JP2012161090A - 温度特性補正回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパレータを使用せずに、調整電圧の傾きの切り替えを滑らかに行って温度特性の補正精度を向上させることのできる温度特性補正回路及びセンサ用増幅回路を提供すること。
【解決手段】所定の温度特性を備えた温度依存電圧Vtあるいはその温度依存電圧Vtを反転させた反転電圧XVtと、温度に関わらず一定電圧である基準電圧Vrefとに基づいて、第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2をそれぞれ生成する補正用増幅器20,30を備えた。この補正用増幅器20,30の各出力端子をワイヤードオア接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度特性補正回路に関するものである。
従来、センサの小型化が進み、その出力信号が微小化されているため、センサの出力信号を検出して増幅するセンサ用増幅回路が広く用いられている。センサの出力信号には温度特性があるため、センサ用増幅回路はセンサの出力信号の温度特性を補正して増幅している。上記出力信号の温度特性は、単に増加又は減少するものだけでなく、電圧変化の傾きが所定温度の高低で相違するものがある。例えば、図21に示すように、センサ(図示略)の出力信号Vsの温度特性が所定の傾き(例えば、V字状の傾き)を持つ場合には、温度特性補正回路80が出力信号Vsの傾きを相殺するようにオフセット調整する調整電圧Vaを生成する。そして、出力信号Vsの入力されるセンサ用増幅回路90に調整電圧Vaが入力されると、センサ用増幅回路90によって、出力信号Vsの温度特性が補正された増幅信号Voutが生成される。
上記調整電圧Vaを生成する温度特性補正回路80について図22に従って説明する。なお、図21に示したV字状の傾きを有する調整電圧を生成する場合について説明する。
図22に示すように、補正用増幅器81の一対の入力端子には、図23(a)に示すような温度特性を備えた温度依存電圧Vtと、温度に関わらず一定電圧となる基準電圧Vrefとが入力される。補正用増幅器81は、基準電圧Vrefを基準にして、抵抗R11及び帰還抵抗R12による利得に基づいて、温度依存電圧Vtを反転させた補正電圧Vcを生成する。上記温度依存電圧Vt及び基準電圧Vrefは、コンパレータ82にも入力される。コンパレータ82は、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの電圧値を比較し、その比較結果に基づいてスイッチS1及びスイッチS2を切り替える選択信号SSを出力する。
詳述すると、温度依存電圧Vtが基準電圧Vrefよりも高い(図23に破線で示した切替温度Tsよりも低温側の)場合には、コンパレータ82はHレベルの選択信号SSをスイッチS1,S2に出力する。このHレベルの選択信号SSによって、スイッチS1の第1端子a11と共通端子c11とが接続されるとともに、スイッチS2の第1端子a12と共通端子c12とが接続される。すると、スイッチS1の第1端子a11に接続されたレジスタr1に予め格納された設定値に基づいて、帰還抵抗R12の抵抗値が設定され、補正用増幅器81の利得(例えば「2」)が設定される。そして、補正用増幅器81によって、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtが利得「2」に基づいて反転された補正電圧Vc(図23(b)の一点鎖線参照)が生成される。この補正電圧Vcは、スイッチS2の第1端子a12と共通端子c12とが接続されているため、反転器83によって反転されて調整電圧Va(図23(b)の実線参照)として上記センサ用増幅回路90に出力される。
一方、温度依存電圧Vtが基準電圧Vrefよりも低い(切替温度Tsよりも高温側の)場合には、コンパレータ82はLレベルの選択信号SSをスイッチS1,S2に出力する。このLレベルの選択信号SSによって、スイッチS1の第2端子b11と共通端子c11とが接続されるとともに、スイッチS2の第2端子b12と共通端子c12とが接続される。すると、スイッチS1の第2端子b11に接続されたレジスタr2に予め格納された設定値に基づいて、帰還抵抗R12の抵抗値が設定され、補正用増幅器81の利得(例えば「1」)が変更される。そして、補正用増幅器81によって、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtが利得「1」に基づいて反転された補正電圧Vc(図23(b)の二点鎖線参照)が生成される。この補正電圧Vcは、スイッチS2の第2端子b12と共通端子c12とが接続されているため、そのまま調整電圧Va(図23(b)の実線参照)としてセンサ用増幅回路90に出力される。このようにして、温度特性補正回路80において、切替温度Tsを中心にした低温側及び高温側で傾きの異なるV字状の調整電圧Vaを生成することができる。
なお、この種の温度特性補正回路及びセンサ用増幅回路としては、例えば特許文献1が知られている。
特開平6−307945号公報。
ところで、上述した温度特性補正回路80では、コンパレータ82によって、スイッチS1,S2の選択切替、すなわち調整電圧Vaの傾きの切替が行われている。すなわち、コンパレータ82における温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの比較結果に基づいて、調整電圧Vaの傾きの切替が行われる。一般に、コンパレータ82の特性として、切替温度Ts付近において高周波のノイズが混入すると、そのノイズによってHレベルとLレベルの出力が繰り返されることが知られている。このようなコンパレータ82の発振に類似する現象を抑制する方法として、ヒステリシス特性を付加することが一般に行われる。しかしながら、このようなヒステリシスを付加したコンパレータでは、図23(b)の切替温度Ts付近の拡大図に示すように、ヒステリシス幅Hの分だけ切替点がずれて、不連続点の段差が生じてしまう。従って、ヒステリシス幅Hだけコンパレータの感度が低下し、ひいては温度特性の補正の精度が低下する。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、コンパレータを使用せずに、調整電圧の傾きの切り替えを滑らかに行って温度特性の補正精度を向上させることのできる温度特性補正回路及びセンサ用増幅回路を提供することにある。
本発明は、温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、複数の電圧を生成する電圧生成部と、前記複数の電圧が各々入力される複数の非反転入力端子を有する増幅器を含む非反転増幅回路と、を備え、前記電圧生成部は、所定の温度特性を備えた第1温度依存信号が印加される可変抵抗を備え、前記可変抵抗の抵抗値に応じた電圧を前記増幅器の非反転入力端子に出力し、前記複数の電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、前記非反転増幅回路は、各温度において、前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記調整信号とすることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、コンパレータを使用せずに、調整電圧の傾きの切り替えを滑らかに行って温度特性の補正精度を向上させることが可能な温度特性補正回路及びセンサ用増幅回路を提供することができる。
第1実施形態の温度特性補正回路を示す回路図。 温度依存電圧及び基準電圧を示す特性図。 (a)〜(d)は、それぞれ出力電圧を示す特性図。 オア部を示す回路図。 シミュレーション結果を示す波形図。 変形例の温度特性補正回路を示す回路図。 変形例における調整電圧を示す特性図。 変形例の温度特性補正回路を示す回路図。 第2実施形態の温度特性補正回路を示す回路図。 傾斜合成増幅器の回路構成例を示す回路図。 出力電圧を示す特性図。 シミュレーション結果を示す説明図。 変形例の傾斜合成増幅器を示す回路図。 変形例の傾斜合成増幅器の回路構成例を示す回路図。 シミュレーション結果を示す説明図。 変形例の温度特性補正回路を示す回路図。 変形例の傾斜合成増幅器の回路構成例を示す回路図。 (a),(b)は、それぞれシミュレーション結果を示す説明図。 シミュレーション結果を示す説明図。 変形例の温度特性補正回路を示す回路図。 従来のセンサ用増幅回路を示す説明図。 従来の温度特性補正回路を示す回路図。 (a)は、温度依存電圧及び基準電圧を示す特性図、(b)は、調整電圧を示す特性図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、温度特性補正回路1の入力端子T1には、温度特性を備えた温度依存電圧Vt(図2参照)が入力され、入力端子T2には、温度に関わらず一定電圧となる温度特性を備えた基準電圧Vref(図2参照)が入力される。この温度依存電圧Vtは、トランジスタあるいはダイオードのPN接合部の順方向電圧にて生成され、図2に示すように、温度変化に対し例えば−2mV/℃で直線的に変化する温度特性を備える。基準電圧Vrefは、例えばバンドギャップリファレンス電圧にて生成される。さらに、本実施形態の温度依存電圧Vt及び基準電圧Vrefについて詳述すると、切替温度Ts(図2の破線参照)よりも低温側では、温度依存電圧Vtが基準電圧Vrefよりも高くなり、切替温度Tsよりも高温側では、温度依存電圧Vtが基準電圧Vrefよりも低くなる。また、切替温度Tsのときには、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとが等しくなる。
図1に示すように、温度依存電圧Vtは、スイッチSW1の第1端子a1に入力されるとともに、スイッチSW2の第1端子a2に入力される。また、温度依存電圧Vtは、抵抗R1を介して増幅器10の反転入力端子に入力される。この増幅器10の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。
増幅器10は、基準電圧Vrefを基準にして、抵抗R1及び帰還抵抗R2による利得に基づいて、温度依存電圧Vtを反転させた反転電圧XVt(図2の一点鎖線参照)を生成する。増幅器10は、生成した反転電圧XVtを、スイッチSW1の第2端子b1及びスイッチSW2の第2端子b2に出力する。これら増幅器10、抵抗R1及び帰還抵抗R2により反転増幅回路が構成されている。なお、帰還抵抗R2は、可変抵抗で構成され、センサの出力信号Vs(図21参照)に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS1によってその抵抗値が調整される。この帰還抵抗R2の抵抗値を調整することによって、増幅器10による反転増幅回路の利得を調整することができる。本実施形態では、増幅器10による反転増幅回路の利得が「1」になるように帰還抵抗R2の抵抗値が設定されている。
