JP2012131266A - 軌道式車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】中央案内軌条に接する案内輪を小さくしつつ、乗り心地の悪化を防ぐ。
【解決手段】車体の床面に対して垂直な旋回軸23回りに旋回可能に設けられているガイドフレーム22と、中央案内軌条90を挟み込めるよう車幅方向に並んで挟込み対を成すと共に、ガイドフレームの前後方向に複数個並んでいる案内輪30と、前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30をそれぞれ旋回軸23と平行な転動軸31回りで転動可能に支持すると共に、2個の案内輪30を連結対として互いに連結し、旋回軸23と平行なリンク軸41回りに回転可能に、ガイドフレーム22に取り付けられているイコライジングリンク40と、ガイドフレームの旋回軸回りの旋回に連動して、走行タイヤ3の操舵角を変える操舵リンク機構25と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、中央案内軌条に沿って走行する軌道式車両に関する。
近年、バスや鉄道以外の新たな交通手段として、新交通システムが注目されている。このような新交通システムの一種としては、ゴムタイヤからなる走行車輪を有する車両を中央案内軌道に沿って走行させるものが知られている。
この種の車両に関しては、例えば、以下の特許文献1に開示されているものがある。この特許文献1に記載の車両の走行装置は、中央案内軌条を挟み込めるよう車幅方向に並んで挟込み対を成す複数の案内輪と、車体の床面に対して垂直な軸回りに旋回可能に設けられているフレームと、フレームの旋回軸回りの旋回に連動して、走行輪の操舵角を変える操舵リンク機構と、を備えている。各案内輪は、旋回軸と平行な転動軸回りに転動可能に、フレームに取り付けられている。この走行装置は、前後方向に並ぶ挟込み対を2個有している。つまり、この走行装置は、合計4個の案内輪を有している。
特開2006−347426号公報 (図5)
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両では、案内輪にかかる局部的な負荷を軽減して、案内輪の耐久性の向上を図るため、案内輪が大きくなり、この案内輪を含む走行装置の高さが高くなってしまう。走行装置の高さは、曲がっている走行路を走行する際の車体の安定性等を確保するために、できるかぎり低いことが好ましい。
そこで、案内輪を小さくする一方で、案内輪の数量を多くすることで、一つの案内輪にかかる負荷を軽減する方法が考えられる。しかしながら、単に、小さな案内輪を多数設けただけでは、中央案内軌条の継ぎ目等の段差があると、案内輪が小さいために、この段差に敏感に反応して、走行タイヤの操舵角が小刻み変化し、乗り心地が悪化してしまう。
本発明は、以上のような従来技術の課題に着目し、案内輪を小さくしつつも、乗り心地の悪化を防ぐことができる軌道式案両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための発明に係る軌道式車両は、
中央案内軌条に沿って走行する軌道式車両において、
車体の床面に対して垂直な旋回軸回りに旋回可能に設けられているガイドフレームと、前記中央案内軌条を挟み込めるよう車幅方向に並んで挟込み対を成すと共に、前記ガイドフレームの前後方向に複数個並んでいる案内輪と、複数の前記案内輪のうちの一の案内輪と、該一の案内輪に対して前記ガイドフレームの前側又は後側に位置している他の案内輪とを、それぞれ、前記旋回軸と平行な転動軸回りで転動可能に支持すると共に、該一の案内輪と該他の案内輪とを連結対として互いに連結し、前記旋回軸と平行なリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているイコライジングリンクと、前記ガイドフレームの前記旋回軸回りの旋回に連動して、走行輪の操舵角を変える操舵リンク機構と、を備えていることを特徴とする。
当該車両では、1個の案内輪が中央案内軌条の段差部に至り、この段差部から急激且つ小刻みな横荷重を受けても、段差部に至っていない残りの案内輪は、そのとき、中央案内軌条から比較的に安定した横荷重を受けているため、2個の案内輪とイコライジングリンクを介して連結されているガイドフレームは、このイコライジングリンクにより、2個の案内輪がそれぞれ受けた横荷重を平準化した横荷重を受けることになる。このため、当該車両では、案内輪が中央案内軌条の継ぎ目等の段差部分に至っても、走行タイヤの操舵角が急激且つ小刻み変化することがなく、案内輪を小さくしても、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
ここで、前記軌道式車両において、
前記連結対は、前記前後方向に並んで複数配置されていてもよい。
当該車両では、案内輪の数量が増えるので、案内輪を小さくても、案内輪一個あたりの負荷が大きくならず、案内輪の耐久性を確保することができる。
また、前記軌道式車両において、
前記イコライジングリンクは、前記中央案内軌条を基準にして、車幅方向の一方の側で、前記前後方向で互いに隣接する2個の前記案内輪を前記連結対として互いに連結するリンクであってもよい。
この場合、前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクの前記リンク軸と、該2個の案内輪のうちで前記旋回軸から遠い案内輪の前記転動軸との間隔は、該リンク軸と該旋回軸から近い案内輪の前記転動軸との間隔よりも大きいことが好ましい。
当該車両では、最初に中央案内軌条の段差部分に接する、旋回軸から遠い案内輪が段差により大きく変位しても、リンク軸での変位量を抑えることができる。よって、当該車両では、中央案内軌条の段差部分の走行中における乗り心地をより良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記ガイドフレームの前記旋回軸を基準にして、前記前後方向における前記車体の外側に、3以上の前記挟込み対を成す複数の前記案内輪が配置され、
前記前後方向における前記車体の前記外側に配置されている複数の前記案内輪のうち、最も該外側で該前後方向で互いに隣接する2個の前記案内輪を前記連結対として互いに連結する前記イコライジングリンクとしてのWイコライジングリンクと、前記車体の前記外側に配置されている複数の案内輪のうち、前記Wイコライジングリンクで連結されている前記2個の案内輪よりも、該前後方向で該車体の前記中央側に配置されている前記案内輪を、該案内輪の前記転動軸回りで転動可能に支持すると共に、前記Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該Wイコライジングリンクを支持して、該案内輪と該Wイコライジングリンクとを互いに連結し、前記旋回軸と平行なLWリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているLWイコライジングリンクと、を備えていることを特徴とする。
この場合、前記ガイドフレームの前記旋回軸を基準にして、前記前後方向における前記車体の中央側に、2以上の前記挟込み対を成す複数の前記案内輪が配置され、前記車体の前記中央側に配置されている前記複数の案内輪は、それぞれ、前記連結対の一方を成し、相互に前記イコライジングリンクで連結されていてもよい。
