JP2012135530A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱を防止しつつ、軸受から漏れ出た潤滑剤が周囲を汚すことを防止できるミシンを提供する。
【解決手段】ミシンは、ベッド部21内に下回転軸36を設けている。下回転軸36の左側に設けた軸受部50は、下回転軸36を受けている。ベッド部21内に設けた軸受支持部61は、軸受部50を支持している。軸受支持部61には、下回転軸36を通す軸受穴部62、63が、軸受部50の左側及び右側に設けてある。軸受穴部62、63の内周壁に沿って、潤滑油溝部64、65が夫々設けてある。潤滑油溝部64、65は、第一供給路を介して軸受部50内に供給した潤滑油が、軸受部50の貫通穴51と下回転軸36との間の隙間を伝って外部に漏れ出た場合に、漏れ出た潤滑油を受けることができる。潤滑油溝部65に接続した排出路83は、潤滑油溝部65に溜まった潤滑油を排出できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、軸受に潤滑剤を供給するミシンに関する。
従来、ミシンのギヤ及び釜等の機構を駆動する回転軸を受ける軸受内に供給した潤滑剤が、回転軸と軸受との間の隙間を通って軸受の外部に漏れてしまう場合がある。この場合、漏れた潤滑剤は被縫製物及び糸を汚す場合がある。これに対し、回転軸と軸受との間の隙間を埋めるオイルシールを備えることで、潤滑剤が軸受の外部に漏れることを防止するミシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−164285号公報
しかしながら前述のミシンでは、回転軸にオイルシールを接触させる必要がある。回転軸が回転した場合、回転軸とオイルシールとの間の摩擦によって、オイルシールは発熱する。この場合、オイルシールの熱がミシン本体に伝わり、作業者に不快感を与えてしまう場合があるという問題点がある。
本発明の目的は、発熱を防止しつつ、軸受から漏れ出た潤滑剤が周囲を汚すことを防止できるミシンを提供することにある。
本発明に係るミシンは、ミシンの駆動により回転する回転軸を受ける軸受部と、前記軸受部のうち少なくとも前記回転軸と接する部分に潤滑剤を供給する供給路と、前記軸受部を外側から覆って支持し、且つ、前記回転軸が通過する軸受穴部を備えた軸受支持部と、前記軸受部のうち、前記回転軸の延びる方向の端部と接する前記軸受支持部に前記軸受穴部の内周壁に沿って設けた溝であって、前記供給路を介して前記軸受部に供給した前記潤滑剤を受ける潤滑剤溝部とを備えている。
本発明によれば、軸受支持部の軸受穴部に設けた潤滑剤溝部が、軸受部から漏れ出た潤滑剤を受けることができるので、潤滑剤が軸受支持部から外部に漏れ出てしまうことを防止できる。従って、ミシンは、軸受支持部の周囲を汚すことがない。ミシンは、潤滑剤溝部によって潤滑剤が外部に漏れ出ることを防止するためのオイルシールが不要となるので、回転軸が回転した場合の発熱を防止できる。従って、作業者は、縫製作業を快適に行うことができる。
本発明において、前記潤滑剤を収容し、且つ、前記供給路と接続する収容部を備え、前記供給路は、前記収容部に収容した前記潤滑剤を、前記軸受部のうち少なくとも前記回転軸と接する部分に供給してもよい。これによって、ミシンは、収容部に収容した潤滑剤を軸受部に供給することができるので、ミシンの外部から潤滑剤を供給する必要がない。
本発明において、前記潤滑剤溝部に接続し、前記潤滑剤溝部で受けた前記潤滑剤を前記潤滑剤溝部から外部へ排出する排出路を備え、前記収容部は、前記排出路と接続しもよい。ミシンは、潤滑剤溝部によって受けた潤滑剤を排出することができるので、潤滑剤溝部に大量の潤滑剤が溜まって溢れることを防止できる。ミシンは、排出路によって排出した潤滑剤を収容部で回収し、軸受部に供給する潤滑剤として再度利用することができる。
