JP6717338B2 - 高分子化合物、レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

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本発明は、機能性材料、医薬・農薬等の原料として有用な単量体、該単量体に由来する繰り返し単位を含む高分子化合物、該高分子化合物を含むレジスト材料、及び該レジスト材料を用いたパターン形成方法に関する。
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。特に、フラッシュメモリー市場の拡大と記憶容量の増大化が微細化を牽引している。最先端の微細化技術として、ArFリソグラフィーのパターンの両側の側壁に膜を形成して、1つのパターンから線幅が半分で2つのパターンを形成するダブルパターニング(SADP)による20nmノード台のデバイスの量産が行われている。次世代の10nmノードの微細加工技術としては、SADPを2回繰り返すSAQPが候補であるが、CVDによる側壁膜の形成とドライエッチングによる加工とを数多く繰り返すこのプロセスは非常に高価であると指摘されている。波長13.5nmの極端紫外線(EUV)リソグラフィーは、1回の露光で10nm台の寸法のパターン形成が可能であるが、レーザーパワーが未だ低く、生産性が低い問題がある。微細加工の行き詰まりにより、BiCSに代表される縦方向に積層させたフラッシュメモリー等の3次元デバイスの開発が進められているが、これもコスト高なプロセスとなる。
近年、有機溶剤現像が再び脚光を浴びている。解像性の高いポジ型レジスト材料を用いて、有機溶剤現像でネガティブパターンを形成するのである。有機溶剤によるネガティブトーン現像用のArFレジスト材料としては、従来型のポジ型ArFレジスト材料を用いることができ、特許文献1にこれを用いたパターン形成方法が示されている。
有機溶剤現像によってネガティブパターンを形成する方法では、ドライエッチング耐性を有する環状構造等の剛直な保護基が外れた膜がネガティブパターンとして残るために、ドライエッチング耐性が不足する。このため、有機溶剤現像によるネガティブパターン形成には大きな課題が残っている。
一方、アルカリ水溶液による現像でネガティブパターンを形成する方法も検討がなされてきた。上記方法に用いるレジスト材料としては、ベース樹脂の繰り返し単位中にγ−ヒドロキシカルボン酸を持ち、露光後の加熱によりラクトン環を形成する極性変化型のネガ型レジスト材料(特許文献2)、アルコール性ヒドロキシ基含有の(メタ)アクリレート単位とフルオロアルコール含有単位とを含む共重合体をベース樹脂として、架橋剤を用いたネガ型レジスト材料(特許文献3)、α−ヒドロキシアクリレート及びラクトン単位(特許文献4)、α−ヒドロキシアクリレート及び各種フルオロアルコール単位(特許文献5〜7)、モノ(メタ)アクリロイルオキシピナコール単位及びフルオロアルコール単位(特許文献8)をそれぞれ組み合わせた架橋剤架橋型のネガ型レジスト材料等が挙げられる。
これらのうち、特許文献2記載のものは、架橋反応ではない極性変換型のネガ型レジスト材料であるが、γ−ヒドロキシカルボン酸単位は現像後のパターンの膨潤を引き起こした。一方、特許文献3〜7記載のものは、いずれも架橋型のネガ型レジスト材料である。アルコール性ヒドロキシ基等と架橋剤によるネガパターン形成では、膨潤によるパターン間のブリッジやパターン倒れが発生しやすいという問題があったが、フルオロアルコール単位の導入により膨潤の低減効果が確認された。また、極性変化型のネガ型パターン形成の最近の例としては、極性変化基として、3級のヒドロキシ基、3級のエーテル結合、3級のエステル結合又はアセタール結合等の極性単位を持つベース樹脂が提案されている。この中でも、3級のヒドロキシ基を1つ持った極性単位を用いることで、現像後に膨潤しにくいという特徴が確認されているが、一方で未露光部と露光部の現像液に対する溶解速度差が十分ではないために、ラインアンドスペースパターンにおいてパターン底部が裾を引く、所謂テーパー形状となる等の問題があった(特許文献9〜10、非特許文献1)。
前述した一連のネガ型パターンの形成方法は、いずれも、100nm台のパターン形成において一定の成果が得られたが、100nm以細のパターン形成においてはパターン膨潤によるブリッジや倒れ、パターン底部の裾引き等が避けられず、性能が不十分である。近年鋭意検討がなされている有機溶剤現像によるネガティブパターン形成プロセスでは、現像液に用いる有機溶剤は、従来のアルカリ現像液と比べるとコスト高となる。エッチング耐性向上の観点からも、剛直な主鎖構造が膜中に残存し、従来のアルカリ現像が可能な高解像性のネガ型レジスト材料が望まれている。
特許第4554665号公報 特開2003−195502号公報 国際公開第2004/074936号 特開2005−3862号公報 特開2005−3863号公報 特開2006−145775号公報 特開2006−317803号公報 特開2006−215067号公報 米国特許第7300739号明細書 米国特許第7563558号明細書
Proc. SPIE vol. 5376, p71 (2004)
微細化要求の厳しい近年、検討がなされている有機溶剤現像によるネガティブパターン形成では、レジスト膜に残るネガティブパターンは露光前と比べ炭素密度が減少することになる。そのため、エッチング工程での耐性、エッチング後のパターン形状の維持が課題となる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、酸の作用により極性が変化する置換基を有する重合性単量体、これから得られる高分子化合物、これをベース樹脂として含有するレジスト材料、及び該レジスト材料を用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、後述する式(1a)及び/又は(1b)で表される高分子化合物をベース樹脂として含有するレジスト材料を用いることにより、高解像で、エッチング耐性にも優れたアルカリ現像液に不溶なネガティブパターン形成が可能となることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記高分子化合物、レジスト材料及びパターン形成方法を提供する。
〔1〕
下記式(1a)で表される繰り返し単位及び下記式(1c)で表される繰り返し単位を含み、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が低下することを特徴とする高分子化合物。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xaは、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数〜9の環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。なお、式中、炭素数の総和について、5≦Xa+Za+R2+R3≦12を満たすものとする。)
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R4とR5とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。X1は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表し、該2価炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。Z1は、炭素数〜20の環状の3〜5価の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。k1は、0又は1を表す。k2は、2〜4の整数を表す。)
〔2〕
更に、下記式(A)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする〔1〕に記載の高分子化合物。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。ZAは、炭素数1〜20のフルオロアルコール含有置換基を表す。X2は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、ナフチレン基、−O−R01−、又は−C(=O)−Z2−R01−を表し、Z2は、酸素原子又はNHを表し、R01は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、フェニレン基、又はナフチレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。)
〔3〕
更に、下記式(B)〜(D)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の高分子化合物。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。ZBは、炭素数1〜20のフェノール性ヒドロキシ基含有置換基を表す。ZCは、炭素数1〜20のカルボキシル基含有置換基を表す。ZDは、ラクトン骨格、スルトン骨格、カーボネート骨格、環状エーテル骨格、酸無水物骨格、アルコール性ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基又はカルバモイル基を含有する置換基を表す。X2は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、ナフチレン基、−O−R01−、又は−C(=O)−Z2−R01−を表し、Z2は、酸素原子又はNHを表し、R01は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、フェニレン基、又はナフチレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。)
〔4〕
下記式(1a)で表される繰り返し単位、及び下記式(f1)〜(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含み、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が低下することを特徴とする高分子化合物を含むベース樹脂、並びに有機溶剤を含有し、架橋剤を含有しないことを特徴とするレジスト材料。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xaは、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数〜9の環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。なお、式中、炭素数の総和について、5≦Xa+Za+R2+R3≦12を満たすものとする。)
Figure 0006717338
(式中、R11は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R12は、単結合、フェニレン基、−O−R21−又は−C(=O)−Z22−R21−を表し、Z22は、酸素原子又はNHを表し、R21は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。Lは、単結合、又は−Z33−C(=O)−O−を表し、Z33は、炭素数1〜20のヘテロ原子で置換されていてもよい直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。Z11は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R22−、又は−C(=O)−Z44−R22−を表し、Z44は、酸素原子又はNHを表し、R22は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R13〜R20は、それぞれ独立に、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。M-は、非求核性対向イオンを表す。)
