JP2012164498A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】スパークプラグの製造で、主体金具の先端に溶接された接地電極部材の先端部分をせん断(加工)により切り落とし工程の可動刃の引き戻しの際の抵抗で、接地電極部材のたわみ変形の発生を防ぐ。
【解決手段】接地電極部材40の先端部分43bを切断した後、可動刃60を接地電極部材40の先端である切断面に沿って引き戻す際の抵抗により、その先端が、可動刃60の引き戻し方向に動くのを規制するための支持部83を、切断面の近傍であって、可動刃60にバネ71を介して設けた。引き戻し過程では、支持部83が切断後の接地電極部材40の先端寄り部位を押さえつけるように支持しているから、可動刃60が引き戻される際の抵抗があっても、接地電極部材40がつられてたわみ変形を起こさない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの着火に使用されるスパークプラグの製造方法に関する。
図13は、従来のスパークプラグ101を示したもので、このものは、軸線G方向に軸孔10を有する軸状碍子11と、この軸孔10内の先端側に配置された中心電極21と、その軸状碍子11の周囲を取り囲む筒状をなす(軸線G方向に内孔を有する)主体金具31と、一端(基端)42がこの主体金具31の先端33に接合され、他端(先端)43が中心電極21の先端23に対向するように曲げ形成された接地電極(側方電極)41とを含む構成を有している。なお、35は、エンジンへの取付け用のネジである。
このようなスパークプラグ101は、次のようにして製造なされている(特許文献1)。すなわち、その工程の概略は次のようである。主体金具31の先端33に、その軸線Gに沿って真っ直ぐ延びる棒状の接地電極部材(接地電極41とされる前(曲げ加工前)の接地電極部材)を、その基端で溶接し、中心電極等をその軸孔内に組付けた軸状碍子を、この主体金具内に組み込む。その後、図13のスパークプラグ101になるように、この接地電極部材を曲げ加工して、その先端43が中心電極21の先端23に対し、所定の火花ギャップを保持して対向するように形成する。
ところで、近時は、この火花ギャップの寸法精度が極めて高く要求されるようになってきている。一方、主体金具31内に固定された軸状碍子11は、当然それ自身の寸法公差や、その組付けに伴い、主体金具31に対し、先後(軸線G)方向に位置の誤差が生じる。また、軸状碍子11の内部に固定された中心電極21についても、それ自身の寸法公差や組付け上、不可避的に発生する先後方向の位置の誤差が生じる。したがって、主体金具31の先端33から延びる曲げ加工前の接地電極部材の先端位置と、中心電極の先端位置との先後間の寸法は、曲げ加工前の接地電極部材(部品)自体の長さ精度が如何に高く保持されているとしても、その先後間の寸法には誤差が生じる。すなわち、接地電極部材それ自体がいかに高精度でその長さ寸法が与えられており、また、これをいかに精度よく主体金具の先端に溶接したとしても、このような接地電極部材をそのまま曲げ加工した場合には、接地電極の先端と、中心電極の先端との間に形成されるべき火花ギャップには所望とする高度の寸法精度を得るのは困難である。
そこで、近時は、溶接前(曲げ加工前)の接地電極部材(部品)を設計上の寸法より、少し長めに形成しておき、例えば、図14−Aに示したように、これを主体金具31の先端33へ溶接し、その内側に中心電極21を含む軸状碍子11を組付けてなるスパークプラグの製造仕掛品100とした後、その曲げ加工前の接地電極部材40の中心電極21の先端23に対する先後方向の突出寸法が設計上の寸法より少し長くなるようにしておき、曲げ加工する前の段階でその先端部分43bを切断してその突出寸法の精度を確保していた(特許文献2)。この段階で、主体金具31の先端33の接地電極部材40の突出寸法が所望とする寸法となるように、その先端部分43bを若干長(例えば0.5mm〜3mm)切り落とすように切断して、その突出寸法の精度を確保した後で、曲げ加工するようにしていた。なお、近時は、スパーク性能を向上させるため、接地電極を細くしたい要請もあり、したがって、接地電極部材40の先端部分43bを単に短く切り落とすだけでなく、先端の両側を先細り状(面取り状)に切断除去することも行われている。
一方、このような切断は、その加工(製造)効率の点からして、せん断(加工)によることになる。このようなせん断加工においては、図14−Aに示したように、先端33に接地電極部材40が溶接された主体金具31を固定し、接地電極部材40の先端寄り部位の例えば外側(主体金具31の軸線Gと反対側)を、切断用の固定刃50で支持させ、その状態の下で、図14−Bに示したように、内側(主体金具31の軸線G側)から切断用の切れ刃(可動刃)60を入れて、その先端部分43bを切り落としていた。なお、このような向きに可動刃60を入れるのは、スパークプラグの先端形状に基づくことや、切断バリが火花ギャップ側に発生することを防止するためである。
特開2007−280942号公報 特開平08−236263号公報
