JP2021070707A - 紫外線硬化型接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる樹脂組成物に関するものであって、接着性、信頼性の良好な紫外線硬化型接着剤組成物、及びその硬化物を提供することを目的とする。【解決手段】少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる紫外線硬化型接着剤組成物であって、光重合開始剤(A)、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)、及び(メタ)アクリレートモノマー(C)を含み、光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを組成物総重量に対して1重量%以上含むことを特徴とする紫外線硬化型接着剤組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるための紫外線硬化型接着剤組成物に関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、ミニLEDディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ等の表示装置の表示画面にタッチパネル機能を内蔵、もしくはタッチパネルを貼り合わせ、画面入力を可能とした表示装置が広く利用されている。
タッチパネルにおける透明電極が形成されたガラス板若しくはフィルムと、ガラス若しくは樹脂製の透明保護基材との貼り合わせ、又はタッチパネルと表示体ユニットとの貼り合わせ、または透明保護基材と表示体ユニットとの貼り合わせには、両面粘着シートを用いる技術がある。しかし、両面粘着シートを用いると気泡が入りやすいという問題があった。両面粘着シートに代わる技術として、柔軟性のある紫外線硬化型接着剤組成物で貼り合わせる技術が提案されている(特許文献1)。
また、液状の紫外線硬化型接着剤組成物を用いて光学基材を貼り合わせる際、液状接着剤が外周に漏れ出てしまうことを防ぐために、光学基材に樹脂を塗布した後紫外線を照射(一次硬化工程)して接着剤の硬化膜を形成した後、硬化膜にさらに別の光学基材を貼り合わせ、その後必要に応じて紫外線を照射(二次硬化工程)して光学基材の積層体を得る技術が提案されている(特許文献2)。
近年、スマートフォンなどの表示装置のデザインの多様化により、ディスプレイの保護基材が湾曲しているものや折り畳み可能な表示装置が提案されている。これらの表示装置も従来表示装置と同様に有機ELディスプレイや液晶ディスプレイ、タッチパネル、透明保護基材などが貼り合わされることとなる。
しかし、従来技術で湾曲した透明保護基材とフレキシブルディスプレイとを紫外線硬化型接着剤組成物を用いて貼り合わせる場合、前記一次硬化工程で得られる接着剤の硬化膜の接着強度が弱く、貼り合わせ後に湾曲部で剥がれが発生してしまう問題があった。また、一次硬化工程で得られる接着剤の硬化膜の接着強度を高めるために硬化性の高い光重合開始剤を用いた場合、硬化直後又は高温環境下で硬化膜が着色してしまうという問題が発生する場合がある。
特許第5563483号 特許第5411394号
本発明は、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる樹脂組成物に関するものであって、接着性、信頼性の良好な紫外線硬化型接着剤組成物、及びその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究の結果、本発明を完成した。即ち、本発明は、下記(1)〜(12)に関する。
(1)少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる紫外線硬化型接着剤組成物であって、光重合開始剤(A)、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)、及び(メタ)アクリレートモノマー(C)を含み、光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを紫外線硬化型接着剤組成物総重量に対して1重量%以上含むことを特徴とする紫外線硬化型接着剤組成物。
(2)紫外線硬化型接着剤組成物に含まれる光重合開始剤(A)の総重量に対して、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドの重量割合が50%以上であることを特徴とする(1)に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(3)(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド):(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤)の重量比が20:1〜10:9の範囲である(1)又は(2)に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(4)光重合開始剤(A)として、アルキルフェノン系光重合開始剤、又は水素引き抜き型光重合開始剤を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(5)(メタ)アクリレートモノマー(C)として、4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(6)(メタ)アクリレートモノマー(C)として、炭素数8〜18のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(7)炭素数8〜18のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(C)として、ラウリル(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする(6)に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
(8)前記2つの光学基材のうち少なくとも1つの光学基材が、ガラス基板、透明樹脂基板、透明樹脂フィルム、透明電極が形成してあるガラス基板、透明基板に透明電極が形成してあるガラス基板またはフィルムが貼り合わされた基板、液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニット、及び有機EL表示ユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる1種以上の光学基材である、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(9)下記工程1〜2の手順で少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる(1)〜(7)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
(工程1)少なくとも1つの光学基材に対して、請求項1〜8のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程
(工程2)工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層を貼り合わせる工程。
(10)(1)〜(9)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
(11)(1)〜(9)のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物層を備える光学部材。
本発明の製造方法の第1の実施形態を示す工程図である。 本発明の製造方法の第2の実施形態を示す工程図である。 本発明の製造方法の第3の実施形態を示す工程図である。 本発明により得られる光学部材の概略図である。
まず、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物について説明する。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる樹脂組成物であって、光重合開始剤(A)、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)、及び(メタ)アクリレートモノマー(C)を含み、光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを紫外線硬化型接着剤組成物総重量に対して1重量%以上含む。
また、任意成分として、光学部材に使用する紫外線硬化型接着剤組成物に添加可能なその他の成分を含有することができる。
なお、「光学部材に使用する紫外線硬化型接着剤組成物に添加可能」とは、硬化物の透明性を、光学部材に使用出来ない程度に低下させる添加物が含まれないことを意味する。
なお、「(メタ)アクリレート」との用語は、アクリレートおよびメタクリレートのいずれか又は両方を指す用語である。また、後述の「(メタ)アクリロイル基」との用語は、アクリロイル基およびメタクリロイル基のいずれかまたは両方を指す用語である。例えば、「オクチル(メタ)アクリレート」との用語は、オクチルアクリレートおよびオクチルメタクリレートのいずれか又は両方を指す。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物で、硬化後の厚さが200μmとなる硬化物のシートを作製したとき、該シートの、450〜800nmの波長領域の光での好ましい平均透過率は、少なくとも85%以上であり、より好ましくは90%以上である。
平均透過率は、分光光度計(U−3310、日立ハイテクノロジーズ(株))を用いて、400〜800nmの波長領域における透過率を測定することにより算出できる。
該紫外線硬化型接着剤組成物の組成割合としては、好適には光重合開始剤(A)が1〜10重量%であり、且つ光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドが紫外線硬化型接着剤組成物の総重量に対して1重量%以上であり、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)が5〜50重量%、(メタ)アクリレートモノマー(C)が20〜94重量%、であり、その他の成分が残部である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物における水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)としては、特には限定されず、一般的に販売されているものであれば任意で使用可能である。水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)と、(メタ)アクリレートモノマー(C)と、光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを紫外線硬化型接着剤組成物の総重量に対して1重量%以上含有させることで、大気中で紫外線硬化を行った場合でも高い接着性を持った硬化膜を得る事ができ、さらに硬化物が高い信頼性(例えば、高温高湿度にさらされた場合での高い着色防止性能)を維持することができる硬化物を得る事ができる。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを1重量%以上含有する。光重合開始剤(A)の本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は通常1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。10重量%より多いと、樹脂硬化物層の透明性が悪くなるおそれがある。1重量%より少ないと、接着性が劣ってしまう。
