JP2012151109A - 有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材に対する接着性及び硬化物の耐湿性に優れる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を提供する。
【解決手段】光硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤であって、前記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材に対する接着性及び硬化物の耐湿性に優れる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELともいう)表示素子は、互いに対向する一対の電極間に有機発光材料層が挟持された積層体構造を有し、この有機発光材料層に一方の電極から電子が注入されるとともに他方の電極から正孔が注入されることにより有機発光材料層内で電子と正孔とが結合して発光する。このように有機EL表示素子は自己発光を行うことから、バックライトを必要とする液晶表示素子等と比較して視認性がよく、薄型化が可能であり、しかも直流低電圧駆動が可能であるという利点を有している。
近年、従来のボトムエミッション方式の有機EL表示素子に代わって、有機発光材料層から発せられた光を上面側から取り出すトップエミッション方式の有機EL表示素子が注目されている。この方式は、開口率が高く、低電圧駆動となることから、長寿命化に有利であるという利点がある。このようなトップエミッション方式の有機EL表示素子では、通常、積層体を2枚のガラス等の透明材料からなる防湿性基材により挟み込み、該防湿性基材間を充填剤で充填することにより封止している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなトップエミッション方式の有機EL素子では、光の取り出し方向を遮蔽してしまわないようにするために乾燥剤を配置するスペースがなく、充填剤で充填したとしても充分な防湿効果が得られにくく寿命が短くなるという問題があった。そこで従来は、透湿度を指標として防湿性の高い封止剤が選択され用いられてきたが、このようにして選択された封止剤を用いて有機EL表示素子を封止しても期待されたほど高い防湿性は得られなかった。
また、通常、有機EL表示素子における2枚の基板のうち、有機発光材料層を形成する一方の基板には、窒化ケイ素膜処理ガラスが用いられる。また、他方の基板としては、近年、NiメッキCuガラスや無アルカリガラスが用いられている。しかしながら、従来の有機EL表示素子用封止剤は、特にこれらのNiメッキCuガラスや無アルカリガラスに対する接着性に劣るという問題があった。
特開2001−357973号公報
本発明は、基材に対する接着性及び硬化物の耐湿性に優れる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を提供することを目的とする。
本発明は、光硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤であって、上記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを組み合わせて用いることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤の基材に対する接着性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、光硬化性化合物を含有する。
上記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する。本発明の有機EL表示素子用封止剤は、上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有することにより、基材に対する接着性に優れたものとなる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を合成するための原料となるエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールO型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 828EL、jER 1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールE型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エポミックR710(三井化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 806、jER 4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER 630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、jER YL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、jER 1031、jER 1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂の製造方法としては、具体的には例えば、レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、「EX−201」)360重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸210重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させることによって、全てのエポキシ基がアクリル変性された完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂を得ることができる。
また、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製、「N−770」)190gをトルエン500mLに溶解させ、この溶液にトリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とし、この溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下にて2時間滴下した後、更に還流撹拌を6時間行い、次に、トルエンを除去することによって50モル%のエポキシ基が(メタ)アクリル変性された50%部分アクリル変性フェノールノボラック型エポキシ樹脂を得ることができる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂のうち市販されているもののうち、エポキシ樹脂の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル変性した完全(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂としては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYLRDX63182(いずれもダイセルサイテック社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられ、1分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル変性した部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂としては、例えば、UVACURE1561(ダイセルサイテック社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル基に変性してなるものであればよく、エポキシ基のうちの20%以上が(メタ)アクリル基に変性されていることが好ましい。
接着性の点からは、エポキシ基のうちの50%以上が(メタ)アクリル基に変性されていることが好ましく、(メタ)アクリル基がより強固に基材に配位し接着力が向上するため、エポキシ樹脂の有する全てのエポキシ基を(メタ)アクリル変性した完全(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂であることがより好ましい。