〔5〕
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の高分子化合物を含むベース樹脂、酸発生剤及び有機溶剤を含有することを特徴とするレジスト材料。
〔6〕
〔5〕に記載のレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理後に高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、加熱処理後に現像液を用いてパターンを得ることを特徴とするパターン形成方法。
〔7〕
アルカリ現像液を用いて未露光部を溶解させ、露光部が溶解しないネガ型パターンを得ることを特徴とする〔6〕に記載のパターン形成方法。
〔8〕
〔4〕に記載のレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理後に高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、加熱処理後に現像液を用いてパターンを得ることを特徴とするパターン形成方法。
本発明の特定構造の繰り返し単位からなる高分子化合物をベース樹脂として用いたレジスト材料は、波長500nm以下、特に波長300nm以下の放射線、例えばKrFレーザー光、ArFレーザー光、F2レーザー光に対して優れた透明性を有する。現像特性に優れ、高解像で、エッチング耐性にも優れたアルカリ現像液に不溶なネガティブパターンの形成が可能であるため、非常に有用なレジスト材料である。
実施例1−1で得られたジオール1の1H−NMRスペクトルを示す。 実施例1−2で得られたモノマー1の1H−NMRスペクトルを示す。 実施例2−2で得られたモノマー2の1H−NMRスペクトルを示す。 実施例3で得られたモノマー3の1H−NMRスペクトルを示す。 実施例4−1で得られたジオール4の1H−NMRスペクトルを示す。 実施例4−2で得られたモノマー4の1H−NMRスペクトルを示す。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明中、化学式で表される構造によっては不斉炭素が存在し、エナンチオ異性体(enantiomer)やジアステレオ異性体(diastereomer)が存在し得るものがあるが、その場合は一つの式でそれらの異性体を代表して表す。それらの異性体は、単独で用いてもよく、混合物として用いてもよい。
本発明のレジスト材料は、下記式(1a)及び/又は(1b)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物を含むベース樹脂を用いることを特徴とする。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xa、Xbは、それぞれ独立に、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数1〜9の直鎖状、分岐状又は環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。Zbは、これが結合する炭素原子と共に炭素数3〜10の脂環基を形成するのに必要な原子団を示す。なお、式中、炭素数の総和について、Zaが非環状の場合、6≦Xa+Za+R2+R3≦12であり、Zaが環状の場合、5≦Xa+Za+R2+R3≦12、5≦Xb+原子団Zb+R2≦12を満たすものとする。)
上記R2、R3で示す炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基としては、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記R2、R3が互いに結合しこれらが結合する炭素原子と共に形成する脂環基として具体的には、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等を挙げることができる。
上記Zaで示す炭素数1〜9の直鎖状、分岐状又は環状の2価の脂肪族炭化水素基として、具体的には下記のものが例示できる。
Figure 0006717338
(式中、破線は結合手を示す。)
上記Zbは、これが結合する炭素原子と共に炭素数3〜10の脂環基を形成する原子団であるが、この脂環基として具体的には下記のものが例示できる。
Figure 0006717338
(式中、破線は結合手を示す。)
上記式(1a)、(1b)で表される繰り返し単位として具体的に下記のものを例示できる。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
上記式(1a)、(1b)で表される繰り返し単位は、酸不安定基である3級のアルコール性ヒドロキシ基を1つ持つ。そのため、これらからなる高分子化合物をレジスト材料のベース樹脂として用いることで、露光部で発生した強酸の作用により水分子が脱離(以下、脱水という。)し、オレフィンの生成が進行するものと考えられる。置換基R2がメチル基の場合に相当する式(1a−1)、(1b−1)における例を下記式に示す。
Figure 0006717338
(式中、R1、R3、Xa、Xb、Za、Zbは、上記と同じ。)
上記の例に示す通り、本発明の高分子化合物は、露光前は親水性基のヒドロキシ基の存在によりアルカリ現像液への親和性、溶解性が高いが、露光後の露光部ではヒドロキシ基が失われるため、アルカリ現像液への溶解性が低下し、現像液に不溶となる。それに加えて、極性変化後に失われるのは水分子のみであり、炭素密度の変化が極めて小さいことが特徴である。特に、環状の炭化水素基を骨格にもつ場合には、剛直な脂環骨格を維持しつつ極性の変化のみが起こる。即ち、本発明の高分子化合物は、アルカリ現像液に対する溶解コントラストが極めて高いため、架橋剤による不溶化を必ずしも必要としないベース樹脂成分となり得る。また、極性変化後にも高い炭素密度、樹脂膜厚が維持できるため、従来の極性変化型のネガ型レジスト材料、あるいは架橋反応を必須としたネガ型レジスト材料で問題となっている膨潤によるパターン間のブリッジやパターン倒れが発生しにくく、エッチング耐性にも優れるため、より微細なパターンの解像が可能となる。
上記式(1a)の構造に対応する繰り返し単位については、ポジ型レジスト材料のベース樹脂として用いる先行技術(特開2007−322660号公報)が報告されている。この先行技術は、あくまでもポジ型レジスト材料として、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が増大するベース樹脂としての利用を意図しているため、実際には、(1a)の繰り返し単位と共に、アルカリ現像液に極めて親和性の高い(メタ)アクリル酸を酸不安定基で保護した繰り返し単位との共重合体が用いられている。従って、本発明の露光部でアルカリ現像液への溶解性が低下し、現像液に不溶となるネガ型レジスト材料は、この先行技術とは全く異なる技術を提供するものである。
従って、本発明の高分子化合物は、下記式(i)の繰り返し単位を含まない。
Figure 0006717338
一般式(i)において、
Rxは、水素原子、アルキル基又はシアノ基を表す。
Ra1、Ra2は、それぞれ独立に水素原子又は有機基を表す。
Ra3、Ra4は、それぞれ独立に有機基を表す。
Ra3とRa4は互いに結合して環構造を形成してもよい。
Xは、単結合又はアルキレン基を表す。
Yは、炭素原子C1と共に単環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
nは1又2を表す。
未露光部分でのアルカリ現像液に対する優れた溶解性と、露光部分で生成したオレフィンの現像液に対する溶解性の低下を両立するために、上記式(1a)、(1b)で示す構造単位として、重合性官能基を除いた構成炭素数の総和として、Zaが非環状の場合、6≦Xa+Za+R2+R3≦12であり、Zaが環状の場合、5≦Xa+Za+R2+R3≦12、5≦Xb+原子団Zb+R2≦12を満足することが好ましい。炭素数が5未満の場合、未露光部の親水性は極めて高く、現像液溶解速度も高い一方で、露光部、未露光部境界においてアルカリ水溶液を抱き込んで膨潤が生じ易いという問題があり、また、炭素数が12を上回る場合、アルカリ水溶液に対する未露光部溶解速度が低下するため、露光部、未露光部の溶解速度差、即ち溶解コントラストが低下するために好ましくない。
更に、酸拡散長の制御や、エッチング耐性にも有利であることから、上記式(1a)で表される繰り返し単位中、Zaが脂環基であることが好ましく、特にシクロペンタン環、シクロヘキサン環であることが好ましい。同様に式(1b)の繰り返し単位中、原子団Zbが構成する脂環単位としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環及びアダマンタン環であることが好ましい。
上記式(1a)、(1b)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物を得るための単量体は、下記式(2a)、(2b)でそれぞれ示される。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xa、Xbは、それぞれ独立に、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数1〜9の直鎖状、分岐状又は環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。Zbは、これが結合する炭素原子と共に炭素数3〜10の脂環基を形成するのに必要な原子団を示す。なお、式中、炭素数の総和について、Zaが非環状の場合、6≦Xa+Za+R2+R3≦12であり、Zaが環状の場合、5≦Xa+Za+R2+R3≦12、5≦Xb+原子団Zb+R2≦12を満たすものとする。)
上記式(2a)、(2b)で示す単量体は、例えば、下記に示す反応によりそれぞれ得ることができるが、これに限定されない。
Figure 0006717338
(式中、R1〜R3、Xa、Zaは、上記と同じ。なお、炭素数の総和について、5≦Xa+Za+R2+R3≦12を満たすものとする。R6は、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。X3は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基を表す。Mは、Li、Na、K、MgX、ZnXを表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
Figure 0006717338
(式中、R1、R2、Xb、Zbは、上記と同じ。なお、炭素数の総和について、5≦Xb+原子団Zb+R2≦12を満たすものとする。X3は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基を表す。Mは、Li、Na、K、MgX、ZnXを表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
第一段階は、ヒドロキシエステル化合物(3a)又はヒドロキシケトン化合物(3b)と有機金属試薬(4)との付加反応により、ジオール化合物(5a)又は(5b)を得る工程である。
