JP2002299840A - 多層回路板 - Google Patents

多層回路板

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JP2002299840A
JP2002299840A JP2001101233A JP2001101233A JP2002299840A JP 2002299840 A JP2002299840 A JP 2002299840A JP 2001101233 A JP2001101233 A JP 2001101233A JP 2001101233 A JP2001101233 A JP 2001101233A JP 2002299840 A JP2002299840 A JP 2002299840A
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thickness
insulating substrates
circuit board
signal wiring
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JP2001101233A
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English (en)
Inventor
Yui Chian Chon
ユイ チアン チョン
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SHEN TAA TEIEN NAO KOFUN YUGEN
SHEN TAA TEIEN NAO KOFUN YUGENKOSHI
Original Assignee
SHEN TAA TEIEN NAO KOFUN YUGEN
SHEN TAA TEIEN NAO KOFUN YUGENKOSHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インピーダンス整合を達成でき、高速シグナ
ル反射及び電磁波障害を軽減できる多層回路板を提供す
る。 【解決手段】 上から下へと順に重畳配置される第1〜
第7の絶縁基板L1〜L7、第1〜第4のシグナル配線
層S1〜S4、第1〜第3の接地配線層GND1〜GN
D3、電源配線層POWERを含む。L1とL7が各々
63.5〜190.5μm範囲内の厚さを、L2とL6が各々76.
2〜330.2μm範囲内の厚さを、L3とL5が各々76.2〜
381μm範囲内の厚さを、L4が50.8〜152.4μm範囲内
の厚さを具える。S1はGND1との間に第1の抵抗を
有し、S2はGND1とGND2との間に第2の抵抗を
有し、S3はGND3及びPOWERとの間に第3の抵
抗を有し、S4はGND3との間に第4の抵抗を有する
と共に、これらの第1、第2、第3及び第4の抵抗は4
9.5〜60.5オームの範囲内に規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層回路板に関し、
特にインピーダンス整合を達成できて、高速シグナル反
射及び電磁波障害を軽減できる多層回路板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の8配線層を具えた多層回路板は、
一般に1.6mm厚さ及び1.2mm厚さの二種があ
る。図5に示す1.2mmの多層回路板(以下、1.2
mm回路板と称す)は、図示の如く、連続的に積重ねて
配置された第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び
第7の絶縁基板F1、F2、F3、F4、F5、F6、
F7含み、第1のシグナル配線層S1が第1の絶縁基板
F1の第2の絶縁基板F2と相対する向きの反対側の面
に配置されて、第1の接地配線層GND1が第1と第2
の絶縁基板F1,F2の間に設けられ、第2のシグナル
配線層S2が第2と第3の絶縁基板F2,F3の間に配
設され、第2の接地配線層GND2が第3と第4の絶縁
基板F3,F4の間に設けられ、電源配線層POWER
が第4と第5の絶縁基板F4,F5の間に配設され、第
3のシグナル配線層S3が第5と第6の絶縁基板F5,
F6の間に設けられ、第3の接地配線層GND3が第6
と第7の絶縁基板F6,F7の間に配設され、第4のシ
グナル配線層S4が第7の絶縁基板F7の第6の絶縁基
板F6と相対する向きの反対側の面に設けられる。第
1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の絶縁基板
F1,F2,F3,F4,F5,F6、F7と、第1、
第2、第3及び第4のシグナル配線層S1,S2,S
3、S4と、第1、第2及び第3の接地配線層GND
1,GND2,GND3と、電源配線層POWERが互
いに圧着接合されて約1.2mm厚さの回路板を形成す
る。第1及び第4のシグナル配線層S1,S4は電子素
子(図示せず)に取付けるのに適用される。
【0003】第1と第7の絶縁基板F1,F7はそれぞ
れ約2.5milの厚さH4を呈して、第2、第4及び
第6の絶縁基板F2,F4,F6はそれぞれ約8mil
の厚さH3,H1を具え、第3及び第5の絶縁基板F
3,F5はそれぞれ約5milの厚さH2を具える。第
1、第3、第5及び第7の絶縁基板F1,F3,F5,
F7はそれぞれポリエステルプリプレグによって形成さ
れ、第2、第4及び第6の絶縁基板F2,F4,F6は
それぞれ紙或いはガラス繊維を含んだ繊維質心材によっ
て作られる。本構造は、第1のシグナル配線層S1は第
1の接地配線層GND1との間に第1の抵抗Rs1があ
って、第2のシグナル配線層S2は第1及び第2の接地
配線層GND1、GND2との間に第2の抵抗Rs2を
有し、第3のシグナル配線層S3は第3の接地配線層G
ND3及び電源配線層POWERとの間に第3の抵抗R
s3を具え、第4のシグナル配線層S4は第3の接地配
線層GND3との間に第4の抵抗Rs4がある。そのう
ち、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4は約44オーム
で、第2及び第3の抵抗Rs2,Rs3は約55オーム
である。
【0004】図6に示すのは、1.6mm厚さの多層回
路板(以下、1.6mm回路板と呼ぶ)であり、上記
1.2mm回路板と異なるところは第1及び第7の絶縁
基板F1,F7の厚さH4が約9.5milで、その結
果、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4が約76.4オ