なお、2官能のエポキシ樹脂の場合、例えば、50%のエポキシ基を(メタ)アクリル基に変性させたものは、接着性と相溶性に優れる点で好ましく使用される。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、ビスフェノール骨格、レゾルシン骨格、又は、ビフェニル骨格を有することが好ましく、ビスフェノール骨格又はレゾルシン骨格を有することがより好ましい。
上記ビスフェノール骨格、上記レゾルシン骨格、又は、上記ビフェニル骨格を有する(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を合成するための原料となるエポキシ樹脂として、上記ビスフェノール骨格、上記レゾルシン骨格、又は、上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を用いることで得ることができる。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が、ビスフェノール骨格、レゾルシン骨格、又は、ビフェニル骨格を有する場合、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物が耐湿性に優れるものとなり、なかでも、ビスフェノール骨格又はレゾルシン骨格を有する場合、(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂間の相互作用が強く、接着力が向上する。
また、ビスフェノール骨格の中でも、耐湿性の面から、ビスフェノールA骨格又はビスフェノールF骨格が好ましく、ビスフェノールA骨格がより好ましい。
上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物全体100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は50重量部である。上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂の含有量が1重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤が基材に対する接着性に劣るものとなることがある。上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂の含有量が50重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物が耐湿性に劣るものとなったり、得られる有機EL表示素子用封止剤のガラス転移温度が低くなり、高温での信頼性が悪くなったりすることがある。上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂の含有量のより好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は20重量部である。
上記光硬化性化合物は、(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂以外に、その他の樹脂を含有することが好ましく、上記その他の樹脂として、常温で固体のエポキシ樹脂を含有することが好ましい。上記常温で固体のエポキシ樹脂を含有することにより、得られる有機EL表示素子用封止剤は、更に硬化物の耐湿性に優れたものとなる。
なお、本明細書において上記常温とは、15℃〜30℃の温度範囲を意味する。
上記常温で固体のエポキシ樹脂は特に限定されないが、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物の耐湿性が極めて高いものとなることから、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂であって、常温で固体のものであることが好ましい。
上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2012151109
式(1)中、R〜Rは水素、又は、直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1〜12のアルキル基を表し、これらは互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記常温で固体のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えば、jER YX4000、jER YX4000H、jER YL6121、jER YL6640、jER YL6677、jER YL6810、jER YL7399(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012151109
上記常温で固体のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えば、EPICRON HP−4032、EPICRON HP−4032D(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記常温で固体のアントラセン骨格を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、下記式(3)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012151109
上記常温で固体のアントラセン骨格を有するエポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えば、jER YX8800(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記常温で固体のジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、下記式(4)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012151109
式(4)中、nは、0〜20の整数を表す。
上記常温で固体のジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えばHP−7200、HP−7200H、HP−7200HH、HP−7200HHH(いずれも、DIC社製)等が挙げられる。
上記常温で固体のフェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、下記式(5)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012151109
式(5)中、nは、1〜20の整数を表す。
上記常温で固体のフェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂のうち、市販されているものとしては、例えば、N−680、N−690、N−740、N−770、N−775(いずれも、DIC社製)、DEN431(ダウケミカル社製)等が挙げられる。
