JP5742719B2 - 架橋性ニトリルゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

架橋性ニトリルゴム組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、架橋性ニトリルゴム組成物およびその製造方法に係り、機械的強度に優れた架橋物を与えることができ、かつ、スチーム架橋を行なった際における発泡を効果的に抑制可能な架橋性ニトリルゴム組成物およびその製造方法に関する。
従来から、ニトリルゴムは、耐油性、機械的特性、耐薬品性等を活かして、ホースやチューブなどの自動車用ゴム部品の材料として使用されており、また、ニトリルゴムのポリマー主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化したニトリルゴムはさらに耐熱性に優れるため、ホース、シール等のゴム部品に使用されている。
このようなニトリルゴムにおいて、圧縮永久歪みを改善するために、たとえば特許文献1には、ニトリルゴムに、ポリアミン架橋剤および塩基性架橋促進剤を添加してなる架橋性ゴム組成物が開示されている。しかしながら、この特許文献1に記載の架橋性ゴム組成物においては、架橋物を得る際に、スチーム架橋を行なうと、発泡が起こってしまうという課題があった。
特開2001−55471号公報(米国特許第6,657,014号)
本発明は、機械的強度に優れた架橋物を与えることができ、かつ、スチーム架橋を行なった際における発泡を効果的に抑制可能な架橋性ニトリルゴム組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、このような架橋性ニトリルゴム組成物を用いて得られる架橋物を提供することも目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴムに、ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴムと芳香族多価アミン架橋剤とを含有するマスターバッチを配合することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、
架橋性ニトリルゴム組成物を製造する方法であって、
ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)を準備する工程と、
ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)に、芳香族多価アミン架橋剤(b2)を配合してマスターバッチ(B)を得る工程と、
前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に、前記マスターバッチ(B)を配合する工程と、を有し、
前記マスターバッチ(B)を得る工程が、前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)の融点以上の温度にて、前記ニトリル共重合ゴム(b1)と前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを混合する工程である架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法が提供される
ましくは、前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)が、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位10〜60重量%、カルボキシル基含有単量体単位0.1〜20重量%、ならびに、共役ジエン単量体単位および飽和化共役ジエン単量体単位の合計20〜89.9重量%を含有する。
好ましくは、前記カルボキシル基含有単量体単位が、マレイン酸モノn−ブチル単位である。
好ましくは、前記ニトリル共重合ゴム(b1)が、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位10〜60重量%、ならびに、共役ジエン単量体単位および飽和化共役ジエン単量体単位の合計40〜90重量%を含有する。
好ましくは、前記マスターバッチ(B)の配合量が、前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)100重量部に対して、0.1〜40重量部である。
好ましくは、前記ニトリル共重合ゴム(b1)と前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)との混合比率が、重量比で、ニトリル共重合ゴム(b1):芳香族多価アミン架橋剤(b2)=20:80〜90:10である。
好ましくは、前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)が、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンである。
また、本発明によれば、上記いずれかの方法により得られる架橋性ニトリルゴム組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、上記架橋性ニトリルゴム組成物を架橋してなる架橋物が提供される。本発明の架橋物は、好ましくは、前記架橋性ニトリルゴム組成物をスチーム架橋を含む架橋を施してなるものである。
本発明によれば、機械的強度に優れた架橋物を与えることができ、かつ、スチーム架橋を行なった際における発泡を効果的に抑制することが可能な架橋性ニトリルゴム組成物、およびその製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、このような架橋性ニトリルゴム組成物を架橋して得られ、機械的強度に優れた架橋物、さらには、このような架橋性ニトリルゴム組成物をスチーム架橋を含む架橋を施して得られ、機械的強度に優れ、かつ発泡が効果的に抑制された架橋物を提供することができる。
架橋性ニトリルゴム組成物
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物は、ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に、ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを含有するマスターバッチ(B)を配合してなる組成物である。
カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)
