備え、パネルに照射された光により起電力を生成する。太陽電池1は、充電検出逆流防止部9bを通じて二次電池2を充電する。また、太陽電池1は、電源線VDDを通じて時計100fの各部に電力を供給する。なお、ここで電源線VDDはVDDアースであり、時計100f全体の基準電位を示す。
二次電池2(二次電源部)は、陽極端子が電源線VDDに接続され、陰極端子が電源線VSSに接続されている。また、二次電池2の陰極端子は、充電検出逆流防止部9bに接続されている。二次電池2は、充電検出逆流防止部9bを通じて太陽電池の起電力によって充電される。また、二次電池2は、電源線VDDを通じて時計100fの各部に電力を供給する。
電圧検出部8(検出部)は、消費電力制御部10fから供給された検出サンプリング信号をトリガ信号として、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを検出する。電圧検出部8は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である状態(低電圧状態)を検出すると、検出結果として低電圧検出信号を消費電力制御部10fに出力する。具体的には、低電圧検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合に、H状態になり、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値より大きい場合に、L状態になる。
なお、予め定められた閾値は、例えば、時刻モータを駆動可能な下限電圧より予め定められた電圧分大きい値である。また、予め定められた閾値は、過放電状態である場合における二次電池2の出力電圧より大きい値である。ここで、過放電状態とは、例えば、時刻モータの動作限界以下の電圧まで二次電池2が消費され、太陽電池1の起電力によって充電が行われた場合でも、二次電池2がすぐに時刻モータが動作可能な電圧に回復しない状態である。
時計制御部5は、時刻を計時する時計動作を制御する。この時計動作には、時刻を表示する時計100fの針を運針する時刻モータを駆動する動作が含まれる。時計制御部5は、消費電力制御部10fから供給される低消費モード信号に基づいて時刻モータの駆動を停止、又は開始する。具体的には、低消費モード信号がH(ハイ)状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータの駆動を停止する。また、低消費モード信号がL(ロウ)状態である場合に、時計制御部5は、時刻モータの駆動を行う。
太陽電池負荷部13(第1の負荷部)は、予め定められた負荷を有しており、太陽電池1の陽極端子(電源線VDD)と陰極端子(電源線SVSS)との間に接続されている。予め定められた負荷についての詳細は後述する。太陽電池負荷部13(第1の負荷部)は、消費電力制御部10fから供給される負荷制御信号に基づいて、太陽電池1の陽極端子と陽極端子との間に、予め定められた負荷を接続する。具体的には、負荷制御信号がL状態である場合に、太陽電池負荷部13は、予め定められた負荷を接続する。また、負荷制御信号がH状態である場合に、太陽電池負荷部13は、予め定められた負荷を切り離し未接続にする。
また、太陽電池負荷部13は、PMOSスイッチ131及び負荷抵抗132を備えている。
PMOSスイッチ131は、例えば、PMOSトランジスタ(Pチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などのスイッチである。PMOSスイッチ131は、ソース端子が電源線VDDに、ゲート端子が消費電力制御部10fから供給される負荷制御信号の信号線に、ドレイン端子が負荷抵抗132の一端に、それぞれ接続されている。PMOSスイッチ131は、消費電力制御部10fから供給される負荷制御信号に基づいて、太陽電池1に予め定められた負荷を接続する。
具体的には、負荷制御信号がL状態である場合に、PMOSスイッチ131は、電源線VDDと負荷抵抗132の一端とを導通状態にして、太陽電池1に予め定められた負荷を接続する。また、負荷制御信号がH状態である場合に、PMOSスイッチ131は、電源線VDDと負荷抵抗132の一端とを非導通状態にして、太陽電池1に予め定められた負荷を未接続にする。
負荷抵抗132は、例えば、半導体基板に形成されたウェル抵抗やポリシリコン抵抗などによって形成された抵抗である。負荷抵抗132は、一端がPMOSスイッチ131のドレイン端子に、他端が太陽電池1の陰極端子(電源線SVSS)に接続されている。負荷抵抗132は、予め定められた抵抗値を示し、この抵抗値によって、太陽電池1の陽極端子と陰極端子との間に予め定められた負荷を与える。
ここで、予め定められた抵抗値は、太陽電池1において起電力を生成するパネル(ソーラパネル)に照射される光の照度と起電力との関係に基づいて定められる。
例えば、太陽電池1に照度500ルクス以上の光が照射されることによって、後述する通常動作状態(時計動作状態)を動作させるのに十分な起電力が得られる場合について説明する。この場合、照度500ルクスにおいて、太陽電池1の出力電圧が上述の予め定められた閾値を超える電圧になるように、予め定められた抵抗値は設定される。上述の予め定められた負荷は、予め定められた抵抗値によって定まる。そのため、いいかえると、予め定められた負荷は、光の照度と起電力との関係に基づいて定められる。
なお、太陽電池1の出力電流は、パネルの面積に依存する。そのため、予め定められた抵抗値は、パネルの面積と起電力との関係に基づいて定められる。つまり、予め定められた負荷は、パネルの面積と起電力との関係に基づいて定められる。
消費電力制御部10fは、電圧検出部8による検出結果に基づいて、二次電池2の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。また、消費電力制御部10fは、充電検出逆流防止部9bによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、太陽電池1の出力電圧(出力電位差)が二次電池2の出力電圧(出力電位差)以下の状態を示す非充電状態であるか否かを判定する。
消費電力制御部10fは、非充電状態である場合、且つ、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合に、低消費モード信号にH状態を出力する。これにより、消費電力制御部10fは、時刻を計時する時計動作を停止する低消費電力状態に時計制御部5を遷移させる。つまり、消費電力制御部10fは、非充電状態である場合に、第2の負荷部(ここでは、時計制御部5及び時刻モータ)による消費電力を低減させる。
また、消費電力制御部10fは、非充電状態である場合、且つ、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合に、負荷制御信号にL状態を出力する。つまり、消費電力制御部10fは、低消費電力状態にする際に、負荷制御信号にL状態を出力する。すなわち、消費電力制御部10fは、低消費電力状態にある場合に、太陽電池負荷部13に対して、太陽電池1に上述の予め定められた負荷を接続させる。
