JP2012137729A - 塩基性化合物、化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
(R1は水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は複素環含有基、これらの基が複合してもよく、これらの基がヒドロキシ基等を有していてもよく、又はR1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基又はアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。R2は酸不安定基であり、R3、R4は水素原子又はアルキル基、mは2〜4の整数。)
【効果】本発明のレジスト材料は、露光前後のアルカリ溶解速度コントラストが大幅に高く、高解像性を有し、露光後のパターン形状が良好で、ラフネスが小さく、フォーカスマージン(DOF)が広い特徴を示す。
【選択図】なし
Description
EB用レジスト材料は、実用的にはマスク描画用途に用いられてきた。近年、マスク製作技術が問題視されるようになってきた。露光に用いられる光がg線の時代から縮小投影露光装置が用いられており、その縮小倍率は1/5であったが、チップサイズの拡大と、投影レンズの大口径化と共に1/4倍率が用いられるようになってきたため、マスクの寸法ズレがウエハー上のパターンの寸法変化に与える影響が問題になっている。パターンの微細化と共に、マスクの寸法ズレの値よりもウエハー上の寸法ズレの方が大きくなってきていることが指摘されている。マスク寸法変化を分母、ウエハー上の寸法変化を分子として計算されたMask Error Enhancement Factor(MEEF)が求められている。45nm級のパターンでは、MEEFが4を超えることも珍しくない。縮小倍率が1/4でMEEFが4であれば、マスク製作において実質等倍マスクと同等の精度が必要であることが言える。
マスク製作用露光装置は線幅の精度を上げるため、レーザービームによる露光装置から電子ビーム(EB)による露光装置が用いられてきた。更にEBの電子銃における加速電圧を上げることによってより一層の微細化が可能になることから、10keVから30keV、最近は50keVが主流であり、100keVの検討も進められている。
酸発生剤を添加し、光あるいは電子線の照射によって酸を発生させて脱保護反応を起こす化学増幅ポジ型レジスト材料、及び酸による架橋反応を起こす化学増幅ネガ型レジスト材料にとって、酸の未露光部分への拡散を制御し、コントラストを向上させる目的でのクエンチャーの添加効果は非常に効果的であった。そのために多くのアミンクエンチャーが提案された(特許文献1〜3)。
酸によって酸が発生する酸増殖機構を利用した化学増幅型レジスト材料が提案されている。
通常、露光量の増大によって酸の濃度が線形的に漸増するが、酸増殖の場合は酸の濃度が露光量の増大に対して非線形に急激に増大する。酸増殖システムは、化学増幅レジスト膜の高コントラスト、高感度といった長所を更に伸ばすメリットがあるが、アミンの汚染による環境耐性が劣化し、酸拡散距離増大による限界解像性の低下といった化学増幅レジスト膜の欠点を更に劣化させるため、これを実用に供しようとする場合、非常にコントロールしづらい機構である。
ここで構造式は明らかにしていないが、光分解性のクエンチャーの添加によってトレンチパターンのマージンが拡大することが示されている(非特許文献3)。しかしながら、性能向上に与える影響は僅かであり、よりコントラストを向上させるクエンチャーの開発が望まれている。
前述の特開2002−363148号公報では、酸不安定基で置換されたカルボキシル基を有する3級アミン化合物、モルホリン化合物が提示されているが、これとは異なり、本発明では酸不安定基で置換されたカルボキシル基を有する1級あるいは2級のアミノ基を有するβ−アラニン、γ−アミノ酪酸、5−アミノ吉草酸誘導体が、酸発生剤が添加される化学増幅レジスト材料中の酸の拡散を抑制し、コントラストを向上させる効果が高いことを見出したものである。
請求項1:
ベースポリマーと、下記一般式(1)で示される塩基性化合物と、酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅レジスト材料。
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はR1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。R2は酸不安定基であり、R3、R4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。)
請求項2:
更に、有機溶剤を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅レジスト材料。
請求項3:
更に、溶解阻止剤を含有するものであることを特徴とする請求項2に記載の化学増幅レジスト材料。
請求項4:
更に、有機溶剤を含有する化学増幅ネガ型レジスト材料であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅レジスト材料。
請求項5:
更に、架橋剤を含有するものであることを特徴とする請求項4に記載の化学増幅レジスト材料。
請求項6:
更に、界面活性剤を配合してなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化学増幅レジスト材料。
請求項7:
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
請求項8:
高エネルギー線で露光する工程が、波長193nmのArFエキシマレーザー又は波長248nmのKrFエキシマレーザーによることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
請求項9:
高エネルギー線で露光する工程が、電子ビーム又は波長3〜15nmの真空紫外線によることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