スイッチSW1は、第1及び第2端子a1,b1と共通端子c1を持ち、第1端子a1が入力端子T1に接続され、第2端子b1が増幅器10の出力端子に接続され、共通端子c1が抵抗R3を介して補正用増幅器20の反転入力端子に接続されている。従って、第1端子a1と共通端子c1とが接続されると(図1のスイッチSW1における実線参照)、補正用増幅器20の反転入力端子に温度依存電圧Vtが入力される。また、第2端子b1と共通端子c1とが接続されると(図1のスイッチSW1における破線参照)、補正用増幅器20の反転入力端子に反転電圧XVtが入力される。なお、このスイッチSW1の選択切替は、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS2によって行われる。
補正用増幅器20の非反転入力端子には、入力端子T2が接続され、基準電圧Vrefが入力される。補正用増幅器20は、基準電圧Vrefを基準にして、抵抗R3及び帰還抵抗R4による利得に基づいて、温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtを反転させた第1補正電圧Vc1を生成する。補正用増幅器20は、生成した第1補正電圧Vc1をオア部40に出力する。なお、帰還抵抗R4は、可変抵抗で構成され、帰還抵抗R2と同様に、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS3によってその抵抗値が調整される。本実施形態では、抵抗R3及び帰還抵抗R4による利得が「1」になるように帰還抵抗R4の抵抗値が設定されている。
スイッチSW2は、第1及び第2端子a2,b2と共通端子c2を持ち、第1端子a2が入力端子T1に接続され、第2端子b2が増幅器10の出力端子に接続され、共通端子c2が抵抗R5を介して補正用増幅器30の反転入力端子に接続されている。従って、第1端子a2と共通端子c2とが接続されると(図1のスイッチSW2における実線参照)、補正用増幅器30の反転入力端子に温度依存電圧Vtが入力される。また、第2端子b2と共通端子c2とが接続されると(図1のスイッチSW2における破線参照)、補正用増幅器30の反転入力端子に反転電圧XVtが入力される。なお、このスイッチSW2の選択切替は、スイッチSW1と同様に、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS4によって行われる。
補正用増幅器30の非反転入力端子には、入力端子T2が接続され、基準電圧Vrefが入力される。補正用増幅器30は、基準電圧Vrefを基準にして、抵抗R5及び帰還抵抗R6による利得に基づいて、温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtを反転させた第2補正電圧Vc2を生成する。補正用増幅器30は、生成した第2補正電圧Vc2をオア部40に出力する。なお、帰還抵抗R6は、可変抵抗で構成され、帰還抵抗R2と同様に、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS5によってその抵抗値が調整される。本実施形態では、抵抗R5及び帰還抵抗R6による利得が「2」になるように帰還抵抗R6の抵抗値が設定されている。
図3に、オア部40に出力される第1補正電圧Vc1と第2補正電圧Vc2との組み合わせ例を示した。
すなわち、図3(a)は、スイッチSW1の第1端子a1と共通端子c1とが接続され、スイッチSW2の第1端子a2と共通端子c2とが接続された場合の第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2を示している。詳しくは、スイッチSW1の第1端子a1と共通端子c1とが接続されると、補正用増幅器20の反転入力端子に温度依存電圧Vtが入力される。そして、補正用増幅器20によって、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtが利得「1」に基づいて反転され、図3(a)に示す第1補正電圧Vc1が生成される。また、スイッチSW2の第1端子a2と共通端子c2とが接続されると、補正用増幅器30の反転入力端子に温度依存電圧Vtが入力される。そして、補正用増幅器30によって、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtが利得「2」に基づいて反転され、図3(a)に示す第2補正電圧Vc2が生成される。
図3(b)は、スイッチSW1の第2端子b1と共通端子c1とが接続され、スイッチSW2の第2端子b2と共通端子c2とが接続された場合の第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2を示している。詳しくは、スイッチSW1の第2端子b1と共通端子c1とが接続されると、補正用増幅器20の反転入力端子に反転電圧XVtが入力される。そして、補正用増幅器20によって、基準電圧Vrefを基準にして、反転電圧XVtが利得「1」に基づいて反転され、図3(b)に示す第1補正電圧Vc1が生成される。また、スイッチSW2の第2端子b2と共通端子c2とが接続されると、補正用増幅器30の反転入力端子に反転電圧XVtが入力される。そして、補正用増幅器30によって、基準電圧Vrefを基準にして、反転電圧XVtが利得「2」に基づいて反転され、図3(b)に示す第2補正電圧Vc2が生成される。
なお、図3(c)は、スイッチSW1の第1端子a1と共通端子c1とが接続され、スイッチSW2の第2端子b2と共通端子c2とが接続された場合を示し、図3(d)は、スイッチSW1の第2端子b1と共通端子c1とが接続され、スイッチSW2の第1端子a2と共通端子c2とが接続された場合を示している。
図3(a)〜(d)に示すように、補正用増幅器20,30によって、温度に対する電圧変化の傾斜(度合)が異なる2つの補正電圧Vc1,Vc2が生成されて、オア部40に出力される。この補正電圧Vc1,Vc2は同一の温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとから生成されるため、その交差点が図2に示した切替温度Tsになっている。そのため、第1補正電圧Vc1と第2補正電圧Vc2とは、その電圧値の大小関係が切替温度Tsを境にして反転される。すなわち、例えば図3(a)の例では、切替温度Tsを境にして、Vc1>Vc2の大小関係からVc1<Vc2の大小関係に切り替わる。
図1に示すオア部40は、入力される第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2のうち、電圧値の低い電圧を出力電圧Voとする。図4に、このオア部40及び補正用増幅器20,30の回路例を示した。
図4に示すように、補正用増幅器20は、差動増幅器21と、その差動増幅器21の出力端子がゲートに接続されるNチャネルMOSトランジスタ22とを含んで構成される。詳述すると、差動増幅器21の非反転入力端子には、補正用増幅器20の反転入力端子に入力される温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtが入力され、差動増幅器21の反転入力端子には、補正用増幅器20の非反転入力端子に入力される基準電圧Vrefが入力される。差動増幅器21は、各入力端子に入力される電圧に基づいて第1電圧V1を生成して、その第1電圧V1をNチャネルMOSトランジスタ22のゲートに供給する。ここで、第1電圧V1は、差動増幅器21の非反転入力端子に入力される温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtと、反転入力端子に入力される基準電圧Vrefとの差分(Vt−VrefあるいはXVt−Vref)に、抵抗R3,R4による利得「1」を乗算した値に依存した電圧である。
NチャネルMOSトランジスタ22は、そのソースがGNDに接続され、ドレインが接続点41に接続され、オープンドレイン構造になっている。NチャネルMOSトランジスタ22のドレインは、定電流源42に接続される。
一方、補正用増幅器30は、差動増幅器31と、その差動増幅器31の出力端子がゲートに接続されるNチャネルMOSトランジスタ32とを含んで構成される。詳述すると、差動増幅器31の非反転入力端子には、補正用増幅器30の反転入力端子に入力される温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtが入力され、差動増幅器31の反転入力端子には、補正用増幅器30の非反転入力端子に入力される基準電圧Vrefが入力される。差動増幅器31は、各入力端子に入力される電圧に基づいて第2電圧V2を生成して、その第2電圧V2をNチャネルMOSトランジスタ32のゲートに供給する。ここで、第2電圧V2は、差動増幅器31の非反転入力端子に入力される温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtと反転入力端子に入力される基準電圧Vrefとの差分に、抵抗R5,R6による利得「2」を乗算した値に依存した電圧である。
NチャネルMOSトランジスタ32は、そのソースがGNDに接続され、ドレインが接続点41に接続され、オープンドレイン構造になっている。NチャネルMOSトランジスタ22のドレインとNチャネルMOSトランジスタ32のドレインとは、接続点41においてワイヤードオアにて接続される。さらに、接続点41は、定電流源42に接続される。すなわち、接続点41におけるワイヤードオア接続により、接続点41の状態は、NチャネルMOSトランジスタ22のドレインの出力と、NチャネルMOSトランジスタ32のドレインの出力とのオア論理を取った状態となる。
このようにオープンドレイン構造のNチャネルMOSトランジスタ22,32がワイヤードオア接続された接続点41(オア部40)からは、第1電圧V1及び第2電圧V2の大小関係に基づいて、第1補正電圧Vc1あるいは第2補正電圧Vc2(図3参照)のうち低い電圧が出力電圧Voとして出力される。すなわち、第1電圧V1が第2電圧V2よりも高い場合には、第1電圧V1を生成する差動増幅器21を含んで構成される補正用増幅器20によって生成される第1補正電圧Vc1が、出力電圧Voとして接続点41から出力される。なお、このときの第1補正電圧Vc1は、第2補正電圧Vc2よりも電圧値が低い。一方、第2電圧V2が第1電圧V1よりも高い場合には、第2電圧V2を生成する差動増幅器31を含んで構成される補正用増幅器30によって生成される第2補正電圧Vc2が、出力電圧Voとして接続点41から出力される。なお、このときの第2補正電圧Vc2は、第1補正電圧Vc1よりも低い。