本発明においては、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを、紫外線硬化型接着剤組成物中に1重量%以上含有させることで、紫外線硬化型接着剤組成物の紫外線を照射した場合の硬化性が高くなり、より高い接着性を発現でき、基板が湾曲していた場合等であっても、剥がれにくい性能を奏することができる。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物に含有される光重合開始剤(A)としては、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤が含まれても良く、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184;BASF製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(エサキュアONE;ランバルティ製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(イルガキュアー2959;BASF製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュアー127;BASF製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASF製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR1173;BASF製)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(イルガキュアー907;BASF製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン(カヤキュアDETX−S:日本化薬社製)、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE01:BASF社製)、オキシフェニル酢酸2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチルエステルとの混合物(イルガキュア754)等を挙げることができる。
光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤を使用する場合には、アルキルフェノン系光重合開始剤、又は水素引き抜き型光重合開始剤を使用することが好ましい。アルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュアー184;BASF製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(イルガキュアー2959;BASF製)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュアー127;BASF製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASF製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR1173;BASF製)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(イルガキュアー907;BASF製)、等が挙げられる。水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及び4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系化合物、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン(カヤキュアDETX−S:日本化薬社製)、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル−オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフルオロチオキサントン等のチオキサントン系化合物、オキシフェニル酢酸2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチルエステルとの混合物等が挙げられる。アルキルフェノン系光重合開始剤、又は水素引き抜き型光重合開始剤を使用することにより、より広範囲の波長により硬化することが可能となるため、併用することが好ましい。
光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤を使用する場合には、光重合開始剤(A)の総重量に対して、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドの重量割合が50%以上となるようにすることが好ましい。さらに、接着性と透明性の観点から(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド):(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤)の重量比は、20:1〜10:9が好ましく、10:1〜10:9がより好ましい。フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドの含有量を、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤の含有量よりも多くすることで、より優れた接着性と透明性を得る事ができる。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物における水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)としては、特に限定されないが、重量平均分子量は7000〜100000が好ましく、9000〜80000がより好ましく、11000〜70000が特に好ましく、11000〜50000が特に好ましく、11000〜40000が極めて好ましい。
重量平均分子量はGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて下記条件にて測定できる。
機種:TOSOH HLC−8320GPC
カラム:SuperMultiporeHZ−M
溶離液:THF(テトラヒドロフラン);0.35ml/分、40℃
検出器:RI(示差屈折計)
分子量標準:ポリスチレン
本発明では、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)の含有割合は紫外線硬化型接着剤組成物中、通常5〜50重量%であり、5〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が特に好ましい。
上記水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)は、例えば、水添ポリブタジエン骨格を有する多価アルコール、ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させることによって得られる。
多価アルコールとしては、側鎖にヒドロキシル基を有する水添ポリブタジエングリコール、末端にヒドロキシル基を有する水添ポリブタジエングリコール等が挙げられる。ポリブタジエン骨格の水添率は特に限定されないが、透明性の観点から水添率は95%以上であることが好ましい。水添ポリブタジエン骨格を有する多価アルコールの重量平均分子量としては特に限定されないが、10000以下が好ましく、1000〜5000の範囲であることがより好ましく、1800〜3500の範囲であることが特に好ましい。また、相溶性の観点から必要に応じて水添ポリブタジエン骨格以外の多価アルコールを併用してもよい。
ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート又はジシクロペンタニルイソシアネート等が挙げられる。中でも、強靭性の観点からイソホロンジイソシアネートが好ましい。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシC2〜C4アルキル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基末端ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等を使用することができる。
上記水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)を得るための反応は、例えば、以下のようにして行う。即ち、多価アルコールにその水酸基1当量あたりポリイソシアネートをそのイソシアネート基が好ましくは1.1〜2.0当量、さらに好ましくは1.1〜1.5当量になるように混合し、反応温度を好ましくは70〜90℃として反応させ、ウレタンオリゴマーを合成する。次いで、ウレタンオリゴマーのイソシアネート基1当量あたり、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物をその水酸基が好ましくは1〜1.5当量となるように混合し、70〜90℃で反応させて目的とするウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物においては、透明性や硬化性を損なわない範囲で水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)以外の光重合性オリゴマーを併用することができる。水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)以外の光重合性オリゴマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレート等の水添ポリブタジエン骨格を持たないウレタン(メタ)アクリレート、又はポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ポリイソプレン、及び水添ポリイソプレンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の骨格をもつ(メタ)アクリレート等が挙げられる。水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)と水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)以外の光重合性オリゴマーとを併用する場合、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中における水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)と水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)以外の光重合性オリゴマーの合計重量割合は、通常5〜50重量%であり、5〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましく、5〜20重量%が特に好ましい。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物に含有される(メタ)アクリレートモノマー(C)としては、特に限定はされないが、好適には分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートを好適に使用することができる。ここで、(メタ)アクリレートモノマー(C)とは、ウレタン(メタ)アクリレート、又はポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ポリイソプレン、及び水添ポリイソプレンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の骨格をもつ(メタ)アクリレートを除いた(メタ)アクリレートを示す。
