JP2012117057A - 電子材料用洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 砥粒に対する洗浄性が非常に高く、かつ、悪影響を及ぼす界面活性剤などの有機物の基板表面の残留が極めて少ない電子材料用洗浄剤、または悪影響を及ぼす界面活性剤を含有せずに非常に高い洗浄性を発揮する電子材料用洗浄剤および電子材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 還元性を有するレダクトン類(A)0.01〜10重量%と水を含有し、1重量%に希釈したときの25℃での表面張力が50mN/m以下である界面活性剤(B)の含有量が0.01重量%未満であることを特徴とする電子材料用洗浄剤を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子材料用洗浄剤、および電子材料の製造方法に関する。
さらに詳しくは、電子材料の製造において、その表面の研磨の後の砥粒、研磨屑の除去に好適な洗浄剤及び該洗浄液を使用した電子材料の製造方法に関する。
電子材料、とりわけ磁気ディスクは、年々小型化、高容量化の一途をたどっており、磁気ヘッドの浮上量もますます小さくなってきている。そのため、磁気ディスク基板の製造工程で、砥粒や研磨屑等の残留のない基板が求められている。また、表面粗さ、微少うねりの低減及びスクラッチ、ピット等の表面欠陥の低減も求められている。
磁気ディスク製造工程には、平坦化した基板を作成する工程であるサブストレート工程(1)と、磁性層を基板にスパッタする工程であるメディア工程(2)を含む。
このうち、サブストレート工程(1)では、基板の平坦化のために砥粒を含むスラリーによる研磨を行い、その後、スラリーおよび発生した研磨屑等のパーティクルをリンスして洗い流し、さらに、リンスで取り除けなかったパーティクルを後工程の洗浄工程で洗浄して完全に除去する。
ところで、磁気ディスクの近年の高記録密度化につれて、2段階以上の研磨プロセスを用いた検討がなされてきている。すなわち、1段階目の研磨においては基板表面の比較的大きなうねり、大きなピット及びその他の表面欠陥を除去することが主たる目的で研磨がなされ、2段階目の研磨により、細かなスクラッチ、ピットを除去しながら極めて平坦な表面を形成する方式を採っている。
1段階目の研磨で得られた基板の表面に、その研磨工程で使用した砥粒や研磨屑が残留していると、2段階目の研磨工程中にスクラッチの原因となり悪影響をおよぼす。また、それらの大部分は2段階目の研磨工程において除去されるが、取りきれずに残留してしまったものは欠陥となる。また2段目の研磨においても、研磨後にこれらの異物が残留すると、続くメディア工程で欠陥となり、品質に悪影響を及ぼす。
これらの問題点を解決するには、各段階で行われる研磨工程の終了時に砥粒や研磨屑が除去されていることが必要であり、このような残留物除去のために、高性能な洗浄剤が必要となってきている。
一方、メディア工程(2)では、搬送時や保管時に付着した異物を除去し、基板上に磁性層を均一にスパッタリングするために、基板表面を再度研磨する工程を行うことがある。この研磨工程においても、切削屑や、スラリー中の研磨粒子の付着の問題があり高性能な洗浄剤が必要となってきている。
従来、これら目的のために、界面活性剤を用いて、パーティクルの除去性を向上させる方法が提案されている。
例えば、ポリアクリル酸塩等のアニオン性高分子界面活性剤を用いて、アルミナの除去性を向上させる方法(特許文献1)、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤とグリコールエーテルを用いて、ダイヤモンドの除去性を向上させる方法(特許文献2)が提案されている。
しかしながら、上記の特許文献1と2の洗浄剤では、未だ、研磨工程後の砥粒や研磨屑の除去性が、近年ますますの高記録密度化に対応できていないのが現状である。磁気ディスクの高記録密度化を達成するためには、除去困難な砥粒、に対する高い洗浄性が求められる。
ところで、発明者らは、フラットパネルディスプレイ基板やフォトマスク基板用の洗浄剤として、界面活性剤を含有し酸化還元電位が特定の範囲内にある洗浄剤を用いると、マザーガラスを切断するときに発生するガラスの切り粉(切断屑)を分散させる性能が優れることを見出した(特許文献3)。
しかし、この技術はフラットパネルディスプレイ基板用のガラス切断屑の除去には優れるが、砥粒を除去する洗浄に対しては効果が低いため、砥粒を除去を主な目的とする磁気ディスク用基板用の洗浄剤には適用できない。
