JP2012164794A - 積層配線基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の配線層は、積層方向の一方側から他方側に向かって順に、電源層L4、グランド層L3、第1信号配線層L2、第2信号配線層L1の4層を層間に絶縁層を介して配置させた4層配線部を有する。第1および第2信号配線層L2,L1は、一方にデータ信号(DQ)配線を含み、他方にクロック信号(CLK)配線を含み、これらは、少なくとも両方の配線が平行な箇所において、積層方向からみて重ならないように配置されている。
【選択図】図1
Description
特に携帯電子機器に搭載される(プリント)配線基板は、小型、高密度実装が要求され、この要求に応じて多層化が進んでいる。
このような積層配線基板は、複数の配線層が、層間に導電層を介在させて積層された多層構造を有する。
小型化(専有面積および厚みの縮小)のため、これらの配線層が高密度実装されて積層配線基板が形成される。
また、第1信号配線層からグランド層までの距離に比べ、第2信号配線層からグランド層までの距離が大きく、第2信号配線層からグランド層までの間に、第1信号配線層が配置されている。ここで、第1信号配線層と第2信号配線層は、その一方にデータ信号配線を含み、他方にクロック信号配線を含む。本開示では、データ信号配線とクロック信号配線が平行なラインとして配置された箇所においては、両配線が積層方向からみて重ならないように、第1信号配線層と第2信号配線層が形成されている。このため、例えば第2信号配線層の配線幅を、第1信号配線層の配線幅に比べ、例えば距離の相違に応じて太くすることで、グランド層に対する第1および第2信号配線の容量的結合、誘導的結合をより揃え、あるいは、それぞれが必要な結合力となるように設計することが容易である。また、第1および第2信号線間のクロストークも抑えられる。さらに、電源配線層とグランド層が1層ずつでも信号配線層は2層とれるため、高速デバイス規格を満足しつつ多層配線構造自体の薄型化、配線スペースの確保による面積削減が達成できる。
なお、本技術が適用される積層配線基板は、DDR−SDRAMを他の電子部品とともにモジュール化するモジュール基板としてもよい。あるいは、本技術を、DDR−SDRAMをパッケージ化するパッケージ基板、DDR−SDRAMをコントローラ等とともに実装するマザー基板にも適用してもよい。また、デバイスはDDR−SDRAMに限定されないが、DDR−SDRAM等の高速信号線を何本も高密度配置して使用するデバイスへの適用が好適である。デバイスの他の例としては、複数コアのCPU実装、小型、薄型化の要求が強いICカード等の例を挙げることができる。
1.第1の実施の形態:
第1,第2信号線配線層、グランド層、電源配線層の4層配線部の実施形態。
2.第2の実施の形態:
上記4層配線部にさらに、第2グランド層と第3信号配線層を加えた5層配線構造の実施形態。
3.第3の実施の形態:
上記第2の実施形態をDDR−SDRAMに適用した場合の、信号線の重なり要件を示す実施形態。
[配線層構造]
図1に、本実施形態に関わる積層配線基板の概略的な配線構造図を示す。図1は、4層の配線層のみ示すが、各配線層間には図示を省略した絶縁層が介在する。
図1に示すように、当該積層配線基板1は、上層側から符号L1,L2,L3,L4により示す4つの配線層と各層間の3つの絶縁層(不図示)で構成されており、この構造が「4層配線部」に該当する。
具体的には、最上層から、第2信号配線層L1、第1信号配線層L2、グランド層L3、電源配線層L4が積層されている。
その上のグランド層L3は、接地電位GNDで保持される接地パターンを含む配線層である。
最上層の第2信号配線層L1は、クロック信号(CLK)を伝送するクロック信号線のパターンを含む配線層である。