分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、具体的にはオクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の炭素数5〜25個のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノールアクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、水酸基を有する炭素数2〜7個のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイド変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ブトキシ化リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性オクチルオキシ化リン酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラフルフリル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
中でも、柔軟性と希釈性、及び低揮発性の観点から、炭素数8〜18個のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することが好ましい。さらに、揮発性、反応性の観点から、ラウリル(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、接着性の観点から、脂環またはヘテロ環を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することが好ましい。脂環またはヘテロ環を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、具体的には、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、2−エチル−2−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。中でも、他材料との相溶性の観点から、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートがより好ましく、接着性の観点からジシクロペンタニル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
また、高温及び/又は高湿の耐性の観点から、(メタ)アクリレートモノマー(C)として、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。特に、高湿度の耐久性の観点から、4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有することが好ましい。
ここで、炭素数8〜18個のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー、脂環またはヘテロ環を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー、及び水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートからなる群から選択される異なる分類のものを2種類以上含有させることが好ましい。また、異なる分類のものを3種類以上含有させることがより好ましい。2種類以上含有させる場合、(メタ)アクリレートモノマーの紫外線硬化型接着剤組成物中の合計重量割合としては4〜90重量%で含有させることが好ましく、4〜80重量%含有させることがより好ましい。
また、接着性の観点から脂環またはヘテロ環を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーの紫外線硬化型接着剤組成物中の重量割合としては、5〜80重量%で含有させることが好ましく、10〜70重量%で含有させることがより好ましく、15〜60重量%で含有させることが特に好ましい。
そして、接着性の観点から炭素数8〜18個のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーの紫外線硬化型接着剤組成物中の重量割合としては、5〜80重量%で含有させることが好ましく。10〜70重量%で含有させることがより好ましく、15〜60重量%で含有させることが特に好ましい。
さらに、耐久性の観点から、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートの紫外線硬化型接着剤組成物中の重量割合としては、1〜50重量%で含有させることが好ましく。2〜30重量%で含有させることがより好ましく、3〜20重量%で含有させることが特に好ましい。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物には、本発明の特性を損なわない範囲で、分子中に1個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレートを含有することができる。例えば、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及びエチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールC2〜C10アルカントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート等のトリメチロールC2〜C10アルカンポリアルコキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクロイルオキシエチル]イソシアヌレ−ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアルキレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明においては、併用する場合は、柔軟性を損なわないため、1又は2官能の(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物においては、これら(メタ)アクリレートモノマー(C)成分は、1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。(メタ)アクリレートモノマー(C)の本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は通常20〜94重量%、好ましくは25〜94重量%、より好ましくは30〜94重量%である。20重量%より少ないと組成物の粘度が上昇することによるハンドリング性の悪化や硬化性、接着性の低下を招く恐れがあり、94重量%より多いと収縮が大きくなる。
また、(メタ)アクリレートモノマーとして挙げた、各化合物の各々を紫外線硬化型接着剤組成物中に所定の重合割合で含有させることができる。具体的には、各々の(メタ)アクリレートモノマーの本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は、通常3〜90重量%、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは7〜70重量%である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物には、本発明の特性を損なわない範囲でエポキシ(メタ)アクリレートを使用することができる。エポキシ(メタ)アクリレートは、硬化性の向上や硬化物の硬度や硬化速度を向上させる機能がある。また、エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸を反応させることにより得られたものであればいずれも使用できるが、好ましく使用されるエポキシ(メタ)アクリレートを得るためのグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールF或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、これらグリシジルエーテル型エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸を、下記のような条件で反応させることにより得られる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、(メタ)アクリル酸を0.9〜1.5モル、より好ましくは0.95〜1.1モルの比率で反応させる。反応温度は80〜120℃が好ましく、反応時間は10〜35時間程度である。反応を促進させるために、例えばトリフェニルフォスフィン、TAP、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムクロライド等の触媒を使用するのが好ましい。又、反応中、重合を防止するために重合禁止剤として、例えば、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等を使用することもできる。
本発明において好適に使用することができるエポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型のエポキシ化合物より得られた、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートである。エポキシ(メタ)アクリレートの重量平均分子量としては500〜10000が好ましい。
