JP6575076B2 - 給紙装置 - Google Patents
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このような給紙装置においては、従来から、例えば、水平にセットされた原稿束から最上位の用紙をほぼ水平に直進するよう送り出し、そのうちの最上位の1枚を分離機構によって分離して搬送するようにしたものがある。
しかしながら、この方式だと用紙がうまく分離されず、重送されてしまうことがあった。
このような用紙の重送を防止するため、従来、例えば、原稿束20をセットする原稿セット部1と、セットされた原稿束20から原稿を送り出す送出部3と、送り出された原稿のうち最上の原稿を他から分離して所定位置に給紙する分離給紙部4、6と、を備えた自動原稿給紙装置において、原稿セット部1と分離給紙部4、6との間に、原稿束20から送出された原稿の先端部を、屈曲案内部31により、斜下方から斜上方の向きに屈曲させて分離を容易にする案内板30を設けるようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
本発明によれば、複数のリブのうち、中央に配置されたリブの高さを他のリブよりも低く形成しているので、用紙の先端部のたわみをなくし、用紙の先端部を直線状に保ちなから、分離ローラーに当接させることができる。その結果、用紙が重送された場合でも、用紙の先端部を分離ローラーの適正な位置に当接させることができ、重送された用紙の適正な分離を行うことが可能となる。
本発明によれば、複数のリブ間の幅を分離ローラーの幅より小さくなるように配置しているので、複数のリブにより用紙の姿勢を規制して分離ローラーに当接させることができる。
本発明によれば、複数のリブとは異なるリブを備えているので、この複数のリブとは異なるリブにより用紙の姿勢を規制することができる。
本発明によれば、リブに膨らみ部を設けるようにしているので、より用紙のたわみをなくして用紙の先端部を直線状に保つように用紙の姿勢を規制することができる。
本発明によれば、分離ローラーの一側または両側のリブに膨らみ部を形成しているので、分離ローラーの近傍において、用紙のたわみをなくして用紙の先端部を直線状に保つように用紙の姿勢を規制することができる。
本実施形態においては、本発明に係る給紙装置を両面印刷可能な反転ユニットを備えたインクジェットプリンターに適用したものである。
なお、反転ユニットを備えていないインクジェットプリンター、インクジェットプリンター以外のプリンターに対しても本発明を同様に適用可能である。
図1および図2に示すように、プリンター1は、幅方向に長い直方体形状に形成されたプリンター本体2を備えている。プリンター本体2の後方には、反転ユニット3が装着されている。ここで、反転ユニット3は、シート状の媒体である用紙の表裏を反転させた状態で当該用紙をプリンター本体2に戻すためのユニットである。また、反転ユニット3は、後述のように開閉式の反転ユニット3であり、プリンター本体2の後方下端部分を中心として、プリンター本体2の後方に開けることが可能である。
プリンター本体2の内部には、用紙供給路12、本体側搬送路13および反転用搬送路14が形成されている。用紙供給路12および本体側搬送路13は、プリンター本体2の内部に形成されており、反転用搬送路14は反転ユニット3の内部に形成されている。
そして、給紙カセット5に収納された用紙は、用紙送出部としての給紙ローラー15によって用紙供給路12に送り出される。送り出された用紙は、分離ローラー16と搬送ローラーのニップ部を介して1枚ずつ送り出される。分離ローラー16と搬送ローラー17のニップ部を介して送り出された用紙は、搬送ローラー17と従動ローラー18のニップ部を介して、本体側搬送路13に向けて搬送される。
経路切替フラップは、通常の状態では、その自重によって、経路切替フラップの先端部が搬送ローラー17の外周面に当接した状態に保持される。
図3は、給紙装置を示す概略斜視図、図4は、給紙ローラーを省略した給紙装置を示す概略斜視図である。図5は、姿勢規制部材の一部示す概略斜視図、図6は、姿勢規制部材および分離ローラー16部分を示す概略斜視図である。図7は、給紙機構の分離ローラー部分で切断した一部断面斜視図である。
給紙カセット5の底面には、用紙支持板41が設けられている。給紙カセット5の両側面には、弧状のガイド孔42が形成されており、用紙支持板41の両側部には、ガイド孔42に挿入されるガイド突起43が形成されている。用紙支持板41は、給紙カセット5の挿入側端部が上方に向けてばね付勢されている。
用紙支持板41は、用紙が多い場合は、ばねの付勢力に抗して下方に位置するとともに、用紙が少なくなると、ばねの付勢力によりガイド突起43がガイド孔42に案内されながら、上方に揺動される。このように用紙支持板41の揺動動作により、用紙の枚数に応じて、最上位の用紙が給紙ローラー15に常に当接するように構成されている。
そして、給紙ローラー15を回転駆動させることにより、給紙カセット5の用紙収容部40に収容された最上位の用紙を搬送するものである。この場合に、給紙ローラー15の切欠き形状により、給紙ローラー15の回転により間欠的に用紙を1枚ずつ搬送することができるように構成されている。
搬送ローラー17の下方には、分離ローラー用軸に支持された分離ローラー16が回転駆動自在に設けられている。分離ローラー16は、分離ローラー用軸46の軸方向のほぼ中央部に設けられており、分離ローラー16は、中央に位置する搬送ローラー17の周面に当接されている。分離ローラー16の内部には、図示しないクラッチ機構が内蔵されている。