当該車両では、例えば、車両が前進する際、中央案内軌条の継ぎ目等の段差部分があっても、最初に、この段差部分に接する案内輪は、Wイコライジングリンクで他の案内輪と連結され、さらに、このWイコライジングリンクがLWイコライジングリンクでさらに他の案内輪と連結されているので、最初に段差部分に接した案内輪がこの段差部分から受けた横荷重は、Wイコライジングリンクで平準化され、さらに、LWイコライジングリンクで平準化される。よって、当該車両では、中央案内軌条の段差部分の走行中における乗り心地をより良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクとしての第一Wイコライジングリンクと、前記第一Wイコライジングリンクに対して、前記前後方向に配置されている前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクとしての第二Wイコライジングリンクと、前記第一Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該第一Wイコライジングリンクを支持すると共に、前記第二Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該第二Wイコライジングリンクを支持して、該第一Wイコライジングリンクと該第二Wイコライジングリンクとを連結し、前記旋回軸と平行なLLリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているLLイコライジングリンクと、を備えていてもよい。
当該車両では、中央案内軌条の継ぎ目等の段差部分があっても、この段差部分に接する案内輪は、第一Wイコライジングリンクで他の案内輪と連結され、さらに、この第一WイコライジングリンクがLLイコライジングリンクで第二Wイコライジングリンクと連結されているので、この案内輪がこの段差部分から受けた横荷重は、Wイコライジングリンクで平準化され、さらに、LLイコライジングリンクで平準化される。よって、当該車両でも、中央案内軌条の段差部分の走行中における乗り心地をより良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記イコライジングリンクとして、一の挟込み対を成す2個の案内輪のうち、前記中央案内軌条を基準にして車幅方向の一方の側に配置されている案内輪と、該一の挟込み対に前記前後方向で隣接する他の挟込み対を成す2個の案内輪のうちの該車幅方向の他方の側に配置されている案内輪とを、前記連結対として互いに連結する第一クロス・イコライジングリンクと、前記一の挟込み対を成す2個の案内輪のうち、前記車幅方向の前記他方の側に配置されている案内輪と、前記他の挟込み対を成す2個の案内輪のうちの該車幅方向の前記一方の側に配置されている案内輪とを、前記連結対として互いに連結する第二クロス・イコライジングリンクと、を有し、
前記第一クロス・イコライジングリンクと前記第二クロス・イコライジングリンクとのそれぞれにピン結合し、前記挟込み対を成す2個の前記案内輪の間隔を確保する間隔確保ロッドを備えていてもよい。
当該車両では、1個の案内輪が中央案内軌条の段差部に至り、この段差部から急激且つ小刻みな横荷重を受けても、段差部に至っていない残りの案内輪は、そのとき、中央案内軌条から比較的に安定した横荷重を受けているため、2個の案内輪とクロス・イコライジングリンクを介して連結されているガイドフレームは、このクロス・イコライジングリンクにより、2個の案内輪がそれぞれ受けた横荷重を平準化した横荷重を受けることになる。このため、当該車両では、案内輪が中央案内軌条の継ぎ目等の段差部分に至っても、走行タイヤの操舵角が急激且つ小刻み変化することがなく、案内輪を小さくしても、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
また、前記軌道式車両において、
前記間隔確保ロッドは、自身の長さを調整する長さ調整具を有してもよい。
当該車両では、間隔確保ロッドの長さを変えることで、挟込み対を成す2個の案内輪の相互間隔を変えることができる。このため、案内輪が磨耗しても、容易に対応することができる。
また、前記軌道式車両において、
前記第一クロス・イコライジングリンクと前記第二クロス・イコライジングリンクとのうち、少なくとも一方のクロス・イコライジングリンクには、前記間隔確保ロッドがピン結合する孔が予め複数形成されていてもよい。
当該車両では、間隔確保ロッドがクロス・イコライジングリンクにピン結合する位置を変えることができるので、挟込み対を成す2個の案内輪の相互間隔を変えることができる。このため、案内輪が磨耗しても、容易に対応することができる。
また、前記軌道式車両において、
前記間隔確保ロッドは、自身の長手方向で弾性変形する弾性体を有してもよい。
当該車両では、案内輪が急激な横荷重を受けた場合、間隔確保ロッドの長さが変わって、この衝撃的な横荷重を吸収することができ、乗り心地を良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記挟込み対を成す2個の前記案内輪の間隔を調節する間隔調整器を備えていてもよい。
当該車両では、挟込み対を成す2個の案内輪の相互間隔を変えることができるため、案内輪が磨耗しても、容易に対応することができる。
また、前記軌道式車両において、
前記イコライジングリンクは、前記鋏込み対を成す2個の前記案内輪が並んでいる方向に弾性変形する弾性体を有してもよい。
当該車両では、案内輪が急激な横荷重を受けた場合、この案内輪を支持するイコライジングリンクが弾性変形するので、この衝撃的な横荷重を吸収することができ、乗り心地を良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記イコライジングリンクの前記リンク軸回りの回転を抑制する回転抑制器を備えていてもよい。
当該車両では、案内輪が急激な横荷重を受けた場合、この案内輪を支持するイコライジングリンクの回転が抑制されるので、急激な走行輪の操舵が抑制され、結果として、乗り心地を良くすることができる。
また、前記軌道式車両において、
前記案内輪は、前記転動軸を中心として周面が形成されている本体と、前記本体を基準にして該転動軸が延びている方向の両側に配置され、該本体の外径よりも大きな外径のフランジと、を有していてもよい。この場合、前記リンク軸は、前記ガイドフレームに対して、該リンク軸が延びている方向に移動可能に設けられていることが好ましい。
本発明では、連結対を成す2個の案内輪とイコライジングリンクを介して連結されているガイドフレームは、このイコライジングリンクにより、2個の案内輪がそれぞれ受けた横荷重を平準化した横荷重を受けることになる。このため、本発明によれば、案内輪が中央案内軌条の継ぎ目等の段差部分に至っても、走行輪の操舵角が急激且つ小刻み変化することがなく、案内輪を小さくしても、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
本発明に係る第一実施形態における軌道式車両の走行装置の平面図である。 図1におけるII矢視図である。 図1におけるIII矢視図である。 本発明に係る第一実施形態における軌道式車両の走行装置の模式図である。 本発明に係る第一実施形態における軌道式車両の模式図である。 本発明に係る第一実施形態における案内輪及び間隔調整器の正面図である。 本発明に係る第二実施形態における軌道式車両の走行装置の模式図である。 本発明に係る第三実施形態における軌道式車両の走行装置の模式図である。 本発明に係る第三実施形態における軌道式車両の模式図である。 本発明に係る第四実施形態における軌道式車両の走行装置の模式図である。 本発明に係る第四実施形態における間隔確保ロッドの第一変形例の側面図である。 本発明に係る第四実施形態における間隔確保ロッドの第二変形例の側面図である。 本発明に係る第五実施形態における案内輪の正面図である。 本発明に係る第五実施形態における案内輪及びリンク支持機構の側面図である。 本発明に係る第五実施形態における案内輪及び他のリンク支持機構の側面図である。
以下、本発明に軌道式車両の各種実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の各実施形態における軌道式車両は、いずれも、中央案内軌条式の新交通システムの車両である。
「第一実施形態」
