JP3357167B2 - 繊維強化プラスチックの製造方法 - Google Patents

繊維強化プラスチックの製造方法

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JP3357167B2
JP3357167B2 JP4750894A JP4750894A JP3357167B2 JP 3357167 B2 JP3357167 B2 JP 3357167B2 JP 4750894 A JP4750894 A JP 4750894A JP 4750894 A JP4750894 A JP 4750894A JP 3357167 B2 JP3357167 B2 JP 3357167B2
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直人 池川
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泰以 濱田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化プラスチック
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチックは一般構造用品を
はじめ、船、ボート、建材、スポーツ用品など、あらゆ
る所に応用されており、その強度が高いことが知られて
いるが、近年、航空機をはじめ多くの構造材に適用する
要求に応えるためさらに強度の高い繊維強化プラスチッ
クの開発がされてきた。
【0003】例えば、特公平2─35654号公報に
は、強化繊維を構成する成分であるバインダーを除去せ
ず、樹脂材料の粘度が200cps以下で、かつ、注入
時の温度における硬化時間が10分以内となるように予
め調整しておき、強化繊維を配置した型キャビティ内を
真空吸引して減圧した後、樹脂材料を製品面積に対して
少なくとも4000cm2 に1個の割合で設けた注入口
から、型キャビティ内に注入する方法が提案されている
が、強化繊維を構成する繊維束は、図3に示すように繊
維をバインダーで固めたもので、繊維の結束性が大きい
ため分散性が低く、必ずしもその繊維強化プラスチック
の強度に等方性があるとは言いがたかった。また、繊維
の結束性が大きいことや繊維の表面にバインダーが存在
するため、繊維強化プラスチック成形を行う場合には、
繊維束内への樹脂材料の含浸性が十分でなかった。しか
も、繊維束はボイドが多く機械的特性の低下は免れなか
った。
【0004】また、強化繊維にカップリング剤処理を行
う場合に、2種類以上の異なる樹脂材料を用いて繊維強
化プラスチックの成形を行うと、カップリング剤がそれ
ぞれの樹脂材料に適していないと、繊維/樹脂材料の界
面の接着性が十分でないという問題点があった。さら
に、繊維強化プラスチック成形を行う場合に、厚肉な成
形品または肉厚急変部を有する成形品では、成形時に樹
脂材料が強化繊維の隅々に十分行き渡らずに、特に樹脂
注入口から遠く離れた厚肉部コーナーにボイドが残存
し、樹脂充填性が悪くなり、機械的特性の低下は免れな
いという問題点もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑みてなされたもので、優れた機械的特性を有
する繊維強化プラスチックの製造方法を提供することを
課題とし、より具体的には、強化繊維を構成する成分で
あるバインダーを除去して繊維の結束性を緩和し、分散
性を向上させることにより、繊維強化プラスチックの強
度において等方性化を可能にすること、分散性や含浸性
を向上させることにより、繊維強化プラスチックにおい
て、強化繊維を構成する個々の繊維と樹脂材料との直接
的な密着性の向上をはかり高強度化を可能にすることを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、上型と下型の間に形成された型キャビテ
ィに強化繊維を配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬
化させる繊維強化プラスチックの製造方法において、前
記強化繊維を構成する成分であるバインダーを除去して
おいて、前記樹脂材料の注入を行うことを特徴とする。
【0007】本発明で用いる金型は、上型と下型から構
成され、型キャビティを内部に有しており、通常に従っ
て、硬化成形のため熱媒体循環装置等の加熱装置を備え
ている。後述のように、高温加熱処理によって強化繊維
のバインダーを除去する場合は、例えば、前記熱媒体循
環装置等の加熱装置を使用して高温加熱処理するのが好
ましく、強化繊維とともに型内に配置された金属材料を
誘導加熱する場合は、上型と下型のそれぞれの型キャビ
ティと接する面に電極を設置するのが好ましい。
【0008】本発明で用いる強化繊維は、繊維をバイン
ダーで固めた繊維束を最小構成単位とするものである。
その繊維の素材としては、例えば、無機質としては、ガ
ラス、溶融シリカ、炭化ケイ素、炭素、窒化ホウ素、ア
ルミナ、ジルコニア、アルミニウム、銅、チタニウム、
ステンレス鋼などがあり、有機質としては、ナイロン、
芳香族系耐熱ナイロンなどがあり、これらは単独または
異なる2種類以上の素材を混合して用いられる。強化繊
維の形状は、例えば、織物状、編物状、繊維束をランダ
ムに絡ませたシート状、フエルト状、さらに前記の形状
物を三次元的に構成した積層状、マット状などの形状で
あり、単独または異なる2種類以上の形状物を混合して
用いられる。
【0009】本発明で用いる樹脂材料は、例えば、ポリ
エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリールフタレー
ト系樹脂、フェノール系樹脂等が用いられる。本発明で
の樹脂材料の注入は、減圧下、常圧下または加圧下いず
れの圧力下でも注入できる。樹脂材料の注入口は、1か
所または複数か所あってよく、一般には型キャビティ内
の隅々まで樹脂材料が行き渡るようにするため複数か所
あるのが好ましい。樹脂材料の注入口の位置は、上型と
下型の一方だけでも、両方にあってもよく、一般には型
キャビティ内の隅々まで樹脂材料が行き渡るようにする
ため両方にあるのが好ましい。樹脂材料が複数の樹脂注
入口から型キャビティ内へ注入される場合、それぞれの
樹脂注入方向は、同じ方向に注入されるものであっても
よく、反対方向から注入されるものであってもよい。ま
た、1つの樹脂注入方向に対して、それにほぼ垂直な方
向から樹脂注入されるものがあってもよい。
【0010】強化繊維は、操作性の向上を図るため、変
形加工により型キャビティ形状と対応した形状となって
いるのが好ましく、例えば、シート状の強化繊維を配置
