JP7110711B2 - 導体基板、配線基板、ストレッチャブルデバイス及び配線基板の製造方法 - Google Patents

導体基板、配線基板、ストレッチャブルデバイス及び配線基板の製造方法 Download PDF

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本発明の一側面は、高い伸縮性を有することのできる配線基板、及びその製造方法に関する。本発明の別の側面は、上記配線基板を形成するために用いることのできる導体基板に関する。本発明の更に別の側面は、上記配線基板を用いたストレッチャブルデバイスに関する。
近年、ウェアラブル機器及びヘルスケア関連機器等の分野において、例えば身体の曲面又は関節部に沿って使用できると共に、脱着しても接続不良が生じにくいためのフレキシブル性及び伸縮性が求められている。このような機器を構成するためには、高い伸縮性を持つ配線基板又は基材が求められる。
特許文献1には、伸縮性の樹脂組成物を用いてメモリーチップ等の半導体素子を封止する方法が記載されている。特許文献1では、伸縮性の樹脂組成物の封止用途への適用が主として検討されている。
国際公開第2016/080346号
特許文献1に記載のように、封止材に伸縮性を持たせることで従来の封止材では困難であった伸縮性を有した部材の実現が可能となった。一方で、ベース基材は伸縮性を有していないため、より高い伸縮性を持たせることが困難であった。そのため、より高い伸縮性を有する配線基板が求められている。
より高い伸縮性を配線基板に付与するために、配線基板のベース基材を作製するための材料としてゴム成分を用いることが検討されている。しかしながら、ゴム成分を用いて伸縮性が付与されたベース基材は、表面のタックが高くなり易く、取り扱い性が悪いという問題がある。ベース基材のタックを低減する方法として離型剤を添加する方法が考えられるが、離型剤がベース基材の表面にブリードして外観不良を生じたり、他の部材を汚染したりといった問題がある。
このような状況において、本発明の一側面は、高い伸縮性を有すると共に、ブリードが抑制されながらタックが低減された導体基板、それを用いた配線基板、ストレッチャブルデバイス及び配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面は、伸縮性樹脂層と、上記伸縮性樹脂層上に設けられた導体箔と、を有する導体基板であって、上記伸縮性樹脂層が、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含む、導体基板を提供する。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層と、上記伸縮性樹脂層上に設けられた導体めっき膜と、を有する導体基板であって、上記伸縮性樹脂層が、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含む、導体基板を提供する。
上記導体基板によれば、そのベース基材として(A)ゴム成分を含む伸縮性樹脂層を用いることにより、高い伸縮性を得ることができる。また、伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物が、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルを含むことにより、当該シリコーンオイルが伸縮性樹脂層の表面にブリードすることを抑制しながら、伸縮性樹脂層のタックを十分に低減することができる。これは、シリコーンオイルの反応性末端基が(B)架橋成分と、又は、(A)ゴム成分及び(B)架橋成分と反応して結合することで、伸縮性に悪影響を及ぼすことなくシリコーンオイルのブリードが抑制されると共に、シリコーンオイルにおける離型性の高いシリコーン部位が伸縮性樹脂層の表面に分布することで、タックが低減されるためであると考えられる。
本発明の別の一側面は、上記本発明の導体基板を含み、上記導体箔又は導体めっき膜が配線パターンを形成している、配線基板を提供する。上記配線基板は、上記本発明の導体基板における導体箔又は導体めっき膜が配線パターンを形成したものであり、上記特定の構成を有する伸縮性樹脂層を備えるものであるため、高い伸縮性を有すると共に、ブリードが抑制されながらタックが低減されたものとなる。
本発明の別の一側面は、上記本発明の配線基板と、上記配線基板に搭載された電子素子と、を備えるストレッチャブルデバイスを提供する。上記ストレッチャブルデバイスは、上記本発明の配線基板を備えるものであり、上記特定の構成を有する伸縮性樹脂層を備えるものであるため、高い伸縮性を有すると共に、ブリードが抑制されながらタックが低減されたものとなる。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層と、上記伸縮性樹脂層上に設けられた導体箔又は導体めっき膜と、を有する導体基板を含み、上記導体箔又は導体めっき膜が配線パターンを形成している、配線基板を形成するために用いられる、上記本発明の導体基板を提供する。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層と上記伸縮性樹脂層上に積層された導体箔とを有する積層板を準備する工程と、上記導体箔上にエッチングレジストを形成する工程と、上記エッチングレジストを露光し、露光後の上記エッチングレジストを現像して、上記導体箔の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、上記レジストパターンによって覆われていない部分の上記導体箔を除去する工程と、上記レジストパターンを除去する工程と、を含む、上記本発明の配線基板を製造する方法を提供する。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層上にめっきレジストを形成する工程と、上記めっきレジストを露光し、露光後の上記めっきレジストを現像して、上記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、上記伸縮性樹脂層の上記レジストパターンによって覆われていない部分の表面上に無電解めっきによって導体めっき膜を形成する工程と、上記レジストパターンを除去する工程と、を含む、上記本発明の配線基板を製造する方法を提供する。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層上に無電解めっきにより導体めっき膜を形成する工程と、上記導体めっき膜上にめっきレジストを形成する工程と、上記めっきレジストを露光し、露光後の上記めっきレジストを現像して、上記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、上記レジストパターンによって覆われていない部分の上記導体めっき膜上に、電解めっきによって導体めっき膜を更に形成する工程と、上記レジストパターンを除去する工程と、無電解めっきによって形成された上記導体めっき膜のうち、電解めっきによって形成された導体めっき膜によって覆われていない部分を除去する工程と、を含む、上記本発明の配線基板を製造する方法を提供する。
本発明の別の一側面は、伸縮性樹脂層上に形成された導体めっき膜上にエッチングレジストを形成する工程と、上記エッチングレジストを露光し、露光後の上記エッチングレジストを現像して、上記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、上記レジストパターンによって覆われていない部分の上記導体めっき膜を除去する工程と、上記レジストパターンを除去する工程と、を含む、上記本発明の配線基板を製造する方法を提供する。
上記製造方法により、導体箔又は導体めっき膜が配線パターンを形成している本発明の配線基板を効率的に製造することができる。
本発明の一側面によれば、高い伸縮性を有すると共に、ブリードが抑制されながらタックが低減された導体基板、それを用いた配線基板、ストレッチャブルデバイス及び配線基板の製造方法を提供することができる。
回復率の測定例を示す応力-ひずみ曲線である。 配線基板の一実施形態を示す平面図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る導体基板は、伸縮性樹脂層と、伸縮性樹脂層の片面上又は両面上に設けられた導体層とを有し、伸縮性樹脂層が、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含む。一実施形態に係る配線基板は、上記樹脂組成物の硬化物を含む伸縮性樹脂層と、伸縮性樹脂層の片面上又は両面上に設けられ、配線パターンを形成している導体層とを有する。導体層は、導体箔又は導体めっき膜であることができる。