まず、本発明に係る軌道式車両の第一実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態の車両は、図5に示すように、車体1と、この車体1の下部の前側に配置されている前側走行装置10fと、この車体1の下部の後側に配置されている後側走行装置10bと、を備えている。
各走行装置10(10f,10b)は、図1〜図3に示すように、左右一対の走行タイヤ3と、この一対の走行タイヤ3を連結する車軸5と、車軸5及び一対の走行タイヤ3を支える左右一対の懸架装置11と、中央案内軌条Gに沿った方向に走行タイヤ3を向かせる操舵案内装置20と、を備えている。なお、前側走行装置10fと後側走行装置10bとは、前後方向が逆になっていること以外、同一構成であるため、以下では、特に断りのない限り、前側走行装置10fについて説明する。
懸架装置11は、車軸5を支える車軸支持体12と、車軸支持体12と車体1の台枠2との間に配置されている左右一対の空気バネ19と、車軸支持体12を上下方向に変位可能に支える複数のリンク14及び懸架枠15と、を備えている。
懸架枠15は、車軸支持体12の後側に位置するよう、車体1の台枠2に固定されている。なお、後側走行装置10bでは、前述したように、前側走行装置10fと前後方向が逆であるため、懸架枠15は、車軸支持体12の前側に位置している。
懸架枠15と車軸支持体12とは、上下に並び、互いに平行な2本のリンク14により連結されている。これらのリンク14の一方の端部は、懸架枠15とピン結合し、これらのリンク14の他方の端部は、車軸支持体12とピン結合している。懸架枠15と車軸支持体12と2本のリンク14とは、平行4リンク機構を構成している。このため、車軸支持体12は、懸架枠15に対する向きを変えずに、上下動することができる。また、2本のリンク14は、走行タイヤ3の駆動力や減速力を車体1に伝えるための牽引ロッドとしての役目も担っている。
空気バネ19は、その上端部が車体1の台枠2に取り付けられ、その下端部が車軸支持体12の上端に取り付けられている。この空気バネ19により、車体1に対する、走行タイヤ3及び車軸5の相対的な上下振動が緩和される。
操舵案内装置20は、走行タイヤ3の操舵軸となるキングピン21と、車軸支持体12の下部に配置されているガイドフレーム22と、ガイドフレーム22を車体1の床面に垂直な旋回軸23回りに旋回可能に支持する旋回軸受け24と、ガイドフレーム22の旋回軸23回りの旋回に連動して、走行タイヤ3の操舵角を変える操舵リンク機構25と、中央案内軌条90を挟み込めるよう車幅方向に並んで挟込み対を成すと共に、ガイドフレーム22の前後方向に複数個並んでいる案内輪30と、2個の案内輪30を連結するイコライジングリンク40と、を備えている。なお、図2及び図3では、これらの図を見易くするために、操舵リンク機構25を省略している。
ガイドフレーム22は、矩形の枠を成し、一対の短辺が向かい合っている方向が、このガイドフレーム22の前後方向になっている。
旋回軸受け24の旋回軸23は、前述したように、車体1の床面に垂直な軸であって、車軸5の長手方向の中心、つまり、左右一対の走行タイヤ3の中間位置を通る軸である。旋回軸受け24は、上下方向において、一対の車軸支持体12とガイドフレーム22との間に配置されている。この旋回軸受け24は、内輪と外輪とを有し、内輪と外輪とのうち、一方が一対の車軸支持体12の下部に固定され、他方がガイドフレーム22の上部に固定されている。このガイドフレーム22は、その前後方向及び左右方向の中心が旋回軸23上に位置している。
操舵リンク機構25(図1)は、走行タイヤ3のキングピン21を基準として走行タイヤ3と一体的に揺動するステアリングアーム26と、このステアリングアーム26とガイドフレーム22とを連結するステアリングロッド27と、を有している。ステアリングロッド27の一方の端部は、ステアリングアーム26の端部とピン結合し、他方の端部は、ガイドフレーム22とピン結合している。よって、ガイドフレーム22が旋回軸23を中心として旋回すると、この旋回に伴って、ステアリングロッド27が変位し、この変位より、ステアリングアーム26及び走行タイヤ3がキングピン21を中心として回転する。つまり、走行タイヤ3が操舵される。
中央案内軌条90を挟み込む2個の案内輪30で構成される挟込み対の数は、本実施形態では、走行装置1台に対して4個であり、これらは、ガイドフレーム22の前後方向に並んでいる。よって、本実施形態では、1台の走行装置10には、合計8(=4×2)個の案内輪30がある。
本実施形態の中央案内軌条90は、図6に示すように、頭部と、底部と、頭部と底部とを連結する腹部とを有する鉄道レールである。案内輪30は、この鉄道レールの腹部に接し、この腹部に接する部分が例えば、ウレタンゴム等の弾性体で形成されている。
イコライジングリンク40は、図4に示すように、中央案内軌条90を基準にして、車幅方向の一方の側に配置され、且つ、ガイドフレーム22の前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30を連結対として連結するリンクである。よって、合計8個の案内輪30を有している本実施形態の走行装置10は、車幅方向の一方の側と他方の側とにそれぞれ2個ずつ、合計4個のイコライジングリンク40を有している。
イコライジングリンク40は、その両端部で、連結対を成す2個の案内輪30を、旋回軸23に平行な転動軸31回りに転動可能に支持している。また、このイコライジングリンク40は、そのほぼ中央部分で、旋回軸23に平行なリンク軸41回りに回転可能に、ガイドフレーム22の前梁22f又は後梁22bに取り付けられている。
ガイドフレーム22の前梁22fに取り付けられているイコライジングリンク40のリンク軸41と、旋回軸23との前後方向の距離Lは、ガイドフレーム22の後梁22bに取り付けられているイコライジングリンク40のリンク軸41と、旋回軸23との前後方向の距離Lと等しい。また、イコライジングリンク40のリンク軸41と、このイコライジングリンク40が連結する2個の案内輪30のうちで旋回軸23からの遠い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔Laは、旋回軸23から近い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔Lbよりも大きい。具体的に、間隔Laと間隔Lbとの比は、例えば、間隔La:間隔Lb=5:3である。
次に、以上で説明した走行装置10の動作について説明する。
中央案内軌条90で曲がっている部分に車両が至ると、中央案内軌条90を基準として、曲がりの内側に位置している案内輪30が転がりつつ中央案内軌条90と接し、この中央案内軌条90から車幅方向の横荷重を受ける。この横荷重は、イコライジングリンク40を介してガイドフレーム22に伝わり、このガイドフレーム22を旋回軸23回りに旋回させる。
前述したように、ガイドフレーム22が旋回軸23回りに旋回すると、この旋回に伴って、操舵リンク機構25のステアリングロッド27が変位し、この変位より、ステアリングアーム26及び走行タイヤがキングピン21を中心として回転する。つまり、走行タイヤ3が操舵される。
ここで、案内輪30の転動軸31がガイドフレーム22に設けられ、ガイドフレーム22に対して転動軸31が相対移動しない場合について考察する。
このような場合、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至ると、案内輪30が受ける横荷重は、急激且つ小刻みに変化する。特に、案内輪30の外径が小さい場合には、この傾向が顕著である。このため、走行タイヤ3の操舵角も、急激且つ小刻み変化し、乗り心地が悪化してしまう。
一方、本実施形態では、連結対を成す2個の案内輪30のうち、1個の案内輪30が中央案内軌条90の段差部に至り、この案内輪30が急激且つ小刻みに移動しようとしても、この案内輪30とイコライジングリンク40を介して連結されている残りの案内輪30は、中央案内軌条90の段差部に至っていないため、段差部に至った案内輪30の移動を抑制する。
