JP2012121978A - 粘着シート及び表示装置 - Google Patents

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慶二 岩永
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Abstract

【課題】
表示パネルと透明保護板の間に配置される粘着シートであって、リワーク性が良好でかつ透明保護板と表示パネルとの密着後に気泡が発生しない粘着シートを提供する。
【解決手段】
粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が、直接もしくは他の層を介して積層された粘着シートであって、前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する初期密着力が10N/25mm以上で、かつ前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が前記粘着剤層(A)より小さいことを特徴とする、粘着シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置の各部材(表示パネル、透明保護板、タッチパネル)等を密着するのに好適な粘着シート、及び該粘着シートを用いた表示装置に関する。
携帯電話、タブレットPC、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、券売機、銀行の端末などの電子機器に用いられる表示装置では、液晶表示パネル、有機EL表示パネルなどの表示パネルから一定の空隙(空気層)を設けて、タッチパネルや透明保護板を配置した構造が採用されている。
しかしながら、上記のような空隙を有する構造(例えば、表示パネルと透明保護板との間あるいはタッチパネルと透明保護板との間に空隙を有する構造)を採用した場合、この空隙の存在によって光の散乱が起こるためコントラストや輝度が低下する等の問題がある。また、表示パネルの保護のために一定以上の大きさの空隙が必要となり薄型化の妨げになっている。
このような問題に対し、表示パネルと透明保護板との空隙に、光硬化樹脂あるいは熱硬化樹脂を充填し硬化することが提案されている(例えば特許文献1〜4)。また、上記の樹脂を充填硬化する方式に対して、表示パネルと透明保護板とを粘着シートで密着する方式が知られている(例えば特許文献5〜8)。
特開平11−174417号公報 特開2005−55641号公報 特開2007−297582号公報 特開2008−281997号公報 特開2004−212521号公報 特開2008−266473号公報 特開2009−98324号公報 特開2009−155503号公報
上記した樹脂の充填硬化方式は、表示パネルと透明保護板との間に、光硬化樹脂あるいは熱硬化樹脂を充填させた後、樹脂を光(紫外線等)や熱で硬化させるために、透明保護板と表示パネルとの密着力が大きくなりリワーク性(貼り合わせ不良品や市場クレーム品から硬化樹脂を剥離して表示パネルや透明保護板を再利用すること、再剥離性とも言う)が得られないという問題、樹脂が硬化するときの硬化収縮によって表示パネルの変形を招くという問題、あるいは無溶剤硬化型樹脂組成物を用いた場合、樹脂組成物が高粘度となるために充填時に気泡が混入しやすいという問題がある。
一方、上記した粘着シートで密着する方式は、樹脂の充填硬化方式に対して、表示パネルの変形は回避可能である。しかしながら、従来の粘着シートで密着する方式は、リワーク性と気泡混入を同時に十分に満足するまでには至っていなかった。
特に透明保護板の表示パネル側には画像表示部と外周との境界を縁取りするための加飾層(黒色印刷層)が設けられている場合、この加飾層の段差部に気泡が発生し易いという問題があった。
従って、本発明の目的は、上記従来技術の課題に鑑みて、表示パネルと透明保護板の間に配置される粘着シートであって、リワーク性が良好でかつ透明保護板と表示パネルとの密着後に気泡が発生しない粘着シートを提供することにある。本発明の他の目的は、本発明の粘着シートを用いた表示装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
(1)粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が直接もしくは他の層を介して積層された粘着シートであって、前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する初期密着力が10N/25mm以上で、かつ前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力より小さいことを特徴とする、粘着シート。
(2)前記粘着剤層(A)の厚みが50μm以上で、粘着剤層(B)の厚みが50μm未満である、前記(1)の粘着シート。
(3)前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力より1N/25mm以上小さい、前記(1)または(2)の粘着シート。
(4)前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が13N/25mm以下である、前記(1)〜(3)のいずれかの粘着シート。
(5)前記粘着剤層(A)が活性エネルギー線硬化型粘着剤である、前記(1)〜(4)のいずれかの粘着シート。
(6)前記活性エネルギー線硬化型粘着剤がウレタン系粘着剤である、前記(5)の粘着シート。
(7)前記他の層が中間基材層(C)である、前記(1)〜(6)のいずれかの粘着シート。
(8)表示パネルと該表示パネル側に加飾層が設けられた透明保護板を有する表示装置であって、前記(1)〜(7)のいずれかの粘着シートが、該粘着シートの粘着剤層(A)側が前記透明保護板の加飾層が設けられている面側になるように配置されて、前記表示パネルと前記透明保護板が密着されてなる表示装置。
(9)表示パネル、タッチパネル、該表示パネル側に加飾層が設けられた透明保護板がこの順に配置された表示装置であって、前記(1)〜(7)のいずれかの粘着シートが、該粘着シートの粘着剤層(A)側が前記透明保護板の加飾層が設けられている面側になるように配置されて、前記タッチパネルと前記透明保護板が密着されてなる表示装置。
本発明の粘着シートは、表示装置の透明保護板(内面に加飾層を有する透明保護板)と表示パネルあるいはタッチパネルとを隙間なく密着するのに好適であり、本発明の粘着シートを用いることによって、透明保護板と表示パネルあるいはタッチパネルとを密着一体化させるときの気泡発生が抑制され、かつ密着一体化の後の再剥離(リワーク)を容易に行うことができる。
本発明の粘着シートによって表示パネルと透明保護板とを密着した表示装置の一例を示す模式断面図。 本発明の粘着シートによってタッチパネルと透明保護板とを密着した表示装置の一例を示す模式断面図。 本発明の粘着シートの一例の模式断面図 本発明の粘着シートの一例の模式断面図
本発明の粘着シートは、表示装置の構成部材である表示パネル、透明保護板、あるいはタッチパネル等を密着するのに好適である。例えば、表示パネルと透明保護板、表示パネルとタッチパネル、タッチパネルと透明保護板を密着するのに本発明の粘着シートは好適であり、特に本発明の粘着シートは、表示パネル側に加飾層が設けられた透明保護板と表示パネルあるいはタッチパネルとを密着するのに好適である。
上記表示パネルとしては、液晶表示パネルや有機EL表示パネル等が挙げられる。上記タッチパネルとしては、ITO膜のような透明導電膜が積層された透明導電性部材で構成される静電容量方式のタッチパネルが挙げられる。上記透明保護板としては、ガラス板、プラスチック樹脂板(例えばアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリエステル樹脂板等)が挙げられる。透明保護板の厚みは、0.3〜3mm程度が一般的であり、より詳細には0.5〜2mmの範囲である。
また、本発明の粘着シートは、画面サイズが比較的大きい表示装置(例えばタブレットPC等)に効果的である。つまり、本発明の粘着シートを表示装置に適用する際には、表示パネルの画像表示領域に相当する全範囲を覆うように粘着シートが配置されるが、この場合画像表示領域の面積が大きくなるほど再剥離が難しくなる傾向にあり、従って、リワーク性(再剥離性)の観点から本発明の粘着シートは表示パネルの画像表示領域の面積が比較的大きい場合に好適である。具体的には、表示パネルの画像表示領域の面積が100cm以上の場合に本発明の粘着シートは好適であり、更に画像表示領域の面積が150cm以上の場合に好適であり、更に200cm以上の場合に好適であり、特に250cm以上の場合に好適である。
