JP7024306B2 - タイヤ用ゴム組成物および空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、タイヤにしたときにウェットグリップ性および氷上性能に優れるタイヤ用ゴム組成物、ならびに、上記タイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
上記ジエン系ゴム(A)が、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含有し、
上記エステル化合物(B)が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸エステル、および、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル硫酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物であり、
上記エステル化合物(B)の含有量が、上記白色充填剤(C)100質量部に対して0.5~20質量部であり、
硬化後の温度0℃におけるJIS規定のタイプAのゴム硬度が55未満となる、タイヤ用ゴム組成物。
[4] 上記白色充填剤(C)のCTAB吸着比表面積が140~300m2/gである、[1]~[3]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
上記変性ブタジエンポリマーが、重量平均分子量が1,000以上15,000以下となり、かつ、分子量分布が2.0以下となるポリマーであり、
上記変性ブタジエンポリマーの含有量が、上記白色充填剤(C)の含有量に対して1~25質量%である、[1]~[4]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
上記ピペラジン化合物の含有量が、上記エステル化合物(B)100質量部に対して5.5~60質量部である、[1]~[5]のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
[8] スタッドレスタイヤに用いる[7]に記載の空気入りタイヤ。
なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明のタイヤ用ゴム組成物(以下、単に「本発明のゴム組成物」とも略す。)は、ジエン系ゴム(A)と、エステル化合物(B)と、白色充填剤(C)とを含有する。
上記ジエン系ゴム(A)は、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含有する。
また、上記エステル化合物(B)は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸エステル、および、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル硫酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物である。
また、上記エステル化合物(B)の含有量は、上記白色充填剤(C)100質量部に対して0.5~20質量部である。
また、本発明のゴム組成物は、硬化後の温度0℃におけるJIS規定のタイプAのゴム硬度が55未満となるゴム組成物である。
これは、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、本発明のゴム組成物に含有するポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどの特定のエステル化合物(B)は、加水分解が進行しやいと考えられ、また、この加水分解によって、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸などが生成していると考えられる。
そして、加水分解により生成したポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸などと、白色充填剤(特にシリカ)の表面に存在しうる水酸基とが、脱水反応による縮合や水素結合によって相互作用していると考えられる。
そのため、本発明においては、特定のエステル化合物(B)の加水分解生成物が白色充填剤の表面に化学結合することにより、ジエン系ゴムを含有するゴム組成物の系内において白色充填剤を高いレベルで分散することが可能となり、その結果、ゴムに柔軟性が付与され、ウェットグリップ性能および氷上性能が良好になったと考えられる。
以下に、本発明のゴム組成物のゴム硬度および本発明のゴム組成物が含有する各成分について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物の硬化後の温度0℃におけるJIS規定のタイプAのゴム硬度は55未満である。
ここで、「温度0℃におけるJIS規定のタイプAのゴム硬度」は、JIS K 6253-3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方-第3部:デュロメータ硬さ」に準拠し、デュロメータのタイプAにより、温度0℃の条件下で測定した、ゴムの硬さを意味する。
また、本発明において、ゴム硬度の測定には、ゴム組成物を170℃の条件下で、10分間加熱し、硬化させた後のゴムを使用する。
また、上記ゴム硬度は、ゴム組成物に配合する白色充填剤(C)や任意の可塑剤(例えば、オイルなど)の配合量を変更することによって調整することができる。