し、型閉して型キャビティ形状と対応して変形加工した
後、前記強化繊維を構成する成分であるバインダーを型
キャビティ内で除去するようになっている方法、あらか
じめ型キャビティの形状に対応して変形加工された強化
繊維を配置した後、前記強化繊維を構成する成分である
バインダーを型キャビティ内で除去するようになってい
る方法等が挙げられる。
【0011】強化繊維を構成する成分であるバインダー
を前記強化繊維より除去する方法は、型外でバインダー
を原型を崩さない程度に除去する方法、型内で配置した
状態でバインダーを除去する方法等が挙げられ、この両
者を組み合わせた、型外でバインダーを原型を崩さない
程度に除去してから型キャビティに配置し、さらに、残
存しているバインダーを型内で除去するのが好ましい。
【0012】上型と下型の間に形成された型キャビティ
に強化繊維を配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬化
させる繊維強化プラスチックの製造方法において、前記
強化繊維を構成する成分であるバインダーを除去してお
いて、前記樹脂材料の注入を行うことを特徴とする繊維
強化プラスチックの製造方法で、前記強化繊維を構成す
る成分であるバインダーを除去する方法としては、例え
ば、バインダーを高温加熱処理する方法、バインダーを
溶剤を用いて溶解させる溶剤処理する方法等が好まし
い。
【0013】前記強化繊維を構成する成分であるバイン
ダーを除去する好ましい方法である、バインダーを高温
加熱処理する方法、バインダーを溶剤を用いて溶解させ
る溶剤処理する方法は、上記繊維強化プラスチックの製
造方法において、下記、のいずれの場合においても
好ましい。 強化繊維がシート状であり、上型と下型の間に形成
された型キャビティに配置し、型閉して型キャビティ形
状と対応して変形加工した後、前記強化繊維を構成する
成分であるバインダーを型キャビティ内で除去するよう
になっている場合。
【0014】 強化繊維が上型と下型の間に形成され
た型キャビティの形状に対応して変形加工された強化繊
維であり前記強化繊維を構成する成分であるバインダー
を型キャビティ内で除去するようになっている場合。 上型と下型の間に形成された型キャビティに強化繊維を
配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬化させる繊維強
化プラスチックの製造方法において、前記強化繊維を構
成する成分であるバインダーを、型外で強化繊維の原型
を崩さない程度に除去するようになっている繊維強化プ
ラスチックの製造方法で、前記強化繊維を構成する成分
であるバインダーを除去する方法としては、例えば、バ
インダーを高温加熱処理する方法、バインダーを溶剤を
用いて溶解させる溶剤処理する方法等が好ましい。
【0015】上記の型外で強化繊維の原型を崩さない程
度に除去してから、さらに、残存しているバインダーを
型内で除去するようになっている場合も、前記強化繊維
を構成する成分であるバインダーを除去する方法として
は、例えば、バインダーを高温加熱処理する方法、バイ
ンダーを溶剤を用いて溶解させる溶剤処理する方法等が
好ましい。
【0016】前記高温加熱処理によりバインダーを除去
する場合、カップリング剤を蒸気化して処理する方法、
上型と下型のそれぞれの型キャビティと接する面に電極
を設置して、強化繊維とともに型内に配置された金属材
料を誘導加熱する方法、強化繊維とともに型内に配置さ
れたヒーター線を通電加熱する方法等が挙げられる。カ
ップリング剤を蒸気化して処理する方法は、カップリン
グ剤の蒸気を系外に放出するのではなく、回収するのが
好ましい。
【0017】誘導加熱に用いられる金属材料の素材は、
鉄、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、クロムなどがあ
り、単独または2種類以上のこれらの合金が用いられ
る。金属材料の形状は、繊維状、板状、粉状などがあ
り、単独または2種類以上のこれらの形状物が用いられ
る。上型と下型のそれぞれの型キャビティと接する面に
電極を設置し、強化繊維とともに型内に配置された金属
材料を誘導加熱する方法としては、強化繊維と金属材料
を個々に分離した形状で配置して誘導加熱する方法、金
属材料を含む強化繊維を配置して誘導加熱する方法、こ
の両者を組み合わせた、個々に分離した形状の強化繊維
と金属材料とともに金属材料を含む強化繊維を配置して
誘導加熱する方法等が挙げられる。
【0018】強化繊維と金属材料を個々に分離した形状
で配置して誘導加熱する方法としては、例えば、連続ガ
ラス繊維マットの間に金属箔をはさみこみ誘導加熱する
方法や、連続ガラス繊維マット上に金属繊維または金属
粉をのせ、誘導加熱しバインダーを除去する方法等が挙
げられる。金属材料を含む強化繊維としては、例えば、
金属材料と繊維をバインダーで束ねた繊維束や、繊維を
バインダーで固めた繊維束をさらにバインダーで金属材
料と束ね合わせた金属材料を含む繊維束を織物状、編物
状、繊維束をランダムに絡ませたシート状、フエルト
状、さらに前記の形状物を三次元的に構成した積層状、
マット状などの形状にした金属材料を含む強化繊維が挙
げられる。これらの金属材料を含む強化繊維は、一体化
した形状物であるため取り扱いが容易であり、誘導加熱
して効率よくバインダーを除去できる。
【0019】強化繊維とともに型内に配置されたヒータ
ー線を通電加熱する方法としては、例えば、連続ガラス
繊維マット上にヒーター線をのせ、通電加熱しバインダ
ーを除去する方法や、強化繊維をバインダーでヒーター
線と束ね合わせた繊維束よりなる連続ガラス繊維マット
を、通電加熱しバインダーを除去する方法等が挙げられ
る。
【0020】型キャビティに型閉したのち注入する樹脂
材料は、2種類以上の異なる樹脂材料を用い、その注入
する方法としては、例えば、同一部位から時間差をつけ
て注入するようになっている方法や、異なる部位から注
入するようになっている方法等が好ましい。上型と下型
の間に形成された型キャビティに強化繊維を配置し、そ
ののち、樹脂材料を注入し硬化させる繊維強化プラスチ
ックの製造方法において、前記強化繊維を構成する成分
であるバインダーを除去しておいて、前記樹脂材料の注
入を行うことを特徴とする繊維強化プラスチックの製造
方法で、前記強化繊維を構成する成分であるバインダー
を除去する方法が、バインダーを高温加熱処理する方
法、バインダーを溶剤を用いて溶解させる溶剤処理する
方法のいずれの場合であっても、型キャビティに型閉し
たのち注入する樹脂材料は、2種類以上の異なる樹脂材
料を用い、その注入する方法としては、例えば、同一部
位から時間差をつけて注入するようになっている方法
