JP2012111581A - 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置 - Google Patents

油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012111581A
JP2012111581A JP2010260323A JP2010260323A JP2012111581A JP 2012111581 A JP2012111581 A JP 2012111581A JP 2010260323 A JP2010260323 A JP 2010260323A JP 2010260323 A JP2010260323 A JP 2010260323A JP 2012111581 A JP2012111581 A JP 2012111581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
traveling
boom
pressure sensor
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010260323A
Other languages
English (en)
Inventor
Yohei Chigusa
洋平 千草
Katsuyoshi Nasu
且良 那須
Tatsuo Takishita
竜夫 滝下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2010260323A priority Critical patent/JP2012111581A/ja
Publication of JP2012111581A publication Critical patent/JP2012111581A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)
  • Shovels (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)

Abstract

【課題】静止吊荷機能に加えて走行吊荷機能を実現することができる油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置を提供する。
【解決手段】走行吊荷モードスイッチ24のオンにより、2速走行切換電磁弁21を1速側に切換える切換スイッチ22と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号、及びブームボトム圧力センサ11からの検出信号をそれぞれ増幅する増幅器26,28と、ブームロッド圧力センサ側及びブームボトム圧力センサ側を増幅器側にそれぞれ切換える切換スイッチ25,27と、前記各増幅器からの各増幅信号を取り込み、走行吊荷時の荷重を演算し、この演算荷重が予め設定した静止吊荷時の定格吊荷荷重を超えた場合に警報信号を出力するコントローラ12とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、多関節形式の作業アームの先端部の掘削用バケットに吊荷を掛けるためのフックを備えたクレーン仕様付の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置に関する。
上述した作業アームの先端部の掘削用バケットに吊荷用のフックを備えた、所謂、クレーン仕様付の油圧ショベルにおいて、吊荷用のフックにワイヤにより荷を吊り下げた状態で走行させる場合がある。
この場合、吊荷の荷振れを抑えるために、作業アームの先端に付加される荷重を荷重検出手段によって検出し、この検出荷重を走行制御手段に取り込み、又は、作業アームの先端に付加される荷重を荷重検出手段によって検出し、旋回中心からフックによる吊り中心までの距離を作業半径として作業半径検出手段によって検出し、荷重検出手段による検出荷重と作業半径検出手段による作業半径とを走行制御手段に取り込み、油圧ショベルの走行体による走行動作を制御するものがある。(例えば、特許文献1参照。)
特開2004−123362号公報
上述したようなクレーン仕様付の油圧ショベルにおいて、安全上、荷を吊った状態で走行する(走行吊荷)ことは禁止されているが、やむを得ず走行吊荷を行う場合には、その安全運転を確保するために、荷を地面に近づけて荷の振れを小さくすること、できるだけ低速で走行すること、荷の重量をできるだけ小さくすること等の指針が出されている。
更に詳しくは、走行吊荷作業の安全性を確保するために、実験結果をもとに、走行吊荷時の定格荷重の設定、使用の条件、過負荷制限装置の設定等について定めた指針(JCAS2005−2005)が提示されている。即ち、走行吊荷作業を行う場合には、走行の速度を例えば2速から1速に制限すること、及び油圧ショベルを静止した状態で荷吊りする場合の定格吊荷荷重が、油圧ショベルを停止した状態での吊荷(静止吊荷)の定格吊荷荷重以下であること等が求められている。