図1は、本発明の粘着シートによって表示パネルと透明保護板とを密着した表示装置の一例を示す模式断面図であり、表示パネル3と透明保護板1とは本発明の粘着シート2を介して密着されている。透明保護板1の表示パネル3側の面の外周周縁には画像表示領域を縁取りするための加飾層(黒色印刷層)4が設けられている。
図2は、表示パネル3、タッチパネル5、透明保護板1がこの順に配置された表示装置の一例の模式断面図であって、本発明の粘着シート2によってタッチパネル5と透明保護板1とが密着された態様である。透明保護板1の表示パネル3側の面の外周周縁には画像表示領域を縁取りするための加飾層(例えば黒色印刷層)4が設けられている。
上記の図1、図2において、本発明の粘着シート2は、粘着剤層(A)側が透明保護板の加飾層が設けられた面と向き合い、粘着剤層(B)が表記パネルあるいはタッチパネルと向き合うように配置される。
透明保護板に設けられる加飾層は、例えば、表示パネルの画像表示領域に相当する領域を縁取りするための着色層であり、透明保護板の外周に印刷等によって設けられるものである。加飾層は光を透過させないことが好ましく、そのため加飾層の色は黒色であることが好ましく、また厚みも比較的大きいことが好ましい。
上記観点から加飾層の厚みは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、特に15μm以上が好ましい。上限は40μm程度である。
加飾層の厚みを上記のように比較的大きくすると、透明保護板と加飾層端部との段差が大きくなり、粘着シートを介して透明保護板と表示パネルあるいはタッチパネルを密着したときに、上記段差部に気泡が発生するという問題があった。
上記の問題は、粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する初期密着力(以下、初期密着力と略記する)を10N/25mm以上とすることで改良することが分かった。ここで、初期密着力とは、粘着シートの粘着剤層(A)をソーダガラス板に貼り合わせてから5分後の密着力である。
一般的に粘着剤シートは貼り合わせ後の時間経過とともに密着力は上昇する傾向にあるが、上記した透明保護板の加飾層段差部が起因する気泡発生の抑制には初期密着力が重要であることを見いだした。
粘着剤層(A)の初期密着力は、11N/25mm以上が好ましく、12N/25mm以上がより好ましく、更に13N/25mm以上が好ましく、特に15N/25mm以上が好ましい。上限は50N/25mm程度である。
一方、表示装置を構成する、表示パネル、透明保護板、タッチパネル等の各部材を密着するのに用いられる粘着シートは、リワーク性(再剥離性)が良好であることが好ましい。例えば、透明保護板と表示パネルあるいはタッチパネルとを粘着シートを介して密着した後、貼り合わせ不良等が生じた場合に再剥離する必要がある。このとき、表示パネルあるいはタッチパネルと粘着シートの間で比較的容易に再剥離できることが必要である。少なくとも、表示パネルやタッチパネルが損傷しないように再剥離できること、及び表示パネルやタッチパネルに粘着シートの糊残りがないように再剥離できることが重要である。
上記リワーク性の課題は、粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力(以下、24時間後の密着力と略記する)を粘着剤層(A)の24時間後の密着力より小さくすることによって達成する。ここで、24時間後の密着力とは、粘着シートの粘着剤層(B)あるいは粘着剤層(A)をソーダガラス板に貼り合わせてから24時間後の密着力である。
粘着剤層(B)の24時間後の密着力は、粘着剤層(A)の24時間後の密着力より、1N/25mm以上小さいことが好ましく、3N/25mm以上小さいことがより好ましく、特に5N/25mm以上小さいことが好ましい。
また、粘着剤層(B)の初期密着力も粘着剤層(A)の初期密着力より小さいことが好ましく、粘着剤層(B)の初期密着力は粘着剤層(A)の初期密着力より1N/25mm以上小さいことが好ましく、3N/25mm以上小さいことがより好ましく、特に5N/25mm以上小さいことが好ましい。
粘着剤層(B)の24時間後の密着力は、具体的には13N/25mm以下が好ましく、11N/25mm以下がより好ましく、更に10N/25mm以下が好ましく、特に8N/25mm以下が好ましい。下限は、0.5N/25mm以上が好ましく、1N/25mm以上が好ましい。
粘着剤層(A)の厚みは、透明保護板の加飾層段差が起因する気泡発生を抑制するという観点から、加飾層の厚みに対して2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましく、特に4倍以上であることが好ましい。粘着剤層(A)の厚みは具体的には50μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましく、更に120μm以上が好ましく、特に150μm以上が好ましい。上限は1000μm程度である。
一方、粘着剤層(B)の厚みは、良好なリワーク性を得るという観点から、比較的小さい方が好ましく、具体的には50μm未満が好ましく、45μm以下がより好ましく、更には40μm以下が好ましく、特に30μm以下が好ましい。下限の厚みは5μm程度である。
本発明の粘着シートにおいて、粘着剤層(A)と粘着剤層(B)の合計厚みは、上述した表示装置の各部材間を隙間なく密着するという観点から、100μm以上が好ましく、120μm以上がより好ましく、特に150μmが特に好ましい。
本発明の粘着シートは、粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が直接もしくは他の層を介して積層されている。ここで、他の層としては、プラスチックフィルム等の透明な中間基材層(C)を用いることができる。
特に、粘着剤層(A)と粘着剤層(B)の合計の厚みが100μm以上と大きくなる場合、更には120μm以上と大きくなる場合には、粘着シートの取り扱い性や加工性等の観点から、粘着シートにある程度の剛性を持たせるために中間基材層(C)を配置することが好ましい。
中間基材層(C)としては、プラスチックフィルムが好ましく用いられる。かかるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等を挙げることができる。これらの中で、安価で透明性が高く、比較的剛性が高いポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
中間基材層(C)の厚みは、10〜200μmの範囲が好ましく、20〜150μmの範囲がより好ましく、特に30〜100μmの範囲が好ましい。
また、中間基材層(C)として上記したプラスチックフィルムを用いる場合は、プラスチックフィルムと粘着剤層(A)及び/または粘着剤層(B)との密着力を高めるために、予め易接着層が積層されたプラスチックフィルムを用いることが好ましい。特にプラスチックフィルムの粘着剤層(B)が積層される面には少なくとも易接着層を設けておくことが好ましい。中間基材層(C)と粘着剤層(B)との密着力を高めることによって、リワーク性(再剥離性)が良好となり、表示パネルやタッチパネルへの糊残りを抑制することができる。
かかる易接着層は、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂で形成されたものが好ましく、更に架橋剤を含むことが好ましい。
かかる架橋剤としては、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤が挙げられ、これらの中でも、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤が好ましく用いられる。
易接着層は、更に易滑性や耐ブロッキング性の向上のために、無機微粒子を含有することが好ましい。かかる無機微粒子としては、コロイダルシリカが好ましく用いられる。
易接着層の厚みは、5〜300nmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましい。
本発明の粘着シートの態様の模式断面図を図3、図4に示す。図3は、粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が直接に積層された態様である。図4は、中間基材層(C)を介して粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が積層された態様である。
図3、図4の態様において、図示していないが、粘着剤層(A)側と粘着剤層(B)側の両面には、通常剥離シートが積層された状態で供給され、前述したように表示装置等に使用されるときには両面の剥離シートは除去される。
