JP2012131338A - 車両の上部車体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の上部車体10は、ルーフパネル25の後端部25aにリヤルーフレール26が設けられ、リヤルーフレール26の車体前方にルーフスティフナ27が設けられ、リヤルーフレール26およびルーフスティフナ27の上方においてルーフパネル25にアンテナ28が設けられている。ルーフスティフナ27は、アンテナ28の前部28dを支持する前支持部51を一体に備えている。また、リヤルーフレール26は、アンテナ28の後部28aを支持する後支持部41を一体に備えている。
【選択図】図4
Description
このように、リインフォースを設けることにより、リインフォースでアンテナを支持してアンテナの支持剛性を確保できる。
すなわち、特許文献1の車両の上部車体は、アンテナを支持するために専用のリインフォースを必要とする(例えば、特許文献1参照。)。
このように、部品点数が多くなることで、部品管理が煩雑になるとともに組立工数が増し、この観点から改良の余地が残されていた。
そこで、請求項2において、後支持部の後ビードを前ビードより車幅方向外側まで延出させるようにした。
このように、アンテナの前部および後部を前後の支持部で支持することで、アンテナを好適に支持してアンテナの支持剛性を確保することができる。
同様に、リヤルーフレールに後支持部を一体に備えることで、リヤルーフレールの一部をアンテナの後部を支持する部位として兼用することができる。
このように、部品点数を減らすことで、部品管理の簡素化を図ることができ、かつ、組立工数を減らすことができる。
これにより、アンテナを空気抵抗(走行風)に影響されることなく安定的に支えることができる。
これにより、前ビードをアンテナの前部外形に沿わせて設けることが可能になり、アンテナの前部を前ビードで強固に支えることができる。
これにより、前ビードに囲われた囲み部位が車両の走行中にルーフパネルに接触して異音、いわゆるビビリ音が発生することを防止できる。
このように、後支持部のうち左右の後ビード部間に開口部を備えることで、車両の上部車体を電着塗装する際に、車両の上部車体(具体的には、リヤルーフレール)内の空気を開口部(すなわち、空気抜孔)から外部に導き出すことができる。
車両の上部車体内の空気を開口部から外部に導き出すことで、車両の上部車体の全体を均一に塗装することができる。
よって、アンテナの後部のうち、左側後部位を左後ビード部で支持するとともに、右側後部位を右後ビード部で支持することができる。
これにより、アンテナの後部を左右の後ビード部で左右の安定性(バランス)よく強固に支えることができる。
このように、前ビードに囲われた囲み部位の後端に窪み部を形成することで、アンテナを車両の上部車体に取り付ける取付ねじを配設する空間や、アンテナ用のワイヤハーネスを配策する空間を確保することができる。
これにより、この空間を利用して取付ねじの配設やワイヤハーネスの配策の自由度を高めることができる。
図1に示すように、車両の上部車体10は、車幅方向に所定間隔をおいて設けられた左右のサイドルーフレール12と、左右のサイドルーフレール12間に設けられたルーフガラス13と、ルーフガラス13の車体後方に設けられたルーフ構造体15と、後開口部17(図3参照)を開閉可能なテールゲート18とを備えている。
具体的には、テールゲート窓ガラス23は、後意匠部22に上端部23aが設けられている。
後意匠部22は、車両の外観性を確保する部位である。
このアンテナ28は、一般に使用されている車両用のルーフトップアンテナである。
このルーフパネル25は、車体前後方向の略中央で、かつ車幅方向中央に取付孔31(図6も参照)が形成され、取付孔31の車体後方に導出口32(図6も参照)が形成されている。
ボルト(取付ねじ)34を取付孔31から突出させ、取付孔31から突出させたねじ部34aにナット35をねじ結合することでアンテナ28がルーフパネル25に取り付けられている。
導出口32は、アンテナ28のワイヤハーネス36を車室39側に導き出すための孔である。
リヤルーフレール26は、アッパレール37およびロアレール38で閉断面状に形成されたレール部材である。
接着剤48は、接着性およびシール性を兼ね備えたシーラーが用いられる。
このように、アッパレール37に後支持部41を一体に備えることで、リヤルーフレール26(具体的には、アッパレール37)の一部をアンテナ28の後部28aを支持する部位として兼用することができる。
この後支持部41は、下方に向けて凹形に形成された補強用の後ビード43と、車幅方向中央に設けられた開口部(以下、「空気抜孔」という)46とを有する。