上記従来技術は、やむを得ず走行吊荷を行う場合の安全運転を確保するために、荷を地面に近づけて荷の振れを小さくすることに関連した方策であり、できるだけ低速で走行すること、荷の重量をできるだけ小さくすること等の方策については対応されていない。
このため、上記の「できるだけ低速で走行すること、荷の重量をできるだけ小さくすること」に対する方策が更になされていれば、クレーン仕様付の油圧ショベルを、現場での掘削作業に加えて、例えば、管工事等での管の荷役及び移動作業を行うことが可能になり、現場での多彩な作業ニーズに答えられるクレーン仕様付の油圧ショベルを提供することができる。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、その目的はクレーン仕様付の油圧ショベルを静止吊荷機能に加えて、走行吊荷機能を実現可能とすることにより、現場での掘削作業に加えて、例えば、管工事等での管の荷役及び移動作業を行うことを可能にする油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、フロント作業機の先端側に、掘削用のバケットと荷吊り用のフックを備え、走行吊荷を制限制御する油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置であって、運転室内に設けられた2速走行切換スイッチと、前記2速走行切換スイッチにより操作され、前記油圧ショベルの走行用の油圧モータを低速の1速から高速の2速に切換える2速走行切換電磁弁と、運転室内に設けられた走行吊荷モードスイッチと、前記走行吊荷モードスイッチのオンにより前記2速走行切換電磁弁を1速側に切換える切換スイッチと、前記フロント作業機におけるブーム用油圧シリンダのロッド側油室の内圧を検出するブームロッド圧力センサからの検出信号、及び前記フロント作業機におけるブーム用油圧シリンダのボトム側油室の内圧を検出するブームボトム圧力センサからの検出信号をそれぞれ増幅する増幅器と、前記走行吊荷モードスイッチのオンにより前記ブームロッド圧力センサ側及び前記ブームボトム圧力センサ側から前記増幅器側にそれぞれ切換える切換スイッチと、前記ブームロッド圧力センサ及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号の増幅信号を取り込み、走行吊荷時の荷重を演算し、この走行吊荷時の荷重が予め設定した静止吊荷時の定格吊荷荷重を超えた場合に警報信号を出力するコントローラとを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記各増幅器は、前記ブームロッド圧力センサからの検出信号線、及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号線に対して並列に接続され、前記ブームロッド圧力センサからの検出信号、及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号をそれぞれ2倍に増幅し出力することを特徴とする。
更に、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記コントローラは、記憶部及び演算部を備え、前記記憶部には、静止吊荷時の作業半径と定格吊荷荷重との関係の特性線が予め記憶されており、前記演算部は、走行吊荷時に前記静止吊荷時の作業半径と定格吊荷荷重との関係の特性線を、走行吊荷時における特性線として、走行吊荷荷重が定格吊荷荷重を超えたか否かを判断処理し、超えた場合に警報信号を出力することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記コントローラの出力側に、前記警報信号に基づいて点灯する警報ランプを接続したことを特徴とする。
本発明によれば、走行吊荷の場合に、低速(1速)走行であること、及び走行吊荷時の定格吊荷荷重は静止吊荷時のそれよりも低いことの条件を満すことができるので、静止吊荷作業に加えて、走行吊荷作業が可能になる。その結果、クレーン仕様付の油圧ショベルの機能性、多様な用途性を更に拡張させることができる。
本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態を備えた油圧ショベルの側面図である。 図1に示す油圧ショベルの左右の走行用油圧モータに係わる油圧回路部分を示す油圧回路図である。 本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態の構成を示す回路構成図である。 本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態におけるコントローラの記憶部に記憶した作業半径に対する静止吊荷時の定格吊荷荷重示す特性線図である。