上記光硬化性化合物における上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、上記ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、上記アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、上記ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、上記フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の常温で固体のエポキシ樹脂の合計の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物全体100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は40重量部である。上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、上記ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、上記アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、上記ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、上記フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の常温で固体のエポキシ樹脂の合計の含有量が5重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物が耐湿性に劣るものとなることがある。上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、上記ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、上記アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、上記ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、上記フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の常温で固体のエポキシ樹脂の合計の含有量が40重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤が塗工性に劣るものとなることがある。上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、上記ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、上記アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、上記ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、上記フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の常温で固体のエポキシ樹脂の合計の含有量のより好ましい下限は7重量部、より好ましい上限は35重量部であり、更に好ましい下限は10重量部、更に好ましい上限は30重量部である。
また、上記常温で固体のエポキシ樹脂として、上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエニル骨格を有するエポキシ樹脂、及び、フェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂以外の常温で固体のその他のエポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールO型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のうち常温で固体であるものを用いてもよい。
上記常温で固体のエポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物全体100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は40重量部である。上記常温で固体のエポキシ樹脂の含有量が5重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤が塗工性に劣るものとなることがある。上記常温で固体のエポキシ樹脂の含有量が40重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤が硬化物の耐湿性に劣るものとなることがある。上記常温で固体のエポキシ樹脂の含有量のより好ましい下限は20重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記光硬化性化合物は、得られる有機EL表示素子用封止剤の塗工性を向上させること等を目的として、上記その他の樹脂として常温で液状のエポキシ樹脂を含有することが好ましい。
上記常温で液状のエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールO型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のうち常温で液状であるものが挙げられる。
上記常温で液状のエポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物全体100重量部に対して、好ましい下限は20重量部、好ましい上限は90重量部である。上記常温で液状のエポキシ樹脂の含有量が20重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤が塗工性に劣るものとなることがある。上記常温で液状のエポキシ樹脂の含有量が90重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤が硬化物の耐湿性に劣るものとなることがある。上記常温で液状のエポキシ樹脂の含有量のより好ましい下限は40重量部、より好ましい上限は70重量部である。
上記光硬化性化合物は、上記その他の樹脂として、上記(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂、上記常温で固体のエポキシ樹脂、及び、上記常温で液状のエポキシ樹脂以外に、オキセタン化合物等を含有してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、光カチオン重合開始剤を含有する。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
なかでも、得られる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤が、NiメッキCuガラスや無アルカリガラスに対する接着性に特に優れたものとなることから、アンチモン錯体、6フッ化リンイオンを有する塩、又は、下記式(6)で表される塩が好ましい。
Figure 2012151109
式(6)中、nは1〜12の整数を表し、mは1〜5の整数を表し、Rfは、アルキル基の全部又は一部の水素がフッ素に置換されてなるフルオロアルキル基を表す。
上記アンチモン錯体は特に限定されないが、スルホニウム塩であることが好ましい。
上記アンチモン錯体であるスルホニウム塩としては、具体的には例えば、テトラフェニル(ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル)ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、テトラ(4−メトキトフェニル)[ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイル]ビススルホニウム・ジ(六フッ化アンチモン)、ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム・六フッ化アンチモン、ジ(4−メトキシフェニル)[4−フェニルチオフェニル]スルホニウム・六フッ化アンチモン等が挙げられる。
上記アンチモン錯体のうち市販されているものとしては、例えば、アデカオプトマーSP170(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記6フッ化リンイオンを有する塩のうち市販されているものとしては、例えば、WPI−113(和光純薬工業社製)、CPI−100P(サンアプロ社製)等が挙げられる。
