JP6554040B2 - 液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物、表示素子シール剤、液晶表示素子シール剤、液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法に関する。
近年、携帯電話やパーソナルコンピュータをはじめとする各種電子機器の画像表示パネルとして、液晶や有機EL等の表示パネルが広く使用されている。例えば、液晶表示パネルは、表面に電極が設けられた2枚の透明基板と、それらの間に挟持された枠状のシール部材と、該シール部材で囲まれた領域内に封入された液晶とを有する。
液晶表示パネルは、例えば液晶滴下工法で製造され得る。液晶滴下工法による液晶表示パネルの製造は、(1)透明な基板の内縁に液晶表示素子シール剤を塗布して液晶を充填するための枠を形成し、(2)該枠内に液晶を滴下し、(3)液晶表示素子シール剤が未硬化状態のままで2枚の基板を高真空下で重ね合わせた後、(4)液晶表示素子シール剤を硬化させて行う。
このように、液晶滴下工法では、未硬化の液晶表示素子シール剤と液晶とが接触した状態で光硬化又は熱硬化を行う。そのため、液晶表示素子シール剤は、高い硬化性を有するだけでなく、液晶の汚染を低減できることが求められる。
液晶滴下工法に用いられる液晶表示素子シール剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物と、光重合開始剤としてアントラキノン誘導体とを含む光硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献1)。また、光重合性オリゴマーと、光重合開始剤としてヒドロキシチオキサントンを分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物と反応させて得られる化合物Bとを含む光硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献2)。さらに、硬化性樹脂と、特定のチオキサントン系重合開始剤と、アミン系増感剤とを含む液晶表示素子用シール剤が提案されている(例えば特許文献3)。
国際公開第2007/074782号 国際公開第2012/077720号 国際公開第2015/072415号
しかしながら、特許文献2及び3のチオキサントン骨格を有する光重合開始剤は、可視光に対する感度が低いため、それを含む組成物は十分な硬化性を有しないという問題があった。
一方、特許文献1のアントラキノン骨格を有する光重合開始剤は、可視光に対する感度が高いため、それを含む組成物は十分な硬化性を有する。しかしながら、アントラキノン骨格を有する光重合開始剤の可視光に対する感度が高いため、光照射下において溶出した光重合開始剤と液晶とが反応し、ポリマー成分を生成する懸念があった。そのようなポリマー成分は、溶出した光重合開始剤と共に液晶を汚染し、表示不良を生じる原因となりやすい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、例えば表示素子シール剤、特に液晶シール剤として用いた際に、可視光に対しても十分な硬化性を有し、且つ液晶の汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
[1] 分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する硬化性化合物(A)と、
下記一般式(1)で表される化合物(B)と、
を含む、光硬化性樹脂組成物。
Figure 0006554040
[一般式(1)中、
〜Rの少なくとも1つは、−S−W(Wは、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基)であり、
それ以外のR〜Rは、水素原子、水酸基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、且つ
〜Rの少なくとも1つは、水酸基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、水酸基若しくは水酸基含有で置換されたアリール基、又は−S−X(Xは、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基若しくは水酸基含有で置換されたアリール基)である]
[2] 前記化合物(B)が、下記一般式(2)で表される、[1]に記載の光硬化性樹脂組成物。
Figure 0006554040
(一般式(2)中、
Xは、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基若しくは水酸基含有基で置換されたアリール基である)
[3] 前記化合物(B)が、下記一般式(2’)で表される、[1]又は[2]に記載の光硬化性樹脂組成物。
Figure 0006554040
(一般式(2’)中、
Xは、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基若しくは水酸基含有基で置換されたアリール基である)
[4] アミン系増感剤(C)をさらに含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
[5] 前記化合物(B)の含有量が、前記硬化性化合物(A)に対して0.01〜10質量%である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
[6] 前記硬化性化合物(A)が、分子内にエポキシ基をさらに有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
[7] 分子内にエポキシ基を有する熱硬化性化合物(D)(但し、前記熱硬化性化合物(D)は、前記硬化性化合物(A)とは異なるものとする)
熱硬化剤(E)とをさらに含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
[8] 前記熱硬化剤(E)が、ジヒドラジド系熱潜在性硬化、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群より選ばれる1以上である、[7]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[9] 無機充填剤又は有機充填剤をさらに含む、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
[10] [1]〜[9]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物からなる、表示素子シール剤。
[11] [1]〜[9]のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物からなる、液晶表示素子シール剤
12] [11]に記載の液晶表示素子シール剤を用いて、一方の基板にシールパターンを形成する工程と、前記シールパターンが未硬化の状態において、前記シールパターンの領域内、又は前記一方の基板と対になる他方の基板に液晶を滴下する工程と、前記一方の基板と前記他方の基板とを、前記シールパターンを介して重ね合わせる工程と、前記シールパターンを硬化させる工程とを含む、液晶表示パネルの製造方法。
13] 前記シールパターンを硬化させる工程は、前記シールパターンに光を照射して前記シールパターンを硬化させる工程を含む、[12]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
14] 前記シールパターンに照射する光は、可視光領域の光を含む、[13]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
15] 前記シールパターンを硬化させる工程は、光が照射された前記シールパターンを加熱して硬化させる工程をさらに含む、[13]又は[14]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
16] 一対の基板と、前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、前記一対の基板の間の前記シール部材で囲まれた空間に充填された液晶層とを含み、前記シール部材が、[11]に記載の液晶表示素子シール剤の硬化物である、液晶表示パネル。