言い換えると、本実施形態では、1個の案内輪30が中央案内軌条90の段差部に至り、この段差部から急激且つ小刻みな横荷重を受けても、段差部に至っていない残りの案内輪30は、そのとき、中央案内軌条90から比較的に安定した横荷重を受けているため、2個の案内輪30とイコライジングリンク40を介して連結されているガイドフレーム22は、このイコライジングリンク40により、2個の案内輪30がそれぞれ受けた横荷重を平準化した横荷重を受けることになる。
このため、本実施形態では、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至っても、走行タイヤ3の操舵角が急激且つ小刻み変化することがなく、乗り心地を良くすることができる。
また、本実施形態では、ガイドフレーム22の前側イコライジングリンク40に関し、旋回軸23から遠い前側の案内輪30の転動軸31とリンク軸41との間の間隔Laが、旋回軸23から近い後側の案内輪30の転動軸31とリンク軸41との間の距離Lbよりも大きい。このため、車両が前方に進行している際に、最初に中央案内軌条90の段差部分に接する前側の案内輪30が段差により大きく変位しても、リンク軸41での変位量を抑えることができる。同様に、本実施形態では、ガイドフレーム22の後側イコライジングリンク40に関し、旋回軸23から遠い後側の案内輪30の転動軸31とリンク軸41との間の間隔Laが、旋回軸23から近い前側の案内輪30の転動軸31とリンク軸41との間の距離Lbよりも大きい。このため、車両が後方に進行している際に、最初に中央案内軌条90の段差部分に接する後側の案内輪30が段差により大きく変位しても、リンク軸41での変位量を抑えることができる。
よって、本実施形態では、以上のように、イコライジングリンク40の各軸41,31の軸間隔を適宜設定しているので、中央案内軌条90の段差部分の走行中における乗り心地をより良くすることができる。
ところで、本実施形態では、前述したように、案内輪30の外周を弾性体であるウレタンゴムで形成している。このため、車両の走行距離が長くなると、ウレタンゴムの磨耗により、案内輪30の外径が小さくなり、挟み込み対を成す2個の案内輪30の各外周面での間隔が広がり、中央案内軌条90との接触性が変化する。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、挟込み対を成す2個の案内輪30の間隔を調節する間隔調整器43を設けている。この間隔調整器43は、イコライジングリンク40の回転中心である円柱状のリンク軸41と、ガイドフレーム22に回転可能に取り付けられる円柱状の間隔調整軸42と、を有している。間隔調整軸42は、リンク軸41に対して平行であるものの、リンク軸41に対して偏芯している。このため、この間隔調整器43をガイドフレーム22に対して間隔調整軸42回りに回転させると、リンク軸41は車幅方向に移動し、挟込み対を成す2個の案内輪30の間隔を変えることができる。
なお、案内輪30の間隔を調整する際にのみ、間隔調整器43がガイドフレーム22に対して回転すればよく、車両の走行中等の際には、間隔調整器43がガイドフレーム22に対して回転することは好ましくない。このため、例えば、間隔調整器43の間隔調整軸42に複数のキー溝を形成して、車両の走行中等の際には、複数のキー溝のうちのいずれかにピンを挿入する等の処理を施して、間隔調整器43を回転不能に拘束することが好ましい。
以上、本実施形態では、1台の走行装置10に対して、合計8個の案内輪30を設けているため、案内輪1個あたりの負荷を軽減することができる。このため、案内輪30の幅(転動軸方向の寸法)及び外径を小さくし、中央案内軌条90との接触面積を小さくしても、一個の案内輪30にかかる局部的な負荷は増加せず、案内輪30の耐久性を確保することができる。言い換えると、本実施形態では、案内輪30の耐久性を維持しつつ、案内輪30の幅及び外径を小さくすることができる。例えば、案内輪30の幅を30mm、案内輪30の外径を185mmにすることができる。
このように、本実施形態では、案内輪30を小さくできるので、この案内輪30を含む走行装置10の高さが低くすることができる。よって、本実施形態では、走行装置10の上に配置されている車体1の重心位置を低くすることができ、曲がっている走行路を走行する際の車体1の安定性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、案内輪30を小さくできるので、中央案内軌条90として、前述したように、入手容易な鉄道レールを採用することができ、軌道工事の短縮化や軌道工事のコスト削減を図ることができる。但し、本発明は、中央案内軌条90が鉄道レールである必要はなく、中央案内軌条は、例えば、I型鋼やH型鋼等であってもよい。
また、本実施形態では、以上のように案内輪30を小型化しているものの、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至っても、連結対を成す2個の案内輪30がそれぞれ受けた横荷重をイコライジングリンク40により平準化しているので、走行タイヤ3の操舵角が急激且つ小刻み変化することがなく、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
「第二実施形態」
まず、本発明に係る軌道式車両の第二実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態の車両の操舵案内装置20aも、第一実施形態の操舵案内装置20と同様、キングピン21、ガイドフレーム22、旋回軸受け24、案内輪30、イコライジングリンク40,44、操舵リンク機構25を備えている。
中央案内軌条90を挟み込む2個の案内輪30で構成される挟込み対の数は、本実施形態では、走行装置1台に対して8個であり、これらは、ガイドフレーム22の前後方向に並んでいる。よって、本実施形態では、1台の走行装置10には、合計16(=8×2)個の案内輪30がある。
本実施形態では、イコライジングリンク40,44として、ガイドフレーム22の前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30を連結対として連結する<案内輪−案内輪間>イコライジングリンク40(以下、Wイコライジングリンク40とする)と、ガイドフレーム22の前後方向で互いに隣接している2個のWイコライジングリンク40を連結する<リンク−リンク間>イコライジングリンク44(以下、LLイコライジングリンク44とする)とがある。
Wイコライジングリンク40は、その両端部で、連結対を成す2個の案内輪30を、旋回軸23に平行な転動軸31回りに転動可能に支持している。よって、合計16個の案内輪30を有している本実施形態の走行装置10は、車幅方向の一方の側と他方の側とにそれぞれ4個ずつ、合計8個のWイコライジングリンク40を有している。
LLイコライジングリンク44は、その両端部で、ガイドフレーム22の前後方向で互いに隣接している2個のWイコライジングリンク40を、旋回軸23に平行なWリンク軸41回りに回転可能に支持している。また、このLLイコライジングリンク44は、そのほぼ中央部分で、旋回軸23に平行なLLリンク軸45回りに回転可能に、ガイドフレーム22の前梁22f又は後梁22bに取り付けられている。
Wイコライジングリンク40のWリンク軸41と、このWイコライジングリンク40が連結する2個の案内輪30のうちで旋回軸23からの遠い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔Laも、第一実施形態と同様、旋回軸23から近い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔Lbよりも大きい。
以上、本実施形態では、1台の走行装置10に設ける案内輪30の数量を第一実施形態の倍の16個にしているため、案内輪301個あたりの負荷をより軽減することができる。このため、本実施形態では、案内輪30の耐久性を維持しつつ、案内輪30の幅及び外径をより小さくすることができる。