このように、NチャネルMOSトランジスタ22,32の各ドレインをワイヤードオア接続することによって、第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2のうち、電圧値の低い電圧を常に出力電圧Vo(図3の実線参照)として出力することができる。また、前述のように、第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2は、その大小関係が切替温度Tsを境にして反転される。これらのことから、オア部40から出力される出力電圧Voは、切替温度Tsを境にして第1補正電圧Vc1と第2補正電圧Vc2とが切り替えられて出力される。すなわち、出力電圧Voは、切替温度Tsを境にして、温度に対する電圧変化の傾斜が切り替わる。
図1に示すように、オア部40は、スイッチSW3の第1端子a3に接続されるとともに、抵抗R7を介して増幅器50の反転入力端子に接続される。増幅器50の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。増幅器50は、基準電圧Vrefを基準にして、抵抗R7及び帰還抵抗R8による利得(例えば「1」)に基づいて、出力電圧Voを反転させた反転出力電圧XVo(図3の二点鎖線参照)を生成して、その反転出力電圧XVoをスイッチSW3の第2端子b3に出力する。これら増幅器50、抵抗R7及び帰還抵抗R8により反転増幅回路が構成されている。なお、帰還抵抗R8は、可変抵抗で構成され、帰還抵抗R2と同様に、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS6によってその抵抗値が調整される。この帰還抵抗R8の抵抗値を調整することにより増幅器50による反転増幅回路の利得を調整することができる。本実施形態では、増幅器50による反転増幅回路の利得が「1」になるように帰還抵抗R8の抵抗値が設定されている。
スイッチSW3は、第1及び第2端子a3,b3と共通端子c3を持ち、第1端子a3がオア部40に接続され、第2端子b3が増幅器50の出力端子に接続され、共通端子c3が図21に示したセンサ用増幅回路90の入力端子に接続される。従って、第1端子a3と共通端子c3とが接続されると(図1のスイッチSW3における実線参照)、出力電圧Voが調整電圧Vaとして出力される。また、第2端子b3と共通端子c3とが接続されると(図1のスイッチSW3における破線参照)、反転出力電圧XVoが調整電圧Vaとして出力される。なお、このスイッチSW3の選択切替は、スイッチSW1と同様に、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS7によって行われる。
そして、センサ用増幅回路90において、温度特性補正回路1から出力される調整電圧Vaによって、センサの出力信号Vsの温度特性が補正される。さらに、センサ用増幅回路90において、その補正された信号が所定の利得で増幅される。
次に、このように構成された温度特性補正回路1の動作について説明する。
はじめに、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御信号CS2,CS4,CS7によって、スイッチSW1〜SW3の第1端子a1〜a3と共通端子c1〜c3とがそれぞれ接続された場合(図3(a)参照)について説明する。
スイッチSW1の第1端子a1と共通端子c1とが接続されると、補正用増幅器20の反転入力端子(差動増幅器21の非反転入力端子)には、温度依存電圧Vt(図2参照)が入力される。また、差動増幅器21の反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。一方、スイッチSW2の第1端子a2と共通端子c2とが接続されると、補正用増幅器30の反転入力端子(差動増幅器31の非反転入力端子)には、上記温度依存電圧Vtが入力される。また、差動増幅器31の反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。
次に、差動増幅器21によって、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefの差分(Vt−Vref)に、抵抗R3,R4による利得「1」を乗算した値{1×(Vt−Vref)}に依存した電圧、すなわち第1電圧V1が出力される。また、差動増幅器31によって、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefの差分(Vt−Vref)に、抵抗R5,R6による利得「2」を乗算した値{2×(Vt−Vref)}に依存した電圧、すなわち第2電圧V2が出力される。
このとき、図2に示すように、温度依存電圧Vtは、切替温度Tsよりも低温側では基準電圧Vrefよりも高く、切替温度Tsよりも高温側では基準電圧Vrefよりも低く、切替温度Tsでは基準電圧Vrefと等しくなっている。従って、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefの差分(Vt−Vref)は、切替温度Tsよりも低温側では正値になり、切替温度Tsよりも高温側では負値になり、切替温度Tsでは「0」になる。
これらのことから、切替温度Tsよりも低温側では、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が正値(Vt−Vref>0)となるため、下記式の大小関係が得られる。
1×(Vt−Vref)<2×(Vt−Vref)
これより、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1<V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、図3(a)に示すように、補正用増幅器30によって生成される第2補正電圧Vc2が出力電圧Voとして出力される。なお、このときの第2補正電圧Vc2は、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtを2倍で反転させた電圧であり、第1補正電圧Vc1よりも電圧値が低い。
次に、切替温度Tsの場合には、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が「0」(Vt−Vref=0)となるため、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1=V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、補正用増幅器20.30によって生成される第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2が出力電圧Voとして出力される。なお、このときの第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2は、双方共に基準電圧Vrefに等しい電圧である。
次に、切替温度Tsよりも高温側では、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が負値(Vt−Vref<0)となるため、下記式の大小関係が得られる。
1×(Vt−Vref)>2×(Vt−Vref)
これより、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1>V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、図3(a)に示すように、補正用増幅器20によって生成される第1補正電圧Vc1が出力される。なお、このときの第1補正電圧Vc1は、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtを1倍で反転させた電圧であり、第2補正電圧Vc2よりも電圧値が低い。
これらより、オア部40において、図3(a)に示す出力電圧Voが生成される。すなわち、オア部40からは、第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2のうち電圧値の低い電圧が常に出力され、切替温度Tsを境にして傾きが切り替わる出力電圧Voが出力される。
次に、スイッチSW3の第1端子a3と共通端子c3とが接続されているため、調整電圧Vaとして出力電圧Voがセンサ用増幅回路90(図21参照)に出力される。従って、切替温度Tsを境にして傾きが切り替わる調整電圧Vaが出力される。
なお、ここで、スイッチSW3の第2端子b3と共通端子c3とが接続されている場合には、出力電圧Voが増幅器50によって、基準電圧Vrefを基準にして反転されて、図3(a)に示す反転出力電圧XVoが調整電圧Vaとして出力される。この反転出力電圧XVoが調整電圧Vaとして出力される場合においても、切替温度Tsを境にしてその傾きが切り替わる調整電圧Vaが出力される。
そして、この温度特性補正回路1から出力される調整電圧Vaがセンサ用増幅回路90(図21参照)に入力されると、センサ用増幅回路90によって、センサの出力信号Vsの温度特性が補正される。
次に、図21に示すようなV字状の温度特性を備えた出力信号Vsの温度特性を補正するための調整電圧Vaを生成する場合について説明する。なお、上記出力信号Vsは、切替温度Tsよりも低温側では温度特性補正回路1の入力端子T1に入力される温度依存電圧Vtの2倍の傾きであり、切替温度Tsよりも高温側では温度依存電圧の−1倍の傾きであるとする。
まず、出力信号Vsと同様の温度特性を備えた調整電圧Vaを得るために、制御信号CS7によって、スイッチSW3の選択切替を行う。具体的には、図3に示した出力電圧Vo及び反転出力電圧XVoの特性から、V字状の傾きを備えた調整電圧Vaを得るためには、反転出力電圧XVoを調整電圧Vaとして出力する必要がある(図3(c)、(d)参照)。これより、制御部(図示略)からは、スイッチSW3に対して第2端子b3と共通端子c3とを接続させる制御信号CS7が出力される。
次に、出力信号Vsの温度特性に基づいて、スイッチSW1,SW2の選択切替及び各増幅器10,20,30,50の利得設定を行う。前述のように、出力信号Vsが、切替温度Tsよりも低温側ではVt×2の傾きであり、切替温度Tsよりも高温側ではVt×(−1)の傾きであるため、オア部40に入力される第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2のうち、一方をVt×2の傾き、他方をVt×(−1)の傾きとなるように設定を行う。すなわち、図3(d)に示す反転出力電圧XVoを生成するように、制御部から、スイッチSW1に対して第2端子b1と共通端子c1とを接続させる制御信号CS2が出力され、スイッチSW2に対して第1端子a2と共通端子c2とを接続させる制御信号CS4が出力される。また、制御信号CS3によって抵抗R3,R4による利得が「1」となるように帰還抵抗R4の抵抗値が設定され、制御信号CS5によって抵抗R5,R6による利得が「2」となるように帰還抵抗R6の抵抗値が設定される。さらに、制御信号CS1,CS6によって増幅器10,50による反転増幅回路の利得が「1」となるように帰還抵抗R2,R8の抵抗値がそれぞれ設定される。