また、消費電力制御部10fは、充電検出逆流防止部9bによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、低消費電力状態にある場合に、非充電状態であるか否かを判定する。消費電力制御部10fは、非充電状態でない場合に、低消費モード信号にL状態を出力する。これにより、消費電力制御部10fは、低消費電力状態から時計動作を行う通常動作状態(時計動作状態)に時計制御部5を遷移させる。ここで、通常動作状態(時計動作状態)とは、時計制御部5が時刻モータの駆動を行っている状態である。すなわち、消費電力制御部10fは、非充電状態でない場合に、時計制御部5に低消費電力状態を解除させる。つまり、消費電力制御部10fは、予め定められた負荷を接続させた太陽電池1の出力電圧に基づいて、低消費電力状態を解除する。
また、消費電力制御部10fは、非充電状態でない場合に、負荷制御信号にL状態を出力する。つまり、消費電力制御部10fは、低消費電力状態が解除される場合に、負荷制御信号にL状態を出力する。すなわち、消費電力制御部10fは、低消費電力状態が解除される場合に、太陽電池負荷部13に対して、太陽電池1に上述の予め定められた負荷を未接続にさせる。
また、消費電力制御部10fは、二次電池2の出力電圧を検出するトリガ信号として検出サンプリング信号を電圧検出部8に供給する。
なお、予め定められた負荷は、例えば、二次電池2の出力電圧が上述の予め定められた閾値と等しく、且つ低消費電力状態が解除されている場合(通常動作状態である場合)において、上述の第2の負荷部(時計制御部5及び時刻モータ)による消費電力(又は最大消費電力)より大きい負荷である。つまり、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値である場合に、この予め定められた負荷によって、時計制御部5及び時刻モータが消費する電流より大きい電流が流れる。そのため、低消費電力状態が解除されるためには、太陽電池1が、通常動作状態で時計制御部5及び時刻モータが消費する消費電力より多く、且つ、予め定められた閾値より大きい電圧を出力する起電力を発生させる必要がある。
充電検出逆流防止部9bは、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下の状態を示す非充電状態を検出する。充電検出逆流防止部9bは、非充電状態を検出した場合、検出結果として、充電検出信号を消費電力制御部10fに出力する。具体的には、充電検出信号は、非充電状態である場合に、L状態である。また、充電検出信号は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい状態を示す充電状態である場合に、H状態である。
また、充電検出逆流防止部9bは、非充電状態である場合に、太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSと二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSとの間の導通を遮断する。これにより、充電検出逆流防止部9bは、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流するのを防止する。
また、充電検出逆流防止部9bは、コンパレータ部91、NMOSスイッチ92、及びダイオード素子63を備える。
コンパレータ部91は、入力端子の一端が太陽電池1の陰極端子に接続された電源線SVSSに、入力端子の他端が二次電池2の陰極端子に接続された電源線VSSに、それぞれ接続される。また、コンパレータ部91の出力は、充電検出信号である。コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とを比較し、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下である非充電状態の場合に、非充電状態であることを示す出力(充電検出信号)をする。コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧以下である場合(非充電状態である場合)に、充電検出信号としてL状態を消費電力制御部10fに出力する。また、コンパレータ部91は、太陽電池1の出力電圧が二次電池2の出力電圧より大きい場合(充電状態である場合)に、充電検出信号としてH状態を消費電力制御部10fに出力する。
NMOSスイッチ92(スイッチ部)は、例えば、NMOSトランジスタ(Nチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)などのスイッチである。NMOSスイッチ92は、ソース端子がダイオード素子63のカソード端子に、ドレイン端子が電源線SVSSに、ゲート端子がコンパレータ部91の出力端子に、それぞれ接続される。なお、ダイオード素子63のアノード端子は、電源線VSSに接続される。NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力がL状態である場合(非充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を遮断する。これにより、NMOSスイッチ92は、二次電池2から太陽電池1に電流が逆流することを防止する。また、NMOSスイッチ92は、コンパレータ部91の出力がH状態である場合(充電状態である場合)に、電源線VSSと電源線SVSSとの間を導通する。これにより、太陽電池1の起電力が二次電池2に充電される。
ダイオード素子63は、コンパレータ部91による比較の際に、コンパレータ部91の出力に発生するチャタリングを防止する。このチャタリングは、太陽電池1の出力電圧と二次電池2の出力電圧とが近い電圧にある場合に、比較される2つの入力電位が近い値になるため、コンパレータ部91の出力が振動する現象である。
ダイオード素子63は、アノード端子が電源線VSSに、カソード端子がNMOSスイッチ92のソース端子にそれぞれ接続される。つまり、ダイオード素子63は、二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間に、非充電状態でない場合(NMOSスイッチ92が導通している場合)に順方向バイアスになる向きにNMOSスイッチ92と直列に配置される。また、ダイオード素子63は、コンパレータ部91において比較を行う2つの入力端子間(二次電池2の陰極端子と太陽電池1の陰極端子との間)に予め定められた所定の電位差を生成する。ここで、予め定められた所定の電位差とは、ダイオード素子63の順方向降下電圧(VF)のことである。また、予め定められた所定の電位差は、コンパレータ部91の出力にチャタリングが発生する電位差に応じて適宜設定される。ここでは、予め定められた所定の電位差は、例えば、0.3V(ボルト)である。
次に、第6の実施形態における時計100fの動作について説明する。
まず、太陽電池負荷部13に関する時計100f及び消費電力制御装置20fの動作について説明する。
時計100f及び消費電力制御装置20fにおいて、低消費電力状態にある場合に、消費電力制御部10fは、負荷制御信号にL状態を出力して、太陽電池負荷部13の負荷抵抗132をON(オン)状態にする。つまり、消費電力制御部10fは、負荷制御信号にL状態を出力して、PMOSスイッチ131を導通状態(ON状態)にし、太陽電池1に予め定められた負荷(ここでは、負荷抵抗132)を接続させる。これにより、太陽電池1の起電力は、まず、太陽電池負荷部13で消費される。なお、低消費電力状態にある場合に、充電検出逆流防止部9bのNMOSスイッチ63は、非導通状態にある。そのため、太陽電池負荷部13は、二次電池2における消費電力には、影響を与えない。
