本発明の一実施の形態に係る車体構造の代表的な構成は、車両の車室上部を覆うルーフパネルを備えた車体構造において、車体構造はさらに、ルーフパネルの外周を囲う枠体と、ルーフパネルの車室側に位置していて枠体に車幅方向または車両前後方向に差し渡された補強部材とを備え、補強部材は、その長手方向にわたって窪んだ第1溝および第2溝と、第1溝および第2溝に沿ってそれらの上端からそれぞれ外側に張り出している第1フランジおよび第2フランジとを有し、車体構造はさらに、補強部材の第1フランジおよび第2フランジの複数の対応する箇所に塗布され補強部材とルーフパネルとを接着し所定の減衰力を有する各々2つの第1シーラ材を備え、ルーフパネルと補強部材との上下の間隔は、ルーフパネルの車幅方向中央または車両前後方向中央に近付くほど大きく、複数の第1シーラ材の体積は、ルーフパネルの車幅方向中央または車両前後方向中央に近付くほど大きいことを特徴とする。
ルーフパネルの振動のうち、低周波騒音の原因となる低周波を形成する主な振動は、ルーフパネルの車幅方向中央または車両前後方向中央を腹とし、ルーフパネルの外縁付近を節とする太鼓状の振動である。そこで本発明では、ルーフパネルの車幅方向中央または車両前後方向中央に近付くほど、減衰力を有する第1シーラ材の体積が大きくなるように第1シーラ材を塗布している。このため、ルーフパネルの振動のうち、腹に相当する所定箇所の振動をより効果的に減衰させることができる。したがって、車室内での乗員に対する低周波騒音を低減できる。
また本発明では、ルーフパネルと補強部材は、ルーフパネルの車幅方向中央または車両前後方向中央に近付くほど、ルーフパネルの太鼓状の振動と同じストローク方向すなわち上下の間隔が大きい。このため、第1シーラ材の減衰力を十分に発揮させて、ルーフパネルの振動をより効果的に減衰することができる。
さらに本発明では、減衰力を有する第1シーラ材を、補強部材の第1溝および第2溝の上端からそれぞれ外側に張り出している第1フランジおよび第2フランジに塗布している。このため、補強部材の第1フランジおよび第2フランジで第1シーラ材を介してルーフパネルを支えることができ、ルーフパネルの振動をより低減できる。また、補強部材の長手方向にわたって第1溝および第2溝を形成しているため、補強部材の上下の剛性を確保することができる。
上記の補強部材はさらに、各々2つの第1シーラ材の間に位置し第1溝と第2溝との間で長手方向にわたって突出した複数の突出部を有し、車体構造はさらに、複数の突出部に塗布され補強部材とルーフパネルとを接着する所定の複数の第2シーラ材を備えるとよい。
車体構造を組み立てる際、車体骨格を洗浄して埃を除去する工程において、ルーフパネルは、洗浄水圧によって上下に変形する場合がある。そこで本発明では、補強部材の第1溝と第2溝との間に複数の突出部を設けることで、ルーフパネルの上下の変形を、突出部とルーフパネルとの間隔程度に規制している。このため、第1フランジおよび第2フランジとルーフパネルの間で第1シーラ材が潰れて水平方向に延びることを低減し、ルーフパネルと補強部材との接着を確実に行うことができる。また、複数の突出部には、所定の第2シーラ材が塗布されているので、ルーフパネルと補強部材との接着を十分に確保できる。なお第2シーラ材は、ルーフパネルと補強部材を接着できるのであれば、第1シーラ材と同等の減衰力を有するものでなくてよい。このため、製造コストを低減できる。
上記の複数の突出部には、それぞれ、空気抜き用の穴が形成されているとよい。これにより、車体構造を組み立てる際、電着槽に車体を浸漬させる工程において、複数の突出部に設けられた穴によって空気を確実に抜くことができるため、下地の塗装をより確実に行うことができる。
上記の第1フランジおよび第2フランジには、各々2つの第1シーラ材が塗布される複数の対応する箇所において長手方向にわたって降下している各々2つの降下部が形成されているとよい。
このように、第1フランジおよび第2フランジの降下部に第1シーラ材が塗布されているので、車体構造の組み立ての際にルーフパネルが上下に変形した場合であっても、ルーフパネルとの間で第1シーラ材が潰れて水平方向に延びることを低減できる。また、第1フランジおよび第2フランジに、長手方向にわたって降下している降下部を設けたので、剛性を高めることもできる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施例に係る車体構造100を示す図である。図1(a)は、車体構造100が適用された車両102を斜め前方から見た状態を示している。図1(b)は、車体構造100の内部を示している。なお以下各図において、車両前後方向をそれぞれ矢印Front、Back、車幅方向の左右をそれぞれ矢印Left、Right、車両上下方向をそれぞれ矢印Up、Downで例示する。