特開平11−43791号公報 特開2002−212597号公報 特開2010−163608号公報
しかし、近年の洗浄に求められるレベルが一段と厳しくなり、特許文献1と2の磁気ディスク基板用の洗浄剤では不十分なレベルとなってきている。
発明者らが汚れの内容を解析した結果、ごく微量の界面活性剤が洗浄後の基板表面に残留することがわかった。すなわち、洗浄液で洗浄後、リンス時間が短いなどの理由でリンスが不十分であるときには、洗浄液中の成分が基板表面に残留する場合がある。また、同じ理由で砥粒が基板上に多数残留する場合がある。
この詳細なメカニズムは不明であるが、洗浄液中の界面活性剤が、洗浄中に基板に物理吸着し、少量のリンスでは基板表面上にその一部が残留する。その後、洗浄工程中に砥粒が、基板上に物理吸着して残留している界面活性剤に物理吸着するため、その結果、砥粒に対する洗浄性にも悪影響を及ぼすものと考えられる。
ところで、比較的表面張力が低い界面活性剤の使用は、洗浄剤の有機物に対する親和性や基板への濡れ性を向上させ、その結果洗浄性が向上することがある一方で、前述した界面活性剤の残留は、たとえ微量であっても基板表面の濡れ性を変えるため、例えば磁性膜のスパッタリングの不均一性や、縞模様・スポットの発生等の重大な悪影響を与え、高記録密度化を困難にする。
そこで、砥粒に対する洗浄性が非常に高く、かつ、悪影響を及ぼす界面活性剤などの有機物の基板表面の残留が極めて少ない電子材料用洗浄剤、または悪影響を及ぼす界面活性剤を含有せずに非常に高い洗浄性を発揮する電子材料用洗浄剤および電子材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、特定の種類の還元剤を用いることで砥粒に対する高い洗浄性が得られ、さらに比較的表面張力が低い界面活性剤の含有量を特定濃度以下に制限することで、洗浄剤成分の基板への残留を極めて少なくできることがわかった。その結果、界面活性剤の残留による濡れ性に由来する磁性膜のスパッタリングの均一性への悪影響を避けることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、還元剤としてのレダクトン類(A)と水を必須成分として含み、1重量%に希釈したときの25℃での表面張力が50mN/m以下である界面活性剤(B)の含有量が0.01重量%未満である電子材料用洗浄剤である。
本発明の電子材料用洗浄剤および電子材料の製造方法は、特に磁気ディスク基板(特に磁気ディスク用ガラス基板及びNi−Pメッキを施された磁気ディスク用アルミニウム基板)の製造工程において問題となる微細な砥粒に対する洗浄性に優れる。また、リンス時間が短い場合でも基板への残留が少ない。
そのため、高記録密度化で要求され、例えば、磁性膜を均一にスパッタリングするために要求される清浄度の高い電子材料を提供することができる。
本発明の電子材料用洗浄剤は、還元性を有するレダクトン類(A)0.01〜10重量%と水を含有し、1重量%に希釈したときの25℃での表面張力が50mN/m以下である界面活性剤(B)の含有量が0.01重量%未満の電子材料用洗浄剤である。
本発明において、電子材料とは特に限定されるものではなく、磁気ディスク基板(ガラス基板、アルミニウム基板及びNi−Pメッキが施されたアルミニウム基板)、半導体基板(半導体素子及びシリコンウェハ等)、化合物半導体基板(SiC基板、GaAs基板、GaN基板、AlGaAs基板等)、サファイヤ基板(LED等)、光学レンズ、プリント配線基板、光通信用ケーブル、微小電気機械システム(MEMS)並びに水晶振動子等が挙げられ、洗浄性の観点で磁気ディスク基板などが好ましい。
特に本発明の電子材料用洗浄剤は、磁気ディスク用のガラス基板やアルミニウム基板の洗浄剤として有用である。
本発明の電子材料用洗浄剤の必須成分である還元性を有するレダクトン類(A)としては、分子内に下記一般式(1)で表されるケトエンジオール基を有する化合物であればよい。
Figure 2012117057
L−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、L−アスコルビン酸のエステル開環化合物;これらのエステル(L−アスコルビン酸硫酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸イソパルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸リン酸エステル、イソアスコルビン酸パルミチン酸エステル、イソアスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル);これらの塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩等)等が挙げられる。