低消費電力状態において太陽電池1に光が照射され、太陽電池1が起電力を生成した場合に、太陽電池負荷部13によって電力が消費される。このため、太陽電池1が、太陽電池負荷部13の予め定められた負荷による消費電力より大きい十分な起電力を生成するまで、太陽電池1の出力電圧は、二次電池2の出力電圧より大きくならない。したがって、太陽電池1のパネルに時計100fを計時動作させるのに十分な照度の光が照射された場合に、太陽電池1の出力電圧が、二次電池2の出力電圧より大きくなる。これにより、充電検出逆流防止部9bのコンパレータ部91が、充電検出信号としてH状態を消費電力制御部10fに出力する。
消費電力制御部10fは、充電検出逆流防止部9bから出力された充電検出信号のH状態に基づいて、低消費電力状態から時計動作を行う通常動作状態に時計制御部5を遷移させる。つまり、消費電力制御部10fは、予め定められた負荷を接続させた太陽電池1の出力電圧に基づいて、低消費電力状態を解除する。
また、消費電力制御部10fは、低消費電力状態が解除される場合に、負荷制御信号にH状態を出力して、太陽電池負荷部13の負荷抵抗132をOFF状態にする。これにより、太陽電池負荷部13は、太陽電池1に予め定められた負荷(ここでは、負荷抵抗132)を未接続にする。
通常動作状態では、太陽電池1に負荷抵抗132が接続されないため、太陽電池1によって生成された起電力は、二次電池2の充電と、時計制御部5及び時刻モータとに消費される。なお、この場合、太陽電池1は、時計100fを計時動作させるのに十分な起電力を生成しているため、時計100fでは、再びすぐに低消費電力状態に遷移してしまうことはない。
次に、図14が示すフローチャートを用いて、時計100f及び消費電力制御装置20fにおける消費電力制御処理を説明する。
図14は、第6の実施形態における電源制御処理を示すフローチャートである。
時計100f及び消費電力制御装置20fの消費電力制御処理において、まず、消費電力制御部10fは、低消費電力状態か否かを判定する(ステップS301)。ステップS301において、消費電力制御部10fは、低消費電力状態である場合には、処理をステップS305に進め、低消費電力状態でない場合(通常動作状態である場合)には、処理をステップS302に進める。
次に、ステップS302において、消費電力制御部10fは、電圧検出部8による検出結果に基づいて、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。つまり、消費電力制御部10fは、電圧検出部8より出力された低電圧検出信号に基づいて、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する。なお、低電圧検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合にH状態になる。また、低電圧検出信号は、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値より大きい場合にL状態になる。
また、ステップS302において、消費電力制御部10fは、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値以下である場合(低電圧状態である場合)には、処理をステップS305に進め、二次電池2の出力電圧が予め定められた閾値より大きい場合には、処理をステップS303に進める。
次に、ステップS303において、消費電力制御部10fは、太陽電池負荷部13の負荷抵抗132をOFF状態にする。つまり、消費電力制御部10fは、負荷制御信号にH状態を出力して、PMOSスイッチ131を非導通状態(OFF状態)にする。これにより、負荷抵抗132が、太陽電池1の陽極端子(電源線VDD)と未接続された状態にされる。つまり、消費電力制御部10fは、太陽電池1に予め定められた負荷(ここでは負荷抵抗132)を未接続にさせる。
次に、消費電力制御部10fは、低消費モード信号をL状態にして、時計制御部5に低消費電力状態を解除させて通常動作状態に遷移させる(又は、時計制御部5に通常動作状態を維持させる)(ステップS304)。なお、ステップS303において、太陽電池負荷部13が太陽電池1から未接続状態にされているため、太陽電池1によって生成された起電力は、太陽電池負荷部13では消費されない。つまり、太陽電池1によって生成された起電力は、二次電池2の充電と、時計制御部5及び時刻モータとに消費される。
また、ステップS304の処理の後、消費電力制御部10fは、消費電力制御処理を終了させる。
一方、ステップS305において、消費電力制御部10fは、充電検出逆流防止部9bによる検出結果(充電検出信号)に基づいて、非充電状態であるか否かを判定する。なお、低電圧検出信号は、非充電状態である場合にL状態になる。また、低電圧検出信号は、非充電状態でない場合(充電状態である場合)にH状態になる。
また、ステップS305において、消費電力制御部10fは、非充電状態である場合に、処理をステップS306に進め、非充電状態でない(充電状態である)場合には、処理をステップS303に進める。
なお、太陽電池1には、太陽電池負荷部13によって負荷抵抗132が接続されているため、太陽電池1が太陽電池負荷部13の予め定められた負荷による消費電力より大きい十分な起電力を生成するまで、充電検出逆流防止部9bは、充電検出信号にH状態を出力しない。つまり、ステップS305において、消費電力制御部10fが非充電状態でない(充電状態である)と判定した場合は、太陽電池1のパネルに時計100fを計時動作させるのに十分な照度の光が、照射されていることを示す。
次に、ステップS306において、消費電力制御部10fは、太陽電池負荷部13の負荷抵抗132をON状態にする。つまり、消費電力制御部10fは、負荷制御信号にL状態を出力して、PMOSスイッチ131を導通状態(ON状態)にする。これにより、負荷抵抗132が、太陽電池1の陽極端子(電源線VDD)と接続された状態にされる。つまり、消費電力制御部10fは、太陽電池1に予め定められた負荷(ここでは負荷抵抗132)を接続させる。
次に、消費電力制御部10fは、低消費モード信号をH状態にして、時計制御部5に通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる(又は、低消費電力状態を維持させる)(ステップS307)。なお、ステップS306において、太陽電池負荷部13が太陽電池1から接続状態にされているため、この状態において太陽電池1に光が照射された場合、太陽電池1によって生成された起電力は、太陽電池負荷部13において消費される。
また、ステップS307の処理の後、消費電力制御部10fは、消費電力制御処理を終了させる。
なお、このステップS301からステップS307の消費電力制御処理は、消費電力制御装置20fにおいて、繰り返し行われる。
以上のように、時計100f及び消費電力制御装置20fは、消費電力制御部10fが、時計制御部5及び時刻モータ(第2の負荷部)による消費電力を低減する低消費電力状態にある場合に、太陽電池負荷部13(第1の負荷部)に対して、太陽電池1(一次電源部)に予め定められた負荷(負荷抵抗132)を接続させる。また、消費電力制御部10fは、予め定められた負荷を接続させた太陽電池1の出力電圧(出力電位)に基づいて、低消費電力状態を解除する。
これにより、太陽電池1が、太陽電池負荷部13の予め定められた負荷による消費電力より大きい十分な起電力を生成するまで、低消費電力状態が解除されない。そのため、時計100f及び消費電力制御装置20fは、太陽電池1(一次電源部)の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すことを防止することができる。
