JP2012149222A - ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物 - Google Patents

ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた加工性を有し、しかも、常態物性および耐寒性に優れ、かつ、油に接触させて使用した場合でも物性変化の少ないゴム架橋物を与えることができるニトリルゴム組成物、および該ニトリルゴム組成物用いて得られるゴム架橋物を提供すること。
【解決手段】カルボキシル基含有ニトリルゴムと、反応性シリコーンオイルとを含有するニトリルゴム組成物、および該ニトリルゴム組成物用いて得られるゴム架橋物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた加工性を有し、しかも、常態物性および耐寒性に優れ、かつ、油に接触させて使用した場合でも物性変化の少ないゴム架橋物を与えることができるニトリルゴム組成物、および該ニトリルゴム組成物用いて得られるゴム架橋物に関する。
従来から、ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)は、耐油性、機械的特性、耐薬品性等を活かして、ホースやチューブなどの自動車用ゴム部品の材料として使用されており、また、ニトリルゴムのポリマー主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化した水素化ニトリルゴム(水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)はさらに耐熱性に優れるため、シール、ベルト、ホース、ダイアフラム等のゴム部品に使用されている。
このようなニトリルゴムの組成物として、たとえば、特許文献1では、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体単位を有する水素化ニトリルゴム、ポリアミン系架橋剤及び塩基性架橋促進剤を含有するニトリルゴム組成物が提案されている。なお、特許文献1では、ニトリルゴム組成物の加工性や、架橋物とした際における常態物性や耐寒性を改善するために、可塑剤が用いられている。しかしながら、このようにニトリルゴム組成物に可塑剤を配合した場合には、加工性や、常態物性、耐寒性は改善するものの、油に接触させる用途(たとえば、自動車部品用としてのベルトやホース、シール等)に用いた際に、架橋物の物性(たとえば、硬さや耐寒性)が低下してしまうという問題があった。
特開2001−55471号公報
本発明は、優れた加工性を有し、しかも、常態物性および耐寒性に優れ、かつ、油に接触させて使用した場合でも物性変化(たとえば、硬さや耐寒性の変化)の少ないゴム架橋物を与えることができるニトリルゴム組成物、および該ニトリルゴム組成物を用いて得られるゴム架橋物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、カルボキシル基含有ニトリルゴムに、反応性シリコーンオイルを配合してなるニトリルゴム組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、カルボキシル基含有ニトリルゴムと、反応性シリコーンオイルとを含有するニトリルゴム組成物が提供される。
本発明のニトリルゴム組成物において、前記カルボキシル基含有ニトリルゴムのヨウ素価が120以下であることが好ましい。
前記カルボキシル基含有ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位5〜60重量%、カルボキシル基含有単量体単位0.1〜20重量%および共役ジエン単量体単位15〜94.9重量%を含有することが好ましい。
前記反応性シリコーンオイルが、水酸基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリル基、およびメタクリル基からなる群より選択される少なくとも1つの反応性基を有することが好ましい。
また、本発明のニトリルゴム組成物は、シリカをさらに含有することが好ましい。
また、本発明によれば、上記ニトリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物が提供される。該ゴム架橋物は、シール材、ベルト、ホースまたはガスケットであることが好ましい。
本発明によれば、優れた加工性を有し、しかも、常態物性および耐寒性に優れ、かつ、油に接触させて使用した場合でも物性変化(たとえば、硬さや耐寒性の変化)の少ないゴム架橋物を与えることができるニトリルゴム組成物、および、該ニトリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物を提供することができる。
ニトリルゴム組成物
本発明のニトリルゴム組成物は、カルボキシル基含有ニトリルゴムと、反応性シリコーンオイルと、を含有してなる。
カルボキシル基含有ニトリルゴム
まず、本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリルゴムについて説明する。本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、カルボキシル基含有単量体および必要に応じて加えられる共重合可能なその他の単量体を共重合することにより得られるゴムである。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、ニトリル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物であれば特に限定されず、たとえば、アクリロニトリル;α−クロロアクリロニトリル、α−ブロモアクリロニトリルなどのα−ハロゲノアクリロニトリル;メタクリロニトリルなどのα−アルキルアクリロニトリル;などが挙げられる。これらのなかでも、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルがより好ましい。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜55重量%、さらに好ましくは15〜50重量%である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物の耐油性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐寒性が低下する可能性がある。
カルボキシル基含有単量体としては、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合可能であり、かつ、エステル化等されていない無置換の(フリーの)カルボキシル基を1個以上有する単量体であれば特に限定されない。カルボキシル基含有単量体を用いることにより、ニトリルゴムに、カルボキシル基を導入することができる。
本発明で用いるカルボキシ基含有単量体としては、たとえば、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸単量体、およびα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体などが挙げられる。また、カルボキシル基含有単量体には、これらの単量体のカルボキシル基がカルボン酸塩を形成している単量体も含まれる。さらに、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸の無水物も、共重合後に酸無水物基を開裂させてカルボキシル基を形成するので、カルボキシル基含有単量体として用いることができる。