ーム、第2及び第3の抵抗Rs2,Rs3が約51オー
ムとなり、これらのような構成ゆえ、図5,6に示す従
来の多層回路板は下記の欠点を有する。甚だしい高速シ
グナル反射がある。Intel(インテル社)の設定し
た標準理論値によれば、高速シグナル伝送の際における
回路板の両隣接配線層間の抵抗値は55±10%オーム
の範囲、例えば49.5〜60.5オームが最も好まし
いが、上記従来の1.2mm回路版の第1及び第4の抵
抗Rs1,Rs4値はIntel(インテル社)の勧め
る好ましい範囲外にあって、加えるに第1及び第4の抵
抗Rs1,Rs4値と第2及び第3の抵抗Rs2,Rs
3値との間に約11オームに及ぶ差異があり、この差異
がインピーダンスの不整合を形成する。このように、高
速シグナルが従来の1.2mm回路板において、第1或
いは第4のシグナル配線層S1、S4より第2或いは第
4のシグナル配線層S1,S2に伝送されると、シグナ
ルが反射を生じ、それによって、シグナルの伝送が悪影
響をこうむる。同様に、上記従来の1.6mm回路板の
第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4値も理論範囲外に陥
り、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4値と第2及び第
3の抵抗Rs2,Rs3値の間に25.4オームにも及
ぶ大きな違いがあって、それによりシグナル反射の問題
が極めて深刻となる。1.2mm回路板の高速シグナル
の反射指数は下記のように計算することができる。 P=(Zl−Zo)/(Zl+Zo)=(Rs1−Rs
2)/(Rs1+Rs2)=0.111 1.6mm回路板の反射指数も同様な方式で計算して
0.199が得られる。磁束の消磁作用力が弱められ
る。高速シグナルの反射が定常波を生ずると、高速シグ
ナルの電磁輻射が増大して、回路板の磁束の消磁作用力
が弱められ、かなりの高電磁波障害が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明は、イ
ンピーダンス整合を達成できて、高速シグナル反射及び
電磁波障害を軽減できる多層回路板を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多層回路板は、上から下へと順に重畳配置
される第1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の
絶縁基板を含んで、第1のシグナル配線層が第1の絶縁
基板の第2の絶縁基板と相対する向きの反対側の面に配
置され、第1の接地配線層が第1と第2の絶縁基板の間
に配設され、第2のシグナル配線層が第2と第3の絶縁
基板の間に配設され、第2の接地配線層が第3と第4の
絶縁基板の間に配設され、電源配線層が第4と第5の絶
縁基板の間に配設され、第3のシグナル配線層が第5と
第6の絶縁基板の間に配設され、第3の接地配線層が第
6と第7の絶縁基板の間に配設され、第4のシグナル配
線層が第7の絶縁基板の第6の絶縁基板と相対する向き
の反対側の面に配設されて、第1と第7の絶縁基板の厚
さがそれぞれ2.5〜7.5milの範囲内にあり、第
2と第6の絶縁基板の厚さが3〜13milの範囲内に
あって、第3と第5の絶縁基板の厚さが3〜15mil
の範囲内にあり、第4の絶縁基板の厚さが2〜6mil
の範囲にあって、第1のシグナル配線層は第1の接地配
線層との間に第1の抵抗を具え、第2のシグナル配線層
は第1及び第2の接地配線層との間に第2の抵抗を具
え、第3のシグナル配線層は第3の接地配線層及び電源
配線層との間に第3の抵抗を具え、第4のシグナル配線
層は第3の接地配線層との間に第4の抵抗を具えると共
に、これら、第1、第2、第3及び第4の抵抗は49.
5〜60.5オームの範囲内に規制されて構成される。
【0007】上記のように構成された本発明の多層回路
板は、それぞれ抵抗が共にIntel(インテル社)が
設定する49.5〜60.5オームの範囲内に保持され
て、実質上、反射指数は従来技術と比べて随分と低くな
り、高速シグナルの反射をかなり軽減、若しくは除去し
て、高速シグナルの伝送に適する回路板を形成する。ま
た、高速シグナル反射が低減したことから、定常波の発
生がなくなり、磁束の消磁作用力が高められて、電磁波
障害を低めることができる。上記利点から高速シグナル
レイアウトに適して、現在の工業が高速シグナルへと発
展している傾向に対応でき、且つインピーダンス整合の
ために、シグナル配線層のトレース幅を変える必要がな
い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて具体的に説明するが、本発明はこの例だけに限定さ
れるものではない。図1〜3に示す如く、本発明に係る
多層回路板6の第1の比較的好ましい第1の実施例は、
順に上から下へと互いに重畳配設される第1、第2、第
3、第4、第5、第6及び第7の絶縁基板L1、L2、
L3、L4、L5、L6、L7を含んで、第1のシグナ
ル配線層S1が第1の絶縁基板L1の第2の絶縁基板L
2と相対する向きの反対側の面に配置され、第1の接地
配線層GND1が第1と第2の絶縁基板L1,L2の間
に配設され、第2のシグナル配線層S2が第2と第3の
絶縁基板L2、L3の間に配設され、第2の接地配線層
GND2が第3と第4の絶縁基板L3、L4の間に配設
され、電源配線層POWERが第4と第5の絶縁基板L
4、L5の間に配設され、第3のシグナル配線層S3が
第5と第6の絶縁基板L5、L6の間に配設され、第3
の接地配線層GND3が第6と第7の絶縁基板L6、L
7の間に配設され、第4のシグナル配線層S4が第7の
絶縁基板L7の第6の絶縁基板L6と相対する向きの反
対側の面に配設されて、第1、第2、第3及び第4のシ
グナル配線層S1,S2,S3,S4は通常銅金属薄片
によって作られ、第1及び第4のシグナル配線層S1、
S4により電子部材(図示せず)の上に配設される。
【0009】上記第1、第2、第3、第4、第5、第6
及び第7の絶縁基板L1、L2、L3、L4、L5、L
6、L7と、上記第1、第2、第3及び第4のシグナル
配線層S1、S2、S3、S4と、上記第1、第2及び
第3の接地配線層GND1,GND3,GND3と、上
記電源配線層POWERは、互いにプレス接着して約
1.2mm厚さの回路板6に形成することができる。
【0010】多層回路板6をプレス接着する場合は、第
2の接地配線層GND2と電源配線層POWERが第4
の絶縁基板L4を挟み付けるように配設されて、次に、
第2のシグナル配線層S2と第2の接地配線層GND
2、及び第3のシグナル配線層S3と電源配線層POW