請求項10:
下記一般式(Q)で示される分子量240以上の塩基性化合物。
(式中、RQ1は、水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はRQ1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。RQ2は3級アルキル基であり、RQ3、RQ4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。)
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル(−COO−)基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はR1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。R2は酸不安定基であり、R3、R4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。)
また、R39は互いに同一又は異種の炭素数2〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。aは0〜6の整数である。
(式中、Rαは水素原子又はメチル基、Rc3は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又は炭素数6〜20の置換されていてもよいアリール基を示す。Rc4〜Rc9及びRc12、Rc13はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示し、Rc10、Rc11は水素原子又は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよい1価の炭化水素基を示す。Rc4とRc5、Rc6とRc8、Rc6とRc9、Rc7とRc9、Rc7とRc13、Rc8とRc12、Rc10とRc11又はRc11とRc12は互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に非芳香環を形成していてもよく、その場合には環の形成に関与する基は炭素数1〜15のヘテロ原子を含んでもよいアルキレン基等の2価の炭化水素基を示す。またRc4とRc13、Rc10とRc13又はRc6とRc8は隣接する炭素に結合するもの同士で何も介さずに結合し、二重結合を形成してもよい。また、本式により、鏡像体も表す。)
(式中、Rαは前述の通りである。Rc14、Rc15はそれぞれ独立に炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を示す。Rc14、Rc15は互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に炭素数3〜8の脂肪族炭化水素環を形成してもよい。Rc16はフランジイル基、テトラヒドロフランジイル基又はオキサノルボルナンジイル基から選ばれる2価の基を示す。Rc17は水素原子又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を示す。)
フェノール性水酸基を有する繰り返し単位bを得るためのモノマーは下記に示すことができる。
重合性オレフィンを有するオニウム塩の酸発生剤fを共重合することもできる。
特開2005−84365号公報には、特定のスルホン酸が発生する重合性オレフィンを有するスルホニウム塩、ヨードニウム塩が提案されている。特開2006−178317号公報には、スルホン酸が主鎖に直結したスルホニウム塩が提案されている。
(式中、R020、R024、R028は水素原子又はメチル基、R021はフェニレン基、−O−R0−、又は−C(=O)−Y0−R0−である。Y0は酸素原子又はNH、R0は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R022、R023、R025、R026、R027、R029、R030、R031は同一又は異種の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、カルボニル基、エステル基又はエーテル基を含んでいてもよく、又は炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又はチオフェニル基を表す。Z0は単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R032−、又は−C(=O)−Z1−R032−である。Z1は酸素原子又はNH、R032は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、アルケニレン基又はフェニレン基であり、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。M-は非求核性対向イオンを表す。f1は0≦f1≦0.3、f2は0≦f2≦0.3、f3は0≦f3≦0.3、0≦f1+f2+f3≦0.3である。)
一般式(K−2)中、R103は水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アシル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又はアリーロキシ基であり、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はラクトン環を有していてもよい。
従来型の塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシル基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド類、イミド類、カーバメート類等が挙げられ、特開2008−111103号公報の段落[0146]〜[0164]に記載の1級、2級、3級のアミン化合物、特にはヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環、シアノ基、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物あるいは特許第3790649号公報に記載のカーバメート基を有する化合物を挙げることができる。