ところが、従来、このようにして切断するときには、その切断後の接地電極部材40が軸線G側に持ち上がるようにたわみ変形を起こしてしまうという問題があった(図14−C,D参照)。これは、図14−C,Dに示したように、切断後、可動刃60を引き戻すときにおいて、接地電極部材40がその先端の切断面(切断端面)45において、その可動刃60を戻す際における摩擦抵抗により、その可動刃60の動き(引き戻し)につられて切断面45を含む先端が一緒に動いてしまうためである。一方、このような変形がある状態のまま、次工程においてこれを曲げ加工して接地電極41とし、その先端43と、中心電極21の先端23とに火花ギャップを形成する場合には、その火花ギャップの精度の低下を招いしてまう。こうしたことから従来は、その曲げ加工前に、たわみ変形の矯正ないし補正(解消)の工程を入れることを余儀なくされていた。このように、従来、高精度の火花ギャップが得られるように接地電極41を形成するには、こうした補正工程が必要となっていたことから、その加工効率(曲げ加工効率)の低下を招いており、これが、スパークプラグ101の製造コストのアップを招いていた。
なお、接地電極部材40の先端部分43bが切断後にたわみ変形を起こす原因の詳細は、接地電極部材40の横断面が厚みが1mm程度で、幅も2mm程度と、微小な矩形断面の棒材であり、これの切断後の可動刃60の引き戻し前において、その切断面45と可動刃60の刃面とが相互に押付けあう力が存在する状態から、それを引き戻すことで、両者間に生じる摩擦抵抗により、接地電極(部材)40の先端に、これを曲げようとする大きな力が横方向にかかることによるものである。すなわち、接地電極部材40は、主体金具31の先端33において片持ち梁状態で突出していることから、切断後の可動刃60の引き戻しにより、その切断面45である自由端にかかる力により容易にたわみ変形を起こすのである。そして、こうした問題は、近時のように、接地電極41の細小化が求められているのに従い、益々、発生しやすくなっており、その解決策が要請されている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、スパークプラグの製造において、主体金具の先端に溶接された接地電極部材の先端部分をせん断(加工)により切り落とす際において問題となっていた上記したようなたわみ変形の発生を防止することをその目的とする。
第1の発明は、中心電極と、軸線方向に内孔を有する主体金具と、この主体金具の先端に設置される接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、
前記接地電極部材を形成する工程に、前記主体金具に設置された接地電極部材の先端部分を、可動刃を用いるせん断加工で切り落とす切断工程を含み、
前記切断工程において前記先端部分を切断した後、前記可動刃を該接地電極部材の先端である切断面に沿って引き戻す際の抵抗により、該接地電極部材の先端が、該可動刃の引き戻し方向に動くのを規制するための支持部を、該切断面の近傍に配置することとしたことを特徴とする。
第2の発明は、前記支持部が、前記接地電極部材の先端である切断面寄り部位のうち、前記主体金具の軸線側の面を支持するものとしたことを特徴とする、第1の発明のスパークプラグの製造方法である。そして、第3の発明は、前記支持部が、前記接地電極部材の先端である切断面寄り部位における前記主体金具の軸線側の面と前記切断面とに垂直な両側面を挟み付ける形で支持をするものとしたことを特徴とする、第1の発明のスパークプラグの製造方法である。
第4の発明は、中心電極と、軸線方向に内孔を有する主体金具と、この主体金具の先端に設置される接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、
前記接地電極部材を形成する工程に、前記主体金具に設置された接地電極部材の先端部分を、可動刃を用いるせん断加工で切り落とす切断工程を含み、
前記切断工程において前記先端部分を切断した後、前記可動刃を、該切断面から離間する方向に移動することとしたことを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明のスパークプラグの製造方法において、該可動刃を、該切断面から離間する方向に移動し、その後、引き戻すこと、に代えて、
前記せん断加工は、可動刃と共に固定刃を用い、該固定刃を、前記接地電極部材における接触面から離間する方向に移動し、その後、該固定刃と共に前記可動刃を、該切断面から離間する方向に移動し、その後、該可動刃を引き戻すことを特徴とする、スパークプラグの製造方法である。
第6の発明は、該可動刃を、該切断面から離間する方向に移動する距離が、該可動刃及び該固定刃が移動する前の前記固定刃と該可動刃とのクリアランス以上あることを特徴とする、第4、第5のいずれか1の発明のスパークプラグの製造方法である。そして、第7の発明は、前記せん断加工で切り落とすのが、前記接地電極部材の先端部分をその長さを短くするように切断する長さ切断工程であることを特徴とする、第1〜第6のいずれか1の発明のスパークプラグの製造方法である。
第8の発明は、前記せん断加工で切り落とすのが、前記接地電極部材の先端部分のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極に対向することになる面から見て先細り状となるようにその両側面を斜めに切断する斜め切断工程であることを特徴とする、第1〜第6のいずれか1の発明のスパークプラグの製造方法である。