なお、図1では、後述するDDR−SDRAMの実施形態との対比で理解を容易にするため、DDR−SDRAMで用いる信号名も付記している。但し、前述したように、本実施形態はDDR−SDRAMにのみ適用可能なものではない。図1に示す「4層配線部は、高速信号線を2層で配置する必要があるDDR−SDRAM以外のデバイスの積層配線基板に広く適用可能である。
ここでクロック信号(CLK)の配線を実装面側の第2信号配線層L1に設け、データ信号の配線をその下の第1信号配線層L2に設けているが、その逆でもよい。つまり、第1信号配線層L2にクロック信号(CLK)を割り当て、第2信号配線層L1にデータ信号を割り当ててもよい。
具体的には、電源配線層L4を積層配線基板の中心内層として、図1に示す符号L3,L2,L1の各層を、電源配線層L4を中心として下側に折り返した7層配線構造としてもよい。その場合、層間に薄い絶縁層を介在させて電源配線層L4を2層ダブルで隣接配置させて合計8層の構造としてもよい。これにより、表面および裏面の両面に高速デバイスの実装が可能となる。
なお、裏面側の信号配線層を1層とする場合は、次の第2の実施形態と類似するため、その説明は後述する。
一方、マザー基板に実装される小型基板(パッケージ基板またはモジュール基板)として、半導体デバイスを複数実装した、本実施形態の積層配線基板を用いることができる。この場合もチップ実装かパッケージ実装かを問わないし、デバイス数も任意である。但し、本実施形態のように2層の信号配線層を設けることは、多ピンを有するLSIを複数実装するような場合に適する。また、次に説明する配線間の配置の要件は、比較的高い周波数で駆動される配線が高密度実装される場合に適する。
本実施形態では、第1信号配線層L2に含まれる高速信号線のパターンと、第2信号配線層L1に含まれる高速信号線のパターンが、少なくとも、その両者が平行なラインとして配置された箇所で積層方向からみて重なることを極力避けるように配置することを要件とする。
2つの配線層に含まれる高速信号線(クロック信号線とデータ信号線)同士が、交差する箇所では、容量的、誘導的な結合は局所的である。ただし、平行配置の箇所ではその結合の強さが相対的に大きく、特性変動の主な要因の一つとなる。そのため、本実施形態では、上記要件を平行配置箇所に課すことで、高速信号同士のクロストークを極力抑制する。
なお、クロック信号線またはデータ線と他の信号線との配置関係、他の信号線同士の配置関係については、次の第2の実施形態において、具体的な信号線名を挙げて説明するため、ここでは省略する。
上記信号線配置の要件に加えて、信号線幅にも要件を課すことが望ましい。
その要件とは、『上記積層方向からみた重なりを極力防止した2つの隣接層にまたがる2つの信号配線について、グランド層L3より遠い側の信号配線幅を、近い側の信号配線幅より太くする』ことである。
この要件に従えば、図1のように第2信号配線層L1がクロック信号(CLK)を有し、第1信号配線層L2がデータ線を有する場合、クロック信号(CLK)をデータ信号線(例えばDQ線)より太くするとよい。
この太さの差は、例えば、グランド層L3からの距離の差に応じて決めるとよい。あるいは、各配線層でインピーダンスの値が、それぞれ決められた最適範囲に入るように太さを設定するとよい。例えば、後述するDDR−SDRAMの場合、第1信号配線層L2のクロック信号(CLK)の太さが、そのインピーダンスが50Ω以上、70Ω以下の範囲に入るように設定する。
図2に、高速信号線層ごとに隣接してグランド層を設けた第1比較例を示す。
図2に示す積層配線基板1Aは、第5層L5が電線層、電源層と結合するグランド層が第4層L4に設けられている。また、高速信号配線層には必ず隣接してグランド層を設ける設計思想から、クロック信号(CLK)の配線を含む第2信号配線層L1の次にグランド層L2が配置されている。同様な設計思想から、次の層(上から3番目の層)に、データ信号(例えばDQ信号)の配線を含む第1信号配線層L3が配置され、かつ、その1つ下の上から4番目の層にグランド層L4が配置されている。