ERがそれぞれ第3及び第5の絶縁基板L3、L5を挟
み付けるように配設され、第1の接地配線層GND1と
第2のシグナル配線層S2、及び第3の接地配線層GN
D3と第3のシグナル配線層S3がそれぞれ第2及び第
6の絶縁基板L2、L6を挟み付けるように配設され
て、最後に第1のシグナル配線層S1と第1の接地配線
層GND1、及び第4のシグナル配線層S4と第3の接
地配線層GND3がそれぞれ第1及び第7の絶縁基板L
1、L7を挟み付けるように配設されて1.2mm多層
回路板6を形成する。
【0011】本発明において、第1と第7の絶縁基板L
1、L7の厚さH4はそれぞれ2.5〜7.5milの
範囲内にあり、第2と第6の絶縁基板L2、L6の厚さ
H3がそれぞれ3〜13milの範囲内にあって、第3
と第5の絶縁基板L3、L5の厚さH2が3〜15mi
lの範囲内にあり、第4の絶縁基板L4の厚さH1が2
〜6milの範囲にある。第1のシグナル配線層S1は
第1の接地配線層GND1との間に第1の抵抗Rs1を
有し、第2のシグナル配線層S2は第1及び第2の接地
配線層GND1,GND2との間に第2の抵抗Rs2を
有し、第3のシグナル配線層S3は第3の接地配線層G
ND3及び電源配線層POWERとの間に第3の抵抗R
s3を有し、第4のシグナル配線層S4は第3の接地配
線層GND3との間に第4の抵抗Rs4を有する。それ
ら絶縁層L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7の
厚さを上記範囲内にコントロールすると、第1、第2、
第3及び第4の抵抗Rs1,Rs2,Rs3,Rs4を
高速シグナル伝送の際にIntel(インテル社)が勧
める49.5〜60.5オームの範囲内に保持できて、
インピーダンス整合の効果を達成する。
【0012】第1、第3、第5、第7の絶縁基板L1,
L3,L5,L7の少なくとも何れかがポリエステルプ
リプレグによって作られ、第2、第4、第6の絶縁基板
L2、L4、L6の少なくとも何れかが紙或いはガラス
繊維を含んだ繊維質心材によって作られる。
【0013】本第1の実施例において、第1と第4のシ
グナル配線層S1,S4はそれぞれ約1.4milの厚
さを具え、第2と第3のシグナル配線層S2,S3、第
1、第2と第3の接地配線層GND1,GND2,GN
D3、及び電源配線層POWERはそれぞれ約0.7m
ilの厚さを具える。第1と第7の絶縁基板L1,L7
はそれぞれ好ましくは4.5±2mil、最も好ましく
は4.5milの厚さH4を具えて、第2と第6の絶縁
基板L2,L6はそれぞれ好ましくは6±3mil、最
も好ましくは6milの厚さH3を具え、第3と第5の
絶縁基板L3,L5はそれぞれ好ましくは7±4mi
l、最も好ましくは7milの厚さH2を具え、第4の
絶縁基板L4は最も好ましい4milの厚さを具える。
更に好ましくは、第1と第7の絶縁基板L1,L7の厚
さH4が等しく、第2と第6の絶縁基板L2,L6の厚
さH3が等しく、第3と第5の絶縁基板L3,L5の厚
さH2が等しい。
【0014】続いて、各絶縁基板L1,L2,L3,L
4,L5,L6,L7のそれぞれ厚さの概算を下記の通
りに説明する。先ず、第1と第4の抵抗Rs1,Rs4
を次の式(1)で計算する。
【数1】 ここで、ERは誘導係数で4.5、H4は第1と第7の
絶縁基板L1,L7の厚さ、Wは第1と第4のシグナル
配線層S1,S4のトレース幅、2〜8milの範囲内
にあるが、本実施例では5mil、T1は第1と第4の
シグナル配線層S1,S4の厚さ、1.4milであ
る。次に、第2と第3の抵抗Rs2,Rs3値を下記の
式(2)から得る。
【数2】 ここで、ERは誘導係数で4.5、H2は第3と第5の
絶縁基板L3,L5の厚さ、H3は第2と第6の絶縁基
板L2,L6の厚さ、T2は第2と第3のシグナル配線
層S2,S3の厚さ0.7mil、Wは第2と第3のシ
グナル配線層S2,S3のトレース幅、2〜8milの
範囲内にあるが、本実施例では5milである。 2H4+2H3+2H2+1H1+2T1+6T2≡1.2mm…(3) 加えるに、回路板の合計厚さは1.2mm(約47mi
lに相当する)、或いはその許容誤差範囲内に規制すべ
きで、上式(3)によって表される。上式(3)に基づ
いて、それぞれ絶縁基板の好ましい厚さ値を得ることが
でき、即ち、第4の絶縁基板L4の厚さH1が2〜6m
ilの範囲内にある場合は4milが好ましく、第3と
第5の絶縁基板L3,L5のそれぞれ厚さH2が3〜1
1milの範囲内にある場合は7milが好ましく、第
2と第6の絶縁基板L2,L6のそれぞれ厚さH3が3
〜9milの範囲内にある場合は6milが好ましく、
第1と第7の絶縁基板L1,L7のそれぞれ厚さH4が
2.5〜6.5milの範囲内にある場合は4.5mi
lが好ましい。この場合、第1のシグナル配線層S1の
第1の接地配線層GND1に対する第1の抵抗Rs1が
第4のシグナル配線層S4の第3の接地配線層GND3
に対する第4の抵抗Rs4に等しく58オームで、即
ち、Rs1=Rs4=58オームであり、第2のシグナ
ル配線層S2の第1と第2の接地配線層GND1、GN
D2に対する第2の抵抗Rs2が第3のシグナル配線層
S3の電源配線層POWERと第3の接地配線層GND
3に対する第3の抵抗Rs3に等しく52オームで、即
ち、Rs1=Rs4=52オームである。注意すべき
は、それら抵抗値はみな55オーム±10%の理論範囲
内にあって、差異が僅かに6オームのみであり、反射指
数ρが0.05に低減して、従来技術の反射指数(ρ=
0.11)に比べて随分と低くなる。なお、上式3(2
H4+2H3+2H2+1H1+2T1+6T2)によ
って算出した回路板6の厚さ総計は、2×4.5mil
+2×6mil+2×7mil+1×4mil+2×
1.4mil+6×0.7mil=46mil≒1.2
mm(許容誤差の範囲内)である。
【0015】図4に示すのは、本発明に係る多層回路板
6’の比較的好ましい第2の実施例であり、上記第1の
実施例と異なるところは、回路板6’の厚さが約1.6
mmで、その第1と第7の絶縁基板L1’,L7’がそ
れぞれ好ましい5.5±2mil、特に好ましい5.5
milの厚さを具え、その第2と第6の絶縁基板L
2’,L6’がそれぞれ好ましい10±3mil、特に
好ましい10milの厚さを具えて、その第3と第5の
絶縁基板L3’,L5’がそれぞれ好ましい11±4m
il、特に好ましい11milの厚さを具える点であ
る。第1のシグナル配線層S1は第1の接地配線層GN
D1との間に第1の抵抗Rs1’を有し、第2のシグナ