太陽電池(一次電源部)は、ソーラパネルに十分な光が当たっていない場合であっても、高い電圧を出力することがある。特許文献1に記載されているような時計では、低消費電力状態において、太陽電池のソーラパネルに十分な光が当たっていないにもかかわらず、太陽電池から電圧を出力された場合に、低消費電力状態から通常動作状態に遷移する。ところが、太陽電池は、ソーラパネルに十分な光が当たっていない場合に時計を動作させるために十分な電力を供給できずに、再び低消費電力状態に遷移してしまうことがある。このため、特許文献1に記載されているような時計では、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すという問題があった。
つまり、特許文献1に記載されているような時計では、一次電源部の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すという問題があった。それに対し、本実施形態の時計100f及び消費電力制御装置20fは、上述したように、一次電源部の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すことを防止することができる。
また、消費電力制御部10fは、低消費電力状態が解除される場合に、太陽電池負荷部13(第1の負荷部)に対して、太陽電池1(一次電源部)に予め定められた負荷(負荷抵抗132)を未接続にさせる。
これにより、通常動作状態にある場合、太陽電池1に予め定められた負荷(負荷抵抗132)が接続されないため、太陽電池1によって生成された起電力は、二次電池2の充電と、時計制御部5及び時刻モータとに消費される。よって、時計100f及び消費電力制御装置20fは、通常動作状態にある場合に、太陽電池負荷部13の影響を受けずに、太陽電池1によって生成された起電力を使用することができる。
なお、本発明の実施形態によれば、消費電力制御装置20fは、起電力を生成する太陽電池1(一次電源部)と、予め定められた負荷(負荷抵抗132)を有する太陽電池負荷部13(第1の負荷部)と、時計制御部5及び時刻モータ(第2の負荷部)による消費電力を低減する低消費電力状態にある場合に、太陽電池負荷部13に対して、太陽電池1に予め定められた負荷(負荷抵抗132)を接続させ、予め定められた負荷を接続させた太陽電池1の出力電圧(出力電位)に基づいて、低消費電力状態を解除する消費電力制御部10fとを備える。
これにより、消費電力制御装置20fは、太陽電池1(一次電源部)の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すことを防止することができる。
また、消費電力制御部10fは、低消費電力状態が解除される場合に、太陽電池負荷部13(第1の負荷部)に対して、太陽電池1(一次電源部)に予め定められた負荷(負荷抵抗132)を未接続にさせる。
これにより、消費電力制御装置20fは、通常動作状態にある場合に、太陽電池負荷部13の影響を受けずに、太陽電池1によって生成された起電力を使用することができる。
また、太陽電池負荷部13(第1の負荷部)は、太陽電池1(一次電源部)に予め定められた負荷(負荷抵抗132)を接続するPMOSスイッチ131(スイッチ部)を備える。
これにより、太陽電池負荷部13は、太陽電池1に負荷抵抗132を接続した状態と未接続の状態を切り替えることができる。つまり、消費電力制御装置20fは、低消費電力状態にある場合に、太陽電池1に負荷抵抗132を接続し、通常動作状態にある場合に、太陽電池1に負荷抵抗132を未接続にすることができる。
また、消費電力制御装置20fは、太陽電池1の起電力によって充電される二次電池2(二次電源部)と、二次電池2(二次電源部)の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値以下であるか否かを検出する電圧検出部8(検出部)とを備える。また、消費電力制御部10fは、電圧検出部8によって検出された検出結果が予め定められた閾値以下である場合に、低消費電力状態に遷移させる。さらに、予め定められた負荷は、二次電池2(二次電源部)の出力電圧(出力電位差)が予め定められた閾値と等しく、且つ低消費電力状態が解除されている場合において、時計制御部5及び時刻モータ(第2の負荷部)による消費電力より大きい負荷である。
これにより、予め定められた負荷が、通常動作状態における二次電池2の最小電圧における時計制御部5及び時刻モータの消費電力より大きく定められる。そのため、低消費電力状態から通常動作状態に遷移しても再び低消費電力状態に戻らないために必要な太陽電池1の起電力によって、確実に通常動作状態に遷移させることが可能になる。
また、一次電源部は、太陽電池1であり、予め定められた負荷は、太陽電池1において起電力を生成するパネルに照射される光の照度と起電力との関係に基づいて定められる。
これにより、太陽電池1の起電力を生成する能力に応じて、最適な予め定められた負荷を定めることができる。
また、時計100f(時計装置)は、上述の消費電力制御装置20fを備える。
これにより、時計100f(時計装置)は、上述の消費電力制御装置20fと同様の効果を得ることができる。つまり、時計100f(時計装置)は、太陽電池1(一次電源部)の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すことを防止することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記の実施形態において、一次電源部に太陽電池1を用いる形態を説明したが、他の一次電源部を用いる形態でもよい。例えば、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電素子を一次電源部に用いる形態でもよいし、運動エネルギーを電磁誘導によって電気エネルギーに変換する発電装置を一次電源部に用いる形態でもよい。
また、上記の実施形態において、二次電源部に二次電池2を用いる形態を説明したが、コンデンサ素子を用いる形態でもよい。
また、上記の実施形態において、電源線VDDが時計100f全体の基準電位を示すVDDアースである形態について説明したが、電源線VSSが時計100f全体の基準電位を示すVSSアースである形態でもよい。
また、上記の実施形態において、電子機器は、一例として時計装置である形態を説明したが、他の電子機器に適用してもよい。また、消費電力制御装置20fは、時計装置に適用する形態を説明したが、他の電子機器に適用してもよい。他の電子機器とは、例えば、電子式卓上計算機や電子辞書などでもよい。
また、上記の実施形態において、時計100fは、アナログ表示時計である形態を説明したが、デジタル表示時計に適用してもよいし、アナログ表示・デジタル表示混載時計に適用してもよい。デジタル表示がある場合、停止する時計動作は、時刻モータによる運針動作に限定されるものではなく、液晶表示部などにデジタル時刻表示を表示する動作でもよい。
また、上記の実施形態において、低消費電力状態が時計動作を停止した状態である形態を説明したが、第2の負荷部による消費電力を低減する状態であれば、他の状態でもよい。例えば、時計制御部5が一部の機能を停止した状態でもよいし、時計制御部5を動作させるクロック信号を低い周波数に切り替えた状態でもよい。