また、本実施形態では、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至っても、連結対を成す2個の案内輪30がそれぞれ受けた横荷重をWイコライジングリンク40により平準化し、さらに、前後方向で隣接している2個のWイコライジングリンク40が受けた横荷重をLLイコライジングリンク44でさらに平準化しているので、より乗り心地を良くすることができる。
「第三実施形態」
次に、本発明に係る軌道式車両の第三実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。
本実施形態の車両の操舵案内装置20bも、図8に示すように、第一及び第二実施形態の操舵案内装置20と同様、キングピン21、ガイドフレーム22、旋回軸受け24、案内輪30、イコライジングリンク40,46、操舵リンク機構25を備えている。
中央案内軌条90を挟み込む2個の案内輪30で構成される挟込み対の数は、本実施形態では、走行装置1台に対して5個であり、前側走行装置10の場合、旋回軸23よりも前側に3個の挟み込み対が前後方向に並び、旋回軸23よりも後側に2個の挟み込み対が前後方向に並んでいる。よって、本実施形態では、1台の走行装置10には、合計10(=5×2)個の案内輪30がある。
本実施形態では、イコライジングリンク40,46として、ガイドフレーム22の前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30を連結対として連結するWイコライジングリンク40と、ガイドフレーム22の前後方向に並んでいる案内輪30とWイコライジングリンク40とを連結する<リンク−案内輪間>イコライジングリンク46(以下、LWイコライジングリンク46とする)とがある。
Wイコライジングリンク40は、第二実施形態と同様、その両端部で、連結対を成す2個の案内輪30を、旋回軸23に平行な転動軸31回りに転動可能に支持している。
LWイコライジングリンク46は、その一方の端部で、Wイコライジングリンク40を、旋回軸23に平行なWリンク軸41回りに回転可能に支持し、その他方の端部で、ガイドフレーム22の前後方向でこのWイコライジングリンク40と並んでいる案内輪30を、その転動軸31回りで転動可能に支持している。また、このLWイコライジングリンク46は、そのほぼ中央部分で、旋回軸23に平行なLWリンク軸47回りに回転可能に、ガイドフレーム22の前梁22fに取り付けられている。
前側走行装置10fにおいて、旋回軸23よりも前側の3個の挟み込み対のうち、最も前側の挟み込み対と、次に前側の挟み込み対で、前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30は、連結対として、前述のWイコライジングリンク40により連結されている。また、前側走行装置10fにおいて、旋回軸23よりも前側であって、最も後側、つまり最も旋回軸23に近い案内輪30は、前記のLWイコライジングリンク46により、Wイコライジングリンク40と連結されている。
また、前側走行装置10fにおいて、旋回軸23よりも後側の2個の挟み込み対を成している複数の案内輪30は、前後方向に隣接している2個の案内輪30を連結対として、Wイコライジングリンク40、つまり第一実施形態におけるイコライジングリンク40で連結されている。このWイコライジングリンク40は、そのリンク軸41回りに回転可能に、ガイドフレーム22の後梁22bに取り付けられている。
よって、合計10個の案内輪30を有している本実施形態の走行装置10は、車幅方向の両側にそれぞれ2個ずつ、合計4個のWイコライジングリンク40を有し、車幅方向の両側に1個ずつツ、合計2個のLWイコライジングリンク46を有している。
本実施形態においても、以上の各実施形態と同様、Wイコライジングリンク40のWリンク軸41と、このWイコライジングリンク40が連結する2個の案内輪30のうちで旋回軸23からの遠い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔も、第一実施形態と同様、旋回軸23から近い案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔よりも大きい。また、LWイコライジングリンク46のLWリンク軸47と、このLWイコライジングリンク46が連結するWイコライジングリンク40のWリンク軸41との間の前後方向の間隔Lcは、このLWイコライジングリンク46が連結する案内輪30の転動軸31との間の前後方向の間隔Ldより大きい。
前側走行装置10fでは、以上のように、旋回軸23を基準にして前側に、Wイコライジングリンク40とLWイコライジングリンク46とが設けられ、後側に、Wイコライジングリンク40が設けられている。一方、後側走行装置10bでは、図9に示すように、旋回軸23を基準にして後側に、Wイコライジングリンク40とLWイコライジングリンク46とが設けられ、前側に、Wイコライジングリンク40が設けられている。
具体的に、後側走行装置10bでは、旋回軸23よりも後側に3個の挟み込み対が前後方向に並び、旋回軸23よりも前側に2個の挟み込み対が前後方向に並んでいる。そして、旋回軸23よりも後の3個の挟み込み対のうち、最も後側の挟み込み対と、次に後側の挟み込み対で、前後方向で互いに隣接している2個の案内輪30は、連結対として、Wイコライジングリンク40により連結されている。また、後側走行装置10において、旋回軸23よりも後側であって、最も前側、つまり最も旋回軸23に近い案内輪30は、LWイコライジングリンク46により、Wイコライジングリンク40と連結されている。さらに、後側走行装置10において、旋回軸23よりも前側の2個の挟み込み対を成している複数の案内輪30は、前後方向に隣接している2個の案内輪30を連結対として、Wイコライジングリンク40で連結されている。
よって、本実施形態で、前側走行装置10fと後側走行装置10bとでは、案内輪30及び各種リンク40,46の位置が前後方向で逆である。すなわち、本実施形態では、前側走行装置10fでも、後側走行装置10bでも、ガイドフレーム22の旋回軸23を基準にして、前後方向における車体1の外側に、3個の挟込み対が前後方向に並んでいる。そして、この3個の挟み込み対を成す複数の案内輪30のうち、前後方向における車体1の最も外側で、前後方向で互いに隣接する2個の案内輪30がWイコライジングリンク40で連結され、このWイコライジングリンク40と残っている案内輪30とがLWイコライジングリンク46で連結されている。
以上、本実施形態では、1台の走行装置10に設ける案内輪30の数量を第一実施形態よりも多い10個にしているため、案内輪1個あたりの負荷をより軽減することができる。このため、本実施形態では、案内輪30の耐久性を維持しつつ、案内輪30の幅及び外径をより小さくすることができる。
また、本実施形態でも、第一実施形態と同様、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至った際、連結対を成す2個の案内輪30がそれぞれ受けた横荷重をWイコライジングリンク40で平準化しているので、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、車両が前方に進行している際に、中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分があっても、最初に、この段差部分に接する前側走行装置10fの案内輪30は、Wイコライジングリンク40で他の案内輪30と連結され、さらに、このWイコライジングリンク40がLWイコライジングリンク46でさらに他の案内輪30と連結されているので、最初に段差部分に接した案内輪30がこの段差部分から受けた横荷重は、Wイコライジングリンク40で平準化され、さらに、LWイコライジングリンク46で平準化される。同様に、本実施形態では、車両が後方に進行している際に、中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分があっても、最初に、この段差部分に接する後側走行装置10bの案内輪30は、Wイコライジングリンク40で他の案内輪30と連結され、さらに、このWイコライジングリンク40がLWイコライジングリンク46でさらに他の案内輪30と連結されているので、最初に段差部分に接した案内輪30がこの段差部分から受けた横荷重は、Wイコライジングリンク40で平準化され、さらに、LWイコライジングリンク46で平準化される。よって、本実施形態では、第一実施形態よりも乗り心地を良くすることができる。
