JP2013196551A - タッチパネル用粘着シート、タッチパネルおよび表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
タッチパネルの検出感度を向上させることができ、かつ打ち抜き加工適性が良好なタッチパネル用粘着シートを提供する。
【解決手段】
ウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満であるタッチパネル用粘着シート。
【選択図】図4
タッチパネルの検出感度を向上させることができ、かつ打ち抜き加工適性が良好なタッチパネル用粘着シートを提供する。
【解決手段】
ウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満であるタッチパネル用粘着シート。
【選択図】図4
Description
本発明は、タッチパネルの構成部材の1つとして用いられるタッチパネル用粘着シートに関する。詳しくはタッチパネルの検出感度を向上させることができるタッチパネル用粘着シートに関する。さらに該粘着シートを用いたタッチパネル、および該タッチパネルを用いた表示装置に関する。
近年、携帯電話・スマートフォン、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、券売機等の電子機器において、タッチパネルを搭載した表示装置が増加している。
タッチパネルを搭載した表示装置は、一般にタッチ操作側から順に、透明保護層、タッチパネル、表示パネルで構成されており、例えば静電容量式タッチパネルを搭載した表示装置の場合は、指が透明保護層の表面に接触したときに生じる静電容量の変化を検出することで入力位置を特定している。
タッチパネルの検出感度を向上させる方法として、タッチパネルの上部電極と下部電極との間に挿入する第1粘着剤層と、タッチパネルと表面部材との間に挿入する第2粘着剤層との比誘電率を調整することが提案されている(特許文献1)。特許文献1は、詳細にはアクリル系粘着剤(比誘電率2.7〜4.5)あるいはシリコーンゴム系粘着剤(比誘電率3.0〜3.5)の中で比誘電率の異なる粘着剤を調整することを開示している。
また、表示パネルとタッチパネルの間あるいはタッチパネルと透明保護板の間にウレタン系粘着シートを用いることが提案されている(特許文献2)。
液晶ディスプレイ等の表示パネルは電磁ノイズを発生させていることが知られている。このような表示パネルにタッチパネルを装着した表示装置において、表示パネルから発生される電磁ノイズが検出感度を低下させる1つの原因となっている。特に静電容量式タッチパネルを搭載した表示装置は、表示パネルから発生される電磁ノイズの影響を受けやすく、検出感度の向上を図る上で障害となっている。
前述の特許文献1に開示されている静電容量式入力装置は、上記した電磁ノイズの影響を十分に低減することができず、検出感度を十分に向上させることはできない。
また、タッチパネルあるいは表示装置に用いられる粘着シートは、タッチパネルのサイズや表示装置の画面サイズに合わせて枚葉に打ち抜き加工されることが一般的であり、粘着シートには打ち抜き加工適性が要求される。ここで、打ち抜き加工適性とは、切断部が再付着して分離できないという問題、打ち抜き刃に粘着剤が付着するという問題、打ち抜きされた枚葉粘着シートの端部が欠けやはみ出しにより変形し平面性が悪化するという問題等が発生しないことである。
特許文献1に記載されているアクリル系粘着シートやシリコーンゴム系粘着シートは、上記の打ち抜き加工適性を十分に満足させることはできない。
一方、特許文献2に開示されているウレタン系粘着シートは、比誘電率が5.0以上であり、タッチパネルの検出感度を十分に高めることができない。また、一般に知られているウレタン粘着シートの比誘電率は5.0以上である。
従って、本発明の目的は上記課題に鑑み、タッチパネルの検出感度を向上させることができ、かつ打ち抜き加工適性が良好なタッチパネル用粘着シートを提供することにある。また、本発明の他の目的は本発明の粘着シートを用いたタッチパネルおよび該タッチパネルを用いた表示装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
1)ウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満であるタッチパネル用粘着シート。
2)前記ウレタン系粘着剤が活性エネルギー線硬化型粘着剤である、前記1)のタッチパネル用粘着シート。
3)前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成されるウレタンポリマーを少なくとも含有する、前記1)または2)のタッチパネル用粘着シート。
4)前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成される重合性ウレタンポリマーを少なくとも含有する活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させたものである、前記1)〜3)のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
5)前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、前記1)〜4)のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
6)前記1)〜5)のいずれかのタッチパネル用粘着シートがタッチパネルの構成部材の一部に含まれる、タッチパネル。
7)タッチパネルの少なくとも一方の最外面に前記タッチパネル用粘着シートが貼着されている、前記6)のタッチパネル。
8)タッチパネルが2つの電極基材で構成され、この2つの電極基材が前記タッチパネル用粘着シートを介して密着されている、前記6)または7)のタッチパネル。
9)前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、前記6)〜8)のいずれかのタッチパネル。
10)前記6)〜9)のいずれかのタッチパネルが前記タッチパネル用粘着シートを介して表示パネルに密着されている、表示装置。
1)ウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満であるタッチパネル用粘着シート。
2)前記ウレタン系粘着剤が活性エネルギー線硬化型粘着剤である、前記1)のタッチパネル用粘着シート。
3)前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成されるウレタンポリマーを少なくとも含有する、前記1)または2)のタッチパネル用粘着シート。
4)前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成される重合性ウレタンポリマーを少なくとも含有する活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させたものである、前記1)〜3)のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
5)前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、前記1)〜4)のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
6)前記1)〜5)のいずれかのタッチパネル用粘着シートがタッチパネルの構成部材の一部に含まれる、タッチパネル。
7)タッチパネルの少なくとも一方の最外面に前記タッチパネル用粘着シートが貼着されている、前記6)のタッチパネル。
8)タッチパネルが2つの電極基材で構成され、この2つの電極基材が前記タッチパネル用粘着シートを介して密着されている、前記6)または7)のタッチパネル。
9)前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、前記6)〜8)のいずれかのタッチパネル。
10)前記6)〜9)のいずれかのタッチパネルが前記タッチパネル用粘着シートを介して表示パネルに密着されている、表示装置。
本発明のタッチパネル用粘着シートを用いることによって、タッチパネルの検出感度およびタッチパネルを搭載した表示装置の検出感度を向上させることができる。また、本発明のタッチパネル用粘着シートは打ち抜き加工適性が良好であり、生産性および歩留まりが向上する。
本発明のタッチパネル用粘着シート(以下、単に粘着シートと言う)は、タッチパネルの構成部材の1つとして用いられる粘着シートである。かかる態様としては、例えば、タッチパネルを構成する2つの電極基材を密着させるための粘着シート(図1)、タッチパネルと他の部材(例えば表示パネルや透明保護層等)とを密着させるためにタッチパネルの少なくとも一方の最外面に貼着される粘着シート(図2、図3)が挙げられる。これらの中でも、特にタッチパネルと表示パネルとを密着させるためにタッチパネルの少なくとも一方の最外面に貼着される粘着シートであることが好ましい。