本発明で用いるヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)(以下、「カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)」と略記する。)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、カルボキシル基含有単量体および必要に応じて加えられる、上記各単量体と共重合可能な単量体を共重合する工程を経て得られる、ヨウ素価が120以下のゴムである。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、ニトリル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物であれば特に限定されず、たとえば、アクリロニトリル;α−クロロアクリロニトリル、α−ブロモアクリロニトリルなどのα−ハロゲノアクリロニトリル;メタクリロニトリルなどのα−アルキルアクリロニトリルなどが挙げられる。これらのなかでも、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルが特に好ましい。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体は、一種単独でも、複数種を併用してもよい。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られる架橋物の耐油性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐寒性が低下する可能性がある。
カルボキシル基含有単量体としては、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合可能であり、かつ、エステル化されていない無置換の(フリーの)カルボキシル基を1個以上有する単量体であれば特に限定されない。このようなカルボキシ基含有単量体としては、たとえば、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸単量体、およびα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体などが挙げられる。また、カルボキシル基含有単量体には、これらの単量体のカルボキシル基がカルボン酸塩を形成している単量体も含まれる。さらに、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸の無水物も、共重合後に酸無水物基を開裂させてカルボキシル基を形成するので、カルボキシル基含有単量体として用いることができる。
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸単量体としては、フマル酸やマレイン酸などのブテンジオン酸、イタコン酸、シトラコン酸などが挙げられる。また、α,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸の無水物としては、無水マレイン酸などが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体としては、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノn−ブチルなどのマレイン酸モノアルキルエステル;マレイン酸モノシクロペンチル、マレイン酸モノシクロヘキシル、マレイン酸モノシクロヘプチルなどのマレイン酸モノシクロアルキルエステル;マレイン酸モノメチルシクロペンチル、マレイン酸モノエチルシクロヘキシルなどのマレイン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸モノn−ブチルなどのフマル酸モノアルキルエステル;フマル酸モノシクロペンチル、フマル酸モノシクロヘキシル、フマル酸モノシクロヘプチルなどのフマル酸モノシクロアルキルエステル;フマル酸モノメチルシクロペンチル、フマル酸モノエチルシクロヘキシルなどのフマル酸モノアルキルシクロアルキルエステル;シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノプロピル、シトラコン酸モノn−ブチルなどのシトラコン酸モノアルキルエステル;シトラコン酸モノシクロペンチル、シトラコン酸モノシクロヘキシル、シトラコン酸モノシクロヘプチルなどのシトラコン酸モノシクロアルキルエステル;シトラコン酸モノメチルシクロペンチル、シトラコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのシトラコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル、イタコン酸モノn−ブチルなどのイタコン酸モノアルキルエステル;イタコン酸モノシクロペンチル、イタコン酸モノシクロヘキシル、イタコン酸モノシクロヘプチルなどのイタコン酸モノシクロアルキルエステル;イタコン酸モノメチルシクロペンチル、イタコン酸モノエチルシクロヘキシルなどのイタコン酸モノアルキルシクロアルキルエステル;などが挙げられる。
これらの中でも、本発明の効果がより一層顕著になるという点より、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノエステル単量体が好ましく、アルキル基の炭素数が2〜4のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル単量体がより好ましく、フマル酸モノn−ブチル、イタコン酸モノn−ブチル、マレイン酸モノn-ブチルがより好ましく、マレイン酸モノn−ブチルが特に好ましい。
カルボキシル基含有単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.2〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜10重量%である。カルボキシル基含有単量体単位の含有量が少なすぎると、得られる架橋物の機械的強度および耐圧縮永久ひずみ性が悪化するおそれがあり、逆に、多すぎると、架橋性ニトリルゴム組成物のスコーチ安定性が悪化したり、得られる架橋物の耐疲労性が低下するおそれがある。
本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、およびカルボキシル基含有単量体とともに、得られる架橋物がゴム弾性を発現するという点より、共役ジエン単量体を共重合したものであることが好ましい。
共重合する場合の各単量体の割合は、共重合に供する全単量体量を100重量部とした場合に、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体が好ましくは10〜60重量部、より好ましくは15〜55重量部、特に好ましくは20〜50重量部であり、カルボキシル基含有単量体が好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部であり、共役ジエン単量体が好ましくは20〜89.9重量部、より好ましくは30〜84.8重量部、特に好ましくは40〜79.5重量部である。