第9の発明は、前記接地電極部材の先端寄り部位のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極の先端とギャップを形成する部位に、貴金属チップが接合されていることを特徴とする、第3〜第8のいずれか1の発明のスパークプラグの製造方法である。そして、第10の発明は、前記接地電極部材の先端寄り部位のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極の先端とギャップを形成する部位に、隆起する形の突起が形成されていることを特徴とする、第3〜第8のいずれか1の発明のスパークプラグの製造方法である。
第1〜第3の発明においては、切断後、前記可動刃を前記接地電極部材の先端である切断面に沿って引き戻す際に抵抗があっても、該接地電極部材の先端は、上記した支持部により、該可動刃の引き戻し方向へ一緒に動くことが規制されているから、従来のようなたわみ変形(接地電極部材の持ち上がりによる変形)の発生が防止される。本発明において、前記支持部を構成するものは、バネ(コイルバネなど)等の弾性体としてもよいし、流体シリンダ(空圧シリンダ、油圧シリンダ)により、そのロッドの先端を支持部としてもよい。また、支持部は、カムを用いたロック手段等、周知の固定手段で位置決めされ、或いは前記接地電極部材を挟み付けるものとしてもよい。
第2の発明において、前記支持部にバネを用いる場合には、この支持部は、前記可動刃に取り付けることもできるため、支持部の設置構造の簡易化が図られる。また、第3の発明のように、両側面を挟み付ける形で支持するものでは、その挟み付けにより傷が発生するとしても、両側面であるから、スパーク性能への影響を小さくできるし、第9、第10の発明のように、前記接地電極部材の先端寄り部位に貴金属チップや突起が、接合又は形成されるものにおいても、支障なく具体化できる。
第4〜第6の発明では、前記接地電極部材の切断後、前記可動刃を該接地電極部材の先端である切断面に沿って引き戻す際の抵抗が発生しないようにして、その切断後のたわみ変形を防止したものである。したがって、第1〜第3の発明のような支持部を要することなく、たわみ変形の発生を防止できる。第4の発明では、切断後の可動刃を切断面から離間する方向に移動するものであるが、第5の発明のように、可動刃に加えて固定刃をも、その切断後にその切断面から離間する方向に移動することとしてもよい。このような移動の距離は、第6の発明のように、移動する前の前記固定刃と該可動刃とのクリアランス以上となるようにするのが好ましい。
なお、本発明において、せん断は、第7,第8の発明のように、接地電極部材の先端部分を、その長さを短くするように切断する場合と、接地電極部材の先端部分を、両側において先細り状に斜めに切断する場合の双方を含む。また、第9の発明のように、貴金属チップが接合されているものや、第10の発明のように、突起が形成されているものでは、一層、着火性の向上が図られる。
本発明を具体化した、スパークプラグの製造方法に使用する切断装置を正面からみた概略構成説明図。 図1のA1部の拡大図。 図1の切断装置を用いたスパークプラグの製造方法の第1実施形態例における各工程の説明図。 第2実施形態例の各工程の説明図であって、Aは切断工程に入る前の正面図、Bはその要部平面図。 図4−Aを右から見た接地用電極部材の先端部分を主体とする拡大図。 第2実施形態例の各工程の説明図であって、Cは切断したときの正面図、Dは切断後可動刃を引き戻す過程の正面図。 第2実施形態例の各工程の説明図であって、Eは切断後可動刃を引き戻した後の正面図、Fは両側から挟みつけていた支持部を後退させた状態の平面図。 第3実施形態例における各工程の説明図。 第4実施形態例における各工程の説明図。 接地電極部材の先端部分を先細り状となるようにその両側面を斜めに切断する説明用拡大図。 接地電極部材の先端寄り部位のうち、曲げ加工後において中心電極の先端とギャップを形成する部位に、隆起する形の突起が形成されているものの説明用拡大図であって、Aは正面図、BはAを軸線側から見た図。 第5実施形態例における各工程の説明図。 スパークプラグを説明する縦断半断面図。 従来のスパークプラグの製造方法において、接地電極部材の先端部分を切断する各工程の説明図。
本発明を具体化した実施形態例(第1実施形態例)について、図1〜図3に基づいて説明する。図1中、100は、本例で製造されるスパークプラグの製造仕掛品(以下、スパークプラグ製造仕掛品、又は単に製造仕掛品ともいう)であり、中心電極21を内側(内孔)に保持してなる軸状碍子11を、筒状をなす主体金具31の内孔内に組み込んだ後、この主体金具31の軸線Gに平行(略平行)に、その先端33において突出状に延びる接地電極部材40を有している。この接地電極部材40は横断面矩形で棒状をなし、主体金具31を先端33側から見たとき、その一半径方向において、横断面対称をなすようにして、その基端42を主体金具31の先端33に溶接により固定されている。そして、この製造仕掛品100は、次工程で、該接地電極部材40の先端部分を、所定寸法精度又は所定形状とするために、固定刃50及び可動刃60を用いる図1に示した切断装置200により、せん断加工で切り落とし、長さを所望とする長さとした後(切断工程後)のその接地電極部材40を、後工程で、前記中心電極21の先端23とで所定の間隙の火花ギャップとなるように曲げ加工され、スパークプラグとして製造される。以下、上記のように主体金具31の先端33に設けられた接地電極部材40を備えた製造仕掛品100におけるその接地電極部材40の先端部分43bの切断工程を具体化した第1実施形態例について、切断装置200と共に詳細に説明する。