また、上記の実施形態において、充電検出逆流防止部9bがNMOSスイッチ92とダイオード素子63とを備える形態を説明したが、ダイオード素子63を備えない形態でもよい。また、充電検出逆流防止部9bが、NMOSスイッチ92を備えない形態でもよい。
また、上記の実施形態において、太陽電池負荷部13は、PMOSスイッチ131と負荷抵抗132とを備える形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、太陽電池負荷部13が負荷抵抗132を備えずに、PMOSスイッチ131のON抵抗を予め定められた負荷に用いる形態でもよい。この場合、負荷抵抗132が不要になるという効果が期待できる。また、太陽電池負荷部13は、負荷抵抗132の代わりにカレントミラー回路などの定電流源回路を備える形態でもよい。この場合、太陽電池1の出力電圧によらずに、安定した負荷を得ることができる。
また、低消費電力状態から通常動作状態に遷移する条件及び通常動作状態から低消費電力状態に遷移する条件は、上記の実施形態に限定されず、他の条件によって遷移される形態でもよい。例えば、消費電力制御部10fは、電圧検出部8によって検出された検出結果が予め定められた閾値以下である場合に、通常動作状態から低消費電力状態に遷移させてもよい。また、消費電力制御部10fは、電圧検出部8によって検出された検出結果が予め定められた閾値より大きい場合に、低消費電力状態から通常動作状態に遷移させてもよい。この場合、電圧検出部8が検出する電圧は、非充電状態である場合には、二次電池2の出力電圧となり、充電状態である場合には、太陽電池1から充電検出逆流防止部9bを介して電源線VDDと電源線VSSとの間に供給される電圧となる。
<第7の実施形態>
続いて、第7の実施形態による電子装置(例えば、時計装置)について図面を参照して説明する。
図15は、第7の実施形態による時計装置100gの構成を示す概略ブロック図である。時計装置(以下、時計という)100gは、例えば、アナログ表示時計である。この図において、時計100gは、太陽電池1、二次電池2、水晶振動子4、時計制御部5g、時刻モータ6、スイッチ7、消費電力制御装置20gを備える。また、消費電力制御装置20gは、発振制御部3、電池電圧検出部8、充電検出逆流防止部(充電検出部)9b、消費電力制御部10g、及びチャタリング防止回路部67を備える。また、時計制御部5gは、モータ駆動部51を備える。
第1の実施形態における異なる時計100(図1)と本実施形態の時計100g(図15)とを比較すると、時計制御部5(図1)が時計制御部5g(図15)に変更され、充電検出逆流防止部9(図1)が充電検出逆流防止部9b(図15)に変更され、消費電力制御部10(図1)が消費電力制御部10g(図15)に変更されている。他の構成は、図1に示す時計100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
また、充電検出逆流防止部9bは、第2の実施形態における充電検出逆流防止部9bと同一であるので、その説明を省略する。なお、充電検出逆流防止部9bは、第1の実施形態の充電検出逆流防止部9、第3の実施形態の充電検出逆流防止部9c、第4の実施形態の充電検出逆流防止部9d、又は、第5の実施形態の充電検出逆流防止部9eに置き換えられてもよい。
また、チャタリング回路67は、第3の実施形態におけるチャタリング回路67と同一であるので、その説明を省略する。
消費電力制御部10gは、第1の実施形態における消費電力制御部10の機能と同一の機能を持つことに加えて、第6の実施形態における消費電力制御部10fの負荷制御信号が追加されているものである。消費電力制御部10gにおける負荷制御信号は、モータ駆動部51に対する切替信号Isとして機能する。
消費電力制御部10gは、時計100gを低消費電力状態とする際、H状態の低消費モード信号を時計制御部5gに出力し、H状態の切替信号Isを時計制御部5gの後述するモータ駆動制御部51に出力する。
これにより、モータ駆動回路51が備える抵抗RS1が、電源線VDDと電源線SVSSとの間に挿入される。そして、太陽電池1が予め定められた抵抗RS1における消費電力より大きい起電力を生成するまで、充電検出逆流防止部9bは、チャタリング防止回路部67に出力する充電検出信号をH状態にしない。これにより、消費電力制御部10gは時計100gを低消費電力状態にさせることができる。
一方、消費電力制御部10gは、充電状態と判定した場合、L状態の低消費モード信号を時計制御部5gに出力し、L状態の切替信号Isを時計制御部5gの後述するモータ駆動制御部51に出力する。
これにより、モータ駆動回路51が備える抵抗RS1が、電源線VDDと電源線SVSSとの間からはずされ、消費電力制御部10gは時計100gを低消費電力状態から通常動作状態に遷移させることができる。
時計制御部5gは、第1の実施形態における時計制御部5と同様の機能を持つが以下の点で異なる。時計制御部5gは、モータ駆動回路51を備える。
モータ駆動回路51は、電源線VDDおよび電源線SVSSと接続されている。
また、モータ駆動回路51は、消費電力制御部10gから入力された切替信号Isに基づいて、7つのゲート信号GS_j(jは1から7までの整数)を生成する。ここで、ゲート信号GS_jは、各スイッチのソース−ドレイン間の導通状態と開放状態を切り替える電圧信号である。
そして、モータ駆動回路51は、生成したゲート信号GS_jに基づいて、抵抗RS1を電源線VDDと電源線SVSSとの間に挿入するか、又は、はずすかを切り替える。
図16は、モータ駆動回路51の回路図の一例である。モータ駆動回路51は、ゲート信号生成部52と、NMOSスイッチQ1と、NMOSスイッチQ2と、PMOSスイッチQ3と、PMOSスイッチQ4と、PMOSスイッチQ5と、PMOSスイッチQ6と、NMOSスイッチQ7と、抵抗RS1と、抵抗RS2を備える。同図において、時刻モータ6のコイル161両端が、それぞれモータ駆動回路51の出力端子Out1と出力端子Out2とに接続されている。
また、モータ駆動回路51内の不図示の第1の負荷部は、PMOSスイッチQ5と、NMOSスイッチQ7と、抵抗RS1とを備える。また、不図示の振動防止部は、不図示の第1の負荷部とを備える。振動防止部は、充電検出信号の振動を防止する。
ゲート信号生成部52は、切替信号IsがH状態の場合、PMOSスイッチQ5のゲート端子に出力するゲート信号GS_5をL状態、NMOSスイッチQ7のゲート端子に出力するゲート信号GS_7をH状態にする。これにより、ゲート信号生成部52は、ソース−ドレイン間をON状態(導通状態)にすることができる。
また、スイッチ信号生成部52は、切替信号IsがH状態の場合、他のスイッチのソース−ドレイン間をOFF状態(開放状態)にするように各ゲート信号を生成する。具体的には、スイッチ信号生成部52は、NMOSスイッチQ1に出力するゲート信号GS_1をL状態、NMOSスイッチQ2に出力するゲート信号GS_2をL状態、PMOSスイッチQ3に出力するゲート信号GS_3をH状態、PMOSスイッチQ4に出力するゲート信号GS_4をH状態、PMOSスイッチQ6に出力するゲート信号GS_6をH状態にする。
そして、ゲート信号生成部52は、生成したゲート信号GS_jを各スイッチQjのゲート端子に出力する。
これにより、ゲート信号生成部52は、PMOSスイッチQ5とNMOSスイッチQ7のソース−ドレイン間をON状態(導通状態)にし、他のスイッチのソース−ドレイン間をOFF状態(開放状態)にする。その結果、モータ駆動回路51は、負荷抵抗としての抵抗RS1を電源VDDと電源線SVSSの間に挿入することができる。