なお、共役ジエン単量体としては、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、およびカルボキシル基含有単量体と共重合可能なものであれば特に限定されず、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの炭素数4〜6の共役ジエン単量体が好ましく、1,3−ブタジエンおよびイソプレンがより好ましく、1,3−ブタジエンが特に好ましい。共役ジエン単量体は一種単独でも、複数種を併用してもよい。
共役ジエン単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは20〜89.9重量%、より好ましくは30〜84.8重量%、さらに好ましくは40〜79.5重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量が少なすぎると、得られる架橋物のゴム弾性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐熱性や耐化学的安定性が損なわれる可能性がある。なお、上記共役ジエン単量体単位の含有量は、後述の共重合体の水素化を行った場合には、水素化された部分(飽和化共役ジエン単量体単位)も含めた含有量である。
また、本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、カルボキシル基含有単量体、および共役ジエン単量体とともに、これらと共重合可能なその他の単量体(I)を共重合したものであってもよい。このようなその他の単量体(I)としては、エチレン、α−オレフィン単量体、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体(上述の「カルボキシル基含有単量体」に該当するものを除く)、フッ素含有ビニル単量体、共重合性老化防止剤などが例示される。
α−オレフィン単量体としては、炭素数が3〜12のものが好ましく、たとえば、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
芳香族ビニル単量体としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体としては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(「メタクリル酸エステル及びアクリル酸エステル」の略記。以下同様。);アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチルなどの炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸α−シアノエチル、メタクリル酸α−シアノエチル、メタクリル酸α−シアノブチルなどの炭素数2〜12のシアノアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの炭素数1〜12のヒドロキシアルキル基を有する(メタ) アクリル酸エステル;アクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸テトラフルオロプロピルなどの炭素数1〜12のフルオロアルキル基を有する(メタ) アクリル酸エステル;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルなどのα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステル;ジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレートなどのジアルキルアミノ基含有α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル;などが挙げられる。
フッ素含有ビニル単量体としては、たとえば、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
共重合性老化防止剤としては、たとえば、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、 N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
これらの共重合可能なその他の単量体(I)は、複数種類を併用してもよい。その他の単量体の単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)のヨウ素価は、120以下であり、好ましくは80以下、より好ましくは25以下、特に好ましくは15以下である。カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)のヨウ素価が高すぎると、得られる架橋物の耐熱性および耐オゾン性が低下するおそれがある。
カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)のポリマームーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは15〜200、より好ましくは20〜150、特に好ましくは30〜120である。カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)のポリマームーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると、架橋性ニトリルゴム組成物の加工性が低下する可能性がある。
また、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)におけるカルボキシル基の含有量、すなわち、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)100g当たりのカルボキシル基のモル数は、好ましくは5×10−4〜5×10−1ephr、より好ましくは1×10−3〜1×10−1ephr、さらに好ましくは5×10−3〜6×10−2ephrである。カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)のカルボキシル基含有量が少なすぎると得られる架橋物の機械的強度が低下するおそれがあり、多すぎると架橋物の耐寒性が低下する可能性がある。
本発明で用いるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)の製造方法は、特に限定されず、たとえば、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、カルボキシル基含有単量体、共役ジエン単量体、および、必要に応じて加えられるこれらと共重合可能なその他の単量体(I)を共重合する方法が好ましい。重合法としては、公知の乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法および溶液重合法のいずれをも用いることができるが、重合反応の制御が容易であることから乳化重合法が好ましい。なお、共重合して得られた共重合体のヨウ素価が120より高い場合には、共重合体の水素化(水素添加反応)を行うとよい。この場合における、水素化の方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。