本発明によれば、例えば表示素子シール剤、特に液晶表示素子シール剤として用いた際に、可視光に対しても十分な硬化性を有し、且つ液晶の汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することができる。
1.光硬化性樹脂組成物
本発明の光硬化性樹脂組成物は、硬化性化合物(A)と、化合物(B)とを含み、必要に応じてアミン系増感剤(C)、熱硬化性化合物(D)と、熱硬化剤(E)とをさらに含み得る。本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じてさらにその他の成分を含み得る。
1−1.硬化性化合物(A)
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる硬化性化合物(A)は、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物である。分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることが好ましい。1分子あたりの(メタ)アクリロイル基の数は、1又は2以上である。分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、モノマー、オリゴマー又はポリマーのいずれであってもよい。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
1分子内に1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物の例には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2―ヒドロキシエチルエステル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが含まれる。
1分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の例には、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ若しくはトリ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、又はそのオリゴマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート又はそのオリゴマー;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート;アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート又はポリメタクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート又はポリメタクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート又はジメタクリレート;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性リン酸アクリレート又はジメタクリレート;エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート;ネオペンチルグルコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのオリゴ(メタ)アクリレート等が含まれる。
硬化性化合物(A)は、分子内にエポキシ基をさらに有してもよい。1分子あたりのエポキシ基の数は1又は2以上である。硬化性化合物(A)が分子内に(メタ)アクリロイル基だけでなくエポキシ基をさらに有していれば、それを含む光硬化性樹脂組成物に光硬化性と熱硬化性とを付与し得る。それにより、硬化物の硬化性を高めることができる。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物は、例えばエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを塩基性触媒の存在下で反応させて得られる(メタ)アクリル酸グリシジルエステルであり得る。
反応させるエポキシ化合物は、分子内に2以上のエポキシ基を有する多官能のエポキシ化合物であればよく、架橋密度が高まりすぎて光硬化性樹脂組成物の硬化物の接着性が低下するのを抑制する観点では、2官能のエポキシ化合物が好ましい。2官能のエポキシ化合物の例には、ビスフェノール型エポキシ化合物(ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、2,2’−ジアリルビスフェノールA型、ビスフェノールAD型、及び水添ビスフェノール型等)、ビフェニル型エポキシ化合物、及びナフタレン型エポキシ化合物が含まれる。中でも、塗布性が良好である観点から、ビスフェノールA型及びビスフェノールF型のビスフェノール型エポキシ化合物が好ましい。ビスフェノール型エポキシ化合物は、ビフェニルエーテル型エポキシ化合物と比べて塗布性に優れる等の利点がある。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物は、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。
分子内に(メタ)アクリロイル基を有し、エポキシ基を有しない化合物(A1)と、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物(A2)とを組み合わせてもよい。それにより、光硬化性樹脂組成物が、熱硬化性化合物(D)としてエポキシ化合物をさらに含む場合に、当該エポキシ化合物と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有し、エポキシ基を有しない化合物(A1)との相溶性を高め得る。また、光硬化性樹脂組成物が、適度な親水性を有する化合物(B)を含むので、化合物(A2)よりも疎水性を示す化合物(A1)を含んでいても、光硬化性樹脂組成物の、表示素子、特に液晶への溶出を抑制し得る。化合物(A2)と化合物(A1)との含有質量比は、例えば(A2)/(A1)=1/0.4〜1/0.6とし得る。
分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基とを有する化合物(A2)の含有量は、特に制限されないが、例えば硬化性化合物(A)の合計に対して30質量%以上であり得る。
硬化性化合物(A)の重量平均分子量は、310〜1000程度であることが好ましい。硬化性化合物(A)の重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算にて測定することができる。
硬化性化合物(A)の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して40〜80質量%であることが好ましく、50〜75質量%であることがより好ましい。
1−2.化合物(B)
本発明の光硬化性樹脂組成物に含まれる化合物(B)は、光開始剤として機能し得るものであり、下記一般式(1)で表される。
Figure 0006554040
一般式(1)のR〜Rの少なくとも1つは、−S−Wである。Wは、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。それ以外のR〜Rは、水素原子、水酸基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。
但し、R〜Rの少なくとも1つは、水酸基であるか、水酸基を含む基;即ち、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、水酸基若しくは水酸基含有で置換されたアリール基、又は−S−X(Xは、水酸基若しくは水酸基含有で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基若しくは水酸基含有で置換されたアリール基)である。水酸基を含む基における水酸基の数は、1つであってもよいし、2以上であってもよい。