ゲート信号生成部52は、切替信号IsがL状態の場合、各スイッチQjのソース−ドレイン間をOFF状態(開放状態)にする。その結果、モータ駆動回路51は、電源VDDと電源線SVSSの間に挿入された抵抗RS1をはずすことができる。
そして、ゲート信号生成部52は、予め決められた規則(例えば、運針するのに定められた規則)に基づいて、各ゲート信号GS_jを生成する。そして、ゲート信号生成部52は、各ゲート信号GS_jをjが同一のスイッチQjのゲート端子に出力する。ここで、スイッチQjはモータ駆動回路51が備えるj番目のスイッチを表し、例えば、1番目のスイッチQ1はNMOSスイッチQ1を意味する。なお、予め決められた規則については、後述する。
これにより、ゲート信号生成部52は、各スイッチの動作状態(例えば、制動状態、第1の駆動状態、第1の誘起電圧検出状態、第2の駆動状態、第2の誘起電圧検出状態)を切り替えることができる。
NMOSスイッチQ1は、例えば、NMOSトランジスタなどのスイッチである。NMOSスイッチQ1は、ソース端子が電源線VSSに、ドレイン端子が出力端子Out1に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
NMOSスイッチQ1は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_1がH状態である場合、すなわち非充電状態である場合、電源線VSSと出力端子Out1との間を導通する。これにより、二次電池VSSから出力された電流が出力端子Out1に供給される。
一方、NMOSスイッチQ1は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_1がL状態である場合、電源線VSSと出力端子Out1との間を遮断する。これにより、二次電池VSSから出力された電流が出力端子Out1に供給されるのを防ぐ。
NMOSスイッチQ2は、例えば、NMOSトランジスタなどのスイッチである。NMOSスイッチQ2は、ソース端子が電源線VSSに、ドレイン端子が出力端子Out2に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
NMOSスイッチQ2は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_2がH状態である場合、電源線VSSと出力端子Out2との間を導通する。これにより、二次電池VSSから出力された電流が出力端子Out2に供給される。
一方、NMOSスイッチQ2は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_2がL状態である場合、電源線VSSと出力端子Out2との間を遮断する。これにより、二次電池VSSから出力された電流が出力端子Out2に供給されるのを防ぐ。
PMOSスイッチQ3は、例えば、PMOSトランジスタなどのスイッチである。PMOSスイッチQ3は、ソース端子が電源VDDに、ドレイン端子が出力端子Out1に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
PMOSスイッチQ3は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_3がL状態である場合、電源VDDと出力端子Out1との間を導通する。これにより、出力端子OUT1から電源VDDに電流が供給される。
一方、PMOSスイッチQ3は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_3がH状態である場合、電源VDDと出力端子Out1との間を遮断する。これにより、出力端子OUT1から電源VDDに電流が供給されるのを防ぐ。
PMOSスイッチQ4は、例えば、PMOSトランジスタなどのスイッチである。PMOSスイッチQ4は、ソース端子が電源VDDに、ドレイン端子が出力端子Out2に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
PMOSスイッチQ4は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_4がL状態である場合、電源VDDと出力端子OUT2との間を導通する。これにより、出力端子OUT2から電源VDDに電流が供給される。
一方、PMOSスイッチQ4は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_4がH状態である場合、電源VDDと出力端子Out2との間を遮断する。これにより、出力端子Out2から電源VDDに電流が供給されるのを防ぐ。
PMOSスイッチQ5は、例えば、PMOSトランジスタなどのスイッチである。PMOSスイッチQ5は、ソース端子が電源VDDに、ドレイン端子が抵抗RS1の一端に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
PMOSスイッチQ5は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_5がL状態である場合、電源VDDと抵抗RS1との間を導通する。これにより、抵抗RS1から電源VDDに電流が供給される。
一方、PMOSスイッチQ5は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_5がH状態である場合、電源VDDと抵抗RS1との間を遮断する。これにより、抵抗RS1から電源VDDに電流が供給されるのを防ぐ。
PMOSスイッチQ6は、例えば、PMOSトランジスタなどのスイッチである。PMOSスイッチQ6は、ソース端子が電源VDDに、ドレイン端子が抵抗RS2の一端に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
PMOSスイッチQ6は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_6がL状態である場合、電源VDDと抵抗RS2との間を導通する。これにより、抵抗RS2から電源VDDに電流が供給される。
一方、PMOSスイッチQ6は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_6がH状態である場合、電源VDDと抵抗RS2との間を遮断する。これにより、抵抗RS2から電源VDDに電流が供給されるのを防ぐ。
NMOSスイッチQ7は、例えば、NMOSトランジスタなどのスイッチである。NMOSスイッチQ7は、ソース端子が電源線SVSSに、ドレイン端子が出力端子Out1の一端に、ゲート端子がゲート信号生成部52にそれぞれ接続されている。
NMOSスイッチQ7は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_7がH状態である場合、電源線SVSSと出力端子Out1との間を導通する。これにより、電源線SVSSから出力端子Out1に電流が供給される。
一方、NMOSスイッチQ7は、ゲート信号生成部52から入力されるゲート信号GS_7がL状態である場合、電源線SVSSと出力端子Out1との間を遮断する。これにより、電源線SVSSから出力端子Out1に電流が供給されるのを防ぐ。
図17は、第7の実施形態における時刻モータ6の構成を示す概略図である。時刻モータ6は、コイル161と、導電体162と、ロータ163とを備える。同図に置いて、水平方向がX軸で、垂直方向がY軸であり、X軸の値が大きくなる方向を右、Y軸の値が大きくなる方向を上とする。