マスターバッチ(B)
本発明で用いるマスターバッチ(B)は、ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)に、芳香族多価アミン架橋剤(b2)を配合してなるものである。
ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)(以下、「ニトリル共重合ゴム(b1)」と略記する。)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、および必要に応じて加えられる共重合可能なその他の単量体を共重合して得られる、ヨウ素価が120以下のゴムである。ニトリル共重合ゴム(b1)は、マスターバッチ(B)のバインダとして作用し、ニトリル共重合ゴム(b1)によって芳香族多価アミン架橋剤(b2)をマスターバッチ(B)中で分散させておくことにより、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に対する芳香族多価アミン架橋剤(b2)の分散性が向上する。
ニトリル共重合ゴム(b1)の製造に用いるα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、上述したカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)と同様のものを用いることができる。また、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、ニトリル共重合ゴム(b1)を構成する全単量体単位に対して、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られる架橋物の耐油性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐寒性が低下する可能性がある。
本発明で用いるニトリル共重合ゴム(b1)は、得られる架橋物がゴム弾性を発現し易いことから、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン単量体を共重合したものであることが好ましい。共役ジエン単量体としては、上述したカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)と同様のものを用いることができる。また、共役ジエン単量体単位の含有量は、ニトリル共重合ゴム(b1)の全単量体単位に対して、好ましくは40〜90重量%、より好ましくは45〜85重量%、さらに好ましくは50〜80重量%である。共役ジエン単量体単位の含有量が少なすぎると、得られる架橋物のゴム弾性が低下するおそれがあり、逆に、多すぎると耐熱性や耐化学的安定性が損なわれる可能性がある。なお、上記共役ジエン単量体単位の含有量は、後述の共重合体の水素化を行った場合には、水素化された部分(飽和化共役ジエン単量体単位)も含めた含有量である。
また、本発明で用いるニトリル共重合ゴム(b1)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、および共役ジエン単量体とともに、これらと共重合可能なその他の単量体(II)を共重合したものであってもよい。このようなその他の単量体(II)としては、上述の「その他の単量体(I)」と同様のものが例示されるが、芳香族多価アミン架橋剤(b2)と反応しないものが好ましい。すなわち、ニトリル共重合ゴム(b1)は、芳香族多価アミン架橋剤(b2)と反応しないものであることが好ましい。特に、本発明の作用効果がより高くなるという点より、ニトリル共重合ゴム(b1)は、芳香族多価アミン架橋剤(b2)と反応する官能基である、カルボキシル基を含有していないものであることが好ましい。なお、この場合において、ニトリル共重合ゴム(b1)は、必ずしも、カルボキシル基を全く含有しないものである必要はなく、カルボキシル基を実質的に含有していないと判断できる量(具体的には、ニトリル共重合ゴム(b1)100g当たりのカルボキシル基のモル数が、5×10−5ephr以下)に制御されたものであればよい。
その他の単量体(II)の単位の含有量は、ニトリル共重合ゴム(b1)の全単量体単位に対して、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、特に好ましくは0重量%である。
本発明で用いるニトリル共重合ゴム(b1)のヨウ素価は、120以下であり、好ましくは80以下、より好ましくは25以下、特に好ましくは15以下である。ニトリル共重合ゴム(b1)のヨウ素価が高すぎると、得られる架橋物の耐熱性および耐オゾン性が低下するおそれがある。
本発明で用いるニトリル共重合ゴム(b1)のポリマームーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜150、特に好ましくは30〜120である。ニトリル共重合ゴム(b1)のポリマームーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械的強度が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると、架橋性ニトリルゴム組成物の加工性が低下する可能性がある。
本発明で用いるニトリル共重合ゴム(b1)の製造方法は、特に限定されず、たとえば、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体、および、必要に応じて加えられるこれらと共重合可能なその他の単量体(II)を共重合する方法が好ましい。重合法としては、公知の乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法および溶液重合法のいずれをも用いることができるが、重合反応の制御が容易であることから乳化重合法が好ましい。なお、共重合して得られた共重合体のヨウ素価が120より高い場合には、共重合体の水素化(水素添加反応)を行うとよい。この場合における、水素化の方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。
本発明で用いる芳香族多価アミン架橋剤(b2)は、分子内に1個以上の芳香環を有する多価アミン架橋剤である。このような芳香族多価アミン架橋剤(b2)としては、(1)分子内に1個以上の芳香環を有し、かつ、2つ以上のアミノ基を有する化合物、または(2)分子内に1個以上の芳香環を有し、かつ、架橋時に2つ以上のアミノ基を有する化合物の形態になる化合物、であれば特に限定されないが、芳香族炭化水素の複数の水素原子が、アミノ基またはヒドラジド構造(−CONHNHで表される構造、COはカルボニル基を表す。)で置換された化合物が好ましい。