スイッチSW1の第2端子b1と共通端子c1とが接続されると、補正用増幅器20の反転入力端子(差動増幅器21の非反転入力端子)には、反転電圧XVt(図2の一点鎖線参照)が入力される。また、差動増幅器21の反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。一方、スイッチSW2の第1端子a2と共通端子c2とが接続されると、補正用増幅器30の反転入力端子(差動増幅器31の非反転入力端子)には、温度依存電圧Vt(図2参照)が入力される。また、差動増幅器31の反転入力端子には、基準電圧Vrefが入力される。
次に、差動増幅器21によって、反転電圧XVtと基準電圧Vrefの差分(XVt−Vref)に、抵抗R3,R4による利得「1」を乗算した値{1×(XVt−Vref)}に依存した電圧、すなわち第1電圧V1が出力される。また、差動増幅器31によって、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefの差分(Vt−Vref)に、抵抗R5,R6による利得「2」を乗算した値{2×(Vt−Vref)}に依存した電圧、すなわち第2電圧V2が出力される。
このとき、図2に示すように、温度依存電圧Vtは、切替温度Tsよりも低温側では基準電圧Vrefよりも高く、切替温度Tsよりも高温側では基準電圧Vrefよりも低くなる。一方、反転電圧XVtは、温度依存電圧Vtとは反対に、切替温度Tsよりも低温側では基準電圧Vrefよりも低く、切替温度Tsよりも高温側では基準電圧Vrefよりも高くなる。また、切替温度Tsのときには、温度依存電圧Vt及び反転電圧XVt共に基準電圧Vrefと等しくなる。従って、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefの差分(Vt−Vref)は、切替温度Tsよりも低温側では正値になり、切替温度Tsよりも高温側では負値になり、切替温度Tsでは「0」になる。また、反転電圧XVtと基準電圧Vrefの差分(XVt−Vref)は、切替温度Tsよりも低温側では負値になり、切替温度Tsよりも高温側では正値になり、切替温度Tsでは「0」になる。
これらのことから、切替温度Tsよりも低温側では、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が正値(Vt−Vref>0)となり、反転電圧XVtと基準電圧Vrefとの差分(XVt−Vref)が負値(XVt−Vref<0)となるため、下記式の大小関係が得られる。
1×(XVt−Vref)<2×(Vt−Vref)
これより、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1<V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、図3(d)に示すように、補正用増幅器30によって生成される第2補正電圧Vc2が出力される。なお、このときの第2補正電圧Vc2は、基準電圧Vrefを基準にして、温度依存電圧Vtを2倍で反転させた電圧であり、第1補正電圧Vc1よりも電圧値が低い。
次に、切替温度Tsのときには、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が「0」(Vt−Vref=0)となり、反転電圧XVtと基準電圧Vrefとの差分(XVt−Vref)が「0」(XVt−Vref=0)となるため、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1=V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、補正用増幅器20.30によって生成される第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2が出力電圧Voとして出力される。なお、このときの第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2は、双方共に基準電圧Vrefに等しい電圧である。
次に、切替温度Tsよりも高温側では、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとの差分(Vt−Vref)が負値(Vt−Vref<0)となり、反転電圧XVtと基準電圧Vrefとの差分(XVt−Vref)が正値(XVt−Vref>0)となるため、下記式の大小関係が得られる。
1×(XVt−Vref)>2×(Vt−Vref)
これより、第1電圧V1と第2電圧V2との大小関係は、
V1>V2
となる。従って、NチャネルMOSトランジスタ22,32のドレインがワイヤードオア接続されたオア部40からは、図3(d)に示すように、補正用増幅器20によって生成される第1補正電圧Vc1が出力される。なお、このときの第1補正電圧Vc1は、基準電圧Vrefを基準にして、反転電圧XVtを1倍で反転させた電圧であり、第2補正電圧Vc2よりも電圧値が低い。
これらより、オア部40において、図3(d)に示す出力電圧Voが生成される。すなわち、オア部40からは、第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2のうち電圧値の低い電圧が常に出力され、切替温度Tsを境にして傾きが切り替わる出力電圧Voが出力される。
次に、スイッチSW3の第2端子b3と共通端子c3とが接続されているため、出力電圧Voが増幅器50によって、基準電圧Vrefを基準にして反転されて、図3(d)に示すV字状の反転出力電圧XVoが調整電圧Vaとして出力される。これによって、図21に示したV字状の温度特性を備えた出力信号Vsと同様の温度特性を備えた調整電圧Vaを生成することができる。従って、この調整電圧Vaがセンサ用増幅回路90(図21参照)に入力されることによって、センサ用増幅回路90によって、センサの出力信号Vsの温度特性が補正される。
図5は、図1に示した温度特性補正回路1に、基準電圧Vrefと温度特性を想定した三角波の温度依存電圧Vtとを入力した場合に生成される調整電圧Vaについてシミュレーションした結果である。なお、温度特性補正回路1は、スイッチSW1,SW3の第1端子a1,a3と共通端子c1,c3とがそれぞれ接続され、スイッチSW2の第2端子b2と共通端子c2とが接続されている。
図5の結果から明らかなように、本実施形態の温度特性補正回路1で生成した調整電圧Vaでは、切替温度Ts1における第1補正電圧Vc1から第2補正電圧Vc2への切り替えが滑らかに行われている。また、切替温度Ts2においても、第2補正電圧Vc2から第1補正電圧Vc1への切り替えが滑らかに行われている。同様に、切替温度Ts3においても、第1補正電圧Vc1から第2補正電圧Vc2への切り替えが滑らかに行われている。すなわち、本実施形態では、従来のようにコンパレータ82によるロジック的な切り替えが行われないため、切替温度Ts1,Ts2,Ts3付近においても、図23(b)に示したような不連続点の段差が生じない。従って、調整電圧Vaによる温度特性の補正の精度を向上させることができる。
以上、記述した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)補正用増幅器20のNチャネルMOSトランジスタ22と補正用増幅器30のNチャネルMOSトランジスタ32の各ドレインをワイヤードオア接続した。これによって、補正電圧Vc1及び補正電圧Vc2のうち、電圧値の低い補正電圧を出力電圧Voとして出力することができる。このとき、第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2は、その大小関係が切替温度Tsを境にして反転されるため、出力電圧Voは、切替温度Tsを境にして第1補正電圧Vc1と第2補正電圧Vc2とが切り替えられて出力される。従って、コンパレータを使用せずとも、切替温度Tsを境にして、調整電圧Vaにおける温度に対する電圧変化の傾斜を切り替えることができる。そのため、コンパレータによる発振に類似した現象及びヒステリシス幅Hが生じることがないため、調整電圧Vaの傾きの切り替えを滑らかに行うことができる。その結果、温度特性の補正精度を向上させることができる。さらに、ヒステリシスを付加する必要がないため、温度依存電圧Vtの傾斜が小さくてもよく、温度依存電圧Vtの傾斜の自由度を向上させることができる。
(2)補正用増幅器20,30の帰還抵抗R4,R6を可変抵抗で構成し、その抵抗値をセンサの出力信号Vsの温度特性に基づいて出力される制御信号CS3,CS5によって調整するようにした。帰還抵抗R4,R6の抵抗値を変えることによって、補正用増幅器20,30における利得を変更することができるため、補正用増幅器20,30によって生成される補正電圧Vc1,Vc2の温度特性の自由度を向上させることができる。ひいては、調整電圧Vaの温度特性の自由度を向上させることができる。さらに、補正対象である出力信号Vsの温度特性に基づいて、補正用増幅器20,30における利得が設定されるため、出力信号Vsの温度特性に応じた補正電圧Vc1,Vc2(調整電圧Va)を生成することができる。従って、温度特性の補正精度を向上させることができる。
(3)増幅器10,50の帰還抵抗R2,R8を可変抵抗で構成し、その抵抗値をセンサの出力信号Vsの温度特性に基づいて出力される制御信号CS1,CS6によって調整するようにした。従って、出力信号Vsに基づいて増幅器10,50による反転増幅回路の利得を変更することができるため、調整電圧Vaの温度特性の自由度を向上させることができるとともに、出力信号Vsの温度特性に応じた調整電圧Vaを生成することができる。従って、温度特性の補正精度を向上させることができる。
(4)スイッチSW1〜SW3を、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて切り替えるようにした。これによって、出力信号Vsの温度特性に応じた調整電圧Vaを生成することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、オア部40の電流供給部として定電流源42に具体化したが、電流を供給できるものであれば特に制限されない。