以下、本発明の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1乃至図4は、本発明の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置の一実施の形態を示すもので図1は本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態を備えた油圧ショベルの側面図、図2は図1に示す油圧ショベルの左右の走行用油圧モータに係わる油圧回路部分を示す油圧回路図、図3は本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態の構成を示す回路構成図、図4は本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態におけるコントローラの記憶部に記憶した作業半径に対する静止吊荷時の定格吊荷荷重特性を示す特性線図である。
まず、図1を用いて本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態を備えた油圧ショベルを説明する。油圧ショベル1は、走行体2と、走行体2上に旋回可能に設けた旋回体3と、旋回体3の前部に俯仰動可能に設けたフロント作業機4と、旋回体3の前部に設けた運転室5を有している。走行体2は左右の走行用油圧モータ2a,2b(一方のみ図示)により左右のクローラ2c、2d(一方のみ図示)を駆動することにより走行する。
旋回体3は油圧旋回モータ6により走行体2上で旋回する。また、フロント作業機4はブーム4a、アーム4b、バケット4cからなる多関節構造であり、それぞれ、ブーム用油圧シリンダ4d、アーム用油圧シリンダ4e、バケット用油圧シリンダ4fにより垂直面内で回転駆動される。バケット4cには、荷吊り用のフック7が設けられている。この荷吊り用のフック7にワイヤを介して吊荷Wを吊り下げることで、吊荷作業を行うことができる。
ブーム4aの回動基部には、旋回体3に対するブーム4aの回動角度αを検出するブーム角度センサ8(後述の図3参照)が取り付けられ、アーム4bの回動基部には、ブーム4aに対するアーム4bの回動角度βを検出するアーム角度センサ9(後述の図3参照)が取り付けられている。また、上記ブーム用油圧シリンダ4dのロッド側(図1中上方)油室及びボトム側(図1中下方)油室には、それぞれの内圧P、Pを検出するブームロッド圧力センサ10,ブームボトム圧力センサ11(後述の図3参照)が取り付けられている。これらブーム4a及びアーム4bの回動角度α,β、ブーム用油圧シリンダ4dのロッド側及びボトム側の内圧P、P等の検出信号は、運転室5内に設けたコントローラ12(後述の図3参照)に出力されるようになっている。
次に、図2を用いて、左右の走行用油圧モータ2a,2bに係わる油圧回路部分を説明する。図2において、左右の油圧モータ2a,2bはメインスプール13a,13bを介して油圧ポンプ14に接続されている。油圧ポンプ14は旋回体3に搭載したエンジンによって駆動される。
左右の油圧モータ2a,2bはそれぞれ可変容量型であり、押しのけ容積可変機構(斜板)15a,15bと、押しのけ容積可変機構15a,15bをそれぞれ駆動する制御ピストン16a,16bとを備えている。制御ピストン16a,16bの一側には受圧部17a,17bが形成され、その反対側にはばね18a,18bが配置されている。
パイロットポンプ19と制御ピストン16a,16bの受圧部17a,17bとを連結する配管中には、運転室5内に設けた2速走行切換スイッチ20(後述の図3参照)により操作される2速走行速度切替電磁弁21が設けられている。2速走行速度切替電磁弁21は、図示のオフ位置にあるとき、制御ピストン16a,16bの受圧部17a,17bをタンクTに連通する。これにより、制御ピストン16a,16bはばね18a,18bの力で押されて図示の位置にあって、押しのけ容積可変機構15a,15bは大傾転位置(大容量位置)に保持されている。
2速走行速度切替電磁弁21がオン位置に切り換えられると、制御ピストン16a,16bの受圧部17a,17bに制御圧力としてパイロットポンプ19の吐出圧力が導かれ、これにより制御ピストン16a,16bが作動して、押しのけ容積可変機構15a,15bは大傾転位置(大容量位置)から小傾転位置(小容量位置)へと切り換えられる。
押しのけ容積可変機構15a,15bが大傾転位置の場合には、油圧モータ2a,2bは低速回転が可能であり、走行低速に適した状態となる。また、押しのけ容積可変機構15a,15bが小傾転位置の場合には、油圧モータ2a,2bは高速回転が可能であり、走行高速に適した状態となる。本明細書では、押しのけ容積可変機構15a,15bが大傾転位置にあるときの状態を油圧モータ2a,2bの1速モード(低速)といい、押しのけ容積可変機構15a,15bが小傾転位置にあるときの状態を油圧モータ2a,2bの2速モード(高速)という。