まず、本例において使用する切断装置200について、その概略構成を示す図1、及びその製造仕掛品100を含む部分の拡大図を示す図2に基づいて説明する。この切断装置200は、ベース201の図示左側の上にワーク側基台203を有しており、これの上に、ワークである製造仕掛品100を、その接地電極部材40が図示右側に位置し、図示(図示上端)において水平となるようにして主体金具31の先端33寄り部位(ネジ部)を支持、クランプ(固定)するジグ205を含む加工物支持台207を有している。一方、ベース201上の図示右側の上には、本例では、図1において図示左右(主体金具31の軸線Gに沿う水平方向)に水平動可能の水平位置調節機構221を介して同機構上に支柱231が配置されている。そして、この支柱231の図示左側には、図示縦に上下動可能の上下位置調節機構241を介して同機構の側部(図示左側)に刃物台251が設けられている。
この刃物台251の図示左側の上方には、固定刃50取付け用ブロック255が固定されており、このブロック255の左側面に、下方(下端右側)に切れ刃を有する固定刃50が固定ボルト(図示せず)で固定されている。また、刃物台251の図示下方には、エアシリンダ(又は油圧シリンダでもよい。以下、単にシリンダとも言う)261が上に突出するロッド263側の前方フランジ265を介して固定されており、ロッド263を固定刃50側に向けて上下動可能に配置されている。すなわち、このロッド263の先端には、図示上向きに延び、その上端左側に切れ刃を有する可動刃60が、これが上動されることで上記した固定刃50の図示下端右側の切れ刃とで、製造仕掛品100における主体金具31の先端33に固定された接地電極部材40の先端部分43bをそれが突出する方に対し、垂直にせん断できるように構成されている。このように本例では、エアシリンダ261を駆動して可動刃60を上動し、主体金具31の軸線G側から切込んで、固定刃50とで接地電極部材40の先端部分43bをせん断する設定とされている。なお、両切れ刃の刃先間には、水平方向において所定のクリアランス(せん断クリアランス)が設けられている。
なお、水平位置調節機構221、および上下位置調節機構241は、サーボモータ223,243を含むサーボ機構とされており、その各モータ223,243の駆動、制御によりネジ軸225,245にそれぞれ螺合された駆動ネジブロック227,247を介して、支柱231、刃物台251が、それぞれ、水平動、又は上下動されるように設けられている。
さて、本例では、上記した可動刃60の図1,2左側に沿って、上下に圧縮可能のバネ(例えば、コイルバネ)71を備えており、そのバネ71の自由端である図示上端には、接地電極部材40の先端寄り部位の切断(切断面)予定位置の近傍であって、主体金具31の軸線G側を向く面を支持する支持体81が固着されており、本例では、この支持体81の図示上面が支持部83をなすように設定されている。この支持体81は、シリンダ261を駆動して可動刃60を上動し、接地電極部材40の先端部分43bをせん断する工程(切断工程)、すなわち、せん断開始時において接地電極部材40に当り、可動刃60の図示左側に沿ってバネ71が圧縮されるのに伴い、スライドして接地電極部材40を支持するように形成されており、そのバネ71の自由状態において、可動刃60の切れ刃先端(刃先)から上に突出するように設けられている。また、この支持体81を保持するバネ71は、せん断(切断)後、可動刃60を元位置まで引き戻すために下動させるとき、その刃先が切断後の接地電極部材40の先端の切断面から分離するまでの間、すなわち、可動刃60を接地電極部材40の先端である切断面に沿って引き戻す際の抵抗(摩擦抵抗)により、接地電極部材40の先端が、可動刃60の引き戻し方向に動こうとしても、これを規制(防止)し得るバネ71力(バネ強度)があるものとされている。なお、可動刃60を上動して切断する前、支持体81は、接地電極部材40と離間した位置に保持されている。