図1〜図3は、本発明の粘着シートの適用例を示す模式断面図である。図1は、タッチパネルを構成する2つの電極基材1および2が本発明の粘着シート3を介して密着されている態様である。図2および図3は、タッチパネル10の少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シート3が貼着されている態様であり、図2はタッチパネル10の片面のみに本発明の粘着シート3が貼着された態様であり、図3はタッチパネル10の両面に本発明の粘着シート3が貼着された態様である。図2の態様においては、粘着シート3が表示パネル側となるように貼着されていることが好ましい。
また、図2および図3のタッチパネル10として、1つの電極基材で構成されるタッチパネル、あるいは図1に示すような2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されたタッチパネルを用いることができる。
上記したように、タッチパネルの構成部材の1つとして本発明のウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満の粘着シートを用いることにより、タッチパネルの検出感度およびタッチパネルを搭載した表示装置の検出感度を向上させることができる。また、本発明のウレタン系粘着剤からなる粘着シートは打ち抜き加工適性が良好であるので、生産性および歩留まりの向上を図ることができる。
特に、本発明の粘着シートは、静電容量式タッチパネルの検出感度を向上させるのに有効である。
[タッチパネル]
本発明の粘着シートを用いたタッチパネルの態様としては、前述の図1〜図3に示すように、タッチパネルを構成する2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されたタッチパネル、タッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルが挙げられる。ここで電極基材とは、プラスチックフィルムやガラス板等の基材に透明導電膜からなる電極が形成されたものである。
本発明の粘着シートを用いたタッチパネルの態様としては、前述の図1〜図3に示すように、タッチパネルを構成する2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されたタッチパネル、タッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルが挙げられる。ここで電極基材とは、プラスチックフィルムやガラス板等の基材に透明導電膜からなる電極が形成されたものである。
上記のタッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルは、本発明の粘着シートを介して他の部材(例えば表示パネルや透明保護層等)に密着される。特に表示パネルに密着されることが好ましい。
タッチパネルとしては、抵抗膜式タッチパネル、静電容量式タッチパネル、光学式(赤外線走査方式)タッチパネル等が挙げられる。本発明の粘着シートは、これらのいずれのタッチパネルにも適用することができる。特に、本発明の粘着シートは、前述したように静電容量式タッチパネルの検出感度を向上させるのに有効である。近年、静電容量式タッチパネルは、スマートフォンやタブレット型パーソナルコンピュータ用途で急速に需要が拡大しており、本発明の技術的意義は大きい。
以下、静電容量式タッチパネルについて説明する。静電容量式タッチパネルは、指で入力した際に生じる静電容量の変化を読みとることで、入力位置を検出するものであり、その動作方式によって表面型と投影型に分類される。
表面型の静電容量式タッチパネルは、基材上に設けられた透明導電膜によって均一な電界を形成しており、指で触れると基板の四隅の電極と指との距離に応じて容量変化が発生し、これにより入力位置を判別する方式である。投影型の静電容量式タッチパネルは、ガラス基板や樹脂基板上にX電極とY電極を設け、指で触れることによる静電容量の変化をX電極、Y電極各々から読み取り、位置を検出する方式である。
本発明の粘着シートは、表面型と投影型のいずれにも好ましく用いられるが、特に投影型静電容量式タッチパネルに好ましく用いられる。
さらに、投影型静電容量式タッチパネルには自己容量方式と相互容量方式がある。自己容量方式は、行全体または列全体の静電容量の変化を測定することで入力位置を検出する方式である。そのため、一点入力では何ら問題なく使用できるが、二点以上を同時に入力すると誤認式が発生してしまい、正確な入力位置を特定することが難しい。一方、相互容量方式では入力位置毎に静電容量の変化が検出されるので、二点以上の入力が行われても正確に入力位置を特定できる。しかし、自己容量方式と比べて多くのセンサーが必要であるために構成が複雑となってしまう。
本発明の粘着シートは、自己容量方式と相互容量方式のいずれにも好ましく用いられるが、特に相互容量方式の投影型静電容量式タッチパネルに好ましく用いられる。
上記したように、静電容量式タッチパネルは、通常透明導電膜からなるX電極とY電極で構成される。本発明において、プラスチックフィルムやガラス板等の基材にX電極あるいはY電極が形成されたものを電極基材と言う。静電容量式タッチパネルは、1つの電極基材(1つの基材にX電極とY電極が形成されたもの)で構成されるタイプと、2つの電極基材(2つの基材にX電極とY電極を別々に形成したもの)で構成されるタイプがある。
2つの電極基材で構成される静電容量式タッチパネル(特に相互容量方式の投影型静電容量式タッチパネル)は、検出感度向上の観点から、2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されていることが好ましい。
[表示装置]
タッチパネルを搭載した表示装置は、通常、タッチ操作側から順に、透明保護層、タッチパネルおよび表示パネルから構成されている。表示パネルとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。透明保護層としては、ガラス板、プラスチック樹脂板(例えばアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリエステル樹脂板等)、プラスチック樹脂フィルム(ポリエステル樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、セルロース樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等)、有機・無機ハイブリッド製の板やフィルム等を使用することができる。
タッチパネルを搭載した表示装置は、通常、タッチ操作側から順に、透明保護層、タッチパネルおよび表示パネルから構成されている。表示パネルとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。透明保護層としては、ガラス板、プラスチック樹脂板(例えばアクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリエステル樹脂板等)、プラスチック樹脂フィルム(ポリエステル樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、セルロース樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等)、有機・無機ハイブリッド製の板やフィルム等を使用することができる。
液晶ディスプレイ等の表示パネルは電磁ノイズを発生しており、この電磁ノイズがタッチパネルの検出感度を低下させる要因の1つとなっている。特に静電容量式タッチパネルは電磁ノイズの影響を受けやすく、検出感度の向上を図る上での障害となっている。
電磁ノイズの影響を低減するために、従来から表示パネルとタッチパネルとの間に空気層が設けられているが、表示装置の内部に空気層が存在すると、空気層との界面で起こる界面反射により画像の視認性(輝度やコントラスト)が低下するという問題がある。
このような電磁ノイズの影響と視認性低下の問題は、本発明の比誘電率が5.0未満の粘着シートを介して表示パネルとタッチパネルを密着することにより解決する。つまり、タッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルを用いて、該タッチパネルに貼着されている本発明の粘着シートを介して表示パネルとタッチパネルを密着することにより上記問題が解決し、視認性低下の抑制と検出感度の向上が図られる。
また、タッチパネルとして2つの電極基材で構成される静電容量式タッチパネル(特に相互容量方式の投影型静電容量式タッチパネル)を用いる場合は、2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されているタッチパネルを用いることが好ましい。