なお、低速用に信号線を付加する場合は、図示のように第6層L6に設けられる。
図3に、第2実施形態に関わる積層配線基板の概略的な配線構造図を示す。図3は、6層の配線層のみ示すが、各配線層間には図示を省略した絶縁層が介在する。
図3に示すように、当該積層配線基板1は、上層側から符号L1,L2,L3,L4により示す4つの配線層と各層間の3つの絶縁層(不図示)で構成されており、この構造が「4層配線部」に該当する。
具体的には、最上層から第2信号配線層L1、第1信号配線層L2、グランド層L3、電源配線層L4が積層されている。
図2に示すように、電源層L4の1つ下層側に、もう1つのグランド層L5(第2グランド層)が配置されている。グランド層L5と電源層L4の間の絶縁層(不図示)は、グランド層L3と電源層L4の間の絶縁層と同様、極力薄くすることが望ましい。これにより電源層とグランド層の結合の強化が図られ、それだけインピーダンスを下げることが可能である。
また、グランド層L5の更に下層に、絶縁層(不図示)を挟んで第3信号配線層L6が配置されている。本実施形態では、この第3信号配線層L6が裏面配線層となっている。
第3信号配線層L6の配線層幅も、第1信号配線層L2よりは太くしてインピーダンスを50Ω以上、70Ω以下とすることが望ましい。
なお、低速信号線は、多少のインピーダンスの増大、つまり表面側のLSI等からの貫通ビアを経由した接続抵抗、接続インダクタンスがあっても特性への影響が小さいので、このように実装面から遠い裏面側に配置可能である。なお、両面実装の場合は、裏面側に低速信号線を用いるIC、LSI等の配置が可能である。何れにしても、高速信号線の割り当てを主実装面に近い上層側の外層とし、低速信号線の割り当てを主実装面から遠い下層側の外層にしている。
図4に、高速信号線層ごとに隣接してグランド層を設けた第2比較例を示す。
図4に示す積層配線基板2Aは、第5層L5が電線層、電源層と結合するグランド層がL4に設けられている。また、高速信号配線層には必ず隣接してグランド層を設ける設計思想から、クロック信号(CLK)の配線を含む第2信号配線層L1の次にグランド層L2が配置されている。同様な設計思想から、次の層(上から3番目の層)に、データ信号(例えばDQ信号)の配線を含む第1信号配線層L3が配置され、かつ、その1つ下の上から4番目の層にグランド層L4が配置されている。
なお、低速用に信号線を2層付加する場合は、図示のように第6層L6と第8層L8に信号線が設けられ、その間の第7層がグランド層となっている。
第1の実施形態と同じ4層配線部の効果としては、信号線配置の要件を満たすと、4層と最小限の層数で2層に信号線層を割り当てても、信号間のクロストークが抑制される。また、複数の半導体集積回路が出力等の配線の電位遷移(信号スイッチ)を同時に行っても、電源線およびグランド線のインピーダンスが小さいためノイズが速やかに除去され、所望の特性が得られる。さらに、2層の信号線層を有し、しかも実装面側の外層であるため、高速信号線を高密度実装できる。その結果、最小の4層構造で薄型な上、積層配線基板の面積縮小が可能であり、LSIの高速性能を阻害しない優れた小型の積層配線基板を実現することが可能となる。
この効果に加え、第2の実施形態では、裏面側にグランド層L5と第3信号配線層L6を更に積層している。そのため、より低速な信号線配置の必要がある場合に、高速信号線の配置の邪魔をすることなく、薄型化、小型化を維持したまま信号線の追加配置が可能である。
[回路ブロック]
本実施形態では、上記第1または第2の実施形態の具体的なデバイスへの適用と、具体的な信号線間の配置、特に重なり具合の要件等をより詳細に規定する。
図5に図解するメモリモジュール3は、第1のDDRメモリ31と、第2のDDRメモリ32と、メモリコントローラ33と、他のIC34を有して構成される。