具体的には、後ビード43は、前部中央領域37aの車幅方向中央37bより左側に設けられた左後ビード部44と、車幅方向中央37bより右側に設けられた右後ビード部45とで構成されている。
左内端部44aは、車幅方向中央37bからL1寸法だけ左寄りに設けられ、車幅方向中央37bの近傍部位に設けられている。
また、左後ビード部44の左外端部44bは、図7に示すように、ルーフスティフナ27の前ビード53の左外端部53bよりL2寸法だけ車幅方向左外側に設けられている。
ここで、ルーフパネル25のうち左後ビード部44に相当する部位25cに、アンテナ28の左側後部位28bが当接されている(設けられている)。
これにより、アンテナ28の左側後部位28bを、ルーフパネル25の部位25cを介して左後ビード部44の左内端部44aで支持することができる。
右内端部45aは、車幅方向中央37bからL1寸法だけ右寄りに設けられ、車幅方向中央37bの近傍部位に設けられている。
また、右外端部45bは、前ビード53の右外端部53cよりL2寸法だけ車幅方向右外側に設けられている。
ここで、ルーフパネル25のうち右後ビード部45に相当する部位25dに、アンテナ28の右側後部位28cが当接されている(設けられている)。
これにより、アンテナ28の右側後部位28cを、ルーフパネル25の部位25dを介して右後ビード部45の右内端部45aで支持することができる。
これにより、アンテナ28の後部28aを後ビード43(左右の後ビード部44,45)で左右の安定性(バランス)よく強固に支えることができる。
よって、車両の走行中にアンテナ28に作用する空気抵抗(走行風)でアンテナ28の後部28aを支える後支持部41に応力(荷重)が集中することが考えられる。
よって、左後ビード部44の左外端部44bが前ビード53の左外端部53bよりL2寸法だけ車幅方向左外側に設けられ、右後ビード部45の右外端部45bが前ビード53の右外端部53cよりL2寸法だけ車幅方向右外側に設けられている。
これにより、後支持部41の剛性を後ビード43で十分に確保することができる。
このように、後支持部41に空気抜孔46を備えることで、車両の上部車体10を電着塗装する際に、図4に示すように、車両の上部車体10(具体的には、リヤルーフレール26)内の空気62を空気抜孔46から外部に導き出すことができる。
車両の上部車体10内の空気を空気抜孔46から外部に導き出すことで、車両の上部車体10の全体を均一に塗装することができる。
このルーフスティフナ27は、前端部25eに接着剤49(図7参照)やスポット溶接などで設けられることでルーフパネル25を補強する部材である。
接着剤49は、接着性およびシール性を兼ね備えたシーラーが用いられる。
このルーフスティフナ27でルーフパネル25を補強することで、ルーフパネル25の前方にルーフガラス13(図1も参照)を設けた場合でも、ルーフパネル25の剛性を十分に確保できる。
このように、ルーフスティフナ27に前支持部51を一体に備えることで、ルーフスティフナ27の一部をアンテナ28の前部28dを支持する部位として兼用することができる。
この前支持部51は、下方に向けて凹形に形成された補強用の前ビード53と、前ビード53の外側に形成された外側隆起部54と、前ビード53の内側に形成された内側隆起部55と、内側隆起部55の内側に形成された囲み部位56とを有する。
換言すれば、前ビード53を略U字状に形成することで、前ビード53は車体前方から車体後方に向けて車幅方向外側に広がるように延出されている。
ここで、図8に示すように、ルーフパネル25のうち前ビード53に相当する部位25gに、アンテナ28の前部28dが当接されている(設けられている)。
このように、アンテナ28の前部28dを前ビード53で強固に支え、アンテナ28の後部28aを後ビード43(左右の後ビード部44,45)で強固に支えることで、アンテナ28が好適に支持されている。
この外側隆起部54は、前ビード53が接着剤49でルーフパネル25に接着された状態で、ルーフパネル25の裏面25fに当接可能な部位である(図4参照)。
この内側隆起部55は、前ビード53が接着剤49でルーフパネル25に接着された状態で、ルーフパネル25の裏面25fに当接可能な部位である(図4参照)。
これにより、アンテナ28の前部28dを、ルーフパネル25の部位25gを介して前ビード53(前支持部51)で支持することができる。
この囲み部位56は、ルーフパネル25から離間可能に下方に向けて凹形に形成され、後端56aに窪み部57が形成されている。
ここで、具体的には、窪み部57は、囲み部位56の後端56aおよび内側隆起部55の両後端55aに形成されているが、囲み部位56の後端56aのみに形成することも可能である。