本発明において、前記潤滑剤溝部内に配置する部分と、前記ミシンの駆動部に接続する位置に配置する部分とを備えた、紐状の供給部材を備え、前記供給部材は、前記潤滑剤溝部が受けた前記潤滑剤を前記駆動部に供給してもよい。潤滑剤溝部によって受けた潤滑剤は、供給部材によってミシン内の駆動部に直接供給することができるので、収容部に収容した潤滑剤を駆動部に供給するための機構(ポンプ、流路)が不要となる。これによって、ミシンは、ミシン内の構成を単純化することができる。特に駆動部が軸受支持部の近傍にある場合に、ミシンは、ミシン内の構成をより単純化することができる。
本発明において、前記軸受部は、前記供給路を介して供給される前記潤滑剤を、前記回転軸の回転駆動力を利用して前記ミシンの駆動部に供給するポンプを備えていてもよい。これによって、ミシンは、軸受部に供給した潤滑剤を確実に駆動部に供給することができる。ミシンは、ポンプに供給された潤滑剤が軸受部から漏れ出た場合でも、漏れ出た潤滑剤を潤滑剤溝部で受けることができる。
本発明において、前記収容部は、前記潤滑剤を収容可能な油タンクであり、前記油タンクは、開口部を形成する外周壁と、前記開口部に対向する底部と、前記外周壁の内側において、前記開口部と前記底部との間、且つ前記底部と離間した位置に設けた、前記底部に対向する壁部である対向壁と、前記対向壁を前記開口部から前記底部に向かう方向に貫通する収容穴部とを備えていてもよい。使用後の潤滑剤は、開口部を通って対向壁上に落下する。故に、油タンクは、使用後の潤滑剤を確実に回収することができる。対向壁上に落下した潤滑剤は、収容穴部を通って、底壁と対向壁との間の空間に溜まる。ミシンが振動すると、底壁と対向壁との間の空間に存在する潤滑剤に対して振動が加わる。対向壁が設けられているため、潤滑剤が振動しても、潤滑剤は収容部から外部に漏れない。故に、ミシンは、潤滑剤が収容部の外部に漏れることを防止できる。
ミシン1の正面図である。 ミシン1の外観、及びベッド部21の内部構成を示す斜視図である。 ミシン1内部の駆動機構を示す斜視図である。 図2のI−I線における矢視方向断面図である。 ミシン1のベッド部21内を下方から見た図である。 油タンク10の外観を示す斜視図である。 油タンク10の外観を示す斜視図である。 油タンク10の平面図である。 図8のV−V線における矢視方向断面図である。 図5のII−II線における矢視方向断面図である。 図4のIII−III線における矢視方向断面図である。 図4のIV−IV線における矢視方向断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の表面側、背面側、上側、下側、左側、右側を、夫々ミシン1の前側、後側、右側、左側、上側、及び下側とする。
図1及び図2を参照し、ミシン1の全体構造について概略的に説明する。図1に示すように、ミシン1は、ベッド部21、脚柱部22及びアーム部23を備えている。ベッド部21は、左右方向に延びている。ベッド部21は、図示しないテーブル上に設けてある。図2に示すように、ベッド部21は、潤滑油を収容する油タンク10及び全回転釜46等を内部に設けている。脚柱部22は、ベッド部21の右端から上方に延びている。アーム部23は、脚柱部22の上端から左方に延びている。アーム部23は、ベッド部21に対向している。アーム部23は、その左端下方に縫針42(図1参照)を設けている。縫針42は、図示しないミシンモータの駆動に基づいて上下に往復移動する。アーム部23は、その先端前側にスリット45を設けている。スリット45は、上下方向に延びている。天秤44は、スリット45から外部に突出している。天秤44は、縫針42の上下動に伴い、スリット45に沿って上下動する。
図3から図5を参照し、ミシン1の駆動機構について説明する。図3に示すように、ミシン1は、上回転軸31、連結回転軸33、下回転軸36、水平送り軸38及び上下送り軸39を備えている。上回転軸31は、アーム部23(図1参照)内を左右方向に延びている。連結回転軸33は、脚柱部22(図1参照)内を上下方向に延びている。下回転軸36は、ベッド部21(図1参照)内を左右方向に延びている。水平送り軸38は、ベッド部21内であって下回転軸36の後側に設けてある。上下送り軸39は、ベッド部21内であって下回転軸36の前側に設けてある。