エポキシ(メタ)アクリレートの本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は通常1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、その他の成分として、後記する非硬化性成分、及び、後記する添加剤等を含むことができる。本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対する該その他の成分の含有割合は、該総量から、前記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計量を減じた残部の、該総量に対する割合である。具体的には該その他の成分の、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の総量に対する含有割合は、好ましくは0〜75重量%であり、より好ましくは0.3〜70重量%、特に好ましくは0.5〜50重量%程度である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物には、透明性を損なわない範囲で光重合開始助剤となりうるアミン類等を上記の光重合開始剤と併用することもできる。使用しうるアミン類等としては、安息香酸2−ジメチルアミノエチルエステル、ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルまたはp−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル等が挙げられる。該アミン類等の光重合開始助剤を使用する場合、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物中の含有割合は通常0.005〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物には、必要に応じて非反応性成分(可塑剤及び粘着付与剤を含む)を使用することができる。使用できる非反応性成分の具体例としては、組成物中に相溶するポリマー、オリゴマー、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、グリコールエステル類、クエン酸エステル類、脂肪族二塩基酸エステル類、脂肪酸エステル類、エポキシ系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、ヒマシ油類、テルペン系樹脂、水素添加テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、水素添加ロジン系樹脂、および液状テルペン等が挙げられる。上記オリゴマー、ポリマーの例としては、ポリイソプレン骨格、水添ポリイソプレン骨格、ポリブタジエン骨格、水添ポリブタジエン骨格又はキシレン骨格を有するオリゴマー又はポリマー及びそのエステル化物、ポリブテン等を例示することができる。透明性の観点から、水素添加テルペン系樹脂、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、ポリブテン、液状テルペンが好ましい。さらに、接着強度とその他材料との相溶性の観点から、ヒドロキシル基を末端若しくは側鎖に含有する水素添加テルペン系樹脂、ヒドロキシル基を末端若しくは側鎖に含有する水添ポリイソプレン、ヒドロキシル基を末端若しくは側鎖に含有する水添ポリブタジエン等のヒドロキシル基含有ポリマー、水素添加ロジン系樹脂、液状テルペン樹脂、ポリブテンが特に好ましい。
かかる非反応性成分の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は、固体の非反応性成分を使用する場合は、通常5〜40重量%、好ましくは5〜35重量%である。液状の非反応性成分を使用する場合は、通常5〜70重量%、好ましくは8〜50重量%である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物には、必要に応じて酸化防止剤、チクソ性付与剤、消泡剤、表面張力調整剤、シランカップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、帯電防止剤、表面潤滑剤、蛍光増白剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン化合物等)等の添加剤を加えてもよい。
尚、溶剤については、本発明では紫外線硬化型接着剤組成物中0重量%以上5重量%以下である。これは、溶剤を多量に含有すると、成膜が困難となる上、硬化物に凹部が生じたり、硬化性に悪影響を与えるためである。ここで、溶剤は紫外線硬化型接着剤組成物中0重量%以上3重量%以下が好ましく、0重量%以上2重量%以下がより好ましい。
酸化防止剤の具体例としては、例えば、BHT、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。
重合禁止剤の具体例としては、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等が挙げられる。
光安定剤の具体例としては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアルコール、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアルコール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート(アデカ(株)製、LA−82)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンとの反応生成物、N,N’,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールとの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられるが、特に好ましくは、ヒンダードアミン系化合物である。
各種添加剤が組成物中に存在する場合、各種添加剤の紫外線硬化型接着剤組成物中における重量割合は、0.01〜3重量%、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは0.02〜0.5重量%である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、前記した各成分を常温〜80℃で混合溶解して得ることができ、必要により夾雑物をろ過等の操作により取り除いてもよい。本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、25℃の粘度が1〜10000mPa・sの範囲となるように、成分の配合比を適宜調節することが好ましい。当該組成物の「25℃の粘度」については、E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用いて25℃で測定される。さらに、基材への塗布性の観点から、25℃の粘度が1〜6000mPa・sの範囲となるように成分の配合比を適宜調節することがより好ましく、25℃の粘度が1〜300mPa・sの範囲であることがさらに好ましく、25℃の粘度が1〜100mPa・sの範囲であることがより好ましい。さらに、25℃の粘度が1〜80mPa・sの範囲にあることが特に好ましく、1〜60mPa・sの範囲であることが極めて好ましく、25℃の粘度が1〜30mPa・sの範囲であることが最も好ましい。粘度が10000mPa・sよりも高いと、基材への塗布性が悪くなり、また吐出部の経の細いディスペンサやバーコーター法、インクジェット法などでは塗布できないなど、紫外線硬化型接着剤組成物の塗布方法が限定されてしまう。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、25℃における硬化物の破断点伸度が200%以上であることが好ましく、400%以上であることがより好ましい。「25℃における硬化物の破断点伸度」については、引っ張り試験器(RTG−1210、A&D社製)を用いて、25℃の条件で、引っ張り速度100mm/minとして、幅10mm、長さ30mmの紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を引っ張ることで測定される。詳細には、破断点伸度(%)は([破断時の変位長]/[測定開始時のチャック間の長さ])×100で算出される。紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物は、例えば次の方法によって調製される。まず、離形フィルムを2枚用意し、そのうち一枚に当該組成物を滴下し、樹脂層の厚みが500μmになるように離形フィルムを貼り合わせた後、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させる。続いて、樹脂硬化物を幅10mm、長さ30mmに切り出して2枚の離形フィルムを剥離することで硬化物が得られる。破断点伸度が200%よりも低い場合、基材の変形に追従することが困難となり、基材が湾曲した場合や低温、高温などの温度環境が発生した場合に剥がれが生じる可能性が高くなってしまう。
次に、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用した光学部材の製造工程の好ましい形態について説明する。
本発明の光学部材の製造方法においては、下記(工程1)〜(工程3)により、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせされることが好ましい。尚、(工程2)の段階で十分な接着強度が確保できると判断される場合においては、(工程3)を省くことが可能である。
(工程1) 少なくとも一つの光学基材に対して、前記紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に、紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程。尚、工程1において、紫外線照射後の塗布層の硬化率については特に限定は無い。
(工程2) 工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層のを貼り合わせる工程。
(工程3) 貼り合わされた光学基材における硬化物層に紫外線を照射して、該硬化物層をさらに硬化させる工程。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用する光学部材の製造工程の第1の実施形態を示す工程図である。
この方法は、液晶表示ユニット1と透明基板2を貼り合わせることにより光学部材を得る方法である。
液晶表示ユニット1は、電極を形成した一対の基板間に液晶材料が封入されたものに偏光板、駆動用回路、信号入力ケーブル、バックライトユニットが備わったものを言う。
透明基板2は、ガラス板、ポリメチルメタクリレート(PMMA)板、ポリカーボネート(PC)板、脂環式ポリオレフィンポリマー(COP)板等の透明基板である。
ここで、透明基板2は透明基板の表面上に黒色枠状の遮光部4を有するものを好適に使用でき、遮光部4はテープの貼付や塗料の塗布又は印刷等によって形成されている。尚、本発明においては遮光部4を有さないものにも適用できるが、以下の第1〜3の実施形態の説明では、遮光部4を備える場合を具体例として説明を行う。遮光部4を有さない場合には、「遮光部を有する透明基板」を「透明基板」と読み替えれば、そのまま遮光部を有さない場合の例と考えることができる。
(工程1)