本発明のゴム組成物が含有するジエン系ゴム(A)は、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含むものであれば、特に限定されない。
NRとしては、具体的には、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。
また、改質天然ゴムとしては、具体的には、例えば、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等が挙げられる。
これらのイソプレン系ゴムうち、NR、IRが好ましく、混練り時に局所的なシェアがかかりやすい等の理由から、NRがより好ましい。
なお、「ジエン系ゴム(A)中のイソプレン系ゴムの含有量」とは、ジエン系ゴム(A)全体に対するイソプレン系ゴムの含有量(質量%)を指す。
このようなゴム成分としては、具体的には、例えば、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル-共役ジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br-IIR、Cl-IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、上記芳香族ビニル-共役ジエン共重合体ゴムとしては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレンイソプレン共重合体ゴムなどが挙げられる。
これらのゴム成分のうち、BRまたはSBRをイソプレン系ゴムと併用することが好ましく、タイヤにしたときの氷上性能がより良好となる理由から、BRをイソプレン系ゴムと併用することがより好ましい。
ここで、上記ジエン系ゴム(A)の平均Tgは、各ゴムの成分のTgに各ゴム成分の質量%をそれぞれ掛け合わせて足し合わせたものである。また、各ゴムのTgは、示差走査熱量計(DSC)を用いて20℃/分の昇温速度で測定し、中点法にて算出したものである。
本発明のゴム組成物が含有するエステル化合物(B)は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸エステル、および、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル硫酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物である。
このようなアルキル基としては、具体的には、例えば、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基などが挙げられる。
このようなアルキル基としては、具体的には、例えば、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
本発明のゴム組成物が含有する白色充填剤(C)は特に限定されず、その具体例としては、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸カルシウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、補強性の観点から、シリカが好ましい。
これらのうち、ウェットグリップ性能がより向上し、転がり抵抗、耐摩耗性等のバランスという観点から、湿式シリカが好ましい。
ここで、CTAB吸着比表面積は、シリカ表面への臭化n-ヘキサデシルトリメチルアンモニウムの吸着量をJIS K6217-3:2001「第3部:比表面積の求め方-CTAB吸着法」にしたがって測定した値である。
本発明のゴム組成物は、タイヤにしたときにウェットグリップ性能がより良好となる理由から、窒素原子およびケイ素原子を含む官能基(以下、「特定官能基」とも略す。)を末端に有し、重量平均分子量が1,000以上15,000以下であり、分子量分布が2.0以下である、変性ブタジエンポリマー(以下、「特定変性BR」とも略す。)を含有するのが好ましい。
上述のとおり、特定変性BRは、窒素原子およびケイ素原子を含む官能基(特定官能基)を末端に有し、重量平均分子量が1,000以上15,000以下であり、分子量分布が2.0以下である、ブタジエンポリマー(変性ブタジエンポリマー)である。
上述のとおり、特定変性BRは、窒素原子およびケイ素原子を含む官能基(特定官能基)を末端に有する。なお、特定官能基は少なくとも1つの末端に有すればよい。
特定官能基は窒素原子およびケイ素原子を含む官能基であれば特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、窒素原子をアミノ基(-NR2:Rは水素原子または炭化水素基)として含むのが好ましく、ケイ素原子をヒドロカルビルオキシシリル基(≡SiOR:Rは炭化水素基)として含むのが好ましい。
上記式(M)中、Lは、2価の有機基を表す。
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基のヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、直鎖状または分岐状のアルキル基(特に、炭素数1~30)、直鎖状または分岐状のアルケニル基(特に、炭素数2~30)、直鎖状または分岐状のアルキニル基(特に、炭素数2~30)などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などの炭素数6~18の芳香族炭化水素基などが挙げられる。
複数あるR1は同一であっても異なっていてもよい。