ル配線層S2は第1と第2の接地配線層GND1,GN
D2との間に第2の抵抗Rs2’を有し、第3のシグナ
ル配線層S3は第3の接地配線層GND3と電源配線層
POWERとの間に第3の抵抗Rs3’を有し、第4の
シグナル配線層S4は第3の接地配線層GND3との間
に第4の抵抗Rs4’を有する。
【0016】上式(3)の合計が実質上1.6mm(略
64mil)であること、及び抵抗値がIntel(イ
ンテル社)の勧める理論範囲内にあることの条件の下
で、式(1)と(2)を使って先ずRs1’、Rs4’
の値及びRs2’、Rs3’の値を計算し、各絶縁基板
の好ましい厚さを求めたのであり、これらパラメーター
のうち、シグナル配線層のトレース幅が2〜8mil範
囲内にあって、特に好ましいのは主として1.6mm回
路板が採用している6milである。したがって、H1
が2〜6milの範囲内にいる場合、好ましいH1は4
milで、H2が7〜15milの範囲内にいる場合、
好ましいH2は11milで、H3が7〜13milの
範囲内にいる場合、好ましいH3は10milで、H4
が3.5〜7.5milの範囲内にいる場合、好ましい
H4は5.5milである、ことが成立する。また、第
1の抵抗Rs1’は第4の抵抗Rs4’と等しく60オ
ームで、即ちRs1’=Rs4’=60Ωであり、第2
の抵抗Rs2’は第3の抵抗Rs3’と等しく60オー
ムで、即ちRs2’=Rs3’=60Ωである。これら
抵抗値は両方ともIntel(インテル社)が設定した
49.5〜60.5オームの範囲内にあって、尚、反射
指数がゼロに低下し、更に上式(3)による回路板6’
の厚さは実質上1.6mmに等しい。即ち、2H4+2
H3+2H2+1H1+2T1+6T2=2×5.5m
il+2×10mil+2×11mil+1×4mil
+2×1.4mil+6×0.7mil=64mil≒
1.6mm(許容誤差の範囲内)。
【0017】
【発明の効果】それ故、本発明の多層回路板は下記の利
点と効果を有する。 1.高速シグナル反射が低減する。第1及び第2の実施
例のそれぞれ抵抗が共に55オーム±10%の設定範囲
内にあって、実質上、反射指数は従来技術と比べて随分
と低くなり、高速シグナルの反射をかなり軽減、若しく
は除去して、高速シグナルの伝送に適する回路板を形成
できる。 2.電磁波障害が軽減する。高速シグナル反射が低減し
たため、定常波の発生がなくなり、磁束の反作用が高め
られて、電磁波障害を低め、現在のEMI標準に符合で
きる。 3.高速シグナルのレイアウトへの適応性が優れてい
る。上記利点から本発明の回路板は高速シグナルレイア
ウトに適して、現在の工業が高速シグナルへと発展して
いる傾向に対応し、製品の市場価格や競争力を高める。 4.レイアウトの時効性が向上する。インピーダンス整
合のために、シグナル配線層のトレース幅を変える必要
がなく、レイアウトの時間的効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る比較的好ましい第1の実施例にお
ける1.2mm厚さの多層回路板の概略図である。
【図2】第1の実施例の部分断面図である。
【図3】第1の実施例の他の部分断面図である。
【図4】本発明に係る比較的好ましい第2の実施例にお
ける1.6mm厚さの多層回路板の概略図である。
【図5】従来技術による1.2mm厚さの多層回路板の
概略図である。
【図6】従来技術による1.6mm厚さの多層回路板の
概略図である。
【符号の説明】
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7…第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7の絶縁基板 S1、S2、S3、S4…第1、第2、第3、第4のシ
グナル配線層 GND1、GND2、GND3…第1、第2、第3の接
地配線層 H4…第1と第7の絶縁基板の厚さ H3…第2と第6の絶縁基板の厚さ H2…第3と第5の絶縁基板の厚さ H1…第4の絶縁基板の厚さ Rs1、Rs2、Rs3、Rs4…第1、第2、第3、
第4の抵抗
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月18日(2001.4.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 多層回路板
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層回路板に関し、
特にインピーダンス整合を達成できて、高速シグナル反
射及び電磁波障害を軽減できる多層回路板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の8配線層を具えた多層回路板は、
一般に1.6mm厚さ及び1.2mm厚さの二種があ
る。図5に示す1.2mmの多層回路板(以下、1.2
mm回路板と称す)は、図示の如く、連続的に積重ねて
配置された第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び
第7の絶縁基板F1、F2、F3、F4、F5、F6、
F7含み、第1のシグナル配線層S1が第1の絶縁基板
F1の第2の絶縁基板F2と相対する向きの反対側の面
に配置されて、第1の接地配線層GND1が第1と第2
の絶縁基板F1,F2の間に設けられ、第2のシグナル
配線層S2が第2と第3の絶縁基板F2,F3の間に配
設され、第2の接地配線層GND2が第3と第4の絶縁
基板F3,F4の間に設けられ、電源配線層POWER
が第4と第5の絶縁基板F4,F5の間に配設され、第
3のシグナル配線層S3が第5と第6の絶縁基板F5,
F6の間に設けられ、第3の接地配線層GND3が第6
と第7の絶縁基板F6,F7の間に配設され、第4のシ
グナル配線層S4が第7の絶縁基板F7の第6の絶縁基
板F6と相対する向きの反対側の面に設けられる。第
1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の絶縁基板
F1,F2,F3,F4,F5,F6、F7と、第1、
第2、第3及び第4のシグナル配線層S1,S2,S
3、S4と、第1、第2及び第3の接地配線層GND
1,GND2,GND3と、電源配線層POWERが互
いに圧着接合されて約1.2mm厚さの回路板を形成す
る。第1及び第4のシグナル配線層S1,S4は電子素
子(図示せず)に取付けるのに適用される。
【0003】第1と第7の絶縁基板F1,F7はそれぞ
れ約63.5μmの厚さH4を呈して、第2、第4及び
第6の絶縁基板F2,F4,F6はそれぞれ約203.