粘着剤層(A)を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を使用することができるが、これらの中でもアクリル系粘着剤及びウレタン系粘着剤が好ましく、更にウレタン系粘着剤が好ましい。
粘着剤層(A)は、初期密着力が比較的大きく、また厚みも比較的大きいために、切断加工時に切断端部が盛り上がるという現象が起こりやすいが、この現象の抑制にはウレタン系粘着剤が特に好ましい。
粘着剤層(A)を構成する粘着剤としては、溶剤型粘着剤、熱硬化型粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤等が挙げられるが、活性エネルギー線硬化型粘着剤が特に好ましく用いられる。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は、上記したように厚みが比較的大きい粘着剤層(A)を均一に生産性よく製造することができる。後述するように、特に無溶剤型とすることにより更に生産性が向上する。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は、電子線や紫外線等の活性エネルギー線によって硬化する粘着剤である。以下、本発明に好ましく用いられる活性エネルギー線硬化型粘着剤について、詳細に説明する。
粘着剤層(A)を構成する粘着剤として好ましく用いられるアクリル系活性エネルギー線硬化型粘着剤は、下記のアクリル系活性エネルギー線硬化性組成物を硬化することによって得られる。
かかるアクリル系活性エネルギー線硬化性組成物としては、アクリル系ポリマー、重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマー、並びに重合開始剤を含む組成物が挙げられる。
アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル)をモノマー主成分とする(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを用いることができる。また、アクリル系ポリマーとして、前記モノマーとカルボキシル基あるいは水酸基を有するモノマーを共重合したポリマーを用いることができる。また更に、アクリル系ポリマーとして、側鎖に重合性官能基(エチレン性不飽和基)を有する重合性ポリマーを用いることができる。アクリル系ポリマーの重量平均分子量としては1万〜100万の範囲が適当であり、2万〜80万の範囲が好ましく、5万〜50万の範囲がより好ましい。
アクリル系ポリマーの使用量は、アクリル系活性エネルギー線硬化性組成物100質量%に対して30〜99質量%の範囲が好ましい。
重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレート化合物やビニル化合物が挙げられ、例えばジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アジピン酸ビニル、アクリル酸ビニルなどが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、ウレタン系オリゴマー、ポリエーテル系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、ポリカーボネート系オリゴマー、ポリブタジエン系オリゴマーなどが挙げられる。
重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーの使用量(重合性モノマーと重合性オリゴマーを併用する場合は両者の合計量)は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、1〜30質量部の範囲が好ましく、2〜20質量部の範囲がより好ましい。
重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等のベンゾフェノン系、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等のヒドロキシアルキルフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等のチオキサントン系、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等のアミン系が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマー(重合性モノマーと重合性オリゴマーを併用する場合は両者の合計量)の100質量部に対して0.05〜10質量部の範囲が好ましく、0.1〜5質量部の範囲がより好ましい。
上記のアクリル系活性エネルギー線硬化型粘着剤の初期密着力は、アクリル系ポリマーの重量平均分子量や重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーの使用量を調整することによって制御することができる。
粘着剤層(A)を構成する粘着剤として特に好ましく用いられるウレタン系活性エネルギー線硬化型粘着剤について、以下に詳細に説明する
かかるウレタン系活性エネルギー線硬化型粘着剤は、少なくともウレタンポリマーを含有するウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物を硬化せしめることによって得られたものであることが好ましい。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物に含有するウレタンポリマーは、重合性ウレタンポリマーを少なくとも含むことが好ましい。かかる重合性ウレタンポリマーとしては、分子中にエチレン性不飽和基を有するものが好ましい。ここでエチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基等が挙げられる。
ウレタンポリマーの重量平均分子量は、粘着シートの初期密着力を大きくするという観点から、33000以上が好ましく、35000以上がより好ましく、特に38000以上が好ましい。ウレタンポリマーの重量平均分子量の上限は、後述の活性エネルギー線硬化性組成物の粘度上昇を抑制して良好な塗工性を確保するという観点から60000以下が好ましく、55000以下がより好ましく、特に50000以下が好ましい。
重合性ウレタンポリマーとしては、下記の重合性ウレタンポリマー(A)あるいは重合性ウレタンポリマー(B)が好ましく用いられ、特に重合性ウレタンポリマー(A)が好ましく用いられる。
上記重合性ウレタンポリマー(A)は、少なくとも分子の両末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンポリマーである。
上記の重合性ウレタンポリマー(B)は、分子の片末端にヒドロキシル基を有し、もう一方の末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンポリマーである。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物は、上記重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)の両方を含んでいることが更に好ましい。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタンポリマーとして上記の重合性ウレタンポリマー(A)及び重合性ウレタンポリマー(B)以外の他のウレタンポリマーを含むことができる。この場合、他のウレタンポリマーの含有比率は、ウレタンポリマー総量100質量%に対して30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、特に10質量%以下が好ましい。
また、ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタンポリマー以外のポリマー、例えばアクリル系ポリマー、エステル系ポリマー、シリコン系ポリマー等を含有することができる。上記のウレタンポリマー以外のポリマーの含有量は、ウレタンポリマー100質量部に対して30質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、特に10質量部以下であることが好ましい。
重合性ウレタンポリマー(A)は、例えば、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基と反応しうる官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等)とエチレン性不飽和基を有する化合物(b)とを反応させることによって得ることができる。