2価の有機基としては、例えば、脂肪族炭化水素基(例えば、アルキレン基。好ましくは炭素数1~10)、芳香族炭化水素基(例えば、アリーレン基。好ましくは炭素数6~18)、-O-、-S-、-SO2-、-N(R)-(R:アルキル基)、-CO-、-NH-、-COO-、-CONH-、またはこれらを組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基(-CmH2mO-:mは正の整数)、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。
Lは、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、アルキレン基(好ましくは、炭素数1~10)であることが好ましい。
nは、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、2であることが好ましい。
mは、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、1であることが好ましい。
上述のとおり、特定変性BRの重量平均分子量(Mw)は、1,000以上15,000以下である。なかでも、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、5,000以上10,000未満であることが好ましい。
特定変性BRの数平均分子量(Mn)は、特定変性BRの重量平均分子量および分子量分布が特定の範囲にあれば特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、1,000以上15,000以下であることが好ましく、5,000以上10,000未満であることがより好ましい。
上述のとおり、特定変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2.0以下である。なかでも、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、1.7以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.3以下であることがさらに好ましい。
下限は特に制限されないが、通常、1.0以上である。
・溶媒:テトラヒドロフラン
・検出器:RI検出器
(ビニル構造)
特定変性BRにおいて、ビニル構造の割合は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、10~50モル%であることが好ましく、20~40モル%であることがより好ましい。
ここで、ビニル構造の割合とは、ブタジエンに由来する繰り返し単位のうち、ビニル構造を有する繰り返し単位が占める割合(モル%)を言う。
特定変性BRにおいて、1,4-トランス構造の割合は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、10~70モル%であることが好ましく、30~50モル%であることがより好ましい。
ここで、1,4-トランス構造の割合とは、ブタジエンに由来する全繰り返し単位のうち、1,4-トランス構造を有する繰り返し単位が占める割合(モル%)を言う。
特定変性BRにおいて、1,4-シス構造の割合は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、10~50モル%であることが好ましく、20~40モル%であることがより好ましい。
ここで、1,4-シス構造の割合とは、ブタジエンに由来する全繰り返し単位のうち、1,4-シス構造を有する繰り返し単位が占める割合(モル%)を言う。
特定変性BRのガラス転移温度(Tg)は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、-100~-60℃であることが好ましく、-90~-70℃であることがより好ましく、-85~-75℃であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で測定し、中点法にて算出したものとする。
特定変性BRの粘度は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、1,000~10,000mPa・sであることが好ましく、3,000~6,000mPa・sであることがより好ましい。
また、特定変性BRを変性する前のブタジエンポリマーの粘度は特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、500~5,000mPa・sであることが好ましく、1,500~3,000mPa・sであることがより好ましい。
また、特定変性BRの粘度は、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、変性前のブタジエンポリマーの粘度に対して、150~240%であることが好ましい。以下、変性前の特定変性BRに対する変性後の特性変性BRの粘度を「粘度(変性後/変性前)」とも言う。
なお、本明細書において、粘度は、JIS K5600-2-3に準じて、コーンプレート型粘度計を用いて測定したものとする。
また、特定変性BRの含有量は、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、上記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、1質量部以上10質量部未満であることが好ましい。
特定変性BRを製造する方法は特に制限されず、従来公知の方法を用いることができる。分子量及び分子量分布を特定の範囲する方法は特に制限されないが、開始剤とモノマーと停止剤との量比、反応温度、及び、開始剤を添加する速度などを調整する方法などが挙げられる。