芳香族多価アミン架橋剤(b2)としては、4,4’−メチレンジアニリン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3,5−ベンゼントリアミン、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)などの芳香族多価アミン類が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果がより一層顕著になることから、1分子内のアミノ基の数が2〜5個であるものが好ましく、2〜3個であるものがより好ましく、2個であるものが特に好ましい。また、1分子内の芳香環の数が1〜8個であるものが好ましく、2〜7個であるものがより好ましく、3〜6個であるものが特に好ましい。そして、1分子内にフェノキシ基を有するものが好ましく、分子内にフェノキシ基を1〜4個有するものがより好ましく、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンが特に好ましい。なお、芳香族多価アミン架橋剤(b2)は、1種単独で用いても、2種以上を併用して用いても良い。
本発明においては、芳香族多価アミン架橋剤(b2)を、ニトリル共重合ゴム(b1)に配合することで、マスターバッチ(B)とし、これをカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に配合することにより、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)中における、芳香族多価アミン架橋剤(b2)の分散性を向上させることができ、これにより得られる架橋物を機械的強度に優れたものとすることができ、しかも、スチーム架橋を行なった際における発泡を効果的に抑制することができる。
本発明で用いるマスターバッチ(B)中における、ニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン架橋剤(b2)との比率は、「ニトリル共重合ゴム(b1):芳香族多価アミン架橋剤(b2)」の重量比で、好ましくは20:80〜90:10であり、より好ましくは30:70〜80:20、さらに好ましくは30:70〜70:30である。ニトリル共重合ゴム(b1)の含有量が多すぎると、架橋性ニトリルゴム組成物の架橋反応性が低下するおそれがある。一方、ニトリル共重合ゴム(b1)の含有量が少なすぎると、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)中へのマスターバッチ(B)の分散性、すなわち芳香族多価アミン架橋剤(b2)の分散性が低下してしまい、得られる架橋物の機械的強度が低下したり、スチーム架橋した場合に発泡が発生するおそれがある。
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物中における、マスターバッチ(B)の含有量は、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜40重量部、より好ましくは0.2〜30重量部、さらに好ましくは1〜15重量部である。マスターバッチ(B)の含有量が少なすぎると、架橋が不十分となり、得られる架橋物の機械特性および耐圧縮永久ひずみ性が低下するおそれがある。一方、多すぎると、ゴム架橋物の耐疲労性が低下する可能性がある。
さらに、本発明の架橋性ニトリルゴム組成物中における、芳香族多価アミン架橋剤(b2)の含有量は、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜30重量部、より好ましくは0.1〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。芳香族多価アミン架橋剤(b2)の含有量が少なすぎると、架橋が不十分となり、得られる架橋物の機械特性および耐圧縮永久ひずみ性が低下するおそれがある。一方、多すぎると、ゴム架橋物の耐疲労性が低下する可能性がある。
本発明で用いるマスターバッチ(B)は、ニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを混合することで調製される。なお、これらを混合する際には、混合系の温度を、芳香族多価アミン架橋剤(b2)の融点以上の温度とし、ニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを混合することが好ましい。芳香族多価アミン架橋剤(b2)の融点以上の温度で混合を行なうことにより、芳香族多価アミン架橋剤(b2)が溶融し、これによりニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン系架橋剤(b2)とをより均一に混合することができ、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)中における、芳香族多価アミン架橋剤(b2)の分散性をさらに高めることができる。なお、芳香族多価アミン架橋剤(b2)の安定性の観点から、混合は200℃以下で行うことが好ましい。
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物には、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)、およびマスターバッチ(B)に加えて、ゴム加工分野において通常使用されるその他の配合剤を配合してもよい。このような配合剤としては、たとえば、補強剤、充填材、酸化防止剤、光安定剤、スコーチ防止剤、可塑剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、受酸剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤、シランカップリング剤、共架橋剤、架橋助剤、架橋遅延剤、発泡剤などが挙げられる。これらの配合剤の配合量は、配合目的に応じた量を適宜採用することができる。
また、本発明の架橋性ニトリルゴム組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で上記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)およびニトリル共重合ゴム(b1)以外のゴムを配合してもよい。
このようなゴムとしては、アクリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム、エピクロロヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴムなどが挙げられる。
カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)およびニトリル共重合ゴム(b1)以外のゴムを配合する場合における、架橋性ニトリルゴム組成物中の配合量は、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)およびニトリル共重合ゴム(b1)の合計100重量部に対して、好ましくは60重量部以下、より好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは10重量部以下である。