反応は、常法に従って行うことができる。例えば、ヒドロキシエステル化合物(3a)又はヒドロキシケトン化合物(3b)をテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶剤に溶解し、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド等のGrignard試薬、メチルリチウム等のアルキルリチウム試薬等の置換基R2及びR3に対応する有機金属試薬(4)を加えることで、3級アルコールを持つジオール化合物(5a)又は(5b)を得ることができる。有機金属試薬(4)の使用量は、ヒドロキシエステル化合物(3a)又はヒドロキシケトン化合物(3b)のエステル基1モルに対し3.0〜10.0モルが好ましく、3.0〜5.0モルがより好ましい。有機金属試薬(4)の使用量が3.0モル未満であると、ヒドロキシエステル化合物(3a)又はヒドロキシケトン化合物(3b)のもつヒドロキシ基に有機金属試薬(4)の1モル分が消費されるため、エステル基に対する付加反応が完結しない場合があり、一方、10.0モルを超えると、原料費の増加によりコスト面で不利となる場合がある。反応は、必要に応じ冷却あるいは加熱する等して行うことができるが、通常0℃〜溶剤の沸点程度の範囲で行う。反応時間はガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましいが、通常0.5〜24時間程度である。反応混合物から通常の水系処理(aqueous work−up)によりジオール化合物(5a)又は(5b)を得ることができ、必要があれば、蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の常法に従って精製することができる。
第二段階は、ジオール化合物(5a)又は(5b)にエステル化剤(6)を反応させ、単量体(2a)又は(2b)を得る工程である。
反応は、定法に従い行うことができる。エステル化剤(6)としては、酸クロリド(式(6)においてX3が塩素原子の場合)、カルボン酸(式(6)においてX3がヒドロキシ基の場合)、又は酸無水物(式(6)においてX3がアシルオキシ基の場合)が特に好ましい。酸クロリドを用いる場合は、無溶剤あるいは塩化メチレン、アセトニトリル、トルエン、ヘキサン等の溶剤中、ジオール化合物(5a)又は(5b)と、メタクリロイルクロリド等の対応する酸クロリドと、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基とを順次又は同時に加え、必要に応じ冷却あるいは加熱する等して行うのがよい。また、カルボン酸を用いる場合は、トルエン、ヘキサン等の溶剤中、ジオール化合物(5a)又は(5b)とメタクリル酸等の対応するカルボン酸とを酸触媒の存在下加熱し、必要に応じて生じる水を系外に除く等して行うのがよい。上記酸触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。酸無水物を用いる場合は、無溶剤あるいは塩化メチレン、アセトニトリル、トルエン、ヘキサン等の溶剤中、ジオール化合物(5a)又は(5b)と、メタクリル酸無水物等の対応する酸無水物と、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基とを順次又は同時に加え、必要に応じ冷却あるいは加熱する等して行うのがよい。反応時間はガスクロマトグラフィー(GC)やシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)で反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましいが、通常0.5〜24時間程度である。反応混合物から通常の水系処理(aqueous work−up)により単量体(2a)又は(2b)を得ることができ、必要があれば、蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の常法に従って精製することができる。
本発明では、レジスト材料のベース樹脂成分として、上記繰り返し単位(1a)及び/又は(1b)に加え、更に下記式(1c)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物を用いることができる。
Figure 0006717338
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R4とR5とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。X1は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表し、該2価炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。Z1は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の3〜5価の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。k1は、0又は1を表す。k2は、2〜4の整数を表す。)
上記R4及びR5で示す炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、アダマンチル基等のアルキル基が挙げられる。
上記X1で示す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
(式中、破線は結合手を示す。)
上記Z1で示す炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の3〜5価の脂肪族炭化水素基としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
(式中、破線は結合手を示す。)
本発明の式(1a)及び/又は(1b)で表される繰り返し単位と共に、上記式(1c)の繰り返し単位を用いることで、ベース樹脂のアルカリ現像液に対する未露光部溶解速度を更に向上させることができる式(1c)は、式(1a)、(1b)と同様に酸不安定基である3級のアルコール性ヒドロキシ基を、2〜4個持つ繰り返し単位である。露光前は複数個の高極性、親水性基の存在によりアルカリ現像液への親和性、溶解性が高いが、露光後の露光部ではヒドロキシ基が複数個失われるため、アルカリ現像液への溶解性が著しく低下し、現像液に不溶となる。
式(1c)で表される繰り返し単位の具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
本発明の高分子化合物は、式(1a)及び/又は(1b)で表される繰り返し単位に加えて、溶解性制御の目的で、更に下記式(A)〜(D)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。
Figure 0006717338
式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。ZAは、炭素数1〜20のフルオロアルコール含有置換基を表す。ZBは、炭素数1〜20のフェノール性ヒドロキシ基含有置換基を表す。ZCは、炭素数1〜20のカルボキシル基含有置換基を表す。ZDは、ラクトン骨格、スルトン骨格、カーボネート骨格、環状エーテル骨格、酸無水物骨格、アルコール性ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基又はカルバモイル基を含有する置換基を表す。X2は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、ナフチレン基、−O−R01−、又は−C(=O)−Z2−R01−を表し、Z2は、酸素原子又はNHを表し、R01は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、フェニレン基、又はナフチレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。
式(A)で表される繰り返し単位は、アルカリ水溶液との親和性が高いフルオロアルコール含有置換基を有する。これらフルオロアルコール含有単位の好適な例として、特開2007−297590号公報、特開2008−111103号公報、特開2008−122932号公報及び特開2012−128067号公報に記載されている、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基、2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルオキソラン構造等を有する繰り返し単位が挙げられる。これらは3級のアルコール性ヒドロキシ基、又はヘミアセタール構造をもつが、フッ素置換されているため、酸に対する反応性はない。
式(A)〜(C)で表される繰り返し単位は、いずれも酸性度の高いヒドロキシ基プロトンを持つ構造単位のため、導入率を高める程、本発明の高分子化合物のアルカリ溶解性を高めることができる。一方で、これらの単位の過度の導入は、式(1a)又は(1b)で表される繰り返し単位と酸とによって起こる脱水反応がもたらす極性変化、アルカリへの不溶化効果を損なうことになる。従って、式(A)〜(C)で表される繰り返し単位は、未露光部のアルカリ溶解性を補い、露光部のアルカリ不溶化効果を損なわない範囲で導入することが好ましい。
式(A)で表される繰り返し単位としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
式(B)で表される繰り返し単位としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
式(C)で表される繰り返し単位としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
また、フルオロアルコールをアシル基や酸不安定基で保護しておき、アルカリ現像液による加水分解や、露光後の酸による脱保護によって上記式(A)に対応するフルオロアルコール含有単位を発生させることもできる。この場合、好適な繰り返し単位としては、特開2012−128067号公報の段落[0036]〜[0040]に記載されたものや、段落[0041]中の式(2a)、(2b)及び(2f)で表されるもの等が挙げられる。
式(D)で表される繰り返し単位としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中、Meはメチル基を表す。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
更に、本発明の高分子化合物は、下記式(f1)〜(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含んでもよい。
Figure 0006717338
式中、R11は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R12は、単結合、フェニレン基、−O−R21−又は−C(=O)−Z22−R21−を表し、Z22は、酸素原子又はNHを表し、R21は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。Lは、単結合、又は−Z33−C(=O)−O−を表し、Z33は、炭素数1〜20のヘテロ原子で置換されていてもよい直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。Z11は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R22−、又は−C(=O)−Z44−R22−を表し、Z44は、酸素原子又はNHを表し、R22は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。M-は、非求核性対向イオンを表す。