これらのうち、好ましいのは、L−アスコルビン酸およびL−アスコルビン酸の塩である。
これらのうち、砥粒の洗浄性と入手容易性の観点で、L−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸;およびこれらの塩が好ましく、さらに好ましくはL−アスコルビン酸とその塩である。(A)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、レダクトン類の塩としては、最初からL−アスコルビン酸のナトリウム塩を配合してもよいし、系内のL−アスコルビン酸と例えば水酸化ナトリウムが洗浄液中で塩を形成してもよい。
本発明の電子材料用洗浄剤中のレダクトン類(A)の含有量は、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
また、本発明の電子材料用洗浄剤は使用する際にさらに水で希釈してもよく、使用時のレダクトン類(A)の含有量は、0.001〜5重量%であり、洗浄性の観点で好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明の電子材料用洗浄剤のもう1つの必須成分である水は、超純水、イオン交換水、RO水、蒸留水が挙げられ、清浄度の観点から超純水が好ましい。
表面張力が50mN/m以下の界面活性剤(B)を0.01重量%以上含む場合は、流水リンスで除去しにくくなり、基板に残留する恐れがある。その結果として磁性膜のスパッタリングが不均一となるため好ましくない。
本発明の電子材料用洗浄剤中の界面活性剤(B)の含有量は0.01%未満であり、好ましく0.005%未満、さらに好ましくは0.003%未満であるが、悪影響のある界面活性剤は極力含まないことが好ましい。
本発明における界面活性剤(B)とは、1重量%に希釈したときの25℃での表面張力が50mN/m以下の界面活性剤である。表面張力は、表面張力計を使用し、Wilhelmy法に基づき、白金プレートを用いて測定する。
本発明における界面活性剤(B)としては、例えば、イオン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤のうち、1重量%水溶液の表面張力が50mN/m以下のものが挙げられる。
イオン性界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、石鹸、アルファオレフィンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル、スルホコハク酸、硫酸化油、エーテルカルボン酸、第4級アンモニウム、イミダゾリニウムベタイン系、アミドプロピルベタイン系、アルキルアミン、アルキルアミド等のうち、1重量%水溶液の表面張力が50mN/m以下のものが挙げられる。
また、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、ポリオキシアルキレンポリアルキルアリールエーテル、脂肪酸エステル、アルキルアミンエチレンオキシド付加体、アルキルアミドエチレンオキシド付加体、アルキルアミンオキシド等のうち、1重量%水溶液の表面張力が50mN/m以下のものが挙げられる。
本発明の電子材料用洗浄剤には、洗浄性を向上させるために、さらに、キレート剤(C)を含有することが好ましい。
キレート剤(C)としては、アミノポリカルボン酸塩{例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸塩(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸塩(DTPA)など}、ヒドロキシカルボン酸塩(例えば、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩など)、ホスホン酸塩{例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸塩(HEDP)など}および縮合リン酸塩(例えばトリポリリン酸塩など)などが挙げられる。
これらのうち、洗浄性の観点でHEDP、DTPAが好ましい。
本発明の電子材料用洗浄剤中のキレート剤(C)の使用時の含有量は、0.001〜5重量%であり、洗浄性の観点で好ましくは0.01〜0.5重量%である。