W、X及びR〜Rで表される炭素数1〜8のアルキル基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が含まれる。炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖でも分岐していてもよい。
W、X及びR〜Rで表される炭素数1〜8のアルケニル基の例には、プロペニル基、ブテニル基等が含まれる。炭素数1〜8のアルケニル基は、直鎖でも分岐していてもよい。
アルキル基及びアルケニル基が有し得る置換基の例には、水酸基、水酸基含有基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばメトキシ基等)等が含まれる。水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基の例には、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、−CH−O−CHCH(OH)−CH−O−CO−C(CH)=CH等が含まれる。水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基の例には、ヒドロキシブテニル基等が含まれる。
W、X及びR〜Rで表されるアリール基の例には、フェニル基、ナフチル基等が含まれる。アリール基が有し得る置換基の例には、水酸基、水酸基含有基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、パーフルオロメチル基等)、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基(例えばメトキシ基等)等が含まれる。置換基の数は、特に制限はなく、1〜3個が好ましい。水酸基若しくは水酸基含有基で置換されたアリール基の例には、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、−C−O−CHCH(OH)−CH−O−CO−C(CH)=CH等が含まれる。
水酸基含有基は、水酸基に、置換されていてもよいアルキレンオキサイドが開環付加した基であることが好ましい。置換されていてもよいアルキレンオキサイドにおける置換基の例には、重合性官能基が含まれる。重合性官能基は、光重合性官能基(例えば(メタ)アクリロイル基)又は熱重合性官能基(例えばオキシラニル基)である。重合性官能基を有する化合物(B)は、硬化性化合物(A)と重合反応し得るので、硬化物からの溶出が抑制されやすいと考えられる。重合性官能基を有する水酸基含有基の例には、下記式(A)で表される基が含まれる。
Figure 0006554040
Y:アルキレン基又はフェニレン基
Z:アルキレン基
Rb:アルキル基
化合物(B)は、可視光領域での光吸収性が高いことから、下記一般式(2)で表されることが好ましく、下記一般式(2’)で表されることがより好ましい。
Figure 0006554040
一般式(2)及び(2’)のXは、前述の水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基若しくは水酸基含有基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基又は水酸基若しくは水酸基含有基で置換されたアリール基である。
一般式(1)で表される化合物の具体例には、2−(2−ヒドロキシエチルチオ)チオキサントン、2−(2−ヒドロキシプロピルチオ)チオキサントン、2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)チオキサントン等が含まれる。
一般式(1)で表される化合物は、任意の方法で製造され得る。例えば、ハロゲン化チオキサントンに、チオール基と水酸基を有する化合物を反応させてもよいし;当該反応で得られた化合物に、置換されていてもよいアルキルオキサイドをさらに開環付加反応させてもよい。また、ハロゲン化ヒドロキシチオキサントンに、チオール基を有する化合物を反応させてもよい。
例えば、一般式(2)及び(2’)で表される化合物は、ハロゲン化チオキサントンに、チオール基と水酸基を有する化合物を反応させて得てもよいし(下記反応式1参照);当該反応で得られた化合物に、置換されていてもよいアルキレンオキサイドをさらに開環付加反応させて得てもよい(下記反応式2参照)。
Figure 0006554040
上記反応式1において、Yは、アリーレン基、炭素数1〜8のアルキレン基又は炭素数1〜8のアルケニレン基である。「Halo」とは、塩素原子等のハロゲン原子である。
Figure 0006554040
上記反応式2において、Yは、アリーレン基、アルキレン基又はアルケニレン基である。Raは、水素原子、アルキル基、又は下記式(B)で表される基である。下記式(B)のZ及びRbは、前述の式(A)のZ及びRbとそれぞれ同様である。
Figure 0006554040
本来、チオキサントン骨格自体は、可視光に対する感度が低い。これに対して、化合物(B)は、チオキサントン骨格にチオエーテル基が結合した構造を有するので、可視光に対する感度が適度に高められている。
化合物(B)は、さらに、分子内に親水性基である水酸基を有する。従って、疎水性を示す液晶への溶出を低減できるだけでなく、光硬化性樹脂組成物が硬化されるときに、化合物(B)と他の成分(例えばモノマー成分)とが、水素結合や付加結合等の化学結合をすることができる。従って、得られた硬化物からの化合物(B)又はその分解物の溶出を低減できる。
化合物(B)の1分子中の水酸基の数は、1〜5個であることが好ましく、1〜3個であることがより好ましい。1分子中の水酸基の数が1個以上であると、化合物(B)の親水性が適度に高められ、光硬化性樹脂組成物を液晶表示素子シール剤として用いた際に化合物(B)の液晶への溶出を好ましく抑制できる。1分子中の水酸基の数が5個以下であると、硬化物の耐湿性が損なわれにくい。
化合物(B)の分子量は、例えば274〜500であることが好ましい。化合物(B)の分子量が274以上であると、液晶への溶出を生じにくくし得る。化合物(B)の分子量が500以下であると、硬化性化合物(A)との相溶性を高め得るので、十分な硬化性が得られやすい。化合物(B)の分子量は、280〜350であることがより好ましい。
化合物(B)の分子量は、下記条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High Performance Liquid Chromatography)を行ったときに、検出されるメインピークの分子構造の「相対分子質量」として求めることができる。
具体的には、化合物(B)をTHF(テトラヒドロフラン)に溶解して試料液を調製し、下記測定条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を行う。そして、検出されたピークの面積百分率(各ピークの面積の、全ピークの面積の合計に対する比率)を求め、メインピーク(主検出ピーク)の有無を確認する。「メインピーク(主検出ピーク)」とは、検出波長400nmで検出された全ピークのうち、最も強度が大きいピーク(ピークの高さが最も高いピーク)をいう。
(HPLC測定条件)
装置:waters製 Acquity TM UPLC H-Class system
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
検出されたメインピークのピーク頂点に対応する相対分子質量は、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS:Liquid Chromatography Mass Spectrometry)により測定することができる。
(LC/MS測定条件)
装置:waters製 Acquity TM H-Class system / SQ Detector
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
イオン化:ESI(エレクトロスプレーイオン化)、正・負イオン測定
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
化合物(B)は、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。