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸単量体としては、フマル酸やマレイン酸などのブテンジオン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アリルマロン酸、テラコン酸などが挙げられる。また、α,β−不飽和多価カルボン酸の無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体としては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノn−ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル;マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘプチルなどのマレイン酸モノシクロアルキルエステル;マレイン酸モノメチルシクロペンチル、マレイン酸モノエチルシクロヘキシルなどのマレイン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸モノn−ブチルなどのフマル酸モノアルキルエステル;フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘプチルなどのフマル酸モノシクロアルキルエステル;フマル酸モノメチルシクロペンチル、フマル酸モノエチルシクロヘキシルなどのフマル酸モノアルキルシクロアルキルエステル;シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノプロピル、シトラコン酸モノn−ブチルなどのシトラコン酸モノアルキルエステル;シトラコン酸モノシクロペンチル、シトラコン酸モノシクロヘキシル、シトラコン酸モノシクロヘプチルなどのシトラコン酸モノシクロアルキルエステル;シトラコン酸モノメチルシクロペンチル、シトラコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのシトラコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル、イタコン酸モノn−ブチルなどのイタコン酸モノアルキルエステル;イタコン酸モノシクロペンチル、イタコン酸モノシクロヘキシル、イタコン酸モノシクロヘプチルなどのイタコン酸モノシクロアルキルエステル;イタコン酸モノメチルシクロペンチル、イタコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのイタコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;などが挙げられる。
カルボキシル基含有単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。これらの中でも、本発明の効果がより一層顕著になることから、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体が好ましく、マレイン酸モノアルキルエステルがより好ましく、マレイン酸モノn−ブチルが特に好ましい。なお、上記マレイン酸モノアルキルエステルのアルキル基の炭素数は、2〜8が好ましい。
カルボキシル基含有単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。カルボキシル基含有単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物の機械的強度および耐圧縮永久ひずみ性が悪化するおそれがあり、逆に、多すぎると、ニトリルゴム組成物のスコーチ安定性が悪化したり、得られるゴム架橋物の耐疲労性が低下するおそれがある。
また、本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、およびカルボキシル基含有単量体とともに、得られる架橋物がゴム弾性を発現するという点より、共役ジエン単量体を共重合したものであることが好ましい。
共役ジエン単量体単位を形成する共役ジエン単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレンなどの炭素数4〜6の共役ジエン単量体が好ましく、1,3−ブタジエンおよびイソプレンがより好ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。共役ジエン単量体は一種単独でも、複数種を併用してもよい。
共役ジエン単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは15〜94.9重量%、より好ましくは20〜89.8重量%、さらに好ましくは25〜84.5重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物のゴム弾性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐熱性や耐化学的安定性が損なわれる可能性がある。なお、上記共役ジエン単量体単位の含有量は、後述する水素化を行った場合には、水素化された部分も含めた含有量である。
また、本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、カルボキシル基含有単量体、および共役ジエン単量体とともに、これらと共重合可能なその他の単量体を共重合したものであってもよい。このようなその他の単量体としては、エチレン、α−オレフィン単量体、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体(上述の「カルボキシル基含有単量体」に該当するものを除く)、フッ素含有ビニル単量体、共重合性老化防止剤などが例示される。
α−オレフィン単量体としては、炭素数が3〜12のものが好ましく、たとえば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体としては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(「メタクリル酸エステル及びアクリル酸エステル」の略記。以下同様。);アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチルなどの炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸α−シアノエチル、メタクリル酸α−シアノエチル、メタクリル酸α−シアノブチルなどの炭素数2〜12のシアノアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの炭素数1〜12のヒドロキシアルキル基を有する(メタ) アクリル酸エステル;アクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸テトラフルオロプロピルなどの炭素数1〜12のフルオロアルキル基を有する(メタ) アクリル酸エステル;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどのα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステル;ジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレートなどのジアルキルアミノ基含有α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル;などが挙げられる。
フッ素含有ビニル単量体としては、たとえば、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
共重合性老化防止剤としては、たとえば、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、 N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
これらの共重合可能なその他の単量体は、複数種類を併用してもよい。その他の単量体の単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
カルボキシル基含有ニトリルゴムのヨウ素価は、好ましくは120以下であり、より好ましくは60以下、さらに好ましくは40以下、特に好ましくは30以下である。ヨウ素価を120以下とすることにより、得られるゴム架橋物の耐熱性および耐オゾン性を向上させることができる。
カルボキシル基含有ニトリルゴムのポリマームーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは10〜200、より好ましくは15〜150、さらに好ましくは15〜100、特に好ましくは30〜70である。カルボキシル基含有ニトリルゴムのポリマームーニー粘度が低すぎると、得られるゴム架橋物の機械特性が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると、ニトリルゴム組成物の加工性が低下する可能性がある。
また、カルボキシル基含有ニトリルゴムにおけるカルボキシル基の含有量、すなわち、カルボキシル基含有ニトリルゴム100g当たりのカルボキシル基のモル数は、好ましくは5×10−4〜5×10−1ephr、より好ましくは1×10−3〜1×10−1ephr、特に好ましくは5×10−3〜6×10−2ephrである。カルボキシル基含有ニトリルゴムのカルボキシル基含有量が少なすぎると得られるゴム架橋物の機械的強度が低下するおそれがあり、多すぎると耐寒性が低下する可能性がある。
本発明のカルボキシル基含有ニトリルゴムの製造方法は、特に限定されないが、乳化剤を用いた乳化重合により上述の単量体を共重合して共重合体ゴムのラテックスを調製し、これを水素化することにより製造することが好ましい。乳化重合に際しては、乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤等の通常用いられる重合副資材を使用することができる。