<導体基板>
[導体箔]
導体箔の弾性率は、40~300GPaであってもよい。導体箔の弾性率が40~300GPaであることにより、配線基板の伸長による導体箔の破断が生じ難い傾向がある。同様の観点から、導体箔の弾性率は50GPa以上又は280GPa以上であってもよく、60GPa以下、又は250GPa以下であってもよい。ここでの導体箔の弾性率は、共振法によって測定される値である。
導体箔は、金属箔であることができる。金属箔としては、銅箔、チタン箔、ステンレス箔、ニッケル箔、パーマロイ箔、42アロイ箔、コバール箔、ニクロム箔、ベリリウム銅箔、燐青銅箔、黄銅箔、洋白箔、アルミニウム箔、錫箔、鉛箔、亜鉛箔、半田箔、鉄箔、タンタル箔、ニオブ箔、モリブデン箔、ジルコニウム箔、金箔、銀箔、パラジウム箔、モネル箔、インコネル箔、ハステロイ箔等が挙げられる。適切な弾性率等の観点から、導体箔は、銅箔、金箔、ニッケル箔、及び鉄箔から選ばれてもよい。配線形成性の観点から、導体箔は銅箔であってもよい。銅箔は、フォトリソグラフィーにより、伸縮性樹脂基材の特性を損なわずに、簡易的に配線パターンを形成できる。
銅箔としては、特に制限はなく、例えば銅張積層板及びフレキシブル配線板等に用いられる電解銅箔及び圧延銅箔を使用できる。市販の電解銅箔としては、例えばF0-WS-18(古河電気工業株式会社製、商品名)、NC-WS-20(古河電気工業株式会社製、商品名)、YGP-12(日本電解株式会社製、商品名)、GTS-18(古河電気工業株式会社製、商品名)、及びF2-WS-12(古河電気工業株式会社製、商品名)が挙げられる。圧延銅箔としては、例えばTPC箔(JX金属株式会社製、商品名)、HA箔(JX金属株式会社製、商品名)、HA-V2箔(JX金属株式会社製、商品名)、及びC1100R(三井住友金属鉱山伸銅株式会社製、商品名)が挙げられる。伸縮性樹脂層との密着性の観点から、粗化処理を施している銅箔を使用してもよい。耐折性の観点から、圧延銅箔を用いてもよい。
金属箔は、粗化処理によって形成された粗化面を有していてもよい。この場合、通常、粗化面が伸縮性樹脂層に接する向きで、金属箔が伸縮性樹脂層上に設けられる。伸縮性樹脂層と金属箔との密着性の観点から、粗化面の表面粗さRaは、0.1~3μm、又は0.2~2.0μmであってもよい。微細な配線を容易に形成するために、粗化面の表面粗さRaが0.3~1.5μmであってもよい。
表面粗さRaは、例えば、表面形状測定装置Wyko NT9100(Veeco社製)を用いて、以下の条件で測定することができる。
測定条件
内部レンズ:1倍
外部レンズ:50倍
測定範囲:0.120×0.095mm
測定深度:10μm
測定方式:垂直走査型干渉方式(VSI方式)
導体箔の厚みは、特に制限はないが、1~50μmであってもよい。導体箔の厚みが1μm以上であると、より容易に配線パターンを形成することができる。導体箔の厚みが50μm以下であると、エッチング及び取り扱いが特に容易である。
導体箔は、伸縮性樹脂層の片面又は両面上に設けられる。伸縮性樹脂層の両面上に導体箔を設けることにより、硬化等のための加熱による反りを抑制することができる。
導体箔を設ける方法は特に制限されないが、例えば、伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物を金属箔に直接塗工する方法、及び、伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物をキャリアフィルムに塗工して樹脂層を形成し、形成された樹脂層を導体箔上に積層する方法がある。
[導体めっき膜]
導体めっき膜は、アディティブ法又はセミアディティブ法に用いられる通常のめっき法により形成することができる。例えば、パラジウムを付着させるめっき触媒付与処理を行った後、伸縮性樹脂層を無電解めっき液に浸漬してプライマーの表面全面に厚み0.3~1.5μmの無電解めっき層(導体層)を析出させる。必要に応じて、電解めっき(電気めっき)を更に行って、必要な厚みに調整することができる。無電解めっきに用いる無電解めっき液としては、任意の無電解めっき液を用いることが可能であり、特に制限はない。電解めっきについても通常の方法を採用することが可能であり、特に制限はない。導体めっき膜(無電解めっき膜、電解めっき膜)は、コスト面及び抵抗値の観点から銅めっき膜であってもよい。
更に不要な箇所をエッチング除去して回路層を形成することができる。エッチングに用いられるエッチング液は、めっきの種類により適宜選択できる。例えば、導体が銅めっきである場合、エッチングに用いられるエッチング液としては、例えば濃硫酸と過酸化水素水の混合溶液、又は塩化第二鉄溶液等を使用できる。
導体めっき膜との接着力を向上させるために、伸縮性樹脂層上にあらかじめ凹凸を形成してもよい。凹凸を形成する手法としては、例えば銅箔の粗化面を転写する方法が挙げられる。銅箔としては、例えばYGP-12(日本電解株式会社製、商品名)、GTS-18(古河電気工業株式会社製、商品名)又はF2-WS-12(古河電気工業株式会社製、商品名)を用いることができる。
銅箔の粗化面を転写する手法としては、例えば銅箔の粗化面に伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物を直接塗工する方法、及び、伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物をキャリアフィルムに塗工後、樹脂層(伸縮性樹脂組成物層)を銅箔上に成型する方法がある。伸縮性樹脂層の両面上に導体めっき膜を形成することにより、硬化等のための加熱による反りを抑制することができる。
導体めっき膜との高接着化を目的として、伸縮性樹脂層に表面処理を施してもよい。表面処理としては、例えば一般的な配線板の製造工程に用いられる粗化処理(デスミア処理)、UV処理、及びプラズマ処理が挙げられる。
デスミア処理としては、一般的な配線板の製造工程で用いられる方法を用いてもよく、例えば過マンガン酸ナトリウム水溶液を用いることができる。
[伸縮性樹脂層]
伸縮性樹脂層は、例えば歪み20%まで引張変形した後の回復率が80%以上であるような、伸縮性を有することができる。この回復率は、伸縮性樹脂層の測定サンプルを用いた引張試験において求められる。1回目の引っ張り試験で加えたひずみ(変位量)をX、次に初期位置に戻し再度引っ張り試験を行ったときに荷重が掛かり始めるときの位置とXとの差をYとし、式:R(%)=(Y/X)×100で計算されるRが、回復率として定義される。回復率は、Xを20%として測定することができる。図1は、回復率の測定例を示す応力-ひずみ曲線である。繰り返しの使用に対する耐性の観点から、回復率が80%以上、85%以上、又は90%以上であってもよい。回復率の定義上の上限は100%である。
伸縮性樹脂層の弾性率(引張弾性率)は、0.1MPa以上1000MPa以下であってもよい。弾性率が0.1MPa以上1000MPa以下であると、基材としての取り扱い性及び可撓性が特に優れる傾向がある。この観点から、弾性率が0.3MPa以上100MPa以下、又は0.5MPa以上50MPa以下であってもよい。
伸縮性樹脂層の破断伸び率は、100%以上であってもよい。破断伸び率が100%以上であると、十分な伸縮性が得られ易い傾向がある。この観点から、破断伸び率は150%以上、200%以上、300%以上又は500%以上であってもよい。破断伸び率の上限は、特に制限されないが、通常1000%程度以下である。
伸縮性樹脂層のタック値は、1.5gf/mm以下(14.7kPa以下)であってもよい。タック値が1.5gf/mm以下であると、伸縮性樹脂層の粘着性が低く、取り扱い性が良好となる傾向がある。この観点から、タック値は1.2gf/mm以下(11.8kPa以下)、1.0gf/mm以下(9.8kPa以下)、又は、0.9gf/mm以下(8.8kPa以下)であってもよい。タック値の下限は、特に制限されず、0gf/mm(0kPa)であってもよいが、通常0.1gf/mm程度以上(0.98kPa以上)である。伸縮性樹脂層は、取り扱い性向上の観点から、導体層が設けられている面とは反対側の面のタック値が上記範囲内であることが望ましい。伸縮性樹脂層の導体層が設けられている面は、例えば導体層として粗化面を有する銅箔を用いた場合、粗化面の凹凸が伸縮性樹脂層に転写されて凹凸パターンが形成されることとなる。このような凹凸パターンが形成された伸縮性樹脂層の表面は、凹凸パターンが形成されていない面(すなわち、伸縮性樹脂層の導体層が設けられている面とは反対側の面)よりもタック値が低くなる傾向がある。上記タック値は、例えば、タッキング試験機(株式会社レスカ製、商品名「TACII」)を用いて測定され得る。