なお、本実施形態では、ガイドフレーム22の旋回軸23を基準にして、前後方向における車体1の外側にのみ、Wイコライジングリンク40及びLWイコライジングリンク46を設けているが、ガイドフレーム22の旋回軸23を基準にして、前後方向における車体1の中央側にも、Wイコライジングリンク40及びLWイコライジングリンク46を設けてもよい。
また、先に説明した第二実施形態では、ガイドフレーム22の旋回軸23を基準にして、前後方向における車体1の外側及び中央側の両方に、Wイコライジングリンク40及びLLイコライジングリンク44を設けているが、ガイドフレーム22の旋回軸23を基準にして、前後方向における車体1の外側にのみ、Wイコライジングリンク40及びLLイコライジングリンク44を設けてもよい。
「第四実施形態」
次に、本発明に係る軌道式車両の第四実施形態について、図10を用いて説明する。
本実施形態の車両の操舵案内装置20も、以上の各実施形態の操舵案内装置20と同様、キングピン21、ガイドフレーム22、旋回軸受け24、案内輪30、イコライジングリンク48、操舵リンク機構25を備えている。さらに、本実施形態の操舵案内装置20は、挟込み対を成す2個の案内輪30の間隔を確保する間隔確保ロッド50を備えている。
中央案内軌条90を挟み込む2個の案内輪30で構成される挟込み対の数は、本実施形態では、第一実施形態と同様、走行装置1台に対して4個である。よって、本実施形態では、1台の走行装置10には、合計8(=4×2)個の案内輪30がある。
本実施形態では、イコライジングリンク48として、一の挟込み対を成す2個の案内輪30のうち、中央案内軌条90を基準にして車幅方向の一方の側に配置されている案内輪30と、この一の挟込み対に前後方向で隣接する他の挟込み対を成す2個の案内輪30のうちの車幅方向の他方の側に配置されている案内輪30とを、連結対として互いに連結する第一クロス・イコライジングリンク48aがある。さらに、イコライジングリンク48として、前述の一の挟込み対を成す2個の案内輪30のうち、車幅方向の他方の側に配置されている案内輪30と、前述の他の挟込み対を成す2個の案内輪30のうちの車幅方向の一方の側に配置されている案内輪30とを、連結対として互いに連結する第二クロス・イコライジングリンク48bがある。
よって、合計8個の案内輪30を有している本実施形態の走行装置10は、第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bをそれぞれ2個ずつ、合計4個のクロス・イコライジングリンク48を有している。
各クロス・イコライジングリンク48は、その両端部で、連結対を成す2個の案内輪30を、旋回軸23に平行な転動軸31回りに転動可能に支持している。また、各クロス・イコライジングリンク48は、その中央部分で、旋回軸23に平行なクロスリンク軸49回りに回転可能に、ガイドフレーム22の前梁22f又は後梁22bに取り付けられている。但し、第一クロス・イコライジングリンク48aのクロスリンク軸49と、第二クロス・イコライジングリンク48bのクロスリンク軸49とは、同一の軸であり、各クロス・イコライジングリンク48a,48bは、そのクロスリンク軸49を互いに共有している。
各クロス・イコライジングリンク48のクロスリンク軸49から、このクロス・イコライジングリンク48が連結する一方の案内輪30の転動軸31までの間隔Laと、他方の案内輪30の転動軸31までの間隔Laは、同じである。
第一クロス・イコライジングリンク48aのうちで、中央案内軌条90を基準にして車幅方向の一方の側の部分と、第二クロス・イコライジングリンク48bのうちで、中央案内軌条90を基準にして車幅方向の一方の側の部分とは、前述の間隔確保ロッド50で連結され、挟込み対を成す2個の案内輪30の間隔が確保されている。
第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bには、それぞれ、間隔確保ロッド50と連結する部分に貫通孔50aが形成されている。第一クロス・イコライジングリンク48及び第二クロス・イコライジングリンク48は、この貫通孔50aに挿通されるピンにより、間隔確保ロッド50とピン結合されている。
以上、本実施形態では、1台の走行装置10に設ける案内輪30の数量を第一実施形態と同様、8個にしているため、案内輪1個あたりの負荷を軽減することができる。このため、本実施形態でも、第一実施形態と同様に、案内輪30の耐久性を維持しつつ、案内輪30の幅及び外径をより小さくすることができる。
また、本実施形態でも、案内輪30が中央案内軌条90の継ぎ目等の段差部分に至った際、連結対を成す2個の案内輪30がそれぞれ受けた横荷重をクロス・イコライジングリンク48で平準化しているので、乗り心地の悪化を防ぐことができる。
また、本実施形態では、間隔確保ロッド50を外すことで、クロス・イコライジングリンク48に支持されている案内輪30を中央案内軌条90から簡単に離すことができる。このため、案内輪30の点検や交換等の作業を容易に行うことができる。
ところで、先に説明した実施形態のように、中央案内軌条90を基準として、車幅方向の一方の側にある2個の案内輪30を連結対とする場合、図6を用いて説明したように、案内輪30の外周の磨耗に対応するため、イコライジングリンク40の回転中心であるリンク軸41を車幅方向に移動する間隔調整器43を設けている。しかしながら、本実施形態のように、中央案内軌条90を基準として、車幅方向の一方の側にある1個の案内輪30と他方の側にある1個の案内輪30とを連結対とする場合、この連結対を連結するクロス・イコライジングリンク48のクロスリンク軸49を車幅方向に移動すると、連結対を成す2個の案内輪30のうち、一方の案内輪30が中央案内軌条90に近づいても、他方の案内輪30が中央案内軌条90から遠ざかってしまう。このため、クロス・イコライジングリンク48のクロスリンク軸49の移動では、案内輪30の磨耗に対応できない。
そこで、本実施形態では、案内輪30の磨耗に対応するため、間隔確保ロッド50が第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bとピン結合する貫通孔として、初期設定時貫通孔50aの他に、磨耗時貫通孔50bが第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bに形成されている。
第一クロス・イコライジングリンク48aに形成されている磨耗時用貫通孔50bから、クロスリンク軸49を経由して、第二クロス・イコライジングリンク48bに形成されている磨耗時用貫通孔50bまでの距離S2は、第一クロス・イコライジングリンク48aに形成されている初期設定時貫通孔50aから、クロスリンク軸49を経由して、第二クロス・イコライジングリンク48bに形成されている初期設定時貫通孔50aまでの距離S1よりも短い。このため、案内輪30が磨耗すると、磨耗時貫通孔50bにピンを挿入し、このピンにより、第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bを、間隔確保ロッド50とピン結合することで、挟み込み対を成す2個の案内輪30の間隔を小さくすることができる。