まず、図1(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、液晶表示ユニット1の表示面と遮光部を有する透明基板2の遮光部が形成されている面の表面とに塗布する。塗布の方法としては、スリットコーター、ロールコーター、スピンコーター、スクリーン印刷法、バーコーター、ドクターブレード法、インクジェット法等が挙げられる。ここで、液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2との表面に塗布する紫外線硬化型接着剤組成物は同一であってもよいし、異なる紫外線硬化型接着剤組成物を用いても構わない。通常は両者が同じ紫外線硬化型接着剤組成物であることが好ましい。
各紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物の膜厚は、貼り合わせた後の樹脂硬化物層7が10〜500μm、好ましくは20〜350μm、更に好ましくは30〜150μmとなるように調整される。ここで、遮光部を有する透明基板2の表面上に存在する紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物層の膜厚はその膜厚にもよるが、通常、液晶表示ユニット1の表面上に存在する紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物層の膜厚と同程度か又はそれよりも厚い方が好ましい。後記工程3において、紫外線を照射した後も、未硬化のまま残る部分を最小限にして、硬化不良の恐れをなくすためである。
塗布後の紫外線硬化型接着剤組成物層5に紫外線8を照射して、塗布層の下部側(紫外線硬化型接着剤組成物からみて液晶表示ユニット側または透明基板側)に存在する硬化部分(図では未表示)と塗布層の上部側(液晶表示ユニット側と反対側または透明基板側と反対側)(大気中で行うときは大気側)に存在する未硬化部分(図では未表示)を有する硬化物層6を得る。尚、ここで、工程2で光学部材を得る場合には、前記未硬化部分は硬化表面部分となる。前記未硬化部分を得る場合には、照射量は5〜2000mJ/cmが好ましく、特に好ましくは、10〜1000mJ/cmである。照射量が少なすぎると、最終的に貼り合わせた光学部材の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化度が不十分となるおそれがあり、照射量が多すぎると未硬化成分が少なくなり、液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2の貼り合わせが不良となる恐れがある。前記硬化表面部分を得る場合には、紫外線の照射量は積算光量で約100〜4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200〜3000mJ/cm2程度である。紫外〜近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
本発明において、「未硬化」とは25℃環境下で流動性がある状態を示すものとする。また、紫外線照射後に紫外線硬化型接着剤組成物層を指で触り、指に液状成分が付着する場合は、未硬化部分を有するものと判断される。
紫外〜近紫外の紫外線照射による硬化には、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプ、または無電極ランプ等が挙げられる。
本発明の工程1においては、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、前記未硬化部分を得る場合には、320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度の比率(照度比)は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。
前記未硬化部分を得る場合には、320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度の比率(照度比)は30よりも高いと、最終的に得られる光学部材の接着強度が劣ってしまうおそれがある。これは、低波長での照度が高いと、工程1における硬化時に過度に紫外線硬化型接着剤組成物の硬化が進んでしまい、工程3における紫外線の照射における硬化の際の密着性に対する寄与が減少してしまうためと考えられる。
ここで、上記照度比率となるように紫外線を照射する方法は、例えば、紫外〜近紫外の光線を照射するランプとして、当該照度比率の条件を満たすランプを適用する方法や、ランプ自体が当該照度の条件を満たさない場合であっても、工程1の照射時において短波長の紫外線をカットする基材(例えば、短波紫外線カットフィルター、ガラス板、フィルム等)を使用することで、このような照度比率で照射することが可能となる。紫外線の照度比率を調整する基材としては特には限定されないが、例えば、短波紫外線カット処理が施されたガラス板、ソーダ石灰ガラス、PETフィルム等が挙げられる。尚、石英ガラス等の表面に凹凸処理を施した減衰板等はあまり効果的ではない。これらのものは、光を散乱させて照度を落とすため、320nm以下の短波長の照度を選択的に小さくすることには向かない。
工程1において、紫外線の照射は、通常大気中で、塗布側の上部側表面(紫外線硬化型接着剤組成物から見て、液晶表示ユニット側と反対側または透明基板側と反対側)(通常大気面)から照射するのが好ましい。また、真空にした後に硬化阻害性の気体を塗布層の上面表面に噴霧しながら紫外線の照射を行っても構わない。大気中で紫外線硬化型接着剤組成物を硬化した場合には、液晶表示ユニット側と反対側または透明基板側と反対側は大気側となる。尚、工程1で形成される塗布層表面のタック性を上げたい場合は、真空環境下、又は窒素などの硬化阻害を起こさない気体の環境化で紫外線を照射しても良い。
一方、工程3を省略する場合においては、真空中または硬化を促進させる気体(例えば、窒素)を噴霧しながら硬化を行うことが好適に行える。これにより、工程3を省略したとしても、十分な接着を行うことが可能となる。
尚、工程1を仮硬化工程と呼んだり、工程1にて作成された硬化膜を仮硬化膜と呼ぶことがある。
紫外線照射時に、紫外線硬化型接着剤組成物層(塗布層)表面に酸素又はオゾンを吹きかけることにより、未硬化部分の状態や未硬化部分の膜厚を調整することができる。
即ち、塗布層の表面に酸素又はオゾンを吹きかけることにより、その表面において、紫外線硬化型接着剤組成物の硬化の酸素阻害が生じるため、その表面の未硬化部分を確実にしたり、また、未硬化部分の膜厚を厚くすることができる。
(工程2)
次に、未硬化部分同士が対向する形で、図1(b)に示すように、液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
ここで、貼り合わせの際に気泡が生じることを防ぐためには、真空中で貼り合わせることが好適である。
このように、液晶表示ユニット及び透明基板の各々に硬化部分及び未硬化部分を有する紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を得てから貼り合わせると、接着力の向上を期待することができる。
貼り合わせは、加圧、プレス等により行うことができる。
ここで、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用した場合には、仮硬化時の硬化性が高いため、貼り合わせた際に強靭な接着を実現することができる。そのため、その後の工程において剥がれが生じにくい。さらに、接着性自体を向上できるため、耐衝撃性や耐久性も向上させることができる。
(工程3)
次に、工程3は任意の工程であるが、図1(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物(塗布層)を硬化させる。工程3は本硬化工程と呼ばれることがある。
紫外線の照射量は積算光量で約100〜4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200〜3000mJ/cm2程度である。紫外〜近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
こうして、図4に示すような光学部材を得ることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に加えて、次のような変形した第2の実施形態により本発明の光学部材を製造しても構わない。尚、各工程での詳細は上記の第1の実施形態と同様のことが当てはまるため、同じ部分については説明を省略する。
(工程1)
まず、図2(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、遮光部を有する透明基板2上の遮光部4が形成された面に塗布した後、得られた塗布層(紫外線硬化型接着剤組成物層5)に紫外線8を照射して、塗布層の下部側(前記紫外線硬化型接着剤組成物からみて透明基板側)に存在する硬化部分と塗布層の上部側(透明基板側と反対側)に存在する未硬化部分を有する硬化物層6を得る。尚、ここで、工程2で光学部材を得る場合には、前記未硬化部分は硬化表面部分となる。
このとき、前記未硬化部分を得る場合には、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度の比率は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度の比率は30よりも高いと、最終的に得られる光学部材の接着強度が劣ってしまうおそれがある。
前記硬化表面部分を得る場合には、紫外線の照射量は積算光量で約100〜4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200〜3000mJ/cm2程度である。紫外〜近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
(工程2)
次に、図2(b)に示すように、得られた硬化物層6の未硬化部分と液晶表示ユニット1の表示面が対向する形で液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
ここで、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用した場合には、仮硬化時の硬化性が高いため、貼り合わせた際に強靭な接着を実現することができる。そのため、その後の工程において剥がれが生じにくい。さらに、接着性自体を向上できるため、耐衝撃性や耐久性も向上させることができる。
(工程3)
次に、必要に応じて、図2(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物の未硬化部分を有する硬化物層6を硬化させる。
こうして、図4に示された光学部材を得ることが出来る。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用する光学部材の製造方法の第3の実施形態を示す工程図である。尚、各工程での詳細は上記の第1の実施形態と同様のことが当てはまるため、同じ部分については説明を省略する。
なお、上述した第1の実施の形態における構成部材と同じ部材については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