コイル161の一端は、モータ駆動回路の出力端子Out1に接続され、もう一端は、モータ駆動回路の出力端子Out2に接続されている。コイル161は、モータ駆動回路から入力される電流により、導電体162に磁界を発生させる。
導電体162は、コイル161により発生された磁界の向きによって、ロータ163を回転させる。具体的には、コイル161に出力端子Out1から出力端子Out2の方向に電流が流れることによって、導電体162には、矢印A164の方向に磁界が発生する。ロータ163内の磁界の向きと、導電体162の磁界の向きが反対であることから、ロータ163に斥力が生じ、ロータ163が矢印A165の向きに回転する。
一方、コイル161に出力端子Out2から出力端子Out1の方向に電流が流れることによって、導電体162には、矢印A166の方向に磁界が発生する。ロータ163内の磁界の向きが、導電体162の磁界の向きと同じなるように、ロータ163が矢印A167の向きに回転する。
続いて、切替信号IsがL状態の場合に、ゲート信号生成部52がゲート信号GS_jを生成する際に使用する予め決められた規則の一例について説明する。
図18は、制動状態における各スイッチの状態と、そのときの時刻モータ6のロータ163の回転方向を説明するための図である。図18のAには、各スイッチの状態が示されており、図18のBには、そのスイッチ状態におけるロータ163の回転方向が示されている。
図18のAにおいて、PMOSスイッチQ3と、PMOSスイッチQ4とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
PMOSスイッチQ3と、PMOSスイッチQ4とがON状態となることにより、出力端子Out1と出力端子Out2は両方とも電源VDDと導通状態となり、出力端子Out1と出力端子Out2とが導通した状態になる。
図18のBにおいて、図18のAのように出力端子Out1と出力端子Out2とが導通することにより、ロータ163が回転する際に生じる磁界によりコイル161に電流が発生した場合、コイル161には、その電流を打ち消す向きに電流が生じる。その結果、打ち消す向きに生じた電流が、ロータ163の磁界の向きとは逆向きに磁界を発生させる。そして、発生した磁界がロータ163に対してロータ163の回転方向とは逆方向に回転力を生じさせ、ロータ163の回転を停止させる。すなわち、モータ制御部51は、ロータ163をその位置に留まるように制御する。
図19は、第1の駆動状態における各スイッチの状態と、そのときの時刻モータ6のロータ163の回転方向を説明するための図である。図19のAには、各スイッチの状態が示されており、図19のBには、そのスイッチ状態におけるロータ163の回転方向が示されている。
図19のAにおいて、NMOSスイッチQ2と、PMOSスイッチQ3とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
NMOSスイッチQ2と、PMOSスイッチQ3とがON状態となることにより、出力端子Out1から出力端子Out2へ電流iが流れる。
図19のBにおいて、図19のAのように出力端子Out1から出力端子Out2へ電流iが流れることにより、コイル161は、導電体162に矢印A164の向きに磁界を発生させる。導電体162に生じた磁界の向き(矢印A164)と、ロータ163内の磁界の向きが反対であることから、ロータ163に斥力が生じ、ロータ163が矢印A165の向きに回転する。
図20は、第1の誘起電圧検出状態の各スイッチの状態と、そのときの時刻モータ6のロータ163の回転方向を説明するための図である。図20のAには、各スイッチの状態が示されており、図20のBには、そのスイッチ状態におけるロータ163の回転方向が示されている。
図20のAにおいて、PMOSスイッチQ3と、PMOSスイッチQ6とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
PMOSスイッチQ3と、PMOSスイッチQ6とがON状態となることにより、出力端子Out1は、電源VDDと導通し、出力端子Out2は抵抗RS2を介して電源VDDと導通する。
図20のBにおいて、同図の向かって左側に示すスイッチ状態の場合に、ロータ163が回転することにより、導電体162に磁界が生じ、その磁界によりコイル161に電流が生じる。コイル161は、生じた電流を抵抗RS2に供給し、抵抗RS2では誘起電圧Vrs2が生じる。時計制御部5gは、この誘起電圧Vrs2が予め決められた閾値を超える場合、ロータ163が回転したと判定する。一方、この誘起電圧Vrs2が予め決められた閾値以下の場合、ロータ163が回転しなかったと判定する。
図21は、第2の駆動状態における各スイッチの状態と、そのときの時刻モータ6のロータ163の回転方向を説明するための図である。図21のAには、各スイッチの状態が示されており、図21のBには、そのスイッチ状態におけるロータ163の回転方向が示されている。
図21のAにおいて、NMOSスイッチQ1と、PMOSスイッチQ4とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
NMOSスイッチQ1と、PMOSスイッチQ4とがON状態となることにより、出力端子Out1から出力端子Out2へ電流iが流れる。
図21のBにおいて、図21のAのように出力端子Out2から出力端子Out1へ電流iが流れることにより、コイル161は、導電体162に矢印A166の向きに磁界を発生させる。導電体162に生じた磁界の向き(矢印A166)と、ロータ163内の磁界の向きが反対であることから、ロータ163に斥力が生じ、ロータ163が矢印A608の向きに回転する。
図22は、第2の誘起電圧検出状態の各スイッチの状態と、そのときの時刻モータ6のロータ163の回転方向を説明するための図である。図22のAには、各スイッチの状態が示されており、図22のBには、そのスイッチ状態におけるロータ163の回転方向が示されている。
図22のAにおいて、PMOSスイッチQ4と、PMOSスイッチQ5とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
PMOSスイッチQ4と、PMOSスイッチQ5とがON状態となることにより、出力端子Out2は、電源VDDと導通し、出力端子Out1は抵抗RS1を介して電源VDDと導通する。
図22のBにおいて、同図の向かって左側に示すスイッチ状態の場合に、ロータ163が回転することにより、導電体162に磁界が生じ、その磁界によりコイル161に電流が生じる。コイル161は、生じた電流を抵抗RS1に供給し、抵抗RS1では誘起電圧Vrs1が生じる。時計制御部5gは、この誘起電圧Vrs1が予め決められた閾値を超える場合、ロータ163が回転したと判定する。一方、この誘起電圧Vrs1が予め決められた閾値以下の場合、ロータ163が回転しなかったと判定する。
図23は、消費電力制御部10gにより低消費電力状態に設定された場合の各スイッチの状態を説明するための図である。同図には、各スイッチの状態が示されている。
同図において、PMOSスイッチQ5と、NMOSスイッチQ7とがON状態(導通状態)であり、その他のスイッチはOFF状態(開放状態)であることが示されている。
PMOSスイッチQ5と、NMOSスイッチQ7とがON状態となることにより、出力端子Out1は抵抗RS1を介して電源VDDと導通し、また出力端子Out1は、電源線SVSSと導通する。すなわち、抵抗RS1が、電源VDDと電源線SVSSとの間に挿入される。