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物は、上記各成分を好ましくは非水系で混合することで調製される。本発明の架橋性ニトリルゴム組成物を好適に調製する方法としては、マスターバッチ(B)および熱に不安定な架橋助剤などを除いた成分を、バンバリーミキサ、インターミキサ、ニーダなどの混合機で一次混練した後、オープンロールなどに移してマスターバッチ(B)、熱に不安定な架橋助剤などを加えて二次混練することなどが挙げられる。なお、一次混練は、通常、10〜200℃、好ましくは30〜180℃の温度で、1分間〜1時間、好ましくは1分間〜30分間行い、二次混練は、通常、10〜100℃、好ましくは20〜60℃の温度で、1分間〜1時間、好ましくは1分間〜30分間行う。
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物のコンパウンドムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜180、特に好ましくは30〜150である。架橋性ニトリルゴム組成物のコンパウンドムーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械特性が低下するおそれがあり、逆に、高すぎると、架橋性ニトリルゴム組成物の加工性が低下する可能性がある。
架橋物
本発明の架橋物は、上述した本発明の架橋性ニトリルゴム組成物を架橋してなるものである。
本発明の架橋物は、本発明の架橋性ニトリルゴム組成物を用い、たとえば、所望の形状に対応した成形機、たとえば、押出機、射出成形機、圧縮機、ロールなどにより成形を行い、加熱することにより架橋反応を行い、架橋物として形状を固定化することにより製造することができる。この場合においては、予め成形した後に架橋しても、成形と同時に架橋を行ってもよい。成形温度は、通常、10〜200℃、好ましくは25〜120℃である。架橋温度は、通常、100〜200℃、好ましくは130〜190℃であり、架橋時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは2分〜12時間、特に好ましくは3分〜6時間である。
また、架橋物の形状、大きさなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。
架橋方法としては、プレス架橋、スチーム架橋、オーブン架橋などのゴムの架橋に用いられる一般的な方法を適宜選択することができるが、本発明の架橋性ニトリルゴム組成物は、スチーム架橋を行なった場合に生じる可能性のある、架橋物の発泡を抑制することができるため、スチーム架橋を含む架橋を施してなる架橋物を得る架橋方法に好適に用いられる。
このようにして得られる本発明の架橋物は、機械的強度に優れ、また、架橋物が、スチーム架橋により得られたものである場合には、発泡が効果的に抑制されたものである。
このため、本発明の架橋物は、このような特性を活かし、O−リング、パッキン、ダイアフラム、オイルシール、シャフトシール、ベアリングシール、ウェルヘッドシール、空気圧機器用シール、エアコンディショナの冷却装置や空調装置の冷凍機用コンプレッサに使用されるフロン若しくはフルオロ炭化水素または二酸化炭素の密封用シール、精密洗浄の洗浄媒体に使用される超臨界二酸化炭素または亜臨界二酸化炭素の密封用シール、転動装置(転がり軸受、自動車用ハブユニット、自動車用ウォーターポンプ、リニアガイド装置およびボールねじ等)用のシール、バルブおよびバルブシート、BOP(Blow Out Preventar)、プラターなどの各種シール材;インテークマニホールドとシリンダヘッドとの連接部に装着されるインテークマニホールドガスケット、シリンダブロックとシリンダヘッドとの連接部に装着されるシリンダヘッドガスケット、ロッカーカバーとシリンダヘッドとの連接部に装着されるロッカーカバーガスケット、オイルパンとシリンダブロックあるいはトランスミッションケースとの連接部に装着されるオイルパンガスケット、正極、電解質板および負極を備えた単位セルを挟み込む一対のハウジング間に装着される燃料電池セパレーター用ガスケット、ハードディスクドライブのトップカバー用ガスケットなどの各種ガスケット;印刷用ロール、製鉄用ロール、製紙用ロール、工業用ロール、事務機用ロールなどの各種ロール;平ベルト(フィルムコア平ベルト、コード平ベルト、積層式平ベルト、単体式平ベルト等)、Vベルト(ラップドVベルト、ローエッジVベルト等)、Vリブドベルト(シングルVリブドベルト、ダブルVリブドベルト、ラップドVリブドベルト、背面ゴムVリブドベルト、上コグVリブドベルト等)、CVT用ベルト、タイミングベルト、歯付ベルト、コンベアーベルト、などの各種ベルト;燃料ホース、ターボエアーホース、オイルホース、ラジェターホース、ヒーターホース、ウォーターホース、バキュームブレーキホース、コントロールホース、エアコンホース、ブレーキホース、パワーステアリングホース、エアーホース、マリンホース、ライザー、フローラインなどの各種ホース;CVJブーツ、プロペラシャフトブーツ、等速ジョイントブーツ、ラックアンドピニオンブーツなどの各種ブーツ;クッション材、ダイナミックダンパ、ゴムカップリング、空気バネ、防振材などの減衰材ゴム部品;ダストカバー、自動車内装部材、タイヤ、被覆ケーブル、靴底、電磁波シールド、フレキシブルプリント基板用接着剤等の接着剤、燃料電池セパレーターの他、エレクトロニクス分野など幅広い用途に使用することができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。以下において、特記しない限り「部」は重量基準である。なお、試験、評価は以下によった。
ヨウ素価
ニトリルゴムのヨウ素価は、JIS K6235に準じて、測定した。
カルボキシル基含有量
2mm角のニトリルゴム0.2gに、エタノール20mlおよび水10mlを加え、攪拌しながら水酸化カリウムの0.02N含水エタノール溶液を用いて、室温でチモールフタレインを指示薬とする滴定により、ニトリルゴム100gに対するカルボキシル基のモル数として求めた(単位はephr)。
アクリロニトリル単位含有量
JIS K6384に従い、ケルダール法によって測定したニトリルゴム中の窒素含有量から計算により求めた(単位は重量%)。
ムーニー粘度
ニトリルゴムのムーニー粘度(ポリマームーニー)をJIS K6300に従って測定した(単位は(ML1+4、100℃))。
架橋剤の分散性
二次混練後の架橋性ニトリルゴム組成物を用いて、表面および内部にある架橋剤の塊(分散不良)を目視で観察することにより、評価した。なお、架橋剤の分散性は、以下の基準で評価した。
○:架橋剤の塊が目視では確認できない(分散良)
×:架橋剤の塊が目視で確認できる(分散不良)
常態物性(引張強さ、伸び、硬さ)