重合性ウレタンポリマー(B)は、例えば、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基と反応しうる官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等)とエチレン性不飽和基を有する化合物(b)及びイソシアネート基と反応しうる官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等)とヒドロキシル基を有する化合物(c)とを反応させることによって得ることができる。
また、上記重合性ウレタンポリマー(B)の合成において、上記化合物(b)と上記化合物(c)の仕込み比率を調整することによって、あるいは仕込み順序や仕込み時間を調整することによって、重合性ウレタンポリマー(B)と重合性ウレタンポリマー(A)を同時に合成することができる。
つまり、上記合成方法は、1つの合成プロセスで重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)とを同時に製造することができる。従って、本発明に使用する重合性ウレタンポリマーの合成には、上記合成方法が好ましく用いられる。この合成方法で得られた重合性ウレタンポリマーの全分子の全末端は、エチレン性不飽和基もしくはヒドロキシル基で置換されており、エチレン性不飽和基で置換された末端の比率(以下、アクリレート末端比率という)は、重合性ウレタンポリマー全分子の全末端に対して60〜90%であるのが好ましい。
上記のアクリレート末端比率は、重合性ウレタンポリマーのヒドロキシル基価を滴定法等で求め、得られたヒドロキシル基価と分子量から算出することができる。
上記の合成方法で得られた重合性ウレタンポリマーのアクリレート末端比率が、例えば60%の場合、重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)の含有比率はモル比で20:80となる。同様にアクリレート末端比率が70%の場合は40:60の比率となり、同様にアクリレート末端比率が80%の場合は60:40の比率となり、同様にアクリレート末端比率90%の場合は80:20の比率となる。
上記重合性ウレタンポリマー(A)及び重合性ウレタンポリマー(B)の合成に使用する化合物について以下に説明する。
分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)は、ポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて合成することができる。ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられるが、これらの中でもポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、及びポリカプロラクトンポリオールが好ましい。
上記ポリエステルポリオールは、多価カルボン酸と多価アルコールをエステル化反応させて得ることができる。かかる多価カルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、乳酸、ダイマー酸等が挙げられ、中でもアジピン酸、セバシン酸、ピロリメット酸、ダイマー酸が好ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等を用いることができ、中でもエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の2官能アルコールが好ましい。
上記ポリエーテルポリオールは多価アルコールをエーテル化反応させて得ることができる。ここで用いる多価アルコールとしては、上記ポリエステルポリオールの製造に用いる多価アルコールと同様のものを用いることができる。
上記ポリカプロラクトンポリオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール,1,9−ノナンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド,もしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等公知慣用の多価アルコールのε−カプロラクトン付加物等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられる多価アルコールとホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは前記多価アルコールとジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレプレポリマー(a)の合成に用いられるイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物が好ましく用いられる。
ウレタンプレポリマー(a)としては、分子の両末端にイソシアネート基を有するものが好ましい。
次に、重合性ウレタンポリマー(A)及び重合性ウレタンポリマー(B)を合成するために上記ウレタンプレポリマー(a)と反応させる化合物(b)について説明する。化合物(b)はイソシアネート基と反応しうる官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等)とエチレン性不飽和基(例えばビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基等)を有する化合物である。
化合物(b)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、特にヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物が好ましく用いられる。
次に、重合性ウレタンポリマー(B)を合成するために上記ウレタンプレポリマー(a)と反応させる化合物(c)について説明する。化合物(c)としては、例えば多価カルボン酸、オキシカルボン酸、多価アルコール等が挙げられる。
上記の多価カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、ダイマー酸、エタン−1,1,2−トリカルボン酸、ヘキサン−2,3,5−トリカルボン酸等公知慣用の有機酸が好適に用いられるが、他の成分との相溶性の面からジカルボン酸が好ましい。
上記のオキシカルボン酸としては、例えば、乳酸、グリコール酸、トリオキシ酪酸、トリオキシ吉草酸、トリオキシヘキサン酸、グルコン酸等公知慣用の有機酸が好適に用いられる。
上記の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールを好ましく用いることができる。中でも、他の成分との相溶性や吸水安定性の面から1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール等のジオールが特に好ましい。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物には、更に重合性モノマー含有させることが好ましい。かかる重合性モノマーとしては、粘着剤の初期密着力を高くすると言う観点から、イ)酸素原子含有複素環を有するモノマー、ロ)フェニルオキシ基を有するモノマーが好ましく用いられる。
上記のイ)酸素原子含有複素環を有するモノマーとしては、フルフリル、モルホリン、カプロラクタン等の酸素原子含有複素環を有するモノマーが挙げられ、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)クリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルカプロラクタム等が挙げられる。
上記のロ)フェニルオキシ基を有するモノマーとしては、例えば、フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、重合性モノマーとして、ハ)ヒドロキシ基含有モノマーも好ましく用いられる。かかるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチル−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる
上記した、イ)、ロ)、ハ)の重合性モノマーは、単官能であることが好ましい。また、ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物に使用する重合性モノマーは、カルボキシル基を有しないモノマーであることが好ましい。