次に、図3を用いて、本発明の吊荷走行制御装置の一実施の形態の回路構成を説明する。この図3において、図1及び図2に示す符号と同符号のものは同部分である。
前述した2走行速度切替電磁弁21は、切換スイッチ22を介して電源23に接続されている。切換スイッチ22は、信号線を介して2速走行速度切替電磁弁21に接続する固定接点22aと、無接続の固定接点22bと、固定接点22aに常接している可動接点22cと、励磁により可動接点22cを固定接点22bの切り換えるコイル22dとを備えている。切換スイッチ22の可動接点22cは運転室5内に設けた2速走行切換スイッチ20を介して電源23に接続されている。切換スイッチ22のコイル22dは、運転室5内に設けた走行吊荷モードスイッチ24を介して電源23に接続されている。
前述したブームロッド圧力センサ10とコントローラ12及び電源23とには、切換スイッチ25が接続されている。切換スイッチ25は、信号線を介してブームロッド圧力センサ10に接続する固定接点25aと、増幅器26を介してブームロッド圧力センサ10に接続する固定接点25bと、固定接点25aに常接している可動接点25cと、励磁により可動接点25cを固定接点25bの切り換えるコイル25dとを備えている。切換スイッチ25の可動接点25cはコントローラ12に接続され、切換スイッチ25のコイル25dは、吊り荷走行モードスイッチ24を介して電源23に接続されている。
また、ブームボトム圧力センサ11とコントローラ12及び電源23とには、上述した切換スイッチ25と同様に切換スイッチ27が接続されている。切換スイッチ27は、信号線を介してブームボトム圧力センサ11に接続する固定接点27aと、増幅器28を介してブームボトム圧力センサ11に接続する固定接点27bと、固定接点27aに常接している可動接点27cと、励磁により可動接点27cを固定接点27bに切り換えるコイル27dとを備えている。切換スイッチ27の可動接点27cはコントローラ12に接続され、切換スイッチ27のコイル27dは、吊り荷走行モードスイッチ24を介して電源23に接続されている。
上述した増幅器26,28は、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号線、及び前記ブームボトム圧力センサ11からの検出信号線に対してそれぞれ並列に接続され、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号をそれぞれ増幅する(この例では、2倍に増幅する)機能を有している。増幅器26,28におけるブームロッド圧力センサ10からの検出信号、及びブームボトム圧力センサ11からの検出信号を、例えば2倍に増幅させる機能は、フック7に吊荷Wを吊った状態で油圧ショベル1を走行させる(走行吊荷)場合には、油圧ショベルを停止した状態で荷吊りする(静止吊荷)の場合に比べて、安定性に欠くので、走行吊荷時には、走行吊荷時の定格吊荷荷重を、旋回体3の旋回中心からフック7の吊荷Wまでの距離である作業半径Rに対する油圧ショベル停止状態での荷吊り(静止吊荷)時の定格吊荷荷重F(後述の図4)よりも、例えば、2分の1に小さくするという条件に基づいて設定しているものであり、後述の図4における静止吊荷時の定格吊荷荷重Fと走行吊荷時の定格吊荷荷重との関係については、後述する。
この増幅されたブームロッド圧力センサ10からの検出信号、及びブームボトム圧力センサ11からの検出信号は、切換スイッチ25の可動接点25cが固定接点25bへの切換え、切換スイッチ27の可動接点27cが固定接点27bへの切換えにより、コントローラ12に入力される。
コントローラ12は、入力部12aと記憶部12bと演算部12cと出力部12dとを備え、コンピュータにより構成されている。入力部12aには、ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号及びその増幅信号、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号及びその増幅信号、及び運転室5内に設けられ、油圧ショベル1を静止した状態における荷吊り作業することを指令する静止吊荷モードスイッチ29からの入力信号が入力される。
記憶部12bは、図4に示す旋回体3の旋回中心からフック7の吊荷Wまでの距離である作業半径Rに対する油圧ショベル停止状態での吊荷(静止吊荷)時の定格吊荷荷重Fとの関係を示す特性線B、及びブーム4a,アーム4bの長さ寸法を記憶している。特性線Bにおける定格吊荷荷重Fは、この例では、図4に示すように、作業半径RがRa迄は最大定格荷重Faを維持し、その後、作業半径Rが大きくなるに応じて漸次小さくなる。この作業半径Rに対する静止吊荷時の定格吊荷荷重Fとの関係を示す特性線Bは、走行吊荷時に、上述したブームロッド圧力センサ10の検出信号の増幅信号、ブームボトム圧力センサ11の検出信号の増幅信号に関連して、作業半径Rに対する走行吊荷時の定格吊荷荷重Fとの関係を示す特性線として見做して用いられる。