伸縮性樹脂層は、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物(硬化性樹脂組成物)の硬化物を含む。すなわち、伸縮性樹脂層は、(B)エポキシ基を有する架橋成分の架橋重合体を含有する。伸縮性樹脂層には、主に上記(A)ゴム成分によって、容易に伸縮性が付与される。
(A)ゴム成分は、例えば、アクリルゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、及び塩素化ブチルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴムを含むことができる。吸湿等による配線へのダメージを保護する観点から、ガス透過性が低いゴム成分を用いてもよい。係る観点から、(A)ゴム成分が、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、及びブチルゴムから選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。スチレンブタジエンゴムを用いることにより、めっき工程に使用する各種薬液に対する伸縮性樹脂層の耐性が向上し、歩留まりよく配線基板を製造することができる。
アクリルゴムの市販品としては、例えば日本ゼオン株式会社「Nipol ARシリーズ」、クラレ株式会社「クラリティシリーズ」が挙げられる。
イソプレンゴムの市販品としては、例えば日本ゼオン株式会社「Nipol IRシリーズ」が挙げられる。
ブチルゴムの市販品としては、例えばJSR株式会社「BUTYLシリーズ」等が挙げられる。
スチレンブタジエンゴムの市販品としては、例えばJSR株式会社「ダイナロンSEBSシリーズ」、「ダイナロンHSBRシリーズ」、クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトンDポリマーシリーズ」、アロン化成株式会社「ARシリーズ」が挙げられる。
ブタジエンゴムの市販品としては、例えば日本ゼオン株式会社「Nipol BRシリーズ」等が挙げられる。
アクリロニトリルブタジエンゴムの市販品としては、例えばJSR株式会社「JSR NBRシリーズ」が挙げられる。
シリコーンゴムの市販品としては、例えば信越シリコーン株式会社「KMPシリーズ」が挙げられる。
エチレンプロピレンゴムの市販品としては、例えばJSR株式会社「JSR EPシリーズ」等が挙げられる。
フッ素ゴムの市販品としては、例えばダイキン株式会社「ダイエルシリーズ」等が挙げられる。
エピクロルヒドリンゴムの市販品としては、例えば日本ゼオン株式会社「Hydrinシリーズ」が挙げられる。
(A)ゴム成分は、合成により作製することもできる。例えば、アクリルゴムでは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物等を反応させることにより得られる。
(A)ゴム成分は、架橋基を有するゴムを含んでいてもよい。架橋基を有するゴムを用いることにより、伸縮性樹脂層の耐熱性が向上し易い傾向がある。架橋基は、(A)ゴム成分の分子鎖を架橋する反応を進行させ得る反応性基であればよい。その例としては、後述する(B)架橋成分が有する反応性基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、エポキシ基及びカルボキシル基が挙げられる。
(A)ゴム成分は、酸無水物基又はカルボキシル基のうち少なくとも一方の架橋基を有するゴムを含んでいてもよい。酸無水物基を有するゴムの例としては、無水マレイン酸で部分的に変性されたゴムが挙げられる。無水マレイン酸で部分的に変性されたゴムは、無水マレイン酸に由来する構成単位を含む重合体である。無水マレイン酸で部分的に変性されたゴムの市販品としては、例えば、旭化成株式会社製のスチレン系エラストマー「タフプレン912」がある。
無水マレイン酸で部分的に変性されたゴムは、無水マレイン酸で部分的に変性された水素添加型スチレン系エラストマーであってもよい。水素添加型スチレン系エラストマーは、耐候性向上等の効果も期待できる。水素添加型スチレン系エラストマーは、不飽和二重結合を含むソフトセグメントを有するスチレン系エラストマーの不飽和二重結合に水素を付加反応させて得られるエラストマーである。無水マレイン酸で部分的に変性された水素添加型スチレン系エラストマーの市販品の例としては、クレイトンポリマージャパン株式会社の「FG1901」、「FG1924」、旭化成株式会社の「タフテックM1911」、「タフテックM1913」、「タフテックM1943」がある。
(A)ゴム成分の重量平均分子量は、塗膜性の観点から、20000~200000、30000~150000、又は50000~125000であってもよい。ここでの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求められる標準ポリスチレン換算値を意味する。
樹脂組成物において、(A)ゴム成分の含有量は、上記(A)ゴム成分及び上記(B)架橋成分の総量を基準として、60~95質量%であることが好ましく、65~90質量%であることがより好ましく、70~85質量%であることが更に好ましい。(A)ゴム成分の含有量が60質量%以上であると、より十分な伸縮性が得られ易く、かつゴム成分と架橋成分がよく混ざり合う傾向がある。(A)ゴム成分の含有量が95質量%以下であると、伸縮性樹脂層が密着性、絶縁信頼性、及び耐熱性の点で特に優れた特性を有する傾向がある。伸縮性樹脂層における(A)ゴム成分の含有量が、伸縮性樹脂層の質量を基準として、上記範囲内にあってもよい。
(B)架橋成分は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、シアネート基、イソシアネート基、メルカプト基、水酸基、及びカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の反応性基を有する化合物であってもよく、これら反応性基の反応によって架橋重合体を含む硬化物を形成することができる。伸縮性樹脂層の耐熱性向上の観点から、架橋成分は、エポキシ基、アミノ基、水酸基、及びカルボキシル基から選ばれる反応性基を有する化合物であってもよい。これらの化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。(メタ)アクリレート化合物は、単官能、2官能又は多官能のいずれでもよく、特に制限はないが、十分な硬化性を得るためには2官能又は多官能の(メタ)アクリレートであってもよい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネート等の脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o-ビフェニル(メタ)アクリレート、1-ナフチル(メタ)アクリレート、2-ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p-クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1-ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(o-フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(1-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(2-ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2-テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-N-カルバゾール等の複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体が挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマーとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレート及び上記芳香族(メタ)アクリレートから単官能(メタ)アクリレートを選択してもよい。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化2-メチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;ネオペンチルグリコール型エポキシ(メタ)アクリレート等の脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート等の脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシ(メタ)アクリレート、フルオレン型エポキシ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマーとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレート及び上記芳香族(メタ)アクリレートから2官能(メタ)アクリレートを選択してもよい。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマーとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレート及び上記芳香族(メタ)アクリレートから多官能(メタ)アクリレートを選択してもよい。