2μmの厚さH3,H1を具え、第3及び第5の絶縁基
板F3,F5はそれぞれ約127μmの厚さH2を具え
る。第1、第3、第5及び第7の絶縁基板F1,F3,
F5,F7はそれぞれポリエステルプリプレグによって
形成され、第2、第4及び第6の絶縁基板F2,F4,
F6はそれぞれ紙或いはガラス繊維を含んだ繊維質心材
によって作られる。本構造は、第1のシグナル配線層S
1は第1の接地配線層GND1との間に第1の抵抗Rs
1があって、第2のシグナル配線層S2は第1及び第2
の接地配線層GND1、GND2との間に第2の抵抗R
s2を有し、第3のシグナル配線層S3は第3の接地配
線層GND3及び電源配線層POWERとの間に第3の
抵抗Rs3を具え、第4のシグナル配線層S4は第3の
接地配線層GND3との間に第4の抵抗Rs4がある。
そのうち、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4は約44
オームで、第2及び第3の抵抗Rs2,Rs3は約55
オームである。
【0004】図6に示すのは、1.6mm厚さの多層回
路板(以下、1.6mm回路板と呼ぶ)であり、上記
1.2mm回路板と異なるところは第1及び第7の絶縁
基板F1,F7の厚さH4が約241.3μmで、その
結果、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4が約76.4
オーム、第2及び第3の抵抗Rs2,Rs3が約51オ
ームとなり、これらのような構成ゆえ、図5,6に示す
従来の多層回路板は下記の欠点を有する。甚だしい高速
シグナル反射がある。Intel(インテル社)の設定
した標準理論値によれば、高速シグナル伝送の際におけ
る回路板の両隣接配線層間の抵抗値は55±10%オー
ムの範囲、例えば49.5〜60.5オームが最も好ま
しいが、上記従来の1.2mm回路版の第1及び第4の
抵抗Rs1,Rs4値はIntel(インテル社)の勧
める好ましい範囲外にあって、加えるに第1及び第4の
抵抗Rs1,Rs4値と第2及び第3の抵抗Rs2,R
s3値との間に約11オームに及ぶ差異があり、この差
異がインピーダンスの不整合を形成する。このように、
高速シグナルが従来の1.2mm回路板において、第1
或いは第4のシグナル配線層S1、S4より第2或いは
第4のシグナル配線層S1,S2に伝送されると、シグ
ナルが反射を生じ、それによって、シグナルの伝送が悪
影響をこうむる。同様に、上記従来の1.6mm回路板
の第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4値も理論範囲外に
陥り、第1及び第4の抵抗Rs1,Rs4値と第2及び
第3の抵抗Rs2,Rs3値の間に25.4オームにも
及ぶ大きな違いがあって、それによりシグナル反射の問
題が極めて深刻となる。1.2mm回路板の高速シグナ
ルの反射指数は下記のように計算することができる。 P=(Zl−Zo)/(Zl+Zo)=(Rs1−Rs
2)/(Rs1+Rs2)=0.111 1.6mm回路板の反射指数も同様な方式で計算して
0.199が得られる。磁束の消磁作用力が弱められ
る。高速シグナルの反射が定常波を生ずると、高速シグ
ナルの電磁輻射が増大して、回路板の磁束の消磁作用力
が弱められ、かなりの高電磁波障害が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明は、イ
ンピーダンス整合を達成できて、高速シグナル反射及び
電磁波障害を軽減できる多層回路板を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多層回路板は、上から下へと順に重畳配置
される第1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の
絶縁基板を含んで、第1のシグナル配線層が第1の絶縁
基板の第2の絶縁基板と相対する向きの反対側の面に配
置され、第1の接地配線層が第1と第2の絶縁基板の間
に配設され、第2のシグナル配線層が第2と第3の絶縁
基板の間に配設され、第2の接地配線層が第3と第4の
絶縁基板の間に配設され、電源配線層が第4と第5の絶
縁基板の間に配設され、第3のシグナル配線層が第5と
第6の絶縁基板の間に配設され、第3の接地配線層が第
6と第7の絶縁基板の間に配設され、第4のシグナル配
線層が第7の絶縁基板の第6の絶縁基板と相対する向き
の反対側の面に配設されて、第1と第7の絶縁基板の厚
さがそれぞれ63.5〜190.5μmの範囲内にあ
り、第2と第6の絶縁基板の厚さが76.2〜330.
2μmの範囲内にあって、第3と第5の絶縁基板の厚さ
76.2〜381μmの範囲内にあり、第4の絶縁基
板の厚さが50.8〜152.4μmの範囲にあって、
第1のシグナル配線層は第1の接地配線層との間に第1
の抵抗を具え、第2のシグナル配線層は第1及び第2の
接地配線層との間に第2の抵抗を具え、第3のシグナル
配線層は第3の接地配線層及び電源配線層との間に第3
の抵抗を具え、第4のシグナル配線層は第3の接地配線
層との間に第4の抵抗を具えると共に、これら、第1、
第2、第3及び第4の抵抗は49.5〜60.5オーム
の範囲内に規制されて構成される。
【0007】上記のように構成された本発明の多層回路
板は、それぞれ抵抗が共にIntel(インテル社)が
設定する49.5〜60.5オームの範囲内に保持され
て、実質上、反射指数は従来技術と比べて随分と低くな
り、高速シグナルの反射をかなり軽減、若しくは除去し
て、高速シグナルの伝送に適する回路板を形成する。ま
た、高速シグナル反射が低減したことから、定常波の発
生がなくなり、磁束の消磁作用力が高められて、電磁波
障害を低めることができる。上記利点から高速シグナル
レイアウトに適して、現在の工業が高速シグナルへと発
展している傾向に対応でき、且つインピーダンス整合の
ために、シグナル配線層のトレース幅を変える必要がな
い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて具体的に説明するが、本発明はこの例だけに限定さ
れるものではない。図1〜3に示す如く、本発明に係る
多層回路板6の第1の比較的好ましい第1の実施例は、
順に上から下へと互いに重畳配設される第1、第2、第
3、第4、第5、第6及び第7の絶縁基板L1、L2、