上回転軸31は、右端に図示しないミシンモータを設けている。上回転軸31の左右方向略中央部分に設けた軸受部47は、上回転軸31を受けている。軸受部47は円筒形である。軸受部47は、前側に設けた穴から潤滑油を取り込むことができる。後述する第二供給路82は、該穴に接続している。軸受部47は、上回転軸31内に設けた貫通穴(図示略)に第二供給路82から潤滑油を取り込む。貫通穴は、軸受部47と後述する傘状の歯車32近傍とを繋ぐ。貫通穴は、歯車32の近傍に設けた上回転軸31の穴(図示略)から、潤滑油を歯車32に供給することができる。上回転軸31は、軸受部47が上回転軸31を受けている部分の右側且つ歯車32の左側に、クランク17を設けている。
上回転軸31は、その前端に針棒上下動機構41を設けている。針棒上下動機構41は、アーム部23(図1参照)内を上下方向に延びる針棒43を支持している。針棒43は、下端に縫針42を設けている。上回転軸31は、前記ミシンモータの駆動によって回転する。針棒上下動機構41は、上回転軸31の回転によって駆動する。針棒上下動機構41の駆動によって、針棒43は上下動する。
連結回転軸33は、その上端に傘状の歯車34を設けている。歯車34は、上回転軸31に設けた歯車32と噛み合っている。連結回転軸33は、上回転軸31の回転に伴い回転する。連結回転軸33は、その下端に傘状の歯車35を設けている。連結回転軸33は、前記ミシンモータによって回転する上回転軸31の回転駆動力を、下回転軸36に伝達する。
下回転軸36は、その右端に傘状の歯車37を設けている。歯車37は、連結回転軸33の下端に設けた歯車35と噛み合っている。下回転軸36は、連結回転軸33の回転に伴い回転する。軸受部48は、下回転軸36の左右方向略中央部分に設けてある。軸受部48は、下回転軸36を受けている。軸受部48は円筒形である。下回転軸36は、左端に全回転釜46(図2参照)を設けている。全回転釜46は、下回転軸36の回転によって駆動する。全回転釜46は、縫針42の上下動と同期して回転する。
下回転軸36のうち全回転釜46の右側に設けた軸受部50は、下回転軸36を受けている。軸受部50は円筒形である。下回転軸36は、軸受部50内を左右方向に貫通する貫通穴51(図4参照)を通っている。貫通穴51の径は、下回転軸36の径と略同一である。軸受部50は、プランジャーポンプ53(図4参照)を備えている。プランジャーポンプ53は、後述する油タンク10に収容した潤滑油を、第一供給路81を介して吸い込む。プランジャーポンプ53は、吸い込んだ潤滑油を、第二供給路82に送り出す。第二供給路82に送り出した潤滑油は、軸受部47に流れ込む。排出路83は、プランジャーポンプ53から漏れ出た潤滑油を、油タンク10に排出する。軸受部50の詳細は後述する。
上回転軸31に設けたクランク17から後方且つ下方に延びるロッド18は、水平送り軸38に接続している。クランク17から前方且つ下方に延びるロッド19は、上下送り軸39に接続している。クランク17が回転すると、水平送り軸38及び上下送り軸39は揺動する。水平送り軸38は、その左方に水平送り機構380を備える。上下送り軸39は、その左方に上下送り機構390を備える。水平送り機構380及び上下送り機構390は、その前後方向略中央に送り歯49を設けている。送り歯49は、水平送り軸38及び上下送り軸39の揺動に伴って水平送り機構380及び上下送り機構390を介して駆動し、ベッド部21上の加工布(図示略)を前後方向に送る。
図5から図10を参照して、油タンク10について説明する。油タンク10は、半透明の樹脂で形成し、脚柱部22の下方のベッド部21に固定してある。
油タンク10は、底壁102、底壁102の縁から略鉛直方向に立ち上がる外周壁101、外周壁101と接続した第一対向壁113、第二対向壁114で主に形成している。
底壁102は、ベッド部21の前後方向全域に渡って形成した略矩形状の第一底壁1021と、第一底壁1021の左側後端部分から左方に突出した第二底壁1022とで形成している。