給紙ローラー15、搬送ローラー17および分離ローラー16は、図示しない駆動伝達機構を介して駆動モーターなどの駆動源に接続されている。そして、駆動源を駆動することにより、給紙ローラー15、搬送ローラー17および分離ローラー16をそれぞれ回転駆動できるように構成されている。
なお、分離ローラー16は、駆動源により独立して駆動可能としているが、駆動源に接続せず、搬送ローラー17の回転に応じて従動するように構成してもよい。また、分離ローラー16は、搬送ローラー17に当接した状態で固定するようにしてもよいし、搬送ローラー17に対して接離自在に構成するようにしてもよい。
姿勢規制部材50は、給紙カセット5の幅方向に延在する基板51を備えており、基板51の中央部には、分離ローラー16が入り込むための開口52が形成されている。基板51の上部であって開口52の形成箇所以外の部分には、基板51の幅方向に所定間隔をもって配置された複数のリブとは異なるリブとしての複数のリブ53が形成されている。
これら各リブ53には、肩部54が形成されている。肩部54の用紙搬送方向上流側は、給紙ローラー15により直線状に搬送された用紙の先端部が突き当たる箇所である直線状に傾斜した突き当て部55とされている。肩部54の用紙搬送方向下流側は、搬送ローラー17の外周にほぼ沿った弧状に形成された案内部56とされている。
そして、本実施形態においては、3本の中央リブ57のうち中央部に位置する中央リブ57aの先端部は、他の2本の中央リブ57b,57cに比較して、高さ寸法が短く形成されている。また、両側の2本の中央リブ57b,57cおよびリブ53の肩部54の高さは、同一の高さに形成されている。さらに、開口52の両側に位置するリブ53に隣接するリブ53の肩部54に対応する位置には、肩部54よりわずかに高く形成してなる膨らみ部58が形成されている。なお、膨らみ部58は、開口52の一側に設けるようにしてもよい。
そのため、本実施形態においては、図5および図6に示すように、中央に位置する中央リブ57の高さを他の2本の中央リブ57b,57cの高さよりhだけ低く形成している。
本実施形態においては、給紙カセット5に用紙を積層して収容した状態で、給紙ローラー15を回転駆動させると、最上位の用紙は、給紙ローラー15によって用紙供給路12に送り出される。
このとき、本実施形態においては、中央に位置する中央リブ57aの高さを他の2本の中央リブ57b,57cの高さより低く形成しているので、上方にたわんでしまった用紙の中央部分が、高さの低い中央の中央リブ57により、自重により下方に下がる。これにより、用紙の先端部がほぼ直線状になるように、姿勢が規制される。
その結果、用紙が重送された場合でも、用紙の先端部を分離ローラー16の適正な位置に当接させることができ、重送された用紙の適正な分離を行うことが可能となる。
印刷後の用紙は、第1排紙ローラー対23および第2排紙ローラー対24を経由して、排紙口7から排紙トレイ6に排出される。
図8は用紙の先端部の姿勢を測定した結果を示すグラフである。このグラフにおいて、縦軸は、搬送ローラー17と分離ローラー16とのニップ位置からの距離を表し、横軸は、用紙の幅方向の位置を表している。
そして、本発明は3本の中央リブ57のうち中央の中央リブ57aの高さ寸法を他の2本の中央リブ57b,57cより0.5mm低くなるように形成したものである。また、従来のものは、中央リブ57の高さ寸法をすべて同一にしたものである。
この測定結果によれば、本発明は従来のものと比較して、用紙の重送発生率を約1/2に低減させることがわかる。
また、リブ53に膨らみ部58を形成するようにしているので、より用紙のたわみをなくして用紙の先端部を直線状に保つように用紙の姿勢を規制することができる。
また、前記実施形態においては、中央に位置する中央リブ57aの高さを低く形成するようにしているが、この中央リブ57aの高さ寸法は、任意に設定することができ、さらに、中央の中央リブ57aを省略するようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、本発明の給紙装置をプリンターに適用した場合の形態について説明したが、例えば、複写機など積層して収容された用紙を1枚ずつ取り出す必要がある機器であれば、いずれの機器にも適用することができる。
Claims (5)
- 複数の用紙を収容する用紙収容部と、
前記用紙収容部に収容された前記用紙を送り出す用紙送出部と、
前記用紙送出部から搬送された前記用紙の姿勢を整える姿勢規制部材と、を備え、
前記姿勢規制部材は、先端部が分離ローラーの周面に近接するように配置された複数のリブから構成され、前記複数のリブのうち、中央に配置されたリブの先端部の高さが、他のリブの先端部の高さよりも低く形成されていることを特徴とする給紙装置。 - 前記姿勢規制部材の用紙搬送方向下流側に、搬送ローラーと前記搬送ローラーに当接される分離ローラーとを設け、
前記複数のリブ間の幅は、前記分離ローラーの幅より小さくなるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。 - 前記姿勢規制部材は、前記複数のリブとは異なるリブを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給紙装置。
- 前記複数のリブとは異なるリブの一部は、膨らみ部を備えていることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- 前記膨らみ部を備えた前記複数のリブとは異なるリブは、前記分離ローラーの一側または両側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の給紙装置。
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