この場合、出力端子Out1から出力端子Out2に電流が流れないので、ロータ163は回転しない。
以上により、消費電力制御部10gが、低消費電力状態に設定すると、消費電力制御部10gは、モータ駆動回路51にH状態の切替信号Isを出力する。モータ駆動回路51は、H状態の切替信号Isが入力された場合、抵抗RS1を電源線VDDと電源線SVSSとの間に抵抗RS1を挿入する。これにより、消費電力制御部10gは、時計制御部5gを通常動作状態から低消費電力状態に遷移させる(又は、低消費電力状態を維持させる)ことができる。
一方、消費電力制御部10gが、低消費電力状態中に充電状態を検出すると、消費電力制御部10gは、モータ駆動回路51にL状態の切替信号Isを出力する。モータ駆動回路51は、L状態の切替信号Isが入力された場合、抵抗RS1を電源線VDDと電源線SVSSとの間に抵抗RS1からはずす。これにより、消費電力制御部10gは、時計制御部5gを低消費電力状態から通常動作状態に遷移させる(又は、通常動作状態を維持させる)ことができる。
図24は、第7の実施形態における通常動作時の時計100gにおける時計制御部5gの処理の流れを示したフローチャートである。まず、時計制御部5gは、制動状態にする(ステップS401)。時計制御部5gは、予め決められた時間(例えば、1秒)毎に生じる内部信号である駆動タイミング信号が発生したか否か判定する(ステップS402)。駆動タイミング信号が発生していない場合(ステップS402 NO)、時計制御部5gは、ステップS402の処理に戻る。
一方、駆動タイミング信号が発生した場合(ステップS402 YES)、時計制御部5gは、予め決められた第一の所定時間の間、第1の駆動状態に遷移させる(ステップS403)。次に、時計制御部5gは、予め決められた所定時間の間、第1の誘起電圧検出状態に遷移させる(ステップS404)。次に、時計制御部5gは、誘起電圧があるか否か判定する(ステップS405)。
誘起電圧があると判定した場合(ステップS405 YES)、時計制御部5gは、ステップS409の処理に進む。一方、誘起電圧がないと判定した場合(ステップS405 NO)、時計制御部5gは、予め決められた所定時間の間、制動状態に遷移させる(ステップS406)。次に、時計制御部5gは、第1の誘起電圧検出状態に遷移させた回数が、予め決められた繰り返し回数に到達したか否か判定する(ステップS407)。
予め決められた繰り返し回数に到達していない場合(ステップS407 NO)、時計制御部5gは、ステップS404の処理に戻る。一方、予め決められた繰り返し回数に到達した場合(ステップS407 YES)、時計制御部5gは、予め決められた第二の所定時間の間、第1の駆動状態に遷移させる(ステップS408)。次に、時計制御部5gは、制動状態に遷移させる(ステップS409)。
時計制御部5gは、予め決められた時間(例えば、1秒)毎に生じる駆動タイミング信号が発生したか否か判定する(ステップS410)。駆動タイミング信号が発生していない場合(ステップS410 NO)、時計制御部5gは、ステップS409の処理に戻る。一方、駆動タイミング信号が発生した場合(ステップS410 YES)、時計制御部5gは、予め決められた第一の所定時間の間、第2の駆動状態に遷移させる(ステップS411)。
次に、時計制御部5gは、予め決められた所定時間の間、第2の誘起電圧検出状態に遷移させる(ステップS412)。
次に、時計制御部5gは、誘起電圧があるか否か判定する(ステップS413)。誘起電圧があると判定した場合(ステップS413 YES)、時計制御部5gは、ステップS401の処理に戻る。一方、誘起電圧がないと判定した場合(ステップS413 NO)、時計制御部5gは、予め決められた所定時間の間、制動状態に遷移させる(ステップS414)。
次に、時計制御部5gは、第2の誘起電圧検出状態に遷移させた回数が、予め決められた繰り返し回数に到達したか否か判定する(ステップS415)。予め決められた繰り返し回数に到達していない場合(ステップS412 NO)、時計制御部5gは、ステップS412の処理に戻る。一方、予め決められた繰り返し回数に到達した場合(ステップS412 YES)、時計制御部5gは、予め決められた第二の所定時間の間、第2の駆動状態に遷移させる。次に、時計制御部5gは、ステップS401の処理に戻る。
以上、本実施形態の時計100gは、制動状態、第1の駆動状態、第1の誘起電圧検出状態、(場合によっては更に第1の駆動状態)、制動状態、第2の駆動状態、第2の誘起電圧検出状態、(場合によっては更に第2の駆動状態)を繰り返すことにより、時刻モータ6のロータ163を回転させる。
本実施形態の時計100gの動作は、図14に示すフローチャートにおけるステップS306の処理以外は、同一であるのでフローチャートを省略する。図14のステップS306において、本実施形態の消費電力制御部10gは、モータ駆動回路51のPMOSスイッチQ5とNMOSスイッチQ7とをON状態(導通状態)にする。これにより、消費電力制御部10gは、モータ駆動回路51に、負荷抵抗としての抵抗RS1を電源VDDと電源線SVSSの間に挿入させる。すなわち、消費電力制御部10gは、太陽電池1に予め定められた負荷(ここでは抵抗RS1)を接続させる。
以上、本実施形態の時計100gは、一次電源部の起電力が十分でない場合に、低消費電力状態と通常動作状態との間の遷移を繰り返すことを防止することができる。また、本実施形態の時計100gは、第6の実施形態における太陽電池負荷部13の負荷抵抗132を、モータ駆動回路51の抵抗RS1と兼用することにより、第6の実施形態の時計100fに比べて、回路規模の増加を軽減することができる。
なお、本実施形態の時計100gでは、充電検出信号の振動を防止する振動防止部は第1の負荷部を備えたが、これに限らず、振動防止部は、更に、ダイオード素子63、チャタリング防止回路部67のうち少なくとも1つを備えていてもよい。また、振動防止部は、上記ダイオード素子63に代えて、第3又は第4の実施形態における各チャタリング防止部(11c、11d)のうち少なくとも1つを備えていてもよい。
なお、上記の実施形態において、時計100における発振制御部3、水晶発振子4、時計制御部5、電池電圧検出部8、充電検出逆流防止部9、及び消費電力制御部10の各部は、専用のハードウェアによって実現されてもよく、また、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成され、上述の各機能は、プログラムによって実現されてもよい。また、上述の各部は、IC(Integrated Circuit)などの集積回路によって実現してもよい。
また、上記の各実施形態において、時計(100b、100c、100d、100e、又は100f、100g)における各部は、専用のハードウェアによって実現されてもよく、また、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成され、上述の各機能は、プログラムによって実現されてもよい。また、上述の各部は、IC(Integrated Circuit)などの集積回路によって実現してもよい。
なお、上述した時計(100、100b、100c、100d、100e、又は100f、100g)は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各部の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。