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられ、アジド化合物としては、1,1’−ビフェニル−4,4’−ビスアジド、4,4’−メチリデンビスアジド、4,4’−オキシビスアジドが挙げられる。
アルケニルエーテル基を含む化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルなどが挙げられる。
また、有機溶剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対し100〜10,000質量部、特に200〜8,000質量部であることが好ましい。
ポジ型レジスト材料の場合、溶解阻止剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対し0〜50質量部、特に5〜40質量部であることが好ましい。
ネガ型レジスト材料の場合、架橋剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対し0.1〜50質量部、特に1〜40質量部であることが好ましい。
更に、界面活性剤の配合量は、ベースポリマー100質量部に対し0.0001〜10質量部、アセチレンアルコール類の配合量は、ベースポリマー100質量部に対し0〜5質量部が好ましく、式(1)の塩基性化合物以外の従来型の塩基性化合物及びポリマー型のクエンチャーの配合量は、ベースポリマー100質量部に対し0〜5質量部、特に0〜4質量部が好ましい。
また、化学増幅ネガ型レジスト材料の場合も、公知のリソグラフィー技術を採用し得る。
(式中、RQ1は、水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はRQ1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。RQ2は3級アルキル基であり、RQ3、RQ4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。)
{式中、RQ1〜RQ4及びmは前記と同様である。X1はハロゲン原子を示す。X2はハロゲン原子又は水酸基を示す。また、式中の(C)は、一般式(B)で示される3級アルコールRQ2OHからH2Oが脱離(脱水)した三置換又は四置換オレフィンを示す。}
[合成例1−1]4−クロロ酪酸=1−エチルシクロペンチルの合成
窒素雰囲気下、1−シクロペンチルアルコール69g、4−クロロ酪酸クロリド118g、テトラヒドロフラン250gの混合溶液に、ピリジン64gとテトラヒドロフラン60gの混合溶液を氷冷下15℃以下で滴下した。室温で一昼夜撹拌後、反応溶液を氷冷し、水100gを滴下して反応を停止した。通常の水系後処理の後、減圧蒸留(93℃/40Pa)を行い、4−クロロ酪酸=1−エチルシクロペンチル122gを得た(収率93%)。
窒素雰囲気下、4−クロロ酪酸=1−エチルシクロペンチル15g、アニリン19g、2,6−ルチジン7.3g、ヨウ化ナトリウム1.5gの混合溶液を80℃に加熱し、同温度にて36時間撹拌を行った。反応溶液を冷却し、水15gを滴下して反応を停止し、通常の水系後処理の後、減圧蒸留(135℃/13Pa)を行い、4−(フェニルアミノ)酪酸=1−エチルシクロペンチル14gを得た(収率76%)。
IR(D−ATR):ν=3403、2966、2876、1724、1603、1507、1449、1435、1380、1322、1261、1164、991、954、842、750、693cm-1。
1H−NMR(300MHz in DMSO−d6):δ=7.04(2H、m)、6.50(3H、m)、5.55(1H、m)、2.98(2H、m)、2.35(2H、t)、2.10−1.85(4H、m)、1.74(2H、m)、1.69−1.45(6H、m)、0.80(3H、t)ppm。
アニリンの代わりに4−メトキシアニリンを使用した以外は、[合成例1−2]と同様の方法により4−(4−メトキシフェニルアミノ)酪酸=1−エチルシクロペンチルを得た(収率73%)。
4−クロロ酪酸クロリドの代わりに、4−クロロ吉草酸クロリドを使用した以外は、[合成例1−1]と同様の方法により4−クロロ吉草酸=1−エチルシクロペンチルを得た(収率89%)。
4−クロロ酪酸=1−エチルシクロペンチルの代わりに、[合成例3−1]で合成した4−クロロ吉草酸=1−エチルシクロペンチルを使用し、精製にクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)を行った以外は[合成例1−2]と同様の方法により4−(フェニルアミノ)吉草酸=1−エチルシクロペンチル(アミン3)を得た(収率69%)。
上記[合成例1〜3]と同様の方法により、各種対応するハロアルカンカルボン酸エステルとアミンとを反応させ、アミン4〜42を合成した。
下記に本発明のアミン1〜42の構造を示す。
レジスト材料に添加される高分子化合物として、各々のモノマーを組み合わせてテトラヒドロフラン溶剤下で共重合反応を行い、メタノールに晶出し、更にヘキサンで洗浄を繰り返した後に単離、乾燥して、以下に示す組成の高分子化合物(ポリマー1〜12)を得た。得られた高分子化合物の組成は1H−NMR、分子量及び分散度はゲルパーミエーションクロマトグラフ(溶剤:テトラヒドロフラン(THF))により確認した。
上記で合成した高分子化合物を用いて、界面活性剤として住友スリーエム(株)製界面活性剤のFC−4430を100ppm溶解させた溶剤に表1〜5に示される組成で溶解させた溶液を、0.2μmサイズのフィルターで濾過してポジ型レジスト材料及びネガ型レジスト材料を調製した。
表1〜5中の各組成は次の通りである。
ポリマー1〜12(前記構造式参照)
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
CyH(シクロヘキサノン)
PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)
CyP(シクロペンタノン)
比較アミン1〜5(下記構造式参照)
スルホニウム塩型クエンチャー(下記構造式参照)
表1〜3に示すレジスト材料を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A940(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを80nmにした。これをArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製、NSR−S610C,NA1.30、σ0.98/0.78、35度クロスポール照明、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いて、ウエハー上寸法が70nmスペース,200nmピッチのマスクを用いて露光し、表1〜3に記載の温度で60秒間PEBを行い、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行って、寸法が60nmスペース,200nmピッチのトレンチパターンを得た。(株)日立ハイテクノロジーズ製測長SEM(CG−4000)を用いて、露光量を変化させて露光した時にトレンチの寸法が60nmになっている時の感度と、フォーカスを変化させて露光した時にトレンチの寸法が55〜65nmの範囲内に入っている時のフォーカスマージン(DOF)を求めた。
結果を表1〜3に示す。
下記表4,5中に示されるレジスト材料を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)ベーパープライム処理したSi基板上にスピンコートし、ホットプレートを用いて110℃で60秒間プリベークして80nmのレジスト膜を作製した。これに、(株)日立製作所製HL−800Dを用いてHV電圧50keVで真空チャンバー内描画を行った。
描画後、直ちにホットプレート上90℃で60秒間PEBを行い、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行ってパターンを得た。
得られたレジストパターンについて次の評価を行った。
ポジ型レジスト膜の場合、120nmのトレンチを寸法通りで解像する露光量における最小のトレンチの寸法を解像力とした。ネガ型レジスト膜の場合、120nmの孤立ラインを寸法通りで解像する露光量における最小の孤立ラインの寸法を解像力とした。なお、実施例2−1〜2−17、比較例2−1はポジ型レジスト材料、実施例2−18、比較例2−2はネガ型レジスト材料である。
結果を表4,5に示す。
Claims (10)
- ベースポリマーと、下記一般式(1)で示される塩基性化合物と、酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅レジスト材料。
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はR1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。R2は酸不安定基であり、R3、R4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。) - 更に、有機溶剤を含有する化学増幅ポジ型レジスト材料であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅レジスト材料。
- 更に、溶解阻止剤を含有するものであることを特徴とする請求項2に記載の化学増幅レジスト材料。
- 更に、有機溶剤を含有する化学増幅ネガ型レジスト材料であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅レジスト材料。
- 更に、架橋剤を含有するものであることを特徴とする請求項4に記載の化学増幅レジスト材料。
- 更に、界面活性剤を配合してなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化学増幅レジスト材料。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 高エネルギー線で露光する工程が、波長193nmのArFエキシマレーザー又は波長248nmのKrFエキシマレーザーによることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
- 高エネルギー線で露光する工程が、電子ビーム又は波長3〜15nmの真空紫外線によることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
- 下記一般式(Q)で示される分子量240以上の塩基性化合物。
(式中、RQ1は、水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、又は炭素数4〜12の複素環含有基であり、これらの基が複合してもよく、またこれらの基がヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、スルホン酸エステル基、スルホニル基、ラクトン環、カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、カーボネート基、スルフィド基、−N=CR−O−、−N=CR−S−、=N−O−N=のいずれかを有していてもよく、又はRQ1が酸不安定基であってもよい。Rは水素原子、メルカプト基、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいは式(1)中の窒素原子と結合して環を形成していてもよい。RQ2は3級アルキル基であり、RQ3、RQ4は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。mは2〜4の整数である。)
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