13〜R20は、それぞれ独立に、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。上記1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基、チエニル基等のアリール基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基等が挙げられるが、アリール基が好ましい。また、これらの基の水素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子、ハロゲン原子といったヘテロ原子と置き換わっていてもよく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が介在していてもよく、その結果ヒドロキシ基、シアノ基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、スルホン酸エステル結合、カーボネート結合、ラクトン環、スルトン環、カルボン酸無水物、ハロアルキル基等を形成又は介在してもよい。また、R13とR14とは、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよく、R15、R16及びR17のうちいずれか2つ以上、又はR18、R19及びR20のうちいずれか2つ以上は、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよい。
上記Lが−Z33−C(=O)−O−である場合、Z33で表される炭素数1〜20のヘテロ原子で置換されていてもよい直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
(式中、破線は結合手を示す。)
上記R13とR14とが、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成する場合、又はR15、R16及びR17のうちいずれか2つ以上、あるいはR18、R19及びR20のうちいずれか2つ以上が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成する場合の具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
式中、R23は、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。上記1価炭化水素基としては、R13〜R20の説明において述べたものと同様のものが挙げられる。
式(f2)及び(f3)中のスルホニウムカチオンの具体的な構造としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
-で表される非求核性対向イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン;トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート;トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート;メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネート;ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブチルスルホニル)イミド等のイミド酸;トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエチルスルホニル)メチド等のメチド酸を挙げることができる。
更に、上記非求核性対向イオンとして、下記式(F−1)で表されるα位がフルオロ置換されたスルホネート及び下記式(F−2)で表されるα及びβ位がフルオロ置換されたスルホネートが挙げられる。
Figure 0006717338
式(F−1)中、R31は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表し、エーテル基、エステル基、カルボニル基、ラクトン環又はフッ素原子を有していてもよい。式(F−2)中、R32は、水素原子、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜30の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を表し、エーテル基、エステル基、カルボニル基又はラクトン環を有していてもよい。
本発明の高分子化合物は、更に、オキシラン環又はオキセタン環を有する繰り返し単位(g)を含んでもよい。繰り返し単位(g)を含むと、露光部が架橋するため、本発明の高分子化合物をレジスト材料に用いた場合、アルカリ現像液に対する不溶化能、ネガティブパターンのエッチング耐性の向上が期待できる。オキシラン環、オキセタン環を有する繰り返し単位(g)を与えるモノマーとしては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中、R1は、上記と同じである。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
本発明の高分子化合物は、更に、炭素−炭素二重結合を含有する単量体に由来する繰り返し単位(h)を含んでもよい。繰り返し単位(h)としては、例えば、メタクリル酸メチル、クロトン酸メチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル等の置換アクリル酸エステル類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、ノルボルネン、ノルボルネン誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデセン誘導体等の環状オレフィン類、無水イタコン酸等の不飽和酸無水物、以下に示す単量体等に由来する繰り返し単位が挙げられる。なお、下記式中、R1は、上記と同じである。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
本発明の高分子化合物において、各繰り返し単位の好ましい含有割合は、例えば、以下に示す範囲(モル%)とすることができるが、これらに限定されない。
(I)式(1a)及び/又は(1b)で表される繰り返し単位から選ばれる1種又は2種以上を、0モル%を超え100モル%以下、好ましくは5〜80モル%、より好ましくは10〜60モル%。
(II)式(1c)で表される繰り返し単位から選ばれる1種又は2種以上を、0モル%以上100モル%未満、好ましくは0〜90モル%、より好ましくは0〜80モル%であり、配合する場合は1モル%以上、特に4モル%以上。
(III)式(A)〜(D)で表される繰り返し単位から選ばれる1種又は2種以上を、0モル%以上100モル%未満、好ましくは5〜95モル%、より好ましくは10〜90モル%であり、配合する場合は4モル%以上、特に5モル%以上。
(IV)式(f1)〜(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる1種又は2種以上を、0〜30モル%、好ましくは0〜20モル%、より好ましくは0〜10モル%であり、配合する場合は1モル%以上。
(V)繰り返し単位(g)及び(h)から選ばれる1種又は2種以上を、0〜80モル%、好ましくは0〜70モル%、より好ましくは0〜50モル%。
本発明の高分子化合物を合成する方法としては、例えば、各繰り返し単位を与えるモノマーのうち、所望のモノマーを、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を加えて加熱重合を行う方法が挙げられる。
重合時に使用する有機溶剤としては、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルエチルエトン(MEK)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、γ−ブチロラクトン(GBL)等が挙げられる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が挙げられる。重合温度は、好ましくは50〜80℃である。反応時間は、好ましくは2〜100時間、より好ましくは5〜20時間である。
ヒドロキシスチレン又はヒドロキシビニルナフタレンを共重合する場合は、ヒドロキシスチレン又はヒドロキシビニルナフタレンとその他の単量体とを、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を加えて加熱重合してもよいが、かわりに、アセトキシスチレン又はアセトキシビニルナフタレンを用い、重合後にアルカリ加水分解によってアセトキシ基を脱保護してポリヒドロキシスチレン又はヒドロキシポリビニルナフタレンにしてもよい。
アルカリ加水分解時の塩基としては、アンモニア水、トリエチルアミン等が使用できる。また、反応温度は、好ましくは−20〜100℃、より好ましくは0〜60℃である。反応時間は、好ましくは0.2〜100時間、より好ましくは0.5〜20時間である。
なお、本発明の高分子化合物の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜500,000、より好ましくは3,000〜50,000である。この範囲を外れると、エッチング耐性が極端に低下したり、露光前後の溶解速度差が確保できなくなって解像性が低下したりすることがある。また、本発明の高分子化合物の分散度(Mw/Mn)は、好ましくは1.20〜2.20、より好ましくは1.30〜1.80である。なお、本発明においてMwは、溶剤としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算測定値である。
[レジスト材料]
本発明の高分子化合物は、レジスト材料のベース樹脂として好適である。本発明の高分子化合物をベース樹脂とし、これに有機溶剤、酸発生剤、溶解制御剤、塩基性化合物、界面活性剤、アセチレンアルコール類等を目的に応じ適宜組み合わせて配合してレジスト材料とすればよい。
本発明の高分子化合物を用いると、露光部では上記高分子化合物が触媒反応によりアルカリ現像液に対する溶解速度が低下するので、極めて高感度のレジスト材料とすることができる。本発明のレジスト材料は、レジスト膜としたときの溶解コントラスト及び解像性が高く、露光余裕度があり、プロセス適応性に優れ、露光後のパターン形状が良好でありながら、より優れたエッチング耐性を示し、特に酸拡散を抑制できることから粗密寸法差が小さい。これらのことから、実用性が高く、超LSI用レジスト材料として非常に有効なものとすることができる。特に、酸発生剤を含有させ、酸触媒反応を利用した化学増幅レジスト材料とすると、より高感度のものとすることができると共に、諸特性が一層優れたものとなり、極めて有用なものとなる。
また、本発明のレジスト材料に溶解制御剤を配合することによって、露光部と未露光部との溶解速度の差を一層大きくすることができ、解像度を一層向上させることができる。更に、塩基性化合物を添加することによって、例えば、レジスト膜中での酸の拡散速度を抑制し、解像度を一層向上させることができるし、界面活性剤を添加することによってレジスト材料の塗布性を一層向上あるいは制御することができる。
本発明のレジスト材料は、特に化学増幅ネガ型レジスト材料として機能させるために酸発生剤を含んでもよく、例えば、活性光線又は放射線に感応して酸を発生する化合物(光酸発生剤)を含有してもよい。この場合、光酸発生剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.5〜30質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。