特定変性BRを製造する方法の好適な態様としては、例えば、有機リチウム化合物を用いてブタジエンを重合し、その後、窒素原子及びケイ素原子を含む求電子剤を用いて重合を停止する方法(以下、「本発明の方法」とも言う)が挙げられる。本発明の方法を用いた場合、得られる特定変性BRは、白色充填剤を含有するゴム組成物に用いたときに、より優れた分散性、加工性、靭性、低発熱性および耐摩耗性を示す。
上記有機リチウム化合物は特に制限されないが、その具体例としては、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n-プロピルリチウム、iso-プロピルリチウム、ベンジルリチウム等のモノ有機リチウム化合物;1,4-ジリチオブタン、1,5-ジリチオペンタン、1,6-ジリチオヘキサン、1,10-ジリチオデカン、1,1-ジリチオジフェニレン、ジリチオポリブタジエン、ジリチオポリイソプレン、1,4-ジリチオベンゼン、1,2-ジリチオ-1,2-ジフェニルエタン、1,4-ジリチオ-2-エチルシクロヘキサン、1,3,5-トリリチオベンゼン、1,3,5-トリリチオ-2,4,6-トリエチルベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物が挙げられる。なかでも、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムのモノ有機リチウム化合物が好ましい。
有機リチウム化合物を用いてブタジエンを重合する方法は特定に制限されないが、ブタジエンを含有する有機溶媒溶液に上述した有機リチウム化合物を加え、0~120℃(好ましくは30~100℃)の温度範囲で撹拌する方法などが挙げられる。
本発明の方法では、窒素原子及びケイ素原子を含む求電子剤(以下、「特定求電子剤」とも言う)を用いてブタジエンの重合を停止する。特定求電子剤を用いて重合を停止することで、上述した特定官能基を末端に有する変性ブタジエンポリマーが得られる。
特定求電子剤は窒素原子及びケイ素原子を含む化合物であれば特に制限されないが、タイヤにしたときにウェットグリップ性能が更に良好となる理由から、窒素原子をアミノ基(-NR2:Rは水素原子又は炭化水素基)として含むのが好ましく、ケイ素原子をヒドロカルビルオキシシリル基(≡SiOR:Rは炭化水素基)として含むのが好ましい。
上記式(S)中、Lは、2価の有機基を表す。2価の有機基の具体例及び好適な態様は、上述した式(M)中のLと同じである。
なお、環状シラザンのケイ素原子は求電子性を示すと考えられる。
本発明のゴム組成物は、タイヤにしたときにウェットグリップ性能および氷上性能がより良好となる理由から、下記式(2)で表されるピペラジン化合物を含有することが好ましい。
上記置換基としては、1価の置換基であれば特に制限されないが、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アミノ基、メルカプト基、アシル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、シリル基、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基などが挙げられる。
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基のヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。上記脂肪族炭化水素基の具体例としては、直鎖状または分岐状のアルキル基(特に、炭素数1~30)、直鎖状または分岐状のアルケニル基(特に、炭素数2~30)、直鎖状または分岐状のアルキニル基(特に、炭素数2~30)などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基、ナフチル基などが挙げられる。上記アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基などの炭素数6~18のアリール基などが挙げられる。
2価の連結基としては、例えば、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基;酸素原子を含む、2価の酸素原子含有連結基;置換基を有していてもよい2価の炭化水素基と2価の酸素原子含有連結基との組み合わせ;等が挙げられる。
ここで、2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基などの2価の脂肪族炭化水素基;アリーレン基、アラルキレン基などの2価の芳香族炭化水素基;が挙げられる。なかでも、2価の脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキレン基がより好ましく、炭素原子数1~6のアルキレン基がさらに好ましい。
また、2価の酸素原子含有連結基は、酸素原子以外のヘテロ原子(例えば、炭素原子、水素原子、硫黄原子、窒素原子など)を有していてもよく、具体的には、例えば、エーテル結合(-O-)、エステル結合(-C(=O)-O-)、アミド結合(-C(=O)-NH-)、カルボニル基(-C(=O)-)、カーボネート結合(-O-C(=O)-O-)、イミド結合(-C(=O)-N(Q)-C(=O)-)等が挙げられる。なお、イミド結合中のQは、1価の炭化水素基を示し、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基などの1価の脂肪族炭化水素基;アリール基、アラルキル基などの1価の芳香族炭化水素基;等が挙げられる。