(工程1)
まず、図3(a)に示すように、紫外線硬化型接着剤組成物を、液晶表示ユニット1の表面に塗布した。その後、紫外線硬化型接着剤組成物層5に紫外線8を照射して、塗布層の下部側(前記紫外線硬化型接着剤組成物からみて透明基板側)に存在する硬化部分と、塗布層の上部側(透明基板側と反対側)に存在する未硬化部分を有する硬化物層6を得る。尚、ここで、工程2で光学部材を得る場合には、前記未硬化部分は硬化表面部分となる。
このとき、前記未硬化部分を得る場合には、紫外線硬化型接着剤組成物に照射される紫外線の波長は特に限定されないが、320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度は30以下が好ましく、10以下であると特に好ましい。320nm〜450nmの波長領域での最大照度を100とした時、200〜320nmの波長領域における最大照度は30よりも高いと、最終的に得られる光学部材の接着強度が劣ってしまう。
前記硬化表面部分を得る場合には、紫外線の照射量は積算光量で約100〜4000mJ/cm2が好ましく、特に好ましくは、200〜3000mJ/cm2程度である。紫外〜近紫外の光線照射による硬化に使用する光源については、紫外〜近紫外の光線を照射するランプであれば光源を問わない。例えば、低圧、高圧若しくは超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、LEDランプまたは無電極ランプ等が挙げられる。
(工程2)
次に、図3(b)に示すように、得られた硬化物層6の未硬化部分と遮光部を有する透明基板2上の遮光部が形成された面が対向する形で液晶表示ユニット1と遮光部を有する透明基板2を貼り合わせる。貼り合わせは、大気中及び真空中のいずれでもできる。
ここで、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物を使用した場合には、仮硬化時の硬化性が高いため、貼り合わせた際に強靭な接着を実現することができる。そのため、その後の工程において剥がれが生じにくい。さらに、接着性自体を向上できるため、耐衝撃性や耐久性も向上させることができる。
(工程3)
次に、必要に応じて図3(c)に示すように、透明基板2及び液晶表示ユニット1を貼り合わせて得た光学部材に、遮光部を有する透明基板2側から紫外線8を照射して、紫外線硬化型接着剤組成物の未硬化部分を有する硬化物層6を硬化させる。
こうして、図4に示された光学部材を得ることが出来る。
上記各実施形態は本発明の光学部材の製造方法の実施態様のいくつかを一つの具体的な光学基材で説明したものである。各実施形態では液晶表示ユニットおよび遮光部を有する透明基板を用いて説明したが、本発明の製造方法においては、液晶表示ユニットに代えて光学基材として後述する各種部材を使用することができ、透明基板についても、光学基材として後述する各種部材を使用することができる。
それだけでなく、液晶表示ユニットおよび透明基板等の光学基材としては、これら各種部材に、更に、他の光学基材層(例えば、紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物層で貼り合わされたフィルム又はその他の光学基材層を積層したもの)を使用しても構わない。
さらに、第1の実施形態の項で記載した、紫外線硬化型接着剤組成物の塗布方法、樹脂硬化物の膜厚、紫外線照射の際の照射量及び光源、及び、紫外線硬化型接着剤組成物層表面に酸素又は窒素、またはオゾンを吹きかけることによる未硬化部分の膜厚調整方法等はいずれも、上記実施形態にのみ適用されるものでは無く、本発明に含まれるいずれの製造方法にも適用できる。
上記液晶表示ユニットも含め、上記の第1〜第3の実施形態で製造し得る光学部材の具体的態様を下記に示す。
(i) 遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する透明ガラス基板、遮光部を有する透明樹脂基板、及び遮光部と透明電極が形成してあるガラス基板からなる群から選ばれる少なくとも一つの光学基材であり、それと貼り合わされる光学基材が液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニットおよび有機ELユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる少なくとも一つの表示ユニットであり、得られる光学部材が、該遮光部を有する光学基材を有する表示体ユニットである態様。
(ii) 一方の光学基材が遮光部を有する保護基材であり、それと貼り合わされる他の光学基材がタッチパネル又はタッチパネルを有する表示体ユニットであり、少なくとも2つの光学基材が貼り合わされた光学部材が、遮光部を有する保護基材を有するタッチパネル又はそれを有する表示体ユニットである態様。
この場合、工程1においては、遮光部を有する保護基材の遮光部を設けられた面、又は、タッチパネルのタッチ面の何れか一方の面又はその両者に、前記の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布するのが好ましい。
(iii) 一方の光学基材が遮光部を有する光学基材であり、それと貼り合わされる他の光学基材が表示体ユニットであり、少なくとも2つの光学基材が貼り合わされた光学部材が遮光部を有する光学基材を有する表示体ユニットである態様。
この場合、工程1において、遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面、又は、表示体ユニットの表示面の何れか一方、又は、その両者に、前記の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布するのが好ましい。
遮光部を有する光学基材の具体例としては、例えば、遮光部を有する表示画面用の保護板、又は、遮光部を有する保護基材を設けたタッチパネル等を挙げることが出来る。
遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面とは、例えば、遮光部を有する光学基材が遮光部を有する表示画面用の保護板であるときは、該保護板の遮光部が設けられた側の面である。また、遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する保護基材を有するタッチパネルであるときには、遮光部を有する保護基材は遮光部を有する面がタッチパネルのタッチ面に貼り合わされる。このことから、遮光部を有する光学基材の遮光部が設けられた側の面とは、該タッチパネルのタッチ面とは反対のタッチパネルの基材面を意味する。
遮光部を有する光学基材の遮光部は、光学基材の何れにあっても良いが、通常透明板状又はシート状の光学基材の周囲に枠状に作成され、その幅は、0.1mm〜10mm程度であり、好ましくは1〜8mm程度、より好ましくは1.5〜5mm程度である。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、上記(工程1)〜(工程2)、必要に応じては、さらに(工程3)により、少なくとも2つの光学基材を貼り合わせて、光学部材を製造する方法に使用することができる。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物の硬化収縮率は10.0%以下であることが好ましく、6.0%以下であることが特に好ましい。これにより、紫外線硬化型接着剤組成物が硬化する際に、樹脂硬化物に蓄積される内部応力を低減することができ、基材と紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物からなる層との界面に歪みができることを有効に防止することができる。
硬化収縮率の測定方法は、例えば下記の手法がある。
フッ素系離型剤を塗布した厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうち1枚の離型剤塗布面に、紫外線硬化型接着剤組成物を膜厚が200μmとなるよう塗布する。その後、2枚のスライドガラスを、それぞれの離型剤塗布面が互いに向かい合うように貼り合わせる。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を該樹脂組成物に照射し、該樹脂組成物を硬化させる。その後、2枚のスライドガラスを剥離し、膜比重測定用の硬化物を作製する。JIS K7112 B法に準拠し、硬化物の比重(DS)を測定する。また、25℃で樹脂組成物の液比重(DL)を測定する。DS及びDLの測定結果から、次式より硬化収縮率を算出する。
収縮率(%)=(DS−DL)÷DS×100
また、ガラス等の基材が薄い場合には、硬化収縮率が大きい場合には硬化時の反りが大きくなることから、表示性能に大きな悪影響を及ぼすため、当該観点からも、硬化収縮率は少ない方が好ましい。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物の450nm〜800nmの波長領域での透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。当該透過率が85%未満である場合、光が透過し難く、表示装置に使用した場合に視認性が低下してしまうためである。
透過率としては、下記の方法で測定することが可能である。
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうちの1枚に、紫外線硬化型接着剤組成物を硬化後の膜厚が200μmとなるように塗布する。その後、2枚のスライドガラスを貼り合わせる。ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線照射し、該樹脂組成物を硬化させ、透過率測定用の硬化物を作製する。得られた硬化物の透明性について、分光光度計(U−3310、日立ハイテクノロジーズ(株))を用いて、400〜800nmの波長領域における透過率を測定する。
本発明の紫外線硬化型接着剤組成物は、上記(工程1)〜(工程2)により(必要に応じて工程3を工程2の後におこなうことにより)、複数の光学基材を張り合わせて光学部材を製造するための接着剤として好適に使用することができる。
本発明の光学部材の製造方法において使用する光学基材としては、透明板、シート、タッチパネル、及び表示体ユニット等を挙げることができる。
本発明において「光学基材」とは、表面に遮光部を有さない光学基材と、表面に遮光部を有する光学基材の両者を意味する。本発明の光学部材の製造方法においては、好適には複数用いられる光学基材のうち少なくとも一つが、遮光部を有する光学基材である。
本発明に用いる光学基材の材質としては、様々な材料が使用できる。具体的には、PET、PC、PMMA、PCとPMMAの複合体、ガラス、COC、COP、ポリイミド、プラスチック(アクリル樹脂等)等の樹脂が挙げられる。本発明に用いる光学基材、例えば透明板又はシートとしては、偏光板等のフィルム又はシートを複数積層したシート又は透明板、積層していないシート又は透明板、及び、無機ガラスから作成された透明板(無機ガラス板及びその加工品、例えばレンズ、プリズム、ITOガラス)等を使用することができる。また、本発明に用いる光学基材は、上記した偏光板などの他、タッチパネル(タッチパネル入力センサー)又は下記の表示ユニット等の、複数の機能板又はシートからなる積層体(以下、「機能性積層体」とも言う。)を含む。