しかして、このような切断装置200における加工物支持台207上のジグ205に、上記したように製造仕掛品100を、その接地電極部材40が上端に位置し、水平となるようにして位置決めし、その主体金具31の先端33寄り部位を支持、固定する。次に、固定刃50の刃先(切断面位置)が、水平方向において所定位置となるように、水平位置調節機構221を駆動して、支柱231と共に刃物台251の移動し、その位置を調節する。なお、固定刃50の刃先の水平方向における位置は、例えば、中心電極21の先端の位置を検出し、この先端から接地電極部材40の突出方向における所定寸法位置として、これを設定すればよい。さらに、上下位置調節機構241を駆動して刃物台251の固定されている固定刃50の刃先が、接地電極部材40の外側面に当接するようにして位置決めする(図3−A参照)。次いで、図3−Bに示したように、このように固定刃50の位置決めがなされた後において、エアシリンダ261を駆動して可動刃60を上動させ、接地電極部材40における主体金具31の軸線G側の面46から切込み、接地電極部材40の先端部分43bをせん断で切落とす。そして、図3−C,Dに示したように、そのせん断後(長さが短くなるように切り落とした後)、シリンダ261を逆に駆動して可動刃60を後退させ、元位置に引き戻し、要すれば、刃物台251を、上下位置調節機構241を上に駆動することで固定刃50を切断面から分離し、地電極部材40の切断後の製造仕掛品100をジグ205から取り出すことで、その加工が終了する。
このような本例では、可動刃60を上動させてせん断する際、その刃先が接地電極部材40に切り込む前(せん断開始前)において、支持体81の支持部(上面)83が、接地電極部材40の内側向き面のうち、切断面45の近傍に弾性的に当接ないし圧接し、それによる押え付け状態でせん断がなされる。そして、せん断終了後、可動刃60の引き戻し(後退)過程では、図3−C,Dに示したように、可動刃60が接地電極部材40の切断面45から分離するまでは、そのバネ71により、支持体81の支持部83が、接地電極部材40の軸線G側を向く面を、図示、上向きに上記したようなバネ力により弾性的に押さえつけている。このため、接地電極部材40の先端部分43bの切断後、可動刃60を接地電極部材40の先端である切断面45に沿って引き戻す際において発生する抵抗(摩擦抵抗)により、その先端が可動刃60の引き戻し方向(主体金具31の軸線G側)に動くのが防止される。かくして、このような切断工程を経ることで、接地電極部材40が、たわみ変形もなく所望とする長さに保持されたスパークプラグ製造仕掛品100が得られる。
したがって、このような製造仕掛品100を、従来のような接地電極部材の変形の補正工程を要することなく、次工程に回し、その接地電極部材40を曲げ加工することで、所望とする精度の火花ギャップを有する接地電極として形成される。かくして、その後、必要な工程を経ることで、所望とするスパークプラグが得られる。なお、本例では、可動刃60に設けられたバネ71を介してその先端に設けられた支持体81にて接地電極部材40を支持するものであるため、この支持体81を独立に前後進させる駆動手段を要しない。したがって、支持部83をなす支持体81の構造の単純化が図られる。
なお、支持部83は、このようなバネ71及び支持体81を含む構成のものに代えて、可動刃60と別途独立に駆動して、接地電極部材40の先端寄り部位を支持するように、例えば、別のシリンダを切断面45となる部位の近傍に配置し、そのロッドの先端で支持するようにしてもよい。すなわち、支持部83は、可動刃60の後退時に、接地電極部材40のたわみ変形が防止されるように、これを支持することができればよく、したがって、図示はしないが、位置決め可能のリンク機構やロック手段を備えた押しピンの先端で支持するものとしてもよい。ただし、支持部は、いずれの構造、手段を用いる場合でも、可動刃60の引き戻し工程で、接地電極部材40の先端が動かないように、切断面45にできるだけ近い位置を支持するように設けるのが好ましい。
さて次に本発明を具体化した別の実施形態例(第2実施形態例)について、図4〜図7に基づいて説明する。ただし、このものは、支持部83が、前記形態のように、可動刃60には設けられてはいない点と、それに基づく切断後における固定刃50等の制御等に若干相違があるのみであり、切断装置200及び切断工程については、支持部83の配置及びその駆動手段を除き、上記形態と基本的に同じものを使用する場合で説明する。このため、上記形態との相違点のみ説明し、図中の同一の部位には同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
すなわち、本形態では、接地電極部材40の先端である切断面寄り部位における主体金具31の軸線G側を向く面46と、略垂直なその両側面44を挟み付ける形で支持をするように、例えば、図4に示したように、図1の装置200における平面視において(上から見て)、棒状に延びる接地電極部材40の両側面44から、それぞれこれに垂直に前後動するように、可動刃60とは別に、支持部83が切断装置200に設けられている。このような両側面44の支持部83は、押しピン91の先端がなし、この押しピン91を、例えば、図示しないエアシリンダによって駆動、制御されるように設定されている。