化合物(B)の含有量は、硬化性化合物(A)に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。化合物(B)の含有量が0.01質量%以上であると、十分な光硬化性が得られやすい。化合物(B)の含有量が10質量%以下であると、液晶への溶出が少ないので、液晶の汚染を一層低減しやすい。化合物(B)の含有量は、硬化性化合物(A)に対して0.1〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜3質量%であることがさらに好ましく、0.1質量%以上2質量%未満であることが特に好ましい。
光硬化性樹脂組成物に含まれる化合物(B)の構造は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及び液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)と、NMR測定又はIR測定とを組み合わせることで特定することができる。具体的には、以下の手順で行うことができる。
1)光硬化性樹脂組成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させた溶液を、遠心分離機により遠心分離し、シリカ粒子や熱可塑性樹脂粒子等の粒子成分を沈降させる。得られた溶液をフィルターで濾過して粒子成分を除去し、試料液を得る。
2)前記1)で得られた試料液について、高速液体クロマトグラフフィー(HPLC)測定を行う。HPLCの測定方法・条件は、化合物(B)の分子量の測定におけるHPLCの測定方法・条件と同様である。
次いで、HPLC測定において、チオキサントン骨格に特徴的な波長400nmの検出器で検出されたメインピークの、ピーク頂点に対応する相対分子質量と組成式を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)により測定する。LC/MSの測定方法・条件は、化合物(B)の分子量の測定におけるLC/MSの測定方法・条件と同様である。
3)前記1)で得られた試料液について、NMR測定又はIR測定を行う。それにより、チオキサントン骨格、チオエーテル基、水酸基に特徴的なスペクトルの有無を確認し、化学構造を特定する。
前述の通り、高い硬化性を得る観点では、光開始剤の可視光に対する感度は高いほうが好ましい。一方で、光開始剤の可視光に対する感度が高すぎると、溶出した光開始剤が液晶と不要な反応を起こす場合がある。
これに対して、光開始剤として機能し得る化合物(B)は、チオキサントン骨格にチオエーテル基が結合した構造を有するので、可視光に対して適度な感度を有する(感度が高すぎない)。従って、可視光領域での良好な硬化性を有しつつ、液晶に溶出した場合の液晶との不要な反応を抑制できる。
さらに、化合物(B)は、親水性である水酸基を有するので、疎水性である液晶への溶出も少なくすることができる。
これらにより、可視光領域での硬化性を損なうことなく、化合物(B)の液晶への溶出や液晶との不要な反応に起因する、液晶の汚染を高度に抑制できる。
1−3.アミン系増感剤(C)
アミン系増感剤(C)は、アルキルアミン化合物、アミン変性(メタ)アクリレート化合物、アミノベンゾイル構造(−RN−C−CO−、R及びR:水素原子又はアルキル基)を有する化合物等が含まれる。
アルキルアミン化合物の例には、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、アリルチオ尿酸、トリエチルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエタノールアミン等が含まれる。
アミン変性(メタ)アクリレート化合物の例には、アミン変性ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、アミン変性エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、アミン変性(メタ)アクリレートモノマー等が含まれる。
アミノベンゾイル構造を有する化合物の例には、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミノ基を有するベンゾフェノン系化合物;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチル、安息香酸2-(ジメチルアミノ)エチル等のアミノ基を有する安息香酸又はそのエステル;及び下記一般式(3)で表される化合物が含まれる。
Figure 0006554040
一般式(3)のPは、多価アルコール化合物から誘導される基である。多価アルコール化合物の例には、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びカプロラクトンポリオールが含まれる。Pで表される基の分子量は、100〜2000であることが好ましい。Pで表される基の分子量が100以上であると、液晶への溶出を生じにくく、2000以下であると、光硬化性樹脂組成物の粘度の過剰な増大を抑制し得る。
一般式(3)のnは、1以上の整数を表し、好ましくは2〜6の整数である。nが2以上であると、分子量を一定以上とし得るので、液晶への溶出を抑制しやすい。nが6以下であると、光硬化性樹脂組成物の粘度の過剰な増大を抑制しやすい。
一般式(3)で表される化合物は、nが2であり、且つPがポリエチレングリコールから誘導される基であることが好ましい。
これらの中でも、化合物(B)の反応活性を好ましく高め得ることから、アミノベンゾイル構造を有する化合物が好ましい。
増感剤(C)の分子量は、例えば200以上3000以下であることが好ましい。増感剤(C)の分子量が200以上であると、液晶へ溶出しにくいことから、液晶汚染を低減しやすい。増感剤(C)の分子量が3000以下であると、硬化性化合物(A)との相溶性が損なわれにくい。増感剤(C)の分子量は、250以上1000以下であることがより好ましい。
増感剤(C)の含有量は、硬化性化合物(A)に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。増感剤(C)の含有量が0.01質量%以上であると、化合物(B)を十分に活性化させ得るので、十分な硬化性が得られやすい。増感剤(C)の含有量が10質量%以下であると、硬化性を損なうことなく、液晶への溶出を生じにくい。増感剤(C)の含有量は、硬化性化合物(A)に対して0.1〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜3質量%であることがさらに好ましく、0.1質量%以上2質量%未満であることが特に好ましい。
化合物(B)と増感剤(C)の含有質量比は、化合物(B):増感剤(C)=1:0.05〜1:5であることが好ましい。化合物(B)と増感剤(C)の含有質量比が上記範囲内であると、長波長の光でも十分な硬化性が得られやすい。化合物(B)と増感剤(C)の含有質量比は、化合物(B):増感剤(C)=1:0.1〜1:2であることがより好ましい。
1−4.熱硬化性化合物(D)
熱硬化性化合物(D)は、分子内にエポキシ基を有するエポキシ化合物であることが好ましい。但し、熱硬化性化合物(D)は、硬化性化合物(A)とは異なるものとする。熱硬化性化合物(D)は、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さないエポキシ化合物であることがより好ましい。エポキシ化合物は、モノマー、オリゴマー又はポリマーのいずれであってもよい。エポキシ化合物は、例えば光硬化性樹脂組成物を液晶表示素子シール剤として用いた際に、液晶に対する溶解性や拡散性が低く、得られる液晶パネルの表示特性を良好とするだけでなく、硬化物の耐湿性を高め得る。
エポキシ化合物は、重量平均分子量が500〜10000、好ましくは1000〜5000の芳香族エポキシ化合物であり得る。エポキシ化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算にて測定することができる。