や、異なる部位から注入するようになっている方法等が
好ましい。
【0021】2種類以上の異なる樹脂材料を用いて注入
する好ましい方法である、同一部位から時間差をつけて
注入するようになっている方法や、異なる部位から注入
するようになっている方法は、上記繊維強化プラスチッ
クの製造方法において、下記、のいずれの場合にお
いても好ましい。 強化繊維がシート状であり、上型と下型の間に形成
された型キャビティに配置し、型閉して型キャビティ形
状と対応して変形加工した後、前記強化繊維を構成する
成分であるバインダーを型キャビティ内で除去するよう
になっている場合。
【0022】 強化繊維が上型と下型の間に形成され
た型キャビティの形状に対応して変形加工された強化繊
維であり前記強化繊維を構成する成分であるバインダー
を型キャビティ内で除去するようになっている場合。 上型と下型の間に形成された型キャビティに強化繊維を
配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬化させる繊維強
化プラスチックの製造方法において、前記強化繊維を構
成する成分であるバインダーを、型外で強化繊維の原型
を崩さない程度に除去するようになっている繊維強化プ
ラスチックの製造方法で、前記強化繊維を構成する成分
であるバインダーを除去する方法が、バインダーを高温
加熱処理する方法、バインダーを溶剤を用いて溶解させ
る溶剤処理する方法のいずれの場合であっても、型キャ
ビティに型閉したのち注入する樹脂材料は、2種類以上
の異なる樹脂材料を用いるのが好ましい。2種類以上の
異なる樹脂材料を注入する方法としては、例えば、同一
部位から時間差をつけて注入するようになっている方法
や、異なる部位から注入するようになっている方法等が
好ましい。
【0023】上記の型外で強化繊維の原型を崩さない程
度に除去してから、さらに、残存しているバインダーを
型内で除去するようになっている場合も、型キャビティ
に型閉したのち注入する樹脂材料は、2種類以上の異な
る樹脂材料を用いるのが好ましい。2種類以上の異なる
樹脂材料を注入する方法としては、例えば、同一部位か
ら時間差をつけて注入するようになっている方法や、異
なる部位から注入するようになっている方法等が好まし
い。
【0024】上記で高温加熱処理する方法が、カップリ
ング剤を蒸気化して処理する方法、上型と下型のそれぞ
れの型キャビティと接する面に電極を設置して、強化繊
維とともに型内に配置された金属材料を誘導加熱する方
法、強化繊維とともに型内に配置されたヒーター線を通
電加熱する方法等のいずれであっても、型キャビティに
型閉したのち注入する樹脂材料は、2種類以上の異なる
樹脂材料を用い、2種類以上の異なる樹脂材料を注入す
る方法としては、例えば、同一部位から時間差をつけて
注入するようになっている方法や、異なる部位から注入
するようになっている方法等が好ましい。
【0025】前記2種類以上の異なる樹脂材料を同一部
位から時間差をつけて注入する方法としては、例えば、
同一型面より注入する方法、異なる型面より注入する方
法等が挙げられる。2種類以上の異なる樹脂材料を同一
部位から時間差をつけて同一型面より注入する方法とし
ては、例えば、A樹脂、B樹脂およびC樹脂を注入する
場合に、まずA樹脂を注入し半硬化させ、続いて同一注
入口よりB樹脂を注入し半硬化させた後、さらに同一注
入口よりC樹脂を注入し完全硬化させる方法等が挙げら
れる。
【0026】2種類以上の異なる樹脂材料を同一部位か
ら時間差をつけて異なる型面より注入する方法として
は、例えば、A樹脂およびB樹脂を注入する場合に、ま
ず下面の注入口よりA樹脂を注入し半硬化させた後、A
樹脂を注入した注入口と同一部位の上面の注入口より続
いてB樹脂を注入し完全硬化させるという方法等が挙げ
られる。前記時間差をつけて異なる型面より注入する方
法は、成形品肉厚部のボイド残存を防いだり、肉厚部コ
ーナーの樹脂充填性を高めることができるため好まし
い。
【0027】前記2種類以上の異なる樹脂材料を異なる
部位から注入する方法も、成形品肉厚部のボイド残存を
防いだり、肉厚部コーナーの樹脂充填性を高めることが
できるため好ましい。2種類以上の異なる樹脂材料を異
なる部位から注入する方法としては、例えば、同一型面
で異なる部位の注入口から注入する方法、異なる型面で
異なる部位の注入口から注入する方法、成形品の厚み方
向および厚み方向と交差する方向の2つの方向から樹脂
材料を注入する方法等が挙げられる。
【0028】前記成形品の厚み方向および厚み方向と交
差する方向の2つの方向から樹脂材料を注入する方法
は、2種類以上の異なる樹脂材料を同じ部位から注入す
る方法にも適用することができる。また、2種類以上の
異なる樹脂材料の注入を、同じまたは異なる部位のいず
れの部位から行っても、この時バインダー除去を高温加
熱処理、溶剤処理のいずれの方法で行ってもよく、バイ
ンダー除去を高温加熱処理で行う場合は、カップリング
剤を蒸気化して処理する方法、上型と下型のそれぞれの
型キャビティと接する面に電極を設置して、強化繊維と
ともに型内に配置された金属材料を誘導加熱する方法、
強化繊維とともに型内に配置されたヒーター線を通電加
熱する方法等のいずれであってもよい、さらに、バイン
ダー除去を型キャビティの内側、外側のいずれで行って
もよく、両方で行ってもよい。
【0029】成形品の厚み方向および厚み方向と交差す
る方向の2つの方向から樹脂材料を注入する方法として
は、例えば、ピンポイントゲートを有する上型と、ファ
ンゲートを有する下型とを使用して、A樹脂およびB樹
脂を注入する場合に、A樹脂をピンポイントゲートから
注入し、B樹脂をファンゲートから注入して硬化させる
という方法等が挙げられる。
【0030】上記の方法は、A樹脂をピンポイントゲー
トから注入し、B樹脂をファンゲートから注入すること
によって、樹脂流動によってボイトを効果的に押し流し
てボイトを減少させることができるため好ましい。この
効果は厚肉な成形品または肉厚急変部を有する成形品で
大きく、特に樹脂注入口から遠く離れた厚肉部コーナー
においても、ボイドがなく、樹脂充填性が高くなり、機
械的特性の低下を避けることができる。
【0031】前記2種類以上の異なる樹脂材料を異なる
部位から注入する場合に、さらに、時間差をつけて2種
類以上の異なる樹脂材料を異なる部位から注入したり、
時間差をつけず同時に2種類以上の異なる樹脂材料を異
なる部位から注入するのが好ましい。2種類以上の異な
る樹脂材料を異なる部位から時間差をつけて注入する方
法としては、例えば、A樹脂およびB樹脂を注入する場
合に、まずA樹脂を注入し半硬化させた後、A樹脂を注
入した注入口と異なる部位の注入口より続いてB樹脂を