本発明の洗浄剤は、還元性のレダクトン類(A)、水、界面活性剤(B)およびキレート剤(C)以外に、さらに酸、アルカリを含有もしてもよい。
酸としてはスルファミン酸等の無機酸、およびフィチン酸等の有機酸が挙げられる。アルカリとしては水酸化ナトリウム等の無機アルカリおよびジエタノールアミン等のアミンが挙げられる。
本発明の電子材料用洗浄剤の使用時のpHは1〜12であり、液の安定性の観点から、好ましくは3〜10、特に好ましくは4〜8である。
本発明の別の実施態様は、上記の電子材料用洗浄剤を用いて、研磨工程後の電子材料を洗浄する工程を含む電子材料の製造方法であり、特に磁気ディスク基板の製造方法に特に適している。
しかし、磁気ディスク基板に限定するものではなく、砥粒のスラリーや研磨屑を除去する必要がある電子材料の製造であれば、広く電子材料の製造に有用である。
本発明の電子材料用洗浄剤を磁気ディスク基板の製造に用いる場合、サブストレート工程の1段階目の研磨後や2段階目の研磨後、あるいはメディア工程で用いることができる。
本発明の洗浄剤を用いた磁気ディスク基板の製造工程(サブストレート工程の一部)の一例を、ハードディスク用ガラス基板を例にとり、以下に述べる。
(1)ガラス基板をラッピング後、流水ですすいでガラス基板を作成する。
(2)基板を研磨装置にセットし、酸化セリウムを含む研磨スラリーで基板を研磨する。
(3)研磨後の基板を流水ですすいだ後に基板を研磨装置から取り出し、本発明の洗浄剤を用いてディップもしくはスクラブ洗浄した後再度流水ですすぐ。
(4)その後、本発明の洗浄剤を用いてスクラブ洗浄した後、再度流水ですすぐ。
(5)再び基板を研磨装置にセットし、コロイダルシリカを含む研磨スラリーで基板を研磨する。
(6)研磨後の基板を超純水で流水リンスしてすすいだ後に基板を研磨装置から取り出し、本発明の洗浄剤を用いてディップもしくはスクラブ洗浄した後再度流水ですすぐ。
また、ハードディスク用アルミ基板の場合は、上記の(2)の工程で、酸化セリウムの代わりに一般にアルミナが使用される。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
[製造例1]
撹拌装置及び温度制御装置付きの容積1リットルのステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール200部(1.1モル部)及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(以下、TMAHと略記)の25%水溶液10部(0.027モル部)を仕込み、100℃、4kPa以下の減圧下で30分間脱水した。EO430部(9.8モル部)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成し、粗生成物を得た。この粗生成物を2.6kPa以下の減圧下に、150℃で2時間保持して、残存するTMAHを分解及び除去し、比較例3と5の配合のためのノニオン性界面活性剤であるラウリルアルコールEO9モル付加物630部を得た。
[製造例2]
撹拌装置及び温度制御装置付きの容積1リットルのステンレス製オートクレーブに、ラウリルアミン185部(1.0モル部)及び25%TMAH水溶液3.6部(0.01モル部)を仕込み、100℃、4kPa以下の減圧下で30分間脱水した。EO264部(6.0モル部)を、反応温度を100℃に制御しながら、3時間かけて滴下した後、100℃で3時間熟成し、粗生成物を得た。この粗生成物を2.6kPa以下の減圧下、150℃で2時間保持して、残存するTMAHを分解及び除去し、ノニオン性界面活性剤であるラウリルアミンEO6モル付加物445部を得た。
[製造例3]
温調及び攪拌が可能な反応容器にイソプロピルアルコール300部及び超純水100部を仕込み、反応容器内を窒素で置換後、75℃に昇温した。30rpmで撹拌下、アクリル酸の75%水溶液407部及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートの15%イソプロピルアルコール溶液95部を3.5時間かけて同時に滴下した。
滴下終了後、75℃で5時間撹拌した後、系内が固化しないように超純水間欠的に投入し、イソプロピルアルコールが検出できなくなるまで水とイソプロピルアルコールの混合物を留去した。得られたポリアクリル酸水溶液を、DBU450部でpHが7.0になるまで中和し、減圧乾燥することにより、ポリアクリル酸DBU塩を得た。
[製造例4]