本発明の表示装置は、上記したように、表示パネルとタッチパネルが本発明の粘着シートを介して密着されていることが好ましく、それに加えて、タッチパネルを構成する2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されているタッチパネルを用いることがさらに好ましい。
つまり、表示装置に搭載されるタッチパネルとしては、タッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルが好ましく、特に、タッチパネルを構成する2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着され、かつタッチパネルの少なくとも一方の最外面に本発明の粘着シートが貼着されたタッチパネルが好ましい。
表示装置の好ましい例を図4に示す。図4は、本発明の粘着シートが適用された表示装置の模式断面図である。表示パネル11とタッチパネル10は本発明の粘着シート3を介して密着されている。つまり、図2あるいは図3の本発明の粘着シート3が貼着されているタッチパネル用いて、本発明の粘着シート3を介して表示パネル11とタッチパネル10とが密着されている態様である。
図4において、タッチパネル10と透明保護層12は粘着シート4で密着されているが、粘着シート4として本発明の粘着シートを用いてもよいし、他の粘着シートを用いてもよい。
また、図4において、タッチパネル10として1つの電極基材で構成されるタッチパネルあるいは2つの電極基材で構成されるタッチパネルを用いることができる。2つの電極基材で構成されるタッチパネルを用いる場合は、図1に示すような2つの電極基材が本発明の粘着シートを介して密着されたタッチパネルを用いることが好ましい。
[粘着シート]
以下、本発明の粘着シートについて詳細に説明する。
以下、本発明の粘着シートについて詳細に説明する。
本発明の粘着シートは、ウレタン系粘着剤からなり、かつ比誘電率が5.0未満の粘着シートである。タッチパネルおよびタッチパネルが搭載された表示装置の検出感度を向上させるという観点から、粘着シートの比誘電率は4.0未満であることが好ましく、3.0未満であるあることがより好ましく、2.7未満であることが特に好ましく、2.5以下であることが最も好ましい。粘着シートの比誘電率は小さいほど好ましいが、粘着シートの現実的な比誘電率の下限値は1.5程度である。
表示パネルから発生される電磁ノイズの影響を低減し検出感度を向上させるには、粘着シートの比誘電率は小さい方が好ましく、また粘着シートの厚みは大きい方が好ましい。つまり、比誘電率が小さくかつ厚みが大きい粘着シートを用いることがより好ましい。
しかし、一方では、タッチパネルおよびタッチパネルを用いた表示装置には、薄型化や軽量化が求められており、この観点からは粘着シートの厚みは小さい方が好ましい。比誘電率が小さい粘着シートは、その厚みを小さくしても検出感度の向上に寄与することができることから、タッチパネルや表示装置の設計の幅を広げることが可能となる。
従来から一般的に知られているウレタン系粘着シートの比誘電率は5.0以上であり、本発明の粘着シートとして用いることはできない。また、従来からタッチパネル用途として一般的に知られているアクリル系粘着シートの比誘電率は3〜4程度であり電磁ノイズの影響はある程度軽減できるが、前述したように打ち抜き加工適性が不十分であること、粘着シートの厚みを比較的小さくしてタッチパネルや表示装置の薄型化や軽量化を図ることおよび検出感度を向上させることを十分に両立させることができない。
上記した観点から、本発明の粘着シートの比誘電率は、3.0未満であるあることがより好ましく、2.7未満であることが特に好ましく、2.5以下であることが最も好ましい。
本発明の粘着シートの厚みは、本発明の粘着シートが用いられるタッチパネルや表示装置の設計仕様に合わせて適宜設定されるが、5〜500μmの範囲の中から設計することが好ましく、10〜400μmの範囲の中から設計することがより好ましく、特に20〜300μmの範囲の中から設計することが好ましい。
本発明の粘着シートをタッチパネルと表示パネルとを密着するために用いる場合、すなわち、本発明の粘着シートがタッチパネルの少なくとも一方の最外面に貼着される場合、その粘着シートの厚みは、表示パネルから発生される電磁ノイズの影響を低減させるという観点から、50μm以上が好ましく、75μm以上がより好ましく、さらに100μm以上が特に好ましい。上限の厚みは500μm以下が好ましく、400μm以下がより好ましく、特に300μm以下が好ましい。
一方、比誘電率がより小さい粘着シート、つまり比誘電率が3.0未満、更には2.7未満、特に2.5以下の粘着シートを用いる場合、粘着シートの厚みの上限は、電磁ノイズの影響を軽減しながらタッチパネルや表示装置の薄型化や軽量化を実現するという観点から、300μm以下が好ましく、250μm以下がより好ましく、特に200μm以下が好ましい。
本発明の粘着シートがタッチパネルを構成する2つの電極基材を密着するために用いられる場合、その粘着シートの厚みは5〜100μmの範囲が好ましく、10〜75μmの範囲がより好ましく、さらに15〜50μmの範囲が特に好ましい。粘着シートの厚みが5μm未満の場合は検出感度の向上が不十分となり、粘着シートの厚みが100μmより大きくなるとタッチパネルの総厚みが大きくなり、表示装置の薄型化や軽量化を図る上で好ましくない。
一般に、ウレタン系粘着剤に用いられるウレタンポリマーは、通常ポリオール化合物とポリイソシネート化合物とを反応させて合成される。ポリオール化合物としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールが一般的に用いられているが、これらのポリオール化合物を原料として合成されたウレタンポリマーは、一般に比誘電率は高く、5.0以上である。
本発明の比誘電率が5.0未満の粘着シートを構成するウレタン系粘着剤は、例えば、ポリオールとしてポリオレフィンポリオール等の低極性ポリオールとポリイソシアネート化合物とを原料として合成されたウレタンポリマーを用いることによって製造することができる。
ポリオレフィンポリオールの例としては、ポリイソプレンポリオールやポリブタジエン系ポリオールが挙げられ、なかでもポリブタジエンポリオールや水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオールが好ましく用いられる。
ポリオレフィンポリオールの例としては、ポリイソプレンポリオールやポリブタジエン系ポリオールが挙げられ、なかでもポリブタジエンポリオールや水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオールが好ましく用いられる。
また、上記のポリオレフィンポリオールに加えて他のポリオール、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクタンポリオール等を併用することができる。この場合の他のポリオールの添加量は、ウレタン系粘着剤の比誘電率が5.0未満となる範囲で調整される。
ウレタン系粘着剤は、熱硬化型粘着剤あるいは活性エネルギー線硬化型粘着剤であることが好ましく、特に活性エネルギー線硬化型粘着剤であることが好ましい。ウレタン系粘着剤を活性エネルギー線硬化型粘着剤とすることで、比較的厚みの大きい粘着シートを均一に生産性よく製造することができる。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は、電子線や紫外線等の活性エネルギー線によって硬化されて形成される粘着剤である。以下、本発明に好ましく用いられる活性エネルギー線硬化型粘着剤について、詳細に説明する。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は、少なくとも重合性ウレタンポリマーを含有する活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることによって製造されることが好ましい。ここで、重合性ウレタンポリマーとしては、分子中にエチレン性不飽和基を有するものが好ましい。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等が挙げられる。
上記の少なくとも重合性ウレタンポリマーを含有する活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることによって製造されたウレタン系粘着剤は、打ち抜き加工適性が一段と向上する。
重合性ウレタンポリマーの重量平均分子量は、粘着シートの初期密着力を大きくするという観点から、20000以上が好ましく、25000以上がより好ましく、特に30000以上が好ましい。ウレタンポリマーの重量平均分子量の上限は、活性エネルギー線硬化性組成物の粘度上昇を抑制して良好な塗工性を確保するという観点から60000以下が好ましく、55000以下がより好ましく、特に50000以下が好ましい。