車体構造100は、図1(a)に示すルーフパネル104を備える。ルーフパネル104は、薄い板状の車体パネルであって、車両102の車室上部106を覆う大きさを有する。車体構造100はさらに、図1(b)に示す枠体108と、補強部材としての複数(ここでは4つ)のクロスメンバ110、112、114、116とを備える。
枠体108は、一対のルーフレール118、120と、ルーフフロントメンバ122と、ルーフエンドメンバ124とを有し、これらの部材によってルーフパネル104の外周を囲っている。一対のルーフレール118、120は、ルーフパネル104の左右の側端側に位置していて、車両前後方向に延びている。ルーフフロントメンバ122は、ルーフパネル104の前端側に位置し、一対のルーフレール118、120の間で車幅方向に延びている。ルーフエンドメンバ124は、ルーフパネル104の後端側に位置し、一対のルーフレール118、120の間で車幅方向に延びている。
複数のクロスメンバ110、112、114、116は、ルーフパネル104の図1(a)に示す車室126側に位置している。またクロスメンバ110、112、114、116は、車両前後方向に所定間隔で離間していて、さらに枠体108の一対のルーフレール118、120の間で車幅方向に差し渡されている。
車体構造100はさらに、図1(b)のハッチングによって示される複数の第1シーラ材128を備える。複数の第1シーラ材128は、接着力に加え、所定の減衰力が付加されたシーラ材であって、熱処理時に硬化させることで所定の性能を発揮する。所定の減衰力とは例えば、損失正接(tanδ)が常温(セ氏20度)で0.5以上と高く、通常の2倍程度の減衰効果のあるものである。複数の第1シーラ材128は、図1(b)に示すように複数のクロスメンバ110、112、114、116の複数の所定箇所に塗布されていて、複数のクロスメンバ110、112、114、116とルーフパネル104(図3(a)参照)とを接着する。
なお図中では、複数のクロスメンバ110、112、114、116のうち、クロスメンバ116の複数(ここでは6つ)の所定箇所に塗布された第1シーラ材130、132、134、136、138、140に代表的に符号を付している。また、クロスメンバ114の複数(ここでは8つ)の所定箇所に塗布された第1シーラ材142、144、146、148、150、152、154、156にも代表的に符号を付している。
図2は、図1の車体構造100の要部を示す図である。図3は、図1(b)の車体構造100のA-A断面およびB-B断面を示す図である。
ここで薄い板状のルーフパネル104は振動しやすく、低周波を形成した場合には車室126内での乗員に対する低周波騒音の原因のひとつになる。ルーフパネル104の振動のうち、低周波騒音の原因となる低周波を形成する主な振動は、ルーフパネル104の車幅方向中央または車両前後方向中央を腹とし、ルーフパネル104の外縁付近を節とする太鼓状の振動である。
そこで車体構造100は、ルーフパネル104と複数のクロスメンバ110、112、114、116との上下方向の間隔を、ルーフパネル104の車幅方向中央に近付くほど大きくしている。すなわち車体構造100では、図3(a)のA-A断面に代表的に示すように、ルーフパネル104とクロスメンバ116との上下方向の間隔が間隔La、Lb、Lc、Ld、Leの順に大きい。このため、ルーフパネル104と複数のクロスメンバ110、112、114、116とは、ルーフパネル104の車幅方向中央に近付くほど、ルーフパネル104の太鼓状の振動と同じストローク方向すなわち上下方向の間隔が大きくなっている。
また車体構造100によれば、所定箇所に塗布された第1シーラ材128は、上方視における面積が同じであったとしても、ルーフパネル104の車幅方向中央に近付くほど上記間隔が大きくなるので、所定箇所に塗布される体積を大きくできる。一例として、クロスメンバ116の6つの所定箇所に塗布された第1シーラ材130、132、134、136、138、140の体積は、図3(a)に示すように、ルーフパネル104の車幅方向中央に近付くほど大きくなっている。すなわち第1シーラ材130、132、134、136、138、140の順に体積が大きい。