これにより、囲み部位56が車両の走行中にルーフパネル25に接触して異音(ノイズ)、いわゆるビビリ音が発生することを防止できる。
図4に示すように、ボルト(取付ねじ)34は、前述したように、アンテナ28をルーフパネル25(車両の上部車体10)に取り付けるねじである。
また、ワイヤハーネスは、前述したように、アンテナ用のハーネスである。
そして、リヤルーフレール26をルーフパネル25の後端部25aに接着剤48やスポット溶接などで設け、リヤルーフレール26(具体的には、アッパレール37)に後支持部41を一体に備えた。
また、ルーフスティフナ27をルーフパネル25の前端部25eに接着剤49やスポット溶接などで設け、ルーフスティフナ27に前支持部51を一体に備えた。
さらに、アンテナ28の後部28aを、アッパレール37の後支持部41でルーフパネル25の部位25c、部位25dを介して支持するようにした。
このように、アンテナ28の前部28dおよび後部28aを前後の支持部51,41で支持することで、アンテナ28を好適に支持して、いわゆるアンテナ28の支持剛性を確保することができる。
同様に、アッパレール37に後支持部41を一体に備えることで、アッパレール37の一部をアンテナ28の後部28aを支持する部位として兼用することができる。
このように、部品点数を減らすことで、部品管理の簡素化を図ることができ、かつ、組立工数を減らすことができる。
よって、ルーフガラス付き車両に本発明を適用することで、上述したように、部品点数を減らすことが可能になり、部品管理の簡素化を図るとともに組立工数を減らすことができる。
このため、アンテナ28の後部28aからルーフパネル25の部位25c、部位25d(図8参照)を経て後支持部41に応力(荷重)が集中することが考えられる。
また、ルーフパネル25のうち右後ビード部45に相当する部位25dに、アンテナ28の右側後部位28cが設けられている。
そこで、後支持部41の後ビード43(すなわち、左右の後ビード部44,45)を前ビード53より車幅方向外側まで延出させるようにした。
また、右後ビード部45を前ビード53の右外端部53cよりL2寸法だけ車幅方向右外側まで延出させるようにした。
よって、後支持部41の剛性を後ビード43で十分に確保することができる。
これにより、アンテナ28を空気抵抗に影響されることなく安定的に支えることができる。
例えば、前記実施例では、左右の後ビード部44,45間に空気抜孔46を設けた例について説明したが、これに限らないで、左右の後ビード部44,45を連続させて後ビード43を一本のビードに形成することも可能である。
具体的には、ルーフパネル25に取付孔を形成することで、リヤルーフレール26およびルーフスティフナ27にアンテナ28を直接設けることが可能である。
Claims (5)
- 車両上部のルーフパネルと、前記ルーフパネルの後端部に設けられるとともに車幅方向に延出されたリヤルーフレールと、前記リヤルーフレールの車体前方に設けられるとともに車幅方向に延出されたルーフスティフナと、前記リヤルーフレールおよび前記ルーフスティフナの上方において前記ルーフパネルの上面に設けられたアンテナと、を備えた車両の上部車体であって、
前記ルーフスティフナは、
前記アンテナの前部を支持する前支持部を一体に備え、
前記リヤルーフレールは、
前記アンテナの後部を支持する後支持部を一体に備えたことを特徴とする車両の上部車体。 - 前記前支持部は、
下方に向けて凹形に形成された補強用の前ビードを有し、
前記後支持部は、
下方に向けて凹形に形成されるとともに、車幅方向に沿って前記前ビードより車幅方向外側まで延出された補強用の後ビードを有することを特徴とする請求項1記載の車両の上部車体。 - 前記前支持部は、
前記前ビードが車体前方から車体後方に向けて車幅方向外側に広がるように略U字状に形成され、
前記前ビードに囲われた囲み部位が前記ルーフパネルから離間可能に下方に向けて凹形に形成されたことを特徴とする請求項2記載の車両の上部車体。 - 前記後支持部は、
前記後ビードが左右の後ビード部で構成され、
前記左右の後ビード部間で、かつ車幅方向中央に開口部を備えたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の車両の上部車体。 - 前記前ビードに囲われた囲み部位は、
後端に窪み部が形成されたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の車両の上部車体。
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