乳化剤としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の非イオン性乳化剤;ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸及びリノレン酸等の脂肪酸の塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤;α,β−不飽和カルボン酸のスルホエステル、α,β−不飽和カルボン酸のサルフェートエステル、スルホアルキルアリールエーテル等の共重合性乳化剤;などが挙げられる。乳化剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部である。
重合開始剤としては、ラジカル開始剤であれば特に限定されないが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物;等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤としては、無機または有機の過酸化物が好ましい。重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄等の還元剤と組み合わせて、レドックス系重合開始剤として使用することもできる。重合開始剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部である。
分子量調整剤としては、特に限定されないが、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、塩化メチレン、臭化メチレン等のハロゲン化炭化水素;α−メチルスチレンダイマー;テトラエチルチウラムダイサルファイド、ジペンタメチレンチウラムダイサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンダイサルファイド等の含硫黄化合物等が挙げられる。これらは単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、メルカプタン類が好ましく、t−ドデシルメルカプタンがより好ましい。分子量調整剤の使用量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜0.8重量部である。
乳化重合の媒体には、通常、水が使用される。水の量は、全単量体100重量部に対して、好ましくは80〜500重量部である。
乳化重合に際しては、さらに、必要に応じて安定剤、分散剤、pH調整剤、脱酸素剤、粒子径調整剤等の重合副資材を用いることができる。これらを用いる場合においては、その種類、使用量とも特に限定されない。
なお、共重合して得られた共重合体のヨウ素価が120より高い場合には、ヨウ素価を120以下とするために、共重合体の水素化(水素添加反応)を行ってもよい。この場合における、水素化の方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。
反応性シリコーンオイル
本発明で用いる反応性シリコーンオイルは、反応性基を有するシリコーンオイルであり、本発明のニトリルゴム組成物において、可塑剤として作用する。また、本発明で用いる反応性シリコーンオイルは、ニトリルゴム組成物を架橋して、ゴム架橋物とした際に、カルボキシル基含有ニトリルゴムと化学的な結合を形成する。
そのため、本発明においては、反応性シリコーンオイルを添加することにより、ニトリルゴム組成物においては、その可塑剤としてしての作用により、可塑剤として作用し、優れた加工性を付与することができる。また、本発明で用いる反応性シリコーンオイルは、ニトリルゴム組成物を架橋して、ゴム架橋物とした際に、カルボキシル基含有ニトリルゴムと化学的な結合を形成するため、架橋させてゴム架橋物とした際に、油に接触させて使用した場合でも、ゴム架橋物からの溶出が起こり難いという性質を有する。そのため、反応性シリコーンオイルを配合することにより、油に接触させて使用した場合でも、反応性シリコーンオイルによる可塑化作用を良好に保つことができ、これにより、油に接触させて使用した場合でも物性変化(たとえば、硬さや耐寒性の変化)を少なく抑えることが可能となる。
本発明で用いる反応性シリコーンオイルに含有される反応性基としては、上述したカルボキシル基含有ニトリルゴムを構成するカルボキシル基と反応可能な官能基が好ましい。このような反応性基としては、水酸基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリル基(−OOC−CH=CH、なお−OOC−はオキシカルボニル基を表す)、およびメタクリル基(−OOC−C(CH)=CH、なお−OOC−はオキシカルボニル基を表す)からなる群より選択される少なくとも1つを有するものが好ましく、これらのなかでも、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基およびカルボキシル基がより好ましく、アミノ基が特に好ましい。なお、エポキシ基としては、オキシラン環を有する基であればよく、特に限定されず、たとえば、直鎖状の炭化水素基にオキシラン環を有するものの他、環状の炭化水素基にオキシラン環を有するものなども用いることができる。
なお、本発明で用いる反応性シリコーンオイルは、たとえば、下記一般式(1)、下記一般式(2)、下記一般式(3)、下記一般式(4)、下記一般式(5)または下記一般式(6)で表されるものを用いることができる。これらのなかでも、下記一般式(2)で表されるものが好ましく、反応性が高く、ニトリルゴム組成物に配合した際に、架橋剤としても良好に作用することができるという点より、下記一般式(6)で表されるものが特に好ましい。
Figure 2012149222
(上記式(1)中、Rは、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜10の主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基、Xは、上述したいずれかの反応性基、mは、1〜10,000の整数、nは、1〜10,000の整数である。)
Figure 2012149222
(上記式(2)中、R、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜10の主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基、X、Xは、それぞれ独立して、上述したいずれかの反応性基、pは、1〜10,000の整数である。R、Rは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。また、X、Xは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。)
Figure 2012149222
(上記式(3)中、R、R、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜10の主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基、X、X、Xは、それぞれ独立して、上述したいずれかの反応性基、qは、1〜10,000の整数、rは、1〜10,000の整数である。R、R、Rは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。また、X、X、Xは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。)
Figure 2012149222
(上記式(4)中、Rは、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜10の主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基、Xは、上述したいずれかの反応性基、sは、1〜10,000の整数である。)
Figure 2012149222
(上記式(5)中、R、Rは、それぞれ独立して、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜10の主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基、X、Xは、それぞれ独立して、上述したいずれかの反応性基、tは、1〜10,000の整数、uは、1〜10,000の整数である。R、Rは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。また、X、Xは同一でもよいし、互いに異なっていてもよい。)