上記式(6)で表される塩のうち市販されているものとしては、例えば、CPI−200K、CPI−210S(いずれも、サンアプロ社製)等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記光カチオン重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、カチオン重合が充分に進行しなかったり、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化反応が遅くなりすぎたりすることがある。上記光カチオン重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化反応が速くなりすぎて、作業性が低下したり、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物が不均一となったりすることがある。上記光カチオン重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、下記式(7)で表されるベンゾフェノン誘導体からなる増感剤を含有することが好ましい。上記増感剤は、上記光カチオン重合開始剤の重合開始効率をより向上させて、本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化反応を適度に促進させる役割を有する。
Figure 2012151109
式(7)中、R及びRは、水素、下記式(8−1)で表される置換基、又は、下記式(8−2)で表される置換基を表す。
上記R及びRは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2012151109
式(8−1)、(8−2)中、Rは、水素、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、又は、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基を表す。
上記式(7)で表されるベンゾフェノン誘導体としては、具体的には例えば、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等が挙げられる。
上記増感剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は3重量部である。上記増感剤の含有量が0.05重量部未満であると、増感効果が充分に得られないことがある。上記増感剤の含有量が3重量部を超えると、吸収が大きくなりすぎて深部まで光が伝わらないことがある。上記増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、更に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、本発明の有機EL表示素子用封止剤を用いてなる有機EL表示素子用封止剤と基板等との接着性を向上させる役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤の接着性を向上させる効果がほとんど得られないことがある。上記シランカップリング剤の含有量が10重量部を超えると、余剰のシランカップリング剤がブリードアウトすることがある。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、更に、本発明の目的を阻害しない範囲において、熱硬化剤を含有してもよい。上記熱硬化剤を含有することで、本発明の有機EL表示素子用封止剤に熱硬化性を付与することができる。
上記熱硬化剤は特に限定されず、例えば、ヒドラジド化合物、イミダゾール誘導体、酸無水物、ジシアンジアミド、グアニジン誘導体、変性脂肪族ポリアミン、各種アミンとエポキシ樹脂との付加生成物等が挙げられる。
上記ヒドラジド化合物は特に限定されず、例えば、1,3−ビス[ヒドラジノカルボノエチル−5−イソプロピルヒダントイン]等が挙げられる。
上記イミダゾール誘導体は特に限定されず、例えば、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)エチル]尿素、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素、N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記酸無水物は特に限定されず、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、エチレングリコールービス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。
これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.5重量部、好ましい上限は30重量部である。上記熱硬化剤の含有量が0.5重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤に充分な熱硬化性を付与できないことがある。上記熱硬化剤の含有量が30重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤の保存安定性が不充分となったり、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化物の耐湿性が悪くなったりすることがある。上記熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化遅延剤を含有してもよい。上記硬化遅延剤を含有することにより、得られる有機EL表示素子用封止剤のポットライフを長くすることができる。
上記硬化遅延剤は特に限定されず、例えば、ポリエーテル化合物等が挙げられる。
上記ポリエーテル化合物は特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、クラウンエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、クラウンエーテル化合物が好適である。
上記クラウンエーテル化合物は特に限定されず、例えば、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、24−クラウン−8、及び、下記一般式(9)で表される構造を有する化合物等が挙げられる。
Figure 2012151109
式(9)中、R〜R19は、少なくとも1つが炭素数1〜20のアルキル基を表す。
また、上記アルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状又は分枝状のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、及び、炭素数1〜20のカルボン酸アルキルエステル基からなる群より選択される1以上の官能基で置換されていてもよく、更に、隣接するR及びRn+1(但し、nは、8〜18の偶数を表す)は、共同して環状アルキル骨格を形成していてもよい。
上記一般式(9)で表される構造を有する硬化遅延剤のなかでも、少なくとも1つのシクロヘキシル基を有するものが好適である。上記シクロヘキシル基を有することにより、クラウンエーテルの骨格が安定し、遅延効果が高まる。
上記シクロヘキシル基を有する上記一般式(9)で表される構造を有する硬化遅延剤としては、具体的には例えば、下記化学式(10)で表される構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 2012151109
上記化学式(10)で表される構造を有する化合物は、18−クラウン−6−エーテル分子の中央を通る線に対して線対称となる位置に2個のシクロヘキシル基を有するため、18−クラウン−6−エーテル分子の骨格に歪み等を生じさせることなく遅延効果が高くなると考えられる。
上記硬化遅延剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は5.0重量部である。上記硬化遅延剤の含有量が0.05重量部未満であると、得られる有機EL表示素子用封止剤に遅延効果を充分に付与できないことがある。上記硬化遅延剤の含有量が5.0重量部を超えると、得られる有機EL表示素子用封止剤を硬化させる際にアウトガスが多量に発生することがある。上記硬化遅延剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は3.0重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を、有機発光材料層を有する積層体の周辺部に閉じたパターンを形成するための外周シール剤として用いる場合、本発明の目的を阻害しない範囲で充填剤を含有してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、タルク、マイカ、シリカ、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等が挙げられる。