L3、L4、L5、L6、L7を含んで、第1のシグナ
ル配線層S1が第1の絶縁基板L1の第2の絶縁基板L
2と相対する向きの反対側の面に配置され、第1の接地
配線層GND1が第1と第2の絶縁基板L1,L2の間
に配設され、第2のシグナル配線層S2が第2と第3の
絶縁基板L2、L3の間に配設され、第2の接地配線層
GND2が第3と第4の絶縁基板L3、L4の間に配設
され、電源配線層POWERが第4と第5の絶縁基板L
4、L5の間に配設され、第3のシグナル配線層S3が
第5と第6の絶縁基板L5、L6の間に配設され、第3
の接地配線層GND3が第6と第7の絶縁基板L6、L
7の間に配設され、第4のシグナル配線層S4が第7の
絶縁基板L7の第6の絶縁基板L6と相対する向きの反
対側の面に配設されて、第1、第2、第3及び第4のシ
グナル配線層S1,S2,S3,S4は通常銅金属薄片
によって作られ、第1及び第4のシグナル配線層S1、
S4により電子部材(図示せず)の上に配設される。
【0009】上記第1、第2、第3、第4、第5、第6
及び第7の絶縁基板L1、L2、L3、L4、L5、L
6、L7と、上記第1、第2、第3及び第4のシグナル
配線層S1、S2、S3、S4と、上記第1、第2及び
第3の接地配線層GND1,GND3,GND3と、上
記電源配線層POWERは、互いにプレス接着して約
1.2mm厚さの回路板6に形成することができる。
【0010】多層回路板6をプレス接着する場合は、第
2の接地配線層GND2と電源配線層POWERが第4
の絶縁基板L4を挟み付けるように配設されて、次に、
第2のシグナル配線層S2と第2の接地配線層GND
2、及び第3のシグナル配線層S3と電源配線層POW
ERがそれぞれ第3及び第5の絶縁基板L3、L5を挟
み付けるように配設され、第1の接地配線層GND1と
第2のシグナル配線層S2、及び第3の接地配線層GN
D3と第3のシグナル配線層S3がそれぞれ第2及び第
6の絶縁基板L2、L6を挟み付けるように配設され
て、最後に第1のシグナル配線層S1と第1の接地配線
層GND1、及び第4のシグナル配線層S4と第3の接
地配線層GND3がそれぞれ第1及び第7の絶縁基板L
1、L7を挟み付けるように配設されて1.2mm多層
回路板6を形成する。
【0011】本発明において、第1と第7の絶縁基板L
1、L7の厚さH4はそれぞれ63.5〜190.5μ
の範囲内にあり、第2と第6の絶縁基板L2、L6の
厚さH3がそれぞれ76.2〜330.2μmの範囲内
にあって、第3と第5の絶縁基板L3、L5の厚さH2
76.2〜381μmの範囲内にあり、第4の絶縁基
板L4の厚さH1が50.8〜152.4μmの範囲に
ある。第1のシグナル配線層S1は第1の接地配線層G
ND1との間に第1の抵抗Rs1を有し、第2のシグナ
ル配線層S2は第1及び第2の接地配線層GND1,G
ND2との間に第2の抵抗Rs2を有し、第3のシグナ
ル配線層S3は第3の接地配線層GND3及び電源配線
層POWERとの間に第3の抵抗Rs3を有し、第4の
シグナル配線層S4は第3の接地配線層GND3との間
に第4の抵抗Rs4を有する。それら絶縁層L1,L
2,L3,L4,L5,L6,L7の厚さを上記範囲内
にコントロールすると、第1、第2、第3及び第4の抵
抗Rs1,Rs2,Rs3,Rs4を高速シグナル伝送
の際にIntel(インテル社)が勧める49.5〜6
0.5オームの範囲内に保持できて、インピーダンス整
合の効果を達成する。
【0012】第1、第3、第5、第7の絶縁基板L1,
L3,L5,L7の少なくとも何れかがポリエステルプ
リプレグによって作られ、第2、第4、第6の絶縁基板
L2、L4、L6の少なくとも何れかが紙或いはガラス
繊維を含んだ繊維質心材によって作られる。
【0013】本第1の実施例において、第1と第4のシ
グナル配線層S1,S4はそれぞれ約1.4μmの厚さ
を具え、第2と第3のシグナル配線層S2,S3、第
1、第2と第3の接地配線層GND1,GND2,GN
D3、及び電源配線層POWERはそれぞれ約17.8
μmの厚さを具える。第1と第7の絶縁基板L1,L7
はそれぞれ好ましくは114.3±50.8μm、最も
好ましくは114.3μmの厚さH4を具えて、第2と
第6の絶縁基板L2,L6はそれぞれ好ましくは15
2.4±76.2μm、最も好ましくは152.4μm
の厚さH3を具え、第3と第5の絶縁基板L3,L5は
それぞれ好ましくは177.8±101.6μm、最も
好ましくは177.8μmの厚さH2を具え、第4の絶
縁基板L4は最も好ましい101.6μmの厚さを具え
る。更に好ましくは、第1と第7の絶縁基板L1,L7
の厚さH4が等しく、第2と第6の絶縁基板L2,L6
の厚さH3が等しく、第3と第5の絶縁基板L3,L5
の厚さH2が等しい。
【0014】続いて、各絶縁基板L1,L2,L3,L
4,L5,L6,L7のそれぞれ厚さの概算を下記の通
りに説明する。先ず、第1と第4の抵抗Rs1,Rs4
を次の式(1)で計算する。
【数1】 ここで、ERは誘導係数で4.5、H4は第1と第7の
絶縁基板L1,L7の厚さ、Wは第1と第4のシグナル
配線層S1,S4のトレース幅、50.8〜2 03.2
μmの範囲内にあるが、本実施例では127μm、T1
は第1と第4のシグナル配線層S1,S4の厚さ、
5.6μmである。次に、第2と第3の抵抗Rs2,R
s3値を下記の式(2)から得る。
【数2】 ここで、ERは誘導係数で4.5、H2は第3と第5の
絶縁基板L3,L5の厚さ、H3は第2と第6の絶縁基
板L2,L6の厚さ、T2は第2と第3のシグナル配線
層S2,S3の厚さ17.8μm、Wは第2と第3のシ
グナル配線層S2,S3のトレース幅、50.8〜20
3.2μmの範囲内にあるが、本実施例では127μm
である。 2H4+2H3+2H2+1H1+2T1+6T2≡1.2mm…(3) 加えるに、回路板の合計厚さは1.2mm(約119
3.8μmに相当する)、或いはその許容誤差範囲内に
規制すべきで、上式(3)によって表される。上式
(3)に基づいて、それぞれ絶縁基板の好ましい厚さ値
を得ることができ、即ち、第4の絶縁基板L4の厚さH
1が50.8〜152.4μmの範囲内にある場合は
01.6μmが好ましく、第3と第5の絶縁基板L3,
L5のそれぞれ厚さH2が76.2〜279.4μm
範囲内にある場合は177.8μmが好ましく、第2と
第6の絶縁基板L2,L6のそれぞれ厚さH3が76.