光酸発生剤としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、好適な光酸発生剤としては、特開2009−269953号公報に記載のスルホニウム塩及び同公報記載の(F)成分の光酸発生剤、並びに特許第3995575号公報に記載の光酸発生剤が挙げられ、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、オキシム−O−スルホネート型酸発生剤のいずれでもよい。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸発生剤から発生してくる酸としては、スルホン酸、イミド酸、メチド酸等を挙げることができる。これらの中でα位がフッ素化されたスルホン酸が最も一般的に用いられるが、酸不安定基が脱保護しやすいアセタールの場合は必ずしもα位がフッ素化されている必要はない。
なお、ベース樹脂が式(f1)〜(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つを含んでいる場合は、添加型の酸発生剤は必ずしも必須ではない。
上記酸発生剤としては、下記式(Z1)又は(Z2)で表されるものが好ましい。
Figure 0006717338
式中、R100は、水素原子、フッ素原子、又は水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜35の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。Xc及びXdは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。kは、1〜4の整数を表す。R101、R102及びR103は、それぞれ独立に、置換又は非置換の、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はオキソアルキル基、又は炭素数2〜10の直鎖状又は分岐状のアルケニル基、又は置換又は非置換の、炭素数6〜18のアリール基、又は炭素数7〜19のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を表す。また、R101、R102及びR103のうちのいずれか2つ以上が、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよい。R104及びR105は、それぞれ独立に、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。R106は、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。また、R104とR105とが、互いに結合してこれらが結合する硫黄原子と共に環を形成してもよい。L’は、単結合、エーテル結合、又は水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。
また、上記酸発生剤としては、下記式(Z3)又は(Z4)で表されるものも好ましい。
Figure 0006717338
式中、R101、R102及びR103は、上記と同じ。Aは、水素原子又はトリフルオロメチル基を表す。R107は、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜35の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。R108、R109及びR110は、それぞれ独立に、水素原子、又はヘテロ原子が介在してもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。m及びnは、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す、pは、0〜4の整数を表す。L’は、単結合、エーテル結合、又は水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。
酸発生剤が、上記式(Z3)又は(Z4)で表される酸発生剤であること、好ましくは上記式(Z3)又は(Z4)においてAがトリフルオロメチル基である酸発生剤であることで、例えば、ラインアンドスペースパターンであれば低ラフネス(LWR)で酸拡散長制御が向上したパターンを、また、ホールパターンであれば真円性や寸法制御が向上したパターンを形成することが可能となる。
式(Z1)〜(Z4)で表される酸発生剤の具体例を以下に示すが、これらに限定されない。なお、下記式中、Acはアセチル基を表し、Phはフェニル基を表し、Meはメチル基を表す。Aは、上記と同じである。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
有機溶剤の具体例としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチル−2−n−アミルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸t−ブチル、プロピオン酸t−ブチル、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸イソプロピル、2−ヒドロキシイソ酪酸イソブチル、2−ヒドロキシイソ酪酸n−ブチル等のエステル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;及びこれらの混合溶剤が挙げられる。
塩基性化合物としては、特開2008−111103号公報の段落[0146]〜[0164]に記載の1級、2級、3級のアミン化合物、特に、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環、シアノ基、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、特許第3790649号公報に記載のカーバメート基を有する化合物等が挙げられる。
また、特開2008−158339号公報に記載されているα位がフッ素化されていないスルホン酸、及び特開2013−37092号公報に記載されているカルボン酸の、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩等のオニウム塩を、クエンチャーとして用いることもできる。上記α位がフッ素化されていないスルホン酸塩、及びカルボン酸塩と、光酸発生剤から発生したα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸とが共存すると、α位がフッ素化されていないスルホン酸、及びカルボン酸が塩交換により生じる。このα位がフッ素化されていないスルホン酸、及びカルボン酸の酸強度では、レジスト樹脂は脱保護反応を起こさないため、これらのスルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩はクエンチャーとして機能する。特に、α位がフッ素化されていないスルホン酸、及びカルボン酸のスルホニウム塩及びヨードニウム塩は、光分解性があるために、光強度が強い部分のクエンチ能が低下すると共に、α位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸の濃度が増加する。これによって露光部分のコントラストが向上し、フォーカスマージン(DOF)が更に改善された、寸法制御のよいパターンを形成することが可能となる。
ベース樹脂中の式(1a)又は(1b)で表される極性変化単位が酸に対して鋭敏な反応性を持つ場合、脱離させるための酸は必ずしもα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸でなくてもよく、α位がフッ素化されていないスルホン酸でも脱保護反応が進行する場合がある。このときのクエンチャーとしてはスルホン酸のオニウム塩を用いることができないため、このような場合はカルボン酸のオニウム塩を単独で用いることが好ましい。
α位がフッ素化されていないスルホン酸塩、及びカルボン酸塩の具体例を以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
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Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
界面活性剤としては、特開2008−111103号公報の段落[0165]〜[0166]に記載のものを用いることができる。溶解制御剤としては特開2008−122932号公報の段落[0155]〜[0178]に記載のものを用いることができる。アセチレンアルコール類としては段落[0179]〜[0182]に記載のものを用いることができる。
有機溶剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して50〜10,000質量部が好ましく、100〜5,000質量部がより好ましい。溶解制御剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0〜50質量部が好ましく、0〜40質量部がより好ましい。塩基性化合物の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0〜100質量部が好ましく、0.001〜50質量部がより好ましい。界面活性剤、アセチレンアルコール類の配合量は、その配合目的に応じて適宜選定し得る。
本発明のレジスト材料は、スピンコート後のレジスト表面の撥水性を向上させるために撥水性向上剤を含んでもよい。この撥水性向上剤はトップコートを用いない液浸リソグラフィーに用いることができる。このような撥水性向上剤は特定構造の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有し、特開2007−297590号公報、特開2008−111103号公報、特開2008−122932号公報、特開2012−128067号公報、特開2013−57836号公報に記載されている。
更に、撥水性を向上させるための高分子化合物を具体的に説明すると、1種のフッ素含有単位からなる重合体、2種以上のフッ素含有単位からなる共重合体、又はフッ素含有単位とその他の単位からなる共重合体が好ましい。上記フッ素含有単位及びその他の単位としては以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。なお、下記式中、R55は、水素原子又はメチル基である。
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
Figure 0006717338
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上記撥水性向上剤は、現像液のアルカリ水溶液に溶解する必要がある。前述の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する撥水性向上剤は、現像液への溶解性が良好である。撥水性向上剤として、アミノ基やアミン塩を有する繰り返し単位を含む高分子化合物は、ポストエクスポージャーベーク(PEB)中の酸の蒸発を防いで、現像後のホールパターンの開口不良やラインアンドスペースパターンのブリッジを防止する効果が高い。撥水性向上剤の添加量は、ベース樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