上記有機フィラーは特に限定されず、例えば、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等が挙げられる。なかでも、タルクを含有することが好ましい。
なお、本発明の有機EL表示素子用封止剤を、上記積層体を完全に被覆する等のための内側シール剤として用いる場合は、通常、上記充填剤を配合せず、配合する場合でも可視光の波長以下の大きさのものが用いられる。
上記充填剤の含有量は特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は5重量部、好ましい上限は200重量部である。上記充填剤の含有量が5重量部未満であると、透湿度が充分に低下しなかったり、有機EL表示素子の外周シール剤として使用した際にシールが破れたりすることがある。上記充填剤の含有量が200重量部を超えると、チクソが高くなりすぎて塗布できなくなることがある。上記充填剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は60重量部である。
また、上記充填剤としてタルクを含有する場合、上記タルクの含有量は、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限が5重量部、好ましい上限が100重量部である。上記タルクの含有量が5重量部未満であると、透湿度が充分に低下しないことがある。上記タルクの含有量が100重量部を超えると、チクソが高くなりすぎて塗布できないことがある。上記タルクの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は80重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物の透明性を阻害しない範囲で、素子電極の耐久性を向上させるために、封止剤中に発生した酸と反応する化合物又はイオン交換樹脂を含有してもよい。
上記発生した酸と反応する化合物としては、酸と中和する物質、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩又は炭酸水素塩等が挙げられる。具体的には例えば、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が用いられる。
上記イオン交換樹脂としては、陽イオン交換型、陰イオン交換型、両イオン交換型のいずれも使用することができるが、特に塩化物イオンを吸着することのできる陽イオン交換型又は両イオン交換型が好適である。
また、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、必要に応じて補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の公知の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダー、3本ロール等の混合機を用いて、光硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤と、必要に応じて添加するシランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の粘度は特に限定されないが、コーンローター式粘度計を用いて、25℃、2.5rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限は5万mPa・s、好ましい上限は100万mPa・sである。上記有機EL表示素子用封止剤の粘度が5万mPa・s未満であると、塗工性が悪くなることとともに、塗工した有機EL表示素子用封止剤が張り合わせる前に流れることがある。上記有機EL表示素子用封止剤の粘度が100万mPa・sを超えると、均一かつ正確に有機EL表示素子の封止ができないことがある。上記有機EL表示素子用封止剤の粘度のより好ましい下限は10万mPa・s、より好ましい上限は50万mPa・sである。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布する方法は特に限定されず、例えば、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布、フレキソ印刷、グラビア印刷等の方法を用いることができる。
また、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、基板の全面に塗布してもよく、基板の一部に塗布してもよい。
塗布により形成される本発明の有機EL表示素子用封止剤の封止部の形状としては、有機発光材料層を有する積層体を外気から保護しうる形状であれば特に限定されず、上記積層体を完全に被覆する形状であってもよいし、上記積層体の周辺部に閉じたパターンを形成してもよい。
更に、上記積層体の周辺部に一部開口部を設けた形状のパターンを形成してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布する基板(以下、一方の基板ともいう)は特に限定されず、例えば、上記積層体の形成されている基板であってもよく、上記積層体の形成されていない基板であってもよい。
上記一方の基板に上記積層体が形成されていない場合、他方の基板を貼り合わせた際に、上記積層体を外気から保護できるように上記一方の基板に本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布すればよい。
即ち、他方の基板を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所に全面的に塗布するか、又は、他方の基板を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所が完全に収まる形状に、閉じたパターンの封止剤部を形成してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、特に上記基板としてNiメッキCuガラスや無アルカリガラスを用いる場合であっても、充分な接着力を有する。
また、上記積層体は、無機防湿膜で被覆されていてもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、後述するように硬化物の引張貯蔵弾性率が20℃から80℃の間において一定の低弾性率領域内であると、上記積層体が無機防湿膜で被覆されている場合にも、該防湿膜を傷つけることなく、好適に用いることができる。
上記無機防湿膜は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
上記一方の基板と他方の基板とを貼り合わせる方法は特に限定はされないが、減圧雰囲気下で貼り合わせることが好ましい。
上記減圧雰囲気下の真空度の好ましい下限は0.01kPa、好ましい上限は10kPaである。上記減圧雰囲気下の真空度が0.01kPa未満であると、真空装置の気密性や真空ポンプの能力から真空状態を達成するのに時間がかかるため現実的でない。上記減圧雰囲気下の真空度が10kPaを超えると、上記他方の基板を貼り合わせる際の本発明の有機EL表示素子用封止剤中の気泡の除去が不充分となることがある。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、塗布後、300nm〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cmの積算光量の光を照射することによって硬化させることができる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、光を照射した後硬化反応が進行し、接着ができなくなるまでの可使時間が1分以上であることが好ましい。上記可使時間が1分未満であると、基板等を貼り合わせる前に硬化が進行してしまい、充分な接着強度が得られなくなることがある。