重合性ウレタンポリマーとしては、少なくとも分子の一方の末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンポリマーが好ましく用いられる。特に下記の重合性ウレタンポリマー(A)あるいは重合性ウレタンポリマー(B)が好ましく用いられる。
重合性ウレタンポリマー(A)は、分子の両末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンポリマーである。
重合性ウレタンポリマー(B)は、分子の一方の末端にエチレン性不飽和基を有し、他方の末端にヒドロキシル基を有するウレタンポリマーである。
活性エネルギー線硬化性組成物は、重合性ウレタンポリマー(A)あるいは重合性ウレタンポリマー(B)のどちらか一方のみを含んでいても良いし、両方を含んでいても良い。
活性エネルギー線硬化性組成物は、少なくとも重合性ウレタンポリマー(B)を含むことが好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物は、少なくとも重合性ウレタンポリマー(B)を含むことが好ましい。
重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)の両方を含有する場合、重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)の含有比率(モル比)は、10:90〜90:10の範囲が好ましく、20:80〜80:20の範囲がより好ましく、さらに30:70〜70:30の範囲が特に好ましい。
また、活性エネルギー線硬化性組成物は、上記重合性ウレタンポリマー以外の他のウレタンポリマー、例えば、分子の両末端にヒドロキシル基を有するウレタンポリマー(C)を含有することができる。
上記の他のウレタンポリマーの含有比率は、ウレタンポリマー総量100質量部に対して30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、特に10質量部以下が好ましい。
上記の重合性ウレタンポリマー(A)および重合性ウレタンポリマー(B)は、ポリオレフィンポリオールとポリイソシアネート化合物との反応により分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)を合成し、次にウレタンプレポリマー(a)の分子末端のイソシアネート基をエチレン性不飽和基あるいはヒドロキシル基で変性あるいはブロックすることによって合成されたものであることが好ましい。
また、ウレタンポリマー(C)も、上記と同様にしてウレタンプレポリマー(a)の分子末端のイソシアネート基をヒドロキシ基で変性あるいはブロックすることによって合成されたものであることが好ましい。
ウレタンプレポリマー(a)は、分子の両末端にイソシアネート基を有しているものが好ましい。
ウレタンプレポリマー(a)の合成に用いられるポリオレフィンポリオールとしては、ポリイソプレンポリオールやポリブタジエン系ポリオールが挙げられ、なかでもポリブタジエンポリオールや水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオールが好ましく用いられる。
ウレタンプレポリマー(a)の合成に用いられるポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物が好ましく用いられる。
ウレタンプレポリマー(a)の合成において、ポリオールとしてポリオレフィンポリオールと他のポリオール(例えば、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクタンポリオール等)を併用することができる。この場合、ポリオレフィンポリオール100質量部に対して他のポリオールは100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましく、特に30質量部以下が好ましい。他のポリオールの添加量が100質量部より多くなると、得られた粘着剤の比誘電率が高くなるので好ましくない。
重合性ウレタンポリマー(A)は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基と反応しうる官能基とエチレン性不飽和基を有する化合物(b)とを反応させることによって得ることができる。
重合性ウレタンポリマー(B)は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基と反応しうる官能基とエチレン性不飽和基を有する化合物(b)およびイソシアネート基と反応しうる官能基とヒドロキシル基を有する化合物(c)とを反応させることによって得ることができる。
ウレタンポリマー(C)は、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a)と、イソシアネート基と反応しうる官能基とヒドロキシル基を有する化合物(c)とを反応させることによって得ることができる。
上記の化合物(b)および化合物(c)におけるイソシアネート基と反応しうる官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基等が挙げられ、これらの中でも特にヒドロキシル基が好ましい。
また、上記重合性ウレタンポリマー(B)の合成において、上記化合物(b)と上記化合物(c)の仕込み比率を調整することによって、あるいは仕込み順序や仕込み時間を調整することによって、重合性ウレタンポリマー(B)と重合性ウレタンポリマー(A)を同時に合成することができる。
つまり、上記合成方法は、1つの合成プロセスで重合性ウレタンポリマー(A)と重合性ウレタンポリマー(B)とを同時に製造することができる合成方法であり、本発明に使用する重合性ウレタンポリマーの合成には、上記合成方法を用いても良い。この合成方法で得られた重合性ウレタンポリマーの全分子の全末端は、エチレン性不飽和基もしくはヒドロキシル基で置換されており、エチレン性不飽和基で置換された末端の比率(以下、アクリレート末端比率という)は、重合性ウレタンポリマー全分子の全末端に対して50〜90%であるのが好ましい。
次に、重合性ウレタンポリマー(A)および重合性ウレタンポリマー(B)を合成するために上記ウレタンプレポリマー(a)と反応させる化合物(b)について説明する。化合物(b)はイソシアネート基と反応しうる官能基とエチレン性不飽和基を有する化合物である。
以下の説明において、「・・・(メタ)アクリレート」なる表現は、「・・・アクリレート」と「・・・メタクリレート」との2つの化合物を含む。
以下の説明において、「・・・(メタ)アクリレート」なる表現は、「・・・アクリレート」と「・・・メタクリレート」との2つの化合物を含む。
化合物(b)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキブチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのカプロラクトン変性物等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、特にヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート化合物が好ましく用いられる。
次に、重合性ウレタンポリマー(B)およびウレタンポリマー(C)を合成するために上記ウレタンプレポリマー(a)と反応させる化合物(c)について説明する。化合物(c)としては、例えば、オキシカルボン酸、多価アルコールが挙げられるが、多価アルコールが好ましい。
上記の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールを好ましく用いることができる。中でも、他の成分との相溶性や吸水安定性の面から1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール等のジオールが特に好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに重合性モノマー含有することが好ましい。かかる重合性モノマーとしては、反応性希釈剤として知られているものを用いることができる。例えば、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでもブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
