JP5290947B2 - ポジ型レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
EB用レジスト材料は、実用的にはマスク描画用途に用いられてきた。近年、マスク製作技術が問題視されるようになってきた。露光に用いられる光がg線の時代から縮小投影露光装置が用いられており、その縮小倍率は1/5であったが、チップサイズの拡大と、投影レンズの大口径化と共に1/4倍率が用いられるようになってきたため、マスクの寸法ズレがウエハー上のパターンの寸法変化に与える影響が問題になっている。パターンの微細化と共に、マスクの寸法ズレの値よりもウエハー上の寸法ズレの方が大きくなってきていることが指摘されている。マスク寸法変化を分母、ウエハー上の寸法変化を分子として計算されたMask Error Enhancement Factor(MEEF)が求められている。45nm級のパターンでは、MEEFが4を超えることも珍しくない。縮小倍率が1/4でMEEFが4であれば、マスク制作において実質等倍マスクと同等の精度が必要であることがいえる。
マスク製作用露光装置は線幅の精度を上げるため、レーザービームによる露光装置から電子ビーム(EB)による露光装置が用いられてきた。更にEBの電子銃における加速電圧を上げることによってよりいっそうの微細化が可能になることから、10keVから30keV、最近は50keVが主流であり、100keVの検討も進められている。
ここで、一般的にはレジスト膜の炭素の密度とドライエッチング耐性について相関があるといわれている。吸収の影響を受けないEB描画においては、エッチング耐性に優れるノボラックポリマーをベースとしたレジスト材料が開発されている。
ビニルナフタレン共重合ポリマーをベースとしたArFレジスト材料が提案されている(非特許文献1、特許文献1及び2等参照)。ナフトールを有するメタクリルエステルをベースとしたレジスト材料も提案されている(特許文献3等参照)。ヒドロキシル基を有するナフタレン環はフェノールのような弱酸性を示すために現像時の膨潤防止に対して有効であると期待されている。更に、ナフタレン環はエッチング耐性が高いメリットもある。
フリージングする為のレジストとして、熱で架橋させる物や、光照射によって不溶化させる材料、およびこれらのハイブリッドプロセス用の材料が提案されている。
フェノール性水酸基は、紫外線の照射により架橋する性質があり、波長193nmのArFエキシマレーザーに比較的透明なナフトールを有するレジスト材料が検討されている。
フェノール性水酸基は、現像中の膨潤を低減させて、エッジラフネスを低減させる効果もある。
ナフトールは波長193nmでの透明性が比較的高く、ArF露光で使うことができる。
このように、前記高分子化合物を含むポジ型レジスト材料は、例えば酸発生剤から発生する酸により、繰り返し単位bの酸不安定基が脱離し、レジスト露光部を現像液に溶解させるように変換することで、極めて高精度なパターンが得られる化学増幅ポジ型レジスト材料とすることができる。
また、このような本発明のポジ型レジスト材料、特には化学増幅ポジ型レジスト材料の用途としては、例えば、半導体回路形成におけるリソグラフィーだけでなく、マスク回路パターンの形成、あるいはマイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド回路形成にも応用することができる。
上述のように、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が進むなか、酸拡散を抑えて解像性を確保しつつ、高感度でコントラストも良好であり、なおかつ、ラフネス(LWR)が小さいポジ型レジスト材料が求められていた。
また、R39は互いに同一又は異種の炭素数2〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。
a1は前述と同様である。
この場合、繰り返し単位d〜gの割合は、0≦d+e+f+g≦0.8、特に0≦d+e+f+g≦0.7であることが好ましく、a+b+c+d+e+f+g=1である。
なお、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いたポリスチレン換算による測定値である。
また、組成比率や分子量分布や分子量が異なる2つ以上のポリマーをブレンドすることも可能である。
更に、塩基性化合物を添加することによって、例えばレジスト膜中での酸の拡散速度を抑制し解像度を一層向上させることができるし、界面活性剤を添加することによってレジスト材料の塗布性を一層向上あるいは制御することができる
酸発生剤の具体例としては、例えば、特開2008−111103号公報の段落[0122]〜[0142]に記載されている。
なお、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いたポリスチレン換算による測定値である。
[モノマー合成例]
[モノマー合成例1]5−(メタクリロイルアミノ)−1−ナフトール(モノマー1)の合成
同様の方法でモノマー2〜5を得た。
また、下記合成例で用いたモノマー1〜5及びPAGモノマー1〜3は以下の通りである。
モノマー2:8−(メタクリロイルアミノ)−2−ナフトール
モノマー3:4−(メタクリロイルアミノ)−1−ナフトール
モノマー4:N−(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)4−ビニルベンズアミド
モノマー5:N−(5−ヒドロキシ−1−ナフチル)5−ビニル−1−ナフトアミド
PAGモノマー1:4−メタクリル酸オキシフェニルジフェニルスルホニウム パーフル
オロブタンスルホネート
PAGモノマー2:トリフェニルスルホニウム 2,3,5,6−テトラフルオロ−4−
メタクリロイルオキシベンゼンスルホナート
PAGモノマー3:トリフェニルスルホニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−
2−メタクリロイルオキシプロパン−1−スルホネート
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イルを8.7g、モノマー1を6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:モノマー1=0.30:0.40:0.30
重量平均分子量(Mw)=8,200
分子量分布(Mw/Mn)=1.83
この高分子化合物を(ポリマー1)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー2の6.8g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー2:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.30:0.40
重量平均分子量(Mw)=8,400
分子量分布(Mw/Mn)=1.79
この高分子化合物を(ポリマー2)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、メタクリル酸5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル8.9g、モノマー3を6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:メタクリル酸5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル:モノマー3=0.30:0.40:0.30