本発明の有機EL表示素子用封止剤に光を照射するための光源は特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
これらの光源は、上記光カチオン重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
本発明の有機EL表示素子用封止剤への光の照射手段としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化に際しては、光カチオン重合をより促進して、硬化時間をより短縮するために、光照射と同時に加熱を行ってもよい。
上記加熱を行う場合の加熱温度は特に限定されないが、50〜100℃程度であることが好ましい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物の20℃から80℃までにおける引張貯蔵弾性率の好ましい下限が5×10Pa、好ましい上限が5×10Paである。
引張貯蔵弾性率が上記範囲にある本発明の有機EL表示素子用封止剤は、加熱硬化時から常温までの弾性率が低弾性域でほぼ一定となっているため、有機EL表示素子を製造する際に、加熱硬化時から常温まで冷却したときに硬化収縮が起こっても応力が緩和され、有機EL表示素子に対するダメージが低減される。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化物の波長380〜800nmにおける光の全光線透過率の好ましい下限は80%である。上記全光線透過率が80%未満であると、本発明の有機EL表示素子用封止剤を用いて有機EL表示素子を製造した場合に、充分な光学特性を得られないことがある。上記全光線透過率のより好ましい下限は85%である。
上記全光線透過率を測定する方法としては特に限定はされず、例えば、東京電色社製「AUTOMATIC HAZE MATER MODEL TC=III DPK」等の分光計を用いて測定することができる。
本発明の有機EL表示素子封止剤は、硬化物に紫外線を100時間照射した後の400nmにおける透過率の下限が20μmの光路長にて85%であることが好ましい。上記紫外線を100時間照射した後の透過率が85%未満であると、透明性が低く、発光の損失が大きくなり、かつ、色再現性が悪くなることがある。上記紫外線を100時間照射した後の透過率のより好ましい下限は90%、更に好ましい下限は95%である。
上記紫外線を照射する方法としては特に限定はされず、キセノンランプ、カーボンアークランプ等、従来公知の光源を用いることができる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物をJIS Z 0208に従い、85℃、85%RHに24時間暴露して測定した100μm厚での透湿度の値が100g/m以下であることが好ましい。上記透湿度が100g/mを超えると、素子に水分が到達し発光部でのダークスポット発生の原因となる。
更に、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物を85℃、85%RHの条件下、24時間暴露したときに、上記硬化物の含水率が0.5%未満であることが好ましい。上記硬化物の含水率が0.5%以上であると、硬化物中の水分による有機EL表示素子の劣化が起こる。上記硬化物の含水率のより好ましい上限は0.3%である。
上記含水率の測定方法としては特に限定されず、例えば、JIS K 7251に準拠してカールフィッシャー法により求める方法や、JIS K 7209−2に準拠して吸水後の重量増分を求める等の方法が挙げられる。
上記のような低い透湿度と低い含水率を両方有することにより、本発明の有機EL表示素子用封止剤は優れた耐湿性を有するものとなる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化させた後の硬化物のガラス転移点が85℃以上であることが好ましい。上記硬化物のガラス転移点が85℃未満であると、有機EL表示素子が高温多湿の状態に曝されたときに、硬化物が軟化するため、水蒸気が硬化物を透過しやすくなり、有機EL表示素子の劣化の原因となる。上記硬化物のガラス転移点のより好ましい下限は100℃である。
本発明によれば、基材に対する接着性及び硬化物の耐湿性に優れる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の合成)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート828EL」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸212重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。
(完全アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂の合成)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート806」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール4重量部、反応触媒としてトリエチルアミン4重量部、及び、アクリル酸450重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、完全アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂を得た。
(50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂の合成)
ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、「YSLV80DE」)1000重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、及び、アクリル酸229重量部を、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌し、5時間反応させた。
得られた樹脂100重量部を、反応物中のイオン性不純物を吸着させる為にクオルツとカオリンの天然結合物(ホフマンミネラル社製、「シリチンV85」)10重量部が充填されたカラムで濾過し、50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂を得た。
(実施例1)
レゾルシン骨格を有する(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂(ダイセルサイテック社製、「KRM8076」)10重量部と、常温で固体のビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「jER 4004」)30重量部と、常温で液状のエポキシ樹脂として常温で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、「エピクロン830CRP」)60重量部と、アンチモン錯体を含有する光カチオン重合開始剤(ADEKA社製、「アデカオプトマーSP170」)2重量部と、増感剤として4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド(日本化薬社製、「KAYACURE BMS」)0.1重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)1重量部と、タルク(日本タルク社製、「ミクロエースP−2」)30重量部とを混合し、80℃に加熱した後、ホモディスパー型攪拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、攪拌速度3000rpmで均一に攪拌混合して、有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例2)
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ダイセルサイテック社製、「EB3700」)10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例3)