第一底壁1021の左端は、前後方向略中央部分が他の左端部分よりも右端側に窪む凹部1213を有している。第一底壁1021は、第一底壁1021の凹部1213後側下面に、第一底壁1021の下面から上方に窪む矩形状の底壁凹部1212を有している。底壁凹部1212は、油タンク10の外側から磁石を嵌めることで、潤滑油収容部12内の潤滑油に含まれる埃、屑等を底壁凹部1212付近に吸着することができる。第一底壁1021の右側前端及び後端は、角部が取り除いた形状となっている。
第二底壁1022は、左右方向に長い略矩形状である。尚、第二底壁1022の右端は、第一底壁1021の後左端と接続している。第一底壁1021、第二底壁1022の外周縁には、略鉛直方向に立ち上がる外周壁101が接続している。
外周壁101は、第一底壁1021右端に接続した側壁1011、第一底壁1021前端に接続した側壁1012、第一底壁1021左端に接続した側壁1013、第一底壁1021後端及び第二底壁1022後端に接続した側壁1014、第二底壁1022前端に接続した側壁1015、第二底壁1022左端に接続した側壁1016を備えている。側壁1011、1012、1014の高さは、略同一である。側壁1013、1015、1016の高さは略同一且つ側壁1011、1012、1014の高さの略1/2である。側壁1013は、第一底壁1021を鉛直方向に伸ばした形状となっているので凹部1213を有している。側壁1012は、高さ方向の中間部から上端が左方に突出している。側壁1016の側壁1014と接続する部分は、側壁1014と同一高さである。側壁1016は、前後方向中央部より前側において側壁1015と略同一高さとなっている。
油タンク10は、側壁1011、1012、1014の高さ方向で略中間位置に第一底壁1021と略平行であり、平面視略矩形状である第一対向壁113を有している。言い換えると、第一対向壁113は、外周壁101の内側において、タンク開口部103(後述)と第一底壁1021との間、且つ第一底壁1021と離間した位置に、第一底壁1021と対向するように設けている。油タンク10は、第一対向壁113の左端から鉛直方向に伸びる側壁1017を有している。側壁1017の前後方向の長さは、第一対向壁113の前後方の長さよりも短い。側壁1017の前後端は、側壁1012、側壁1014と接続していない。第一対向壁113は、側壁1013の上端と接続している。
第一対向壁113は、前後方向中央より前側且つ左右方向中央より右側に収容穴部1131を設けている。収容穴部1131は、外周壁101から離間した位置にある。第一対向壁113は、側壁1012、1014から収容穴部1131側に向かって下方に傾斜する第一傾斜部1132を備えている。第一傾斜部1132は、第一対向壁113の上面に落下した潤滑油を収容穴部1131に導く。第一対向壁113は、収容穴部1131の周囲に収容穴部1131に沿った溝部1133を設けている。溝部1133は、第一対向壁113の上面から下方に向けて設けてある溝である。潤滑油が収容穴部1131を通って第一底壁1021に移動する際、溝部1133は潤滑油に含まれる埃、糸屑等の異物を取り除く。作業者は、溝部1133を利用して、フィルタ(図示略)を取り付けることができる。
油タンク10は、第二底壁1022の上方に第二対向壁114を有している。第二対向壁114は、側壁1015、側壁1016、側壁1014、第一対向壁113と接続している。第二対向壁114の略前側半分は、上方に膨らんだ形状となっている。第二対向壁114の略後側半分は、平坦且つ左端よりも右端が低くなる第二傾斜部1141(図9参照)を形成している。第二対向壁114の右端は、第一対向壁113と接続している。
油タンク10は、第一底壁1021、第二底壁1022、第一対向壁113、第二対向壁114、側壁1011、1012、1013、1014、1015、1016で囲まれた潤滑油収容部12を有する。油タンク10は、第一対向壁113、第二対向壁114、側壁1011、1012、1014、1017で囲まれた潤滑油受部11を有する。潤滑油受部11は、側壁1011、1012、1014、1017の上端で形成したタンク開口部103を介して脚柱部22内から垂れ落ちた潤滑油を受ける。