注入し完全硬化させるという方法等が挙げられる。
【0032】2種類以上の異なる樹脂材料を異なる部位
から時間差をつけず同時に注入する方法としては、例え
ば、A樹脂およびB樹脂を注入する場合に、それぞれの
樹脂材料を異なる部位から同時に注入する方法等が挙げ
られる。2種類以上の異なる樹脂材料を異なる部位から
注入する方法の中でも、2種類以上の異なる樹脂材料を
成形品の厚み方向および厚み方向と交差する方向の2つ
の方向から時間差をつけて注入する方法、2種類以上の
異なる樹脂材料を成形品の厚み方向および厚み方向と交
差する方向から時間差をつけず同時に注入する方法がさ
らに好ましい。
【0033】本発明の強化繊維として、カップリング剤
処理された強化繊維を、樹脂材料の種類に応じて、用い
るのが好ましく、例えば、シランカップリング剤、チタ
ネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング
剤等で処理される。上記カップリング剤処理された強化
繊維を使用する際、2種類以上の異なるカップリング剤
処理された強化繊維を用いるのがより好ましい。2種類
以上の異なる樹脂材料を注入するようになっている場合
は、それぞれ樹脂材料の種類に適した2種類以上の異な
るカップリング剤処理された強化繊維を用いるのが特に
好ましい。
【0034】本発明の繊維強化プラスチックの製造方法
において、上記のように、強化繊維はカップリング剤処
理されたものが好ましく、2種類以上の異なるカップリ
ング剤処理されるとさらに好ましい。ここで、2種類以
上の異なる樹脂材料の注入を、同一または異なる部位の
いずれの部位から行ってもよい。同一部位から行う場合
は、時間差をつけて同一型面および異なる型面のいずれ
でもよい。異なる部位から行う場合は、注入を成形品の
厚み方向および厚み方向と交差する方向の2つの方向か
ら行うようになっていてもよく、時間差をつけてもよい
し、同時に注入してもよい。この時バインダー除去を高
温加熱処理、溶剤処理のいずれの方法で行ってもよく、
バインダー除去を高温加熱処理で行う場合は、カップリ
ング剤を蒸気化して処理する方法、上型と下型のそれぞ
れの型キャビティと接する面に電極を設置して、強化繊
維とともに型内に配置された金属材料を誘導加熱する方
法、強化繊維とともに型内に配置されたヒーター線を通
電加熱する方法等のいずれであってもよい、さらに、バ
インダー除去を型キャビティの内側、外側のいずれで行
ってもよく、両方で行ってもよい。
【0035】2種類以上の異なるカップリング剤処理さ
れた強化繊維を用いる方法としては、例えば、強化繊維
マットの上面と下面とにカップリング剤Aおよびカップ
リング剤Bのように異なるカップリング剤で処理された
別々の強化繊維を配置する方法や、カップリング剤Aお
よびカップリング剤Bのように異なるカップリング剤で
処理された繊維束を縦横に織った織物状の強化繊維を配
置する方法や、カップリング剤Aの処理をした強化繊維
材Aと異なるカップリング剤Bの処理をした強化繊維材
Bとを重ね合わせたものを配置する方法等が挙げられ
る。
【0036】本発明の繊維強化プラスチックの製造方法
は、型キャビティの形状にかかわらず良好に成形するこ
とができる。さらに、ボイドの発生を防ぐためには、厚
さ方向にみてバインダー付着量に勾配がある強化繊維を
配置するのが好ましい。バインダー付着量の勾配は、少
ない付着量から多い付着量、多い付着量から少ない付着
量のいずれでもよい。また、バインダー付着量の勾配
は、必ずしも連続的なものでなくても良く、階段状に変
化するものであっても良い。
【0037】厚さ方向にみてバインダー付着量に勾配が
ある強化繊維を配置する方法としては、樹脂注入口に近
い位置ほどバインダー量の少ない強化繊維を配置する方
法、樹脂注入口に近い位置から遠ざかるに従って繊維か
さ密度が小さくなるように強化繊維を配置する方法等が
ある。前記樹脂注入口に近い位置ほどバインダー量の少
ない強化繊維を配置する方法は、樹脂注入口の近辺のボ
イドの発生を防止できるために好ましい。前記バインダ
ー量の少ない強化繊維を配置する方法は特に制限はな
く、例えば、型キャビティに強化繊維を配置した後、型
開状態で型キャビティに対して、樹脂注入口側の面から
赤外線ヒーター加熱を行って、樹脂注入口側のバインダ
ーを除去する方法や、型キャビティに強化繊維を配置し
た後、(ガラス)繊維をバインダーでヒーター線と束ね
合わせた強化繊維で通電加熱しバインダーを除去する方
法等が挙げられる。
【0038】前記樹脂注入口に近い位置から遠ざかるに
従って繊維かさ密度が小さくなるように強化繊維を配置
する方法は、樹脂流動過程での空気の巻き込みを防ぎ、
ボイドの発生を抑制できるために好ましい。前記繊維か
さ密度が小さくなるように強化繊維を配置する方法は特
に制限はなく、例えば、目付量の異なる強化繊維を用意
し、樹脂注入口に遠いほど目付量の小さい強化繊維を配
置し、前記樹脂注入口側の面に近いほど目付量の大きい
強化繊維を配置する方法等が挙げられる。
【0039】樹脂注入口に近い位置ほどバインダー量の
少ない強化繊維を配置したり、樹脂注入口に近い位置か
ら遠ざかるに従って繊維かさ密度が小さくなるように強
化繊維を配置したりして、厚さ方向にみてバインダー付
着量に勾配がある強化繊維を配置すると、厚肉な成形品
または肉厚急変部を有する成形品においては、ボイドの
発生を防ぐ効果は特に大きい。
【0040】本発明の繊維強化プラスチックの製造方法
において、上記のように、厚さ方向にみてバインダー付
着量に勾配がある強化繊維を配置するのが好ましく、厚
さ方向にみてバインダー付着量に勾配がある強化繊維を
配置するために、樹脂注入口に近い位置ほどバインダー
量の少ない強化繊維を配置する方法、樹脂注入口に近い
位置から遠ざかるに従って繊維かさ密度が小さくなるよ
うに強化繊維を配置する方法がさらに好ましい。
【0041】ここで、強化繊維はカップリング剤処理さ
れたものあってもよく、2種類以上の異なるカップリン
グ剤処理されたものでもよい。2種類以上の異なる樹脂
材料の注入を、同一または異なる部位のいずれの部位か
ら行ってもよい。同一部位から行う場合は、時間差をつ
けて同一型面および異なる型面のいずれでもよい。異な
る部位から行う場合は、注入を成形品の厚み方向および
厚み方向と交差する方向の2つの方向から行うようにな
っていてもよく、時間差をつけてもよいし、同時に注入
してもよい。この時バインダー除去を高温加熱処理、溶
剤処理のいずれの方法で行ってもよく、バインダー除去
を高温加熱処理で行う場合は、カップリング剤を蒸気化
して処理する方法、上型と下型のそれぞれの型キャビテ
ィと接する面に電極を設置して、強化繊維とともに型内
