JP2012166868A - 被記録媒体給送装置、記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動部材(アーム)に給送ローラーを支持させる構成において、給紙条件設定の自由度を向上させ、もって適切な給紙に資することのできる給送装置を提供する。
【解決手段】給送装置2は、ピックアップローラー16と、揺動軸18を中心に揺動可能に設けられた、ピックアップローラー16を支持する第1揺動部材17と、回転軸11aを中心に揺動可能に設けられた、揺動軸18を支持する第2揺動部材13と、第2揺動部材13を揺動させる駆動手段10と、を備えている。第2揺動部材13を揺動させることにより、給紙条件を構成する2つの条件(角度α、距離L)が一度に同じ方向に動き、給紙条件の設定範囲が拡がり、もって給紙条件設定の自由度が向上し、より一層適切な給紙に資することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、被記録媒体を給送する被記録媒体給送装置、およびこれを備えた記録装置に関する。
ファクシミリやプリンター等に代表される記録装置には、被記録媒体の一例としての記録用紙を積層状態で収容可能であるとともに、収容された記録用紙のうち最上位のものから給紙ローラー(ピックアップローラーとも呼ばれる場合がある)によって1枚ずつ取り出して給紙する給紙装置が設けられたものがある。
この様な給紙装置において、給紙ローラーが、回動可能なアームの一端側(アームの回動中心から離れた側)に設けられたものがあるが、この構成の場合、収容されている記録用紙が消費されるにつれ、アームの回動に伴い給紙ローラーからトレイ先端の傾斜壁までの間隔が変化し、給紙性能が安定しないという問題点がある。
この様な問題を解決する為に、特許文献1には、給紙ローラーを支持するアームを、移動機構によってトレイ先端の傾斜壁と平行に移動させる様に構成された給紙装置が開示されている。これによれば、トレイに収納されている記録用紙の量にかかわらず、トレイ先端の傾斜壁と給紙ローラーとの間隔が一定になり、給紙性能を安定化させることができる。
特開2009−7144号公報
上記特許文献1記載の構成は、アームがトレイ先端の傾斜壁と平行に移動するのみであり、給紙条件設定の自由度に欠けるという欠点があった。
以下、回動するアーム(揺動部材)に給送ローラーが支持された構成における、給紙条件を決定する各要素を示す為の模式図である図5を参照しながらより詳しく説明する。
図5において符号Eは給送ローラーを示しており、符号S1はアーム(不図示)の回動支点を示している。給送ローラーEは、回動支点S1まわりに回動することにより位置を変えることができる様になっている。
符号Cはトレイ先端の分離斜面(傾斜壁)を示しており、符号Dは記録用紙の上面を示している。また符号S2は給送ローラーEと記録用紙との接触点を示している。更に、符号Lは接触点S2から分離斜面Cまでの水平方向(記録面と平行な方向)距離、符号Aは回動支点S1と接触点S2との間の水平方向距離、符号Bは回動支点S1と記録用紙との間の垂直方向距離、をそれぞれ示している。加えて、符号Wは図示しない付勢手段が給送ローラーEを記録用紙に向けて付勢することによって給送ローラーEが記録用紙に圧接する荷重を、符号rは給送ローラーEの回転方向を、それぞれ示している。更に加えて、角度αは、回動支点S1と接触点S2とを結ぶ線と、記録用紙とがなす角度(くさび角)を示している。
給紙条件は、送り出すべき記録用紙を確実に送り出す観点(ノンフィード防止)と、送り出すべき用紙に連れられて次位以降の用紙が送り出されることを防止する観点(ダブルフィード防止)と、の双方から決定される。例えば、ノンフィード防止の観点では荷重Wは大きいほうが良い(但し、荷重Wを大きくするとダブルフィードが生じ易い)。また、距離Lが長ければ、用紙先端が撓み易いので、ノンフィード防止の観点で有利となる(但し、距離Lを大きくするとダブルフィードが生じ易い)。
更に、くさび角αが大きいと、所謂「くさび効果」が顕著となり、ノンフィードが発生し難くなる(但し、その反面ダブルフィードが生じ易くなる)。具体的には、給送ローラーEは送り出し力Fを記録用紙に対して付与する為、その反力F’を記録用紙から受ける。従ってこの反力F’により、給送ローラーEを支持するアームには回動支点S1まわりのモーメントMが働く。