潤滑油受部11は、第二供給路82及び軸受部47を介して歯車32(図3参照)に供給した潤滑油が、脚柱部22(図1参照)内を下方に垂れ落ちた場合に、垂れ落ちた潤滑油を受けることができる。潤滑油を供給した歯車32が歯車34と共に回転した場合、潤滑油は霧状となって周囲に飛散する場合がある。飛散した霧状の潤滑油は、脚柱部22内に飛散する。潤滑油受部11は、脚柱部22内に飛散した霧状の潤滑油が滴下して下方に垂れ落ちた場合に、垂れ落ちた潤滑油を受けることができる。
ミシン駆動部に供給した潤滑油は、潤滑油受部11の第一対向壁113上面に設けた第一傾斜部1132及び収容穴部1131を通って、潤滑油収容部12に溜まる。
潤滑油収容部12を形成する側壁1012は、側壁1013と接続している部分に側壁1012を貫通する前面穴1211を有している。油タンク10に外部から潤滑油を供給する場合、作業者はミシン1を傾倒位置に切り替え、潤滑油供給用のホース(図示略)を前面穴1211に挿入して潤滑油を供給する。
油タンク10は、第二底壁1022の右側前端から側壁1015に渡って傾斜部1221を形成している。ミシン1を傾倒位置に切り替えた場合、傾斜部1221は、油タンク10が膝操作機構(図示略)と干渉するのを防止する。
油タンク10は、側壁1016に左方に延びる円筒部1223を有している。円筒部1223は、その内側に潤滑油収容部12の内部に貫通する穴を形成している。円筒部1223は、第一供給路81と接続している。プランジャーポンプ53は、第一供給路81を介して潤滑油収容部12の内部の潤滑油を吸い上げる。
以上のように、油タンク10は、脚柱部22の下側を潤滑油受部11が覆っているので、歯車32に供給した潤滑油を潤滑油受部11によって受けることができる。故に、油タンク10は、歯車32に供給した潤滑油を確実に回収することができる。油タンク10は、第一対向壁113、第二対向壁114上に溜まった潤滑油を、収容穴部1131を介して潤滑油収容部12に収容することができる。ミシン1が振動すると、潤滑油収容部12内に収容した潤滑油に対して振動が加わる。しかしながら、油タンク10は第一対向壁113、第二対向壁114を設けているので、潤滑油が振動しても潤滑油は潤滑油収容部12の外部に漏れることがない。
軸受部50とその周辺部について、図4、図5、図11及び図12を参照して説明する。図4に示すように、軸受部50は、左右に伸びる貫通穴51を備えている。下回転軸36は、貫通穴51内を通っている。軸受支持部61は、ベッド部21内に設けてある。軸受支持部61は、軸受部50を周囲から覆って支持している。軸受支持部61は、軸受部50の左右両側に、下回転軸36が通過する軸受穴部62、63を設けている。軸受穴部62は、軸受部50の左側に設けてある。軸受穴部63は、軸受部50の右側に設けてある。軸受穴部62、63の径は、軸受部50の外径と略同一である。軸受穴部62の内周壁に設けた溝部である潤滑油溝部64は、軸受部50の左端と接する部分に設けてある。軸受穴部63の内周壁に設けた溝部である潤滑油溝部65は、軸受部50の右端と接する部分に設けてある。
軸受部50は、左右方向略中央且つ下側に、穴部52を備えている。穴部52は、軸受部50の周壁から中心に向かって延び、貫通穴51に接続している。軸受支持部61は、穴部52の下側に穴部66を備えている。穴部66は、その下側が栓(図示略)によって閉じてある。
図11に示すように、軸受部50は、内部にプランジャーポンプ53を設けている。プランジャーポンプ53は、カム54、プランジャー55、バネ56、流入路57及び流出路58を備えている。カム54は、偏心カムである。カム54は、軸受部50の下側に設けた穴部52の上方に配置している。カム54は、下回転軸36の一部分である。下回転軸36は、カム54に相当する部分で、中心から円周までの距離が、特定の部分で他の部分よりも短くなっている。プランジャー55は、穴部52に内在する。バネ56は、穴部66に内在する。バネ56は、プランジャー55を上方に付勢している。