重量平均分子量(Mw)=8,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.72
この高分子化合物を(ポリマー3)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー4を9.9g、メタクリル酸1−ヒドロキシナフタレン−5−イル4.6g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル4.5g、溶媒としてテトラヒドロフラン40gを添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー4:メタクリル酸1−ヒドロキシナフタレン−5−イル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル=0.30:0.30:0.20:0.20
重量平均分子量(Mw)=6,900
分子量分布(Mw/Mn)=1.79
この高分子化合物を(ポリマー4)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー5を10.6g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー5:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.30:0.40
重量平均分子量(Mw)=6,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.67
この高分子化合物を(ポリマー5)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、メタクリル酸(2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾオキサゾール−5−イル)8.7g、モノマー1を6.8g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル3.4g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:メタクリル酸(2−オキソ−2,3−ジヒドロベンゾオキサゾール−5−イル):モノマー1:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.20:0.30:0.20
重量平均分子量(Mw)=7,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.83
この高分子化合物を(ポリマー6)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンタン7.4g、モノマー3を6.8g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル6.7g、PAGモノマー1を6.5g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−2−エチル−2−アダマンタン:モノマー3:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー1=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,800
分子量分布(Mw/Mn)=1.81
この高分子化合物を(ポリマー7)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー3を6.8g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル、PAGモノマー2を5.7g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー3:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー2=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.77
この高分子化合物を(ポリマー8)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー2を6.8g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル5.1g、PAGモノマー3を5.6g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー2:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル:PAGモノマー3=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,400
分子量分布(Mw/Mn)=1.75
この高分子化合物を(ポリマー9)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸 9−フルオレニル7.1g、モノマー3を6.8g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル6.8g、PAGモノマー3を5.6g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸 9−フルオレニル:モノマー3:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー3=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.71
この高分子化合物を(ポリマー10)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸 アセナフテニル7.1g、モノマー3を6.8g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル6.8g、PAGモノマー3を5.6g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸 アセナフテニル:モノマー3:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー3=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.77
この高分子化合物を(ポリマー11)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル5.5g、モノマー1を18.1g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1=0.20:0.80
重量平均分子量(Mw)=9,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.88