このモーメントMは、給送ローラーEを記録用紙に対して押し付ける力として作用するので、くさび角αが大きくなるほどノンフィードが発生し難くなり(ダブルフィードが生じ易くなり)、逆にくさび角αが小さくなるほどノンフィードが発生し易くなる(ダブルフィードが生じ難くなる)。尚、くさび効果によって給送ローラーEが記録用紙に向かって押し付けられる力は、概ねF’×[B/A]=F’×tanαで評価することができる。
以上の様に、給紙条件は、或る条件をノンフィード側に有利にすると、ダブルフィードの危険性が高くなるといった、トレード・オフの関係にあり、即ち両者のバランスを保ったセッティングとする必要があることから、その適切なセッティングは容易ではない。
そして上記特許文献1記載の構成にあっては、ノンフィードを防止する観点でくさび効果の大小を調整することはできるが、距離Lの調整はアームと記録用紙との成す角度の調整でしか行うことができないことから、給紙条件の設定の自由度が低かった。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、揺動部材(アーム)に給送ローラーを支持させる構成において、給紙条件設定の自由度を向上させ、もってより一層適切な給紙に資することのできる給送装置を提供することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る被記録媒体給送装置は、被記録媒体を収容する被記録媒体収容部と、前記被記録媒体収容部に収容された被記録媒体を前記被記録媒体収容部から送り出す給送ローラーと、被記録媒体の送り出し方向と交差する方向に延びる第1の揺動軸を中心に揺動可能に設けられるとともに、前記給送ローラーを支持する第1の揺動部材と、被記録媒体の送り出し方向と交差する方向に延びる第2の揺動軸を中心に揺動可能に設けられるとともに、前記第1の揺動軸を支持する第2の揺動部材と、前記第2の揺動部材を揺動させる駆動手段とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、被記録媒体を給送する給送ローラーを支持する第1の揺動部材は、その揺動軸が、別の揺動可能な第2の揺動部材によって支持されており、即ち第1の揺動部材の揺動中心が第2の揺動部材の揺動中心まわりに回動可能であるので、上述したくさび効果を大きくする方向(ノンフィード防止に有利な方向)に第2の揺動部材を揺動させれば、同時に給送ローラーから分離斜面までの距離(図5のL)も長くなり、即ちノンフィード防止に有利となる。
逆に、上述したくさび効果を小さくする方向(ダブルフィード防止に有利な方向)に第2の揺動部材を揺動させれば、同時に給送ローラーから分離斜面までの距離も短くなり、即ちダブルフィード防止に有利となる。つまり、第2の揺動部材を揺動させることにより、給紙条件を構成する2つの条件(図5のくさび角αと距離L)が一度に同じ方向に動くこととなるので、給紙条件の設定範囲が拡がり、もって給紙条件設定の自由度が向上し、より一層適切な給紙に資することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記駆動手段を制御する制御部は、被記録媒体の種類に応じて、前記第2の揺動部材の姿勢を切り換える、ことを特徴とする。本態様によれば、前記駆動手段を制御する制御部は、被記録媒体の種類に応じて、前記第2の揺動部材の姿勢を切り換えるので、被記録媒体の種類に応じた適切な給紙条件に設定することができる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記被記録媒体収容部は、被記録媒体を収容する下段側トレイ、および前記下段側トレイの上部において前記下段側トレイに対してスライド可能な、被記録媒体を収容する上段側トレイ、を備えて成る被記録媒体カセットであり、前記第1の揺動部材は、付勢手段によって前記給送ローラーが被記録媒体に接する方向に付勢された状態に設けられており、前記付勢手段が前記第1の揺動部材を付勢する際の付勢力は、付勢力調整手段によって調整可能に構成されており、前記制御部は、前記付勢力調整手段を制御可能であり、少なくとも前記下段側トレイから被記録媒体を送り出す場合には、前記付勢力調整手段を利用して前記給送ローラーが被記録媒体を送り出す力を調整することを特徴とする。