このような本例では、上記形態において説明したのと同様にして、切断装置200における加工物支持台207上のジグ205に、製造仕掛品100を支持、固定し、その後、固定刃50を上記したのと同様にして位置決めした後において、その接地電極部材40の先端寄り部位の両側面44を、上記押しピン91を前進駆動することで、その先端の支持部83で挟み付ける(図5参照)。その後、図6−Cに示したように、上記形態におけるのと同様にして、可動刃60を上動させ、接地電極部材40における主体金具31の軸線G側の面46から切込み、接地電極部材40の先端部分43bをせん断で切落とす。そして、図6−D、図7−Eに示したように、そのせん断(切り落とし)後は、可動刃60を後退(下動)させ、元位置に引き戻すのであるが、この可動刃60の後退工程では、支持部83により、接地電極部材40の先端寄り部位の両側面44を挟み付けた状態としておく。しかして、可動刃60が切断面45から分離した後、両押しピン91を後退させ、その挟み付けを解除し、要すれば、刃物台251を、上下位置調節機構241を上に駆動することで固定刃50を切断面から分離し、切断後の製造仕掛品100をジグ205から取り出すことで、その加工が終了する。
すなわち、本例では、切断後、可動刃60を後退させ、それが接地電極部材40の先端の切断面45から分離するまでは、接地電極部材40は支持部83にてその両側面44が挟みつけられている。したがって、切断後に可動刃60を引き戻す際において、接地電極部材40の先端である切断面45が主体金具31の軸線G方向にたわみ変形することを防止できる。なお、接地電極部材40の先端が、可動刃60の引き戻し工程において動くのは、その切断後、可動刃60が接地電極部材40の先端に接している間であるから、可動刃60の後退過程において、その接触がなくなった段階(分離状態)では、支持部83によるその両側面44の挟み付けは要しない。また、可動刃60を上動し、切断開始から切断終了後、引き戻し工程に入る前は、接地電極部材40の先端が主体金具31の軸線G方向にたわみ変形することはないので、支持部83による両側の挟み付けは、切断後の可動刃60の引き戻し(後退)工程において、可動刃60が接地電極部材40の先端の切断面45に接している間のみとしてもよいが、上記例のように切断前から挟みつけている場合には、切断における接地電極部材40の位置が安定するので好ましい。
なお、本例では、接地電極部材40の両側面44において支持するものであるため、スパークプラグにおいて、中心電極21の先端に対向することになる側の面に、支持部83との圧着や摩擦によるキズが付くことを防止できるという効果も得られる。加えて、接地電極部材40の先端又は先端寄り部位の中心電極21の先端に対向することになる側の面、すなわち、曲げ加工後において中心電極21の先端とギャップを形成する部位に、この切断加工の際に、後述するように、貴金属チップが接合されているものや、隆起する形の突起が形成されているものであっても、問題なくその支持ができる。
次に本発明を具体化した別の実施形態例(第3〜5実施形態例)について、図8以下に基づいて説明する。ただし、上記各例が、接地電極部材40を支持部83による支持や挟み付けにより支持することで、可動刃60を接地電極部材40の先端である切断面45に沿って引き戻す際の抵抗により、接地電極部材40の先端が、可動刃60の引き戻し方向に動くことによるたわみ変形の発生を規制(防止)するものとしたのに対し、本例では、このような支持部83を用いることなく(すなわち、支持や挟み付けによることなく)、固定刃50若しくは可動刃60又はその両方の動きを制御することで、その発生を防止するようにしたものである。ただし、切断装置200は、上記第1実施形態例に用いたものにおいて、可動刃60に支持部83を設けない点のみが異なるもので、具体化できることから、切断装置200自体の説明は省略する。また、切断装置200における加工物支持台207上のジグ205に、製造仕掛品100を支持、固定し、固定刃50を位置決めするまでは、上記形態において説明したのと同様であることから、この固定刃50を位置決めした後からの工程について説明する。なお、本例以下の製造仕掛品(切断加工前のもの)100は、接地電極部材40のうち、曲げ加工後において中心電極21の先端とギャップを形成する部位には、貴金属チップ47が接合されているもの、又は隆起する形の突起48が形成されているものとする。
まず、第3実施形態例について図8に基づいて説明する(図1,2参照)。すなわち、本例では、上記第1実施形態例におけるのと同様にして切断装置200に製造仕掛品100を支持、固定した後、固定刃50を位置決めし(図8−A参照)、その後、図8−Bに示したように、可動刃60をエアシリンダ261を駆動して上動して先端部分43bを切断する。その後、図8−Cに示したように、この可動刃60と共に固定刃50を、切断面45から離間する方向(主体金具31の軸線Gに沿って主体金具31の先端33から離れる方。図8の右方)に所定量(移動距離)S1移動する。この移動は、第1実施形態例における切断装置200の水平位置調節機構221を駆動して、刃物台251を同方向に移動することで行う。その後、図8−Dに示したように、可動刃60をエアシリンダ261を駆動して下動し、元位置に戻し、要すれば、固定刃50を上下位置調節機構241を駆動して、刃物台251と共に微量、上動する。