なお、ここでは、案内輪30の磨耗に対応するため、間隔確保ロッド50が第一クロス・イコライジングリンク48a及び第二クロス・イコライジングリンク48bとピン結合する位置を変えているが、間隔確保ロッド50の長さを変えることでも、挟み込み対を成す2個の案内輪30の間隔を変えることができる。そこで、案内輪30の磨耗時用として、長さが当初の間隔確保ロッド50の長さよりも長い間隔確保ロッド50を別途準備しておき、案内輪30の磨耗時には、この磨耗時用の間隔確保ロッド50を用いてもよい。また、長さを変えることができる間隔確保ロッドを用いて、案内輪30の磨耗時には、その長さを長くすることで対応するようにしてもよい。
長さを変えることができる間隔確保ロッドとしては、例えば、図11に示すような間隔確保ロッド52が考えられる。この間隔確保ロッド52は、クロス・イコライジングリンク48にピン結合する2つのオーフ部53と、2つのオーフ部53間に設けられている長さ調整具(間隔調整器)55と、を有している。この長さ調整具55は、各オーフ部52から延びている雄ネジ56と、各雄ネジ56が螺合する雌ネジが形成されている胴部57と、を有している。各雄ネジ56は、その長手方向が同一直線上に位置するよう、胴部57に螺合している。胴部57の一方の雌ネジが右ネジで他方の雌ネジが左ネジである。このため、胴部57を各雄ネジ56に対して相対回転させると、一方の雄ネジ56と他方の雄ネジ56との相対間隔が変化し、この間隔確保ロッド52の全長が変化する。
また、間隔確保ロッド50は、図12に示すように、その長手方向で弾性変形する弾性体58を有していることが好ましい。弾性体58としては、例えば、コイルバネが考えられる。これは、案内輪30が中央案内軌条90の段差部分に至った際に、この弾性体58が弾性変形して、挟込み対を成す2個の案内輪30の相互間隔を変えて、案内輪30が受ける衝撃的な横荷重を吸収することができるからである。
案内輪30が受ける衝撃的な横荷重を吸収する方法としては、弾性体58を有する間隔確保ロッド50を用いる方法の他、挟込み対を成す2個の案内輪30が並んでいる方向に弾性変形する弾性体を有するクロス・イコライジングリンク48を用いる方法も考えられる。この場合、クロス・イコライジングリンク48の少なくとも一部を、例えば、板バネ材で形成することになる。さらに、クロスリンク軸49回りでのクロス・イコライジングリンク48の回転を抑制する弾性体(回転抑制器)を設ける方法も考えられる。この場合、弾性体の一端をクロス・イコライジングリンク48に取り付け、他端をガイドフレーム22に取り付けることになる。
なお、以上の実施形態におけるイコライジングリンク40、Wイコライジングリンク40、LLイコライジングリンク44、LWイコライジングリンク46に関しても、案内輪30が受ける衝撃的な横荷重を吸収するために、クロス・イコライジングリンク48と同様に、その少なくとも一部を、例えば、板バネ材で形成し、挟込み対を成す2個の案内輪30が並んでいる方向に弾性変形するようにしてもよい。また、イコライジングリンク40、Wイコライジングリンク40、LLイコライジングリンク44、LWイコライジングリンク46に関して、これらのリンク軸回りでの回転を抑制する弾性体(回転抑制器)を設けてもよい。
「第五実施形態」
次に、本発明に係る軌道式車両の第五実施形態について、図13〜図15を用いて説明する。
本実施形態の車両の操舵案内装置20dは、第一実施形態の変形例で、図13に示すように、案内輪として、フランジ付き案内輪32を採用したものである。
このフランジ付き案内輪32は、その転動軸31を中心として円柱状の本体33と、この本体33を基準にして転動軸31が延びている方向の両側に配置され、本体33の外径よりも大きな外径のフランジ34と、を有している。本体33は、少なくとも、その外周面を含む部分がウレタンゴム等の弾性体で形成されている。
本実施形態の中央案内軌条90も、以上の実施形態の中央案内軌条90と同様に、鉄道レールである。フランジ付き案内輪32の2枚のフランジ34の相互間隔は、鉄道レール90の頭部91の上下方向の高さにほぼ等しく、上側のフランジ34は、頭部91の上面に対向し、下側のフランジ34は、頭部91の下面に対向する。また、2枚のフランジ34間の本体33は、頭部91の側面に対向する。
このように、本実施形態では、2枚のフランジ34で、鉄道レール90の頭部91を上下方向から挟み込むことになるため、このフランジ付き案内輪32は、鉄道レール90に対して相対的にほとんど上下動できない。一方、このフランジ付き案内輪32が取り付けられるガイドフレーム22は、車体1(図1)に対して上下動可能に設けられている車軸支持体12に、旋回軸受け24を介して設けられているため、鉄道レール90に対して相対的に上下動する。このため、本実施形態では、ガイドフレーム22に対してフランジ付き案内輪32が相対的に上下動できるリンク支持機構を設けている。
このリンク支持機構60は、例えば、図14に示すように、イコライジングリンク40のリンク軸41とガイドフレーム22とを連結する互いに平行な2本のリンク61を有している。2本のリンク61は、いずれも、一方の端部がリンク軸41とピン結合し、他方の端部がガイドフレーム22とピン結合している。このように、互いに平行な2本のリンク61で、イコライジングリンク40のリンク軸41とガイドフレーム22とを連結することにより、リンク軸41の向きを変えることなく、イコライジングリンク40、及びこのイコライジングリンク40に支持されているフランジ付き案内輪32を、ガイドフレーム22に対して上下動可能に支持することができる。
また、リンク支持機構としては、例えば、図15に示すような機構も考えられる。このリンク支持機構65は、イコライジングリンク40のリンク軸41と同軸の取付軸66と、取付軸66回りに配されるバネ67と、を有している。取付軸66は、リンク軸41の端部に設けられている。この取付軸66の軸方向の両端には、鍔部66aが形成されている。取付軸66は、ガイドフレーム22に固定されているブラケット22cの挿通孔に挿通されている。取付軸66の一方の鍔部66aとブラケット22cとの間、及び取付軸66の他方の鍔部66aとブラケット22cとの間には、それぞれ、前述のバネ67が配置されている。なお、リンク軸41と取付軸66とは、基本的に一体成形物である。
以上、このリンク支持機構65でも、イコライジングリンク40、及びこのイコライジングリンク40に支持されているフランジ付き案内輪32を、ガイドフレーム22に対して上下動可能に支持することができる。
なお、本実施形態は、前述したように、第一実施形態の変形例であるが、第二〜第四実施形態も同様に変形してもよいことは言うまでもない。この際、第二実施形態では、LLイコライジングリンク44に対してリンク支持機構を設け、第三実施形態では、LBイコライジングリンク46に対してリンク支持機構を設け、第四実施形態では、クロス・イコライジングリンク48に対してリンク支持機構を設けることが好ましい。
1:車体1、2:台枠、3:走行タイヤ3、5:車軸、10,10f,10b:走行装置、11:懸架装置、12:車軸支持体、19:空気バネ、20,20a,20b,20c,20d:操舵案内装置、21:キングピン、22:ガイドフレーム、23:旋回軸、24:旋回軸受け、25:操舵リンク機構、30:案内輪、31:転動軸、32:フランジ付き案内輪、40:イコライジングリンク(Wイコライジングリンク)、41:リンク軸、43:間隔調整器、44:LLイコライジングリンク、45:LLリンク軸、46:LWイコライジングリンク、47:LWリンク軸、48,48a,48b:クロス・イコライジングリンク、49:クロスリンク軸、50,52:間隔確保ロッド、55:長さ調整具、60,65:リンク支持機構、90:中央案内軌条(鉄道レール)

Claims (16)

  1. 中央案内軌条に沿って走行する軌道式車両において、
    車体の床面に対して垂直な旋回軸回りに旋回可能に設けられているガイドフレームと、
    前記中央案内軌条を挟み込めるよう車幅方向に並んで挟込み対を成すと共に、前記ガイドフレームの前後方向に複数個並んでいる案内輪と、