下段側トレイから被記録媒体を送り出す場合は、上段側トレイから被記録媒体を送り出す場合に比して、相対的に図5の角度αが大きくなるので、相対的にくさび角αの変化に伴うくさび効果の感受性(変化の度合い)も大きくなる(上述したくさび効果はtanαに比例する為)。つまり、下段側トレイから被記録媒体を送り出す場合は、上段側トレイから被記録媒体を送り出す場合よりも、給紙条件の設定が難しくなり易いが、付勢力調整手段を利用することでこれを補うことができ、上段側トレイから被記録媒体を送り出す場合と、下段側トレイから被記録媒体を送り出す場合と、の双方において、給紙条件を適切に設定することができる。
尚、本明細書では記録装置本体に対して着脱可能な一つのユニット体全体を「カセット」と言い、このカセット内に設けられた複数の被記録媒体収容部を「トレイ」と言うこととする。
本発明の第4の態様に係る記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録手段と、第1から第3の態様のいずれかに係る被記録媒体給送装置と、を備えたことを特徴とする。本態様によれば、記録装置において、上述した第1から第3の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図。 給送装置の斜視図(模式図)。 第2揺動部材を駆動する駆動機構の正面図。 (A)、(B)は第2揺動部材を駆動する駆動機構の正面図であり、(A)はくさび角αがα1をとる状態、(B)はくさび角αがα2(α2>α1)をとる状態を示す図。 揺動部材に給送ローラーが支持された構成における、給紙条件を決定する各要素を示す為の模式図。
以下、図1乃至図4を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明に係る「記録装置」の一実施形態であるインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の用紙搬送経路を示す側断面図、図2は給送装置2の斜視図、図3は第2揺動部材13を駆動する駆動機構10の正面図、図4(A)、(B)は同正面図であり、図4(A)はくさび角αがα1をとる状態、図4(B)はくさび角αがα2(α2>α1)をとる状態を示す図である。尚、図2では説明の都合上、上段側トレイ60をはじめとし、説明に不要な構成要素は図示を省略している。また、他の図においても説明に不要な構成要素は適宜図示を省略している。
以下、図1を参照しつつプリンター1の全体構成について概説する。プリンター1は、装置底部に給送装置2を備え、当該給送装置2から、「被記録媒体」の一例としての用紙(主として単票紙)を1枚ずつ給送し、記録手段4において記録(インクジェット記録)を行い、装置前方側(図1において左側)に設けられた図示しない排紙スタッカへ向けて排出される基本構成を備えている。
以下、用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。
給送装置2は、用紙カセット100と、「給送ローラー」としてのピックアップローラー16と、ガイドローラー20と、分離手段21と、を備えている。
複数枚の用紙Pを積層状態でセット可能な用紙カセット100は、給送装置2の装置本体1aに対し、装置前方側から装着及び取り外し可能であり、下部に位置して用紙カセット100の基体を構成する下段側トレイ50と、その上部に位置する、給送可能位置と退避領域との間を用紙送り方向に沿ってスライド可能な上段側トレイ60と、の2つの用紙収容部を備えている。また更に、上段側トレイ60の上部には、当該上段側トレイ60の用紙収容空間を覆う蓋部材66が、上段側トレイ60に対して用紙送り方向に沿って(換言すれば、用紙排出方向に沿って)スライド可能に設けられている。
尚、図1及び図2においては、下段側トレイ50に収容される用紙を符号P1で、上段側トレイ60に収容される用紙を符号P2で、それぞれ示している(以下特に区別する必要がない場合は「用紙P」と言う)。
下段側トレイ50は、その底面50aに、用紙送り方向(即ち、用紙長さ方向)にスライド可能なエッジガイド51を備えており、このエッジガイド51により後端エッジの位置が規制されるようになっている。また、用紙送り方向と直交する方向(即ち、用紙幅方向)にスライド可能なエッジガイド52も設けられており、このエッジガイド52により、用紙P1のサイドエッジの位置が規制されるようになっている。
