JP2012109636A - 電子装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品と相手部材とをポーラス状の貴金属よりなる金属導体を介して機械的に接合してなる電子装置において、金属導体の強度を適切に向上できるようにする。
【解決手段】電子部品10と、電子部品10と機械的に接続される相手部材20と、電子部品10および相手部材20の間に介在し当該両者10、20を機械的に接続するものであって空孔33を有するポーラス状をなすAgなどの貴金属よりなる金属導体30と、を備え、金属導体30は、その端面31が電子部品10および相手部材20の間隙の端部より露出しており、金属導体30の端面31側から内部に向かって、金属導体30を機械的に補強するポリイミドなどの補強樹脂60が、金属導体30の空孔33に含浸されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品と相手部材とをポーラス状の貴金属よりなる金属導体を介して機械的に接合してなる電子装置、および、そのような電子装置の製造方法に関する。
この種の一般的な電子装置としては、発熱するICチップやパワー素子などの電子部品と、配線基板やリードフレームなどの相手側部材とを、接合材を介して機械的に接続し、さらに、これらをモールド樹脂で封止してなるものが提案されている。
ここで、接合材としては、一般的には、はんだが挙げられるが、近年のPb(鉛)フリー化により、Pbを含有しないPbフリーはんだが用いられてきている。しかし、電子部品によっては、その使用温度がたとえば200℃以上の高温に達することもあり、このような高温使用に耐えるPbフリーはんだは、現状では見つかっていない。
これに対して、従来では、特許文献1に記載されているように、電子部品と相手部材とを、接合材としてのポーラス状の貴金属よりなる金属導体を介して、機械的に接合したものが提案されている。この金属導体は、具体的にはAg粒子と有機材料とよりなる混合材を焼結させることによって形成されたものであり、焼結されたAg粒子間に空孔が存在し、ポーラス状とされたものである。
特開2008−147469号公報 特開2003−124406号公報
ところで、この種の電子装置において、電子部品としては大規模集積回路を有するICチップやパワー素子などが用いられる。ここで、近年、いずれの電子部品においてもパワー密度が上昇し、その発熱量も増大する傾向にあり、放熱のためには高い熱伝導率を持った接合材が必要になっている。
そこで、本発明者は、上記特許文献1に記載のように、電子部品と相手部材とをポーラス状の金属導体を介して機械的に接合した構成について検討を行った。この金属導体は、熱伝導率が高く、特にAgは最も熱伝導率が高い(たとえば420W/mK)。そして、このような金属を焼結させて金属結合で接合したものは、高熱伝導率を得るには好ましいものである。
しかし、このような接合材としてのポーラス状の金属導体は、金属結合による高熱伝導率は実現できるが、その金属結合は金属粒子間の結合であり、当該粒子同士の接合面が小さいため、機械的に脆いという問題がある。
そこで、この機械的脆さの問題に対して、本発明者は、モールド樹脂による接合部の封止という一般な手法を適用することを考えた。この手法は、被封止物の表面に、モールド樹脂と被封止物との密着性を確保するポリイミドなどよりなるプライマーを塗布し、このプライマーを介して被封止物をモールド樹脂で被覆するものである。
つまり、この手法を採用することで、電子部品と相手部材との接合部において、金属導体がモールド樹脂で封止されることになる。そして、各部材間の線膨張係数の差によって発生する金属導体の歪みを、モールド樹脂で拘束することによって、金属導体の機械的な脆さを補い、信頼性の向上が期待できる。しかしながら、この場合には、次のような問題が生じる。
この場合、電子部品と相手部材との間隙の端部より金属導体の端面が露出するため、この金属導体の端面も、上記プライマーを介してモールド樹脂で封止されることとなる。ここで、金属導体は上述のようにAg等の貴金属より構成するが、一般的に貴金属材料は疎水性であるため、モールド樹脂や上記プライマーとの密着性が低い。
そのため、金属導体による接合部をモールド樹脂で封止したとしても、金属導体とモールド樹脂およびプライマーとが剥離して、上記したモールド樹脂による拘束の効果が得られない可能性が大きくなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電子部品と相手部材とをポーラス状の貴金属よりなる金属導体を介して機械的に接合してなる電子装置において、金属導体の強度を適切に向上できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電子部品(10)と、電子部品(10)と機械的に接続される相手部材(20)と、電子部品(10)および相手部材(20)の間に介在し当該両者(10、20)を機械的に接続するものであって空孔(33)を有するポーラス状をなす貴金属よりなる金属導体(30)と、を備え、金属導体(30)は、その端面(31)が電子部品(10)および相手部材(20)の間隙の端部より露出しており、電子部品(10)、相手部材(20)および金属導体(30)の端面(31)はモールド樹脂(40)により封止されており、さらに、金属導体(30)の端面(31)とモールド樹脂(40)との間には、金属導体(30)の端面(31)とモールド樹脂(40)との密着性を確保するためのプライマー(50)が介在しており、金属導体(30)の端面(31)側から内部に向かって、金属導体(30)よりもプライマー(50)との密着強度が高い樹脂よりなり金属導体(30)を機械的に補強する補強樹脂(60)が、金属導体(30)の空孔(33)に含浸されていることを特徴とする。