さらに、重合性モノマーとしては上記以外の他の重合性モノマーを用いても良い。他の重合性モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性組成物における重合性モノマーの合計含有量は、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量部に対して、1〜50質量部の範囲が好ましく、2〜40質量部の範囲がより好ましく、特に5〜30質量部の範囲が好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物には、さらに重合開始剤を含有させることが好ましい。かかる重合開始剤としては市販のものを広く使用することができるが、以下に示すような重合開始剤が好ましく用いられる。例えば、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル等のベンゾフェノン系、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等のヒドロキシアルキルフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン等のチオキサントン系、トリエタノールアミン、4−ジメチル安息香酸エチル等のアミン系が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲が適当であり、0.1〜3質量部の範囲が好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物を硬化せしめてなる本発明の粘着シートは、カルボキシル基を有する成分を実質的に含まないことが好ましい。カルボキシル基を有する成分を含む粘着シートをタッチパネルの構成部材である透明導電膜に貼り合わせると、透明導電膜が腐食する問題が発生することがある。
活性エネルギー線硬化性組成物を硬化せしめてなる本発明の粘着シートがカルボキシル基を有する成分を実質的に含まないとは、活性エネルギー線硬化性組成物に含有する重合性ウレタンポリマーや必要に応じて用いられる他のポリマー等の樹脂成分、および重合性モノマーが分子中にカルボキシル基を有していないことを意味する。
活性エネルギー線硬化性組成物は、有機溶剤を含んでも含まなくても良い。ここで有機溶剤とは、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、エタノール、メタノール等の揮発性の高い有機溶剤を対象とし、特に、沸点が130℃以下の有機溶剤を対象とする。上記有機溶剤には、液状の重合性モノマー(例えば反応性希釈剤として用いられるような低分子の(メタ)アクリレートモノマー等)は含まれない。
活性エネルギー線硬化性組成物は、実質的に有機溶剤を含まない、いわゆる、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物が好ましい。無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を用いることにより、製造工程における安全性や環境性が改善され、また、得られた粘着剤の残存溶剤の大幅な低減を図ることができる。また、無溶剤型とすることで、粘着シート作製時の乾燥工程を省略することができるので、生産プロセスが短縮されるので好ましい。さらに、無溶剤型とすることで比較的厚みの大きい粘着シートを生産効率よくの製造できるという利点がある。ここで、無用剤型の活性エネルギー線硬化性組成物とは、活性エネルギー線硬化性組成物100質量部に含まれる有機溶剤の量が5質量部以下であることを意味し、好ましくは有機溶剤量が3質量部以下であり、より好ましくは有機溶剤量が1質量部以下であり、特に好ましくは有機溶剤を全く含まないことである。
活性エネルギー線硬化性組成物には、粘着シートの黄変防止のために酸化防止剤や光安定剤を含有させることが好ましい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が好ましく用いられる。光安定剤としては、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体が好ましく用いられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレン−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド〕、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン、ジエチル〔(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル〕ホスフェート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−sec−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−ネオペンチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル)イソシアヌル酸、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、p−クロロメチルスチレンとp−クレゾールの重縮合物、p−クロロメチルスチレンとジビニルベンゼンの重縮合物、p−クレゾールとジビニルベンゼン重縮合物のイソブチレン反応物、等が挙げられる。
上記化合物の中でも、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレン−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のプロピオネート化合物が好ましく用いられる。
リン系酸化防止剤としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4’−ジイルビスホスホナイト、ジ−t−ブチル−m−クレジル−ホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−ペンタエリスリールジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリールジホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライル(オクタデシルホスファイト)、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト等が挙げられる。
これらの中でも、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト等のトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、モノフェニルジアルキルホスファイトが好ましく用いられる。
本発明に用いることができる立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体について説明する。係る単量体における立体障害ピペリジル基とは、ピペリジル基の2位と6位にそれぞれ1乃至2個のアルキル基を有するものであり、エチレン性不飽和基とは、アクリル基(アクリロイル基)、メタクリル基(メタクリロイル基)、ビニル基、アリル基等であり、エチレン性不飽和基が立体障害ピペリジル基の1位および/または4位に、直接もしくは酸素原子やイミノ基等の連結基を介して結合した化合物である。
本発明に好ましく用いられる立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体は、下記一般式(1)および(2)で表すことができる。
(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R2〜R5はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表し、R6は水素原子またはシアノ基を表し、R7、R8はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、X1は酸素原子またはイミノ基を表す。)
(式中、R12〜R15はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を表し、R16は水素原子またはシアノ基を表し、R17〜R20はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、X2は酸素原子またはイミノ基を表す。)。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
前記一般式(2)で表される化合物としては、例えば1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
上記した化合物の中でも、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンが好ましく用いられる。