一方、上段側トレイ60についても下段側トレイ50と同様に、その底面60aに、用紙長さ方向にスライド可能なエッジガイド61と、用紙幅方向にスライド可能なエッジガイド(不図示)と、を備えている。
次に、図示しないモーターによって回転駆動されるピックアップローラー16は、「第1の揺動軸」としての揺動軸18を中心に揺動する第1揺動部材17に設けられており、上段側トレイ60が最も装置後方側(図1において左方向:用紙カセット100の引き抜き方向側)にスライドした状態、即ち上段側トレイ60が退避領域にあるときは、下段側トレイ50に収容された用紙P1の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P1を下段側トレイ50から送り出す。
また上段側トレイ60が最も装置前方側(図1において右方向:用紙カセット100の装着方向側)にスライドした突き当て位置にあるとき、即ち上段側トレイ60の給送可能位置では、ピックアップローラー16は上段側トレイ60に収容された用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を上段側トレイ60から送り出す。
この上段側トレイ60が給送可能位置に位置決めされた状態では、下段側トレイ50の分離斜面54が、上段側トレイ60の前方側内壁よりも上段側トレイ60に収容された用紙先端側に突出するように構成されており、これにより分離斜面54が上段側トレイ60から用紙が送り出される際の分離手段として利用されるようになっている。即ち、下段側トレイ50の分離斜面54が、下段側トレイ50と上段側トレイ60の共通の分離手段として利用される様になっている。
次に、分離斜面54の下流側には自由回転可能なガイドローラー20が設けられ、このガイドローラー20の下流側には、分離ローラー22と駆動ローラー23とを備えて構成された分離手段21が設けられている。分離ローラー22は、外周面が弾性材によって形成されるとともに駆動ローラー23と圧接可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構により、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。従って重送されようとする次位以降の用紙Pが、当該分離ローラー22と駆動ローラー23との間で止められ、即ち重送が防止される様になっている。尚、駆動ローラー23は図示しないモーターにより用紙Pを下流側へ送る方向に回転駆動される。
分離手段21の下流側には、図示しないモーターにより回転駆動される駆動ローラー26と、駆動ローラー26との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー27と、を備えて構成された第1中間送り部25が設けられており、この第1中間送り部25により、用紙Pが更に下流側へと送られる。尚、符号29は、用紙Pが湾曲反転経路を通過する際の(特に用紙後端が通過する際の)通紙負荷を軽減する従動ローラーを示している。
従動ローラー29の下流側には図示しないモーターにより回転駆動される駆動ローラー32と、駆動ローラー32との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー33と、を備えて構成された第2中間送り部31が設けられており、この第2中間送り部31により、用紙Pが更に下流側へと送られる。
第2中間送り部31の下流側には、記録手段4が配置されている。記録手段4は、搬送手段5と、記録ヘッド42と、下部紙案内39と、排出手段6と、を備えている。搬送手段5は、モーターによって回転駆動される搬送駆動ローラー35と、該搬送駆動ローラー35に圧接して従動回転するよう上部紙案内37に軸支される搬送従動ローラー36とを備えて構成されている。搬送手段5に到達した用紙Pは、搬送駆動ローラー35と搬送従動ローラー36とによってニップされた状態で搬送駆動ローラー35が回転することにより、下流側へと精密送りされる。