架橋剤は配合しなくてもよいが、架橋剤による架橋反応により、本発明の高分子化合物の極性変化によるネガ型パターン形成を補うことができる。架橋剤の具体例としては、特開2006−145755号公報に記載されているものが挙げられる。架橋剤を用いる場合、本発明の単量体に由来する繰り返し単位の脱水反応による極性変化、溶解性変化がもたらす高解像性能を損ねない範囲で架橋剤を用いることが好ましい。架橋剤を配合する場合、架橋剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して1〜30質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。
[パターン形成方法]
本発明のレジスト材料、例えば、本発明の高分子化合物、有機溶剤、酸発生剤、塩基性化合物等を含む化学増幅レジスト材料を種々の集積回路製造に用いる場合は、公知のリソグラフィー技術を適用することができ、塗布、加熱処理(プリベーク)、露光、加熱処理(ポストエクスポージャーベーク、PEB)、現像の各工程を経て達成される。必要に応じて、更にいくつかの工程を追加してもよい。
例えば、本発明のネガ型レジスト材料を、集積回路製造用の基板(Si、SiO2、SiN、SiON、TiN、WSi、BPSG、SOG、ケイ素含有反射防止膜又は有機炭化水素膜のマルチレイヤー膜)あるいはマスク回路製造用の基板(Cr、CrO、CrON、MoSi、SiO2等)上にスピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の適当な塗布方法により塗布膜厚が0.01〜2.0μmとなるように塗布する。これをホットプレート上で、好ましくは60〜150℃、10秒〜30分間、より好ましくは80〜120℃、30秒〜20分間プリベークする。次いで、紫外線、遠紫外線、電子線(EB)、X線、エキシマレーザー、γ線、シンクロトロン放射線、EUV、軟X線等の高エネルギー線から選ばれる光源で目的とするパターンを所定のマスクを通じて又は直接露光を行う。露光量は、1〜200mJ/cm2程度、特に10〜100mJ/cm2、又は0.1〜100μC/cm2程度、特に0.5〜50μC/cm2となるように露光することが好ましい。次に、ホットプレート上で、好ましくは60〜150℃、10秒〜30分間、より好ましくは80〜120℃、30秒〜20分間PEBする。
更に、0.1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)等のアルカリ現像液を用い、好ましくは3秒〜3分間、より好ましくは5秒〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより、光を照射した部分は現像液に溶解せず、露光されなかった部分は溶解し、基板上に目的のネガ型のパターンが形成される。更に現像工程後に水を用いて、好ましくは3秒〜3分間、より好ましくは5秒〜2分間、浸漬法、パドル法、スプレー法等の常法によりリンスを行うこともできる。なお、本発明のレジスト材料は、特に高エネルギー線の中でもKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EB、EUV、軟X線、X線、γ線、シンクロトロン放射線等による微細パターニングに最適である。
現像後のホールパターンやトレンチパターンを、サーマルフロー、RELACS技術、DSA技術等でシュリンクすることもできる。ホールパターン上にシュリンク剤を塗布し、ベーク中のレジスト層からの酸触媒の拡散によってレジストの表面でシュリンク剤の架橋が起こり、シュリンク剤がホールパターンの側壁に付着する。ベーク温度は、好ましくは70〜180℃、より好ましくは80〜170℃で、ベーク時間は10〜300秒である。最後に、余分なシュリンク剤を除去し、ホールパターンを縮小させる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例等に限定されない。なお、下記例において、Mwは、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPCによるポリスチレン換算値である。また、Meはメチル基を示す。
[1]単量体の合成
[実施例1]モノマー1の合成
Figure 0006717338
[実施例1−1]ジオール1の合成
窒素雰囲気下、1.0mol/L塩化メチルマグネシウム−THF溶液(2,400mL)に、ヒドロキシエステル1(95g、シス異性体/トランス異性体=75/25)のTHF(200mL)溶液を25〜45℃で滴下した。50℃にて10時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、塩化アンモニウム(240g)と2.4質量%塩酸水溶液(2,000g)との混合水溶液を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去の後、減圧蒸留を行い、ジオール1を79g得た(収率83%、シス異性体/トランス異性体=73/27)。なお蒸留後、留分は室温で次第に白色結晶へ固化した。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図1に示す。
沸点:90℃/20Pa。
IR(D−ATR):ν=3292、2969、2933、2859、1464、1435、1377、1367、1336、1305、1265、1229、1203、1150、1067、1037、998、967、951、934、910、875、843、809、768、697、665、615、601、588cm-1
[実施例1−2]モノマー1の合成
窒素雰囲気下、ジオール1(70g)、トリエチルアミン(69g)、THF(300mL)の溶液に、メタクリル酸無水物(84g)を室温下滴下した。40℃で5時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去の後、減圧蒸留を行い、モノマー1を100g得た(収率90%、シス異性体/トランス異性体=75/25)。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図2に示す。
沸点:83℃/5Pa。
IR(D−ATR):ν=3514、2944、2866、1715、1637、1448、1403、1379、1361、1317、1296、1179、1099、1037、1025、1011、935、907、841、815、768、653、594cm-1
[実施例2]モノマー2の合成
Figure 0006717338
[実施例2−1]ジオール2の合成
窒素雰囲気下、1.0mol/L塩化メチルマグネシウム−THF溶液(2,400mL)に、ヒドロキシエステル2(87g、異性体混合物)のTHF(200mL)溶液を25〜45℃で滴下した。50℃にて10時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、塩化アンモニウム(240g)と2.4質量%塩酸水溶液(2,000g)との混合水溶液を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去を行い、ジオール2の粗生物(91g)を得た。この粗生物は特に精製を行わず、そのまま次工程へ進んだ。
[実施例2−2]モノマー2の合成
窒素雰囲気下、ジオール2粗生物(91g)、トリエチルアミン(68g)、THF(300mL)の溶液に、メタクリル酸無水物(83g)を室温下滴下した。40℃で5時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去の後、減圧蒸留を行い、モノマー2を92g得た(2工程の収率72%、異性体比率56/44)。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図3に示す。
沸点:68℃/4Pa。
IR(D−ATR):ν=3475、2969、2875、1715、1635、1452、1402、1377、1323、1298、1159、1010、940、846、815、651、596、564cm-1
[実施例3]モノマー3の合成
Figure 0006717338
窒素雰囲気下、ジオール3(20g)、トリエチルアミン(23g)、THF(100mL)の溶液に、メタクリル酸無水物(28g)を室温下滴下した。40℃で8時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、
溶剤留去の後、減圧蒸留を行い、モノマー3を24g得た(収率78%、異性体比率56/44)。なお、留分は5℃の冷蔵保存下、白色結晶へ固化した。
沸点:67℃/10Pa。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図4に示す。
IR(D−ATR):ν=3496、2958、2932、1715、1636、1450、1403、1375、1332、1316、1296、1259、1243、1179、1136、1124、1029、1012、970、935、917、815、725、652、603、590、568、553cm-1
[実施例4]モノマー4の合成
Figure 0006717338
[実施例4−1]ジオール4の合成
窒素雰囲気下、1.0mol/L塩化メチルマグネシウム−THF溶液(1,800mL)に、ヒドロキシケトン1(100g)のTHF(500mL)溶液を25〜45℃で滴下した。50℃にて10時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、塩化アンモニウム(180g)と2.4質量%塩酸水溶液(1,500g)との混合水溶液を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去を行い、酢酸エチル−ヘキサンにて晶析後、濾過、乾燥を行い、ジオール4を80g得た(収率78%、異性体比率62/38)。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図5に示す。
IR(D−ATR):ν=3324、2995、2935、2896、2855、1449、1376、1353、1314、1302、1267、1247、1227、1186、1126、1082、1049、1031、973、958、931、918、890、840、803、727、669、639cm-1
[実施例4−2]モノマー4の合成
窒素雰囲気下、ジオール4(80g)、トリエチルアミン(91g)、アセトニトリル(700mL)の溶液に、メタクリロイルクロリド(63g)を室温下滴下した。40℃で3時間撹拌後、反応溶液を氷冷し、水(700mL)を滴下して反応を停止した。通常の水系後処理(aqueous work−up)、溶剤留去の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、モノマー4を80g得た(収率73%、異性体比率54/46)。
得られた目的物のスペクトルデータを下記に示す。核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の結果を図6に示す。
IR(D−ATR):ν=3496、2954、2912、2866、1741、1711、1636、1450、1401、1374、1332、1294、1241、1180、1141、1120、1105、1081、1043、1032、1008、935、890、858、832、814、730、698、658、561、552cm-1
[2]高分子化合物の合成
レジスト材料に用いる高分子化合物として、各モノマーを組み合わせてシクロペンタノン溶剤下で共重合反応を行い、ヘキサンに晶出し、更にヘキサンで洗浄を繰り返した後に単離、乾燥して、以下に示す高分子化合物(ポリマー1〜15、比較ポリマー1〜10)を得た。得られた高分子化合物の組成は、1H−NMR及び13C−NMRにて確認した。
[実施例5]ポリマー1
Mw=8,600
Mw/Mn=1.67
Figure 0006717338
