JP2012151109A - 有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤であって、前記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
【選択図】なし
Description
以下に本発明を詳述する。
上記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する。本発明の有機EL表示素子用封止剤は、上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有することにより、基材に対する接着性に優れたものとなる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記ビスフェノールE型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エポミックR710(三井化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 806、jER 4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER 1031、jER 1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
また、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「N−770」)190gをトルエン500mLに溶解させ、この溶液にトリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とし、この溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行い、次に、トルエンを除去することによって50モル%のエポキシ基が(メタ)アクリル変性された50%部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を得ることができる。
接着性の点からは、エポキシ基のうちの50%以上が(メタ)アクリル基に変性されていることが好ましく、(メタ)アクリル基がより強固に基材に配位し接着力が向上するため、エポキシ樹脂の有する全てのエポキシ基を(メタ)アクリル変性した完全(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂であることがより好ましい。
なお、2官能のエポキシ樹脂の場合、例えば、50%のエポキシ基を(メタ)アクリル基に変性させたものは、接着性と相溶性に優れる点で好ましく使用される。
上記ビスフェノール骨格、上記レゾルシン骨格、又は、上記ビフェニル骨格を有する(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を合成するための原料となるエポキシ樹脂として、上記ビスフェノール骨格、上記レゾルシン骨格、又は、上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を用いることで得ることができる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格、レゾルシン骨格、又は、ビフェニル骨格を有する場合、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物が耐湿性に優れるものとなり、なかでも、ビスフェノール骨格又はレゾルシン骨格を有する場合、(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂間の相互作用が強く、接着力が向上する。
また、ビスフェノール骨格の中でも、耐湿性の面から、ビスフェノールA骨格又はビスフェノールF骨格が好ましく、ビスフェノールA骨格がより好ましい。
なお、本明細書において上記常温とは、15℃〜30℃の温度範囲を意味する。
上記常温で液状のエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールO型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のうち常温で液状であるものが挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
なかでも、得られる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤が、NiメッキCuガラスや無アルカリガラスに対する接着性に特に優れたものとなることから、アンチモン錯体、6フッ化リンイオンを有する塩、又は、下記式(6)で表される塩が好ましい。
上記アンチモン錯体であるスルホニウム塩としては、具体的には例えば、テトラフェニル(ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル)ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、テトラ(4−メトキトフェニル)[ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル]ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム・六フッ化アンチモン、ジ(4−メトキシフェニル)[4−フェニルチオフェニル]スルホニウム・六フッ化アンチモン等が挙げられる。
上記アンチモン錯体のうち市販されているものとしては、例えば、アデカオプトマーSP170(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記式(6)で表される塩のうち市販されているものとしては、例えば、CPI−200K、CPI−210S(いずれも、サンアプロ社製)等が挙げられる。
上記R5及びR6は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体は特に限定されず、例えば、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物は特に限定されず、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
上記ポリエーテル化合物は特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、クラウンエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、クラウンエーテル化合物が好適である。
また、上記アルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、及び、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基からなる群より選択される1以上の官能基で置換されていてもよく、更に、隣接するRn及びRn+1(但し、nは、8〜18の偶数を表す)は、共同して環状アルキル骨格を形成していてもよい。
上記シクロヘキシル基を有する上記一般式(9)で表される構造を有する硬化遅延剤としては、具体的には例えば、下記化学式(10)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、マイカ、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。なかでも、タルクを含有することが好ましい。
なお、本発明の有機EL表示素子用封止剤を、上記積層体を完全に被覆する等のための内側シール剤として用いる場合は、通常、上記充填剤を配合せず、配合する場合でも可視光の波長以下の大きさのものが用いられる。
また、上記充填剤としてタルクを含有する場合、上記タルクの含有量は、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限が5重量部、好ましい上限が100重量部である。上記タルクの含有量が5重量部未満であると、透湿度が充分に低下しないことがある。上記タルクの含有量が100重量部を超えると、チクソが高くなりすぎて塗布できないことがある。上記タルクの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は80重量部である。
また、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、基板の全面に塗布してもよく、基板の一部に塗布してもよい。
更に、上記積層体の周辺部に一部開口部を設けた形状のパターンを形成してもよい。
上記一方の基板に上記積層体が形成されていない場合、他方の基板を貼り合わせた際に、上記積層体を外気から保護できるように上記一方の基板に本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布すればよい。
即ち、他方の基板を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所に全面的に塗布するか、又は、他方の基板を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所が完全に収まる形状に、閉じたパターンの封止剤部を形成してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、後述するように硬化物の引張貯蔵弾性率が20℃から80℃の間において一定の低弾性率領域内であると、上記積層体が無機防湿膜で被覆されている場合にも、該防湿膜を傷つけることなく、好適に用いることができる。