また、2価の炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、上記式(1)のX1、X2、X3およびX4において説明したものと同様のものが挙げられる。なかでも、ヒドロキシ基が好ましい。
上記置換基としては、例えば、上記式(1)のX1、X2、X3およびX4において説明したものと同様のものが挙げられる。なかでも、ヒドロキシ基が好ましい。
また、炭素数3~30の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、1,2-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基などが挙げられ、なかでも、炭素数3~18のアルキル基が好ましい。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、なかでも、炭素数3~10のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基としては、例えば、1-プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基などが挙げられ、なかでも、炭素数3~18のアルケニル基が好ましい。
本発明のゴム組成物は、タイヤの補強性能を向上させる理由から、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
上記シランカップリング剤を配合する場合の含有量は、上記白色充填剤(C)100質量部に対して、0.1~20質量部であるのが好ましく、4~12質量部であるのがより好ましい。
本発明のゴム組成物は、タイヤにしたときに氷上性能がより良好となる理由から、更に、上記ジエン系ゴム(A)に非相溶な有機物を含有することが好ましい。
ここで、「上記ジエン系ゴム(A)に非相溶」とは、上記ジエン系ゴム(A)に包含される全てのゴム成分に対して相溶しないという意味ではなく、使用する有機物が上記ジエン系ゴム(A)と互いに非相溶であることをいう。
ここで、「硬化させた硬化物」とは、本発明のゴム組成物を混合して調製する前に予め架橋性オリゴマーまたはポリマーを硬化させた硬化物のことをいう。
上記熱膨張性マイクロカプセルは、熱により気化しうる液体を熱可塑性樹脂に内包した熱膨張性熱可塑性樹脂粒子である。熱膨張性マイクロカプセルを膨張開始温度以上の温度(通常130~190℃の温度)で加熱すると、熱膨張性マイクロカプセルは膨張し、熱可塑性樹脂からなる外殻中に気体を封入した気体封入熱可塑性樹脂粒子となる。
上記熱膨張性マイクロカプセルを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば(メタ)アクリロニトリルの重合体、(メタ)アクリロニトリル含有量の高い共重合体が好適に用いられる。上記共重合体の場合、(メタ)アクリロニトリル以外の他のモノマー(コモノマー)としては、例えば、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー、酢酸ビニル、ブタジエン、ビニルピリジン、クロロプレン等のモノマーが用いられる。
上記熱可塑性樹脂は、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアヌレート等の架橋剤で架橋されていてもよい。架橋形態については、未架橋が好ましいが、熱可塑性樹脂としての性質を損わない程度に部分的に架橋していてもよい。
なお、熱膨張性マイクロカプセルの膨張前の粒子径は、5~300μmが好ましく、10~200μmがより好ましい。
上記ジエン系ゴムと相溶しない架橋性オリゴマーまたはポリマーを硬化させた硬化物としては、例えば、特開2015-067636号公報に記載された「ジエン系ゴム(A)と相溶しない架橋性オリゴマーまたはポリマー(c1)を硬化させた硬化物(C)」と同様のものが挙げられる。
ここで、上記硬化物のJIS A硬度は、JIS K6253-3:2012に規定されるデュロメータ硬さであって、タイプAのデュロメータにより温度25℃において測定した硬さをいう。
ここで、上記硬化物の平均粒子径は、タイヤ用ゴム組成物の加硫試験体の断面を電子顕微鏡(倍率:500~2000倍程度)にて画像解析し、観察された硬化物の粒子の最大長を任意の10個以上の粒子で測定し、平均化した値をいう。
本発明のゴム組成物は、タイヤの補強性能を向上させる理由から、カーボンブラックを含有するのが好ましい。
上記カーボンブラックとしては、具体的には、例えば、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPE、SRF等のファーネスカーボンブラックが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記カーボンブラックは、ゴム組成物の混合時の加工性や空気入りタイヤの補強性等の観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)が10~300m2/gであるのが好ましく、20~200m2/gであるのがより好ましい。
ここで、N2SAは、カーボンブラック表面への窒素吸着量をJIS K 6217-2:2001「第2部:比表面積の求め方-窒素吸着法-単点法」にしたがって測定した値である。