[実施例6]ポリマー2
Mw=8,400
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[実施例7]ポリマー3
Mw=8,300
Mw/Mn=1.67
Figure 0006717338
[実施例8]ポリマー4
Mw=8,300
Mw/Mn=1.66
Figure 0006717338
[実施例9]ポリマー5
Mw=8,500
Mw/Mn=1.66
Figure 0006717338
[実施例10]ポリマー6
Mw=8,900
Mw/Mn=1.71
Figure 0006717338
[実施例11]ポリマー7
Mw=8,800
Mw/Mn=1.72
Figure 0006717338
[実施例12]ポリマー8
Mw=8,500
Mw/Mn=1.68
Figure 0006717338
[実施例13]ポリマー9
Mw=8,700
Mw/Mn=1.70
Figure 0006717338
[実施例14]ポリマー10
Mw=8,800
Mw/Mn=1.69
Figure 0006717338
[実施例15]ポリマー11
Mw=9,000
Mw/Mn=1.76
Figure 0006717338
[実施例16]ポリマー12
Mw=8,700
Mw/Mn=1.70
Figure 0006717338
[実施例17]ポリマー13
Mw=8,300
Mw/Mn=1.66
Figure 0006717338
[実施例18]ポリマー14
Mw=8,500
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[実施例19]ポリマー15
Mw=8,800
Mw/Mn=1.71
Figure 0006717338
[比較例1]比較ポリマー1
Mw=8,400
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[比較例2]比較ポリマー2
Mw=8,500
Mw/Mn=1.63
Figure 0006717338
[比較例3]比較ポリマー3
Mw=8,700
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[比較例4]比較ポリマー4
Mw=8,600
Mw/Mn=1.62
Figure 0006717338
[比較例5]比較ポリマー5
Mw=8,400
Mw/Mn=1.66
Figure 0006717338
[比較例6]比較ポリマー6
Mw=8,600
Mw/Mn=1.63
Figure 0006717338
[比較例7]比較ポリマー7
Mw=8,600
Mw/Mn=1.63
Figure 0006717338
[比較例8]比較ポリマー8
Mw=8,500
Mw/Mn=1.61
Figure 0006717338
[比較例9]比較ポリマー9
Mw=8,400
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[比較例10]比較ポリマー10
Mw=8,400
Mw/Mn=1.65
Figure 0006717338
[3]レジスト材料の調製
[実施例20〜34、比較例11〜20]
上記実施例及び比較例で得られた高分子化合物を使用し、下記表1に示す組成でレジスト材料を調合し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することによりレジスト材料R−01〜R−25をそれぞれ調製した。
なお、表1中、光酸発生剤(PAG−1〜PAG−4)、撥水性ポリマー(SF−1)、感度調整剤(Q−1〜Q−4)、架橋剤(XL−1)、及び溶剤は以下の通りである。
光酸発生剤:PAG−1〜PAG−4
Figure 0006717338
感度調整剤:Q−1〜Q−4
Figure 0006717338
撥水性ポリマー:SF−1
Mw=8,700
Mw/Mn=1.85
Figure 0006717338
架橋剤:XL−1
Figure 0006717338
PGEE:プロピレングリコールモノエチルエーテル
DAA:ジアセトンアルコール
GBL:γ−ブチロラクトン
Figure 0006717338
[4]QCM(クォーツクリスタルマイクロバランス)法を用いた現像中のレジスト材料の膨潤評価
[実施例35〜38、比較例21]
上記表1に示す組成で調製した本発明のレジスト材料及び比較例のレジスト材料を、QCM基板に厚さ100nmとなるようにスピンコートし、ホットプレートで100℃、60秒間ベークした。その後、ArFオープンフレーム露光装置で露光量1mJ/cm2から13mJ/cm2までステップ1mJ/cm2で露光し、露光後ホットプレートを用いて表2に示した温度で60秒間PEBした。その後、QCM基板上のレジスト膜を現像解析装置RDA−Qz3(リソテックジャパン(株)製)を用いて、2.38質量%のTMAH水溶液における、現像時間に対するレジスト膜の膜厚変動を観察した。各露光量における現像時間と膜厚変動を示すグラフから、最大膨潤量を示す露光量と、最大膨潤量比(最大膨潤量を初期膜厚で規格化した値)を表2に示す。最大膨潤量比が小さいほどレジスト膜の膨潤が抑制される。
Figure 0006717338
表2の結果から、本発明のレジスト材料は比較例のレジスト材料よりも最大膨潤量比が小さいことが確認された。
[5]耐エッチング性評価
[実施例39〜41、比較例22〜24]
ヘキサメチルジシラザン(HMDS)気相中で表面処理(90℃、60秒間)したシリコンウエハー上に、上記表1に示した本発明のレジスト材料及び比較例用のレジスト材料をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベーク(PAB)し、レジスト膜の厚みを100nmにした。その後、ArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製NSR−307E、NA=0.85)にてウエハー全面をオープンフレーム露光した。その際の露光量は、脱保護反応に十分な量の酸が光酸発生剤から生じるよう50mJ/cm2とした。その後、表3に示した温度で60秒間PEBを施すことにより、レジスト膜を形成するベース樹脂で脱水反応あるいは架橋反応を促進させた。本発明のベース樹脂において、脱水反応を起こした部分は現像時における不溶部分に相当する。露光・PEB処理によるレジスト膜厚減少量の処理前膜厚に対する比率を求めPEBシュリンク量(%)とした。更に、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間現像を行い、その後にレジスト膜厚を測定し、PEB処理後膜厚と現像後膜厚の差分よりミニマム溶解速度(nm/sec)を求めた。PEBシュリンク量又はミニマム溶解速度が小さい方がドライエッチング加工時に必要とされる十分な膜厚を確保でき、あるいは初期膜厚を薄膜化できることで解像性において有利となることから好ましい。結果を表3に示す。
Figure 0006717338
表3の結果から、本発明のレジスト材料は、PEBシュリンク量が小さく、また、ミニマム溶解速度も遅いことが確認された。そのため、現像後のパターン膜厚が厚く残り、パターニング後のエッチング耐性にも優れることが示唆された。
[6]ArF露光パターニング評価(1)
[実施例42〜53、比較例25〜33]
上記表1に示す組成で調製した本発明のレジスト材料及び比較例のレジスト材料を、シリコンウエハーにARC29A(日産化学工業(株)製)を78nmの膜厚で成膜した基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。これをArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製NSR−S307E、NA=0.85、σ0.93/0.74、Annular照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)で、ウエハー上寸法が、スペース幅90nm及びピッチ180nm、スペース幅80nm及びピッチ160nm、並びにスペース幅70nm及びピッチ140nmのラインアンドスペースパターン(LSパターン)と、スペース幅90nm及びピッチ1,650nmのトレンチパターンとの露光を、露光量とフォーカスを変化(露光量ピッチ:1mJ/cm2、フォーカスピッチ:0.025μm)させながら行い、露光後、表4に示した温度で60秒間PEBし、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、純水でリンス、スピンドライを行い、ネガ型パターンを得た。現像後のLSパターン及びトレンチパターンをTD−SEM((株)日立ハイテクノロジーズ製S−9380)で観察した。
[感度評価]
感度として、上記スペース幅90nm及びピッチ180nmのLSパターンが得られる最適な露光量Eop(mJ/cm2)を求めた。結果を表4に示す。この値が小さいほど感度が高い。
[露光裕度(EL)評価]
露光裕度評価として、上記LSパターンにおける90nmのスペース幅の±10%(81〜99nm)の範囲内で形成される露光量から、次式により露光裕度(単位:%)を求めた。結果を表4に示す。
露光裕度(%)=(|E1−E2|/Eop)×100
1:スペース幅81nm、ピッチ180nmのLSパターンを与える最適露光量
2:スペース幅99nm、ピッチ180nmのLSパターンを与える最適露光量
Eop:スペース幅90nm、ピッチ180nmのLSパターンを与える最適露光量
[ラインウィドゥスラフネス(LWR)評価]
上記感度評価における最適露光量で照射して得たLSパターンを、スペース幅の長手方向に10箇所の寸法を測定し、その結果から標準偏差(σ)の3倍値(3σ)をLWRとして求めた。結果を表4に示す。この値が小さいほど、ラフネスが小さく均一なスペース幅のパターンが得られる。
[焦点深度(DOF)評価]
焦点深度評価として、上記トレンチパターンにおける90nmスペース幅の±10%(81〜99nm)の範囲で形成されるフォーカス範囲を求めた。結果を表4に示す。この値が大きいほど、焦点深度が広い。
[解像力評価]
上記70〜90nm(ピッチ140〜180nm)のLSパターンが解像するパターン寸法を解像力とした。結果を表4に示す。この値が小さいほど解像力に優れる。
Figure 0006717338
表4の結果から、本発明のレジスト材料は、実用的な感度であることが確認された。また、露光裕度及び焦点深度も広いマージンがあり、またLWRが比較例のレジストと比べて小さいことが確認された。更に解像力にも優れることが確認された。
[7]ArF露光パターニング評価(2)
[実施例54〜57、比較例34]
表1に示す組成で調製した本発明のレジスト材料及び比較例のレジスト材料を、信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−180(カーボンの含有量が80質量%)を180nm、その上にケイ素含有スピンオンハードマスクSHB−A940(ケイ素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを60nmにした。これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製NSR−S610C、NA1.30、σ0.90/0.72、クロスポール開口35度、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、クロスポール照明)で、ウエハー上寸法が55nm、ピッチ110nmのコンタクトホールパターン(CHパターン)の露光を、露光量とフォーカスを変化(露光量ピッチ:1mJ/cm2、フォーカスピッチ:0.025μm)させながら行い、露光後、表5に示した温度で60秒間PEBし、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、純水でリンス、スピンドライを行い、ネガ型パターンを得た。現像後のCHパターンをTD−SEM((株)日立ハイテクノロジーズ製CG4000)で観察した。