このように、本例では、可動刃60は、それによる切断後、引き戻し工程に入る前に、接地電極部材40の先端である切断面45から所定量S1離れている。したがって、その後、この可動刃60を引き戻す際には、それが切断面45に接触していないのであるから、接地電極部材40の先端が、可動刃60の引き戻し方向に動くことによるたわみ変形の発生を確実に防止できる。本例では、切断工程において上記したように、刃物台251等の駆動制御を行うことによるものであるから、上記各形態のような支持部83又はこれを駆動する機構を要しないという意味で、装置自体の機構の簡易化が図られる。なお、本例では、図1,2の切断装置200を使用する場合で説明しており、可動刃60と固定刃50とが、刃物台251に上記したように、いわばユニットとして取り付けられており、水平方向に一緒に動くことから、固定刃50も可動刃60と同時に動かしているが、可動刃60を引き戻す際に、それが接地電極部材40の先端である切断面45に接触していなければ、その先端が、可動刃60の引き戻し方向に動くことによるたわみ変形の発生を防止できる。
したがって、その意味では、図9−Cに示したように、切断後、可動刃60の引き戻し工程に入る前に、可動刃60のみを、接地電極部材40の先端である切断面45から所定量S1離すよう制御できるように、刃物台251において、図示はしないが、上記したエアシリンダ261を、別の水平位置調節機構を介して取り付けるようにしても良い。なお、図9は、そのような機構を有する切断装置を用いた場合において、製造仕掛品100を支持、固定した後、固定刃50を位置決めし(図9−A参照)、その後、図9−Bに示したように先端部分43bを切断し、その後、図9−Cに示したように、この可動刃60のみを切断面45から離間する方向に所定量S1移動し、その後、可動刃60を引き戻す、各工程を含む前記第3実施形態例の変形とでも言うべき、第4実施形態例であるが、相違点は上記したとおりであるため、その詳細な説明は省略する。
なお、第3、4実施形態例では、上記各形態(第1、2実施形態例)のような支持部83を要しないことから、接地電極部材40の先端部分を短く切り落とすだけでなく、図10に示したように、接地電極部材40の先端部分の両側面44を先細り状に、平面視、三角形部分43cを切り落とすようなせん断加工とする場合でも、容易に、たわみ変形を発生させないようにすることができる。すなわち、支持部83にて支持したり、挟み付けた状態で、接地電極部材40の先端部分を切断する場合には、その変形の発生防止のためには、切断面予定位置にできるだけ近いところを支持する必要がある。したがって、せん断加工で切り落とすのは、接地電極部材40の断面寸法(太さ)等を考慮すると、その長さを短くするように切断する(長さ切断工程)場合には問題は小さいが、図10に示したように、接地電極部材40の先端部分43bのうち、曲げ加工後において中心電極21に対向することになる面から見て先細り状となるようにその両側面44を斜めに切断する(斜め切断工程)場合には、その支持位置(又は挟み付け位置)を接地電極部材40の先端に近づけるのには制約がある。このため、そのような支持ではその先端が突出する形となってしまう。これに対して、第3、4実施形態例では、こうした支持(又は挟み付け)によるものでないから、斜め切断工程となる場合でも、問題なく適用できる。
なお、本例では、貴金属チップ47が接合されている場合で説明したが、図11に示したように、曲げ加工後において中心電極21の先端23とギャップを形成する部位に、隆起する形の突起48が形成されているものであっても、全く問題なくその先端部分43bの切断ができる。上記した第2実施形態例のように両側面を挟み付ける場合でも同様の効果が得られる。もっとも、第1実施形態例でも、支持体81の支持部(先端面)83に、貴金属チップ47や突起48と干渉しないような凹みを設けておくことで、対応できる。
次に、第5実施形態例について図12に基づいて説明する。すなわち、本例では、図12−Aに示したように、切断装置200に製造仕掛品100を支持、固定した後、固定刃50を位置決めし、その後、図12−Bに示したように、可動刃60をエアシリンダ261を駆動して上動して先端部分を切断する。その後、図12−Cに示したように、固定刃50を、接地電極部材40の主体金具31の軸線Gを向く面と反対側の面、すなわち、接地電極部材40において固定刃50が接触していた面から離間する方(図示上方)に移動するように、上下位置調節機構241を駆動し、刃物台251を同方向に微量移動する。これは刃物台251を動かすことによるから、可動刃60も同方向に同時に動く。次いで、図12−Dに示したように、固定刃50と共に、可動刃60を、切断面45から離間する方向(主体金具31の軸線Gに沿って主体金具31の先端33から離れる方)に移動するように、水平位置調節機構221を駆動し、刃物台251を同方向に移動する。その後、図示はしないが、上記各例と同様に、可動刃60をエアシリンダ261を駆動して下動し、元位置に戻す。
このような本例でも、可動刃60は、それによる切断後、引き戻し工程に入る前に、接地電極部材40の先端である切断面45から離れている。したがって、その後、この可動刃60を引き戻す際には、それが切断面45に触れていないのであるから、接地電極部材40の先端が、可動刃60の引き戻し方向に動くことによるたわみ変形の発生を確実に防止できる。しかも、本例のように、切断後、固定刃50を、切断面45から離間する方に移動する(水平方向の移動)前に、接地電極部材40の主体金具31の軸線Gを向く面と反対側の面、すなわち、接地電極部材40に固定刃50が接触していた面から離間する方に移動させることで、固定刃50と切断バリとの干渉をなくすことができる。