無水マレイン酸基又はカルボキシル基を有するゴムと、エポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)との組み合わせにより、伸縮性樹脂層の耐熱性及び低透湿度、伸縮性樹脂層と導電層との密着性、並びに、伸縮性樹脂層の低いタックの点で、特に優れた効果が得られる。伸縮性樹脂層の耐熱性が向上すると、例えば窒素リフローのような加熱工程における伸縮性樹脂層の劣化を抑制することができる。伸縮性樹脂層が低いタックを有すると、作業性良く導体基板又は配線基板を取り扱うことができる。
エポキシ基を含有する化合物は、分子内にエポキシ基を有していれば特に制限されず、例えば一般的なエポキシ樹脂であることができる。エポキシ樹脂としては、単官能、2官能又は多官能のいずれでもよく、特に制限はないが、十分な硬化性を得るためには2官能又は多官能のエポキシ樹脂を用いてもよい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、ナフタレン型、ジシクロペンタジエン型、クレゾールノボラック型等が挙げられる。脂肪鎖で変性したエポキシ樹脂は、柔軟性を付与できる。市販の脂肪鎖変性エポキシ樹脂としては、例えばDIC株式会社製のEXA-4816が挙げられる。硬化性、低タック性、及び耐熱性の観点から、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ナフタレン型、又はジシクロペンタジエン型のエポキシ樹脂を選択してもよい。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂組成物において、(B)架橋成分の含有量は、上記(A)ゴム成分及び上記(B)架橋成分の総量を基準として、5~40質量%であることが好ましく、10~35質量%であることがより好ましく、15~30質量%であることが更に好ましい。(B)架橋成分の含有量が5質量%以上であると、より十分な硬化が得られ易いと共に、伸縮性樹脂層が密着性、絶縁信頼性、及び耐熱性の点で特に優れた特性を有する傾向がある。(B)架橋成分の含有量が40質量%以下であると、より十分な伸縮性が得られ易く、かつゴム成分と架橋成分がよく混ざり合う傾向がある。
(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルは、伸縮性樹脂層のタックを低減するために用いられる。(C)シリコーンオイルの反応性末端基は、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基、メタクリル基及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を含んでいることが好ましく、エポキシ基を含んでいることがより好ましい。これらの反応性末端基を有することで、シリコーンオイルのブリードをより十分に抑制しながら、伸縮性樹脂層のタックをより十分に低減することができる傾向がある。
(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルは、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーの少なくとも一方の末端に反応性官能基を導入した反応性シリコーンオイルである。(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルとしては、ポリシロキサンのどちらか片方の末端に反応性官能基を導入した片末端型の反応性シリコーンオイル、ポリシロキサンの両方の末端に反応性官能基を導入した両末端型の反応性シリコーンオイル、及び、ポリシロキサンの側鎖の一部と両方の末端に反応性官能基を導入した側鎖両末端型の反応性シリコーンオイルが挙げられる。これらの中でも、片末端型の反応性シリコーンオイルを用いた場合、伸縮性樹脂層の表面でシリコーンオイルがグラフト重合体を形成するため、タックの低減に特に効果的である。(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルの官能基当量は、200~6000g/molであってもよい。官能基当量が200g/mol以上であると、伸縮性樹脂層のタックをより十分に低減できる傾向があり、6000g/mol以下であると、伸縮性樹脂層のタックをより十分に低減できる傾向がある。以上の観点から、官能基当量は、500~5500g/mol、又は、1000~5000g/molであってもよい。
樹脂組成物において、(C)シリコーンオイルの含有量は、(C)シリコーンオイルを除く樹脂組成物の質量100質量部に対して、1~15質量部であることが好ましく、2~12質量部であることがより好ましく、3~10質量部であることが更に好ましい。(C)シリコーンオイルの含有量が1質量部以上であると、伸縮性樹脂層のタックをより十分に低減できる傾向がある。(C)シリコーンオイルの含有量が15質量部以下であると、伸縮性樹脂層と導体層との良好な密着性が得られ易いと共に、(C)シリコーンオイルのブリードをより抑制し易い傾向がある。
樹脂組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイル以外の他のシリコーンオイルを含んでいてもよい。他のシリコーンオイルの含有量は、ブリードを抑制する観点から、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイル100質量部に対して10質量部未満であることが好ましい。
樹脂組成物は、(D)成分として添加剤を更に含有することもできる。(D)添加剤は、硬化剤又は硬化促進剤のうち少なくとも一方であってもよい。硬化剤は、それ自体が硬化反応に関与する化合物であり、硬化促進剤は、硬化反応の触媒として機能する化合物である。硬化剤及び硬化促進剤の両方の機能を有する化合物を用いることもできる。硬化剤は、重合開始剤であってもよい。これらは樹脂組成物が含有する他の成分に応じて適宜選択できる。例えば、(メタ)アクリレート化合物等を含有する樹脂組成物であれば、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤としては、加熱又は紫外線等の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば熱ラジカル重合開始剤、又は光ラジカル重合開始剤を用いることができる。熱ラジカル重合開始剤は、樹脂組成物の反応を均一に進行させ易い。光ラジカル重合開始剤は、常温硬化が可能なことから、デバイスの熱による劣化を防止するという点、及び、伸縮性樹脂層の反りを抑制できるという点で有利である。