JP4527860B2 - クレーンの油圧ウインチの速度制御方法および同装置 - Google Patents

クレーンの油圧ウインチの速度制御方法および同装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1回転に必要な容量を切換えて供給流量に対する回転数を高速モードと低速モードに切換えることが可能な可変容量モータを用いた油圧ウインチの速度制御方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可変容量モータをウインチドラムの駆動に用いたクレーンの油圧ウインチの速度制御技術として、特開平7−187585に記載されたものが公知である。操作レバーの中立から所定のストロークまでは各速度モードとも、ストロークに対するウインチドラム回転数の関係を同一に制御し、所定のストローク以降では一度選択した速度モードは途中で別の速度モードに切換え可能とするものである。そして、特に低速から高速への速度モードの切換えは、予め設定した所定の条件を満足したときに可能とするものである。所定の条件としては、高速モード切換ボタンのON信号、パイロット弁の下げ側パイロット圧信号、所定のロープ張力信号の3条件が同時にそろうことを必要とする技術が記載されており、上記所定のロープ張力を検出する方法として、過負荷防止装置を介して得られる吊り荷重を利用する技術が記載されている。ロープ張力を条件とするのは、高速作業が可能な所定の軽荷重に制限するためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、過負荷防止装置を介して得られる吊り荷重値は、ウインチの動作に伴なう吊荷の振れ等により変動するため、ウインチ動作中にあって、ロープ張力の条件が高速モードを許容したり、許容しなかったりと判定が変わり、制御のハンチングが起こる場合があった。
【0004】
そこで、本発明は、ウインチ操作レバーのストローク位置に関わりなく、所定の条件を満足した場合に高速モードと低速モードへの切換えを手動により選択することが可能でありながらも、制御のハンチングが起こる恐れの無い可変容量モータを用いた油圧ウインチの速度制御装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明に係るクレーンの油圧ウインチの速度制御方法は、1回転に必要な容量を切換えて供給流量に対する回転数を高速モードと低速モードに切換えることが可能な可変容量モータを用いたクレーンの油圧ウインチにおいて、過負荷防止装置によりウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶し、当該実作用吊上荷重が所定の値よりも小さく、巻下げ操作がなされ、かつ高速モードへの切換を手動により選択したとき、前記可変容量モータが低速モードから高速モードへ切換えられることを特徴としている。
【0006】
この方法によると、過負荷防止装置によりウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶し、当該実作用吊上荷重を高速モードへの切換条件の判定に使用しているので、ウインチ巻下げ動作中にあって、吊上荷重の条件に関し、高速モードを許容したり、許容しなかったりと判定が変わることがなく、制御のハンチングが起こる恐れがないのである。
【0007】
さらに、本願の請求項2の発明に係るクレーンの油圧ウインチの速度制御装置は、1回転に必要な容量を切換えて供給流量に対する回転数を高速モードと低速モードに切換えることが可能な可変容量モータを用いたクレーンの油圧ウインチにおいて、ブーム長さ、伸縮ブーム起伏角度およびブームモーメントから吊上荷重を演算するとともに、ウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶する過負荷防止装置と、 前記ウインチ操作レバーの巻下げ操作を検出する巻下げ操作検出手段と、高速モードと低速モードへの切換を手動により選択可能なモード選択手段と、前記可変容量モータの1回転に必要な容量を切換えるモータ容量切換手段と、からなる油圧ウインチの速度制御装置であって、前記速度制御装置は、前記過負荷防止装置が記憶した実作用吊上荷重が所定の値よりも小さく、前記巻下げ操作検出手段が巻下げ操作を検出し、かつ前記モード選択手段が高速モードに選択されたとき、前記モータ容量切換手段へ高速モード切換信号を出力することを特徴としている。