・上記実施形態では、1組の温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとに基づいて調整電圧Vaを生成するようにしたが、2組以上の温度依存電圧と基準電圧とに基づいて調整電圧Vaを生成するようにしてもよい。例えば、図6に示されるように、第1温度依存電圧Vt1と第1基準電圧Vref1とに基づいて第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2をそれぞれ生成する補正用増幅器20a,30aと、第2温度依存電圧Vt2と第2基準電圧Vref2とに基づいて第3及び第4補正電圧Vc3,Vc4を生成する補正用増幅器20b,30bとを組み合わせる構成を採用してもよい。この場合、補正用増幅器20a,30a,20b,30bの各出力端子をワイヤードオア接続し、第1〜第4補正電圧Vc1〜Vc4のうち、最も低い電圧が出力電圧Voとして出力される。すなわち、図7に示すような各補正電圧Vc1〜Vc4がオア部40に出力されると、切替温度Ts11よりも低い温度では、最も電圧値の低い第1補正電圧Vc1が調整電圧Vaとして出力され、切替温度Ts11〜切替温度Ts12間の温度では、第3補正電圧Vc3が調整電圧Vaとして出力される。また、切替温度Ts12〜切替温度Ts13間の温度では、第4補正電圧Vc4が調整電圧Vaとして出力され、切替温度Ts13よりも高い温度では、第2補正電圧Vc2が調整電圧Vaとして出力される。
この構成によれば、図7に示した調整電圧Vaから明らかなように、オア部40に入力される補正電圧を増加させるほど、調整電圧Vaの特性の自由度を向上させることができる。さらに、曲線状の温度特性を持つ温度依存電圧Vtを混合させることによって、調整電圧Vaの特性の自由度をより向上させることができる。
・図8に示されるように、温度依存電圧Vtあるいは反転電圧XVtと基準電圧Vrefとが入力される3つ以上(図8では3つ)の補正用増幅器20,30,60を備える構成を採用してもよい。この場合、補正用増幅器20,30,60の各出力端子をワイヤードオア接続し、各補正用増幅器20,30,60から出力される補正電圧Vc1,Vc2,Vc3のうち、最も低い電圧が出力電圧Voとして出力される。この構成は、とくに温度依存電圧Vtが曲線状の温度特性を持つ場合に効果的である。なお、補正用増幅器60の帰還抵抗R10を可変抵抗で構成し、補正用増幅器20,30と同様にその利得を調整できるようにすることが好ましい。
・上記実施形態における補正用増幅器20,30における利得に特に制限はない。すなわち、帰還抵抗R4,R6の抵抗値を変化させて、補正用増幅器20,30における利得を変更してもよい。もちろん、両補正用増幅器20,30における利得が同一であってもよい。この場合、各補正用増幅器20,30には、温度依存電圧Vtと反転電圧XVtとがそれぞれ入力されることが好ましい。
・上記実施形態におけるオア部40では、複数の補正電圧Vc1,Vc2のうち、最も低い電圧を出力電圧Voとして出力するようにしたが、複数の補正電圧のうち、最も高い電圧を出力電圧Voとして出力するようにしてもよい。
・上記実施形態では、差動増幅器21,31の出力端子が接続されるトランジスタをMOSトランジスタとしたが、バイポーラトランジスタとしてもよい。この場合、各バイポーラトランジスタのコレクタがワイヤードオア接続される。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図9〜図11に従って説明する。先の図1〜図8に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図9に示すように、スイッチSW1の共通端子c1と入力端子T2との間には、可変抵抗R20が設けられている。この可変抵抗R20は、センサの出力信号Vs(図21参照)の温度特性に基づいて制御部(図示略)から出力される制御信号CS10によってその分圧点(抵抗値)が調整される。そして、可変抵抗R20の抵抗値に応じた電圧値の第1補正電圧Vc11(図11の一点鎖線参照)が複数の非反転入力端子を有する傾斜合成増幅器70の第1非反転入力端子N1に入力される。なお、可変抵抗R20の抵抗値を変更すると、図11に示す第1補正電圧Vc11の温度特性の傾きが変更される。
スイッチSW2の共通端子c2と入力端子T2との間には、可変抵抗R21が設けられている。この可変抵抗R21は、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部から出力される制御信号CS11によってその抵抗値が調整される。そして、可変抵抗R21の抵抗値に応じた電圧値の第2補正電圧Vc12(図11の破線参照)が傾斜合成増幅器70の第2非反転入力端子N2に入力される。なお、可変抵抗R21の抵抗値を変更すると、図11に示す第2補正電圧Vc12の温度特性の傾きが変更される。
この図11は、スイッチSW1の第1端子a1と共通端子c1とが接続され、スイッチSW2の第2端子b2と共通端子c2とが接続された場合に生成される第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12を示している。ここで、電圧生成部としての可変抵抗R20,R21によって生成される補正電圧Vc11,Vc12は、温度に対する電圧変化の傾斜(度合)が互いに異なる電圧である。そのため、これら補正電圧Vc11,Vc12の電圧値が交差する切替温度Tsを境にして、第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12の電圧値の大小関係が反転される。すなわち、切替温度Tsよりも低温側では、第2補正電圧Vc12が第1補正電圧Vc11よりも低くなり、切替温度Tsよりも高温側では、反対に第1補正電圧Vc11が第2補正電圧Vc12よりも低くなる。
傾斜合成増幅器70の反転入力端子には、抵抗R22を介して入力端子T2が接続されるとともに、当該傾斜合成増幅器70の出力端子が帰還抵抗R23を介して接続されている。これら傾斜合成増幅器70、抵抗R22及び帰還抵抗R23により非反転増幅回路が構成されている。なお、本実施形態では、傾斜合成増幅器70による非反転増幅回路の利得が「1」になるように抵抗R22及び帰還抵抗R23の抵抗値が設定されている。
傾斜合成増幅器70による非反転増幅回路は、可変抵抗R20,R21から第1非反転入力端子N1及び第2非反転入力端子N2にそれぞれ入力される第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12のうち、電圧値の低い電圧を出力電圧Vo(図11の実線参照)とする。このとき、第1補正電圧Vc11及び第2補正電圧Vc12の大小関係が切替温度Ts(交差点)を境にして反転されるため、出力電圧Voは、切替温度Tsを境にして第1補正電圧Vc11と第2補正電圧Vc12とが切り替えられる。すなわち、傾斜合成増幅器70による非反転増幅回路は、非反転入力端子N1,N2に入力される複数の電圧の温度特性の傾斜を合成して、出力電圧Voを生成する。そして、傾斜合成増幅器70は、スイッチSW3を介して、あるいは増幅器50による反転増幅回路及びスイッチSW3を介して、上記出力電圧Voを調整電圧Vaとしてセンサ用増幅回路90(図21参照)に出力する。図10に、この傾斜合成増幅器70の回路構成例を示した。
図10に示すように、傾斜合成増幅器70は、電流源71にソースが接続されたPチャネルMOSトランジスタQP1,QP2,QP3を備えている。MOSトランジスタQP1のゲート(制御端子)には、当該傾斜合成増幅器70の反転入力端子が接続されている。MOSトランジスタQP1のドレインは、NチャネルMOSトランジスタQN1のドレイン及びNチャネルMOSトランジスタQN1,QN2のゲートに接続されている。なお、MOSトランジスタQN1,QN2のソースはグランドに接続されている。これらNチャネルMOSトランジスタQN1,QN2によりカレントミラー回路が構成されている。
MOSトランジスタQP2のゲート(制御端子)には、当該傾斜合成増幅器70の第1非反転入力端子N1が接続され、第1補正電圧Vc11が入力される。MOSトランジスタQP3のゲート(制御端子)には、当該傾斜合成増幅器70の第2非反転入力端子N2が接続され、第2補正電圧Vc12が入力される。これらMOSトランジスタQP2,QP3は並列に接続されている。よって、MOSトランジスタQP2,QP3のドレインは、MOSトランジスタQN2のドレインに共通に接続されている。なお、PチャネルMOSトランジスタQP1〜QP3により差動対が構成されている。そして、上記カレントミラー回路と差動対とにより差動入力回路が構成されている。
MOSトランジスタQP2,QP3及びMOSトランジスタQN2間のノードn1は、出力段トランジスタであるNチャネルMOSトランジスタQN3のゲートに接続されている。MOSトランジスタQN3のドレインは、電流源72に接続されているとともに、出力端子Toに接続されている。この出力端子Toから上記出力電圧Voが出力される。なお、MOSトランジスタQN3のソースは、グランドに接続されている。
次に、このように構成された傾斜合成増幅器70を含む温度特性補正回路の動作について説明する。
はじめに、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて制御部から、スイッチSW1,SW3に対して第1端子a1,a3と共通端子c1,c3とをそれぞれ接続させる制御信号CS2,CS7が出力され、スイッチSW2に対して第2端子b2と共通端子c2とを接続させる制御信号CS4が出力される。また、制御部からの制御信号CS10,CS11によって可変抵抗R20,R21の抵抗値が設定される。これにより、傾斜合成増幅器70の第1及び第2非反転入力端子N1,N2に、図11に示す第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12が入力される。
次に、切替温度Tsよりも低温側では、図11に示すように、第1補正電圧Vc11と第2補正電圧Vc12との大小関係は、
Vc11>Vc12
となる。従って、傾斜合成増幅器70からは、第2補正電圧Vc12が出力電圧Voとして出力される。
次に、切替温度Tsの場合には、第1補正電圧Vc11と第2補正電圧Vc12との大小関係は、
Vc11=Vc12
となる。従って、傾斜合成増幅器70からは、第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12が出力電圧Voとして出力される。
次に、切替温度Tsよりも高温側では、第1補正電圧Vc11と第2補正電圧Vc12との大小関係は、
Vc11<Vc12
となる。従って、傾斜合成増幅器70からは、第1補正電圧Vc11が出力電圧Voとして出力される。
これらより、傾斜合成増幅器70において、第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12の温度特性の傾斜が合成された出力電圧Vo(図11の実線参照)が生成される。詳しくは、傾斜合成増幅器70からは、非反転入力端子N1,N2に入力される第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12のうち電圧値の低い電圧が常に出力され、切替温度Tsを境にして傾きが切り替わる出力電圧Voが出力される。