架橋性ニトリルゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら170℃で20分間プレスすることにより一次架橋し、次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに170℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、シート状のプレス架橋物を得た。また、これとは別に、架橋性ニトリルゴム組成物を、100℃で5分間、5MPaの圧力下で成形を行い、厚さ2mmのシート状の成形体とし、得られた成形体を用いて、加硫釜にて、150℃、4時間の条件でスチーム架橋を行なうことにより、シート状のスチーム架橋物を得た。そして、得られたプレス架橋物およびスチーム架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて試験片を作製した。次にこの試験片を用いて、JIS K6251に従い引張強さ及び伸びを、また、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機(タイプA)を用いて硬さを、それぞれ測定した。
圧縮永久歪み
架橋性ニトリルゴム組成物を、金型を用いて、温度170℃で25分間プレスすることにより一次架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱型の一次架橋物を得て、次いで、得られた一次架橋物を、ギヤー式オーブンにて、さらに170℃、4時間の条件で加熱して二次架橋させることにより、プレス架橋物を得た。そして、得られたプレス架橋物を用いて、JIS K6262に従い、プレス架橋物を25%圧縮させた状態で、150℃の環境下に168時間置いた後、圧縮永久歪みを測定した。
この値が小さいほど、耐圧縮永久歪み性に優れる。
スチーム架橋物の発泡の有無
架橋性ニトリルゴム組成物を、金型を用いて100℃で5分間、5MPaの圧力下で成形を行い、厚さ2mmのシート状の成形体とし、得られた成形体を用いて、加硫釜にて、150℃、4時間の条件でスチーム架橋を行なうことにより、縦15cm、横8cmのシート状のスチーム架橋物を得た。次に、その表面を目視にて観察することにより、スチーム架橋物の発泡の数をかぞえた。
製造例1(カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)の製造)
金属製ボトルに、イオン交換水180部、濃度10重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液25部、アクリロニトリル37部、マレイン酸モノn−ブチル6部、t−ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.75部の順に仕込み、内部の気体を窒素で3回置換した後、1,3−ブタジエン57部を仕込んだ。金属製ボトルを5℃に保ち、クメンハイドロパーオキサイド(重合開始剤)0.1部を仕込み、金属製ボトルを回転させながら16時間重合反応した。その後、濃度10重量%のハイドドキノン水溶液(重合停止剤)0.1部を加えて重合反応を停止し、引き続いて、水温60℃のロータリーエバポレータを用いて残留単量体を除去し、アクリロニトリル−ブタジエン−マレイン酸モノn−ブチル共重合体ゴムのラテックス(固形分濃度約30重量%)を得た。
次に、該ラテックスに含有されるゴム重量に対してパラジウム含有量が1000ppmになるようにオートクレーブにパラジウム触媒(1重量%酢酸パラジウムアセトン溶液と等重量のイオン交換水を混合した溶液)を添加して、水素圧3MPa、温度50℃で6時間水素添加反応を行い、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)のラテックスを得た。
そして、得られたカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)のラテックスに2倍容量のメタノールを加えて凝固した後、60℃で12時間真空乾燥することにより、カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)を得た。得られたカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)は、ヨウ素価が10、カルボキシル基含有量は3.2×10−2ephr、ポリマームーニー粘度(ML1+4、100℃)は45であった。
なお、ケルダール法でアクリロニトリル単位含有量を求め、カルボキシル基含有量からマレイン酸モノn−ブチル単位含有量を求め、残部を1,3−ブタジエン単位として計算により求めたカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)の組成は、アクリロニトリル単位36重量%、ブタジエン単位(水素化されたものも含む)58.5重量%、マレイン酸モノn−ブチル単位5.5重量%であった。
実施例1
容量55mlのブラベンダータイプミキサー中で、水素化ニトリルゴム(商品名:Zetpol 2000L、日本ゼオン社製、アクリロニトリル単位含有量36重量%、ブタジエン単位(水素化されたものも含む)64重量%、ヨウ素価4、ムーニー粘度65、カルボキシル基含有量5×10−6ephr以下)100部を1分間素練りし、次いで、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(芳香族多価アミン架橋剤(b2))100部を添加して、温度を2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンの融点である128℃以上の温度である130℃とし、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを溶融させた状態で、5分間混練することで、マスターバッチ(B−1)を製造した。
次いで、バンバリーミキサを用いて、製造例1で得られたカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A−1)100部に、FEFカーボンブラック(商品名:シーストSO、東海カーボン社製)40部、トリメリット酸エステル(商品名:アデカサイザーC−8、ADEKA社製、可塑剤)5部、4,4’−ジ−(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(商品名:ナウガード445、Crompton社製、老化防止剤)1.5部、ステアリン酸(架橋促進助剤)1部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル(商品名:フォスファノールRL210、東邦化学工業社製、加工助剤)1部を添加して、50℃で5分間混合した。次いで、得られた混合物を50℃のロールに移して、上記にて調製したマスターバッチ(B−1)6.77部、および1,3−ジ−o−トリルグアニジン(商品名:ノクセラーDT、大内新興化学工業社製、架橋助剤)2部を配合して、混練することにより、架橋性ニトリルゴム組成物を得た。