流入路57は、軸受部50の周壁の前側(図11における左側)から軸受部50の中心に向かって延びる流路である。流入路57は貫通穴51に接続している。流入路57に潤滑油を供給する流路68は、軸受支持部61の下端から上方に伸び、流入路57に接続している。流路68は、その下端に、第一供給路81を接続している。第一供給路81は、図5に示すように油タンク10に接続している。
図11に示すように、流出路58は、貫通穴51から軸受部50の後方(図11における右側)に向かって延びる流路である。流出路58は、軸受部50内で左方(図11における背面側)に曲折する。流出路58は、更に軸受部50の中心方向に曲折して、貫通穴51の内壁に設けた凹状の溜り部59(図4参照)に接続している。流出路58から流出し、溜り部59に溜まった潤滑油は、図示外の流路によって軸受部50の外部に向けて流れ出す。該流路は、溜り部59から軸受支持部61内を下方に延びている。この流路は、その下端に第二供給路82を接続している(図5参照)。図3に示すように、第二供給路82は、ベッド部21内を軸受部50から右方に向かって延び、油タンク10の上側で上方に曲折する。第二供給路82は、脚柱部22(図2参照)内を上方に向かって延び、軸受部47の前側の穴に接続している。
図4に示すように、下回転軸36は、その内部に第三供給路69を設けている。第三供給路69は、下回転軸36内を軸方向に延びる流路である。第三供給路69は、その右端が貫通穴51に設けた溜り部59に接続している。第三供給路69は、その左端が下回転軸36の左側に設けた全回転釜46(図2参照)の内部に接続している。第三供給路69は、溜り部59に溜まった潤滑油を全回転釜46に供給することができる。
図12に示すように、流路71は、軸受支持部61の下端から上方に延びる。流路71は、軸受支持部61に設けた潤滑油溝部65の下側に接続している。流路71は、その下端に排出路83を接続している。排出路83は、油タンク10に接続している(図5参照)。連結流路67は、潤滑油溝部65と流路71との接続部分の後側(図12における右側)に設けてある。連結流路67は、軸受支持部61内を左右方向に延びる。連結流路67の左端は、潤滑油溝部64(図4参照)に接続している。連結流路67の右端は、潤滑油溝部65に接続している。
図3及び図4に示すように、紐状の供給部材91は、その一部分が潤滑油溝部64に浸してある。図3に示すように、供給部材91は、その後端が水平送り軸38内に設けた穴に入っている。供給部材91は、水平送り軸38を介して潤滑油溝部64内の潤滑油を水平送り機構380に供給することができる。
供給部材91は、その前端が上下送り軸39内に設けた穴に入っている。供給部材91は、上下送り軸39を介して潤滑油溝部64内の潤滑油を上下送り機構390に供給することができる。
プランジャーポンプ53の駆動原理について、図11及び図12を参照して説明する。下回転軸36の回転に伴ってカム54が回転した場合、プランジャー55は下方に移動する。プランジャー55が下方に移動すると、軸受部50に設けた穴部52内の圧力は低下する。故に、第一供給路81、流路68及び流入路57を介して油タンク10(図5参照)から穴部52内に潤滑油が流れ込む。穴部52内に流れ込んだ潤滑油は、回転する下回転軸36と軸受部50内の貫通穴51との間の接触部分に付着することで、摩擦による発熱を抑え、焼き付き現象を防止する。
下回転軸36が更に回転すると、プランジャー55は上方に移動する。プランジャー55は、穴部52内にある潤滑油を流出路58に押し出す。流出路58に流れ出た潤滑油は、溜り部59(図4参照)に溜まる。更に、プランジャー55が押し出す潤滑油は、溜り部59に溜まった潤滑油を第二供給路82に送り出す。図3に示すように、第二供給路82に送り出した潤滑油は、軸受部47が受ける上回転軸31内に設けた貫通穴(図示略)に流れ込む。軸受部47は、第二供給路82から貫通穴に流れ込んだ潤滑油を、歯車32に供給する。歯車32に供給した潤滑油は、歯車32が歯車34と共に回転した場合の摩擦による発熱を抑え、焼き付き現象を防止することができる。プランジャー55が押し出す潤滑油は、溜り部59に溜まった潤滑油を、下回転軸36内の第三供給路69(図4参照)に送り出す。第三供給路69に送り出した潤滑油は、全回転釜46に流れ込み、全回転釜46は円滑に駆動する。従って、軸受部50内のプランジャーポンプ53は、油タンク10に収容した潤滑油を、ミシン1内の駆動機構に確実に供給することができる。