このように車体構造100では、ルーフパネル104と複数のクロスメンバ110、112、114、116を第1シーラ材128で接着しつつ、上記の上下方向の間隔が、ルーフパネル104の車幅方向中央に近付くほど大きくなる。このため、車体構造100によれば、複数の第1シーラ材128の減衰力を十分に発揮させて、ルーフパネル104の振動をより効果的に減衰することができる。そして車体構造100によれば、ルーフパネル104の振動のうち、太鼓状の振動の腹に相当する所定箇所の振動をより効果的に減衰させることができ、車室126内での乗員に対する低周波騒音を低減できる。
また図3(b)のB-B断面に代表的に示すように、クロスメンバ114は、第1溝158および第2溝160と、区画壁162と、第1フランジ164および第2フランジ166とを有する。第1溝158および第2溝160は、クロスメンバ114の長手方向である車幅方向にわたって窪んだ部位である。区画壁162は、第1溝158と第2溝160の間に位置して第1溝158と第2溝160を区画している。
第1フランジ164および第2フランジ166は、第1溝158および第2溝160に沿ってそれらの上端168、170からそれぞれ外側に張り出している。また第1フランジ164および第2フランジ166の対応する箇所には、図3(b)に示すように、2つの第1シーラ材146、154が塗布されている。さらに第1フランジ164および第2フランジ166には、2つの降下部172、174が形成されている。2つの降下部172、174は、2つの第1シーラ材146、154が塗布される箇所において、長手方向すなわち車幅方向にわたって降下している。
このように車体構造100では、減衰力を有する第1シーラ材128を、クロスメンバ114の第1溝158および第2溝160の上端168、170からそれぞれ外側に張り出している第1フランジ164および第2フランジ166に塗布している。このため、クロスメンバ114の第1フランジ164および第2フランジ166で第1シーラ材128を介してルーフパネル104を支えることができ、ルーフパネル104の振動をより低減できる。また、クロスメンバ114の長手方向にわたって第1溝158および第2溝160を形成しているため、クロスメンバ114の上下の剛性を確保することができる。
ここで車体構造100を組み立てる際、車体骨格を洗浄して埃を除去する工程において、ルーフパネル104は、洗浄水圧によって上下に変形する場合がある。これに対して車体構造100では、第1フランジ164および第2フランジ166の降下部172、174に第1シーラ材128を塗布している。このため、車体構造100では、組み立ての際にルーフパネル104が上下に変形した場合であっても、ルーフパネル104との間で第1シーラ材124が潰れて水平方向に延びることを低減できる。また、第1フランジ164および第2フランジ166に降下部172、174を設けることで、剛性を高めることもできる。
クロスメンバ114はさらに、図2に示す複数(ここでは2つ)の突出部176、178を有する。突出部176は、図3(b)に示すように区画壁162に形成され、2つの第1シーラ材146、154の間に位置し、第1溝158と第2溝160との間で長手方向である車幅方向にわたって突出している。さらに突出部178には、クロスメンバ114とルーフパネル104とを接着する所定の複数の第2シーラ材180が塗布されている。なお図2に示すように、突出部178は、区画壁162に形成され、2つの第1シーラ材144、152の間に位置し、第1溝158と第2溝160との間で車幅方向にわたって突出していて、さらに図示を省略するが第2シーラ材も塗布されている。
このように車体構造100では、クロスメンバ114の第1溝158と第2溝160との間に複数の突出部176、178を設けることで、ルーフパネル104の上下の変形を、突出部176、178とルーフパネル104との間隔程度に規制している。このため、第1フランジ164および第2フランジ166とルーフパネル104の間で第1シーラ材128が潰れて水平方向に延びることを低減し、これにより、ルーフパネル104とクロスメンバ114との接着を確実に行うことができる。
また複数の突出部176、178には、所定の第2シーラ材180(図3(b)参照)が塗布されているので、ルーフパネル104とクロスメンバ114との接着を十分に確保できる。なお第2シーラ材180は、ルーフパネル104とクロスメンバ114を接着できるのであれば、第1シーラ材128と同等の減衰力を有するものでなくてよい。このため、製造コストを低減できる。