それによれば、補強樹脂(60)が金属導体(30)の空孔(33)に含浸され、そのアンカー効果により補強樹脂(60)は金属導体(30)の内部に保持されるため、金属導体(30)の機械的強度の適切な向上が可能となる。
また、請求項1に記載の発明では、モールド樹脂(40)で封止する構造において、プライマー(50)が塗布される金属導体(30)の端面(31)には、金属導体(30)よりもプライマー(50)との密着強度が高い補強樹脂(60)が存在するため、プライマー(50)と金属導体(30)との密着性も確保される。それゆえ、モールド樹脂(40)による金属導体(30)の拘束が適切に実現されることから、金属導体(30)に発生する歪みが抑制され、信頼性の向上につながる。
また、請求項1に記載の発明では、プライマー(50)と補強樹脂(60)とは、同じ樹脂よりなるので、構成の簡素化が図れる。
さらに、請求項1に記載の発明では、補強樹脂(60)の含浸前の状態における金属導体(30)は、その任意の断面において、金属導体(30)を構成する金属粒子(32)の最長部の寸法を金属粒子径、金属導体(30)中の空孔(33)の最長部の寸法を空孔径、当該断面の全面積に対する空孔(33)の面積の占める割合を空孔率としたとき、金属粒子径が0.1〜30μm、空孔径が0.1〜50μm、空孔率が5〜40%となっているものであり、補強樹脂(60)が含浸された状態における金属導体(30)においては、金属粒子(32)は、厚さ20nm〜5μmの補強樹脂(60)で被覆されていることが好ましい。これは、本発明者の行ったSEM(走査型電子顕微鏡)による観察により、確認されている。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電子装置において、金属導体(30)はAgよりなり、プライマー(50)および補強樹脂(60)はポリイミドよりなり、補強樹脂(60)における金属導体(30)の端面(31)から内部に向かって含浸されている部分の深さを含浸深さとしたとき、この含浸深さが30μm以上であることを特徴とする。
本発明は、実験的に見出したものであり(たとえば後述の図5参照)、補強樹脂(60)の含浸深さを30μm以上とすれば、金属導体(30)のプライマー(50)との密着強度が十分なものとなる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の電子装置において、金属導体(30)の端面(31)上におけるプライマー(50)の厚さは、0.2〜3.0μmであることを特徴とすることが好ましい。
それによれば、プライマー(50)を介したモールド樹脂(40)と金属導体(30)との適切な密着強度を実現できる。ここで、プライマー(50)の厚さが当該範囲を外れると、当該密着強度が低下する。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電子装置において、モールド樹脂(40)のヤング率は、電子部品(10)のヤング率の1/2〜2倍であり、補強樹脂(60)のヤング率は、モールド樹脂(40)のヤング率の1/100〜1/10倍であることが好ましい。
請求項5に記載の発明では、電子部品(10)と電子部品(10)と機械的に接続される相手部材(20)とを、空孔(33)を有するポーラス状をなす貴金属よりなる金属導体(30)を介して機械的に接続し、続いて、電子部品(10)および相手部材(20)の間隙の端部より露出する金属導体(30)の端面(31)に、樹脂(60)とこの樹脂を希釈する希釈剤とよりなるペースト(70)を塗布し、その後、金属導体(30)の周囲の雰囲気を、大気圧未満であって且つ希釈剤の蒸気圧以下まで減圧することにより、金属導体(30)の空孔(33)にペースト(70)を侵入させつつ空孔(33)内の前記希釈剤を蒸発させて除去して、金属導体(30)の端面(31)側から内部に向かって、樹脂(60)が空孔(33)に含浸された状態としつつ、金属導体(33)において、樹脂(60)よりも内部側を樹脂(60)で封止して、樹脂(60)よりも内部側を金属導体(60)の外側よりも低圧とし、金属導体(60)の外側から内部側に向かって圧縮応力がかかる状態とすることを特徴とする。
空孔(33)内に希釈剤が残ると、金属導体(30)の機械的強度の劣化の原因となるが、本製造方法によれば、空孔(33)内の希釈剤が蒸発して除去されるので、そのような不具合を回避できる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の製造方法において、相手部材(20)のうち金属導体(30)の端面(31)の外側に位置する部位に、ペースト(70)を溜める溝(21)を形成しておき、その後、溝(21)にペースト(70)を溜めるように、ペースト(70)の塗布を行うことを特徴とする。