演算部12cは、静止吊荷作業に際して、記憶部12bに記憶したブーム4a,アーム4bの長さ寸法と、ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号と、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号と、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号とに基づいて、油圧ショベル停止時におけるフロント作業機4の先端部の作業半径Ra及びフロント作業機4の先端部に作用する実荷重Faを演算し、作業半径Raにおける実荷重Faが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えるか否かを判断し、実荷重Faが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えた場合には、警報信号を出力する。
また、演算部12cは、フック7に荷Wを吊った状態で走行する(走行吊荷)に際して、記憶部12bに記憶したブーム4a,アーム4bの長さ寸法と、ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号と、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号の増幅信号と、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号の増幅信号とに基づいて、フロント作業機4の先端部の作業半径R、及び走行吊荷時に作用するフロント作業機4の先端部に作用する荷重Fcを演算し、図4に示す作業半径Rにおける荷重Fcが記憶部12に記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えるか否かを判断し、荷重Fが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えた場合には、警報信号を出力する。即ち、
演算部12cには、走行吊荷時に、静止吊荷時におけるアーム角度センサ9からのアーム角度検出信号を例えば2倍に増幅した増幅信号と、静止吊荷時におけるブームロッド圧力センサ10からの検出信号を例えば2倍に増幅した増幅信号が入力されることにより、演算部12cは、走行吊荷時において、記憶部12に記憶した特性線Bを、走行吊荷時における定格吊荷荷重の特性線(静止吊荷時の1/2の定格吊荷荷重の特性線)として扱われる。
出力部12dは、演算部12cからの判断結果(警報指令)を運転室5内のモニタ30に出力する。モニタ30は定格吊荷荷重、実荷重等を表示する荷重表示部30a、実荷重が定格吊荷荷重を超えた場合にオペレータに知らせるための警報ランプ30bを備えている。
次に、上述した本発明の走行吊荷制限制御装置の一実施の形態の動作を図1乃至図4を用いて説明する。
図3に示す静止吊荷モードスイッチ29を投入した後、図1に示すように、油圧ショベル1を静止させた状態で、荷吊り用のフック7にワイヤを介して吊荷Wを吊り下げる静止吊荷作業を行うと、コントローラ12の演算部12cには、入力部ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号と、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号と、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号が入力される。
コントローラ12の演算部12cは、記憶部12bに記憶したブーム4a,アーム4bの長さ寸法と、ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号と、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号と、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号とに基づいて、油圧ショベル停止時におけるフロント作業機4の先端部の作業半径R及びフロント作業機4の先端部に作用する実荷重Faを演算し、作業半径Raにおける実荷重Faが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えるか否かを判断し、実荷重Faが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えた場合には、警報信号を出力する。なお、作業半径Rにおける実荷重Fa、及びその定格吊荷荷重Fの値は、モニタ30の表示部30aに表示される。
図4における特性線Bの作業半径Raが、例えば2mで、実荷重Faが最大定格荷重Fb(例えば、1t)に対して、0.6tであった場合には、実荷重Faが最大定格荷重Fbを超えていないので、静止吊荷作業が可能である。実荷重Faが最大定格荷重Fb(例えば、1t)を超えた場合には、コントローラ12の演算部12cは出力部12dを介してモニタ30に警報信号を出力する。モニタ30は警報信号を受けて警報ランプ30bを点灯させる。