本発明に用いる光学基材として使用することができるシートとしては、アイコンシート、化粧シート、保護シートが挙げられる。本発明の光学部材の製造方法に使用することができる板(透明板)としては化粧板、保護板が挙げられる。これらのシートないし板の材質としては、透明板の材質として列挙したものが適用できる。
本発明に用いる光学基材として使用することができるタッチパネル表面の材質としては、ガラス、PET、PC、PMMA、PCとPMMAの複合体、COC、COP、ポリイミドが挙げられる。
透明板又はシート等の板状又はシート状の光学基材の厚さは、特に制限されず、通常は、5μm程度から5cm程度、好ましくは10μm程度から10mm程度、より好ましくは50μm〜3mm程度の厚さである。また、本発明に用いる光学基材として使用することができる光学基材は、板状の剛性の高い基材、湾曲やロール可能な薄型及びシート状の基材どちらでも適用できる。
本発明の製造方法で得られる好ましい光学部材としては、遮光部を有する板状又はシート状の透明光学基材と、上記機能性積層体とが、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物で貼り合された光学部材を挙げることができる。
また、本発明の製造方法において、光学基材の一つとして液晶表示装置等の表示ユニットを使用し、他の光学基材として光学機能材料を使用することにより、光学機能材料付き表示体ユニット(以下、表示パネルともいう。)を製造することができる。上記の表示ユニットとしては、例えば、ガラスに偏光板を貼り付けてあるLCD、ELディスプレイ、EL照明、量子ドットディスプレイ、電子ペーパーやプラズマディスプレイ等の表示装置が挙げられる。また、光学機能材料としては、アクリル板、PC板、PET板、PEN板、シクロオレフィン板、透明ポリイミド樹脂等の透明プラスチック板、強化ガラス、タッチパネル入力センサーが挙げられる。
光学基材を張り合わせる接着材として使用した場合に、視認性向上のために硬化物の屈折率が1.45〜1.55であることが好ましい。当該屈折率の範囲内であれば、光学基材として使用される基材との屈折率の差を低減させることができ、光の乱反射を抑えて光損失を低減させることが可能となる。
光学基材を張り合わせる接着材として使用した場合に、接着性向上のために硬化物の破断点伸度が200%以上であることが好ましく、300%以上であることがより好ましい。尚、上限値は特に限定されないが、通常1000%以下である。ここで、破断点伸度は下記方法によって測定する。
離形フィルムを2枚用意し、そのうち一枚に、紫外線硬化型接着剤組成物を滴下し、樹脂層の厚みが500μmになるように離形フィルムを貼り合わせた後、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させる。その後、樹脂硬化物を幅10mm、長さ30mmに切り出して2枚の離形フィルムを剥離した後、引っ張り試験器(RTG−1210、A&D社製)を用いて樹脂硬化物の破断点伸度を測定する。測定条件は25℃、引っ張り速度100mm/minとし、破断点伸度(%)を([破断時の変位長]/[測定開始時のチャック間の長さ])×100で算出する。
本発明の製造方法で得られる光学部材の好ましい態様としては、下記(i)〜(vii)を挙げることができる。
(i)遮光部を有する光学基材と前記機能性積層体とを、本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせた光学部材。
(ii)遮光部を有する光学基材が、遮光部を有する透明ガラス基板、遮光部を有する透明樹脂基板、及び、遮光物と透明電極が形成してあるガラス基板、遮光物と透明電極が形成してある透明樹脂基板からなる群から選ばれる光学基材であり、機能性積層体が表示体ユニット又はタッチパネルである上記(i)に記載の光学部材。
(iii)表示体ユニットが液晶表示体ユニット、プラズマ表示体ユニットおよび有機EL表示ユニット、LED表示ユニットのいずれかである上記(ii)に記載の光学部材。
(iv)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材を、タッチパネルセンサーに本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせたタッチパネル(又はタッチパネル入力センサー)。
(v)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材を、表示体ユニットの表示画面上に本発明の紫外線硬化型接着剤組成物の硬化物を用いて貼り合わせた表示パネル。
(vi)遮光部を有する板状又はシート状の光学基材が、表示体ユニットの表示画面を保護するための保護基材又はタッチパネルである、上記(v)に記載の表示パネル。
(vii)紫外線硬化型接着剤組成物が、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の紫外線硬化型接着剤組成物である、上記(i)〜(vi)のいずれかに記載の光学部材、タッチパネル又は表示パネル。
本発明の製造方法により得られた表示体ニットと遮光部を有する光学基材とを含む光学部材は、例えば、テレビ、小型ゲーム機、携帯電話、パソコン、ウェアラブルデバイスなどの電子機器に組み込むことができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。
(合成例1)
還流冷却器、攪拌機、温度計、温度調節装置を備えた反応器に、ポリオール化合物として日本曹達(株)製GI−2000(水素化ポリブタジエンポリオール、水酸基価:46.8mg・KOH/g)2398g(1.0mol)を仕込み攪拌しながら内部温度を50℃とした。続いてポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート267g(1.2mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次に、重合禁止剤として4−メトキシフェノールを1.5g添加し均一になるまで攪拌し、少なくとも1つ以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として大阪有機化学工業(株)製2−ヒドロキシエチルアクリレート48g(0.42mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次にウレタン化反応触媒としてオクチル酸スズを1g添加し、80℃で反応させ、NCO含有量が0.1%以下となったところを反応の終点とし、ウレタンアクリレート(B−1)を得た。
(合成例2)
還流冷却器、攪拌機、温度計、温度調節装置を備えた反応器に、ポリオール化合物として旭硝子(株)製エクセノール3020(ポリプロピレングリコール、水酸基価:35.9mg・KOH/g)3126g(1mol)を仕込み攪拌しながら内部温度を50℃とした。続いてポリイソシアネート化合物としてイソホロンジイソシアネート289g(1.3mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。次に、重合禁止剤として4−メトキシフェノールを3g添加し均一になるまで攪拌し、少なくとも1つ以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として大阪有機化学工業(株)製2−ヒドロキシエチルアクリレート72g(0.62mol)を添加し80℃で目標のNCO含有量に達するまで反応させた。ウレタン化反応触媒としてオクチル酸スズを1g添加し、80℃で反応させ、NCO含有量が0.1%以下となったところを反応の終点とし、ウレタンアクリレート(B’−1)を得た。
(紫外線硬化型接着剤組成物の調整)
表1に示す配合比率で加熱混合し、実施例1〜11及び比較例1〜12の樹脂組成物を調製した。
Figure 2021070707
Figure 2021070707

B−1:ウレタン(メタ)アクリレート、合成例1のウレタンアクリレート(水添ポリブタジエンジオール(重量平均分子量2000)、イソホロンジイソシアネート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの3成分の反応物、重量平均分子量Mw35000)
B’−1:ウレタン(メタ)アクリレート、合成例2のウレタンアクリレート(ポリプロピレングリコール(重量平均分子量3200)、イソホロンジイソシアネート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの3成分の反応物、重量平均分子量Mw11000)
4HBA:4HBA、4−ヒドロキシブチルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
LA:ブレンマーLA、ラウリルアクリレート、日油(株)製
FA−513AS:ファンクリルFA−513AS(ジシクロペンタニルアクリレート、日立化成(株)製)
IBXA:IBXA、イソボルニルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
GI−2000:GI−2000、両末端水酸基水添ポリブタジエン、日本曹達(株)製
KE−311:パインクリスタルKE311、水添ロジンエステル樹脂、荒川化学(株)製
IRGANOX 1520L:IRGANOX 1520L、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、BASF社製
IRG 184:IRGACURE 184、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製
DARO 1173:DAROCUR 1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、BASF社製
IRG 754:IRGACURE 754、オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸 アセチックアシッド、2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)エチルエステルとの混合物、BASF社製
TPO:スピードキュアTPO、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、LAMBSON社製
TPOL:IRGACURE TPO−L、フェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル、BASF社製
IRG 907:IRGACURE 907、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、BASF社製
DETX−S:カヤキュアDETX−S、2,4−ジエチルチオキサントン、日本化薬社製
IRG OXE01:IRGACURE OXE01、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、BASF社製
IRG 819:IRGACURE 819、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製
得られた実施例1〜11及び比較例1〜12を用いて以下評価を行った。