芳香族エポキシ化合物の例には、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、ビスフェノールAD等で代表される芳香族ジオール類及びそれらをエチレングリコール、プロピレングリコール、アルキレングリコール変性したジオール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られた芳香族多価グリシジルエーテル化合物;フェノール又はクレゾールとホルムアルデヒドとから誘導されたノボラック樹脂、ポリアルケニルフェノールやそのコポリマー等で代表されるポリフェノール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られたノボラック型多価グリシジルエーテル化合物;キシリレンフェノール樹脂のグリシジルエーテル化合物類等が含まれる。中でも、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、トリフェノールメタン型エポキシ化合物、トリフェノールエタン型エポキシ化合物、トリスフェノール型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物及びビフェニル型エポキシ化合物が好ましい。エポキシ化合物は、一種類であってもよいし、二種類以上の組み合わせであってもよい。
エポキシ化合物は、液状であってもよいし、固形であってもよい。硬化物の耐湿性を高めやすい点では、固形のエポキシ化合物が好ましい。固形のエポキシ化合物の軟化点は、40℃以上150℃以下であることが好ましい。
熱硬化性化合物(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜20質量%であることが好ましい。熱硬化性化合物(D)の含有量が3質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の耐湿性を良好に高めやすい。熱硬化性化合物(D)の含有量が20質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の粘度の過剰な上昇を抑制し得る。熱硬化性化合物(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜15質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることがさらに好ましい。
1−5.熱硬化剤(E)
熱硬化剤(E)は、通常の保存条件下(室温、可視光線下等)では熱硬化性化合物(D)を硬化させないが、熱を与えられると当該化合物を硬化させる化合物である。熱硬化剤(E)を含有する光硬化性樹脂組成物は、保存安定性に優れ、且つ熱硬化性に優れる。熱硬化剤(E)は、エポキシ硬化剤であることが好ましい。
エポキシ硬化剤の融点は、光硬化性樹脂組成物の粘度安定性を高め、且つ硬化物の耐湿性を損なわない観点から、熱硬化温度にもよるが、50℃以上250℃以下であることが好ましく、100℃以上200℃以下であることがより好ましく、150℃以上200℃以下であることがさらに好ましい。
エポキシ硬化剤の例には、有機酸ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤が含まれる。
有機酸ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤の例には、アジピン酸ジヒドラジド(融点181℃)、1,3-ビス(ヒドラジノカルボエチル)-5-イソプロピルヒダントイン(融点120℃)、7,11-オクタデカジエン-1,18-ジカルボヒドラジド(融点160℃)、ドデカン二酸ジヒドラジド(融点190℃)、及びセバシン酸ジヒドラジド(融点189℃)等が含まれる。イミダゾール系熱潜在性硬化剤の例には、2,4-ジアミノ-6-[2'-エチルイミダゾリル-(1')]-エチルトリアジン(融点215〜225℃)、及び2-フェニルイミダゾール(融点137〜147℃)等が含まれる。アミンアダクト系熱潜在性硬化剤は、触媒活性を有するアミン系化合物と任意の化合物とを反応させて得られる付加化合物からなる熱潜在性硬化剤であり、その例には、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−40(融点110℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−23(融点100℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−31(融点115℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアPN−H(融点115℃)、味の素ファインテクノ(株)製アミキュアMY−24(融点120℃)、及び味の素ファインテクノ(株)製アミキュアMY−H(融点131℃)等が含まれる。ポリアミン系熱潜在性硬化剤は、アミンとエポキシとを反応させて得られるポリマー構造を有する熱潜在性硬化剤であり、その例には、(株)ADEKA製アデカハードナーEH4339S(軟化点120〜130℃)、及び(株)ADEKA製アデカハードナーEH4357S(軟化点73〜83℃)等が含まれる。エポキシ硬化剤は、一種類のみであってもよいし二種以上の組み合わせであってもよい。
熱硬化剤(E)の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して3〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることがさらに好ましい。熱硬化剤(E)を含む光硬化性樹脂組成物は、一液硬化性樹脂組成物となり得る。一液硬化性樹脂組成物は、使用に際して主剤と硬化剤を混合する必要がないことから、作業性に優れる。
熱硬化性化合物(D)と熱硬化剤(E)の合計含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して5〜50質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがより好ましく、5〜30質量%であることがさらに好ましい。
1−6.その他の成分(F)
1−6−1.熱可塑性樹脂粒子
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて熱可塑性樹脂粒子をさらに含んでいてもよい。熱可塑性樹脂粒子は、環球法により測定される軟化点温度が50〜120℃、好ましくは70〜100℃の熱可塑性樹脂を含み、且つ数平均粒子径が0.05〜5μm、好ましくは0.1〜3μmであり得る。そのような熱可塑性樹脂粒子を含む光硬化性樹脂組成物は、硬化物に発生する収縮応力を緩和できる。また、数平均粒子径を上限値以下とすることにより、線幅の細いシール部材を形成する際に、熱可塑性樹脂粒子によって、塗工安定性が低下することを防ぐことができる。数平均粒子径は、乾式粒度分布計で測定され得る。
熱可塑性樹脂粒子の例には、エポキシ基と二重結合基とを含む樹脂を、ラジカル重合可能なモノマーと懸濁重合して得られる微粒子が含まれる。エポキシ基と二重結合基とを含む樹脂の例には、ビスフェノールF型エポキシ樹脂とメタアクリル酸を三級アミン存在下で反応させた樹脂が含まれる。ラジカル重合可能なモノマーの例には、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、及びジビニルベンゼンが含まれる。
熱可塑性樹脂粒子の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して5〜40質量%であることが好ましく、7〜30質量%であることがより好ましい。熱可塑性樹脂粒子の含有量が上記範囲であると、熱可塑性樹脂粒子が光硬化性樹脂組成物の加熱硬化の際の収縮応力を好ましく緩和でき、目的とする線幅でシール部材を形成しやすい。
1−6−2.充填剤
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて充填剤をさらに含んでいてもよい。充填剤を含む光硬化性樹脂組成物は、粘度や硬化物の強度、及び線膨張性等が良好であり得る。
充填剤は、無機充填剤又は有機充填剤であり得る。無機充填剤の例には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、窒化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等が含まれる。中でも、二酸化ケイ素及びタルクが好ましい。