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等のベンゾインケタール;1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン等のα-ヒドロキシケトン;2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、1,2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン等のα-アミノケトン;1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-1,2-オクタジオン-2-(ベンゾイル)オキシム等のオキシムエステル;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド;2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体、2-(p-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N,N’,N’-テトラメチル-4,4’-ジアミノベンゾフェノン、N,N,N’,N’-テトラエチル-4,4’-ジアミノベンゾフェノン、4-メトキシ-4’-ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2-エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ベンズアントラキノン、2-フェニルアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン、1-クロロアントラキノン、2-メチルアントラキノン、1,4-ナフトキノン、9,10-フェナントラキノン、2-メチル-1,4-ナフトキノン、2,3-ジメチルアントラキノン等のキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;9-フェニルアクリジン、1,7-ビス(9,9’-アクリジニルヘプタン)等のアクリジン化合物:N-フェニルグリシン、クマリンなどが挙げられる。
2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン化合物と3級アミンとを組み合わせてもよい。
これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記α-ヒドロキシケトン及び上記ホスフィンオキシドから光ラジカル重合開始剤を選択してもよい。これらの熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。更に、適切な増感剤と組み合わせることもできる。
伸縮性樹脂層を形成するための硬化性樹脂組成物が(D)成分としての硬化剤を含有する場合、硬化剤(又は重合開始剤)の含有量は、(A)ゴム成分及び(B)架橋成分の合計量100質量部に対して、0.1~10質量部であってもよい。硬化剤(又は重合開始剤)の含有量が0.1質量部以上であると、十分な硬化が得られ易い傾向がある。硬化剤(又は重合開始剤)の含有量が10質量部以下であると十分な光透過性が得られ易い傾向がある。以上の観点から、硬化剤(又は重合開始剤)の含有量は0.3~7質量部、又は0.5~5質量部であってもよい。
硬化剤は、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、ポリメルカプタン、芳香族ポリアミン、酸無水物、カルボン酸、フェノールノボラック樹脂、エステル樹脂、及びジシアンジアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。これらの硬化剤は、例えばエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)と組み合わせることができる。
エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物に、(D)成分として、三級アミン、イミダゾール、酸無水物、及びホスフィンから選ばれる硬化促進剤を添加してもよい。ワニスの保存安定性及び硬化性の観点から、イミダゾールを使用してもよい。ゴム成分が無水マレイン酸で部分的に変性されたゴムを含む場合、これと相溶するイミダゾールを選択してもよい。
伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物が(D)成分としてのイミダゾールを含有する場合、イミダゾールの含有量は、(A)ゴム成分及び(B)架橋成分の合計量100質量部に対して、0.1~10質量部であってもよい。イミダゾールの含有量が0.1質量部以上であると、十分な硬化が得られ易い傾向がある。イミダゾールの含有量が10質量部以下であると十分な耐熱性が得られ易い傾向がある。以上の観点から、イミダゾールの含有量は0.3~7質量部、又は0.5~5質量部であってもよい。
樹脂組成物は、以上の成分の他、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤、難燃剤、レベリング剤等を、本発明の効果を著しく損なわない範囲で更に含んでもよい。
特に、樹脂組成物は、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、及び加水分解防止剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の劣化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤は、酸化による劣化を抑制する。また、酸化防止剤は、高温下での十分な耐熱性を伸縮性樹脂層に付与する。熱安定剤は、高温下での安定性を伸縮性樹脂層に付与する。光安定剤の例としては、紫外線による劣化を防止する紫外線吸収剤、光を遮断する光遮断剤、有機材料が吸収した光エネルギーを受容して有機材料を安定化する消光機能を有する消光剤が挙げられる。加水分解防止剤は、水分による劣化を抑制する。劣化防止剤は、酸化防止剤、熱安定剤、及び紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。劣化防止剤としては、以上例示した成分から1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。より優れた効果を得るために、2種以上の劣化防止剤を併用してもよい。
酸化防止剤は、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、及びホスファイト系酸化防止剤からなる群より選ばれる1種以上であってもよい。より優れた効果を得るために、2種以上の酸化防止剤を併用してもよい。フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用してもよい。
フェノール系酸化防止剤は、フェノール性水酸基のオルト位にt-ブチル基(タ-シャルブチル基)及びトリメチルシリル基等の立体障害の大きい置換基を有する化合物であってもよい。フェノール系酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とも称される。
フェノール系酸化防止剤は、例えば2-t-ブチル-4-メトキシフェノール、3-t-ブチル-4-メトキシフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、2,2’-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-チオビス-(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン及びテトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよい。フェノール系酸化防止剤は、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン及びテトラキス-[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンに代表される高分子型フェノール系酸化防止剤であってもよい。
ホスファイト系酸化防止剤は、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、2,2-メチレンエビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)-2-エチルヘキシルホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト及びトリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイトからなる群より選ばれる1種以上の化合物であってもよく、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイトであってもよい。
その他の酸化防止剤の例として、N-メチル-2-ジメチルアミノアセトヒドロキサム酸に代表されるヒドロキシルアミン系酸化防止剤、ジラウリル3,3’-チオジプロピオネートに代表される硫黄系酸化防止剤が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、樹脂組成物の質量を基準として、0.1~20質量%であってもよい。酸化防止剤の含有量が0.1質量%以上であると、伸縮性樹脂層の十分な耐熱性が得られやすい。酸化防止剤の含有量が20質量%以下であると、ブリード及びブルームを抑制できる。