Figure 2012149222
(上記式(6)中、R、R、pは、それぞれ上記式(2)と同様。)
なお、上記R、R、R、R、R、R、R、Rおよび/またはRが主鎖中および/または側鎖中にヘテロ原子を有している場合、該ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子および窒素原子が好ましく、酸素原子が特に好ましい。
また、上記式(1)で表される反応性シリコーンオイルは、側鎖に反応性基を有する側鎖型反応性基変性シリコーンオイルであり、上記式(2)および式(6)で表される反応性シリコーンオイルは、両末端に反応性基を有する両末端型反応性基変性シリコーンオイルであり、上記式(3)で表される反応性シリコーンオイルは、側鎖および両末端に反応性基を有する側鎖両末端型反応性基変性シリコーンオイルであり、上記式(4)で表される反応性シリコーンオイルは、片方の末端に反応性基を有する片末端型反応性基変性シリコーンオイルであり、また、上記式(5)で表される反応性シリコーンオイルは、側鎖および片方の末端に反応性基を有する側鎖片末端型反応性基変性シリコーンオイルである。
なお、上記式(1)で表される反応性シリコーンオイルとしては、商品名「KF−868」、「KF−859」、「KF−102」、「KF−1001」、「KF−2001」、「X−22−3701E」、「X−22−4741」(いずれも、信越化学工業社製)などとして市販されており、このような市販のものを用いることができる。上記式(2)で表される反応性シリコーンオイルとしては、商品名「X−22−161B」、「X−22−162C」、「X−22−163B」、「X−22−164B」、「X−22−167B」、「X−22−169B」、「X−22−4952」(いずれも、信越化学工業社製)などとして市販されており、このような市販のものを用いることができる。また、上記式(3)で表される反応性シリコーンオイルとしては、商品名「KF−857」、「X−22−9002」(いずれも、信越化学工業社製)などとして市販されており、このような市販のものを用いることができる。さらに、上記(4)で表される反応性シリコーンオイルとしては、商品名「X−22−173DX」、「X−22−170DX」、「X−22−174DX」、「X−22−176DX」、「X−22−3710」(いずれも、信越化学工業社製)などとして市販されており、このような市販のものを用いることができる。
反応性シリコーンオイルの重量平均分子量は、好ましくは200〜100,000であり、より好ましくは200〜50,000、さらに好ましくは200〜20,000である。反応性シリコーンオイルの重量平均分子量が低すぎると、反応性シリコーンオイルを添加することによる効果が小さくなるおそれがあり、一方、大きすぎると、反応性シリコーンオイルの粘度が高くなり、取り扱いが困難となるおそれがある。
なお、反応性シリコーンオイルの動粘度(20℃、単位:mm/s)は、10〜10000が好ましく、20〜1000がより好ましく、20〜500が特に好ましい。
また、本発明のニトリルゴム組成物中における、反応性シリコーンオイルの配合量は、カルボキシル基含有ニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜200重量部、より好ましくは0.5〜100重量部、さらに好ましくは5〜60重量部である。反応性シリコーンオイルの配合量が少なすぎると、反応性シリコーンオイルを配合することによる効果が得難くなり、一方、多すぎると、得られるゴム架橋物の物性(たとえば、強度および伸び)が低下するおそれがある。
また、本発明のニトリルゴム組成物は、架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、特に限定されないが、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、ポリアミン系架橋剤などが挙げられるが、これらのなかでも、有機過酸化物系架橋剤、ポリアミン系架橋剤が好ましく、ポリアミン系架橋剤がさらに好ましい。
有機過酸化物系架橋剤としては、従来公知のものを用いることができ、ジクミルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、パラメンタンヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ビス−(t−ブチル−ペルオキシ)−n−ブチルバレレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、p−クロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルペルオキシベンゾエート等が挙げられる。これらは一種単独でまたは複数種併せて用いることができる。
ポリアミン系架橋剤としては、2つ以上のアミノ基を有する化合物、または、架橋時に2つ以上のアミノ基を有する化合物の形態になるもの、であれば特に限定されないが、脂肪族炭化水素や芳香族炭化水素の複数の水素原子が、アミノ基またはヒドラジド構造(−CONHNHで表される構造、COはカルボニル基を表す。)で置換された化合物および架橋時にその化合物の形態になるものが好ましい。その具体例として、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、テトラメチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミンシンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンジベンゾエート塩などの脂肪族多価アミン類;2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、4,4’−メチレンジアニリン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)などの芳香族多価アミン類;イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドなどのヒドラジド構造を2つ以上有する化合物;などが挙げられる。これらのなかでも、ヘキサメチレンジアミンカルバメートが特に好ましい。
ここで、上述した反応性シリコーンオイルは、種類によっては、架橋剤としても作用するものもあり、そのため、本発明のニトリルゴム組成物中における、架橋剤の配合量は、使用する反応性シリコーンオイルの種類および配合量に応じて、適宜決定することが望ましいが、架橋剤の配合量は、カルボキシル基含有ニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部であり、より好ましくは0.5〜25重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。また、本発明においては、上述した反応性シリコーンオイルとして、高い架橋反応性を有するもの(たとえば、上記式(6)で表されるもの)を用いる場合には、その配合量によっては、必ずしも架橋剤を添加しなくてもよい。
また、本発明のニトリルゴム組成物は、塩基性架橋促進剤をさらに含有していることが好ましい。塩基性架橋促進剤をさらに含有させることにより、本発明の効果がより一層顕著になる。
塩基性架橋促進剤の具体例としては、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(以下「DBU」と略す場合がある)および1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(以下「DBN」と略す場合がある)、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1−メトキシエチルイミダゾール、1−フェニル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルイミダゾール、1,4−ジメチルイミダゾール、1,5−ジメチルイミダゾール、1,2,4−トリメチルイミダゾール、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾール、1−メチル−2−メトキシイミダゾール、1−メチル−2−エトキシイミダゾール、1−メチル−4−メトキシイミダゾール、1−メチル−2−メトキシイミダゾール、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾール、1−メチル−4−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−5−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