温調及び還流が可能な攪拌装置付き反応容器にエチレンジクロライド100部を仕込み、攪拌下、窒素置換した後に90℃まで昇温し、エチレンジクロライドを還流させた。スチレン120部と、予め2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.7部をエチレンジクロライド20部に溶かした開始剤溶液を、それぞれ別々に6時間かけて反応容器内に同時に滴下し、滴下終了後更に1時間重合を行った。重合後、窒素シール下で20℃に冷却した後、温度を20℃にコントロールしながら無水硫酸105部を10時間かけて滴下し、滴下終了後更に3時間スルホン化反応させた。反応後、溶媒を留去し固化させた後、超純水345部を投入して溶解し、ポリスチレンスルホン酸水溶液を得た。得られたポリスチレンスルホン酸水溶液を25%TMAH水溶液(約400部)でpHが7になるまで中和し、乾燥することにより、アニオン性界面活性剤であるポリスチレンスルホン酸TMAH塩を得た。
表1中の下記の化合物は以下のものを使用した。その他の化合物は市販の試薬を用いた。
ポリカルボン酸ナトリウム塩:三洋化成工業製「キャリボンL−400」
ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩:三洋化成工業製「サンモリンOT−70」
実施例1〜11、および比較例1〜7
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、本発明の洗浄剤および比較のための洗浄剤を得た。
上記洗浄剤をさらに超純水で50倍希釈して、性能試験用のサンプル液を作成した。
Figure 2012117057
洗浄剤の洗浄性、基板への残留性の砥粒の種類や基板材料の異なる各種性能評価試験は下記の方法で行った。
なお、本評価は大気からの汚染を防ぐため、クラス1,000(FED−STD−209D、米国連邦規格、1988年)のクリーンルーム内で実施した。
<洗浄性試験−1>
研磨剤として市販のコロイダルシリカスラリー(フジミインコーポレイテッド製「COMPOL80」粒径約80nm)を用いて3.5インチのNi−Pメッキされた磁気ディスク用アルミ基板を以下条件で研磨した。
研磨装置:ナノファクター製「NFD−4BL」
スラリー供給速度:50mL/分
荷重:30g重/cm
回転数:定盤30rpm、ギア20rpm
研磨時間:5分
基板を研磨した後、超純水で表面を1分間流水リンス、窒素でブローすることにより、汚染基板を調製した。
作製した汚染基板を上記調製した各サンプル液1,000部が入った1Lガラス製ビーカーに浸漬し、超音波洗浄機(200kHz)で、30℃、5分間洗浄を行った。洗浄後、基板を取り出し、超純水で再び1分間リンスを行った後、窒素ガスでブローして乾燥し評価用基板を得た。アルミ基板表面を表面検査装置(ビジョンサイテック社製「Micro−Max VMX−7100」)で観察し、画像解析ソフト「Sigmascan」を用いてパーティクル付着数を数えた。
なお、通常の洗浄性試験ではリンスを十分に行う(例えば5分間以上)必要があるが、本願発明の洗浄剤は、近年の高度な洗浄性が要求されるため、敢えて1分間という短時間でもパーティクルの除去が十分か否かを判定するために厳しい条件とした。
また、洗浄液の代わりにブランクとして超純水で同様に試験した。その際のブランクのパーティクル付着数は850個であった。
以下の判断基準で洗浄性試験を判定し、判定結果を表1に示した。
[洗浄性試験の判断基準]
5:パーティクル付着数がブランクの1/100未満
4:パーティクル付着数がブランクの1/100〜1/20
3:パーティクル付着数がブランクの1/20〜1/5
2:パーティクル付着数がブランクの1/5〜1/2
1:パーティクル付着数がブランクの1/2以上

<洗浄性試験−2>
コロイダルシリカの代わりに、市販のアルミナスラリー(フジミインコーポレイテッド製「WA#20000」、粒径約0.4μm)を用いた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。なお、ブランクのパーティクル付着数は350個であった。
<洗浄性試験−3>
コロイダルシリカの代わりに、市販のダイヤモンドスラリー(ナノファクター製「1/10PCS−WB2」、粒径約100nm)を用いた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。なお、ブランクのパーティクル付着数は420個であった。
<洗浄性試験−4>