充填剤の形状は、球状、板状、針状等の定形状であってもよいし、非定形状であってもよい。充填剤が球状である場合、充填剤の平均一次粒子径は、1.5μm以下であることが好ましく、且つ比表面積が0.5〜20m/gであることが好ましい。充填剤の平均一次粒子径は、JIS Z8825−1に記載のレーザー回折法により測定することができる。充填剤の比表面積は、JIS Z8830に記載のBET法により測定することができる。
充填剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して1〜50質量%であることが好ましい。充填剤の含有量が50質量%以下であると、光硬化性樹脂組成物の塗工安定性が損なわれにくい。充填剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して10〜30質量%であることがより好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、必要に応じて熱ラジカル重合開始剤、シランカップリング剤等のカップリング剤、イオントラップ剤、イオン交換剤、レベリング剤、顔料、染料、可塑剤及び消泡剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。
シランカップリング剤の例には、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が含まれる。シランカップリング剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物に対して0.01〜5質量%であり得る。シランカップリング剤の含有量が0.01質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物が十分な接着性を有しやすい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、液晶表示パネルのギャップを調整するためのスペーサー等をさらに含んでいてもよい。
1−7.光硬化性樹脂組成物の物性
本発明の光硬化性樹脂組成物の、E型粘度計の25℃、2.5rpmにおける粘度は、200〜450Pa・sであることが好ましく、300〜400Pa・sであることがより好ましい。粘度が上記範囲にあると、光硬化性樹脂組成物のディスペンサ−による塗布性が良好となる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、例えばシール剤として用いることができる。シール剤は、液晶表示素子、有機EL素子、LED素子等の表示素子の封止に用いられる表示素子シール剤であることが好ましい。表示素子シール剤は、特に液晶シール剤であることが好ましく、液晶滴下工法用の液晶シール剤であることがより好ましい。
2.表示素子パネル及びその製造方法
本発明の表示素子パネルは、一対の基板と、該一対の基板の間に配置される表示素子と、該表示素子を封止するシール部材とを含む。シール部材を、本発明の表示素子シール剤の硬化物とし得る。本発明の表示素子シール剤は、本発明の光硬化性樹脂組成物からなる。
表示素子の例には、液晶表示素子、有機EL素子及びLED素子等が含まれる。中でも、本発明の光硬化性樹脂組成物が液晶汚染を良好に抑制し得る点から、液晶表示素子が好ましい。
即ち、本発明の液晶表示パネルは、一対の基板と、該一対の基板の間に配置される枠状のシール部材と、該一対の基板の間の枠状のシール部材で囲まれた空間に充填された液晶層(液晶表示素子)とを含む。シール部材を、本発明の液晶表示素子シール剤の硬化物とし得る。本発明の液晶表示素子シール剤は、本発明の光硬化性樹脂組成物からなる。
一対の基板は、いずれも透明基板である。透明基板の材質は、ガラス、又はポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン及びPMMA等のプラスチックであり得る。
一対の基板のうち一方の基板の表面には、マトリックス状のTFT、カラーフィルタ、ブラックマトリクス等が配置され得る。該一方の基板の表面には、さらに配向膜が配置され得る。配向膜には、公知の有機配向剤や無機配向剤が含まれる。
液晶表示パネルは、本発明の液晶表示素子シール剤を用いて製造される。液晶表示パネルの製造方法には、一般に、液晶滴下工法と、液晶注入工法とがあるが、本発明の液晶表示パネルは、液晶滴下工法で製造されることが好ましい。
液晶滴下工法による液晶表示パネルの製造方法は、
1)一方の基板に、本発明の液晶表示素子シール剤のシールパターンを形成する工程と、
2)シールパターンが未硬化の状態において、基板のシールパターンで囲まれた領域内、又はシールパターンで囲まれた領域に対向する他方の基板の領域に、液晶を滴下する工程と、
3)一方の基板と他方の基板とをシールパターンを介して重ね合わせる工程と、
4)シールパターンを硬化させる工程と
を含む。
2)の工程において、シールパターンが未硬化の状態とは、液晶表示素子シール剤の硬化反応がゲル化点までは進行していない状態を意味する。このため、2)の工程では、液晶表示素子シール剤の液晶への溶解を抑制するために、シールパターンを光照射又は加熱して半硬化させてもよい。
4)の工程では、光照射による硬化のみを行ってもよいが、光照射による硬化を行った後、加熱による硬化を行ってもよい。即ち、4)の工程は、シールパターンに光を照射してシールパターンを硬化させる工程を含み;液晶表示素子シール剤が前述の熱硬化剤(E)をさらに含む場合は、光が照射されたシールパターンを加熱して硬化させる工程をさらに含んでもよい。光照射による硬化を行うことで、液晶表示素子シール剤を短時間で硬化させることができるので、液晶への溶解を抑制できる。光照射による硬化と加熱による硬化とを組み合わせることで、光照射による硬化のみの場合と比べて光による液晶層へのダメージを少なくすることができる。
照射する光は、波長370〜450nmの光であることが好ましい。上記波長の光は、液晶や駆動電極に与えるダメージが比較的少ないからである。光の照射は、紫外線や可視光を発する公知の光源を使用できる。可視光を照射する場合、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、蛍光灯等を使用できる。
光照射エネルギーは、硬化性化合物(A)を硬化させる程度のエネルギーであればよい。光硬化時間は、液晶表示素子シール剤の組成にもよるが、例えば10分程度である。
熱硬化温度は、液晶表示素子シール剤の組成にもよるが、例えば120℃であり、熱硬化時間は2時間程度である。
本発明の液晶表示素子シール剤は、液晶への溶出が低減されている。従って、本発明の液晶表示素子シール剤の硬化物を有する液晶表示パネルは、液晶の汚染が少なく、高品質の表示性能を有し得る。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、長波長の光に対しても十分な光吸収性を示す化合物(B)を含むので、良好な硬化性を有し得る。それにより、液晶層等の表示素子への光によるダメージを少なくしつつ、短時間での硬化が可能となる。
また、良好な硬化性が得られるため、硬化物からの化合物(B)の溶出を少なくできるだけでなく、化合物(B)が適度な親水性を示すので、疎水性を示す液晶へ溶出しにくい。仮に、微量の化合物(B)が液晶へ溶出したとしても、可視光に対する感度が高すぎないので、液晶との不要な反応を生じにくい。従って、可視光領域での良好な硬化性が得られ、且つ液晶の汚染を高度に抑制できる。
以下において、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。これらの実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
1.化合物(B)及び比較用化合物の準備・評価
1−1.化合物(B)
(合成例1)
5.6g(0.0225モル)の2−クロロチオキサントン及び2.6g(0.0225モル)の2−メルカプトエタノールのカリウム塩を、20mlのN,N−ジメチルアセトアミド中、100℃で18時間攪拌した。次いで、得られた反応混合物を、2N塩酸に投入し、酢酸エチルで抽出した。得られた抽出物を、慣用の後処理及びクロマトグラフィによる精製を行い、3.5gの下記式で表される化合物(B−1)(2−(2−ヒドロキシエチルチオ)チオキサントン)を得た。
Figure 0006554040
(合成例2)