次に、スイッチSW3の第1端子a3と共通端子c3とが接続されているため、調整電圧Vaとして出力電圧Voがセンサ用増幅回路90(図21参照)に出力される。従って、切替温度Tsを境にして傾きが切り替わる調整電圧Vaが出力される。
なお、ここで、スイッチSW3の第2端子b3と共通端子c3とが接続されている場合には、出力電圧Voが基準電圧Vrefを基準にして反転され、反転出力電圧XVoが調整電圧Vaとして出力される。
そして、この温度特性補正回路1から出力される調整電圧Vaがセンサ用増幅回路90(図21参照)に入力されると、センサ用増幅回路90によって、センサの出力信号Vsの温度特性が補正される。
図12は、図11に示した第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12を傾斜合成増幅器70の第1及び第2非反転入力端子N1,N2にそれぞれ入力した場合に生成される出力電圧Voについてシミュレーションした結果である。
図12の結果から明らかなように、本実施形態の傾斜合成増幅器70で生成した出力電圧Vo(図12の実線参照)、切替温度Ts1における第2補正電圧Vc12から第1補正電圧Vc11への切り替えが滑らかに行われている。すなわち、本実施形態では、従来のようにコンパレータ82によるロジック的な切り替えが行われないため、切替温度Ts1付近においても、図23(b)に示したような不連続点の段差が生じない。従って、この出力電圧Voに基づいて生成される調整電圧Vaによる温度特性の補正の精度を向上させることができる。
以上、説明した実施形態によれば、第1実施形態の(3)及び(4)の作用効果に加えて以下の効果を奏する。
(5)3入力端子を有する傾斜合成増幅器70を含んで構成される増幅度「1」の非反転増幅回路を設けた。これによって、傾斜合成増幅器70の第1及び第2非反転入力端子N1,N2にそれぞれ入力される第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12のうち、電圧値の低い補正電圧が出力電圧Voとして傾斜合成増幅器70から出力される。このとき、第1補正電圧Vc11及び第2補正電圧Vc12は、その大小関係が切替温度Ts(交差点)を境にして反転されるため、出力電圧Voは、切替温度Tsを境にして第1補正電圧Vc11と第2補正電圧Vc12とが切り替えられて出力される。従って、コンパレータを使用せずとも、切替温度Tsを境にして、調整電圧Vaにおける温度に対する電圧変化の傾斜を切り替えることができる。そのため、コンパレータによる発振に類似した現象及びヒステリシス幅Hが生じることがないため、調整電圧Vaの傾きの切り替えを滑らかに行うことができる。
(6)可変抵抗R20,R21の抵抗値を、センサの出力信号Vsの温度特性に基づいて出力される制御信号CS10,CS11によって調整するようにした。可変抵抗R20,R21の抵抗値を変更することによって、第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12における温度特性の傾きを変更することができるため、出力電圧Voの温度特性の自由度を向上させることができる。ひいては、調整電圧Vaの温度特性の自由度を向上させることができる。さらに、補正対象である出力信号Vsの温度特性に基づいて、可変抵抗R20,R21の抵抗値が設定されるため、出力信号Vsの温度特性に応じた出力電圧Vo(調整電圧Va)を生成することができる。従って、温度特性の補正精度を向上させることができる。
(7)上記第1実施形態では、補正用増幅器20,30にて生成される第1及び第2補正電圧Vc1,Vc2の温度特性の傾斜合成をオア部40にて行うようにした。このように、補正用増幅器にて生成される補正電圧の温度特性の傾斜合成を該補正用増幅器の出力側で行う場合には、出力電圧Voの生成に使用する補正電圧の種類分の補正用増幅器が必要となる。これに対して、本実施形態の傾斜合成増幅器70では、その入力段において、第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12の温度特性の傾斜を合成するようにした。これにより、1つの傾斜合成増幅器70にて2種類の補正電圧Vc11,Vc12の温度特性の傾斜を合成することができる。さらに出力電圧Voの生成に使用する補正電圧の種類が増加したとしても、傾斜合成増幅器70の数を増大させることなく出力電圧Voを生成することが可能である。従って、複雑な温度特性を有する調整電圧Vaを生成する場合であっても、回路規模の増大を好適に抑制することができる。また、上記第1実施形態に比べて増幅器(補正用増幅器等)の数を減らすことができるため、オフセット電圧による誤差を小さくすることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・図13に示されるように、3つ以上(図13では3つ)の非反転入力端子N1〜N3を有する傾斜合成増幅器73を備えるようにしてもよい。ここでは、傾斜合成増幅器73の第1非反転入力端子N1に第1補正電圧Vc11が入力され、第2非反転入力端子N2に第2補正電圧Vc12が入力され、第3非反転入力端子N3には入力端子T2から基準電圧Vrefが入力される。上記第2実施形態と同様に、傾斜合成増幅器73は、第1〜第3非反転入力端子N1〜N3に入力される第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12及び基準電圧Vrefのうち、最も電圧値の低い電圧を出力電圧Voとして出力する。このような構成によれば、1つの傾斜合成増幅器73によって3種類以上の電圧(補正電圧や基準電圧Vref)の温度特性の傾斜合成を実行することができる。これにより、出力電圧Voの生成に使用する電圧の種類が増加した場合における回路規模の増大を好適に抑制することができる。なお、上記傾斜合成増幅器73の回路構成例を図14に示した。すなわち、傾斜合成増幅器73は、図10に示した傾斜合成増幅器70のPチャネルMOSトランジスタQP2,QP3に、基準電圧Vrefの入力されるPチャネルMOSトランジスタQP4が並列接続された構成となる。
図15は、図11に示した第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12と、図2に示した基準電圧Vrefとを図13に示す傾斜合成増幅器73の第1〜第3非反転入力端子N1〜N3にそれぞれ入力した場合に生成される出力電圧Voについてシミュレーションした結果である。図15に示した出力電圧Voから明らかなように、傾斜合成増幅器75に入力される補正電圧の種類を増加させるほど、複雑な温度特性を有する出力電圧Voを生成することができる。これにより、出力電圧Vo(調整電圧Va)の温度特性の自由度を向上させることができる。
・上記第2実施形態では、複数の電圧(第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12)を生成する電圧生成部を、増幅器10による反転増幅回路、スイッチSW1,SW2及び可変抵抗R20,R21により構成するようにした。これに限らず、例えば電圧生成部に傾斜合成増幅器(第1増幅器)による非反転増幅回路(第1非反転増幅回路)を設けるようにしてもよい。また、上記第2実施形態における傾斜合成増幅器70は、非反転入力端子N1,N2に入力される補正電圧Vc11,Vc12のうち、電圧値の最も低い補正電圧を出力電圧Voとするようにした。これに限らず、傾斜合成増幅器70を、非反転入力端子に入力される電圧のうち、電圧値の最も高い電圧を出力電圧Voとする増幅器に変更してもよい。
例えば、図16に示されるように、第1補正電圧Vc11及び第2補正電圧Vc12(図18(a)参照)に基づいて合成電圧Vb1を生成する増幅器70aによる反転増幅回路を電圧生成部に設けるようにしてもよい。また、第3補正電圧Vc13及び第4補正電圧Vc14(図18(b)参照)に基づいて合成電圧Vb2を生成する増幅器70bによる反転増幅回路を電圧生成部に設けるようにしてもよい。ここで、増幅器70a,70bは、図10に示した傾斜合成増幅器70と略同様の構成である。さらに、上記合成電圧Vb1,Vb2が非反転入力端子N1,N2に入力され、合成電圧Vb1,Vb2のうち、電圧値の最も高い電圧を出力電圧Voとする傾斜合成増幅器75を設けるようにしてもよい。なお、この傾斜合成増幅器75の回路構成例を図17に示した。
図17に示すように、傾斜合成増幅器75は、図10に示した傾斜合成増幅器70のPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとを入れ替えた構成である。すなわち、傾斜合成増幅器75は、電流源76にソースが接続されたNチャネルMOSトランジスタQN11,QN12,QN13を備えている。これらMOSトランジスタQN11,QN12,QN13のゲートには、当該傾斜合成増幅器75の反転入力端子、第1非反転入力端子N1及び第2非反転入力端子N2がそれぞれ接続されている。MOSトランジスタQN11のドレインは、PチャネルMOSトランジスタQP11のドレイン及びPチャネルMOSトランジスタQP11,QP12のゲートに接続されている。MOSトランジスタQN12,QN13のドレインは、PチャネルMOSトランジスタQP12のドレインに共通に接続されている。
MOSトランジスタQN12,QN13及びMOSトランジスタQP12間のノードn2は、PチャネルMOSトランジスタQP13のゲートに接続されている。MOSトランジスタQP13は、そのドレインが電流源77に接続されているとともに、ソースが出力端子Toに接続されている。この出力端子Toから上記出力電圧Voが出力される。
図18(a)は、同図の一点鎖線及び破線にてそれぞれ示した第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12を傾斜合成増幅器70aの第1及び第2非反転入力端子N1,N2にそれぞれ入力した場合に生成される第1合成電圧Vb1(実線参照)についてシミュレーションした結果である。また、図18(b)は、同図の一点鎖線及び破線にてそれぞれ示した第3及び第4補正電圧Vc13,Vc14を傾斜合成増幅器70bの第1及び第2非反転入力端子N1,N2にそれぞれ入力した場合に生成される第2合成電圧Vb2(実線参照)についてシミュレーションした結果である。この図18から結果から明らかなように、傾斜合成増幅器70a,70bは、非反転入力端子N1,N2に入力される補正電圧のうち、電圧値の低い補正電圧を常に第1及び第2合成電圧Vb1,Vb2として出力するようになっている。