メモリコントローラ33からは、第1のDDRメモリ31と第2のDDRメモリ32のそれぞれに対して、クロック信号(CLK)、データ信号(DQ)、データストローブ信号(DQS)、アドレス信号(ADDR)およびコマンド(CMD)が出力される。また、メモリコントローラ33から他のIC34に、クロック信号(CLK)、データ信号(DQ)あるいはデータストローブ信号(DQS)より低速(駆動周波数が低い)低速制御信号(SIG)が出力される。
次に、図5に示す各種信号線を例として、具体的な信号線間の重ね合わせのルールを説明する。
図5に示すクロック信号(CLK)、アドレス信号(ADDR)、コマンド(CMD)が、図3に示す最上層の第2信号配線層L1に割り当てられている。また、図5に示すデータ信号(DQ)とデータストローブ信号(DQS)が、図3に示す上から2番目の第1信号配線層L2に割り当てられている。
第1信号配線層L2に複数のデータ信号(DQ)線S21が、離間距離d2をおいて一定間隔で配置されている。また、上記データ信号(DQ)線S21の離間部分と、厚さt1の絶縁層を介して対向するように第2信号配線層L1のクロック信号(CLK)線S11が配置されている。クロック信号(CLK)線S11がデータ信号(DQ)線S21と重ならないという上記信号線配置の要件を満たすためには、クロック信号(CLK)線S11の配線幅を、上記離間距離d2以下とすることが望ましい。
本開示技術(第1〜第3の実施形態)では、上記信号線配置の要件は必須であるが、上記信号線幅の要件は必須でない。
上記信号線配置の要件を満たし、かつ、上記信号線幅の要件も満たすと、さらに望ましい。この望ましい形態においては、相対的に太いクロック信号(CLK)線S11の線幅以上の距離で、相対的に細いデータ信号(DQ)線S21同士を離す必要がある。よって、データ信号(DQ)線S21は、そのライン幅(配線幅)に比べて、スペース幅(離間幅)が十分に大きなものとなる。
なお、極力高密度配置する際に、設計上では重ならなくても、製造バラツキ等で一部が重なることは許容される。本発明で「配線が重ならない」とは、そのような製造バラツキによる僅かな重なりは許容されることを含む意味である。
なお、特性に余裕があれば、その限度で一部を意図的に重ねてもよい。以下、少なくとも、クロック信号(CLK)とデータ信号(DQ)は重ならないことを前提とする。
第1信号配線層L2に複数のデータストローブ信号(DQS)線S22が、離間距離d2をおいて一定間隔で配置されている。これに対し、第2信号配線層L1のクロック信号(CLK)線S11が、望ましくは、上記離間距離d2以下の配線幅を有する。これに加え、上記データストローブ信号(DQS)線S22の離間部分と、厚さt1の絶縁層を介して対向するように第2信号配線層L1のクロック信号(CLK)線S11が配置されている。これにより、望ましくは、クロック信号(CLK)とデータストローブ信号(DQS)の両配線が重ならないようになっている。但し、図6の重なり防止が優先されるため、一部重なる場合が生じる。その場合でも、極力重ならないようにすることが必要である。
第1信号配線層L2に複数のデータ信号(DQ)線S21が、離間距離d2をおいて一定間隔で配置されている。これに対し、第2信号配線層L1のアドレス信号(ADDR)線S12が、望ましくは、上記離間距離d2以下の配線幅を有する。これに加え、上記データ信号(DQ)線S21の離間部分と、厚さt1の絶縁層を介して対向するように第2信号配線層L1のアドレス信号(ADDR)線S12が配置されている。これにより、望ましくは、アドレス信号(ADDR)とデータ信号(DQ)の両配線が重ならないようになっている。但し、図6の重なり防止が最優先され、次に図7の重なり防止が優先されるため、多くの場合、一部重なる場合が生じる。その場合でも、極力重ならないようにすることが必要である。