潤滑油は、その一部がプランジャーポンプ53の駆動によって油タンク10から軸受部50に流れ込み、軸受部50内の貫通穴51と下回転軸36との間の隙間を伝って軸受部50の左側及び右側に漏れ出る場合がある。この場合、図4に示すように、軸受部50の左側に設けた潤滑油溝部64は、軸受部50の左側に漏れ出た潤滑油を受けることができる。軸受部50の右側に設けた潤滑油溝部65は、軸受部50の右側に漏れ出た潤滑油を受けることができる。故に、潤滑油溝部64、65は、潤滑油が軸受支持部61から外部に漏れ出てしまうことを防止することができる。潤滑油溝部64が受けた潤滑油は、連結流路67(図12参照)を介して潤滑油溝部65に流れる。潤滑油溝部65に溜まった潤滑油は、排出路83を介して軸受支持部61から排出し、油タンク10に流れ込む。故に、潤滑油溝部64、65に大量の潤滑油は溜まらないので、潤滑油溝部64、65から潤滑油が溢れてしまうことを防止できる。排出路83を介して油タンク10に流れ込んだ潤滑油は、軸受部50に供給する潤滑油として再度利用することができる。
供給部材91は、潤滑油溝部64に浸した部分で吸収した潤滑油を、供給部材91の先端に伝える。潤滑油は、供給部材91を伝って、水平送り軸38及び上下送り軸39の左端に設けた水平送り機構380及び上下送り機構390に移動する。故に供給部材91は、水平送り機構380及び上下送り機構390に潤滑油を供給することができる。供給部材91は、簡単な構成でミシン1の駆動機構に潤滑油を供給できるので、ミシン1の構成を単純化できる。駆動機構が軸受部50の近傍にある場合は、ミシン1内の構成を更に単純化することができる。プランジャーポンプ53が駆動していない場合であっても、供給部材91は、ミシン1の駆動機構に潤滑油を供給できる。
以上説明したように、ミシン1は、軸受支持部61に潤滑油溝部64、65を設けることで、軸受部50から漏れ出た潤滑油を、潤滑油溝部64、65によって受けることができる。故に、ミシン1は、潤滑油が軸受支持部61から外部に漏れ出てしまうことを防止できる。従って、ミシン1は、軸受支持部61から外部に漏れ出た潤滑油が周囲を汚すことを防止できる。ミシン1は、潤滑油が軸受支持部61の外部に漏れ出ることを防止するために通常使用するオイルシールが不要となる。故に、ミシン1は、下回転軸36とオイルシールとの間の摩擦による熱の発生を防止できる。ミシン1が発熱しないので、作業者は縫製作業を快適に行うことができる。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。前述の実施形態における潤滑油は、摩擦熱、摩耗を防ぐために使用する他の材料であってもよい。例えば、グリースを使用してもよい。前述の実施形態では、潤滑油は第二供給路82を介して歯車32に供給したが、他の駆動機構に潤滑油を供給してもよい。例えば、歯車35、37に潤滑油を供給してもよい。本発明では、軸受部50はプランジャーポンプ53を備えていなくてもよい。供給部材91は、潤滑油溝部65に浸るように設けてもよい。排出路83は、潤滑油溝部64、65から排出した潤滑油を油タンク10に排出したが、直接プランジャーポンプ53に供給してもよい。連結流路67は、排出路83と接続する潤滑油溝部65に、潤滑油溝部64からの潤滑油を流れやすくするため、右方に向かって下方に傾斜していてもよい。排出路83は、潤滑油溝部65側に設けたが、潤滑油溝部64、65の両方に排出路を設けてもよい。