次に、上述した作業半径Raが例えば、2mで、実荷重Faが0.6tの状態で、走行吊荷作業するために、図3に示す走行吊荷モードスイッチ24を投入すると、2速走行速度切替電磁弁21に接続する切換スイッチ22のコイル22dが励磁され、可動接点22cが、固定接点22aから無接続の固定接点22bに切換えられる。これにより、2速走行速度切替電磁弁21は、図2に示すオフ位置に切換えられるので、油圧モータ2a,2bは1速モード(低速)に設定され、油圧ショベル1の速度は1速に固定される。
また、前述した走行吊荷モードスイッチ24の投入により、ブームロッド圧力センサ10及びブームボトム圧力センサ11にそれぞれ接続している切換スイッチ25,27のコイル25d,27dがそれぞれ励磁され、可動接点25c,27cが固定接点25a,27aから固定接点25b,27bにそれぞれ切換えられる。これにより、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号及びブームボトム圧力センサ11からの検出信号は、増幅器26,28によって、例えば、2倍に増幅されて、コントローラ12の入力部12aを介して演算部12cに入力される。
コントローラ12の演算部12cは、ブーム角度センサ8からのブーム角度検出信号と、アーム角度センサ9からのアーム角度検出信号と、ブームロッド圧力センサ10からの検出信号の増幅信号と、ブームボトム圧力センサ11からの検出信号の増幅信号と、記憶部12bに記憶したブーム4a,アーム4bの長さ寸法とに基づいて、走行フロント作業機4の先端部の作業半径R、及び走行吊荷時に作用するフロント作業機4の先端部に作用する荷重Fcを演算し、記憶部12に記憶した特性線Bを、走行吊荷時における定格吊荷荷重の特性線(静止吊荷時の1/2の定格吊荷荷重の特性線)と見做して、作業半径Raにおける荷重Fcが、記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えるか否かを判断し、荷重Fcが記憶部12bに記憶した特性線Bの定格吊荷荷重Fを超えた場合には、警報信号を出力する。即ち、
前述した静止吊荷時における作業半径Raが、例えば2mで、実荷重Faが最大定格吊荷荷重Fb(例えば、1t)に対して、0.6tであった場合には、走行吊荷時における荷重Fcは、0.6t(実荷重Fa)の2倍である1.2tに演算されるため、走行吊荷時における荷重Fcは、最大定格荷重Fb(例えば、1t)を超えるため、コントローラ12の演算部12cは、出力部12dを介してモニタ30に走行吊荷は不可である旨の警報信号を出力する。モニタ30は警報信号を受けて警報ランプ30bを点灯させる。
走行吊荷時における荷重Fcが、作業半径Rに対する定格吊荷荷重Fを超えない場合には、油圧ショベル1は、1速での走行吊荷作業を行うことができる。
なお、上述の実施の形態においては、静止吊荷の後、直ちに走行吊荷を連続的に行う場合について説明したが、静止吊荷作業後に、急遽、走行吊荷により吊荷を移動させる必要が生じた場合、走行吊荷のために走行吊荷モードスイッチ24を投入すると、切換スイッチ25,27が増幅器26,28側にそれぞれ切換えられて、増幅器26からのブームロッド圧力センサ10の検出信号を2倍に増幅した増幅信号、及び増幅器28からのブームボトム圧力センサ11の検出信号を2倍に増幅した増幅信号が、コントローラ12に入力される。
コントローラ12は、上述したブームロッド圧力センサ10の検出信号を2倍に増幅した増幅信号、及びブームボトム圧力センサ11の検出信号を2倍に増幅した増幅信号が入力されたことにより、静止吊荷時における吊荷Wの作業半径Rと定格吊荷荷重との特性線Bを走行吊荷時の特性線と見做して、この特性線の定格吊荷荷重と前記の増幅信号から演算した走行吊荷時の荷重とを比較し、演算した走行吊荷時の荷重が特性線の定格吊荷荷重を超えた場合に、警報信号を出力する。このため、走行吊荷時における可否判断が速やかになされ、走行吊荷の作業性が向上する。
この実施の形態によれば、走行吊荷の場合に、1速走行であること、及び走行吊荷時の荷重は静止吊荷時の荷重の例えば1/2であるとの条件を満すことができるので、静止吊荷作業に加えて、走行吊荷作業が可能になる。その結果、クレーン仕様付の油圧ショベルの機能性、多様な用途性を更に拡張させることができる。
なお、上述の実施の形態においては、走行吊荷時の定格吊荷荷重を静止吊荷時の荷重の例えば1/2に設定したが、油圧ショベル1の構成上のバランス設定により、他の分数値に設定することも可能である。
また、この実施の形態によれば、コントローラ12に予め設定した静止走行時の吊荷制限機能を利用して、走行吊荷制限機能を可能にしたので、コントローラ12を、静止走行時の吊荷制限機能及び走行吊荷制限機能を実現するように改変する必要がないので、その製造コストの増加を抑えることができる。