本発明のゴム組成物は、上述した成分以外に、炭酸カルシウムなどのフィラー;ジニトロソペンタメチレンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミン、オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド(OBSH)、ベンゼンスルフォニルヒドラジド誘導体、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、窒素を発生するトルエンスルホニルヒドラジド、P-トルエンスルホニルセミカルバジド、ニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N′-ジメチル-N,N′-ジニトロソフタルアミド、P,P′-オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などの化学発泡剤;硫黄等の加硫剤;スルフェンアミド系、グアニジン系、チアゾール系、チオウレア系、チウラム系などの加硫促進剤;酸化亜鉛、ステアリン酸などの加硫促進助剤;ワックス;アロマオイル;老化防止剤;可塑剤;等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。
これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。例えば、ジエン系ゴム(A)100質量部に対して、硫黄は0.5~5質量部、加硫促進剤は0.1~5質量部、加硫促進助剤は0.1~10質量部、老化防止剤は0.5~5質量部、ワックスは1~10質量部、アロマオイルは5~30質量部、それぞれ配合してもよい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等)を用いて、混練する方法等が挙げられる。
また、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明のタイヤ用ゴム組成物を、タイヤトレッドに用いた空気入りタイヤである。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの模式的な部分断面図を示すが、本発明のタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
1-ブロモオクタデカン(東京化成工業(株)製)33.3gと、1-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン(日本乳化剤(株)製ヒドロキシエチルピペラジン)13.0gとを、テトラヒドロフラン及びジクロロメタン中、室温(23℃)で1時間反応させた。
次いで、反応溶液を炭酸カリウム水溶液で水洗した後、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。
次いで、無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで、下記式で表されるピペラジン化合物1を得た。
n-BuLi(関東化学製:1.60mol/L(ヘキサン溶液),50mL,80mmol)を、1,3-ブタジエン(198g,3667mmol)及び2,2-ジ(2-テトラヒドロフリル)プロパン(東京化成製,0.1mL,0.55mmol)のシクロヘキサン(2.96kg)混合溶液に加えて、室温で6時間攪拌した。反応後、N-トリメチルシリル-1,1-ジメトキシ-2-アザシラシクロペンタン(30g,137mmol)を投入し、重合を停止した。得られた溶液を取り出し、減圧下で濃縮した。その濃縮溶液をメタノール(5.0L)に流し込み、メタノール不溶成分を分離した。その結果、上記式(m1)で表される官能基を末端に有する変性BR(特定変性BR1)(182g,Mn=4,100,Mw=4,400,Mw/Mn=1.1)を92%の収率で得た。なお、IR分析によって、シス/トランス/ビニル=31/45/24と見積もられた。また、Tgは-83℃であった。また、粘度(変性後/変性前)は196%であった。
下記表1に示す成分を、下記表1に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記表1に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて150℃付近に温度を上げてから、5分間混合した後に放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。
次いで、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を混合し、タイヤ用ゴム組成物を得た。
調製したタイヤ用ゴム組成物(未加硫)を、円柱状の金型(15cm×15cm×0.2cm)中で、170℃の条件下で10分間加熱し、硬化(加硫)させた。
得られた硬化後のゴムの硬度(ゴム硬度)を、JIS K 6253-3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方-第3部:デュロメータ硬さ」に準拠し、デュロメータのタイプAにより、温度0℃の条件下で測定した。結果を下記表1に示す。
調製したタイヤ用ゴム組成物(未加硫)を、円柱状の金型(15cm×15cm×0.2cm)中で、170℃の条件下で10分間プレス加硫して、加硫ゴム試験片を作製した。
作製した加硫ゴム試験片について、JIS K6394:2007に準拠し、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度0℃の条件でtanδ(0℃)を測定した。
結果を下記表1に示す。結果は、標準例1のtanδ(0℃)を100とする指数で表した。指数が大きいほどtanδ(0℃)が大きく、タイヤにしたときにウェットグリップ性に優れる。