に配置された金属材料を誘導加熱する方法、強化繊維と
ともに型内に配置されたヒーター線を通電加熱する方法
等のいずれであってもよい、さらに、バインダー除去を
型キャビティの内側、外側のいずれで行ってもよく、両
方で行ってもよい。
【0042】
【作用】本発明の繊維強化プラスチックの製造方法およ
び新規な強化繊維は、強化繊維を構成する成分であるバ
インダーを除去することにより、強化繊維を構成する個
々の繊維がばらけた状態となり分散性が向上したり、強
化繊維を構成する個々の繊維と樹脂材料との含浸性が向
上し両者間の直接的な密着性の向上を可能にしたり、強
化繊維内部のボイドが消滅して、機械的特性のうち特に
強度の向上がみられる。また、2種類以上の異なる樹脂
材料を用いて繊維強化プラスチックの成形を行う場合
に、それぞれに適した2種類以上の異なるカップリング
剤処理された強化繊維を用いることにより繊維/樹脂材
料の界面の接着性が向上し強度の向上がみられる。
【0043】さらに、樹脂材料が2種類以上の異なる樹
脂材料であり、これらを成形品の厚み方向および厚み方
向と交差する方向の2つの方向から注入すると、異なる
2方向の樹脂流動によってボイトを効果的に押し流し
て、ボイトを減少させることができる。また、厚さ方向
にみて樹脂注入口に近い位置ほどバインダー量の少ない
強化繊維を配置すると、樹脂材料が繊維束内へ十分に含
浸するため、樹脂注入口の近辺のボイドの発生を抑制で
きる。厚さ方向にみて樹脂注入口に近い位置から遠ざか
るに従って繊維かさ密度が小さくなるように強化繊維を
配置すると、樹脂流動過程での空気の巻き込みを防止で
きる。
【0044】本発明の金属材料を含む強化繊維は、一体
化した形状物であるため容易に取り扱うことができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の繊維強化プラスチックの製造
方法および繊維素材の実施例を図を参照しながら詳しく
説明するが、本発明は、下記実施例に限るものではな
い。種々の条件での実施例を示すが、特に記載がない場
合は、以下の強化繊維および樹脂材料が使用される。こ
の場合連続ガラス繊維マット6を構成する個々の繊維束
は、図3にみるように、多数の繊維1を樹脂からなるバ
インダー2で束ねてなるものである。図中、3はボイド
である。
【0046】強化繊維: 連続ガラス繊維マット(繊維
径:17μm、ポリエステルバインダーを使用) A樹脂: 主 剤 (不飽和ポリエステル樹脂) 硬化剤 (メチルエチルケトンパーオキシドを樹脂に対
して0.7wt%使用) ─実施例1─ この実施例は図1に示すような操作手順で行われ、強化
繊維としての2枚の連続ガラス繊維マット6(サイズ:
80cm×100cm)で金属箔4a(素材:銅、サイ
ズ:80cm×100cm)をはさみ、型キャビティに
配置した後、図2に示すように、上型11と下型12の
それぞれの型キャビティ13と接する面に取り付けた電
極14に電流(電圧:100V、電流:1〜2A)を流
し、誘導加熱してバインダーを除去した。その後、樹脂
材料を注入した(注入条件:0.2MPaの圧力)。加
熱硬化(加熱硬化条件:80℃─40分間)した後、型
開して繊維強化プラスチックを得た。
【0047】─実施例2─ 実施例1で、金属箔の代わりに、連続ガラス繊維マット
上に金属繊維(素材:ニッケル−クロム合金、直径:2
00μm)を均一になるようにのせた他は、実施例1と
同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。 ─実施例3─ 実施例1で、金属箔の代わりに、連続ガラスマット上に
金属粉(素材:ニッケル−クロム合金、平均粒径:80
0μm)を均一になるようにのせた他は、実施例1と同
じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0048】─実施例4─ 実施例1で、2枚の連続ガラス繊維マットおよび金属箔
の代わりに、図4にみるような、金属繊維4b(素材:
ニッケル−クロム合金、直径:200μm)と繊維1
(素材:ガラス繊維、直径:13μm)をバインダー2
aで束ねた繊維束からなる金属材料を含む連続ガラス繊
維マットを型キャビティに配置し、以下実施例1と同じ
操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0049】─実施例5─ 実施例1で、2枚の連続ガラス繊維マットおよび金属箔
の代わりに、図5にみるような、繊維1(素材:ガラス
繊維、直径:13μm)をバインダー2aで固めた繊維
束をさらにバインダー2bで金属繊維4b(素材:ニッ
ケル−クロム合金、直径:200μm)と束ね合わせた
金属材料を含む繊維束からなる金属材料を含む連続ガラ
ス繊維マットを型キャビティに配置し、以下実施例1と
同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0050】─実施例6─ 図6に示すように、実施例1で使用した連続ガラス繊維
マット6上にヒーター線5(直径:1mm)をのせて型
キャビティ13に配置し、実施例1の誘導加熱の代わり
に、図7に示すようにしてヒーター線5を通電加熱し、
以下実施例1と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを
得た。
【0051】─実施例7─ 図8に示すようなヒーター線5(直径:1mm)とガラ
ス繊維1をバインダー2により束ねた繊維束よりなる連
続ガラス繊維マットを型キャビティに配置し、誘導加熱
の代わりに、ヒーター線5を通電加熱し、以下実施例1
と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0052】─実施例8─ 実施例1で、2枚の連続ガラス繊維マットおよび金属箔
の代わりに、強化繊維のみを型キャビティに配置し、型
開した状態で誘導加熱の代わりに、下型を加熱し、バイ
ンダーを蒸気化して除去した。以下実施例1と同じ操作
を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0053】─実施例9─ 実施例1で、2枚の連続ガラス繊維マットおよび金属箔
の代わりに、強化繊維のみを型キャビティに配置し、型
開した状態で誘導加熱の代わりに、溶剤(種類:スチレ
ンモノマー、使用量:600cc)を加えてバインダー
を抽出除去した。以下実施例1と同じ操作を行い、繊維
強化プラスチックを得た。
【0054】─実施例10─ 実施例8で、図9に示すように、上型の中央部に唯一の
注入口がある上型11を使用し、A樹脂16a(種類:
不飽和ポリエステル樹脂、使用量:0.8リットル)、
B樹脂16b(種類:発泡ウレタン樹脂、使用量:1.