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した完全アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例4)
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した50%部分アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例5)
(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂として、完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂10重量部の代わりに、作製した50%部分アクリル変性ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂10重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例6)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例7)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を1重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を69重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例8)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例9)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で固体のエポキシ樹脂として常温で固体のビスフェノールF型エポキシ樹脂の代わりに、ビフェニル骨格を有する常温で固体のエポキシ樹脂(三菱化学社製、「YX4000」)30重量部を用い、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例10)
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を5重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を65重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例11)
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を1重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を69重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例12)
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例13)
完全アクリル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合量を50重量部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を20重量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(実施例14)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂の配合量を70部に変更し、常温で液状のエポキシ樹脂を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
(比較例1)
完全アクリル変性レゾルシノール型エポキシ樹脂を用いず、常温で液状のエポキシ樹脂の配合量を70重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして有機EL表示素子用封止剤を作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
有機EL表示素子用封止剤の評価項目としては、硬化物の基板に対する接着力に加え、水分の浸透を防ぐ耐湿性の評価として硬化物の透湿度を測定した。また、塗布性を評価するために粘度を測定した。
(1)粘度
実施例及び比較例で得られた有機EL表示素子用封止剤について、コーンローター式粘度計(東機産業社製、「TV−22型」)を用いて、25℃、2.5rpmの条件で粘度を測定した。
(2)硬化物の透湿度
実施例及び比較例で製造した有機EL表示素子用封止剤を100μmの厚さとなるように、ベーカー式アプリケーター(テスター産業社製)にて恒温プレート上に塗布した。その後高圧水銀灯にて100mW/cm(365nm)の光を20秒間照射したのち、80℃にて30分加熱しフィルムを得た。得られたフィルムの透湿度を、JIS Z 0208に従い、85℃、85%RHの条件に24時間暴露して測定した。
なお、上記透湿度は、JIS Z 0208のように、透湿カップで測定する方法が一般的であるが、アメリカモコン社製のPERMATRAN W3/33を用いて測定することも可能である。
(3)接着力
実施例及び比較例で製造した有機EL表示素子用封止剤を直径3〜5mm程度の大きさとなるようにNiメッキCuガラス上に塗布し、その上から無アルカリガラスをNiメッキCuガラスと無アルカリガラスとが十字になるように貼り合わせ、高圧水銀灯にて100mW/cm(365nm)の光を20秒間照射したのち、80℃にて30分加熱し剥離試験用試料を作製した。得られた剥離試験用試料について、EZ GRAPH(島津製作所社製)を用いて、剥離速度5mm/minの条件で剥離試験を行い、接着力を測定した。
Figure 2012151109
Figure 2012151109
本発明によれば、基材に対する接着性及び硬化物の耐湿性に優れる有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤を提供することができる。

Claims (5)

  1. 光硬化性化合物と光カチオン重合開始剤とを含有する有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤であって、
    前記光硬化性化合物は、エポキシ樹脂の有するエポキシ基の少なくとも1つを(メタ)アクリル変性してなる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂を含有する
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
  2. (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の有する全てのエポキシ基を(メタ)アクリル変性した完全(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
  3. (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、ビスフェノール骨格又はレゾルシン骨格を有することを特徴とする請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
  4. (メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、ビスフェノールA又はビスフェノールF骨格を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
  5. 光硬化性化合物は、(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂以外に、常温で固体のエポキシ樹脂と常温で液状のエポキシ樹脂とを含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の有機エレクトロルミネッセンス表示素子用封止剤。
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