−5−アミノイミダゾール、1−メチル−4−(2−アミノエチル)イミダゾール、1−メチルベンゾイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルベンゾイミダゾール、1−メチル−5−ニトロベンゾイミダゾール、1−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−フェニルイミダゾリン、1−メチル−2−ベンジルイミダゾリン、1−メチル−2−エトキシイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプチルイミダゾリン、1−メチル−2−ウンデシルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾリン、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾリンなどの環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤;テトラメチルグアニジン、テトラエチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−オルト−トリルグアニジン、オルトトリルビグアニドなどのグアニジン系塩基性架橋促進剤;n−ブチルアルデヒドアニリン、アセトアルデヒドアンモニアなどのアルデヒドアミン系塩基性架橋促進剤;などが挙げられる。これらのなかでも、グアニジン系塩基性架橋促進剤および環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤が好ましく、1,3−ジ−オルト−トリルグアニジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7および1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5がさらに好ましく、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7および1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5がより好ましく、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7が特に好ましい。なお、上記環状アミジン構造を有する塩基性架橋促進剤は、有機カルボン酸やアルキルリン酸などと塩を形成していてもよい。
本発明のニトリルゴム組成物中における、塩基性架橋促進剤の配合量は、カルボキシル基含有ニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、より好ましくは0.2〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。塩基性架橋促進剤の配合量が少なすぎると、ニトリルゴム組成物の架橋速度が遅過ぎて架橋密度が低下する場合がある。一方、配合量が多すぎると、架橋性ゴム組成物の架橋速度が速すぎてスコーチを起こしたり、貯蔵安定性が損なわれる場合がある。
本発明のニトリルゴム組成物は、得られるゴム架橋物の機械的強度および耐圧縮永久歪み性改善の観点から、補強剤として、シリカを含有することが好ましい。
シリカとしては、特に制限はなく、組成式中に(SiO)を含む化合物であればよい。具体的には、石英粉末、珪石粉末等の天然シリカ;無水珪酸(シリカゲル、アエロジル等)、含水珪酸等の合成シリカ;珪酸金属塩;等が挙げられ、これらの中でも、合成シリカ及び珪酸金属塩が好ましく、合成シリカが特に好ましい。なお、上記の天然シリカ及び合成シリカは、(SiO)又は(SiO・nHO)の組成式を有する(nは正の整数)。
また、合成シリカは、所謂、白色補強材(ホワイトカーボン)として合成ゴムの補強材として一般的に用いられているものが好ましい。
本発明のニトリルゴム組成物中における、シリカの含有量は、カルボキシル基含有ニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは5〜200重量部、より好ましくは10〜100重量部、さらに好ましくは20〜80重量部である。シリカの含有量が少なすぎると、機械的強度の改善効果が得られない場合がある。一方、含有量が多すぎると、耐圧縮永久歪み性改善効果が得られない場合がある。
なお、シリカは、1種を単独で、あるいは複数種を併用して使用することができる。
また、本発明のニトリルゴム組成物には、上述した各成分に加えて、ゴム加工分野において通常使用されるその他の配合剤を配合してもよい。このような配合剤としては、たとえば、シリカ以外の補強剤、充填材、酸化防止剤、光安定剤、スコーチ防止剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、受酸剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤、シランカップリング剤、共架橋剤、架橋助剤、架橋遅延剤、発泡剤などが挙げられる。これらの配合剤の配合量は、配合目的に応じた量を適宜採用することができる。
なお、本発明のニトリルゴム組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で上述したカルボキシル基含有ニトリルゴム以外のゴムを配合してもよい。
このようなゴムとしては、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴムなどが挙げられる。
カルボキシル基含有ニトリルゴム以外のゴムを配合する場合における、ニトリルゴム組成物中の配合量は、カルボキシル基含有ニトリルゴム100重量部に対して、好ましくは60重量部以下、より好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下である。
また、本発明のニトリルゴム組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、上述した反応性シリコーンオイルに加えて、可塑剤を配合してもよい。可塑剤としては、特に限定されず、ゴム加工分野において通常使用されている可塑剤を用いることができるが、本発明の効果がより一層顕著になることから、可塑剤を配合しないことが好ましい。
本発明のニトリルゴム組成物は、上記各成分を好ましくは非水系で混合することで調製される。本発明のニトリルゴム組成物を好適に調製する方法としては、反応性シリコーンオイルや架橋剤など熱に不安定な成分を除いた成分を、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダなどの混合機で一次混練した後、オープンロールなどに移して、反応性シリコーンオイルや架橋剤など熱に不安定な成分を加えて二次混練することなどが挙げられる。なお、一次混練は、通常、10〜200℃、好ましくは30〜180℃の温度で、1分間〜1時間、好ましくは1分間〜30分間行い、二次混練は、通常、10〜100℃、好ましくは20〜60℃の温度で、1分間〜1時間、好ましくは1分間〜30分間行う。
本発明のニトリルゴム組成物のコンパウンドムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜150、特に好ましくは20〜100である。特に、本発明のニトリルゴム組成物は、反応性シリコーンオイルを含有するものであるため、コンパウンドムーニー粘度を上記範囲とすることができ、これにより、本発明のニトリルゴム組成物は加工性に優れるものとなる。
ゴム架橋物
本発明のゴム架橋物は、上述した本発明のニトリルゴム組成物を架橋してなるものである。
本発明のゴム架橋物は、本発明のニトリルゴム組成物を用い、たとえば、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機、射出成形機、圧縮機、ロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、架橋物として形状を固定化することにより製造することができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行ってもよい。成形温度は、通常、10〜200℃、好ましくは25〜120℃である。架橋温度は、通常、100〜200℃、好ましくは130〜190℃であり、架橋時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは2分〜12時間、特に好ましくは3分〜6時間である。
また、ゴム架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。