続いて記録ヘッド42はキャリッジ40の底部に設けられ、当該キャリッジ40は主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸41にガイドされながら、図示しない駆動モーターによって主走査方向に往復動する様に駆動される。尚、キャリッジ40はインクカートリッジを搭載しない所謂オフキャリッジタイプであり、インクカートリッジ(図示せず)がキャリッジ40から独立して設けられ、インク供給チューブ(図示せず)を介してインクカートリッジから記録ヘッド42へとインクが供給されるように構成されている。
記録ヘッド42と対向する位置には下部紙案内39が設けられ、当該下部紙案内39によって、用紙Pと記録ヘッド42との距離が規定されるようになっている。そして下部紙案内39の下流側には、記録の行われた用紙Pを排出する排出手段6が設けられている。排出手段6は図示しないモーターによって回転駆動される排出駆動ローラー44と、当該排出駆動ローラー44に接して従動回転する排出従動ローラー45とを備えて構成され、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出手段6により、図示を省略する排紙スタッカへと排出される。
以上がプリンター1の概要であり、以下、給送装置2の構成について更に詳説する。
図2及び図3において、給送ローラー16を支持する第1揺動部材17は、上述した様に揺動軸18を中心に揺動可能に設けられている。尚、揺動軸18は、本実施形態では用紙送り出し方向と直交する方向に延び、図示を省略するモーターから給送ローラー16へ動力を伝達する動力伝達軸としても機能する。
即ち、揺動軸18の軸端には歯車12が設けられており、この歯車12には図示を省略するモーターの動力を受けて回転する歯車11が噛合している。一方、第1揺動部材17の側において揺動軸18には太陽歯車として機能する歯車76が設けられており、そして2つの第1揺動部材17の間には歯車76の周囲を遊星運動する遊星歯車輪列77が設けられており、この遊星歯車輪列77の遊星回転によって第1揺動部材17が揺動し、また各歯車自身の回転によって2つの第1揺動部材17の両側に配置された2つの給送ローラー16が回転する様になっている。
次に、第1揺動部材17にはばね係止部17aが形成されており、このばね係止部17aにコイルばね15の一端15bが係止し、コイルばね15のばね力が第1揺動部材17に作用し、給送ローラー16が用紙に圧接する方向に第1揺動部材17が付勢された状態となっている。
ここで、コイルばね15の他端15aは、可動ばね係止部14に係止している。可動ばね係止部14は、図3の上下方向に変位可能に設けられているとともに、駆動部80によって図3の上下方向に駆動される。この駆動部80は制御部71によって制御され、即ち制御部71により、コイルばね15の開き角(図4において符号β1、β2で示す)、つまりコイルばね15が第1揺動部材17を付勢する際の付勢力(図5において符号Wで示した荷重を産み出す付勢力)が調整可能となっている。即ち、可動ばね係止部14及び駆動部80は、第1揺動部材17を付勢する際の付勢力を調整する付勢力調整手段を構成する。
次に、揺動軸18は、歯車11の回転軸11aを中心に揺動可能に設けられた第2揺動部材13に軸支されている。第2揺動部材13は、「第2の揺動軸」として機能する、本実施形態では用紙送り出し方向と直交する方向に延びる回転軸11aに対して歯車11とは独立して(歯車11の回転の影響を受けずに)揺動可能に設けられている。第2揺動部材13の外周の一部には歯車部13aが形成されており、この歯車部13aが歯車65と噛合し、歯車65の回転によって第2揺動部材13が揺動駆動される様になっている。
歯車65は図示しないモーターを含む駆動部78によって駆動され、この駆動部78が制御部71によって制御される様になっている。即ち、制御部71により、第2揺動部材13の姿勢が制御されることとなり、図5に示したくさび角度(くさび効果)が調整可能となっている。尚、くさび角αの変化に伴い、給送ローラー11と用紙との接触点S2から、分離斜面54までの距離(図5において符号L)も変化することとなる。以上の様に、第2揺動部材13を駆動する駆動機構10は、歯車部13aと、歯車65と、モーターを含む駆動部78と、を備えて構成される。
第2揺動部材13にはロータリースケール70が取り付けられており、このロータリースケール70の変位を検出するロータリーエンコーダ69により、制御部71は第2揺動部材13の揺動角を検出できる様になっている。尚、符号73は度当て部を示しており、図3に示す状態から第2揺動部材13を半時計回り方向に揺動させて、第2揺動部材13を度当て部73に当て、停止した際のモーター電流値の増加を検出することで、制御部71は第2揺動部材13の基準姿勢(ホームポジション)を検出可能となっている。