上記の重合性モノマーは、イ)酸素原子含有複素環を有するモノマー及びロ)フェニルオキシ基を有するモノマーの中から選ばれる少なくとも1種と、ハ)ヒドロキシ基含有モノマーの中から選ばれる少なくとも1種とを組み合わせて用いることが好ましい。この場合、イ)及びロ)の合計量とハ)の合計量の比率(質量比)は、80:20〜20:80の範囲が好ましく、70:30〜30:70の範囲がより好ましく、特に60:40〜40:60の範囲が好ましい。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物における重合性モノマーの合計使用量は、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量%に対して、1〜50質量%の範囲が好ましく、2〜40質量%の範囲がより好ましく、特に5〜30質量%の範囲が好ましい。
特に、粘着剤の初期密着力を大きくすると言う観点から、上記のイ)酸素原子含有複素環を有するモノマー及びロ)フェニルオキシ基を有するモノマーの合計使用量は、ウレタンポリマー100質量部に対して、10質量部以上が好ましく、12質量部以上がより好ましく、特に15質量部以上が好ましい。上限は40質量部程度である。
ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物には、更に重合開始剤を含有させることが好ましい。かかる重合開始剤としては市販のものを広く使用することができるが、以下に示すような重合開始剤が好ましく用いられる。例えば、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等のベンゾフェノン系、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等のヒドロキシアルキルフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等のチオキサントン系、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等のアミン系が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、ウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量%に対して、0.05〜5質量%の範囲が適当であり、0.1〜3質量%の範囲が好ましい。
上記したウレタン系活性エネルギー線硬化性組成物及びアクリル系活性エネルギー線硬化性組成物(以下、両者を総称して単に活性エネルギー線硬化性組成物という)は、実質的に有機溶剤を含まない、いわゆる、無溶剤型であることが好ましい。ここで、活性エネルギー線硬化性組成物が実質的に有機溶剤を含まないとは、活性エネルギー線硬化性組成物100質量%に含まれる有機溶剤の量が5質量%以下であることを意味し、好ましくは有機溶剤量が3質量%以下であり、より好ましくは有機溶剤量が1質量%以下であり、特に好ましくは有機溶剤を全く含まないことである。
上記有機溶剤は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、エタノール、メタノールなどの揮発性の高い有機溶剤を対象とし、特に、沸点が130℃以下の有機溶剤を対象とする。
上記有機溶剤には、液状の重合性モノマー(例えば反応性希釈剤として用いられるような低分子の(メタ)アクリレートモノマー等)は含まれない。
前述の活性エネルギー線硬化性組成物を無溶剤型とすることで、製造工程における安全性や環境性が改善され、また、得られた粘着剤の残存溶剤の大幅な低減が図られる。また、無溶剤型とすることで、粘着シート作製時の乾燥工程を省略することができるので、生産プロセスが短縮されるので好ましい。また、無溶剤型とすることで、粘着剤層(A)のように比較的厚みの大きい粘着剤層の製造において、生産効率が向上するので好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物には、黄変防止のために、酸化防止剤や光安定剤を含有させることが好ましい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が好ましく用いられる。光安定剤としては、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体が好ましく用いられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレン−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド〕、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン、ジエチル〔(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕ホスフェート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−ネオペンチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、p−クロロメチルスチレンとp−クレゾールの重縮合物、p−クロロメチルスチレンとジビニルベンゼンの重縮合物、p−クレゾールとジビニルベンゼン重縮合物のイソブチレン反応物、などが挙げられる。
上記化合物の中でも、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレン−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のプロピオネート化合物が好ましく用いられる。
リン系酸化防止剤としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4’−ジイルビスホスホナイト、ジ−t−ブチル−m−クレジル−ホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリールジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリールジホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライル(オクタデシルホスファイト)、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトール ホスファイトポリマー、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイトなどが挙げられる。
これらの中でも、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト等のトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、モノフェニルジアルキルホスファイトが好ましく用いられる。
本発明に用いることができる、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体について説明する。係る単量体における立体障害ピペリジル基とは、ピペリジル基の2位と6位にそれぞれ1乃至2個のアルキル基を有するものであり、エチレン性不飽和基とは、アクリル基(アクリロイル基)、メタクリル基(メタクリロイル基)、クロトノイル基、ビニル基、アリル基等であり、エチレン性不飽和基が立体障害ピペリジル基の1位および/または4位に、直接もしくは酸素原子やイミノ基等の連結基を介して結合した化合物である。
本発明に好ましく用いられる立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体は、下記一般式(1)および(2)で表すことができる。
Figure 2012121978
(式中、R は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは水素原子またはシアノ基を表し、R、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、Xは酸素原子またはイミノ基を表す。)
Figure 2012121978
(式中、R12〜R15はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表し、R16は水素原子またはシアノ基を表し、R17〜R20はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、Xは酸素原子またはイミノ基を表す。)。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。