加熱方法としては、プレス加熱、スチーム加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる一般的な方法を適宜選択すればよい。
このようにして得られる本発明のゴム架橋物は、上述した本発明のニトリルゴム組成物を用いて得られるものであるため、常態物性および耐寒性に優れ、かつ、油に接触させて使用した場合でも物性変化(たとえば、硬さや耐寒性の変化)が抑制されたものである。
このため、本発明のゴム架橋物は、このような特性を活かし、O−リング、パッキン、ダイアフラム、オイルシール、シャフトシール、ベアリングシール、ウェルヘッドシール、空気圧機器用シール、エアコンディショナの冷却装置や空調装置の冷凍機用コンプレッサに使用されるフロン若しくはフルオロ炭化水素または二酸化炭素の密封用シール、精密洗浄の洗浄媒体に使用される超臨界二酸化炭素または亜臨界二酸化炭素の密封用シール、転動装置(転がり軸受、自動車用ハブユニット、自動車用ウォーターポンプ、リニアガイド装置及びボールねじ等)用のシール、バルブ及びバルブシート、BOP(Blow Out Preventar)、プラターなどの各種シール材;インテークマニホールドとシリンダヘッドとの連接部に装着されるインテークマニホールドガスケット、シリンダブロックとシリンダヘッドとの連接部に装着されるシリンダヘッドガスケット、ロッカーカバーとシリンダヘッドとの連接部に装着されるロッカーカバーガスケット、オイルパンとシリンダブロックあるいはトランスミッションケースとの連接部に装着されるオイルパンガスケット、正極、電解質板及び負極を備えた単位セルを挟み込む一対のハウジング間に装着される燃料電池セパレーター用ガスケット、ハードディスクドライブのトップカバー用ガスケットなどの各種ガスケット;印刷用ロール、製鉄用ロール、製紙用ロール、工業用ロール、事務機用ロールなどの各種ロール;平ベルト(フィルムコア平ベルト、コード平ベルト、積層式平ベルト、単体式平ベルト等)、Vベルト(ラップドVベルト、ローエッジVベルト等)、Vリブドベルト(シングルVリブドベルト、ダブルVリブドベルト、ラップドVリブドベルト、背面ゴムVリブドベルト、上コグVリブドベルト等)、CVT用ベルト、タイミングベルト、歯付ベルト、コンベアーベルト、油中ベルトなどの各種ベルト;燃料ホース、ターボエアーホース、オイルホース、ラジェターホース、ヒーターホース、ウォーターホース、バキュームブレーキホース、コントロールホース、エアコンホース、ブレーキホース、パワーステアリングホース、エアーホース、マリンホース、ライザー、フローラインなどの各種ホース;CVJブーツ、プロペラシャフトブーツ、等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどの各種ブーツ;クッション材、ダイナミックダンパ、ゴムカップリング、空気バネ、防振材などの減衰材ゴム部品;ダストカバー、自動車内装部材、タイヤ、被覆ケーブル、靴底、電磁波シールド、フレキシブルプリント基板用接着剤等の接着剤、燃料電池セパレーターの他、化粧品、及び医薬品の分野、食品と接触する分野、エレクトロニクス分野など幅広い用途に使用することができる。これらのなかでも、本発明の架橋物は、シール材、ベルト、ホースまたはガスケットとして好適に用いることができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験及び評価は下記によった。
カルボキシル基含有(高飽和)ニトリルゴムの組成
カルボキシル基含有ニトリルゴムを構成する各単量体単位の含有割合は、以下の方法により測定した。
すなわち、マレイン酸モノn−ブチル単位の含有割合は、2mm角のカルボキシル基含有ニトリルゴム0.2gに、2−ブタノン100mlを加えて16時間攪拌した後、エタノール20mlおよび水10mlを加え、攪拌しながら水酸化カリウムの0.02N含水エタノール溶液を用いて、室温でチモールフタレインを指示薬とする滴定により、カルボキシル基含有ニトリルゴム100gに対するカルボキシル基のモル数を求め、求めたモル数をマレイン酸モノn−ブチル単位の量に換算することにより算出した。
1,3−ブタジエン単位および飽和化ブタジエン単位の含有割合は、カルボキシル基含有ニトリルゴムを用いて、水素添加反応前と水素添加反応後のヨウ素価(JIS K 6235による)を測定することにより算出した。
アクリロニトリル単位の含有割合は、JIS K6383に従い、ケルダール法により、カルボキシル基含有ニトリルゴム中の窒素含量を測定することにより算出した。
ヨウ素価
カルボキシル基含有(高飽和)ニトリルゴムのヨウ素価は、JIS K 6235に準じて測定した。
ムーニー粘度(ポリマー・ムーニー、コンパウンド・ムーニー)
カルボキシル基含有(高飽和)ニトリルゴムおよびニトリルゴム組成物のムーニー粘度(ポリマー・ムーニー、コンパウンド・ムーニー)は、JIS K6300−1に従って測定した(単位は〔ML1+4、100℃〕)。
常態物性(引張強さ、伸び、硬さ)
ニトリルゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら170℃で20分間プレス成形してシート状の架橋物を得た。次いで、得られた架橋物をギヤー式オーブンに移して170℃で4時間二次架橋し、得られたシート状のゴム架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて試験片を作製した。そして、得られたこの試験片を用いて、JIS K6251に従い、ゴム架橋物の引張強さ、伸びを、また、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機(タイプA)を用いてゴム架橋物の硬さをそれぞれ測定した。
耐寒性試験(TR試験)
上記常態物性の評価と同様にしてシート状のゴム架橋物を得た後、JIS K6261に従いTR試験(低温弾性回復試験)により耐寒性を測定した。TR10(単位:℃)は耐寒性の指標であり、この値が低いほど耐寒性に優れると判断できる。
耐油浸漬試験(IRM901、IRM903)
上記常態物性の評価と同様にして、シート状のゴム架橋物を得た後、JIS K6258に従い、該架橋物を150℃に調整した試験油(IRM901およびIRM903)に、72時間浸漬することにより、耐油浸漬試験を行った。
なお、耐油浸漬試験においては、油浸漬後の体積膨潤度△V、油浸漬後の硬さ、油浸漬前後の硬さ変化、油浸漬後のTR10、および油浸漬前後のTR10の変化ΔTR10の各評価を行った。また、以下において、油浸漬後のゴム架橋物としては、100℃で48時間真空乾燥し、温度23℃、湿度50%の雰囲気下で充分冷却したものを用いた。
油浸漬後の体積膨潤度△V(単位:%)は、油浸漬前後のゴム架橋物の体積を測定し、「△V=([油浸漬後の体積−油浸漬前の体積]/油浸漬前の体積)×100」に従って算出した。
油浸漬後の硬さは、油浸漬後のゴム架橋物の硬さを、上記した方法で測定した。また、油浸漬前後の硬さ変化は、油浸漬前後のゴム架橋物の硬さから、「硬さ変化=油浸漬後の硬さ−油浸漬前の硬さ」に従って算出した。
油浸漬後のTR10は、油浸漬後のゴム架橋物のTR10を、上記した方法で測定した。また、油浸漬前後のTR10の変化ΔTR10は、油浸漬前後のゴム架橋物のTR10から、「ΔTR10=油浸漬後のTR10−油浸漬前のTR10」に従って算出した。
圧縮永久歪み試験
内径30mm、リング径3mmの金型を用いて、ニトリルゴム組成物を170℃で20分間、プレス圧10MPaで架橋した後、170℃で4時間二次架橋を行うことにより、O−リング状の試験片を得た。そして、得られたO−リング状の試験片を用いて、O−リング状の試験片を挟んだ二つの平面間の距離をリング厚み方向に25%圧縮した状態で150℃にて168時間保持する条件で、JIS K6262に従って、O−リング圧縮永久歪みを測定した。この値が小さいほど、耐圧縮永久歪み性に優れる。
表面摩擦抵抗試験
上述した常態物性の評価と同様にして、シート状のプレス架橋物を得て、得られたシート状のプレス架橋物について、ヘイドン式表面性測定機(商品名「HEIDON−14D」、新東科学社製)を用いて、表面摩擦抵抗の測定を行なった。なお、測定は、測定治具として、ボール圧子(SUSφ10)を用い、試験加重100g(垂直荷重N)、試験速度50mm/minの条件にて、シート状のプレス架橋物を水平に移動させた際に、ヘイドン式表面性測定機の動歪みアンプにかかる摩擦力F(単位:gf)を計測し、下記式に基づいて、摩擦係数μを計算した。
μ=F/N
本試験では、シート状のプレス架橋物が静止している状態から、試験速度で一定となるまでの間、連続的に摩擦係数μの値を記録し、摩擦係数μの最大値を「静摩擦係数」、摩擦係数μが一定状態となった時の値を「動摩擦係数」とした。
「静摩擦係数」および「動摩擦係数」の値が小さいほど、表面摩擦抵抗が低く、摺動特性に優れると判断することができる。
合成例1