【0008】
この構成によると、前記過負荷防止装置は、ブーム長さ、ブーム起伏角度およびブームモーメントから吊上荷重を演算するとともに、ウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶しており、当該実作用吊上荷重を高速モードへの切換条件の判定に使用しているので、ウインチ巻下げ動作中にあって、吊上荷重の条件に関し、高速モードを許容したり、許容しなかったりと判定が変わることがなく、制御のハンチングが起こる恐れがないのである
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施の形態に係るクレーンの油圧ウインチの速度制御装置の油圧・電気回路図を示す。
【0010】
1はウインチを駆動するための油圧ポンプ、2は駆動油圧の最高圧力を設定するリリーフ弁、3はパイロット式操作弁、4はカウンタバランス弁、5はウインチドラム駆動用の可変容量モータである。可変容量モータ5は容量制御シリンダ12によってその容量を変化させられるようになっており、容量制御シリンダ12が操作されていない図1の状態では低速モードとなっている。
【0011】
6は前記パイロット式操作弁3と可変油圧モータ5を連絡する巻上側油路であって、前記カウンタバランス弁4が介装されている。7は前記パイロット式操作弁3と可変容量モータ5を連絡する巻下げ側油路である。11は前記巻上側油路6あるいは巻下げ側油路7のうち高圧側の油圧を前記容量制御シリンダ12へ供給するシャトル弁、13はパイロット圧によって切換えられるハイドロ弁である。ハイドロ弁13はパイロット圧が作用していないときは、前記容量制御シリンダ12の伸長側油室14をタンクに連通しており、パイロット圧が作用したときは前記シャトル弁11からの圧力が前記容量制御シリンダ12の伸長側油室14に作用するように切換わる。そのとき、前記可変容量モータ5は高速モードへ切換えられる。
【0012】
21はパイロット油圧ポンプ、22は減圧弁、23はソレノイド切換弁である。24は前記ハイドロバルブ13と前記ソレノイド切換弁23を連絡するパイロット油路であって、ソレノイド切換弁23が通電されたときには、前記パイロット油圧ポンプ21の油圧が前記減圧弁22で減圧されて、前記ハイドロ弁13に作用し、前記ハイドロ弁13が切換えられるようになる。
【0013】
25はウインチ操作レバー、26はパイロット弁、27は前記パイロット式操作弁3の巻下げ側3Aとパイロット弁26を連絡する巻下げ側パイロット油路、28は前記パイロット式操作弁3の巻上げ側3Bとパイロット弁26を連絡する巻上げ側パイロット油路である。
【0014】
30は過負荷防止装置、31はブーム長さ検出器、32はブーム角度検出器、33はブームモーメント検出器、34は前記巻下げ側パイロット油路27の巻下げ圧力検出器であって、巻下げ操作検出手段として機能するものである。過負荷防止装置30は前記ブーム長さ検出器31、ブーム角度検出器32、ブームモーメント検出器33および巻下げ圧力検出器34からの信号により、後述する高速指令信号ライン35に高速指令信号を出力する。
【0015】
41と42はともに高速モード選択スイッチであって、41はキャビンの操作パネルに取付けられたパネルスイッチであり、42は前記ウインチ操作レバー25に取付けられたレバースイッチである。パネルスイッチ41は自己保持型、一方レバースイッチ42は自動復帰型となっており、高速モード選択操作時にその操作の都合で使い分けが可能となっている。43はリレーコイル、44はリレーコイル43により駆動されるリレースイッチ、45はインジケータランプ、46は電源、47は前記ソレノイド切換弁23への出力ラインである。
【0016】
図2は、前記過負荷防止装置30の油圧ウインチの速度制御装置に関係する部分のブロック図である。50は吊上荷重演算部であって、前記ブーム長さ検出器31、ブーム角度検出器32、およびブームモーメント検出器33からのブーム長さL、ブーム角度θ、およびブームモーメントMの各信号を受取り、常時、吊上荷重を演算するものである。55は実作用吊上荷重演算部であって、前記吊上荷重演算部50からの吊上荷重と巻下げ圧力検出器34からの巻下げ操作信号を受取り、実作用吊上荷重を演算している。すなわち、実作用吊上荷重演算部55は、巻下げ操作信号が入った時から巻下げ操作信号が入らなくなるまでの間、巻下げ操作信号が入る直前の吊上荷重を実作用吊上荷重として後述する荷重比較部52に出力するのである。