2リットル)およびC樹脂16c(種類:不飽和ポリエ
ステル樹脂、使用量:10リットル)を、まずA樹脂
16aを注入し半硬化(加熱硬化条件:70℃─15分
間)させた後、続いてB樹脂16bを注入し半硬化
(加熱硬化条件:80℃─5分間)させ、さらにC樹
脂16cを注入し完全硬化(加熱硬化条件:80℃─2
0分間)させた。以下実施例8と同じ操作を行い繊維強
化プラスチックを得た。
【0055】─実施例11─ 実施例8で、図10に示すように、上型11と下型12
の中央部にそれぞれ1つの注入口がある金型を使用し、
A樹脂16a(種類:不飽和ポリエステル樹脂、使用
量:0.8リットル)およびB樹脂16b(種類:不飽
和ポリエステル樹脂、使用量:10リットル)を、図1
0に示すように、まず下型12からA樹脂16aを注
入し半硬化(加熱硬化条件:70℃─15分間)させた
後、続いて上型11からB樹脂16bを注入し完全硬
化(加熱硬化条件:80℃─20分間)させた。以下実
施例8と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0056】─実施例12─ 実施例8で、図11に示すように、上型11と下型12
の異なる部位にそれぞれ1つの注入口がある金型を使用
し、図11に示すように、A樹脂16a(種類:不飽和
ポリエステル樹脂、使用量:0.8リットル)およびB
樹脂16b(種類:不飽和ポリエステル樹脂、使用量:
15リットル)を、まず上型11からA樹脂16aを
注入し半硬化(加熱硬化条件:70℃─15分間)させ
た後、続いて下型12からB樹脂16bを注入し完全
硬化(加熱硬化条件:80℃─20分間)させた。以下
実施例8と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得
た。
【0057】─実施例13─ 実施例8で、図12に示すように、上型11と下型12
の異なる部位にそれぞれ1つの注入口がある金型を使用
し、図12に示すように、A樹脂16a(種類:不飽和
ポリエステル樹脂、使用量:0.8リットル)およびB
樹脂16b(種類:不飽和ポリエステル樹脂、使用量:
10リットル)を、同時に注入し硬化させる。以下実施
例8と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0058】─実施例14─ 図13に示すように、実施例11〜13で用いた強化繊
維マットの上面と下面とをそれぞれ異なるカップリング
剤Aおよびカップリング剤Bで処理し、このマットを型
キャビティに配置して、以下実施例11〜13と同じ操
作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0059】─実施例15─ 図14に示すように、異なるカップリング剤Aおよびカ
ップリング剤Bでそれぞれ処理された2種の繊維束で縦
横に織った織物状の強化繊維を型キャビティに配置し、
以下実施例11と同じ操作を行い繊維強化プラスチック
を得た。 ─実施例16─ 図15に示すように、カップリング剤Aによる処理をし
た強化繊維Aと異なるカップリング剤Bによる処理をし
た強化繊維Bとを重ね合わせたものを型キャビティに配
置し、以下実施例11〜13と同じ操作を行い繊維強化
プラスチックを得た。
【0060】─実施例17─ シート状の強化繊維(サイズ:80cm×100cm)
を型キャビティに配置し、型閉して前記シート状の強化
繊維を型キャビティ形状と対応するように変形加工(変
形加工条件:60℃−1分間)した後、以下実施例11
と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。
【0061】─実施例18─ あらかじめ型キャビティの形状に対応するように変形加
工された強化繊維を型キャビティに配置し、以下実施例
11と同じ操作を行い繊維強化プラスチックを得た。 ─実施例19─ 強化繊維を構成する成分であるバインダーを、型外で原
型を崩さない程度に除去(除去条件:310℃−10分
間加熱)してからこの強化繊維を型キャビティに配置
し、以下実施例11と同じ操作を行い繊維強化プラスチ
ックを得た。
【0062】─実施例20─ 図16に示すように、上型にピンポイントゲート、下型
にファンゲートを備える薄肉部および厚肉部の厚みがそ
れぞれ3mmおよび12mmである型キャビティを有す
る金型を用意した。この型キャビティに実施例19で使
用した型外で原型を崩さない程度に除去(除去条件:3
10℃−10分間加熱)した強化繊維を配置し型閉した
後、実施例11の加熱硬化条件で、上型のピンポイント
ゲートからA樹脂を型キャビティ容積の1/2 量を注入
した。A樹脂を完全に注入した後、下型のファンゲート
から実施例10で使用したB樹脂を型キャビティ容積の
1/2 量注入し完全硬化させた。型開後、繊維強化プラ
スチックを得た。
【0063】実施例20の樹脂流動過程は、図17に示
すようになっている。樹脂流動によるボイドの掃き出し
性が向上するため、ボイドの残存率は低く、繊維強化プ
ラスチックの肉厚部コーナーの充填性が向上した。得ら
れた繊維強化プラスチックの上面図および断面図を図1
8に示す。 ─実施例21─ 図19に示すように、実施例20の型キャビティに、型
キャビティに対してゲート側の面にあらかじめ電気炉内
でバインダー除去した強化繊維を配置した。型閉した
後、実施例1の加熱硬化条件で、下型のファンゲートか
らA樹脂を注入し完全硬化させた。型開後、繊維強化プ
ラスチックを得た。
【0064】─実施例22─ 図20に示すように、実施例20の型キャビティに、型
キャビティに対してゲート側の面にあらかじめ電気炉内
でバインダー除去した強化繊維を配置した。型閉した
後、実施例1の加熱硬化条件で、上型のピンポイントゲ
ートからA樹脂を注入し完全硬化させた。型開後、繊維
強化プラスチックを得た。
【0065】─実施例23─ 実施例22で型キャビティに、型キャビティに対してゲ
ート側の面にあらかじめ電気炉内でバインダー除去した
強化繊維を配置する代わりに、図21に示すように、型
キャビティに強化繊維を配置した後、型キャビティに対
してゲート側の面から赤外線ヒーターで加熱して、ゲー
ト側の面をバインダーを除去した以外は、実施例22と
同様にして繊維強化プラスチックを得た。
【0066】─実施例24─ 実施例22で型キャビティに、型キャビティに対してゲ
ート側の面にあらかじめ電気炉内でバインダー除去した
強化繊維を配置する代わりに、図22に示すように、型
キャビティに対してゲート側の面に実施例7に示すヒー
ター線、ガラス繊維およびバインダーから構成される連
続ガラスマットを配置し、型閉してからヒーター線を通
電加熱して型内でバインダーを除去した以外は、実施例