5.6g(0.0225モル)の2−クロロチオキサントン及び3.2g(0.0225モル)の4−メルカプトフェノールのカリウム塩を、20mlのN,N−ジメチルアセトアミド中、100℃で12時間攪拌した。次いで、得られた反応混合物を、2N塩酸に投入し、酢酸エチルで抽出した。得られた抽出物を、慣用の後処理及びクロマトグラフィによる精製を行い、4.5gの下記式で表される化合物(B−2)(2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)チオキサントン)を得た。
Figure 0006554040
1−2.比較用化合物
化合物(R−1):2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製、KAYACURE DETX−5、下記式参照)
Figure 0006554040
化合物(R−2):2−イソプロピルチオキサントン(東京化成工業社製、下記式参照)
Figure 0006554040
化合物(R−3):2−クロロチオキサントン(東京化成工業社製、下記式参照)
Figure 0006554040
1−3.化合物(B)及び比較用化合物の評価
(実験例1〜2、比較実験例1〜3)
合成例1及び2で得られた化合物(B−1)及び(B−2)、並びに比較化合物(R−1)〜(R−3)について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定/液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)測定を行い、分子量を特定した。また、液晶の電圧保持率と液晶のN-I点降下を、以下の方法で評価した。
(分子量)
1)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定
合成例1及び2で得られた化合物(B−1)及び(B−2)、並びに比較化合物(R−1)〜(R−3)について、それぞれテトラヒドロフラン(THF)に溶解した試料液を調製し、下記測定条件で高速液体クロマトグラフフィー(HPLC)測定を行った。そして、検出されたピークの面積百分率(各ピークの、全ピークの面積の合計に対する比率)を求めた。
(HPLC測定条件)
装置:waters製 Acquity TM UPLC H-Class system
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
検出された全ピークの面積の合計に対して、全ピークのうち、最も強度が大きいピーク(ピークの高さが最も高いピーク)を「メインピーク」とした。
2)液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)
検出されたメインピークのピーク頂点に対応する相対分子量を、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)により測定した。
(LC/MS測定条件)
装置:waters製 Acquity TM H-Class system / SQ Detector
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1mmID×100mm 粒子径:1.7μm
移動相:A:アセトニトリル
B:5mM酢酸アンモニウム水溶液
A/B = 60/40(0〜4分)
95/5(4〜9分)
95/5(9〜10分)
流速:0.4mL/分
イオン化:ESI(エレクトロスプレーイオン化)、正・負イオン測定
PDA検出器:測定波長:190〜500nm、抽出波長:400nm
(液晶の電圧保持率)
0.1gの化合物(B)と、1gの液晶(MLC-7021-000、メルク社製)とをバイアル瓶に投入し、120℃で1時間加熱して液晶混合物を得た。次いで、この液晶混合物を取り出して、透明電極が予め形成されたガラスセル(KSSZ−10/B111M1NSS05、EHC社製)に注入し、電圧1Vを印加し、60Hzでの電圧保持率を6254型測定装置(東陽テクニカ製)により測定した。
電圧保持率が95%以上である場合を◎、90%以上95%未満である場合を○、90%未満である場合を×とした。
電圧保持率が高いほど、液晶の汚染が抑制されていることを意味する。
(液晶のN-I点降下)
0.1gの化合物(B)と、1gの液晶(MLC-7021-000、メルク社製)とをバイアル瓶に投入し、120℃で1時間加熱して液晶混合物を得た。次いで、この液晶混合物を、アルミ製オープンパン(エポリードサービス社製)に10mg入れ、DTA-TG装置(セイコーインスツル社製)によりN−I点(Nematic-Isotropic 転移温度)を測定した。測定は、昇温速度2℃/minで、55℃から150℃まで液晶混合物を加熱して行った。
液晶のN−I点に対する変化量が2℃未満である場合を◎、2℃以上5℃未満の場合を○、5℃以上である場合を×とした。
得られた測定結果を、表1に示す。
Figure 0006554040
表1に示されるように、実験例1及び2の化合物(B−1)及び(B−2)は、比較実験例1〜3の比較化合物(R−1)〜(R−3)よりも、液晶の電圧保持率及びN−I点降下結果が良好であった。化合物(B−1)及び(B−2)が分子内に水酸基を有し、適度な親水性を示すことから、疎水性を示す液晶への溶出が低減されたためと考えられる。
2.光硬化性樹脂組成物の調製と評価
(硬化性化合物(A))
硬化性化合物(A−1):
以下の方法で、メタアクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(95%部分メタアクリル化物)を合成した。
160gの液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(YDF-8170C、新日鉄住金化学社製、エポキシ当量160g/eq)、重合禁止剤として0.1gのp-メトキシフェノール、触媒として0.2gのトリエタノールアミン、及び81.7gのメタアクリル酸をフラスコ内に仕込み、乾燥空気を送り込んで90℃で還流攪拌しながら5時間反応させた。得られた反応生成物を、超純水にて20回洗浄し、メタアクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(硬化性化合物(A−1))を得た。
下記式で表されるポリエチレングリコールジアクリレート:共栄社化学製、ライトアクリレート14EG-A、分子量600
Figure 0006554040
(化合物(B))
合成例1〜2で得られた化合物(B−1)〜(B−2)
(比較用化合物)
化合物(R−1)〜(R−3)
(アミン系増感剤(C))
化合物(C−1):ポリエチレングリコールビス(p−ジメチルアミノベンゾエート)(IGM Resins社製、Omnipol ASA、下記式参照)
Figure 0006554040
化合物(C−2):4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(東京化成工業社製、下記式参照)
Figure 0006554040
(熱硬化性化合物(D))
エポキシ樹脂:三菱化学社製、jER1004、軟化点97℃
(熱硬化剤(E))
アジピン酸ジヒドラジド:日本化成社製、ADH、融点177〜184℃
(その他成分(F))
シリカ粒子:日本触媒社製、S−100
熱可塑性樹脂粒子:アイカ工業社製、F351、軟化点120℃、平均粒子径0.3μm
γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:信越化学工業社製、KBM-403)
(実施例1)
硬化性化合物(A)として硬化性化合物(A−1)を420質量部と、ポリエチレングリコールジアクリレート(共栄社化学製、ライトアクリレート14EG−A)を200質量部と、化合物(B)として合成例1で得られた化合物(B−1)を10質量部と、熱硬化性化合物(D)としてエポキシ樹脂(三菱化学社製、jER1004)を50質量部と、熱硬化剤(E)としてアジピン酸ジヒドラジド(日本化成社製ADH)を90質量部と、充填剤としてシリカ粒子(日本触媒社製、S−100)を130質量部と、熱可塑性樹脂粒子としてF351(アイカ工業社製)を70質量部と、シランカップリング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)を20質量部とを、三本ロールミルを用いて均一な液となるように十分に混合して、光硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例2〜6、比較例1〜9)