3.5インチのNi−Pメッキされた磁気ディスク用アルミ基板の代わりに、2.5インチの市販の磁気ディスク用ガラス基板を用いた以外は、洗浄性試験−1と同様の操作と判断基準で評価した。なお、ブランクのパーティクル付着数は650個であった。
<洗浄性試験−5>
市販のコロイダルシリカスラリーの代わりに市販のセリアスラリー(AGCセイミケミカル製「CES−303」、粒径約0.4μm)を用いた以外は、洗浄性試験−4と同様の操作と判断基準で評価した。なお、ブランクのパーティクル付着数は450個であった。
<洗浄性試験−6>
市販のコロイダルシリカスラリーの代わりに市販のダイヤモンドスラリー(ナノファクター製「1/10PCS−WB2」、粒径約100nm)を用いた以外は、洗浄性試験−4と同様の操作と判断基準で評価した。なお、ブランクのパーティクル付着数は550個であった。
<残留防止性試験−1>
アルミ基板を、性能試験サンプル液に30℃、5分間浸漬し、1分間超純水で流水リンスした後、窒素気流のブローにより乾燥した。
乾燥後のアルミ基板表面を微分干渉顕微鏡(Nikon社製、OPTIPHOT−2、倍率400倍)で観察し、以下の判定基準で残留防止性の判定をおこなった。
洗浄剤が残留した基板を顕微鏡で観察すると、残留した部分が、縞模様となって見える。そのため、縞模様の有無で、残留防止性を評価できる。
また、ブランクとして超純水で同様に試験した。その際のブランクには縞模様が現れない。
結果を表1に示す。
[残留防止性試験の判定基準]
○:ブランクと同等で、残留物の縞模様がない
×:ブランクと比較して、残留物の縞模様が明らかに見られる
<残留防止性試験−2>
アルミ基板に代えて上記ガラス基板でおこなった以外は残留防止性試験−1と同様の操作と判断基準で評価し判定した。
表1より、還元性を有するレダクトン類を含み、界面活性剤の濃度が一定濃度未満の実施例1〜11の洗浄液は、アルミ基板およびガラス基板上に付着する砥粒の残存が少なく、洗浄性能が高いことがわかる。また、短いリンス時間であっても、洗浄液のアルミ基板、ガラス基板に対する残留防止性が高いことがわかる。
一方、還元性を有しないレダクトン類のみを用いた比較例1の洗浄剤は砥粒に対する洗浄性がブランクと変わらない。還元性を有するレダクトン類および一定濃度以上の界面活性剤を含む比較例2、3の洗浄剤は砥粒に対する洗浄性は多少向上するものの、高容量化を満足する残存レベルではなく、また、基板への残留が多いため磁性膜スパッタにおいて歩留まりが著しく低下する可能性がある。
また、表面張力が50mN/m以上であるポリアクリル酸ナトリウムのみからなる従来の比較例4の洗浄剤は、砥粒に対する洗浄性が悪い。ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムを含む従来の比較例5の洗浄剤は、砥粒に対する洗浄性、基板に対する残留性ともに悪い。
表面張力が50mN/m以下である界面活性剤を一定濃度以上含む比較例6、7の洗浄剤は、砥粒に対する洗浄性、基板に対する残留性ともに悪い。
本発明の電子材料用洗浄剤は、砥粒に対する洗浄性を従来の洗浄剤より大幅に向上することができる。また、基板に対する残留性が非常に少ない。そのため、高記録密度化が進んでいる特にハードディスク等の磁気ディスク基板用洗浄剤として使用することができる。また、本発明の電子材料の製造方法は、残留した砥粒に対して特に高い洗浄レベルが要求されるハードディスク等の磁気ディスク用基板に使用することができる。

Claims (6)

  1. 還元性を有するレダクトン類(A)0.01〜10重量%と水を含有し、1重量%に希釈したときの25℃での表面張力が50mN/m以下である界面活性剤(B)の含有量が0.01重量%未満であることを特徴とする電子材料用洗浄剤。
  2. 該レダクトン類(A)がL−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸およびこれらの塩からなる群から選ばれる1種以上である請求項1記載の電子材料用洗浄剤。
  3. さらにキレート剤(C)を含有する請求項1または2に記載の電子材料用洗浄剤。
  4. 該電子材料が、磁気ディスク基板である請求項1〜3のいずれかに記載の電子材料用洗浄剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電子材料用洗浄剤を用いて電子材料を洗浄する工程を含む電子材料の製造方法
  6. 該電子材料が磁気ディスク基板である請求項5記載の電子材料の製造方法。
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