反応器に、イオン交換水180部、濃度10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液25部、アクリロニトリル37.0部、マレイン酸モノn−ブチル4部、およびt−ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.5部の順に仕込み、内部の気体を窒素で3回置換した後、1,3−ブタジエン57部を仕込んだ。反応器を5℃に保ち、クメンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)0.1部を仕込み、攪拌しながら重合反応を継続し、途中重合転化率が40%、および60%になった時点で、それぞれ1部のマレイン酸モノn―ブチルを添加し16時間重合反応を継続した。次いで、濃度10重量%のハイドロキノン水溶液(重合停止剤)0.1部を加えて重合反応を停止した後、水温60℃のロータリーエバポレータを用いて残留単量体を除去し、カルボキシル基含有ニトリルゴムのラテックス(L1)(固形分濃度約30重量%)を得た。
次いで、得られたラテックス(L1)に2倍容量のメタノールを加えて凝固した後、ろ過して固形物(クラム)を取り出し、これを60℃で12時間真空乾燥することにより、カルボキシル基含有ニトリルゴム(R1)を得た。カルボキシル基含有ニトリルゴム(R1)のポリマー・ムーニー粘度〔ML1+4、100℃〕は12であった。また、得られたカルボキシル基含有ニトリルゴム(R1)を構成する各単量体単位の含有割合は、アクリロニトリル単位36.7重量%、マレイン酸モノn−ブチル単位5.7重量%、1,3−ブタジエン単位57.6重量%であった。
次いで、上記にて得られたラテックス(L1)に含有されるゴムの乾燥重量に対するパラジウム含有量が1,000ppmになるように、オートクレーブ中に、ラテックス(L1)およびパラジウム触媒(1重量%酢酸パラジウムアセトン溶液と等重量のイオン交換水を混合した溶液)を添加して、水素圧3MPa、温度50℃で6時間水素添加反応を行い、カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴムのラテックス(L2)を得た。
そして、得られたラテックス(L2)に2倍容量のメタノールを加えて凝固した後、ろ過して固形物(クラム)を取り出し、これを60℃で12時間真空乾燥することにより、カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)を得た。カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)のヨウ素価は6.5、ポリマー・ムーニー粘度〔ML1+4、100℃〕は40であった。カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)を構成する各単量体単位の含有割合は、アクリロニトリル単位35.7重量%、マレイン酸モノn−ブチル単位5.7重量%、1,3−ブタジエン単位(水素化された部分も含む)58.6重量%であった。
実施例1
バンバリーミキサを用いて、合成例1で得られたカルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)100部に、MTカーボン(商品名「Thermax MT」、Cancarb社製、カーボンブラック)200部、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(商品名「KF−868」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:90mm/s、官能基当量:8800g/mol、上記式(1)において、X=NHである化合物)49.5部、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸(商品名「フォスファノールRL−210」、東邦化学社製、加工助剤)1部、および、4,4’−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「Naugard 445」、Crompton社製、老化防止剤)1.5部を添加して混練し、次いで、混合物をロールに移して、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(商品名「ノクセラー DT」、大内新興化学工業社製、塩基性架橋促進剤)2部、および、ヘキサメチレンジアミンカルバメート(商品名「Diak#1」、デュポン・ダウ・エラストマー社製、脂肪族多価アミン類に属するポリアミン系架橋剤)2.2部を添加して混練し、ニトリルゴム組成物を調製した。
そして、上述した方法により、コンパウンドムーニー粘度、常態物性、耐寒性試験、および耐油浸漬試験の各評価・試験を行った。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、両末端型アミノ変性シリコーンオイル(商品名「X−22−161B」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:55mm/s、官能基当量:1500g/mol、上記式(6)に示す化合物)49.5部を用い、かつ、ヘキサメチレンジアミンカルバメートを使用しなかった以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
実施例2において、1,3−ジ−o−トリルグアニジン2部の代わりに、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7(DBU)(商品名:「RHENOGRAN XLA−60(GE2014)」、RheinChemie社製、DBU60%(ジンクジアルキルジフォスフェイト塩になっている部分を含む)、およびアクリル酸ポリマーと分散剤40%からなるもの、塩基性架橋促進剤)4部を使用した以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
実施例2において、カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)100部の代わりに、カルボキシル基含有ニトリルゴム(R1)100部を使用した以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(商品名「X−22−163B」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:60mm/s、官能基当量:1750g/mol、上記式(2)において、X,X=エポキシエチルである化合物)49.5部を用い、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.2部から0.4部に変更した以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、両末端型メルカプト変性シリコーンオイル(商品名「X−22−167B」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:55mm/s、官能基当量:1670g/mol、上記式(2)において、X,X=−SHである化合物)49.5部を用い、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.2部から0.3部に変更した以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、両末端型カルボキシル変性シリコーンオイル(商品名「X−22−162C」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:220mm/s、官能基当量:2300g/mol、上記式(2)において、X,X=−C(=O)OHである化合物)49.5部を使用し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.2部から5.2部に変更した以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例8
実施例2において、両末端型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、片末端型エポキシ変性シリコーンオイル(商品名「X−22−173DX」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:65mm/s、官能基当量:4500g/mol、上記式(4)において、X=エポキシエチルである化合物)49.5部を使用し、1,3−ジ−o−トリルグアニジンを使用せず、架橋剤として1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(有機過酸化物)40%品(GEO Specialty Chemicals Inc製社製、バルカップ40KE)8部を使用した以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例9