前記一般式(2)で表される化合物としては、例えば1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。
上記した化合物の中でも、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンが好ましく用いられる。
上記したヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、および立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体の、それぞれの含有比率は、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量%に対して0.05〜5質量%の範囲が好ましく、0.1〜3質量%の範囲がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物には、更に重合禁止剤を含有させることができる。かかる重合禁止剤としてはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、2,6−ジブチル−4−メチルフェノール等を用いることができる。
また、活性エネルギー線硬化性組成物には、必要に応じて上記以外の各種添加剤、たとえば、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色防止剤、顔料、粘着性付与剤(タッキファイヤー)等を含有させることができる。
上述した活性エネルギー線硬化型粘着剤からなる粘着剤層(A)は、上記した活性エネルギー線硬化性組成物を所定の厚みに成形もしくは塗工した後、活性エネルギー線を照射して硬化せしめることによって製造される。具体的には、中間基材層(C)あるいは剥離シート(例えば離型PETフィルム等)に、上記した活性エネルギー線硬化性組成物を所定の厚みに塗工した後、活性エネルギー線を照射して硬化せしめることによって、粘着剤層(A)が製造される。
上記活性エネルギー線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線など)などが挙げられるが、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯などを用いることができる。また、活性エネルギー線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができるので好ましい。
活性エネルギー線を照射するときには、低酸素濃度の雰囲気下で照射を行なうことが好ましい。これによって、得られた粘着剤シートの黄変を抑制することができ、また効率よく硬化させることができる。
活性エネルギー線を照射するときの酸素濃度は、3000ppm以下が好ましく、1000ppm以下がより好ましく、特に500ppm以下が好ましい。酸素濃度の下限は、経済的な観点から50ppm程度である。
酸素濃度を低下させる方法としては、窒素ガスなどの不活性ガスを注入して酸素と置換する方法が好ましく用いられる。この場合、活性エネルギー線照射装置内に外気が進入しないように可能な限り密閉化して、その中で窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けて酸素濃度低下させることが好ましい。
また、低酸素濃度の雰囲気下で活性エネルギー線を照射する方法として、中間基材層(C)あるいは剥離シート(例えば離型PETフィルム等)上に塗工された活性エネルギー線硬化性組成物上に別の剥離シート(例えば離型PETフィルム等)を積層して酸素を遮断した状態で活性エネルギー線を照射する方法も好ましく用いることができる。
また、粘着剤層(A)は、せん断弾性率が0.5MPa以下が好ましく、0.4MPa以下がより好ましく、特に0.3MPa以下が好ましい。せん断弾性率の下限は0.05MPa以上が好ましく、0.08MPa以上がより好ましく、特に0.1MPa以上が好ましい。
次に、粘着剤層(B)について以下に説明する。
粘着剤層(B)は、前述したように表示パネルやタッチパネル等の表示装置構成部材とのリワーク性(再剥離性)が要求されるため、厚みは比較的小さい方が好ましく、従って、前述の粘着剤層(A)に比べて比較的広範な粘着剤を用いることができる。
粘着剤層(B)を構成する粘着剤としては、溶剤型粘着剤、熱硬化型粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤を用いることができ、また、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いることができる。
これらの中でも、アクリル系もしくはウレタン系の溶剤型粘着剤、アクリル系もしくはウレタン系の熱硬化型粘着剤、アクリル系もしくはウレタン系の活性エネルギー線硬化型粘着剤が好ましく用いられる。
また、粘着剤層(B)を構成する粘着剤として、前述の粘着剤層(A)を構成する粘着剤として用いられる、アクリル系あるいはウレタン系の活性エネルギー線硬化型粘着剤を、密着力を調整することによって用いることができる。
例えば、アクリル系活性エネルギー線硬化型粘着剤の場合は、アクリル系ポリマーの重量平均分子量や重合性モノマー及び/又は重合性オリゴマーの使用量を調整することによって制御することができる。
ウレタン系活性エネルギー線硬化型粘着剤の密着力の調整は、ウレタンポリマーの重量平均分子量、重合性モノマーの種類や使用量を調整することによって制御することができる。特に、ウレタンポリマーの重量平均分子量は、33000未満が好ましく、30000以下がより好ましい。下限の重量平均分子量は5000程度である。
また、粘着剤層(B)は、タッチパネルを構成する透明導電性部材の透明導電膜の劣化を抑制するという観点から、上述した粘着剤を構成するポリマー、重合性モノマー、重合性オリゴマー等は、分子中にカルボキシル基は含まないことが好ましい。
粘着剤層(B)は、必要に応じて各種添加剤、たとえば、酸化防止剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色防止剤、顔料、粘着性付与剤(タッキファイヤー)等を含有させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、本実施例における測定方法及び評価方法を以下に示す。
1)初期密着力の測定方法
本実施例で作製された各サンプルを幅25mmに切断し、環境温湿度23±2℃、50±5%RHにて、厚みが1.8mmのソーダガラス板上に粘着シートの粘着剤層(A)もしくは粘着剤層(B)を貼り付けて2kgのゴムローラを1往復させて圧着し、5分間経過後に、テンシロンRTM−100(オリエンテック社製)を用いて剥離速度300mm/分で180度剥離試験を行った。測定は5回行い、最大値と最小値を除いた3回の測定データを平均した。上記ガラス板は、メチルエチルケトンで洗浄後、更にエチルアルコールで洗浄したものを使用した。
2)24時間後の密着力の測定
上記1)と同様にして、ソーダガラス板上に粘着シートの粘着剤層(A)もしくは粘着剤層(B)を貼り付けた後、環境温湿度23±2℃、50±5%RHで24時間放置後に密着力を測定した。測定方法及び測定データの平均方法は、上記1)の方法と同じである。
3)気泡発生の評価
本実施例で作製された粘着シートを用いて、図2に示す表示装置のタッチパネルと透明保護板(厚み0.7mmのガラス板の周辺に加飾層を有する)とを密着した後、透明保護板の加飾層(厚みが20μm黒色印刷層)付近に気泡が発生しているかどうかを観察し以下の基準で評価した。この表示装置の画像表示領域の面積は300cmである。
○;気泡の発生がない。
×;気泡が発生している。
4)リワーク性(再剥離性)の評価
本実施例で作製された粘着シートを用いて、図2に示す表示装置のタッチパネルと透明保護板(厚み0.7mmのガラス板の周辺に加飾層を有する)とを密着し、60℃で1時間加熱した後、タッチパネルから粘着シートと透明保護板を剥離した。このときの剥離状態を以下の基準で評価した。この表示装置の画像表示領域の面積は300cmである。
○;タッチパネルから粘着シートと透明保護板を比較的容易に剥離することができ、タッチパネル側に粘着シートの糊残りがなく、かつタッチパネルに損傷がない。
×;タッチパネルから粘着シートと透明保護板を簡単に剥離することができないか、または剥離後にタッチパネル側に粘着シートの糊残りがあるか、もしくはタッチパネルが損傷している。
5)重量平均分子量の測定方法
ウレタンポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。測定にはWALTERS GPC−150C Plus(日本WALTERS社製)を用い下記条件にて測定した。
・検出器:WALTERS 2410
・溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム:HR4 2本、HR4E 1本(7.5mm×300mm)
・温度:40℃
・濃度:0.2%
・注入量:100μl
・流速:1.0m/m
・n数:3。
6)ウレタンポリマーのアクリレート末端比率の測定方法
ウレタンポリマーのアクリレート末端比率は、JISK−1557に準拠し、樹脂をクロロホルム中に溶解させ、無水酢酸を添加しKOHで滴定することにより水酸基価を算出し、水酸基価と重量平均分子量からアクリレート末端比率を算出した。
<ウレタンポリマー1の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を装備したフラスコに、ポリプロピレングリコール(旭硝子ウレタン(株)製「エクセノール3020」、数平均分子量3200)97.98質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。その後、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.415質量部を加え、次いで1,3−ブタンジオール0.15質量部を加えて、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、ウレタンポリマー1(重量平均分子量41500)を得た。このウレタンポリマー1のアクリレート末端比率は80%であり、分子の両末端にエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の片末端にヒドロキシル基を有し、もう一方の末端にエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを60:40(モル比)で含む。
<ウレタンポリマー2〜5の合成>
上記のウレタンポリマー1の合成において、イソホロンジイソシアネートの仕込量や反応温度を調整して、分子量の異なるウレタンポリマー2〜5を合成した。
ウレタンポリマー2の重量平均分子量は45000、ウレタンポリマー3の重量平均分子量は35000、ウレタンポリマー4の重量平均分子量は30000、ウレタンポリマー5の重量平均分子量は25000であった。ウレタンポリマー2〜5のアクリレート末端比率は、ウレタンポリマー1と同様の80%となるように調整した。
(実施例1)
以下の要領で粘着シートを作製した。
<粘着剤層(B)の積層>
中間基材層(C)として、易接着層(ポリエステル樹脂とメラミン系架橋剤を含む厚みが100nmの易接着層)が両面に積層された厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、単にPETフィルムと言う)を用意した。
このPETフィルムの一方の面に、下記粘着剤を乾燥厚みが25μmとなるように塗工、乾燥して粘着剤層(B)を積層した。更に、粘着剤層(B)の上に、厚み38μmの離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製 セラピール(登録商標))を積層した。
<溶剤型アクリル系粘着剤>
アクリル系粘着剤(東洋インキ製造(株)製、商品名「BPS6271」)100質量部(固形分換算)と、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ製造(株)製、商品名「BXX6105」)5質量部(固形分換算)を混合して調製した。
<粘着剤層(A)の積層>
下記のウレタン系の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を、上記粘着剤層(B)が積層されたPETフィルムの他方の面に塗工した後、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度を300ppmとした雰囲気下で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm)して、厚みが150μmの粘着剤層(A)を積層した。更に粘着剤層(A)上に厚み38μm離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層して粘着シートを作製した。
<無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー1を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを14質量部、フェノキシエチルアクリレートを10質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.7質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を1質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(実施例2)
実施例1の粘着剤層(B)を下記の粘着剤に変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<溶剤型ウレタン系粘着剤>
ウレタン系粘着剤(東洋インキ製造(株)製、商品名「SP205」)100質量部(固形分換算)と、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ製造(株)製、商品名「BXX6105」)5質量部(固形分換算)、タッキファイヤー(荒川化学工業(株)製、商品名「アルコンP−115」)5質量部を混合して調製した。
(実施例3)
実施例1の粘着剤層(B)を下記の粘着剤に変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<溶剤型アクリル系粘着剤>
n−ブチルアクリレート70質量部と2−ヒドロキシエチルアクリレート30質量部とのアクリル系共重合体(重量平均分子量:約80万)100質量と、n−ブチルアクリレートの単独重合体であるオリゴマー(重量平均分子量:約3000)40質量、及びイソシアネート系架橋剤(トリメチロールプロパンとトルイレンジイソシアネートとの付加物)8質量部を混合して調製した。
(実施例4)
粘着剤層(B)の積層を以下のように変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<粘着剤層(B)の積層>
実施例1と同様の中間基材層(C)用のPETフィルムの一方の面に、下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度を300ppmとした雰囲気下で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm)して粘着剤層(B)を積層した。更に粘着剤層(B)上に厚み38μm離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層した。得られた粘着剤層(B)の厚みは25μmであった。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー5を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを14質量部、フェノキシエチルアクリレートを10質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.7質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(比較例1)
粘着剤層(B)の積層を以下のように変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<粘着剤層(B)の積層>