そして、上述した方法により、架橋性ニトリルゴム組成物中における架橋剤の分散性、プレス架橋物の常態物性、ならびに、スチーム架橋物の常態物性、発泡の有無および圧縮永久歪みの各評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンの配合量を100部から、50部に変更した以外は、実施例1と同様にしてマスターバッチ(B−2)を作製し、マスターバッチ(B−1)6.77部の代わりに、マスターバッチ(B−2)10.2部を用いた以外は、実施例1と同様にして、架橋性ニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
マスターバッチ(B−1)6.77部の代わりに、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン3.39部を、マスターバッチ化せずに、そのまま配合した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
マスターバッチ(B−1)6.77部の代わりに、ヘキサメチレンジアミンカルバメート(商品名:Diak#1、デュポンダウエラストマー社製、融点154℃の脂肪族多価アミン架橋剤)2.6部を、マスターバッチ化せずに、そのまま配合した以外は、実施例1と同様にして、架橋性ニトリルゴム組成物を作製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005742719
表1より、ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に、ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)と芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを含むマスターバッチ(B)を配合して得られる架橋性ニトリルゴム組成物は、架橋剤の分散性が良好であり、かつ、常態物性(引張強さ、伸び、硬さ)および耐圧縮永久歪み性に優れたプレス架橋物を与えることが確認できる。また、該組成物を、スチーム架橋することにより得られるスチーム架橋物は、常態物性(引張強さ、伸び、硬さ)に優れ、かつ、発泡が効果的に抑制されたものであった(実施例1〜2)。
これに対して、芳香族多価アミン架橋剤(b2)をマスターバッチ化せずに、直接、ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に配合した場合には、架橋剤の分散性が悪く、得られるプレス架橋物は、引張強さ、および伸びに劣るものであり、さらに、スチーム架橋した場合には、発泡が発生する結果となった(比較例1)。
また、架橋剤として、脂肪族多価アミン炭酸塩を用いた場合には、得られるプレス架橋物は、引張強さ、および伸びに劣るものであり、スチーム架橋した場合には、発泡が顕著に発生し、常態物性の測定を行なうために必要な機械的強度を有するスチーム架橋物を得ることができなった(比較例2)。

Claims (10)

  1. 架橋性ニトリルゴム組成物を製造する方法であって、
    ヨウ素価が120以下であるカルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)を準備する工程と、
    ヨウ素価が120以下であるニトリル共重合ゴム(b1)に、芳香族多価アミン架橋剤(b2)を配合してマスターバッチ(B)を得る工程と、
    前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)に、前記マスターバッチ(B)を配合する工程と、を有し、
    前記マスターバッチ(B)を得る工程が、前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)の融点以上の温度にて、前記ニトリル共重合ゴム(b1)と前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)とを混合する工程である架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  2. 前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)が、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位10〜60重量%、カルボキシル基含有単量体単位0.1〜20重量%、ならびに、共役ジエン単量体単位および飽和化共役ジエン単量体単位の合計20〜89.9重量%を含有する請求項1に記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  3. 前記カルボキシル基含有単量体単位が、マレイン酸モノn−ブチル単位である請求項1または2に記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  4. 前記ニトリル共重合ゴム(b1)が、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位10〜60重量%、ならびに、共役ジエン単量体単位および飽和化共役ジエン単量体単位の合計40〜90重量%を含有する請求項1〜のいずれかに記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  5. 前記マスターバッチ(B)の配合量が、前記カルボキシル基含有ニトリル共重合ゴム(A)100重量部に対して、0.1〜40重量部である請求項1〜のいずれかに記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  6. 前記ニトリル共重合ゴム(b1)と前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)との混合比率が、重量比で、ニトリル共重合ゴム(b1):芳香族多価アミン架橋剤(b2)=20:80〜90:10である請求項1〜のいずれかに記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  7. 前記芳香族多価アミン架橋剤(b2)が、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンである請求項1〜のいずれかに記載の架橋性ニトリルゴム組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の方法により得られる架橋性ニトリルゴム組成物。
  9. 請求項に記載の架橋性ニトリルゴム組成物を架橋してなる架橋物。
  10. 請求項に記載の架橋性ニトリルゴム組成物を、スチーム架橋を含む架橋を施してなる架橋物。
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