第1信号配線層L2に複数のデータストローブ信号(DQS)線S22が、離間距離d2をおいて一定間隔で配置されている。これに対し、第2信号配線層L1のアドレス信号(ADDR)線S12が、望ましくは、上記離間距離d2以下の配線幅を有する。これに加え、上記データストローブ信号(DQS)線S22の離間部分と、厚さt1の絶縁層を介して対向するように第2信号配線層L1のアドレス信号(ADDR)線S12が配置されている。これにより、望ましくは、アドレス信号(ADDR)とデータ信号(DQ)の両配線が重ならないようになっている。但し、図6の重なり防止が最優先され、次に図7の重なり防止が優先され、さらにその次に図8の重なり防止が優先されるため、多くの場合、一部重なる場合が生じる。その場合でも、極力重ならないようにすることが必要である。
第1信号配線層L2に複数のデータ信号(DQ)線S21が、離間距離d2をおいて一定間隔で配置されている。これに対し、第2信号配線層L1のコマンド(CMD)線S13が、望ましくは、上記離間距離d2以下の配線幅を有する。これに加え、上記データ信号(DQ)線S21の離間部分と、厚さt1の絶縁層を介して対向するように第2信号配線層L1のコマンド(CMD)線S13が配置されている。これにより、望ましくは、アドレス信号(ADDR)とデータ信号(DQ)の両配線が重ならないようになっている。但し、図6の重なり防止が最優先され、次に図7の重なり防止が優先され、さらにその次に図8の重なり防止が優先され、さらにその次に図9の重なり防止が優先されるため、多くの場合、一部重なる場合が生じる。その場合でも、極力重ならないようにすることが必要である。
そして、具体的配線名と重なり具合を極力小さくする最良の優先順位を規定した。
その説明の前に、まず、配線同士の距離を「層間厚」と定義する。例えば図6において、第1信号配線層L2の厚さとデータ信号(DQ)線S21の厚さとを等しくすることが可能であり、その場合、絶縁層の厚さt1が「層間厚」となる。一方、図6に示すように、データ信号(DQ)線S21と厚さt1の絶縁層との間に薄い絶縁層(厚さ;α)が介在する場合は、(t1+α)が層間厚となる。この定義は、信号線名を適宜置き換えて、他の図7〜図10においても同様に適用される。
図6〜図10において、グランド層L3と第1信号配線層L2との間に不図示の絶縁層が介在する。グランド層L3と第1信号配線層L2間の「層間厚」も、同様に、薄い絶縁層がさらに介在するか否かにかかわらず、グランド層L3の導電層表面から信号線(例えば、図6ではデータ信号(DQ)線S21)の下面までの距離をいう。
ここで、データ駆動周波数を、10〜200MHz(ビットレート換算では、最大400Mbps)とする。また、アドレス駆動周波数を、10〜100MHz(ビットレート換算では、最大200Mbps)とする。
また、上記周波数の条件下で、グランド層L3の接地電位で保持される導電層最上面から第2信号配線層L1におけるクロック信号(CLK)線、アドレス信号(ADDR)線またはコマンド(CMD)線の下面までの距離は、150〜190μmが望ましい。この場合の距離は、上記グランド層L3から第1信号配線層L2までの層間厚および第1信号配線層L2の配線厚に依存する。上記範囲の下限(150μm)は、グランド層L3から第1信号配線層L2までの層間厚と、第1および第2信号配線層L2,L1間の層間厚をそれぞれ65μmとし、第1信号配線層L2の配線厚を20μmとした場合に相当する。上記範囲の上限(190μm)は、各層間厚を65μmより大きくし、また、第1信号配線層L2の配線厚を20μmより大きくすることで得られる。
上記説明では、図6が第1優先、図7が第2優先であることは必須であるが、図8と図9は優先度が逆でもよい。図10は優先度が最も低い。