上記したヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、および立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体の、それぞれの含有比率は、活性エネルギー線硬化型ウレタン系粘着剤の固形分総量100質量部に対して0.05〜5質量部の範囲が好ましく、0.1〜3質量部の範囲がより好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物には、さらに可塑剤を含有させることができる。かかる可塑剤としては、安息香酸ベンジル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチルベンジル、フタル酸ジオクチル、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸系化合物、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジブトキシエチル等のアジピン酸系化合物、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等のセバシン酸系化合物、リン酸トリエチレン、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルフェニル等のリン酸化合物、ジオクチルセバケート、メチルアセチルリシノレート等の脂肪酸系化合物、ジイソデシル−4,5−エポキシテトラヒドロフタレート等のエポキシ系化合物、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリn−オクチル、トリメリット酸トリイソデシル等のトリメリット酸系化合物、その他オレイン酸ブチル、塩素化パラフィン、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリブテン、ポリイソブチレン等が挙げられる。
上記可塑剤の使用量は、活性エネルギー線硬化性組成物の固形分総量100質量%に対して、20質量%以下の範囲が好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物には、さらに重合禁止剤を含有させることができる。かかる重合禁止剤としてはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、2,6−ジブチル−4−メチルフェノール等を用いることができる。
また、活性エネルギー線硬化性組成物には、必要に応じて上記以外の各種添加剤、例えば、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、顔料等を含有させることができる。
本発明の粘着シートは、上記した活性エネルギー線硬化性組成物を所定の厚みに成形もしくは塗工した後、活性エネルギー線を照射して硬化せしめることによって製造することができる。例えば、離型PETフィルム等の離型処理した基材フィルム上に、上記した活性エネルギー線硬化性組成物を所定の厚みに塗工した後、活性エネルギー線を照射して硬化せしめることによって製造することができる。上記の離型フィルムはタッチパネルに適用される時には剥離除去されるものである。
上記活性エネルギー線としては、紫外線、電子線および放射線(α線、β線、γ線等)等が挙げられるが、実用的には、紫外線が簡便であり好ましい。紫外線源としては、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯等を用いることができる。また、活性エネルギー線を照射するときに、低酸素濃度下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができるので好ましい。
本発明の粘着シートは、タッチパネルあるいは表示装置のサイズに合わせて枚葉に打ち抜き加工されることが多く、打ち抜き加工適性が良好であることが好ましい。打ち抜き加工適性が悪いと、打ち抜き刃に粘着剤層が付着したり、打ち抜き後の粘着シートに粘着剤層の欠けやはみ出し、汚れが発生したりする問題が起こる場合がある。さらに、粘着剤層の欠けやはみ出しは、粘着シートをタッチパネルやタッチパネルを用いた表示装置に用いた際に貼り合わせ不良等の不都合を招く場合がある。
粘着シートの打ち抜き加工適性は、密着力とアスカーC硬度を下記の範囲となるように調整することにより向上させることができる。即ち、密着力は、5N/25mm以上が好ましく、6N/25mm以上がより好ましく、特に8N/25mm以上が好ましい。密着力の上限は50N/25mm程度である。粘着シートのアスカーC硬度は、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、特に15以上が好ましく、20以上が最も好ましい。アスカーC硬度の上限は50以下が好ましく、45以下がより好ましく、さらに40以下が好ましく、特に35以下が好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、本実施例における測定方法と評価方法を以下に示す。
1)比誘電率の測定
本実施例で作製した粘着シートについて、Agilent Technologies製のLCRメーターを用いて、平板接触法で100kHzで容量(Cp)を測定し、下記の式から測定試料の比誘電率を算出した。なお、測定時の環境は23±2℃、50±5%RHである。
εr=(ta×Cp)/(A×ε0)
εr:測定試料の比誘電率
ta:測定試料の厚み(m)
Cp:容量(F)
A:主電極の面積(m2)
ε0:真空の誘電率(=8.854×10−12(F/m))。
本実施例で作製した粘着シートについて、Agilent Technologies製のLCRメーターを用いて、平板接触法で100kHzで容量(Cp)を測定し、下記の式から測定試料の比誘電率を算出した。なお、測定時の環境は23±2℃、50±5%RHである。
εr=(ta×Cp)/(A×ε0)
εr:測定試料の比誘電率
ta:測定試料の厚み(m)
Cp:容量(F)
A:主電極の面積(m2)
ε0:真空の誘電率(=8.854×10−12(F/m))。
2)密着力の測定
本実施例で作製した粘着シートを幅25mmに切断し、一方の離型PETフィルムを剥離した後、厚み100μmポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせて24時間経過したものを測定用試料とした。前記測定用試料のもう一方の離型PETフィルムを剥離して、厚み1.8mmのソーダガラス板上にポリエチレンテレフタレートフィルムに保持された粘着シートを貼り付け、質量が2kgのゴムローラを1往復させて圧着した。圧着して24時間経過後に、テンシロンRTM−100(オリエンテック社製)を用いて剥離速度300mm/分で180度剥離試験を行った。測定は5回行い、最大値と最小値を除いた3回の測定データを平均した。
なお、上記の一連の作業は、23±2℃、50±5%RHの環境下で行った。また上記ガラス板は、メチルエチルケトンで洗浄後、さらにエチルアルコールで洗浄したものを使用した。
本実施例で作製した粘着シートを幅25mmに切断し、一方の離型PETフィルムを剥離した後、厚み100μmポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせて24時間経過したものを測定用試料とした。前記測定用試料のもう一方の離型PETフィルムを剥離して、厚み1.8mmのソーダガラス板上にポリエチレンテレフタレートフィルムに保持された粘着シートを貼り付け、質量が2kgのゴムローラを1往復させて圧着した。圧着して24時間経過後に、テンシロンRTM−100(オリエンテック社製)を用いて剥離速度300mm/分で180度剥離試験を行った。測定は5回行い、最大値と最小値を除いた3回の測定データを平均した。
なお、上記の一連の作業は、23±2℃、50±5%RHの環境下で行った。また上記ガラス板は、メチルエチルケトンで洗浄後、さらにエチルアルコールで洗浄したものを使用した。
3)アスカーC硬度の測定
合計厚みが約6mmとなるように粘着シートを積層して測定試料を作製した。測定は、SRIS0101(日本ゴム協会標準規格)に準じて、アスカーC硬度計(高分子計測器(株)のデジタルゴム硬度計DD2−C型)を用いて行った。測定は5回行い、最大値と最小値を除いた3回の測定データを平均した。なお、上記の一連の作業は、23±2℃、50±5%RHの環境下で行った。
合計厚みが約6mmとなるように粘着シートを積層して測定試料を作製した。測定は、SRIS0101(日本ゴム協会標準規格)に準じて、アスカーC硬度計(高分子計測器(株)のデジタルゴム硬度計DD2−C型)を用いて行った。測定は5回行い、最大値と最小値を除いた3回の測定データを平均した。なお、上記の一連の作業は、23±2℃、50±5%RHの環境下で行った。
4)打ち抜き加工性適性の評価
本実施例で作成した粘着シートを離型フィルムごと50mm角のサイズに10枚打ち抜き、目視で外観を観察し、下記の評価基準で評価した。
○:10枚全ての粘着シートに粘着剤層の欠けやはみ出し、汚れの発生がない。
×:1枚以上の粘着シートに粘着剤層の欠けやはみ出し、汚れの発生がある。
本実施例で作成した粘着シートを離型フィルムごと50mm角のサイズに10枚打ち抜き、目視で外観を観察し、下記の評価基準で評価した。
○:10枚全ての粘着シートに粘着剤層の欠けやはみ出し、汚れの発生がない。
×:1枚以上の粘着シートに粘着剤層の欠けやはみ出し、汚れの発生がある。
5)重量平均分子量の測定方法
ウレタンプレポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。測定にはWALTERS GPC−150CPlus(日本WALTERS社製)を用い下記条件にて測定した。
・検出器:WALTERS 2410
・溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム:HR4 2本、HR4E 1本(7.5mm×300mm)
・温度:40℃
・濃度:0.2%
・注入量:100μl
・流速:1.0m/m
・n数:3。
ウレタンプレポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。測定にはWALTERS GPC−150CPlus(日本WALTERS社製)を用い下記条件にて測定した。
・検出器:WALTERS 2410
・溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム:HR4 2本、HR4E 1本(7.5mm×300mm)
・温度:40℃
・濃度:0.2%
・注入量:100μl
・流速:1.0m/m
・n数:3。
6)重合性ウレタンポリマーのアクリレート末端比率の測定方法
重合性ウレタンポリマーのアクリレート末端比率は、JISK−1557に準拠し、樹脂をクロロホルム中に溶解させ、無水酢酸を添加しKOHで滴定することにより水酸基価を算出し、水酸基価と重量平均分子量からアクリレート末端比率を算出した。
重合性ウレタンポリマーのアクリレート末端比率は、JISK−1557に準拠し、樹脂をクロロホルム中に溶解させ、無水酢酸を添加しKOHで滴定することにより水酸基価を算出し、水酸基価と重量平均分子量からアクリレート末端比率を算出した。
<重合性ウレタンポリマー1の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、水添ポリブタジエンポリオール(数平均分子量3000)92.62質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a1)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.331質量部を加え、次いで1,3−ブタンジオール0.18質量部を加えて、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー2(重量平均分子量42000)を得た。この重合性ウレタンポリマー1のアクリレート末端比率は60%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを20:80(モル比)で含む。
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、水添ポリブタジエンポリオール(数平均分子量3000)92.62質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a1)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.331質量部を加え、次いで1,3−ブタンジオール0.18質量部を加えて、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー2(重量平均分子量42000)を得た。この重合性ウレタンポリマー1のアクリレート末端比率は60%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを20:80(モル比)で含む。
<重合性ウレタンポリマー2の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、水添ポリブタジエンポリオール(数平均分子量3000)90.58質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a2)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.420質量部と、1,3−ブタンジオール0.22質量部を順次加え、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー2(重量平均分子量33000)を得た。この重合性ウレタンポリマー2のアクリレート末端比率は60%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを、20:80(モル比)の割合で含む。
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、水添ポリブタジエンポリオール(数平均分子量3000)90.58質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a2)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.420質量部と、1,3−ブタンジオール0.22質量部を順次加え、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー2(重量平均分子量33000)を得た。この重合性ウレタンポリマー2のアクリレート末端比率は60%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを、20:80(モル比)の割合で含む。
<重合性ウレタンポリマー3の合成>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、ポリプロピレングリコール(数平均分子量3200)96.63質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a1)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.489質量部を加え、次いで1,3−ブタンジオール0.17質量部を加えて、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー3(重量平均分子量35000)を得た。この重合性ウレタンポリマー3のアクリレート末端比率は70%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを40:60(モル比)で含む。
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を装備したフラスコに、ポリプロピレングリコール(数平均分子量3200)96.63質量部、ジラウリル酸ジブチルすず0.11質量部を仕込んだ。次に窒素ガスを吹き込みながら系内を70℃まで昇温し、均一に溶解した後、イソホロンジイソシアネート7.38質量部を加え、3時間攪拌しながら保温した。こうして分子の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(a1)を合成した。引き続き、酸素ガス、窒素ガスを吹き込みながら、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.489質量部を加え、次いで1,3−ブタンジオール0.17質量部を加えて、3時間攪拌しながら保温して30分ごとの分子量測定の結果、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.5で一定であることを確認し反応を終了し、重合性ウレタンポリマー3(重量平均分子量35000)を得た。この重合性ウレタンポリマー3のアクリレート末端比率は70%であり、分子の両末端にそれぞれ1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(A)と、分子の一方の末端に1個のヒドロキシル基を有しかつ他方の末端に1個のエチレン性不飽和基を有する重合性ウレタンポリマー(B)とを40:60(モル比)で含む。
(実施例1)
以下の要領で粘着シートを作製した。
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記重合性ウレタンポリマー1を70質量部、重合性モノマーとしてブチル(メタ)アクリレートを30質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.5質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を0.5質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の活性エネルギー線硬化性組成物を、離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))上に、スリットダイコーターで塗工した後、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度が300ppmの状態で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm2)して粘着剤層を形成し、さらに粘着剤層上に離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層して粘着シートを作製した。得られた粘着シートの厚みは175μm(離型PETフィルムは含まない)であった。