前述の実施形態では、軸受支持部61の軸受穴部62、63の径は、軸受部50の外径と略同一であったが、軸受穴部62、63の径は、軸受部50の外径より小さくてもよい。このようにすることで、軸受部50から外部に漏れ出た潤滑油を、より確実に潤滑油溝部64、65で受けることができる。故に、潤滑油が軸受支持部61の周囲を汚すことを防止できる。
油タンク10の潤滑油受部11が受けた潤滑油は、軸受部50を介することなく、ミシン1内の駆動機構に直接供給してもよい。例えば、図3に示すように、油タンク10は、その潤滑油受部11に一端側を浸した紐状の供給部材92を設けてもよい。供給部材92は、その他端側が針棒上下動機構41に接続してもよい。ミシン1は、潤滑油が供給部材92を伝って針棒上下動機構41に移動することで、針棒上下動機構41に潤滑油を供給してもよい。
尚、図3の軸受部50は本発明の「軸受部」に相当し、第一供給路81は本発明の「供給部」に相当する。図4の潤滑油溝部64、65が本発明の「潤滑剤溝部」に相当し、油タンク10が本発明の「収容部」に相当する。図3の歯車32は本発明の「駆動部」に相当する。図11のプランジャーポンプ53は本発明の「ポンプ」に相当する。
1 ミシン
10 油タンク
21 ベッド部
22 脚柱部
23 アーム部
32 歯車
36 下回転軸
50 軸受部
53 プランジャーポンプ
61 軸受支持部
62、63 軸受穴部
64、65 潤滑油溝部
81 第一供給路
83 排出路
91 供給部材
101 外周壁
102 底壁
103 タンク開口部
113 対向壁
1131 収容穴部

Claims (6)

  1. ミシンの駆動により回転する回転軸を受ける軸受部と、
    前記軸受部のうち少なくとも前記回転軸と接する部分に潤滑剤を供給する供給路と、
    前記軸受部を外側から覆って支持し、且つ、前記回転軸が通過する軸受穴部を備えた軸受支持部と、
    前記軸受部のうち前記回転軸の延びる方向の端部と接する前記軸受支持部に、前記軸受穴部の内周壁に沿って設けた溝であって、前記供給路を介して前記軸受部に供給した前記潤滑剤を受ける潤滑剤溝部と
    を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 前記潤滑剤を収容し、且つ、前記供給路と接続する収容部を備え、
    前記供給路は、
    前記収容部に収容した前記潤滑剤を、前記軸受部のうち少なくとも前記回転軸と接する部分に供給することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記潤滑剤溝部に接続し、前記潤滑剤溝部で受けた前記潤滑剤を前記潤滑剤溝部から外部へ排出する排出路を備え、
    前記収容部は、前記排出路と接続していることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記潤滑剤溝部内に配置する部分と、前記ミシンの駆動部に接続する位置に配置する部分とを備えた、紐状の供給部材を備え、
    前記供給部材は、前記潤滑剤溝部が受けた前記潤滑剤を前記駆動部に供給することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミシン。
  5. 前記軸受部は、
    前記供給路を介して供給される前記潤滑剤を、前記回転軸の回転駆動力を利用して前記ミシンの駆動部に供給するポンプを備えたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のミシン。
  6. 前記収容部は、前記潤滑剤を収容可能な油タンクであり、
    前記油タンクは、
    開口部を形成する外周壁と、
    前記開口部に対向する底壁と、
    前記外周壁の内側において、前記開口部と前記底壁との間、且つ前記底壁と離間した位置に設けた、前記底壁に対向する壁部である対向壁と、
    前記対向壁を前記開口部から前記底壁に向かう方向に貫通する収容穴部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のミシン。
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