また、この実施の形態によれば、静止走行時の吊荷制限機能を有するコントローラ12の外部に、走行吊荷時の吊荷制限機能を実現する回路を付設することで、静止走行時の吊荷制限機能、及び走行吊荷時の吊荷制限機能を有するように構成することができるので、煩雑な設定がなく、容易に走行吊荷モードの導入が可能である。
なお、上述した実施の形態において、切換スイッチ22,25,25はコイルにより可動接点を切換えるようにしたが、AND回路とこのAND回路の一方側の入力部にNOT回路を接続したINH(インヒビト)回路を用いることも可能である。
1 油圧ショベル
2 走行体
3 旋回体
4 フロント作業機
4a ブーム
4b アーム
4c バケット
7 フック
8 ブーム角度センサ
9 アーム角度センサ
10 ブームロッド圧力センサ
11 ブームボトム圧力センサ
12 コントローラ
20 2速走行切換スイッチ
21 速走行速度切替電磁弁
22 切換スイッチ
23 電源
24 走行吊荷モードスイッチ
25 切換スイッチ
26 増幅器
27 切換スイッチ
28 増幅器
29 静止吊荷モードスイッチ
30 モニタ

Claims (4)

  1. フロント作業機の先端側に、掘削用のバケットと荷吊り用のフックを備え、走行吊荷を制限制御する油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置であって、
    運転室内に設けられた2速走行切換スイッチと、
    前記2速走行切換スイッチにより操作され、前記油圧ショベルの走行用の油圧モータを低速の1速から高速の2速に切換える2速走行切換電磁弁と、
    運転室内に設けられた走行吊荷モードスイッチと、
    前記走行吊荷モードスイッチのオンにより前記2速走行切換電磁弁を1速側に切換える切換スイッチと、
    前記フロント作業機におけるブーム用油圧シリンダのロッド側油室の内圧を検出するブームロッド圧力センサからの検出信号、及び前記フロント作業機におけるブーム用油圧シリンダのボトム側油室の内圧を検出するブームボトム圧力センサからの検出信号をそれぞれ増幅する増幅器と、
    前記走行吊荷モードスイッチのオンにより前記ブームロッド圧力センサ側及び前記ブームボトム圧力センサ側から前記増幅器側にそれぞれ切換える切換スイッチと、
    前記ブームロッド圧力センサ及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号の増幅信号を取り込み、走行吊荷時の荷重を演算し、この走行吊荷時の荷重が予め設定した静止吊荷時の定格吊荷荷重を超えた場合に警報信号を出力するコントローラとを備えた
    ことを特徴とする油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置。
  2. 請求項1に記載の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置において、
    前記各増幅器は、前記ブームロッド圧力センサからの検出信号線、及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号線に対して並列に接続され、前記ブームロッド圧力センサからの検出信号、及び前記ブームボトム圧力センサからの検出信号をそれぞれ2倍に増幅し出力する
    ことを特徴とする油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置において、
    前記コントローラは、記憶部及び演算部を備え、前記記憶部には、静止吊荷時の作業半径と定格吊荷荷重との関係の特性線が予め記憶されており、
    前記演算部は、走行吊荷時に前記静止吊荷時の作業半径と定格吊荷荷重との関係の特性線を、走行吊荷時における特性線として、走行吊荷荷重が定格吊荷荷重を超えたか否かを判断処理し、超えた場合に警報信号を出力する
    ことを特徴とする油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置において、
    前記コントローラの出力側に、前記警報信号に基づいて点灯する警報ランプを接続した
    ことを特徴とする油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置。
JP2010260323A 2010-11-22 2010-11-22 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置 Withdrawn JP2012111581A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010260323A JP2012111581A (ja) 2010-11-22 2010-11-22 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010260323A JP2012111581A (ja) 2010-11-22 2010-11-22 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012111581A true JP2012111581A (ja) 2012-06-14