酸化防止剤の分子量は、加熱中の昇華防止の観点から、400以上、600以上、又は750以上であってもよい。2種以上の酸化防止剤を含む場合、それらの分子量の平均が上記範囲であってもよい。
熱安定剤(熱劣化防止剤)としては、高級脂肪酸の亜鉛塩とバリウム塩の組み合わせのような金属石けん又は無機酸塩、有機スズマレエート及び有機スズメルカプトのような有機スズ化合物、並びに、フラーレン(例えば、水酸化フラーレン)が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンに代表されるベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールに代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及び、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3’-ジフェニルアクリレートに代表されるシアノアクリレート系紫外線吸収剤が挙げられる。
加水分解防止剤としては、例えば、カルボジイミド誘導体、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、酸無水物、オキサゾリン化合物、及びメラミン化合物が挙げられる。
その他の劣化防止剤の例としては、ヒンダードアミン系光安定剤、アスコルビン酸、没食子酸プロピル、カテキン、シュウ酸、マロン酸、及び亜リン酸エステルが挙げられる。
伸縮性樹脂層は、例えば、(A)ゴム成分、(B)架橋成分及び(C)シリコーンオイル、並びに、必要により他の成分を、有機溶剤に溶解又は分散して樹脂ワニスを得ることと、樹脂ワニスを後述の方法によって導体箔又はキャリアフィルムに上に成膜することとを含む方法により、製造することができる。
樹脂ワニスを調製する際の各成分の混合順序は特に限定されず、全ての成分を一度に混合してもよく、各成分を段階的に投入して多段階で混合してもよい。多段階で混合する方法としては、(A)ゴム成分と(B)架橋成分とを有機溶媒と共に混合した後、必要に応じて用いられる(D)硬化剤又は硬化促進剤等の他の成分を添加して更に混合し、最後に(C)シリコーンオイルを添加して混合する方法が挙げられる。このような順序で混合することで、全体が均一に混合される傾向がある。混合は、例えば自転・公転ミキサー等を用いて行うことができる。
ここで用いる有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p-シメン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等の環状エーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン等のエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミドなどが挙げられる。溶解性及び沸点の観点から、トルエン、又はN,N-ジメチルアセトアミドを用いてもよい。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。樹脂ワニス中の固形分(有機溶媒以外の成分)濃度は、20~80質量%であってもよい。
キャリアフィルムとしては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、液晶ポリマーなどが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、又はポリスルホンのフィルムをキャリアフィルムとして用いてもよい。
キャリアフィルムの厚みは、特に制限されないが、3~250μmであってもよい。キャリアフィルムの厚みが3μm以上であるとフィルム強度が十分であり、キャリアフィルムの厚みが250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、厚みは5~200μm、又は7~150μmであってもよい。伸縮性樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物等により基材フィルムに離型処理が施されたフィルムを必要に応じて用いてもよい。
必要に応じて、保護フィルムを伸縮性樹脂層上に貼り付け、導体箔又はキャリアフィルム、伸縮性樹脂層及び保護フィルムからなる3層構造の積層フィルムとしてもよい。
保護フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンのフィルムを保護フィルムとして用いてもよい。伸縮性樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物等により保護フィルムに離型処理が施されていてもよい。
保護フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、10~250μmであってもよい。厚みが10μm以上であるとフィルム強度が十分である傾向があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる傾向がある。以上の観点から、厚みは15~200μm、又は20~150μmであってもよい。
[配線基板の製造方法]
一実施形態に係る導体箔を有する配線基板は、例えば、伸縮性樹脂層と伸縮性樹脂層上に積層された導体箔とを有する積層板(導体基板)を準備する工程と、導体箔上にエッチングレジストを形成する工程と、エッチングレジストを露光し、露光後の上記エッチングレジストを現像して、導体箔の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンによって覆われていない部分の導体箔を除去する工程と、レジストパターンを除去する工程と、を含む方法により、製造することができる。
伸縮性樹脂層及び導体箔を有する積層板(導体基板)を得る手法としては、どのような手法を用いてもよいが、伸縮性樹脂層を形成するための樹脂組成物のワニスを導体箔に塗工する方法、及び、キャリアフィルム上に形成された伸縮性樹脂層に導体箔を真空プレス、ラミネータ等により積層する方法などがある。伸縮性樹脂層は、樹脂組成物を加熱又は光照射して架橋成分の架橋反応(硬化反応)を進行させることで形成することができる。
キャリアフィルム上の伸縮性樹脂層を導体箔に積層する手法としては、どのようなものでもよいが、ロールラミネータ、真空ラミネータ、真空プレス等が用いられる。生産効率の観点から、ロールラミネータ又は真空ラミネータを用いて成型してもよい。
伸縮性樹脂層の乾燥後の厚みは、特に限定されないが、通常は5~1000μmである。上記の範囲であると、伸縮性基材の十分な強度が得られ易く、かつ乾燥が十分に行えるため樹脂フィルム中の残留溶媒量を低減できる。
伸縮性樹脂層の導体箔とは反対側の面に更に導体箔を積層することにより、伸縮性樹脂層の両面上に導体箔が形成された積層板を作製してもよい。伸縮性樹脂層の両面上に導体層を設ける形成することにより、硬化時の積層板の反りを抑制することができる。
伸縮性樹脂層及び導体箔を有する積層板(導体基板)において、剥離角度90度で伸縮性樹脂層から導体箔を剥離する剥離試験により測定される90度ピール強度は、1.0kN/m以上であってもよい。90度ピール強度が1.0kN/m以上であると、伸縮性樹脂層と導体箔との密着性が十分であり、伸縮時に導体箔が伸縮性樹脂層から剥離することを十分に抑制できる傾向がある。この観点から、90度ピール強度は、1.5kN/m以上であってもよく、2.0kN/m以上であってもよい。90度ピール強度の上限値は特に限定されないが、通常3.5kN/m程度以下である。
積層板(配線基板形成用積層板)の導体箔に配線パターンを形成させる手法としては、一般的にエッチング等を用いた手法が用いられる。例えば導体箔として銅箔を用いた場合、エッチング液としては、例えば濃硫酸と過酸化水素水の混合溶液、塩化第二鉄溶液等を使用できる。
エッチングに用いるエッチングレジストとしては、例えばフォテックH-7025(日立化成製、商品名)、及びフォテックH-7030(日立化成製、商品名)、X-87(太陽ホールディングス株式会社製、商品名)が挙げられる。エッチングレジストは、配線パターンの形成の後、通常、除去される。