続いて符号74は、第2揺動部材13に対して進退可能に設けられるストッパーを示しており、このストッパー74は図3の紙面表裏方向に変位可能に設けられるとともに、駆動部79によって図3の紙面表裏方向に駆動される。ストッパー74が第2揺動部材13に対して進出した状態では、ストッパー74の先端が第2揺動部材13に圧接し、摩擦力によって第2揺動部材13の姿勢を保持できる。逆にストッパー74が第2揺動部材13から退避した状態では、ストッパー74の先端が第2揺動部材13から離れ、これにより第2揺動部材13が揺動可能な状態となる。尚、このストッパー74を駆動する駆動部79は、制御部71によって制御される。
以上のようにプリンター1においては第2揺動部材13の姿勢(即ち図5のくさび角α:くさび効果)を調整することができる。図4(A)、(B)は第2揺動部材13の姿勢を変化させた際の状態を示すものであり、α1<α2、L1<L2となっている。尚、コイルばね15の開き角は一定に維持され、β1=β2となっている。
図4(A)から図4(B)への変化では、くさび角αが大きくなることにより(α1<α2)、くさび効果が顕著となり、給送ローラー16がより一層用紙に押し付けられ、これによりノンフィードが発生し難くなる。また同時に、距離Lが長くなることにより(L1<L2)、用紙先端が撓み易くなり、ノンフィード防止の観点で有利となる。尚、くさび角αを小さくすれば、上記とは逆にくさび効果が緩和してダブルフィード防止に有利となるとともに、距離Lは短くなるので、用紙先端が撓み難くなることでもダブルフィード防止に有利となる。
つまり、第2揺動部材13を揺動させることにより、給紙条件を構成する2つの条件(くさび角α、距離L)が一度に同じ方向に動くこととなるので、給紙条件の設定範囲が拡がり、もって給紙条件設定の自由度が向上し、より一層適切な給紙に資することが可能となる。
尚、この様な第2揺動部材13の姿勢調整は、例えば用紙種別に応じて切り換えることができる。一例として、腰の弱い普通紙と腰の強い専用紙の場合、専用紙はノンフィード防止を優先して図4(B)に示す様にくさび角αを大きくし、逆に普通紙はダブルフィード防止を優先して図4(A)に示す様にくさび角αを小さくすることが考えられる。尚、これは装置構成に応じて適宜設定するものであり、必ずしもこれに限られるわけではない。また、本実施形態では可動ばね係止部14の位置を調整することでも給紙条件を設定できるので、これを利用することもできる。
ところで、用紙収容枚数が多い場合と少ない場合、即ち上段、下段の各トレイに収容された用紙高さが異なる場合には、くさび角α(距離L)、ばね開き角β、のこれらパラメータも変化するので、用紙収容枚数に拘わらず給紙条件を一定にする為には、用紙積載高さに応じてくさび角α(距離L)、ばね開き角β、のこれらパラメータを調整することが好ましい。
従って本実施形態では、下段側トレイ50、上段側トレイ60、のそれぞれに、用紙積載高さを検出するセンサー67、68を設け、この用紙高さセンサー67、68による検出値に基づいて、制御部71がくさび角α(距離L)、ばね開き角β、のこれらパラメータを調整する様に構成されている。尚、用紙高さセンサー67、68は、用紙と直接接触するメカニカル式のセンサーであっても良いし、用紙と接触しない非接触式のセンサーであっても良い。
尚、用紙高さに応じたくさび角α(距離L)、ばね開き角β、のこれらパラメータは、用紙高さ毎に最適な値が予め実験により求められ、図示しない記憶手段に格納されており、制御部71はこれにより用紙高さに応じた最適な角度α(距離L)、ばね開き角β、になる様、制御することができる。
また、本実施形態では、制御部71は、少なくとも下段側トレイ50から用紙P1を送り出す場合には、可動ばね係止部14を変位させてばね開き角β、即ちコイルばね15がピックアップローラー16を用紙に向けて付勢する付勢力を調整することで、ピックアップローラー16が用紙P1を送り出す力(図5において符号F)を調整する。即ち、当該送り出し力Fの調整に際して基本的にくさび角αの調整は行わず、くさび角αは用紙積載枚数に拘わらず一定に維持するのみとする。