なお、上記した第3〜第5実施形態例において、可動刃60(及び固定刃50)を、切断面45から離間する方向に移動させる距離(水平移動距離)S1は、せん断加工において設定されているその移動前の固定刃50と可動刃60とのクリアランス(せん断クリアランス)以上となるようにすると、切断バリに引っかかることが有効に防止できるため、好ましい。本発明は、上記した実施形態例のものに限定されるものではなく、適宜に変更して具体化できる。
21 中心電極
31 主体金具
33 主体金具の先端
40 接地電極部材
41 接地電極
43b 接地電極部材の先端部分
44 接地電極部材の側面
45 接地電極部材の先端である切断面
46 接地電極部材における主体金具の軸線側の面
47 貴金属チップ
48 突起
50 固定刃
60 可動刃
83 支持部
101 スパークプラグ
G 軸線
S1 可動刃を切断面から離間する方向に移動する距離

Claims (10)

  1. 中心電極と、軸線方向に内孔を有する主体金具と、この主体金具の先端に設置される接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極部材を形成する工程に、前記主体金具に設置された接地電極部材の先端部分を、可動刃を用いるせん断加工で切り落とす切断工程を含み、
    前記切断工程において前記先端部分を切断した後、前記可動刃を該接地電極部材の先端である切断面に沿って引き戻す際の抵抗により、該接地電極部材の先端が、該可動刃の引き戻し方向に動くのを規制するための支持部を、該切断面の近傍に配置することとしたことを特徴とする、スパークプラグの製造方法。
  2. 前記支持部が、前記接地電極部材の先端である切断面寄り部位のうち、前記主体金具の軸線側の面を支持するものとしたことを特徴とする、請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記支持部が、前記接地電極部材の先端である切断面寄り部位における前記主体金具の軸線側の面と前記切断面とに垂直な両側面を挟み付ける形で支持をするものとしたことを特徴とする、請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 中心電極と、軸線方向に内孔を有する主体金具と、この主体金具の先端に設置される接地電極とを備えるスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極部材を形成する工程に、前記主体金具に設置された接地電極部材の先端部分を、可動刃を用いるせん断加工で切り落とす切断工程を含み、
    前記切断工程において前記先端部分を切断した後、前記可動刃を、該切断面から離間する方向に移動することとしたことを特徴とする、スパークプラグの製造方法。
  5. 請求項4のスパークプラグの製造方法において、該可動刃を、該切断面から離間する方向に移動し、その後、引き戻すこと、に代えて、
    前記せん断加工は、可動刃と共に固定刃を用い、該固定刃を、前記接地電極部材における接触面から離間する方向に移動し、その後、該固定刃と共に前記可動刃を、該切断面から離間する方向に移動し、その後、該可動刃を引き戻すことを特徴とする、スパークプラグの製造方法。
  6. 該可動刃を、該切断面から離間する方向に移動する距離が、該可動刃及び該固定刃が移動する前の前記固定刃と該可動刃とのクリアランス以上あることを特徴とする、請求項4、5のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  7. 前記せん断加工で切り落とすのが、前記接地電極部材の先端部分をその長さを短くするように切断する長さ切断工程であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  8. 前記せん断加工で切り落とすのが、前記接地電極部材の先端部分のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極に対向することになる面から見て先細り状となるようにその両側面を斜めに切断する斜め切断工程であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  9. 前記接地電極部材の先端寄り部位のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極の先端とギャップを形成する部位に、貴金属チップが接合されていることを特徴とする、請求項3〜8のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  10. 前記接地電極部材の先端寄り部位のうち、前記曲げ加工後において前記中心電極の先端とギャップを形成する部位に、隆起する形の突起が形成されていることを特徴とする、請求項3〜9のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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