2〜228.6μmの範囲内にある場合は152.4μ
が好ましく、第1と第7の絶縁基板L1,L7のそれ
ぞれ厚さH4が63.5〜165.1μmの範囲内にあ
る場合は114.3μmが好ましい。この場合、第1の
シグナル配線層S1の第1の接地配線層GND1に対す
る第1の抵抗Rs1が第4のシグナル配線層S4の第3
の接地配線層GND3に対する第4の抵抗Rs4に等し
く58オームで、即ち、Rs1=Rs4=58オームで
あり、第2のシグナル配線層S2の第1と第2の接地配
線層GND1、GND2に対する第2の抵抗Rs2が第
3のシグナル配線層S3の電源配線層POWERと第3
の接地配線層GND3に対する第3の抵抗Rs3に等し
く52オームで、即ち、Rs1=Rs4=52オームで
ある。注意すべきは、それら抵抗値はみな55オーム±
10%の理論範囲内にあって、差異が僅かに6オームの
みであり、反射指数ρが0.05に低減して、従来技術
の反射指数(ρ=0.11)に比べて随分と低くなる。
なお、上式3(2H4+2H3+2H2+1H1+2T
1+6T2)によって算出した回路板6の厚さ総計は、
2×114.3μm+2×152.4μm+2×17
7.8μm+1×101.6μm+2×35.6μm
6×17.8μm1168.6μm≒1.2mm(許
容誤差の範囲内)である。
【0015】図4に示すのは、本発明に係る多層回路板
6’の比較的好ましい第2の実施例であり、上記第1の
実施例と異なるところは、回路板6’の厚さが約1.6
mmで、その第1と第7の絶縁基板L1’,L7’がそ
れぞれ好ましい139.7±50.8μm、特に好まし
139.7μmの厚さを具え、その第2と第6の絶縁
基板L2’,L6’がそれぞれ好ましい254±76.
2μm、特に好ましい254μmの厚さを具えて、その
第3と第5の絶縁基板L3’,L5’がそれぞれ好まし
279.4±101.6μm、特に好ましい279.
4μmの厚さを具える点である。第1のシグナル配線層
S1は第1の接地配線層GND1との間に第1の抵抗R
s1’を有し、第2のシグナル配線層S2は第1と第2
の接地配線層GND1,GND2との間に第2の抵抗R
s2’を有し、第3のシグナル配線層S3は第3の接地
配線層GND3と電源配線層POWERとの間に第3の
抵抗Rs3’を有し、第4のシグナル配線層S4は第3
の接地配線層GND3との間に第4の抵抗Rs4’を有
する。
【0016】上式(3)の合計が実質上1.6mm(
1625.6μm)であること、及び抵抗値がInte
l(インテル社)の勧める理論範囲内にあることの条件
の下で、式(1)と(2)を使って先ずRs1’、Rs
4’の値及びRs2’、Rs3’の値を計算し、各絶縁
基板の好ましい厚さを求めたのであり、これらパラメー
ターのうち、シグナル配線層のトレース幅が50.8〜
203.2μm範囲内にあって、特に好ましいのは主と
して1.6mm回路板が採用している152.4μm
ある。したがって、H1が50.8〜152.4μm
範囲内にいる場合、好ましいH1は101.6μmで、
H2が177.8〜381μmの範囲内にいる場合、好
ましいH2は279.4μmで、H3が177.8〜3
30.2μmの範囲内にいる場合、好ましいH3は25
4μmで、H4が88.9〜190.5μmの範囲内に
いる場合、好ましいH4は139.7μmである、こと
が成立する。また、第1の抵抗Rs1’は第4の抵抗R
s4’と等しく60オームで、即ちRs1’=Rs4’
=60Ωであり、第2の抵抗Rs2’は第3の抵抗Rs
3’と等しく60オームで、即ちRs2’=Rs3’=
60Ωである。これら抵抗値は両方ともIntel(イ
ンテル社)が設定した49.5〜60.5オームの範囲
内にあって、尚、反射指数がゼロに低下し、更に上式
(3)による回路板6’の厚さは実質上1.6mmに等
しい。即ち、2H4+2H3+2H2+1H1+2T1
+6T2=2×139.7μm+2×254μm+2×
279.4μm+1×101.6μm+2×35.6μ
+6×17.8μm1625.8μm≒1.6mm
(許容誤差の範囲内)。
【0017】
【発明の効果】それ故、本発明の多層回路板は下記の利
点と効果を有する。 1.高速シグナル反射が低減する。第1及び第2の実施
例のそれぞれ抵抗が共に55オーム±10%の設定範囲
内にあって、実質上、反射指数は従来技術と比べて随分
と低くなり、高速シグナルの反射をかなり軽減、若しく
は除去して、高速シグナルの伝送に適する回路板を形成
できる。 2.電磁波障害が軽減する。高速シグナル反射が低減し
たため、定常波の発生がなくなり、磁束の反作用が高め
られて、電磁波障害を低め、現在のEMI標準に符合で
きる。 3.高速シグナルのレイアウトへの適応性が優れてい
る。上記利点から本発明の回路板は高速シグナルレイア
ウトに適して、現在の工業が高速シグナルへと発展して
いる傾向に対応し、製品の市場価格や競争力を高める。 4.レイアウトの時効性が向上する。インピーダンス整
合のために、シグナル配線層のトレース幅を変える必要
がなく、レイアウトの時間的効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る比較的好ましい第1の実施例にお
ける1.2mm厚さの多層回路板の概略図である。
【図2】第1の実施例の部分断面図である。
【図3】第1の実施例の他の部分断面図である。
【図4】本発明に係る比較的好ましい第2の実施例にお
ける1.6mm厚さの多層回路板の概略図である。
【図5】従来技術による1.2mm厚さの多層回路板の
概略図である。
【図6】従来技術による1.6mm厚さの多層回路板の
概略図である。
【符号の説明】 L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7…第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7の絶縁基板 S1、S2、S3、S4…第1、第2、第3、第4のシ
グナル配線層 GND1、GND2、GND3…第1、第2、第3の接
地配線層 H4…第1と第7の絶縁基板の厚さ H3…第2と第6の絶縁基板の厚さ H2…第3と第5の絶縁基板の厚さ H1…第4の絶縁基板の厚さ Rs1、Rs2、Rs3、Rs4…第1、第2、第3、
第4の抵抗
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