これは、以下の理由による。即ち、下段側トレイ50から用紙P1を送り出す場合は、上段側トレイ60から用紙P2を送り出す場合に比して、相対的にくさび角αが大きくなるので、相対的なくさび角αの変化に伴うくさび効果の感受性(変化の度合い)も大きくなる(上述したくさび効果はtanαに比例する為)。
即ち、下段側トレイ50から用紙P1を送り出す場合は、上段側トレイ60から用紙P2を送り出す場合よりも、給紙条件の設定が難しくなり易い。従って下段側トレイ50から用紙P1を送り出す場合には、基本的にくさび角αの調整は行わず、可動ばね係止部14を変位させてばね開き角β、即ちコイルばね15がピックアップローラー16を用紙に向けて付勢する付勢力を調整することで、上段側トレイ60から用紙P2を送り出す場合と、下段側トレイ50から用紙P1を送り出す場合と、の双方において、給紙条件を適切に設定することができる。
1 インクジェットプリンター、2 給送装置、4 記録手段、5 搬送手段、6 排出手段、10 駆動機構、11 太陽歯車、11a 回転軸、12 遊星歯車、13 第2揺動部材、13a 歯車部、14 ストッパー、15 コイルばね、15a 他端、15b 一端、16 ピックアップローラー、17 第2揺動部材、18 揺動軸、20 従動ローラー、21 分離手段、22 分離ローラー、23 駆動ローラー、25 第1中間送り部、26 駆動ローラー、27 アシストローラー、29 従動ローラー、31 第2中間送り部、32 駆動ローラー、33 アシストローラー、35 搬送駆動ローラー、36 搬送従動ローラー、37 上部紙案内、39 下部紙案内、40 キャリッジ、41 キャリッジガイド軸、42 記録ヘッド、44 排出駆動ローラー、45 排出従動ローラー、
50 下段側トレイ、51、52 エッジガイド、54 分離斜面、60 上段側トレイ、61 エッジガイド、65 駆動歯車、67 上段側トレイ用紙高さセンサー、68 下段側トレイ用紙高さセンサー、69 ロータリーエンコーダー、70 ローターリースケール、71 制御部、73 度当て部、74 ストッパー、76 歯車、77 遊星歯車輪列、78〜80 駆動部、P、P1、P2 記録用紙

Claims (4)

  1. 被記録媒体を収容する被記録媒体収容部と、
    前記被記録媒体収容部に収容された被記録媒体を前記被記録媒体収容部から送り出す給送ローラーと、
    被記録媒体の送り出し方向と交差する方向に延びる第1の揺動軸を中心に揺動可能に設けられるとともに、前記給送ローラーを支持する第1の揺動部材と、
    被記録媒体の送り出し方向と交差する方向に延びる第2の揺動軸を中心に揺動可能に設けられるとともに、前記第1の揺動軸を支持する第2の揺動部材と、
    前記第2の揺動部材を揺動させる駆動手段と、
    を備えた被記録媒体給送装置。
  2. 請求項1に記載の被記録媒体給送装置において、前記駆動手段を制御する制御部は、被記録媒体の種類に応じて、前記第2の揺動部材の姿勢を切り換える、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  3. 請求項1または2に記載の被記録媒体給送装置において、前記被記録媒体収容部は、被記録媒体を収容する下段側トレイ、および前記下段側トレイの上部において前記下段側トレイに対してスライド可能な、被記録媒体を収容する上段側トレイ、を備えて成る被記録媒体カセットであり、
    前記第1の揺動部材は、付勢手段によって前記給送ローラーが被記録媒体に接する方向に付勢された状態に設けられており、
    前記付勢手段が前記第1の揺動部材を付勢する際の付勢力は、付勢力調整手段によって調整可能に構成されており、
    前記制御部は、前記付勢力調整手段を制御可能であり、少なくとも前記下段側トレイから被記録媒体を送り出す場合には、前記付勢力調整手段を利用して前記給送ローラーが被記録媒体を送り出す力を調整する、
    ことを特徴とする被記録媒体給送装置。
  4. 被記録媒体に記録を行う記録手段と、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の被記録媒体給送装置と、を備えた記録装置。
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