【0017】
51は制限荷重記憶部であって、所定の値を記憶し、荷重比較部52にその値を出力するものである。所定の値としては、可変容量モータ5を高速モードにして高速巻下げするに適した軽荷重が設定される。荷重比較部52は、前記実作用吊上荷重演算部50から出力された実作用吊上荷重と前記制限荷重記憶部51から出力された値とを比較し、実作用吊上荷重が所定の値よりも小さい場合に後述する出力部53に出力信号を出力するものである。出力部53は、内部にその作動時に前記高速指令信号ライン35を接地側に接続する内蔵スイッチ54を有しており、前記荷重比較部52からの出力信号を受取った時には、当該内蔵スイッチ54を作動させるものである。
【0018】
図3は、上述した油圧ウインチ速度制御装置のウインチ操作レバーの巻下げ側レバーストロークとウインチ速度の関係を表すグラフである。
【0019】
レバーストロークS0からS1までの間はわずかなストロークではあるが不感帯があり、それ以降のストロークではレバーストロークに応じてウインチ速度が増加するよう関係付けられている。低速モードではストロークS1−S2の間ではA−Bの線に沿ってウインチ速度が増加し、ストロークS2−S3の間ではウインチ速度は変化しない。高速モードではストロークS1−S2の間ではA−Dの線に沿ってウインチ速度が増加し、ストロークS2−S3の間ではウインチ速度は変化しない。
【0020】
レバーストロークS1−S3間での低速モードと高速モード相互間の切換が可能であるので、低速モードを表すA−C線と高速モードを表すA−E線にはさまれた領域を破線でハッチングして表している。
【0021】
以下に上述した実施形態の油圧ウインチの速度制御装置の作用を説明する。
(吊上荷重が所定の値より小さい場合)
高速モード選択スイッチ(41あるいは42)が操作されていない状態、即ち低速モード選択時、前記ウインチ操作レバー25を巻下げ側に操作すると、前記パイロット式操作弁3は巻下げ側3Aに切換わり、油圧ポンプ1からの作動油は巻下げ側油路7を経て可変容量モータ5に供給される。この時の可変容量モータ5は低速モード状態であるので、レバーストロークに応じたウインチ速度は図3の低速モードのA−C線で表される関係となる。
【0022】
ウインチ操作レバー25を巻下げ側に操作したときには、前記巻下げ側パイロット油路27にパイロット油圧が発生するので、前記巻下げ圧力検出器34は巻下げ操作信号を前記過負荷防止装置30に出力する。図2に示された過負荷防止装置30内部の実作用吊上荷重演算部55では、巻下げ操作信号の入力により巻下げ操作信号入力直前に吊上荷重演算部50が演算した吊上荷重を実作用吊上荷重として荷重比較部52に出力する。荷重比較部52では実作用吊上荷重が所定の値よりも小さいので、出力部53に出力信号を出力する。出力部53に内蔵された内蔵スイッチ54が操作され高速指令信号ライン35はアースに接続される。
【0023】
この状態で、前記高速モードスイッチ(41あるいは42)が操作されると同時にリレーコイル43に電源46からの電気が流れ、リレースイッチ44がONとなる。電源46から出力ライン47を経て、前記ソレノイド切換弁23へ通電され、当該ソレノイド切換弁23が切換わる。すると、前記パイロット油圧ポンプ21のパイロット油圧がパイロット油路24を経て、前記ハイドロ弁13に加えられる。当該ハイドロ弁13が切換わることにより、前記容量制御シリンダ12の伸長側油室14に巻下げ側油路7の油圧が作用し、可変容量モータ5を高速モードとなる小容量側へ切換える。可変容量モータ5は高速で回転するので、ウインチ速度は高速となるのである。
【0024】
図3に示したグラフで上記の操作を説明すると、低速モードのA−C上の任意の点Pから高速モードのA−E上の点Qへ移ることになる。
【0025】
高速モードでのウインチ巻下げ操作中は、ウインチ操作レバー25の巻下げ側への操作を継続している限り、高速指令信号ラインは内蔵スイッチがON状態を維持するので、通電状態であるリレーコイル43の駆動が維持され、リレースイッチ44のON状態が維持される。すなわち、図2に示された過負荷防止装置30内部の吊上荷重演算部50で演算される吊上荷重が吊荷の振動等で変動しても、実作用吊上荷重演算部55は巻下げ操作信号が入力された直前の吊上荷重を実作用吊上荷重として荷重比較部52に出力しているので、荷重比較部52は継続して出力信号を出力し、出力部53は内蔵スイッチ54のON状態を維持する。そのため、高速指令信号ライン35の切換わりに伴なうハンチングを起こす恐れがないのである。