Figure 2021070707
Figure 2021070707
(粘度)
実施例1の組成物の粘度を、E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用いて25℃で測定したところ、25℃での粘度は27mPa・sであった。
(仮硬化膜接着強度)
厚さ100μmのPETフィルム上に実施例1〜11、比較例1〜12の組成物を100μmの膜厚になるように塗布し、UV−LED(365nm)ランプを用いて大気側から積算光量1000mJ/cmの紫外線を照射し、仮硬化膜が形成されたPETフイルムを得た。さらに、仮硬化膜とガラス板を貼り合わせ、ガラス板とPETフイルムが接合された試験片を得た。これらの試験片を用い、引っ張り試験器(エー・アンド・デイ製 RTG−1210)にて引っ張り速度300mm/minでの180°ピール試験を行った。PET基材を50mm引き剥がし、その平均値を算出した。結果を表3、表4に示す。
〇:180°ピール強度が5N/cm以上
×:180°ピール強度が5N/cm未満
(黄色度)
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、一方のスライドガラスに実施例1〜11、比較例1〜12の組成物の膜厚が250μmとなるように塗布し、その塗布面に他方のスライドガラスを貼り合わせた。その後、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス/IRカットフィルター付き)で積算光量4000mJ/cmの紫外線を該組成物に照射した。得られた試験片の初期、および85℃環境下240時間後の試験片の黄色度(Y.I値)を測定した。黄色度の測定については、分光光度計(U−3310、日立ハイテクノロジーズ(株))を用い、測定波長領域は350〜800nmとした。尚、測定時のベースライン用基材としては、試験片の作成に用いた厚さ1mmのスライドガラスを使用した。結果を表3、表4に示す。
〇:黄色度(Y.I.値)が1.0未満
×:黄色度(Y.I.値)が1.0以上
(本硬化後接着強度)
厚さ100μmのPETフィルム上に実施例1〜11の組成物を100μmの膜厚になるように塗布し、UV−LED(365nm)ランプを用いて大気側から積算光量1000mJ/cmの紫外線を照射し、仮硬化膜が形成されたPETフイルムを得た。さらに、仮硬化膜とガラス板を貼り合わせ、ガラス板とPETフィルムの接合体を得た。次に、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス/IRカットフィルター付き)で積算光量4000mJ/cmの紫外線を該組成物に照射し、試験片を得た。これらの試験片を用い、引っ張り試験器(エー・アンド・デイ製 RTG−1210)にて引っ張り速度300mm/minでの180°ピール試験を行った。PET基材を50mm引き剥がし、その平均値を算出した。結果を表3に示す。
◎:180°ピール強度が10N/cm以上
〇:180°ピール強度が5N/cm以上、10N/cm未満
×:180°ピール強度が5N/cm未満
(耐白化性)
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、一方のスライドガラスに実施例1〜11の膜厚が250μmとなるように塗布し、その塗布面に他方のスライドガラスを貼り合わせた。その後、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス/IRカットフィルター付き)で積算光量4000mJ/cmの紫外線を該組成物に照射した。得られた接合体を80℃85%RH環境下に48時間投入後、さらに25℃45%RH環境下に3時間置いた後の硬化膜の状態を目視にて確認した。結果を下記表5に示す。
〇:膜の白化なし
×:膜の白化が発生
Figure 2021070707
(塗布性)
100μm厚のPETフィルムに、バーコーターを用いて実施例1の組成物を膜厚50μmになるように塗布し、塗布面の状態を目視にて確認したところ、塗布面に凹凸はみられず塗布性は良好であった。
(硬化性)
厚さ1mmのスライドガラス2枚を用意し、そのうちの1枚に、実施例1の組成物を滴下し、膜厚が100μmとなるように2枚のスライドガラスを貼り合わせた。ガラス越しにUV−LEDランプ(405nm)を用いて積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させた。その後、2枚のスライドガラスを剥離して樹脂の硬化状態を確認したところ、十分に硬化していた。
(破断点伸度)
離形フィルムを2枚用意し、そのうち一枚に、実施例1の組成物を滴下し、樹脂層の厚みが500μmになるように離形フィルムを貼り合わせた後、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させた。その後、樹脂硬化物を幅10mm、長さ30mmに切り出して2枚の離形フィルムを剥離した後、引っ張り試験器(RTG−1210、A&D社製)を用いて樹脂硬化物の破断点伸度を測定した。測定条件は25℃、引っ張り速度100mm/minとし、破断点伸度(%)を([破断時の変位長]/[測定開始時のチャック間の長さ])×100で算出した。破断点伸度は420%であり、柔軟性は良好であった。
(基材劣化性)
100μm厚のPETフィルムに、実施例1の組成物を100μm厚となるように塗布し、それを100μm厚のCOP(シクロオレフィンポリマー)フィルムに貼り合わせた後、PETフィルム側から高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させた。得られた試験片を80℃環境に200時間投入し、顕微鏡を用いてCOPフィルムのクラック(破れ、ヒビ割れ等)の有無を確認したところ、COPフイルムにクラックは発生していなかった。
(湾曲耐性)
100μm厚のCOP(シクロオレフィンポリマー)フィルム(4辺長さ各50mm)に、実施例1の組成物を100μm厚となるように塗布し、それを100μm厚のPETフィルム(幅60mm、長さ100mm)に貼り合わせた後、PETフィルム側から高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で積算光量3000mJ/cmの紫外線を照射し、該樹脂組成物を硬化させた。曲率半径R=50mmの湾曲保持治具に、得られた試験片をPETフィルムが湾曲保持治具側(保持治具の曲面に接する向き)になるようにセットし、試験片がR=50mmで曲げられた状態で60℃環境に250時間投入した。その後、試験片の剥がれの有無を目視にて確認したところ剥がれは発生しておらず、湾曲耐性は良好であった。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。
1 液晶表示ユニット、2 遮光部を有する透明基板、3 透明基板、4 遮光部、5 紫外線硬化型樹脂組成物(紫外線硬化型接着剤組成物)、6 未硬化部分を有する硬化物層、7 樹脂硬化物層、8 紫外線

Claims (11)

  1. 少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる紫外線硬化型接着剤組成物であって、光重合開始剤(A)、水添ポリブタジエン骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート(B)、及び(メタ)アクリレートモノマー(C)を含み、光重合開始剤(A)としてフェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドを紫外線硬化型接着剤組成物総重量に対して1重量%以上含むことを特徴とする紫外線硬化型接着剤組成物。
  2. 紫外線硬化型接着剤組成物に含まれる光重合開始剤(A)の総重量に対して、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドの重量割合が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  3. (フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド):(フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド以外の光重合開始剤)の重量比が20:1〜10:9の範囲である請求項1又は2に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  4. 光重合開始剤(A)として、アルキルフェノン系光重合開始剤、又は水素引き抜き型光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1〜3に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  5. (メタ)アクリレートモノマー(C)として、4−ヒドロキシブチルアクリレートを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  6. (メタ)アクリレートモノマー(C)として、炭素数8〜18個のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  7. 炭素数8〜18個のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(C)として、ラウリル(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする請求項6に記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
  8. 前記2つの光学基材のうち少なくとも1つの光学基材が、ガラス基板、透明樹脂基板、透明樹脂フィルム、透明電極が形成してあるガラス基板、透明基板に透明電極が形成してあるガラス基板またはフィルムが貼り合わされた基板、液晶表示ユニット、プラズマ表示ユニット、及び有機EL表示ユニット、LED表示ユニットからなる群から選ばれる1種以上の光学基材である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
  9. 下記工程1〜2の手順で少なくとも2つの光学基材を貼り合わせるために用いる請求項1〜5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物。
    (工程1)少なくとも1つの光学基材に対して、請求項1〜7のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物を塗布して、塗布層を形成し、該塗布層に紫外線を照射することにより硬化物層を有する光学基材を得る工程
    (工程2)工程1で得られた光学基材の硬化物層に対して、他の光学基材を貼り合わせるか、又は、工程1により得られた他の光学基材の硬化物層を貼り合わせる工程。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の紫外線硬化型接着剤組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物層を備える光学部材。


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