図19は、図18に示した第1及び第2合成電圧Vb1,Vb2が傾斜合成増幅器75の第1及び第2非反転入力端子N1,N2にそれぞれ入力された場合に生成される出力電圧Voについてシミュレーションした結果である。この図19の結果から明らかなように、傾斜合成増幅器75は、非反転入力端子N1,N2に入力される合成電圧のうち、電圧値の高い合成電圧を出力電圧Voとして出力するようになっている。また、傾斜合成増幅器75で生成した出力電圧Voでは、第1合成電圧Vb1から第2合成電圧Vb2への切り替えが滑らかに行われている。このように複数の傾斜合成増幅器を組み合わせることにより、さらに非反転入力端子に入力される電圧のうち、最も低い電圧を出力する増幅器と最も高い電圧を出力する増幅器とを組み合わせることにより、より複雑(図19では、W型)な温度特性を備えた出力電圧Voを生成することができる。
・図16に示した傾斜合成増幅器75には、前段の傾斜合成増幅器70a,70b(電圧生成部)により生成された第1及び第2合成電圧Vb1,Vb2を入力するようにした。これに限らず、例えば傾斜合成増幅器75に、傾斜合成増幅器70aにより生成された第1合成電圧Vb1と第4補正電圧Vc14とを入力するようにしてもよい。これにより、傾斜合成増幅器75にてN型の温度特性を備えた出力電圧Voを生成することができる。
・上記第2実施形態における傾斜合成増幅器70を上記傾斜合成増幅器75に変更してもよい。
・上記第2実施形態における傾斜合成増幅器70の非反転入力端子N1,N2には、可変抵抗R20,R21(電圧生成部)の抵抗値に応じた第1及び第2補正電圧Vc11,Vc12を入力するようにした。これに限らず、例えば傾斜合成増幅器70の非反転入力端子に、温度依存電圧Vt、反転電圧XVtあるいは基準電圧Vrefを入力するようにしてもよい。
・上記第2実施形態の傾斜合成増幅器70におけるMOSトランジスタQP1〜QP3,QN1〜QN3をバイポーラトランジスタに変更してもよい。
・上記第2実施形態における可変抵抗R20,R21を抵抗値固定の分圧抵抗に変更してもよい。
・上記各実施形態における温度依存電圧Vtの温度特性に特に制限はない。例えば、曲線状の温度特性を備えた温度依存電圧Vtとしてもよい。
・上記各実施形態では、基準電圧Vrefを温度に依存しない電圧としたが、基準電圧を、温度依存電圧Vtと同様に温度に依存する電圧としてもよい。
・上記各実施形態における増幅器10,50による反転増幅回路の利得に特に制限はない。すなわち、帰還抵抗R2,R8の抵抗値を変化させて、増幅器10,50による反転増幅回路の利得を変更してもよい。
・上記各実施形態におけるスイッチSW3を省略してもよい。この場合、例えば出力電圧Voを常に調整電圧Vaとして出力すればよい。このときには、もちろん増幅器50による反転増幅回路も省略することができる。
・上記各実施形態におけるスイッチSW1,SW2を省略してもよい。この場合、例えば第1実施形態の補正用増幅器20,30の反転入力端子に、温度依存電圧Vtを常に入力すればよい。このときには、もちろん増幅器10による反転増幅回路も省略することができる。
・上記各実施形態における帰還抵抗R2,R4,R6,R8、可変抵抗R20,R21の抵抗値の設定方法及びスイッチSW1〜SW3の切替方法に特に制限はない。例えば、図20に示すように、各帰還抵抗R2,R4,R6,R8及びスイッチSW1〜SW3にそれぞれレジスタを接続し、そのレジスタに格納された設定に基づいて、抵抗値の設定及びスイッチの切り替えを行うようにしてもよい。この場合にも、出力信号Vsの温度特性に基づいて設定値が選択されることが好ましい。
・上記各実施形態では、温度依存電圧Vtと基準電圧Vrefとに基づいて、第1補正電圧Vc1及び第2補正電圧Vc2を生成するようにしたが、温度に対する電圧変化の度合が異なって、所定の温度で交差する補正電圧が生成されればよいため、その方法に特に制限されない。
以上述べたとおり、実施例では、温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、補正電圧を生成する複数の補正電圧生成部を備え、前記複数の補正電圧生成部にて生成される複数の補正電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、各温度において、前記複数の補正電圧のうち、最も電圧値の低い補正電圧あるいは最も電圧値の高い補正電圧を前記調整信号として出力する。
この構成によれば、複数の補正電圧のうち、最も低い電圧あるいは最も高い電圧を調整電圧として出力することができる。各補正電圧は、温度に対して異なる電圧変化を有していることから、所定温度において他の補正電圧と交差するため、この交差点を境にして、調整電圧として出力される補正電圧が切り替えられる。さらに、補正電圧が切り替えられると、調整電圧の傾きが切り替えられる。従って、コンパレータを使用せずとも、交差点において調整電圧として出力される補正電圧を変化させることができる。そのため、コンパレータによる発振に類似した現象及びヒステリシス幅が生じることがないため、調整電圧の傾きの切り替えを滑らかに行うことができる。その結果、温度特性の補正精度を向上させることができる。
他の実施例では、前記補正電圧生成部は、入力端子に入力される所定の温度特性を備えた第1温度依存信号と、温度に依存しない第1基準信号とに基づいて、前記補正電圧を生成する第1補正用増幅器から構成され、前記各第1補正用増幅器の出力端子を接続した。
さらに、他の実施例では、前記第1補正用増幅器は、前記第1温度依存信号と前記第1基準信号との差分を増幅する差動増幅器と、該差動増幅器の出力端子がゲートに接続されるトランジスタとを含み、前記各トランジスタのドレインを、前記各第1補正用増幅器の出力端子とした。
以上述べた構成では、補正電圧生成部の出力端子をワイヤードオア接続することによって、複数の補正電圧のうち、最も低い電圧あるいは最も高い電圧を調整電圧として出力することができる。
さらに、他の実施例では、前記補正電圧生成部の1つは、前記第1温度依存信号と異なる第2温度依存信号と前記第1基準信号と異なる第2基準信号とに基づいて、前記第1補正用増幅器にて生成される前記補正電圧とは異なる補正電圧を生成する第2補正用増幅器から構成され、前記第2補正用増幅器の出力端子と前記第1補正用増幅器の出力端子とを接続した。
この構成によれば、第1補正用増幅器及び第2補正用増幅器によって生成される補正電圧の自由度をより向上させることができる。ひいては、調整電圧の温度特性の自由度をより向上させることができる。
なお、この構成では、第1温度依存信号及び第1基準電圧と第2温度依存信号及び第2基準電圧とによって、すなわち2組の温度依存信号及び基準電圧の組み合わせによって補正電圧を生成するようになっているが、この温度依存信号と基準電圧との組み合わせの数に特に制限はない。すなわち、3組以上の温度依存信号及び基準電圧の組み合わせにしてもよい。この場合、その組み合わせ数に応じた補正用増幅器を設けるようにすればよい。また、温度依存信号及び基準電圧のうち、どちらか一方であれば他の組み合わせの電圧と同一になってもよい。
さらに、他の実施例では、前記第1温度依存信号を直線状の温度特性を備えた信号とし、前記第2温度依存信号を曲線状の温度特性を備えた信号とした。
この構成によれば、各補正用増幅器によって生成される補正電圧の自由度を向上させることができるため、調整電圧の温度特性の自由度を向上させることができる。
他の実施例によれば、温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、複数の電圧を生成する電圧生成部と、前記複数の電圧が各々入力される複数の非反転入力端子を有する増幅器を含む非反転増幅回路と、を備え、前記複数の電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、前記非反転増幅回路は、各温度において、前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記調整信号とする。
この構成によれば、非反転増幅回路において、複数の電圧のうち、最も低い電圧あるいは最も高い電圧が調整電圧とされる。これにより、複数の電圧の温度特性の傾きが合成されて調整電圧が生成される。詳しくは、増幅器に入力される各電圧は、温度に対して異なる電圧変化を有していることから、所定温度において他の電圧と交差するため、この交差点を境にして、調整電圧となる電圧が切り替えられる。すると、調整電圧の傾きが切り替えられる。従って、コンパレータを使用せずとも、交差点において調整電圧となる電圧の種類を変化させることができる。そのため、コンパレータによる発振に類似した現象及びヒステリシス幅が生じることがないため、調整電圧の傾きの切り替えを滑らかに行うことができる。その結果、温度特性の補正精度を向上させることができる。
また、非反転増幅器回路は、複数の電圧を入力し、その内の1つの電圧を調整電圧(当該非反転増幅回路の出力信号)とするようになっている。従って、非反転増幅回路(増幅器)に入力される電圧の種類が増加したとしても、調整電圧生成のための増幅器の数を増大させることなく、所望の温度特性を備える調整電圧を生成することができる。これにより、複雑な温度特性を備える調整電圧を生成する場合においても、回路規模の増大を好適に抑制することができる。
さらに、他の実施例によれば、前記増幅器は、反転入力端子に制御端子が接続される第1トランジスタと、前記複数の非反転入力端子に制御端子が各々接続される複数の第2トランジスタとからなる差動対を備え、前記複数の第2トランジスタは、それぞれ並列に接続されてなる。
この構成によれば、増幅器の非反転入力端子に入力される電圧の種類が増加したとしても、第2トランジスタの数を増加させることによって、調整電圧を生成するための増幅器を増大させることなく、1つの増幅器にて所望の温度特性を備える調整電圧を生成することが可能である。
さらに、他の実施例によれば、前記電圧生成部は、所定の温度特性を備えた第1温度依存信号が印加される可変抵抗を備え、前記可変抵抗の抵抗値に応じた電圧を前記増幅器の非反転入力端子に出力する。
この構成によれば、増幅器の非反転入力端子に入力される電圧の電圧値を、可変抵抗の抵抗値を変更することで容易に調整することができる。これにより、調整電圧の温度特性の自由度を向上させることができる。ひいては、温度特性の補正精度を向上させることができる。
さらに、他の実施例によれば、前記電圧生成部は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なる前記複数の電圧それぞれが複数の非反転入力端子に入力される第1増幅器を含む第1非反転増幅回路を備え、前記第1非反転増幅回路は、各温度において、前記第1増幅器に入力される前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記増幅器に出力する。