さらに複数の突出部176、178には、図2に示すようにそれぞれ、空気抜き用の穴182、184が形成されている。このため車体構造100では、組み立ての際、電着槽に車体を浸漬させる工程において、複数の突出部176、178に設けられた穴182、184によって空気を確実に抜くことができるため、下地の塗装を確実に行うことができる。また空気抜き用の穴182、184は、突出部176、178に塗布される第2シーラ材180を避ける位置に配置されている。これにより、第2シーラ材180によって穴182、184が塞がれることを防止できる。
図4は、図1(b)の車体構造100のC-C断面および比較例の車体構造300を示す図である。ここで車体構造100を組み立てる際、車体骨格を洗浄して埃を除去する工程では、塗布された第1シーラ材128が熱硬化される前の段階で車体骨格を洗浄する。この洗浄時に、薄い板状のルーフパネル104は、水流によって大きく弾性変形する。そしてルーフパネル104の弾性変形が繰り返されると、複数のクロスメンバ110、112、114、116とルーフパネル104との間で熱硬化前の第1シーラ材128が延ばされて流動し、接地が弱くなり、熱硬化時に十分な接着を得られない場合がある。また、熱硬化時に十分な接着を得られない場合、薄い板状のルーフパネル104は、振動しやすくなり、さらに低周波を形成してしまうと、車室126内での乗員に対する低周波騒音の原因のひとつになる。
そこで車体構造100では、ルーフパネル104の形状と、補強部材である複数のクロスメンバ110、112、114、116の形状とを考慮した上で、第1シーラ材128を適切な位置に配置し、さらに所定の第3シーラ材186(図4(a)参照)を備える。
第3シーラ材186は、図1(b)に示す複数のクロスメンバ110、112、114、116の複数の所定箇所に充填される。また第3シーラ材186は、複数のクロスメンバ110、112、114、116とルーフパネル104とを接着できるのであれば、第1シーラ材128と同等の減衰力を有するものでなくてよい。なお図4(a)のC-C断面に示すように、複数のクロスメンバ110、112、114、116のうち、クロスメンバ114の複数(ここでは3つ)の所定箇所に充填された第3シーラ材188、190、192に代表的に符号を付している。
ルーフパネル104は、図4(a)に示すように、複数(ここでは3つ)の凹部194、196、198と、複数(ここでは2つ)の凸部200、202と、複数(ここでは4つ)の傾斜部204、206、208、210とを有する。凹部194、196、198は、車幅方向に延びるクロスメンバ114に沿って断続的に凹んだ部位である。凸部200、202は、複数の凹部194、196、198よりもクロスメンバ114までの距離が長い部位である。
傾斜部204、210は、凹部194、198と凸部200、202との間をそれぞれ接続している傾斜した部位である。傾斜部206、208は、凹部196と凸部200、202との間をそれぞれ接続している傾斜した部位であって、凹部196を挟んで対向している。
以下では、代表的に第1シーラ材144、146および第3シーラ材190が配置された位置について説明する。熱硬化前の第1シーラ材144、146および第3シーラ材190は、クロスメンバ114の第1フランジ164に設けられた降下部172に配置される(図2参照)。このとき、第1シーラ材144、146は、図4(a)に示すように、クロスメンバ114の第1フランジ164の降下部172とルーフパネル104の2つの傾斜部206、208とを接着するように配置される。また、第3シーラ材190は、2つの第1シーラ材144、146の間に充填されていて、クロスメンバ114の第1フランジ164の降下部172とルーフパネル104の凹部196とを接着するように配置される。
このため車体構造100では、組み立て時にルーフパネル104の上下方向の弾性変形が繰り返された場合であっても、熱硬化前の第1シーラ材144、146は、充填された第3シーラ材190によってルーフパネル104の凹部196への流動が防止される。その結果、第1シーラ材144、146は、形状を保つことができる。
また第1シーラ材144、146および第3シーラ材190はいずれも、クロスメンバ114の第1フランジ164に設けられた降下部172に配置されているため、クロスメンバ114の車両前後方向に流動することも防止されて形状をより保つことができる。
一方、図4(b)に示す比較例の車体構造300では、第3シーラ材188、190、192を充填していない。このような車体構造300では、第1シーラ材142A、144A、146A、148Aは、図中矢印のようにルーフパネル104の凹部194、196、198に流動して形状を保つことができない。その結果、車体構造300では、クロスメンバ114とルーフパネル104の傾斜部204、206、208、210との間で十分な接着を確保できず、ルーフパネル104の振動を十分に減衰することができない。