実施例8において、片末端型エポキシ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(商品名「KF−868」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:90mm/s、官能基当量:8800g/mol、上記式(1)において、X=NHである化合物)49.5部を使用した以外は、実施例8と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイルを使用せず、かつ、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.2部から2.6部に変更した以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイル49.5部の代わりに、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル(商品名「ADK Cizer C−8」、ADEKA社製、可塑剤)49.5部を使用し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.2部から2.6部に変更した以外は、実施例1と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2012149222
表1より、カルボキシル基含有ニトリルゴム(R1)またはカルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)に、反応性シリコーンオイルを配合した場合には、コンパウンドムーニー粘度が低く加工性に優れ、優れた常態物性および耐寒性を有し、また、油浸漬による体積変化、硬さ変化および耐寒性の指標であるTR10の変化が、いずれも小さく、耐油性に優れる結果であった(実施例1〜9)
一方、反応性シリコーンオイルを配合しない場合には、コンパウンドムーニー粘度が高くなり、加工性に劣るものであった(比較例1)。また、反応性シリコーンオイルの代わりに、可塑剤として、トリメリット酸トリ―2―エチルヘキシルを用いた場合には、油浸漬による体積変化、硬さ変化および耐寒性の指標であるTR10の変化がいずれも大きく、耐油性に劣る結果となった(比較例2)。
実施例10
バンバリーミキサを用いて、合成例1で得られたカルボキシル基含有高飽和ニトリルゴム(R2)100部に、シリカ(商品名「ニプシルER」、東ソー・シリカ社製)50部、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル(商品名「アデカサイザーC−8」、ADEKA社製、可塑剤)5部、4,4’−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名「ノクラックCD」、大内新興化学社製、老化防止剤)1.5部、ステアリン酸1部、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸(商品名「フォスファノールRL−210」、東邦化学社製、加工助剤)1部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名「Z−6011」、東レ・ダウコーニング社製、シランカップリング剤)1部、さらに側鎖型アミノ変性シリコーンオイル(商品名「KF−868」、信越化学工業社製、25℃における動粘度:90mm/s、官能基当量:8800g/mol、上記式(1)において、X=NHである化合物)5部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、ヘキサメチレンジアミンカルバメート(商品名「Diak#1」、デュポンダウエラストマー社製、脂肪族多価アミン類に属するポリアミン架橋剤)2.55部、および1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7(DBU)(商品名「RHENOGRAN XLA−60(GE2014)」、RheinChemie社製、DBU60%(ジンクジアルキルジフォスフェイト塩になっている部分も含む)、塩基性架橋促進剤)4部を添加して混練し、ニトリルゴム組成物を調製した。
そして、得られたニトリルゴム組成物を用いて、上述した方法により、コンパウンドムーニー粘度、常態物性、耐油浸漬試験(IRM901、油浸漬後の体積膨潤度△V)、圧縮永久歪み試験、耐寒性試験および表面摩擦抵抗試験の各評価を行った。結果を表2に示す。
実施例11
実施例10において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイルの使用量を5部から10部に変更し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.55部から2.51部に変更した以外は、実施例10と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例12
実施例10において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイルの使用量を5部から15部に変更し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.55部から2.46部に変更した以外は、実施例10と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例13
実施例10において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイルの使用量を5部から10部に変更し、3−アミノプロピルトリエトキシシランの使用量を1部から0部に変更し、さらにヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.55部から2.51部に変更した以外は、実施例10と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例14
実施例10において、側鎖型アミノ変性シリコーンオイルの使用量を5部から10部に変更し、ヘキサメチレンジアミンカルバメートの使用量を2.55部から2.51部に変更し、さらにステアリルアルコール(和光純薬工業社製、炭素数18の飽和アルコール)5部を添加した以外は、実施例10と同様にしてニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2012149222
表2より、カルボキシル基含有高飽和ニトリルゴムと、反応性シリコーンオイルおよびシリカを含有するニトリルゴム組成物を架橋して得られるゴム架橋物は、優れた常態物性および耐油性を有するとともに、耐圧縮永久歪み性および表面摩擦抵抗にも優れる結果であった(実施例10〜14)。なお、実施例10〜14においても、上述した方法にしたがい、耐寒性試験(TR試験)を行なったところ、いずれも実施例1〜9と同程度となり、耐寒性に優れるものであった。

Claims (7)

  1. カルボキシル基含有ニトリルゴムと、反応性シリコーンオイルとを含有するニトリルゴム組成物。
  2. 前記カルボキシル基含有ニトリルゴムのヨウ素価が120以下である請求項1に記載のニトリルゴム組成物。
  3. 前記カルボキシル基含有ニトリルゴムが、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位5〜60重量%、カルボキシル基含有単量体単位0.1〜20重量%および共役ジエン単量体単位15〜94.9重量%を含有する請求項1または2に記載のニトリルゴム組成物。
  4. 前記反応性シリコーンオイルが、水酸基、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、アクリル基、およびメタクリル基からなる群より選択される少なくとも1つの反応性基を有する請求項1〜3のいずれかに記載のニトリルゴム組成物。
  5. シリカをさらに含有する請求項1〜4のいずれかに記載のニトリルゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のニトリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
  7. シール材、ベルト、ホースまたはガスケットである請求項6に記載のゴム架橋物。
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