この高分子化合物を(ポリマー12)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル=0.30:0.20:0.50
重量平均分子量(Mw)=8,200
分子量分布(Mw/Mn)=1.72
この高分子化合物を(比較ポリマー1)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:ヒドロキシスチレン:インデン=0.13:0.77:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,500
分子量分布(Mw/Mn)=1.69
この高分子化合物を(比較ポリマー2)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:4−ヒドロキシスチレン:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル=0.30:0.40:0.30
重量平均分子量(Mw)=8,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.82
この高分子化合物を(比較ポリマー3)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:メタクリル酸 1−ヒドロキシナフタレン−5−イル=0.30:0.40:0.30
重量平均分子量(Mw)=8,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.89
この高分子化合物を(比較ポリマー4)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸 9−フルオレニル:メタクリル酸 1−ヒドロキシナフタレン−4−イル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー3=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,200
分子量分布(Mw/Mn)=1.72
この高分子化合物を(比較ポリマー5)とする。
ArFエキシマレーザーによる露光評価
表1中に示されるレジスト材料を、シリコンウエハーにARC−29A(日産化学工業(株)製)を80nmの膜厚で成膜した基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを80nmにした。これをArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製、NSR−S610C,NA1.30、σ0.98/0.78、35度ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いてAzimuthally偏光照明で40nmライン80nmピッチのパターンを露光し、露光後表1に記載された温度で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行って、寸法が40nmのラインアンドスペースパターンを得た。
40nmラインのラフネス(LWR)を測長SEM((株)日立製作所製S−9380)で測定した。結果を表1に示す。
ポリマー1〜3:上記合成例1〜3で得られた高分子化合物
比較ポリマー1:上記比較合成例1で得られた高分子化合物
酸発生剤:PAG(光酸発生剤)4(下記構造式参照)
塩基性化合物:Quencher1(下記構造式参照)
レジスト表面撥水剤:撥水剤ポリマー1(下記構造式参照)
CyH(シクロヘキサノン)
電子ビーム描画評価
描画評価では、上記で合成した高分子化合物を用いて、界面活性剤として住友スリーエム(株)製界面活性剤のFC−4430を100ppm溶解させた溶媒に、表2に示される組成で溶解させた溶液を、0.2μmサイズのフィルターで濾過してポジ型レジスト材料を調製した。
得られたポジ型レジスト材料を直径6インチのSi基板上に、クリーントラックMark 5(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコートし、ホットプレート上で110℃で60秒間プリベークして100nmのレジスト膜を作製した。これに、(株)日立製作所製HL−800Dを用いてHV電圧50keVで真空チャンバー内描画を行った。
描画後、直ちにクリーントラックMark 5(東京エレクトロン(株)製)を用いてホットプレート上で表に示す温度で60秒間ポストエクスポージャベーク(PEB)を行い、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、ポジ型のパターンを得た。
得られたレジストパターンを次のように評価した。
100nmのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量における、最小の寸法を解像力とし、100nmLSのラフネス(LWR)をSEMで測定した。
レジスト組成とEB露光における感度、解像度、ラフネス(LWR)の結果を表2に示す。
ポリマー1〜12:上記合成例1〜12で得られた高分子化合物
比較ポリマー1〜5:上記比較合成例1〜5で得られた高分子化合物
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
CyH(シクロヘキサノン)
EL(乳酸エチル)
酸発生剤:PAG5、PAG6(下記構造式参照)
塩基性化合物:Amine1、Amine2、Amine3(下記構造式参照)
溶解制御剤:DRI1、DRI2(下記構造式参照)
一方、比較例1〜6では、感度は保てたものの、解像力も劣り、ウィドスラフネス(LWR)も劣化してしまった。
以上の結果から、本発明のポジ型レジスト材料は、十分な解像力と感度とラフネス(LWR)を満たすことがわかった。
Claims (8)
- 前記繰り返し単位aと前記繰り返し単位bに加えて、更に、ヒドロキシル基、ラクトン環、エーテル基、エステル基、カルボニル基、及びシアノ基から選ばれる密着性基を有する繰り返し単位cを含む高分子化合物(ここで0<a<1.0、0<b<1.0、0<c≦0.9、0.2≦a+b+c≦1.0の範囲である。)を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料。
- 前記ポジ型レジスト材料が、化学増幅ポジ型レジスト材料であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料。
- 前記ポジ型レジスト材料が、有機溶剤、溶解制御剤、酸発生剤、塩基性化合物、及び界面活性剤のいずれか1つ以上を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料。
- 少なくとも、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 前記高エネルギー線で露光する工程において、電子ビーム、波長3〜15nmの軟X線、及び波長180〜250nmの範囲の紫外線のいずれかを光源として用いることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
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