導体めっき膜を有する配線基板を製造する方法の一実施形態は、伸縮性樹脂層上に無電解めっきにより導体めっき膜を形成する工程と、導体めっき膜上にめっきレジストを形成する工程と、めっきレジストを露光し、露光後のめっきレジストを現像して、伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンによって覆われていない部分の導体めっき膜上に、電解めっきによって導体めっき膜を更に形成する工程と、レジストパターンを除去する工程と、無電解めっきによって形成された導体めっき膜のうち、電解めっきによって形成された導体めっき膜によって覆われていない部分を除去する工程と、を含む。
配線基板を製造する方法の更に別の一実施形態は、伸縮性樹脂層上に形成された導体めっき膜上にエッチングレジストを形成する工程と、エッチングレジストを露光し、露光後のエッチングレジストを現像して、伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンによって覆われていない部分の導体めっき膜を除去する工程と、レジストパターンを除去する工程と、を含む。
めっきのマスクとして用いるめっきレジストとしては、例えばフォテックRY3325(日立化成製、商品名)、及びフォテックRY-5319(日立化成製、商品名)、MA-830(太陽ホールディングス株式会社製、商品名)が挙げられる。その他、無電解めっき及び電解めっきの詳細については上述のとおりである。
配線基板に各種の電子素子を搭載することにより、ストレッチャブルデバイスを得ることができる。
本発明について以下の実施例を挙げて更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<伸縮性樹脂層形成用の樹脂ワニスの作製>
(A)成分としてトルエンで希釈し不揮発分25質量%に調整した無水マレイン酸変性スチレンエチレンブタジエンゴム(KRATON株式会社製、商品名「FG1924GT」)80質量部と、(B)成分としてトルエンで希釈し不揮発分25質量%に調整したジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP7200H」)20質量部とを、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製、商品名「あわとり練太郎ARE-310」)を用いて毎分2000回転で4分間撹拌した後、(D)成分として1-ベンジル-2-メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「1B2MZ」)3質量部を加えて更に毎分2000回転で4分間撹拌した。得られた混合物100質量部に対し、(C)成分として片末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X-22-173BX」、官能基当量:2500g/mol)1質量部を加え、上記自転・公転ミキサーを用いて毎分2000回転で4分間撹拌して、樹脂ワニスを得た。
<積層フィルムの作製>
キャリアフィルムとして離型処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックスA31」、厚み25μm)を準備した。このPETフィルムの離型処理面上にナイフコータ(株式会社康井精機製、商品名「SNC-350」)を用いて上記樹脂ワニスを塗布した。塗膜を乾燥機(株式会社二葉科学製、商品名「MSO-80TPS」)中、100℃で20分の加熱により乾燥して、厚み100μmの樹脂層を形成させた。形成された樹脂層に、キャリアフィルムと同じ離型処理PETフィルムを、離型処理面が樹脂層側になる向きで保護フィルムとして貼付けて、積層フィルムを得た。
<導体基板の作製>
積層フィルムの保護フィルムを剥離し、露出した樹脂層に、表面粗さRaが1.5μmの粗化面を有する電解銅箔(古河電気工業株式会社製、商品名「F2-WS-12」)を、粗化面が樹脂層側になる向きで重ねた。その状態で、真空加圧式ラミネータ(ニッコー・マテリアルズ株式会社製、商品名「V130」)を用いて、圧力0.5MPa、温度90℃及び加圧時間60秒の条件で電解銅箔を樹脂層にラミネートした。その後、乾燥機(株式会社二葉科学製、商品名「MSO-80TPS」)中、180℃で60分の加熱により、樹脂層の硬化物である伸縮性樹脂層と、導体層としての電解銅箔とを有する導体基板を得た。
(実施例2~9及び比較例1~2)
樹脂ワニスの組成を表1及び表2に示す組成に変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニス、積層フィルム及び導体基板を作製した。なお、表1及び表2中、(A)成分、(B)成分及び(D)成分の配合量は、それらの合計量が100質量部となる量に換算したものである。また、表1及び表2中、「X-22-163」は、両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X-22-163」、官能基当量:200g/mol)であり、「X-22-9002」は、側鎖両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X-22-9002」、官能基当量:5000g/mol)であり、「X-22-163C」は、両末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X-22-163C」、官能基当量:2700g/mol)であり、「X-22-173DX」は、片末端型エポキシ変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X-22-173DX」、官能基当量:4600g/mol)であり、「KF-54」は、(C)成分に該当しない非反応性フェニル変性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF-54」、表中「(C)’成分」とした)である。また、表1及び表2中の各成分の配合量の単位は「質量部」である。
[引張弾性率及び破断伸び率の測定]
実施例及び比較例で得られた積層フィルムを180℃で60分加熱することにより樹脂層を硬化させて、伸縮性樹脂層を形成させた。キャリアフィルム及び保護フィルムを除去し、伸縮性樹脂層を長さ40mm、幅10mmの短冊状に切断して、試験片を得た。この試験片の引張試験をオートグラフ(株式会社島津製作所製、商品名「EZ-S」)を用いて行い、応力-ひずみ曲線を得た。得られた応力-ひずみ曲線から、引張弾性率及び破断伸び率を求めた。引張試験は、チャック間距離20mm、引張速度50mm/分の条件で行った。引張弾性率は、応力0.5~1.0Nの範囲の応力-ひずみ曲線の傾きから求めた。試験片が破断した時点のひずみを破断伸び率として記録した。結果を表1及び表2に示す。
[回復率の測定]
上記引張弾性率及び破断伸び率の測定と同様にして、長さ40mm、幅10mmの短冊状の伸縮性樹脂層の試験片を作製した。この試験片を、オートグラフ(株式会社島津製作所製、商品名「EZ-S」)を用いて、引張速度100mm/分でひずみ20%まで伸長させ、その後応力を解放して初期位置に戻してから、再度引っ張り試験を行った。回復率Rは、1回目の引っ張り試験で加えたひずみ(変位量)をX、再度引っ張り試験を行ったときに荷重が掛かり始めるときの位置とXとの差をYとし、下記式により求めた。本試験において、Xは20%である。結果を表1及び表2に示す。
R(%)=Y/X×100
[タック値の測定]
実施例及び比較例で得られた積層フィルムを180℃で60分加熱することにより樹脂層を硬化させて、伸縮性樹脂層を形成させた。この伸縮性樹脂層の表面のタック値を、タッキング試験機(株式会社レスカ製、商品名「TACII」)を用いて測定した。測定条件は、定荷重モード、浸没速度120mm/分、テスト速度600mm/分、荷重100gf、荷重保持時間1s、温度30℃に設定した。結果を表1及び表2に示す。
[ブリードの評価]
実施例及び比較例で得られた積層フィルムを180℃で60分加熱することにより樹脂層を硬化させて、伸縮性樹脂層を形成させた。この伸縮性樹脂層について、銅箔のシャイニー面に接触させ、ブリードの有無を目視にて確認した。ブリードが生じていない場合を「A」、ブリードが生じている場合を「C」として評価した。結果を表1及び表2に示す。
[密着性(90度ピール強度)]
実施例及び比較例で得られた導体基板から剥離角度90度で銅箔を剥離する剥離試験によって、銅箔と伸縮性樹脂層との90度ピール強度を測定した。測定したピール強度に基づき、以下の評価基準により密着性を評価した。結果を表1及び表2に示す。ピール強度が1.0kN/m以上であれば、十分な密着性を有していると言える。
A:1.4kN/m以上
B:1.0kN/m以上1.4kN/m未満
C:1.0kN/m未満