    複数の前記案内輪のうちの一の案内輪と、該一の案内輪に対して前記ガイドフレームの前側又は後側に位置している他の案内輪とを、それぞれ、前記旋回軸と平行な転動軸回りで転動可能に支持すると共に、該一の案内輪と該他の案内輪とを連結対として互いに連結し、前記旋回軸と平行なリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているイコライジングリンクと、
    前記ガイドフレームの前記旋回軸回りの旋回に連動して、走行輪の操舵角を変える操舵リンク機構と、
    を備えていることを特徴とする軌道式車両。
  2. 請求項1に記載の軌道式車両において、
    前記連結対は、前記前後方向に並んで複数配置されている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  3. 請求項1又は2に記載の軌道式車両において、
    前記イコライジングリンクは、前記中央案内軌条を基準にして、車幅方向の一方の側で、前記前後方向で互いに隣接する2個の前記案内輪を前記連結対として互いに連結するリンクである、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  4. 請求項3に記載の軌道式車両において、
    前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクの前記リンク軸と、該2個の案内輪のうちで前記旋回軸から遠い案内輪の前記転動軸との間隔は、該リンク軸と該旋回軸から近い案内輪の前記転動軸との間隔よりも大きい、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  5. 請求項3又は4に記載の軌道式車両において、
    前記ガイドフレームの前記旋回軸を基準にして、前記前後方向における前記車体の外側に、3以上の前記挟込み対を成す複数の前記案内輪が配置され、
    前記前後方向における前記車体の前記外側に配置されている複数の前記案内輪のうち、最も該外側で該前後方向で互いに隣接する2個の前記案内輪を前記連結対として互いに連結する前記イコライジングリンクとしてのWイコライジングリンクと、
    前記車体の前記外側に配置されている複数の案内輪のうち、前記Wイコライジングリンクで連結されている前記2個の案内輪よりも、該前後方向で該車体の前記中央側に配置されている前記案内輪を、該案内輪の前記転動軸回りで転動可能に支持すると共に、前記Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該Wイコライジングリンクを支持して、該案内輪と該Wイコライジングリンクとを互いに連結し、前記旋回軸と平行なLWリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているLWイコライジングリンクと、
    を備えていることを特徴とする軌道式車両。
  6. 請求項5に記載の軌道式車両において、
    前記ガイドフレームの前記旋回軸を基準にして、前記前後方向における前記車体の中央側に、2以上の前記挟込み対を成す複数の前記案内輪が配置され、
    前記車体の前記中央側に配置されている前記複数の案内輪は、それぞれ、前記連結対の一方を成し、相互に前記イコライジングリンクで連結されている、
    ことを特徴とする起動式車両。
  7. 請求項3又は4に記載の軌道式車両において、
    前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクとしての第一Wイコライジングリンクと、
    前記第一Wイコライジングリンクに対して、前記前後方向に配置されている前記連結対を成す2個の案内輪を連結する前記イコライジングリンクとしての第二Wイコライジングリンクと、
    前記第一Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該第一Wイコライジングリンクを支持すると共に、前記第二Wイコライジングリンクの前記リンク軸回りに回転可能に該第二Wイコライジングリンクを支持して、該第一Wイコライジングリンクと該第二Wイコライジングリンクとを連結し、前記旋回軸と平行なLLリンク軸回りに回転可能に、前記ガイドフレームに取り付けられているLLイコライジングリンクと、
    を備えていることを特徴とする軌道式車両。
  8. 請求項1又は2に記載の軌道式車両において、
    前記イコライジングリンクとして、
    一の挟込み対を成す2個の案内輪のうち、前記中央案内軌条を基準にして車幅方向の一方の側に配置されている案内輪と、該一の挟込み対に前記前後方向で隣接する他の挟込み対を成す2個の案内輪のうちの該車幅方向の他方の側に配置されている案内輪とを、前記連結対として互いに連結する第一クロス・イコライジングリンクと、
    前記一の挟込み対を成す2個の案内輪のうち、前記車幅方向の前記他方の側に配置されている案内輪と、前記他の挟込み対を成す2個の案内輪のうちの該車幅方向の前記一方の側に配置されている案内輪とを、前記連結対として互いに連結する第二クロス・イコライジングリンクと、を有し、
    前記第一クロス・イコライジングリンクと前記第二クロス・イコライジングリンクとのそれぞれにピン結合し、前記挟込み対を成す2個の前記案内輪の間隔を確保する間隔確保ロッドを備えている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  9. 請求項8に記載の軌道式車両において、
    前記間隔確保ロッドは、自身の長さを調整する長さ調整具を有する、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  10. 請求項8に記載の軌道式車両において、
    前記第一クロス・イコライジングリンクと前記第二クロス・イコライジングリンクとのうち、少なくとも一方のクロス・イコライジングリンクには、前記間隔確保ロッドがピン結合する孔が予め複数形成されている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載の軌道式車両において、
    前記間隔確保ロッドは、自身の長手方向で弾性変形する弾性体を有する、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  12. 請求項1から7のいずれか一項に記載の軌道式車両において、
    前記挟込み対を成す2個の前記案内輪の間隔を調節する間隔調整器を備えている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の軌道式車両において、
    前記イコライジングリンクは、前記鋏込み対を成す2個の前記案内輪が並んでいる方向に弾性変形する弾性体を有する、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  14. 請求項1から12のいずれか一項に記載の軌道式車両において、
    前記イコライジングリンクの前記リンク軸回りの回転を抑制する回転抑制器を備えている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  15. 請求項1から14に記載の軌道式車両において、
    前記案内輪は、前記転動軸を中心として周面が形成されている本体と、前記本体を基準にして該転動軸が延びている方向の両側に配置され、該本体の外径よりも大きな外径のフランジと、を有している、
    ことを特徴とする軌道式車両。
  16. 請求項15に記載の軌道式車両において、
    前記リンク軸は、前記ガイドフレームに対して、該リンク軸が延びている方向に移動可能に設けられている、
    ことを特徴とする軌道式車両。
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