上述のとおり作製した加硫ゴム試験片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて、測定温度:-1.5℃、荷重:5.5kg/cm3、ドラム回転速度:25km/時間の条件で、氷上摩擦係数を測定した。そして下記式から氷上摩擦係数指数を算出した。
氷上摩擦係数指数=(試料の氷上摩擦係数/標準例1の氷上摩擦係数)×100
結果を下記表1に示す。氷上摩擦係数指数が大きいほどゴムと氷との摩擦力が大きく、タイヤにしたときに氷上性能に優れる。
・NR:TSR20(Tg:-62℃)
・BR1:Nipol BR1220(日本ゼオン社製)
・シリカ1:Zeosil 1165MP(CTAB吸着比表面積=160m2/g、ローディア社製)
・シリカ2:Zeosil Premium 200MP(CTAB吸着比表面積=200m2/g、ローディア社製)
・シリカ3:Zeosil 1115MP(CTAB吸着比表面積=110m2/g、ローディア社製)
・比較リン酸エステル:ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート(LB-58、城北化学工業社製)
・ピペラジン化合物1:上述した合成品
・特定変性BR1:上述した合成品
・未変性液状ゴム:液状ブタジエンホモポリマー(RICON142、CRAY VALLEY社製)
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸YR(日油社製)
・亜鉛華:酸化亜鉛3種(正同化学工業社製)
・老化防止剤:アミン系老化防止剤(サントフレックス 6PPD、フレクシス社製)
・プロセスオイル:エキストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・硫黄:金華印油入微粉硫黄(鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤1:加硫促進剤CBS(ノクセラーCZ-G、大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤2:加硫促進剤DPG(ノクセラーD、大内新興化学工業社製)
また、ジエン系ゴム(A)について、イソプレン系ゴムの含有量が90質量%以上であると、タイヤにしたときのウェットグリップ性は良好となるが、氷上性能が劣ることが分かった(比較例2)。
また、エステル化合物(B)の含有量が、白色充填剤(C)100質量部に対して0.5質量部よりも少ない場合、タイヤにしたときのウェットグリップ性が改善されず、氷上性能も劣ることが分かった(比較例3)。
また、エステル化合物(B)の含有量が、白色充填剤(C)100質量部に対して20質量部よりも多い場合、タイヤにしたときのウェットグリップ性および氷上性能もいずれも劣ることが分かった(比較例4)。
特に、実施例1と実施例2との対比から、ピペラジン化合物を配合することにより、タイヤにしたときのウェットグリップ性および氷上性能がいずれも向上することが分かった。
また、実施例3および6の結果から、特定変性BRを配合することにより、タイヤにしたときのウェットグリップ性が更に向上することが分かった。
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション
Claims (8)
- ジエン系ゴム(A)と、エステル化合物(B)と、白色充填剤(C)とを含有し、
前記ジエン系ゴム(A)が、ニトリルゴムを含有せず、イソプレン系ゴムを30質量%以上90質量%未満含有し、
前記エステル化合物(B)が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸エステル、および、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドエーテル硫酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物であり、
前記エステル化合物(B)の含有量が、前記白色充填剤(C)100質量部に対して0.5~20質量部であり、
硬化後の温度0℃におけるJIS規定のタイプAのゴム硬度が55未満となる、タイヤ用ゴム組成物。 - 前記白色充填剤(C)の含有量が、前記ジエン系ゴム(A)100質量部に対して30~80質量部である、請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記白色充填剤(C)のCTAB吸着比表面積が140~300m2/gである、請求項1~3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 更に、窒素原子およびケイ素原子を含む官能基を末端に有する変性ブタジエンポリマーを含有し、
前記変性ブタジエンポリマーが、重量平均分子量が1,000以上15,000以下となり、かつ、分子量分布が2.0以下となるポリマーであり、
前記変性ブタジエンポリマーの含有量が、前記白色充填剤(C)の含有量に対して1~25質量%である、請求項1~4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。 - 請求項1~6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いる空気入りタイヤ。
- スタッドレスタイヤに用いる請求項7に記載の空気入りタイヤ。
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