以下の要領で粘着シートを作製した。
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
前記重合性ウレタンポリマー1を70質量部、重合性モノマーとしてブチル(メタ)アクリレートを30質量部、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ(株)「イルガキュアー184」)を0.5質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を0.5質量部、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイトを0.5質量部、立体障害ピペリジル基とエチレン性不飽和基とを有する単量体として4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを0.5質量部加えて均一に混合することにより、無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の活性エネルギー線硬化性組成物を、離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))上に、スリットダイコーターで塗工した後、窒素ガスの吹き付けによって酸素濃度が300ppmの状態で、メタルハライドランプを用いて紫外線照射(積算光量1500mJ/cm2)して粘着剤層を形成し、さらに粘着剤層上に離型PETフィルム(東レフィルム加工(株)製のセラピール(登録商標))を積層して粘着シートを作製した。得られた粘着シートの厚みは175μm(離型PETフィルムは含まない)であった。
(実施例2)
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
実施例1の重合性ウレタンポリマー1を重合性ウレタンポリマー2に変更する以外は、実施例1と同様にして無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
実施例1の重合性ウレタンポリマー1を重合性ウレタンポリマー2に変更する以外は、実施例1と同様にして無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
(実施例3)
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物調製>
実施例2の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製において、重合性モノマーをブチル(メタ)アクリレート25質量部及びイソボルニル(メタ)アクリレート5質量部に変更する以外は、実施例2と同様にして無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例2と同様にして粘着シートを作製した。
<無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物調製>
実施例2の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製において、重合性モノマーをブチル(メタ)アクリレート25質量部及びイソボルニル(メタ)アクリレート5質量部に変更する以外は、実施例2と同様にして無溶剤型の活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例2と同様にして粘着シートを作製した。
(比較例1)
<無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
実施例1の重合性ウレタンポリマー1を重合性ウレタンポリマー3に変更し79質量部使用し、また重合性モノマーを4−ヒドロキシブチルアクリレートを12質量部およびフェノキシエチルアクリレートを9質量部に変更する以外は、実施例1と同様にして無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
<無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物の調製>
実施例1の重合性ウレタンポリマー1を重合性ウレタンポリマー3に変更し79質量部使用し、また重合性モノマーを4−ヒドロキシブチルアクリレートを12質量部およびフェノキシエチルアクリレートを9質量部に変更する以外は、実施例1と同様にして無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。
<粘着シートの作製>
上記の無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を用いる以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
(比較例2)
市販の熱硬化型アクリル系粘着剤を実施例1と同様に離型PETフィルムに積層し、熱硬化して、粘着シート(厚み175μm)を作製した。
市販の熱硬化型アクリル系粘着剤を実施例1と同様に離型PETフィルムに積層し、熱硬化して、粘着シート(厚み175μm)を作製した。
<評価>
上記で作製した実施例と比較例の粘着シートについて、比誘電率、密着力、アスカーC硬度、打ち抜き加工性を評価した。その結果を表1に示す。
上記で作製した実施例と比較例の粘着シートについて、比誘電率、密着力、アスカーC硬度、打ち抜き加工性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例1〜3の粘着シートは比誘電率が5.0未満であり、これらの粘着シートをタッチパネルあるいは表示装置に適用することにより、検出感度の向上が図られる。また、実施例1〜3の粘着シートは、重合性ウレタンポリマーを含む活性エネルギー線硬化組成物を硬化させて形成されたウレタン系粘着剤を用いており、打ち抜き加工適性が良好である。
一方、比較例1の粘着シートは、重合性ウレタンポリマーの原料であるポリオールにポリプロピレングリコールを用いているために比誘電率が5.0以上であった。
比較例2のアクリル系粘着シートは、打ち抜き加工適性が不良である。
比較例2のアクリル系粘着シートは、打ち抜き加工適性が不良である。
1、2 電極基材
3 本発明の粘着シート
4 本発明の粘着シートあるいは他の粘着シート
10 タッチパネル
11 表示パネル
12 透明保護層
3 本発明の粘着シート
4 本発明の粘着シートあるいは他の粘着シート
10 タッチパネル
11 表示パネル
12 透明保護層
Claims (10)
- ウレタン系粘着剤からなる比誘電率が5.0未満であるタッチパネル用粘着シート。
- 前記ウレタン系粘着剤が活性エネルギー線硬化型粘着剤である、請求項1のタッチパネル用粘着シート。
- 前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成されるウレタンポリマーを少なくとも含有する、請求項1または2のタッチパネル用粘着シート。
- 前記ウレタン系粘着剤が、ポリブタジエン系ポリオールを原料として合成される重合性ウレタンポリマーを少なくとも含有する活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させたものである、請求項1〜3のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
- 前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、請求項1〜4のいずれかのタッチパネル用粘着シート。
- 請求項1〜5のいずれかのタッチパネル用粘着シートがタッチパネルの構成部材の一部に含まれる、タッチパネル。
- タッチパネルの少なくとも一方の最外面に前記タッチパネル用粘着シートが貼着されている、請求項6のタッチパネル。
- タッチパネルが2つの電極基材で構成され、この2つの電極基材が前記タッチパネル用粘着シートを介して密着されている、請求項6または7のタッチパネル。
- 前記タッチパネルが静電容量式タッチパネルである、請求項6〜8のいずれかのタッチパネル。
- 請求項6〜9のいずれかのタッチパネルが前記タッチパネル用粘着シートを介して表示パネルに密着されている、表示装置。
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- 2012-03-22 JP JP2012064819A patent/JP2013196551A/ja active Pending
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