また、以上は、DDR−SDRAMを例とする優先度の決め方であるが、最も駆動周波数が高い信号線、例えばクロック信号(CLK)に対する重なり具合を極力防止する配線は、駆動周波数が高くジッター変動を起こしやすい配線が優先される。このとき駆動周波数が同じ配線があれば、最終的に出力されるデータ線が優先されてデータ信号の品位を高く保つ。
同様に、図3においては、第2信号配線層L1の上面側、つまり第1信号配線層L2と反対の側に、もう1層、グランド層L0を追加してストリップ構造としてもよい。なお、第3信号配線層L6側は、図3のままでもよいし、第3信号配線層L6の下層側に、絶縁層を介して、さらにグランド層L7を追加してもよい。
これにより、DDRメモリーインターフェイス基板など高速IFLSIモジュールにおいて、複数の高速ICの同時駆動による同時スイッチングノイズ(SSO)が電源やグランドに重畳され、それらのコモン層を介して高速信号にジッターが生じることを防止し、あるいは高速信号線間のクロストークが抑制できる。
また、基板層数を削減してコスト圧縮を図ることができる。さらに、配線密度向上により基板サイズを削減してコスト圧縮を図ることができる。
Claims (8)
- 複数の配線層が層間に絶縁層を介在させて積層され、
前記複数の配線層は、積層方向の一方側から他方側に向かって順に、電源電圧が供給される電源層、接地電位が供給されるグランド層、第1信号配線層、第2信号配線層の4層を層間に絶縁層を介して配置させた4層配線部を有し、
前記第1信号配線層と前記第2信号配線層は、一方の信号配線層にデータ信号配線を含み、他方の信号配線層にクロック信号配線を含み、
前記データ信号配線と前記クロック信号配線は、少なくとも両方の配線が平行なラインとして配置された箇所において、前記積層方向からみて重ならないように配置されている
積層配線基板。 - 前記グランド層から相対的に遠い前記第2信号配線層の信号配線幅が、前記グランド層から相対的に近い前記第1信号配線層の信号配線幅より大きい
請求項1に記載の積層配線基板。 - 前記電源層の前記グランド層と反対側に、電源層から近い側から順に、絶縁層、第2グランド層、絶縁層および第3信号配線層が配置されている
請求項2に記載の積層配線基板。 - 前記第3信号配線層の信号配線幅が、前記第1信号配線層の信号配線幅より大きい
請求項3に記載の積層配線基板。 - 当該積層配線基板は、前記第2信号配線層の表面に1つ以上のメモリ、および、メモリコントローラの合計2つ以上の集積回路が実装されたメモリーインターフェイス基板である、
請求項1または2に記載の積層配線基板。 - 当該積層配線基板は、前記第2信号配線層の表面に1つ以上のメモリ、メモリコントローラ、他の回路の合計3つ以上の集積回路が実装されたメモリーインターフェイス基板であり、
前記第3信号配線層は、前記他の回路の信号配線を含む
請求項3または4に記載の積層配線基板。 - 前記メモリの集積回路は、2倍速データ転送シンクロナスDRAM(DDR−SDRAM)であり、
前記第1信号配線層に、前記DDR−SDRAMのデータ信号およびデータストローブ信号の各配線を含み、
前記第2信号配線層に、前記DDR−SDRAMのクロック信号、アドレス信号)およびコマンドの各配線を含み、
前記データ信号、前記データストローブ信号の少なくとも一方の配線と前記クロック信号の配線とは、配線が平行な箇所で前記積層方向からみて重ならない
請求項5または6に記載の積層配線基板。 - 前記データ信号および前記データストローブ信号の少なくとも一方の配線と前記クロック信号の配線との第1配線ペア、前記データ信号の配線とコマンドの配線との第2配線ペアは、各ペア内の2つの配線の幅の少なくとも一部が、配線が平行な箇所で前記積層方向からみて重なることが許容され、
前記第2配線ペアでの配線の重なり具合が、前記第1配線ペアでの配線の重なり具合より大きい
請求項7に記載の積層配線基板。
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