【0026】
高速モードから低速モードへの切換は、ON状態にある高速モード切換スイッチ(41あるいは42)をOFF側に操作することにより行うことが可能である。すなわち、高速モード切換スイッチ(この場合41および42の両方)がOFF状態となると、前記出力ライン47には電源46からの電気が流れないので、前記ソレノイド切換弁23はパイッロット油圧ポンプ21からのパイロット圧力を遮断し、前記ハイドロ弁13は巻下げ側油路7の油圧を容量制御シリンダ12の伸長側油室14に加えなくなる。すると、可変容量モータ5は低速モード、即ち大容量となり低速で回転することとなる。
【0027】
以上のように、高速モードから低速モードへの切換は、過負荷防止装置の高速指令信号ライン35の状態に関係無く切換可能である。言い換えると、ウインチ操作レバー25の操作の有無および吊上荷重に関係なく切換可能となっている。
【0028】
なお、上述の操作は、ウインチ操作レバー25を巻下げ側に操作した後、高速モード選択スイッチ(41あるいは42)選択操作する場合を説明したが、先に高速モード選択スイッチを選択操作しておいてから、ウインチ操作レバー25を巻下げ側に操作した場合は、ウインチ操作レバー25の操作後すぐに、前記高速指令信号ライン35に電源46の電気が流れ、上述したのと同様に高速モードでのウインチの運転が行われる。すなわち、図3のグラフで言うと、高速モードを表すA−Eの線に沿ってのウインチ操作が行われることとなるのである。
(吊上荷重が所定の値より大きい場合)
高速モード選択スイッチ(41あるいは42)が操作されていない状態では、レバーストロークに応じたウインチ速度は図3の低速モードのA−C線で表される関係となる点は上述した吊上荷重が所定の値より小さい時と同じである。
【0029】
ウインチ操作レバー25を巻下げ側に操作したとき、図2に示された過負荷防止装置30内部の荷重比較部52では実作用吊上荷重が所定の値よりも大きいので、出力部53に出力信号を出力しない。出力部53に内蔵された内蔵スイッチ54は操作されず、高速指令信号ライン35はアースに接続されないままである。
【0030】
この状態で、前記高速モードスイッチ(41あるいは42)が操作されてもリレーコイル43に電源46からの電気が流れないので、リレースイッチ44はOFFのままである。したがって、前記ソレノイド切換弁23に通電されることがないので、可変容量モータ5は高速モードに切換られることはない。
【0031】
これにより、大きな吊上荷重かつ高速モードでの巻下げ操作が防止されるので、異常な高圧の発生による可変容量モータ5の損傷等の不具合発生を防止することができるのである。
【0032】
また、低速モードでのウインチ巻下げ操作中は、ウインチ操作レバー25の巻下げ側への操作を継続している限り、高速指令信号ライン35は内蔵スイッチ54がOFF状態を維持するので、前記リレースイッチ44のOFF状態が維持される。すなわち、図2に示された過負荷防止装置30内部の吊上荷重演算部50で演算される吊上荷重が吊荷の振動等で変動しても、実作用吊上荷重演算部55は巻下げ操作信号が入力された直前の吊上荷重を実作用吊上荷重として荷重比較部52に出力しているので、荷重比較部52は継続して出力信号を出力せず、出力部53は内蔵スイッチ54のOFF状態を維持する。そのため、高速モード切換スイッチ(41あるいは42)が仮にON状態であっても、高速指令信号ライン35の切換わりに伴なうハンチングを起こす恐れがないのである。
【0033】
【発明の効果】
以上の如く構成し作用するものであるから、本願請求項1の発明のクレーンの油圧ウインチの速度制御方法によると、過負荷防止装置によりウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶し、当該実作用吊上荷重を高速モードへの切換条件の判定に使用しているので、ウインチ巻下げ動作中にあって、吊上荷重の条件に関し、高速モードを許容したり、許容しなかったりと判定が変わることがなく、制御のハンチングが起こる恐れがないのである。