フロントページの続き Fターム(参考) 5E338 AA03 AA15 BB13 CC01 CC02 CC04 CC06 EE13 5E346 AA12 AA15 AA22 AA32 AA34 AA43 AA51 BB02 BB03 BB04 BB07 BB11 BB15 BB16 CC02 CC08 CC12 DD02 EE06 EE07 EE09 FF27 FF45 GG28 HH03 HH06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上から下へと順に重畳配置される第1、
    第2、第3、第4、第5、第6及び第7の絶縁基板と、 第1の絶縁基板の第2の絶縁基板と相対する向きの反対
    側の面に配置される第1のシグナル配線層と、 第1と第2の絶縁基板の間に配設される第1の接地配線
    層と、 第2と第3の絶縁基板の間に配設される第2のシグナル
    配線層と、 第3と第4の絶縁基板の間に配設される第2の接地配線
    層と、 第4と第5の絶縁基板の間に配設される電源配線層と、 第5と第6の絶縁基板の間に配設される第3のシグナル
    配線層と、 第6と第7の絶縁基板の間に配設される第3の接地配線
    層と、 第7の絶縁基板の第6の絶縁基板と相対する向きの反対
    側の面に配設される第4のシグナル配線層と、を含み、 第1と第7の絶縁基板がそれぞれ2.5〜7.5mil
    範囲内の厚さを具え、 第2と第6の絶縁基板がそれぞれ3〜13mil範囲内
    の厚さを具え、 第3と第5の絶縁基板がそれぞれ3〜15mil範囲内
    の厚さを具え、 第4の絶縁基板が2〜6mil範囲内の厚さを具えて、 上記第1のシグナル配線層は上記第1の接地配線層との
    間に第1の抵抗を具え、上記第2のシグナル配線層は上
    記第1及び第2の接地配線層との間に第2の抵抗を具
    え、上記第3のシグナル配線層は第3の接地配線層及び
    電源配線層との間に第3の抵抗を具え、第4のシグナル
    配線層は第3の接地配線層との間に第4の抵抗を具える
    と共に、 これら、第1、第2、第3及び第4の抵抗は49.5〜
    60.5オームの範囲内に規制されてなることを特徴と
    する多層回路板。
  2. 【請求項2】 上記第1、第3、第5及び第7の絶縁基
    板の少なくとも何れかがポリエステルプリプレグによっ
    て形成されてなる請求項1に記載の多層回路板。
  3. 【請求項3】 上記第2、第4及び第6の絶縁基板の少
    なくとも何れかが繊維質心材によって形成されてなる請
    求項1に記載の多層回路板。
  4. 【請求項4】 上記心材が紙繊維を含んでなる請求項3
    に記載の多層回路板。
  5. 【請求項5】 上記心材がガラス繊維を含んでなる請求
    項3に記載の多層回路板。
  6. 【請求項6】 上記第1と第7の絶縁基板のそれぞれの
    厚さが等しい請求項1に記載の多層回路板。
  7. 【請求項7】 上記第2と第6の絶縁基板のそれぞれの
    厚さが等しい請求項1に記載の多層回路板。
  8. 【請求項8】 上記第3と第5の絶縁基板のそれぞれの
    厚さが等しい請求項1に記載の多層回路板。
  9. 【請求項9】 上記第1と第4のシグナル配線層のそれ
    ぞれ厚さが約1.4milで、上記第2と第3のシグナ
    ル配線層、上記第1、第2及び第3の接地配線層、並び
    に電源配線層のそれぞれの厚さが約0.7milである
    請求項1に記載の多層回路板。
  10. 【請求項10】 上記第1と第7の絶縁基板がそれぞれ
    4.5±2milの厚さを具え、 上記第2と第6の絶縁基板がそれぞれ6±3milの厚
    さを具え、 上記第3と第5の絶縁基板がそれぞれ7±4milの厚
    さを具え、 上記第1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の絶
    縁基板と、上記第1、第2、第3及び第4のシグナル配
    線層と、上記第1、第2及び第3の接地配線層と、上記
    電源配線層とを、互いにプレス接着して約1.2mm厚
    さの回路板に形成してなる請求項1に記載の多層回路
    板。
  11. 【請求項11】 上記第1と第7の絶縁基板のそれぞれ
    の厚さが4.5milで、 上記第2と第6の絶縁基板のそれぞれの厚さが6mil
    で、 上記第3と第5の絶縁基板のそれぞれの厚さが7mil
    で、 且つ、上記第4の絶縁基板の厚さが4milである請求
    項10に記載の多層回路板。
  12. 【請求項12】 上記第1と第7の絶縁基板がそれぞれ
    5.5±2milの厚さを具え、 上記第2と第6の絶縁基板がそれぞれ10±3milの
    厚さを具え、 上記第3と第5の絶縁基板がそれぞれ11±4milの
    厚さを具え、 上記第1、第2、第3、第4、第5、第6及び第7の絶
    縁基板と、上記第1、第2、第3及び第4のシグナル配
    線層と、上記第1、第2及び第3の接地配線層と、上記
    電源配線層とを、互いにプレス接着して約1.6mm厚
    さの回路板に形成してなる請求項1に記載の多層回路
    板。
  13. 【請求項13】 上記第1と第7の絶縁基板のそれぞれ
    の厚さが5.5milで、 上記第2と第6の絶縁基板のそれぞれの厚さが10mi
    lで、 上記第3と第5の絶縁基板のそれぞれの厚さが11mi
    lで、 且つ、上記第4の絶縁基板の厚さが4milである請求
    項12に記載の多層回路板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7733665B2 (en) 2005-06-09 2010-06-08 Denso Corporation Multi-layer substrate having conductive pattern and resin film and method for manufacturing the same
US8284564B2 (en) 2009-02-09 2012-10-09 Sony Corporation Circuit board
JP2012227553A (ja) * 2010-04-28 2012-11-15 Denso Corp 多層基板の製造方法
US9060423B2 (en) 2011-02-07 2015-06-16 Sony Corporation Laminated wiring board

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