上記無機防湿膜は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
上記減圧雰囲気下の真空度の好ましい下限は0.01kPa、好ましい上限は10kPaである。上記減圧雰囲気下の真空度が0.01kPa未満であると、真空装置の気密性や真空ポンプの能力から真空状態を達成するのに時間がかかるため現実的でない。上記減圧雰囲気下の真空度が10kPaを超えると、上記他方の基板を貼り合わせる際の本発明の有機EL表示素子用封止剤中の気泡の除去が不充分となることがある。
これらの光源は、上記光カチオン重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化に際しては、光カチオン重合をより促進して、硬化時間をより短縮するために、光照射と同時に加熱を行ってもよい。
上記加熱を行う場合の加熱温度は特に限定されないが、50〜100℃程度であることが好ましい。
引張貯蔵弾性率が上記範囲にある本発明の有機EL表示素子用封止剤は、加熱硬化時から常温までの弾性率が低弾性域でほぼ一定となっているため、有機EL表示素子を製造する際に、加熱硬化時から常温まで冷却したときに硬化収縮が起こっても応力が緩和され、有機EL表示素子に対するダメージが低減される。
上記全光線透過率を測定する方法としては特に限定はされず、例えば、東京電色社製「AUTOMATIC HAZE MATER MODEL TC=III DPK」等の分光計を用いて測定することができる。
上記紫外線を照射する方法としては特に限定はされず、キセノンランプ、カーボンアークランプ等、従来公知の光源を用いることができる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸212重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート806」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール4重量部、反応触媒としてトリエチルアミン4重量部、及び、アクリル酸450重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、完全アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂を得た。
ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、「YSLV80DE」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸229重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。
得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂を得た。
レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂(ダイセルサイテック社製、「KRM8076」)10重量部と、常温で固体のビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER 4004」)30重量部と、常温で液状のエポキシ樹脂として常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、「エピクロン830CRP」)60重量部と、アンチモン錯体を含有する光カチオン重合開始剤(ADEKA社製、「アデカオプトマーSP170」)2重量部と、増感剤として4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド(日本化薬社製、「KAYACURE BMS」)0.1重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1重量部と、タルク(日本タルク社製、「ミクロエースP−2」)30重量部とを混合し、80℃に加熱した後、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して、有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセルサイテック社製、「EB3700」)10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した完全アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を1重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を69重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で固体のエポキシ樹脂として常温で固体のビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに、ビフェニル骨格を有する常温で固体のエポキシ樹脂(三菱化学社製、「YX4000」)30重量部を用い、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を1重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を69重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を70部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂を用いず、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を70重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
実施例及び比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
有機EL表示素子用封止剤の評価項目としては、硬化物の基板に対する接着力に加え、水分の浸透を防ぐ耐湿性の評価として硬化物の透湿度を測定した。また、塗布性を評価するために粘度を測定した。
実施例及び比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について、コーンローター式粘度計(東機産業社製、「TV−22型」)を用いて、25℃、2.5rpmの条件で粘度を測定した。
実施例及び比較例で製造した有機EL表示素子用封止剤を100μmの厚さとなるように、ベーカー式アプリケーター(テスター産業社製)にて恒温プレート上に塗布した。その後高圧水銀灯にて100mW/cm2(365nm)の光を20秒間照射したのち、80℃にて30分加熱しフィルムを得た。得られたフィルムの透湿度を、JIS Z 0208に従い、85℃、85%RHの条件に24時間暴露して測定した。
なお、上記透湿度は、JIS Z 0208のように、透湿カップで測定する方法が一般的であるが、アメリカモコン社製のPERMATRAN W3/33を用いて測定することも可能である。
実施例及び比較例で製造した有機EL表示素子用封止剤を直径3〜5mm程度の大きさとなるようにNiメッキCuガラス上に塗布し、その上から無アルカリガラスをNiメッキCuガラスと無アルカリガラスとが十字になるように貼り合わせ、高圧水銀灯にて100mW/cm2(365nm)の光を20秒間照射したのち、80℃にて30分加熱し剥離試験用試料を作製した。得られた剥離試験用試料について、EZ GRAPH(島津製作所社製)を用いて、剥離速度5mm/minの条件で剥離試験を行い、接着力を測定した。
Claims (5)
- 光硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤であって、
前記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。 - (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の有する全てのエポキシ基を(メタ)アクリル変性した完全(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
- (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、ビスフェノール骨格又はレゾルシン骨格を有することを特徴とする請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
- (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、ビスフェノールA又はビスフェノールF骨格を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
- 光硬化性化合物は、(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂以外に、常温で固体のエポキシ樹脂と常温で液状のエポキシ樹脂とを含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
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