22と同様にして繊維強化プラスチックを得た。
【0067】─実施例25─ 図23に示すように、実施例20の型キャビティを厚み
方向に均等に4つの区画に分け、型キャビティに対して
ゲート側の面から最も遠い区画を第4層とし、これから
ゲート側の面に近づくに従って順に第3層、第2層、第
1層とした。型キャビティに対してゲート側の面から遠
ざかるほど目付量の小さい強化繊維を配置した。すなわ
ち、それぞれの層の繊維目付量は、第1層が450kg/m
2 、第2層が350kg/m2 、第3層が300kg/m2 、第
4層が250kg/m2 である。その後、型開した状態で下
型を加熱してバインダーを除去した以外は、実施例21
と同様にして繊維強化プラスチックを得た。
【0068】─実施例26─ 図24に示すように、実施例20の型キャビティを厚み
方向に均等に4つの区画に分け、型キャビティに対して
ゲート側の面から最も遠い区画を第4層とし、これから
ゲート側の面に近づくに従って順に第3層、第2層、第
1層とした。型キャビティに対してゲート側の面から遠
ざかるほど目付量の小さい強化繊維を配置した。すなわ
ち、それぞれの層の繊維目付量は、第1層が450kg/m
2 、第2層が350kg/m2 、第3層が300kg/m2 、第
4層が250kg/m2 である。その後、型開した状態で下
型を加熱してバインダーを除去した以外は、実施例22
と同様にして繊維強化プラスチックを得た。
【0069】─比較例1─ 実施例8で、強化繊維を加熱せず、バインダーを除去し
ないで、以下実施例8と同じ操作を行い繊維強化プラス
チックを得た。実施例1〜26と比較例1の繊維強化プラスチックの物
性比較 ボイドの含有率は、実施例1〜26では0〜0.5%で
あるが、比較例1では1〜5%である。
【0070】引張強度は実施例1〜26では強度が高い
が、比較例1では強度が低い。曲げ強度は実施例1〜2
6では強度が高いが、比較例1では強度が低い。
【0071】
【発明の効果】本発明にかかる繊維強化プラスチックの
製造方法および新規な強化繊維素材は、上述のような構
成を有するため、強化繊維を構成する個々の繊維がばら
けた状態となり分散性が向上したり、強化繊維を構成す
る個々の繊維間への樹脂材料の含浸性が向上し両者間の
直接的な密着性の向上を可能にしたり、強化繊維内部の
ボイドは無くなったりして機械的特性のうち特に強度の
向上が図れる。また、2種類以上の異なる樹脂材料を用
いて繊維強化プラスチックの成形を行う場合に、それぞ
れに適した2種類以上の異なるカップリング剤処理され
た強化繊維を用いることにより繊維/樹脂材料の界面の
接着性の向上がみられ強度の向上が図れる。
【0072】本発明の繊維強化プラスチックの製造方法
で、成形品の厚み方向および厚み方向と交差する方向の
2つの方向から樹脂材料を注入すると、異なる2方向の
樹脂流動によってボイトを効果的に押し流して、ボイト
を減少させることができる。この効果は特に厚肉な成形
品または肉厚急変部を有する成形品で大きく、樹脂注入
口から遠く離れた厚肉部コーナーにおいても、ボイドが
なく、樹脂充填性が高くなり、機械的特性の低下はな
い。
【0073】さらに、厚さ方向にみてバインダー付着量
に勾配がある強化繊維を配置する際に、樹脂注入口に近
い位置ほどバインダー量の少ない強化繊維を配置する
と、樹脂材料が繊維束内へ十分に含浸するため、樹脂注
入口の近辺のボイドの発生を抑制でき樹脂注入口に近い
ほど効果は大きい。また、厚さ方向にみてバインダー付
着量に勾配がある強化繊維を配置する際に、樹脂注入口
に近い位置から遠ざかるに従って繊維かさ密度が小さく
なるように強化繊維を配置すると、樹脂流動過程での空
気の巻き込みを防止できる。この効果は厚肉な成形品ま
たは肉厚急変部を有する成形品で大きく、特に樹脂注入
口から遠く離れた厚肉部コーナーにおいても、ボイドが
なく、樹脂充填性が高くなり、成形品の機械的特性の低
下を避けることができる。
【0074】本発明の金属材料を含む強化繊維はバイン
ダーの除去を上型と下型のそれぞれの型キャビティと接
する面に電極を設置して、強化繊維とともに型内に配置
された金属材料を誘導加熱する際に、一体化させた形状
物であるため簡便な取り扱いが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の操作の概略図である。
【図2】 誘導加熱してバインダーを除去する場合の概
念図である。
【図3】 強化繊維を構成する繊維束の断面の模式図で
ある。
【図4】 実施例4の金属材料を含む強化繊維の繊維束
の断面の模式図である。
【図5】 実施例5の金属材料を含む強化繊維の繊維束
の断面の模式図である。
【図6】 実施例6で連続ガラス繊維マットにヒーター
線をのせたものの概略図である。
【図7】 ヒーター線を通電加熱してバインダーを除去
する場合の概念図である。
【図8】 実施例7で用いた強化繊維を構成する繊維束
の断面の模式図である。
【図9】 実施例10の操作の概略図である。
【図10】 実施例11の操作の概略図である。
【図11】 実施例12の操作の概略図である。
【図12】 実施例13の操作の概略図である。
【図13】 実施例14で用いた強化繊維マットの概略
図である。
【図14】 実施例15で用いた織物状の強化繊維の概
略図である。
【図15】 実施例16で用いた重ね合わせ状強化繊維
を示す概略図である。
【図16】 実施例20の操作の概略図である。
【図17】 実施例20における樹脂流動過程を示す概
略図である。
【図18】 実施例20で得られた繊維強化プラスチッ
クの上面図および断面図である。
【図19】 実施例21の操作の概略図である。
【図20】 実施例22の操作の概略図である。
【図21】 実施例23の操作の概略図である。
【図22】 実施例24の操作の概略図である。
【図23】 実施例25の操作の概略図である。
【図24】 実施例26の操作の概略図である。
【符号の説明】
1 繊維 2 バインダー 2a ポリエステルバインダー 2b エポキシバインダー 3 ボイド 4a 金属箔 4b 金属繊維 4c 金属粉 5 ヒーター線 6 連続ガラス繊維マット 11 上型 12 下型 13 型キャビティ 14 電極 15 電源 16a A樹脂 16b B樹脂 16c C樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−35654(JP,A) 特開 昭58−65652(JP,A) 特開 昭58−112737(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/00 - 39/44 B29B 7/00 - 11/16 B29B 13/06 - 15/14 B29C 70/00 - 70/88 C08J 5/04 - 5/10;5/24