【0034】
また、本願請求項2の発明のクレーンの油圧ウインチの速度制御装置によると、前記過負荷防止装置は、ブーム長さ、ブーム起伏角度およびブームモーメントから吊上荷重を演算するとともに、ウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶しており、当該実作用吊上荷重を高速モードへの切換条件の判定に使用しているので、ウインチ巻下げ動作中にあって、吊上荷重の条件に関し、高速モードを許容したり、許容しなかったりと判定が変わることがなく、制御のハンチングが起こる恐れがないのである
このように、本願発明は過負荷防止装置が演算する吊上荷重は吊荷の振動等により見かけ上変化するが、実際にはクレーンが一度吊り上げた吊上荷重は吊荷を下すまで変化しない点に注目したもので、ウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶し、速度制御に利用するものである。それにより、可変容量モータを使用した油圧ウインチの安定した速度制御が可能となったものである。したがって、その実用的価値は高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の発明の実施の形態に係るクレーンの油圧ウインチの速度制御装置の油圧・電気回路である。
【図2】過負荷防止装置の油圧ウインチの速度制御装置に関係する部分のブロック図である。
【図3】レバーストロークとウインチ速度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ、2 リリーフ弁、3 パイロット式操作弁、4 カウンタバランス弁、5 可変容量モータ、6 巻上側油路、7 巻下側油路、11 シャトル弁、12 容量制御シリンダ、13 ハイドロ弁、14 伸長側油室、21パイロット油圧ポンプ、22 減圧弁、23 ソレノイド切換弁、24 パイロット油路、25 ウインチ操作レバー、26 パイロット弁、27 巻下側パイロット油路、28 巻上側パイロット油路、30 過負荷防止装置、31 ブーム長さ検出器、32 ブーム角度検出器、33 ブームモーメント検出器、34 巻下げ圧力検出器、35 高速指令信号ライン、41 42 高速モード選択スイッチ、43 リレーコイル、44 リレースイッチ、45 インジケータランプ、46 電源、47 出力ライン、50 吊上荷重演算部、51 制限荷重記憶部、52 荷重比較部、53 出力部、54 内蔵スイッチ、55 実作用吊上荷重演算部

Claims (2)

  1. 1回転に必要な容量を切換えて供給流量に対する回転数を高速モードと低速モードに切換えることが可能な可変容量モータを用いたクレーンの油圧ウインチにおいて、
    過負荷防止装置によりウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶し、当該実作用吊上荷重が所定の値よりも小さく、巻下げ操作がなされ、かつ高速モードへの切換を手動により選択したとき、前記可変容量モータが低速モードから高速モードへ切換えられることを特徴とするクレーンの油圧ウインチの速度制御方法。
  2. 1回転に必要な容量を切換えて供給流量に対する回転数を高速モードと低速モードに切換えることが可能な可変容量モータを用いたクレーンの油圧ウインチにおいて、
    ブーム長さ、ブーム起伏角度およびブームモーメントから吊上荷重を演算するとともに、ウインチ操作レバーの巻下げ操作開始直前に演算した吊上荷重を巻下げ操作終了時まで実作用吊上荷重として記憶する過負荷防止装置と、
    前記ウインチ操作レバーの巻下げ操作を検出する巻下げ操作検出手段と、
    高速モードと低速モードへの切換を手動により選択可能なモード選択手段と、
    前記可変容量モータの1回転に必要な容量を切換えるモータ容量切換手段と、からなる油圧ウインチの速度制御装置であって、
    前記速度制御装置は、前記過負荷防止装置が記憶した実作用吊上荷重が所定の値よりも小さく、前記巻下げ操作検出手段が巻下げ操作を検出し、かつ前記モード選択手段が高速モードに選択されたとき、前記モータ容量切換手段へ高速モード切換信号を出力することを特徴とするクレーンの油圧ウインチの速度制御装置。
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