[配線基板の作製とその評価]
図2に示すような、伸縮性樹脂層3及び伸縮性樹脂層3上に形成された波型パターンを有する導体箔(電解銅箔)を導体層5として有する試験用の配線基板1を作製した。まず、伸縮性樹脂層表面に凹凸が形成された実施例及び比較例で得られた導体基板の導体層上にエッチングレジスト(日立化成株式会社製、商品名「フォテックRY-5325」)をロールラミネータで貼着し、そこに波型パターンを形成したフォトツールを密着させた。エッチングレジストを、オーク製作所社製EXM-1201型露光機を使用して、50mJ/cmのエネルギー量で露光した。次いで、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、240秒間スプレー現像を行い、エッチングレジストの未露光部を溶解させ、波型の開口部を有するレジストパターンを形成した。次いで、エッチング液により、レジストパターンによって覆われていない部分の銅箔を除去した。その後、剥離液によりエッチングレジストを除去し、配線幅が50μmで所定の方向Xに沿って蛇行する波型の配線パターンを形成している導体箔5を伸縮性樹脂層3上に有する配線基板1を得た。
得られた配線基板をXの方向に歪み10%まで引張変形させ、元に戻したときの、伸縮性樹脂層及び波型の配線パターンを観察した。その結果、実施例及び比較例のいずれの配線基板も、伸張時に伸縮性樹脂層及び配線パターンの破断を生じなかった。
Figure 0007110711000001
Figure 0007110711000002
表1に示した結果から明らかなように、実施例1~9の導体基板は、高い伸縮性を有すると共に、ブリードを抑制しながらタックを低減できることが確認された。
本発明の導体基板及びこれから得られる配線基板は、例えばウェアラブル機器の基板として適用することが期待される。
1…配線基板、3…伸縮性樹脂層、5…導体層(導体箔又は導体めっき膜)。

Claims (21)

  1. 伸縮性樹脂層と、
    前記伸縮性樹脂層上に設けられた導体箔と、を有する導体基板であって、
    前記伸縮性樹脂層が、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含み、
    前記(B)架橋成分が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、導体基板。
  2. 前記導体箔の弾性率が40~300GPaである、請求項1に記載の導体基板。
  3. 伸縮性樹脂層と、
    前記伸縮性樹脂層上に設けられた導体めっき膜と、を有する導体基板であって、
    前記伸縮性樹脂層が、(A)ゴム成分と、(B)架橋成分と、(C)反応性末端基を有するシリコーンオイルと、を含有する樹脂組成物の硬化物を含み、
    前記(B)架橋成分が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、導体基板。
  4. 前記伸縮性樹脂層を歪み20%まで引張変形した後の回復率が80%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の導体基板。
  5. 前記反応性末端基が、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基、メタクリル基及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の導体基板。
  6. 前記(A)ゴム成分が、アクリルゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、及び塩素化ブチルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴムを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の導体基板。
  7. 前記(A)ゴム成分が、架橋基を有するゴムを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の導体基板。
  8. 前記架橋基が、酸無水物基又はカルボキシル基のうちの少なくとも一方である、請求項7に記載の導体基板。
  9. 前記樹脂組成物が、(D)硬化剤又は硬化促進剤のうち少なくとも一方を更に含有する、請求項1~のいずれか一項に記載の導体基板。
  10. 前記樹脂組成物における前記(A)ゴム成分の含有量が、前記(A)ゴム成分及び前記(B)架橋成分の総量を基準として、60~95質量%である、請求項1~のいずれか一項に記載の導体基板。
  11. 前記樹脂組成物における前記(C)シリコーンオイルの含有量が、前記(C)シリコーンオイルを除く樹脂組成物の質量100質量部に対して、1~15質量部である、請求項1~10のいずれか一項に記載の導体基板。
  12. 前記樹脂組成物が、酸化防止剤を更に含有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の導体基板。
  13. 請求項1又は2に記載の導体基板を含み、前記導体箔が配線パターンを形成している、配線基板。
  14. 請求項3に記載の導体基板を含み、前記導体めっき膜が配線パターンを形成している、配線基板。
  15. 請求項13又は14に記載の配線基板と、前記配線基板に搭載された電子素子と、を備えるストレッチャブルデバイス。
  16. 伸縮性樹脂層と、前記伸縮性樹脂層上に設けられた導体箔と、を有する導体基板を含み、前記導体箔が配線パターンを形成している、配線基板を形成するために用いられる、請求項1又は2に記載の導体基板。
  17. 伸縮性樹脂層と、前記伸縮性樹脂層上に設けられた導体めっき膜と、を有する導体基板を含み、前記導体めっき膜が配線パターンを形成している、配線基板を形成するために用いられる、請求項3に記載の導体基板。
  18. 伸縮性樹脂層と前記伸縮性樹脂層上に積層された導体箔とを有する積層板を準備する工程と、
    前記導体箔上にエッチングレジストを形成する工程と、
    前記エッチングレジストを露光し、露光後の前記エッチングレジストを現像して、前記導体箔の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンによって覆われていない部分の前記導体箔を除去する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、を含む、請求項13に記載の配線基板を製造する方法。
  19. 伸縮性樹脂層上にめっきレジストを形成する工程と、
    前記めっきレジストを露光し、露光後の前記めっきレジストを現像して、前記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記伸縮性樹脂層の前記レジストパターンによって覆われていない部分の表面上に無電解めっきによって導体めっき膜を形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、を含む、請求項14に記載の配線基板を製造する方法。
  20. 伸縮性樹脂層上に無電解めっきにより導体めっき膜を形成する工程と、
    前記導体めっき膜上にめっきレジストを形成する工程と、
    前記めっきレジストを露光し、露光後の前記めっきレジストを現像して、前記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンによって覆われていない部分の前記導体めっき膜上に、電解めっきによって導体めっき膜を更に形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    無電解めっきによって形成された前記導体めっき膜のうち、電解めっきによって形成された導体めっき膜によって覆われていない部分を除去する工程と、を含む、請求項14に記載の配線基板を製造する方法。
  21. 伸縮性樹脂層上に形成された導体めっき膜上にエッチングレジストを形成する工程と、
    前記エッチングレジストを露光し、露光後の前記エッチングレジストを現像して、前記伸縮性樹脂層の一部を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンによって覆われていない部分の前記導体めっき膜を除去する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    を含む、請求項14に記載の配線基板を製造する方法。
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