実施例1と同様の中間基材層(C)用のPETフィルムの一方の面に、下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を塗工し、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度を300ppmとした雰囲気下で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm)して粘着剤層(B)を積層した。更に粘着剤層(B)上に厚み38μm離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層した。得られた粘着剤層(B)の厚みは25μmであった。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー2を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを16質量部、フェノキシエチルアクリレートを16質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.8質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(実施例5〜8)
実施例1〜4において、粘着剤層(A)を構成する粘着剤を下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物に変更する以外は、実施例1から4と同様にして、実施例5(実施例1に準じる)、実施例6(実施例2に準じる)、実施例7(実施例3に準じる)、及び実施例8(実施例4に準じる)の粘着シートをそれぞれ作製した。
<粘着剤層(A)の積層>
下記のウレタン系の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を、粘着剤層(B)が積層されたPETフィルムの他方の面に塗工した後、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度を300ppmとした雰囲気下で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm)して、厚みが150μmの粘着剤層(A)を積層した。更に粘着剤層(A)上に厚み38μm離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層して粘着シートを作製した。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー2を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを14質量部、フェノキシエチルアクリレートを10質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.7質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を1質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(実施例9〜12)
実施例1〜4において、粘着剤層(A)を構成する粘着剤を下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物に変更する以外は、実施例1〜4と同様にして、実施例9(実施例1に準じる)、実施例10(実施例2に準じる)、実施例11(実施例3に準じる)、及び実施例12(実施例4に準じる)の粘着シートをそれぞれ作製した。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー3を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを16質量部、フェノキシエチルアクリレートを16質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.8質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を1質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(比較例2)
実施例1の粘着剤層(A)を構成する粘着剤を下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物に変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー3を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを14質量部、フェノキシエチルアクリレートを10質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.7質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を1質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
(比較例3)
実施例1の粘着剤層(A)を構成する粘着剤を下記のウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物に変更する以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<ウレタン系無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記ウレタンポリマー4を90質量部、重合性モノマーとして4−ヒドロキシブチルアクリレートを14質量部、フェノキシエチルアクリレートを10質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.7質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を1質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物(紫外線硬化性組成物)を調製した。
<評価>
上記で作製したそれぞれの粘着シートについて、密着力、気泡の発生、及びリワーク性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2012121978
本発明の実施例における粘着シートは、表示装置に適用したときの気泡の発生が抑制され、またリワーク性も良である。
一方、比較例1は粘着剤層(B)の24時間後の密着力が粘着剤層(A)より大きいために、リワーク性が悪かった。
比較例2、3は、粘着剤層(A)の初期密着力が10N/25mm未満であり、気泡が発生した。
また、比較例2の粘着剤層(A)の24時間後の密着力は10N/25mm以上となっているが、初期密着力が10N/25mm未満であるために気泡の発生があった。このことにより気泡抑制には粘着剤層(A)の初期密着力が重要であることが分かる。
1 透明保護板
2 本発明の粘着シート
3 表示パネル
4 透明保護板の加飾層
5 タッチパネル
6 粘着剤層

Claims (9)

  1. 粘着剤層(A)と粘着剤層(B)が直接もしくは他の層を介して積層された粘着シートであって、前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する初期密着力が10N/25mm以上で、かつ前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力より小さいことを特徴とする、粘着シート。
  2. 前記粘着剤層(A)の厚みが50μm以上で、粘着剤層(B)の厚みが50μm未満である、請求項1の粘着シート。
  3. 前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する初期密着力が前記粘着剤層(A)のソーダガラス板に対する初期密着力より1N/25mm以上小さい、請求項1または2の粘着シート。
  4. 前記粘着剤層(B)のソーダガラス板に対する24時間後の密着力が13N/25mm以下である、請求項1〜3のいずれかの粘着シート。
  5. 前記粘着剤層(A)が活性エネルギー線硬化型粘着剤である、請求項1〜4のいずれかの粘着シート。
  6. 前記活性エネルギー線硬化型粘着剤がウレタン系粘着剤である、請求項5の粘着シート。
  7. 前記他の層が中間基材層(C)である、請求項1〜6のいずれかの粘着シート。
  8. 表示パネルと該表示パネル側に加飾層が設けられた透明保護板を有する表示装置であって、請求項1〜7のいずれかの粘着シートが、該粘着シートの粘着剤層(A)側が前記透明保護板の加飾層が設けられている面側になるように配置されて、前記表示パネルと前記透明保護板が密着されてなる表示装置。
  9. 表示パネル、タッチパネル、該表示パネル側に加飾層が設けられた透明保護板がこの順に配置された表示装置であって、請求項1〜7のいずれかの粘着シートが、該粘着シートの粘着剤層(A)側が前記透明保護板の加飾層が設けられている面側になるように配置されて、前記タッチパネルと前記透明保護板が密着されてなる表示装置。
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