[感度評価]
感度として、上記ホール寸法55nm、ピッチ110nmのCHパターンが得られる最適な露光量Eop(mJ/cm2)を求めた。結果を表5に示す。この値が小さいほど感度が高い。
[露光裕度(EL)評価]
露光裕度評価として、上記CHパターンにおける55nmのホール寸法の±10%(49.5〜60.5nm)の範囲内で形成される露光量から、次式により露光裕度(単位:%)を求めた。結果を表5に示す。
露光裕度(%)=(|E1−E2|/Eop)×100
1:ホール寸法49.5nm、ピッチ110nmのCHパターンを与える最適露光量
2:ホール寸法60.5nm、ピッチ110nmのCHパターンを与える最適露光量
Eop:ホール寸法55nm、ピッチ110nmのCHパターンを与える最適露光量
[寸法均一性(CDU)評価]
上記感度評価における最適露光量で照射して得たCHパターンを、同一露光量ショット内10箇所(1箇所につき9個のCHパターン)の寸法を測定し、その結果から標準偏差(σ)の3倍値(3σ)を寸法均一性(CDU)として求めた。結果を表5に示す。この値が小さいほど、CHパターンの寸法均一性が優れる。
Figure 0006717338
表5の結果から、本発明のレジスト材料は、実用的な感度であることが確認された。また、露光裕度に広いマージンがあり、寸法均一性にも優れることが確認された。
[8]EB描画評価
[実施例58〜61、比較例35,36]
表1に示す組成で調製した本発明のレジスト材料及び比較例のレジスト材料を、HMDS気相中で表面処理(90℃、60秒間)したシリコンウエハー上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを60nmにした。これを電子ビーム描画装置(日本電子(株)製JBX−9000、加速電圧50kV)で、ウエハー上寸法がスペース幅100nm、ピッチ200nmのLSパターンの描画を、照射量を変化(照射量ピッチ:2μC/cm2)させながら行い、描画後、表6に示した温度で60秒間PEBし、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、純水でリンス、スピンドライを行い、ネガ型パターンを得た。現像後のLSパターンをTD−SEM((株)日立ハイテクノロジーズ製S−9380)で観察した。
[感度評価]
感度として、上記スペース幅100nm、ピッチ200nmのLSパターンが得られる最適な露光量Eop(μC/cm2)を求めた。結果を表6に示す。この値が小さいほど感度が高い。
[露光裕度(EL)評価]
露光裕度評価として、上記LSパターンにおける100nmのスペース幅の±10%(90〜110nm)の範囲内で形成される露光量から、次式により露光裕度(単位:%)を求めた。結果を表6に示す。
露光裕度(%)=(|E1−E2|/Eop)×100
1:スペース幅90nm、ピッチ200nmのLSパターンを与える最適露光量
2:スペース幅110nm、ピッチ200nmのLSパターンを与える最適露光量
Eop:スペース幅100nm、ピッチ200nmのLSパターンを与える最適露光量
[ラインウィドゥスラフネス(LWR)評価]
上記感度評価における最適露光量で照射して得たLSパターンを、スペース幅の長手方向に10箇所の寸法を測定し、その結果から標準偏差(σ)の3倍値(3σ)をLWRとして求めた。結果を表6に示す。この値が小さいほど、ラフネスが小さく均一なスペース幅のパターンが得られる。
Figure 0006717338
表6の結果から、本発明のレジスト材料は、実用的な感度であることが確認された。また、露光裕度に広いマージンがあり、LWRが小さいことが確認された。

Claims (8)

  1. 下記式(1a)で表される繰り返し単位及び下記式(1c)で表される繰り返し単位を含み、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が低下することを特徴とする高分子化合物。
    Figure 0006717338
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xaは、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数〜9の環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。なお、式中、炭素数の総和について、5≦Xa+Za+R2+R3≦12を満たすものとする。)
    Figure 0006717338
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R4とR5とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。X1は、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表し、該2価炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。Z1は、炭素数〜20の環状の3〜5価の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成する−CH2−が、−O−又は−C(=O)−で置換されていてもよい。k1は、0又は1を表す。k2は、2〜4の整数を表す。)
  2. 更に、下記式(A)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 0006717338
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。ZAは、炭素数1〜20のフルオロアルコール含有置換基を表す。X2は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、ナフチレン基、−O−R01−、又は−C(=O)−Z2−R01−を表し、Z2は、酸素原子又はNHを表し、R01は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、フェニレン基、又はナフチレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。)
  3. 更に、下記式(B)〜(D)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子化合物。
    Figure 0006717338
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。ZBは、炭素数1〜20のフェノール性ヒドロキシ基含有置換基を表す。ZCは、炭素数1〜20のカルボキシル基含有置換基を表す。ZDは、ラクトン骨格、スルトン骨格、カーボネート骨格、環状エーテル骨格、酸無水物骨格、アルコール性ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホンアミド基又はカルバモイル基を含有する置換基を表す。X2は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、ナフチレン基、−O−R01−、又は−C(=O)−Z2−R01−を表し、Z2は、酸素原子又はNHを表し、R01は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、フェニレン基、又はナフチレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。)
  4. 下記式(1a)で表される繰り返し単位、及び下記式(f1)〜(f3)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種を含み、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が低下することを特徴とする高分子化合物を含むベース樹脂、並びに有機溶剤を含有し、架橋剤を含有しないことを特徴とするレジスト材料。
    Figure 0006717338
    (式中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表し、R2とR3とは、互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂環基を形成してもよい。Xaは、単結合を示すか、メチレン基又はエチリデン基を示す。Zaは、炭素数〜9の環状の2価の脂肪族炭化水素基を示す。なお、式中、炭素数の総和について、5≦Xa+Za+R2+R3≦12を満たすものとする。)
    Figure 0006717338
    (式中、R11は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。R12は、単結合、フェニレン基、−O−R21−又は−C(=O)−Z22−R21−を表し、Z22は、酸素原子又はNHを表し、R21は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、エーテル基(−O−)又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。Lは、単結合、又は−Z33−C(=O)−O−を表し、Z33は、炭素数1〜20のヘテロ原子で置換されていてもよい直鎖状、分岐状又は環状の2価炭化水素基を表す。Z11は、単結合、メチレン基、エチレン基、フェニレン基、フッ素化されたフェニレン基、−O−R22−、又は−C(=O)−Z44−R22−を表し、Z44は、酸素原子又はNHを表し、R22は、炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基、炭素数2〜6の直鎖状、分岐状又は環状のアルケニレン基、又はフェニレン基を表し、カルボニル基、エステル基、エーテル基又はヒドロキシ基を含んでいてもよい。R13〜R20は、それぞれ独立に、水素原子の一部又は全部がヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子が介在していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を表す。M-は、非求核性対向イオンを表す。)
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高分子化合物を含むベース樹脂、酸発生剤及び有機溶剤を含有することを特徴とするレジスト材料。
  6. 請求項5に記載のレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理後に高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、加熱処理後に現像液を用いてパターンを得ることを特徴とするパターン形成方法。
  7. アルカリ現像液を用いて未露光部を溶解させ、露光部が溶解しないネガ型パターンを得ることを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 請求項4に記載のレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理後に高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、加熱処理後に現像液を用いてパターンを得ることを特徴とするパターン形成方法。
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