この構成によれば、電圧生成部に第1増幅器を含んで構成される第1非反転増幅回路を設けたことにより、調整電圧生成のための増幅器に入力される電圧の温度特性の自由度を向上させることができる。従って、調整電圧の温度特性の自由度をより向上させることができる。ひいては、温度特性の補正精度を向上させることができる。
さらに、他の実施例によれば、前記入力信号をセンサの出力信号として、前記出力信号と、上記請求項1〜9のいずれか1つに記載の温度特性補正回路にて生成される調整信号とが入力される。
この構成によれば、傾きの切り替えが滑らかに行われた調整電圧によって、入力信号の温度特性を補正することができるため、補正精度を向上させることができる。
以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1)
温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、
補正電圧を生成する複数の補正電圧生成部を備え、
前記複数の補正電圧生成部にて生成される複数の補正電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、
各温度において、前記複数の補正電圧のうち、最も電圧値の低い補正電圧あるいは最も電圧値の高い補正電圧を前記調整信号として出力することを特徴とする温度特性補正回路。
(付記2)
前記補正電圧生成部は、入力端子に入力される所定の温度特性を備えた第1温度依存信号と、温度に依存しない第1基準信号とに基づいて、前記補正電圧を生成する第1補正用増幅器から構成され、
前記各第1補正用増幅器の出力端子を接続したことを特徴とする付記1に記載の温度特性補正回路。
(付記3)
前記第1補正用増幅器は、前記第1温度依存信号と前記第1基準信号との差分を増幅する差動増幅器と、該差動増幅器の出力端子がゲートに接続されるトランジスタとを含み、
前記各トランジスタのドレインを、前記各第1補正用増幅器の出力端子としたことを特徴とする付記2に記載の温度特性補正回路。
(付記4)
前記各トランジスタのドレインに電流供給部を接続したことを特徴とする付記3に記載の温度特性補正回路。
(付記5)
前記第1補正用増幅器は帰還抵抗を有し、前記帰還抵抗が可変抵抗であることを特徴とする付記2〜4に記載の温度特性補正回路。
(付記6)
前記帰還抵抗の抵抗値は、前記入力信号の温度特性に基づいて設定されることを特徴とする付記5に記載の温度特性補正回路。
(付記7)
前記第1温度依存信号を、前記第1基準信号を基準にして反転させた反転信号を生成する反転増幅回路を備え、
前記入力信号の温度特性に基づいて、前記第1温度依存信号及び前記反転信号のいずれか一方を選択して前記第1補正用増幅器に入力することを特徴とする付記2〜6のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記8)
前記反転増幅回路は可変抵抗で構成した帰還抵抗を有し、該帰還抵抗の抵抗値は、前記入力信号の温度特性に基づいて設定されることを特徴とする付記7に記載の温度特性補正回路。
(付記9)
前記補正電圧生成部の1つは、前記第1温度依存信号と異なる第2温度依存信号と前記第1基準信号と異なる第2基準信号とに基づいて、前記第1補正用増幅器にて生成される前記補正電圧とは異なる補正電圧を生成する第2補正用増幅器から構成され、
前記第2補正用増幅器の出力端子と前記第1補正用増幅器の出力端子とを接続したことを特徴とする付記2〜8のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記10)
前記第1温度依存信号を直線状の温度特性を備えた信号とし、前記第2温度依存信号を曲線状の温度特性を備えた信号としたことを特徴とする付記9に記載の温度特性補正回路。
(付記11)
温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、
複数の電圧を生成する電圧生成部と、
前記複数の電圧が各々入力される複数の非反転入力端子を有する増幅器を含む非反転増幅回路と、を備え、
前記複数の電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、
前記非反転増幅回路は、各温度において、前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記調整信号とすることを特徴とする温度特性補正回路。
(付記12)
前記非反転増幅回路の増幅度が1であることを特徴とする付記11に記載の温度特性補正回路。
(付記13)
前記増幅器は、反転入力端子に制御端子が接続される第1トランジスタと、前記複数の非反転入力端子に制御端子が各々接続される複数の第2トランジスタとからなる差動対を備え、
前記複数の第2トランジスタは、それぞれ並列に接続されてなることを特徴とする付記11又は12に記載の温度特性補正回路。
(付記14)
前記電圧生成部は、
所定の温度特性を備えた第1温度依存信号が印加される可変抵抗を備え、前記可変抵抗の抵抗値に応じた電圧を前記増幅器の非反転入力端子に出力することを特徴とする付記11〜13のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記15)
前記電圧生成部は、
温度に依存しない第1基準信号を基準にして、所定の温度特性を備えた第1温度依存信号を反転させた反転信号を生成する反転増幅回路と、
前記第1温度依存信号あるいは前記反転信号が印加される可変抵抗と、を備え、
前記可変抵抗の抵抗値に応じた電圧を前記増幅器の非反転入力端子に出力することを特徴とする付記11〜13のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記16)
前記電圧生成部は、
温度に依存しない第1基準信号を基準にして、所定の温度特性を備えた第1温度依存信号を反転させた反転信号を生成する反転増幅回路を備え、前記第1温度依存信号あるいは前記反転信号を前記増幅器の非反転入力端子に出力することを特徴とする付記11〜13のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記17)
前記可変抵抗の抵抗値は、前記入力信号の温度特性に基づいて設定されることを特徴とする付記14〜16のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記18)
前記電圧生成部は、前記温度に依存しない第1基準信号を前記増幅器の非反転入力端子に出力することを特徴とする付記14〜17のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。(付記19)
前記電圧生成部は、
温度に対する電圧変化の度合が互いに異なる前記複数の電圧それぞれが複数の非反転入力端子に入力される第1増幅器を含む第1非反転増幅回路を備え、
前記第1非反転増幅回路は、各温度において、前記第1増幅器に入力される前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記増幅器に出力することを特徴とする付記11〜18のいずれか1つに記載の温度特性補正回路。
(付記20)
温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、
補正電圧を生成する複数の補正電圧生成部を備え、
前記複数の補正電圧生成部にて生成される複数の補正電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、
前記各補正電圧の温度特性のそれぞれは、少なくとも1つの他の補正電圧と交差し、
前記各補正電圧生成部の出力端子を接続して、各温度において、前記複数の補正電圧のうち、最も電圧値の低い補正電圧あるいは最も電圧値の高い補正電圧を前記調整信号として出力することを特徴とする温度特性補正回路。
(付記21)
前記入力信号をセンサの出力信号として、
前記出力信号と、付記1〜20のいずれか1つに記載の温度特性補正回路にて生成される調整信号とが入力されることを特徴とするセンサ用増幅回路。
1 温度特性補正回路
10 増幅器
20,30,60,20a,30a 第1補正用増幅器(補正電圧生成部)
20b,30b 第2補正用増幅器(補正電圧生成部)
21,31 差動増幅器
22,32 NチャネルMOSトランジスタ
40 オア部
42 電流供給部
70,75,73 傾斜合成増幅器(増幅器)
70a,70b 傾斜合成増幅器(第1増幅器)
R4,R6,R10 帰還抵抗
R20,R21 可変抵抗(電圧生成部)
QP1,QN11 第1トランジスタ
QP2,QP3,QP4,QN12,QN13 第2トランジスタ
T1,T2 入力端子
Vt,Vt1 第1温度依存信号
Vt2 第2温度依存信号
XVt 反転信号
Vref,Vref1 第1基準電圧
Vref2 第2基準電圧
Vc1,Vc2 補正電圧
Vc11,Vc12,Vc13,Vc14 補正電圧(電圧)
Vo 出力電圧
Va 調整電圧
Vs 入力信号(センサの出力信号)

Claims (3)

  1. 温度特性を有する入力信号の該温度特性を補正するための調整信号を生成する温度特性補正回路において、
    複数の電圧を生成する電圧生成部と、
    前記複数の電圧が各々入力される複数の非反転入力端子を有する増幅器を含む非反転増幅回路と、を備え、
    前記電圧生成部は、
    所定の温度特性を備えた第1温度依存信号が印加される可変抵抗を備え、前記可変抵抗の抵抗値に応じた電圧を前記増幅器の非反転入力端子に出力し、
    前記複数の電圧は、温度に対する電圧変化の度合が互いに異なり、
    前記非反転増幅回路は、各温度において、前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記調整信号とすることを特徴とする温度特性補正回路。
  2. 前記増幅器は、反転入力端子に制御端子が接続される第1トランジスタと、前記複数の非反転入力端子に制御端子が各々接続される複数の第2トランジスタとからなる差動対を備え、
    前記複数の第2トランジスタは、それぞれ並列に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の温度特性補正回路。
  3. 前記電圧生成部は、
    温度に対する電圧変化の度合が互いに異なる前記複数の電圧それぞれが複数の非反転入力端子に入力される第1増幅器を含む第1非反転増幅回路を備え、
    前記第1非反転増幅回路は、各温度において、前記第1増幅器に入力される前記複数の電圧のうち、最も電圧値の低い電圧あるいは最も電圧値の高い電圧を前記増幅器に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度特性補正回路。
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