これに対して車体構造100によれば、第1シーラ材144、146および第3シーラ材190の熱硬化時に、クロスメンバ114の第1フランジ164に設けられた降下部172とルーフパネル104の傾斜部206、208および凹部196との間で十分な接着を確保できる。その結果、ルーフパネル104の振動をより効果的に減衰することができ、車室126内での乗員に対する低周波騒音を低減できる。なお2つの第1シーラ材144、146の間に充填される第3シーラ材190は、第1シーラ材144、146と同等の減衰力を有するものでなくてよいため、製造コストを低減することもできる。
また図4(a)に示すように、2つの第1シーラ材144、146は、2つの下側角部212、214を跨いでいる。2つの下側角部212、214は、ルーフパネル104の凹部196と2つの傾斜部206、208とで形成される部位である。したがって車体構造100では、ルーフパネル104の凹部196と2つの傾斜部206、208との境界となる2つの下側角部212、214で、減衰力を有する第1シーラ材144、146がルーフパネル104を支えるので、減衰力を発揮しやすくなる。
さらに図4(a)に示すように、2つの第1シーラ材144、146は、2つの上側角部216、218を跨いでいる。2つの上側角部216、218は、ルーフパネル104の凸部200、202と2つの傾斜部206、208とで形成される部位である。
したがって車体構造100では、ルーフパネル104の下側角部212、214に加え、凸部200、202と傾斜部206、208との境界となる上側角部216、218で、第1シーラ材144、146がルーフパネル104を支えことができる。このため、車体構造100では、第1シーラ材144、146の減衰力をさらに発揮しやすくなる。
また、ルーフパネル104のうち、下側角部212、214から上側角部216、218までは剛性が高く、外部からの荷重によって大きく変形する箇所である。車体構造100では、ルーフパネル104のうち剛性の高い箇所を、第1シーラ材144、146で支えるため、クロスメンバ114とルーフパネル104とをより堅固に接着できる。
また、ルーフパネル104は、図2に点線で示すように、傾斜部206が上面視で第1シーラ材146、154およびクロスメンバ114の突出部176に重なる位置にある。さらにルーフパネル104の傾斜部208は、上面視で第1シーラ材144、152およびクロスメンバ114の突出部178に重なる位置にある。このようにして、ルーフパネル104の傾斜部206、208は、複数の第1シーラ材128と突出部176、178に塗布される第2シーラ材180(図3(b)参照)とを介してクロスメンバ114に確実に接着することができる。
さらに図2に示すように、クロスメンバ114の第1フランジ164に設けられた降下部172は、幅の狭い部分220を有する。この部分220は、図4(a)に示す第3シーラ材190が配置される箇所であって、幅が狭いことにより第1シーラ材144、146の形状が変化することを抑制し、形状をより保つことができる。なお仮に、この部分220に第3シーラ材190が配置されない場合であっても、幅が狭いことにより第1シーラ材144、146の形状変化を抑制できる。
なお上記実施例では、図1(b)に示すように枠体108の車幅方向に複数のクロスメンバ110、112、114、116を差し渡したが、これに限られず、枠体108の車両前後方向に複数のクロスメンバを差し渡してもよい。
この場合には、複数のクロスメンバに、その長手方向すなわち車両前後方向にわたって窪んだ第1溝および第2溝と、第1溝および第2溝に沿ってそれらの上端からそれぞれ外側に張り出している第1フランジおよび第2フランジとを形成する。そして、第1フランジおよび第2フランジの複数の対応する箇所に、減衰力を有する各々2つの第1シーラ材塗布する。このようにして、クロスメンバの第1フランジおよび第2フランジで第1シーラ材を介してルーフパネル104を支えることができ、ルーフパネル104の振動をより低減できる。
さらに、ルーフパネル104とクロスメンバとの上下の間隔を、ルーフパネル104の車両前後方向中央に近付くほど大きくし、複数の第1シーラ材の体積を、ルーフパネル104の車両前後方向中央に近付くほど大きくする。これにより、ルーフパネル104の振動のうち、腹に相当する所定箇所の振動をより効果的に減衰することができ、車室126内での乗員に対する低周波騒音を低減できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。