表2又は3に示される組成に変更した以外は実施例1と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。
得られた光硬化性樹脂組成物の表示特性を、以下の方法で評価した。
(非通電時の液晶表示パネル表示特性テスト)
得られた光硬化性樹脂組成物を、ディスペンサー(ショットマスター:武蔵エンジニアリング製)を用いて、透明電極と配向膜が予め形成された40mm×45mmガラス基板(RT-DM88−PIN、EHC社製)上に、35mm×40mmの四角形のシールパターン(断面積3500μm)(メインシール)と、その外周に同様のシールパターン(38mm×43mmの四角形のシールパターン)とを形成した。
次いで、貼り合せ後のパネル内容量に相当する液晶(MLC−7021−000、メルク社製)を、メインシールの枠内にディスペンサーを用いて精密に滴下した。次いで、対になるガラス基板を減圧下で貼り合せた後、大気開放して貼り合わせた。そして、貼り合わせた2枚のガラス基板を3分間遮光ボックス内で保持した後、メインシールを36mm×41mmの四角形のブラックマトリックスを塗布した基板でマスクした状態で、波長370〜450nmの光を3000mJ/cm照射し、さらに120℃で1時間加熱した。得られたパネルの両面に偏光フィルムを貼り付けて、液晶表示パネルを得た。
得られた液晶表示パネルのメインシール際まで液晶が配向されて色ムラが全くない場合を◎、メインシール際の近傍に1mm未満の範囲にわたり色ムラが発生している場合を○、メインシール際近傍から1mm以上の範囲にわたり色ムラが発生している場合を×として評価した。
(通電時の液晶表示パネル表示特性テスト)
前述の液晶表示パネル表示特性テストと同様にして液晶表示パネルを作製した。この液晶表示パネルを、直流電源を用いて5Vの印加電圧で駆動させた際に、メインシール近傍の液晶表示機能が発揮できている場合を◎、メインシール近傍に1mm未満の範囲にわたり白ムラが発生している場合を○、メインシール近傍から1mm以上の範囲にわたり白ムラが発生し正常に駆動しない場合を×とした。
実施例1〜6の評価結果を表2に示し、比較例1〜9の評価結果を表3に示す。
Figure 0006554040
Figure 0006554040
表2に示されるように、化合物(B)を含む実施例1〜6の光硬化性樹脂組成物は、通電時と無通電時のいずれにおいても良好な表示特性を示すことがわかる。これは、化合物(B)の可視光に対する感度が適度に高く、シール剤を十分に硬化させることができ、シール剤成分の溶出が低減されたこと、及び化合物(B)自体の液晶への溶出も低減されたことによると考えられる。
さらに、実施例1〜3の対比や、実施例4〜6の対比にも示されるように、化合物(B)とアミン系増感剤とを組み合わせることで、非通電時の液晶表示パネルの表示ムラを一層低減できることがわかる。これは、化合物(B)は、アミン系増感剤により、可視光に対する感度が適度に高められやすいからであると考えられる。
一方、表3に示されるように、比較用化合物を含む比較例1〜9の光硬化性樹脂組成物は、いずれも表示特性が劣ることがわかる。これは、比較用化合物(R−1)〜(R−3)は、いずれもチオキサントン骨格にチオエーテル基が結合した構造を有しないことから、可視光に対する感度が低く、シール剤を十分に硬化させることができず、シール剤成分の液晶への溶出を十分に抑制できなかったことによると考えられる。また、比較用化合物(R−1)〜(R−3)は、分子内に親水性である水酸基を有しないため、それ自体の液晶への溶出も十分には抑制できなかったと考えられる。
本発明は、例えば表示素子シール剤、特に液晶表示素子シール剤として用いた際に、可視光に対しても十分な硬化性を有し、且つ液晶の汚染を高度に抑制できる光硬化性樹脂組成物を提供することができる。

Claims (10)

  1. 一対の基板と、
    前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、
    前記一対の基板の間の前記シール部材で囲まれた空間に充填された液晶層と、を含む液晶表示パネルであって、
    前記シール部材は、液晶表示素子シール剤の硬化物であり、
    前記液晶表示素子シール剤は、
    分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する硬化性化合物(A)と、
    前記硬化性化合物(A)に対して0.01〜3質量%の下記一般式(2)で表される化合物(B)と、
    前記硬化性化合物(A)に対して0.01〜3質量%の下記一般式(3)で表される化合物であるアミン系増感剤(C)と
    を含む光硬化性樹脂組成物からなる、液晶表示パネル。
    Figure 0006554040
    (一般式(2)中、
    Xは、水酸基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基で置換されたアリール基である)
    Figure 0006554040
    (一般式(3)において、
    Pは、多価アルコール化合物に由来する基であり、かつPで表される基の分子量は100〜2000であり、
    nは1以上の整数を表す。)
  2. 前記化合物(B)が、下記一般式(2’)で表される、
    請求項1に記載の液晶表示パネル。
    Figure 0006554040
    (一般式(2’)中、
    Xは、水酸基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基で置換された炭素数1〜8のアルケニル基、又は水酸基で置換されたアリール基である)
  3. 前記硬化性化合物(A)が、分子内にエポキシ基をさらに有する、
    請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  4. 前記液晶表示素子シール剤は、分子内にエポキシ基を有する熱硬化性化合物(D)(但し、前記熱硬化性化合物(D)は、前記硬化性化合物(A)とは異なるものとする)と、
    熱硬化剤(E)とをさらに含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶表示パネル。
  5. 前記熱硬化剤(E)が、有機酸ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、及びポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群より選ばれる1以上である、
    請求項に記載の液晶表示パネル。
  6. 前記液晶表示素子シール剤は、無機充填剤又は有機充填剤をさらに含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶表示パネル。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶表示パネルの製造方法であって、
    前記液晶表示素子シール剤を用いて、一方の基板にシールパターンを形成する工程と、
    前記シールパターンが未硬化の状態において、前記シールパターンの領域内、又は前記一方の基板と対になる他方の基板に液晶を滴下する工程と、
    前記一方の基板と前記他方の基板とを、前記シールパターンを介して重ね合わせる工程と、
    前記シールパターンを硬化させる工程と、
    を含む、液晶表示パネルの製造方法。
  8. 前記シールパターンを硬化させる工程は、前記シールパターンに光を照射して前記シールパターンを硬化させる工程を含む、
    請求項に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  9. 前記シールパターンに照射する光は、可視光領域の光を含む、
    請求項に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  10. 前記シールパターンを硬化させる工程は、光が照射された前記シールパターンを加熱して硬化させる工程をさらに含む、
    請求項7〜9のいずれか一項に記載の液晶表示パネルの製造方法。
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