Family

ID=46496234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010260323A Withdrawn JP2012111581A (ja) 2010-11-22 2010-11-22 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012111581A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019064666A1 (ja) * 2017-09-26 2019-04-04 日立建機株式会社 作業機械
JP2021031904A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 住友重機械工業株式会社 ショベル
JP7324703B2 (ja) 2019-12-26 2023-08-10 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 建設機械

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019064666A1 (ja) * 2017-09-26 2019-04-04 日立建機株式会社 作業機械
KR20190112073A (ko) * 2017-09-26 2019-10-02 히다치 겡키 가부시키 가이샤 작업 기계
US11085168B2 (en) 2017-09-26 2021-08-10 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Work machine
KR102307806B1 (ko) 2017-09-26 2021-10-01 히다치 겡키 가부시키 가이샤 작업 기계
JP2021031904A (ja) * 2019-08-21 2021-03-01 住友重機械工業株式会社 ショベル
JP7326066B2 (ja) 2019-08-21 2023-08-15 住友重機械工業株式会社 ショベル
US11821163B2 (en) 2019-08-21 2023-11-21 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Shovel
JP7324703B2 (ja) 2019-12-26 2023-08-10 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 建設機械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10669131B2 (en) Construction machine equipped with boom
JP7433100B2 (ja) 作業機械の油圧駆動装置
JP5543741B2 (ja) クレーンの転倒防止装置
JP2012111581A (ja) 油圧ショベルの走行吊荷制限制御装置
JP6214327B2 (ja) ハイブリッド式建設機械
CN108883914B (zh) 起重机
JP2012041119A (ja) 移動式クレーン
JP2019156579A (ja) 積載形トラッククレーン
JP4095710B2 (ja) 荷吊作業可能なパワーショベル
JP2013075761A (ja) 車両搭載型クレーン装置
JP5774405B2 (ja) 作業機械
JP2011245909A (ja) アウトリガ制御装置
JP5896675B2 (ja) クレーン装置
JP3964513B2 (ja) トラック搭載型クレーンの安定限界信号発生装置
JP7088418B2 (ja) 過負荷防止装置
JP2019026395A (ja) ウインチ
JP4527860B2 (ja) クレーンの油圧ウインチの速度制御方法および同装置
JP5384813B2 (ja) 作業機の安全装置
JP2004091142A (ja) クレーン
JP2013159421A (ja) 作業機械
JP6527092B2 (ja) クレーン
JP2023108548A (ja) クレーン
JP2005041622A (ja) クレーン車の走行速度規制装置
JP2011140375A (ja) 自走式クレーンの走行制御装置
WO2021085566A1 (ja) 過負荷防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140204