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型の間に形成された型キャビテ
    ィに強化繊維を配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬
    化させる繊維強化プラスチックの製造方法において、前
    記強化繊維を構成する成分であるバインダーを除去して
    おいて、前記樹脂材料の注入を行うことを特徴とする繊
    維強化プラスチックの製造方法。
  2. 【請求項2】 強化繊維がシート状であり、上型と下型
    の間に形成された型キャビティに配置し、型閉して型キ
    ャビティ形状と対応して変形加工した後、前記強化繊維
    を構成する成分であるバインダーを型キャビティ内で除
    去するようになっている請求項1記載の繊維強化プラス
    チックの製造方法。
  3. 【請求項3】 強化繊維が上型と下型の間に形成された
    型キャビティの形状に対応して変形加工された強化繊維
    であり前記強化繊維を構成する成分であるバインダーを
    型キャビティ内で除去するようになっている請求項1記
    載の繊維強化プラスチックの製造方法。
  4. 【請求項4】 上型と下型の間に形成された型キャビテ
    ィに強化繊維を配置し、そののち、樹脂材料を注入し硬
    化させる繊維強化プラスチックの製造方法において、前
    記強化繊維を構成する成分であるバインダーを、型外で
    強化繊維の原型を崩さない程度に除去するようになって
    いる繊維強化プラスチックの製造方法。
  5. 【請求項5】 強化繊維を構成する成分であるバインダ
    ーを、型外で前記強化繊維より原型を崩さない程度に除
    去してから型キャビティに配置し、さらに、残存してい
    るバインダーを型内で除去するようになっている請求項
    4記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
  6. 【請求項6】 バインダーの除去を高温加熱処理によっ
    て行う請求項1〜5のうちいずれかに記載の繊維強化プ
    ラスチックの製造方法。
  7. 【請求項7】 カップリング剤を蒸気化して処理するよ
    うになっている請求項6記載の繊維強化プラスチックの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 高温加熱処理が、上型と下型のそれぞれ
    の型キャビティと接する面に電極を設置して、強化繊維
    とともに型内に配置された金属材料を誘導加熱する処理
    である請求項1〜6のうちいずれかに記載の繊維強化プ
    ラスチックの製造方法。
  9. 【請求項9】 高温加熱処理が、強化繊維とともに型内
    に配置されたヒーター線を通電加熱する処理である請求
    項1〜6のうちいずれかに記載の繊維強化プラスチック
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 バインダーの除去を溶剤処理によって
    行う請求項1〜5のうちいずれかに記載の繊維強化プラ
    スチックの製造方法。
  11. 【請求項11】 樹脂材料が2種類以上の異なる樹脂材
    料であり、これらを同一部位から時間差をつけて注入す
    るようになっている請求項1〜10のうちいずれかに記
    載の繊維強化プラスチックの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記注入を同一型面より行うようにな
    っている請求項11記載の繊維強化プラスチックの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記注入を異なる型面より行うように
    なっている請求項11記載の繊維強化プラスチックの製
    造方法。
  14. 【請求項14】 樹脂材料が2種類以上の異なる樹脂材
    料であり、これらを異なる部位から注入するようになっ
    ている請求項1〜10のうちいずれかに記載の繊維強化
    プラスチックの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記注入を成形品の厚み方向および厚
    み方向と交差する方向の2つの方向から行うようになっ
    ている請求項14記載の繊維強化プラスチックの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記注入を時間差をつけて行うように
    なっている請求項14または15記載の繊維強化プラス
    チックの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記注入を同時に行うようになってい
    る請求項14または15記載の繊維強化プラスチックの
    製造方法。
  18. 【請求項18】 強化繊維が、カップリング剤処理され
    た強化繊維である請求項1〜17のうちいずれかに記載
    の繊維強化プラスチックの製造方法。
  19. 【請求項19】 カップリング剤処理された強化繊維
    が、2種類以上の異なるカップリング剤処理された強化
    繊維である請求項18記載の繊維強化プラスチックの製
    造方法。
  20. 【請求項20】 厚み方向にみてバインダー付着量に勾
    配がある強化繊維を配置するようになっている請求項1
    〜6および8〜19のうちいずれかに記載の繊維強化プ
    ラスチックの製造方法。
  21. 【請求項21】 樹脂注入口に近い位置ほどバインダー
    量の少ない強化繊維を配置するようになっている請求項
    20記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
  22. 【請求項22】 樹脂注入口に近い位置から遠ざかるに
    従って繊維かさ密度が小さくなるように強化繊維を配置
    する請求項20記載の繊維強化プラスチックの製造方
    法。
  23. 【請求項23】 前記金属材料が前記強化繊維と一体化
    した金属材料・強化繊維一体化物の形で型内に配置され
    る、請求項8および請求項11〜22のうちいずれかに
    記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
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