それによれば、最終的にモールド樹脂(40)で封止するものであって、ペースト(70)がプライマー(50)と同じ樹脂よりなるものである場合、このペースト(70)の金属導体(30)への含浸によるプライマー(50)の厚さ減少が懸念されるが、溝(21)にペースト(70)を溜めることでペースト(70)の量は、塗布時に十分な量となるので、当該含浸後のプライマー(50)の厚さは十分に確保される。つまり、本製造方法は、上記請求項6のようなプライマー(50)の厚さを適切に確保した電子装置を製造する場合に用いて好適である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略断面図である。 図1に示される電子装置の製造方法を示す工程図である。 第1実施形態におけるせん断強度の測定方法を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は概略断面図である。 プライマーの膜厚とせん断強度との関係を示す図である。 補強樹脂の含浸深さを変えていったときの測定温度とせん断強度との関係を示す図である。 補強樹脂の含浸前の状態における金属導体の内部を示す概略断面図である。 金属導体の端面のSEMによる顕微鏡写真であり、(a)は補強樹脂が含浸していない状態、(b)は補強樹脂が十分に含浸している状態を示す。 金属導体の内部を示す概略断面図であり、(a)は補強樹脂が含浸していない状態、(b)は補強樹脂が十分に含浸している状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る電子装置の製造方法を示す工程図である。 本発明の第3実施形態に係る電子装置の製造方法を示す工程図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略断面構成を示す図である。本実施形態の電子装置は、大きくは、電子部品10と相手部材20とこれら両部材10、20を機械的に接続する金属導体30と、これら各部材10〜30を封止するモールド樹脂40とを備えて構成されている。
電子部品10は、特に限定するものではないが、典型的には、大規模集積回路を有するICチップや、パワートランジスタなどのパワー素子などの駆動時の発熱量が大きく放熱が必要な部品などが挙げられる。
相手部材20は、電子部品10と機械的に接続されるものであれば特に限定しないが、具体的には、一般的なリードフレームやヒートシンクなど、あるいは、プリント基板、セラミック基板などの配線基板などが挙げられる。
金属導体30は、電子部品10と相手部材20との間に介在しており、この金属導体30を介して電子部品10と相手部材20とは機械的に接続され、当該両者10、20は固定されている。
また、金属導体30は導体であり、熱伝導性に優れたものであるため、電子部品10と相手部材20とは、金属導体30を介して電気的に接続されて信号のやり取りが可能となっており、さらに、熱的に接続されて電子部品10から相手部材20への放熱が可能となっている。
この金属導体30は貴金属よりなり、その内部に空孔33(後述の図6、図8参照)を有するポーラス状をなしている。具体的には、貴金属よりなる金属導体30としては、Ag、Au、Cu、Pt、Pdなどの1種または2種以上の貴金属が主成分とされているものであり、具体的には、当該貴金属が全体の50重量%以上のものである。
このような金属導体30は、貴金属のナノ粒子と有機材料とよりなる混合材を焼結させることによって形成されたものであり、焼結された金属粒子32(後述の図6、図8参照)の間に空孔33が存在し、ポーラス状とされたものである。ここでは、金属導体30は、Agのナノ粒子が焼結されたものとしている。
また、図1に示されるように、金属導体30の端面31は、金属導体30のうち電子部品10と接触する面および相手部材20と接触する面の間に位置する側面31であるが、この金属導体30の端面31は、電子部品10および相手部材20の間隙の端部より露出している。
そして、本実施形態では、電子部品10、相手部材20および金属導体30の端面31が、モールド樹脂40により被覆されて封止されている。このモールド樹脂40は、一般的な電子装置の分野でモールド材料として用いられるエポキシ樹脂などよりなり、金型成形や塗布・硬化などにより形成される。
ここで、金属導体30の端面31とモールド樹脂40との間には、これら両者31、40の密着性を確保するためのプライマー50が介在している。ここでは、さらに、電子部品10および相手部材20とモールド樹脂40との間にもプライマー50が介在し、モールド樹脂40との密着性を確保している。
このプライマー50は、電子部品10、相手部材20および金属導体30よりもモールド樹脂40との密着強度が大きい樹脂よりなり、そのような樹脂としては、たとえばポリイミドやポリアミドなどが挙げられる。そして、これら樹脂をNMP(n−メチルピロリドン)などの希釈剤で希釈してなるペーストを、塗布・乾燥することにより、プライマー50の配置が行われる。
また、金属導体30においては、図1に示されるように、金属導体30の端面31側から内部に向かって、補強樹脂60が含浸されている。具体的には、金属導体30は内部に空孔33を有するポーラス状のものであることから、補強樹脂60は金属導体30の空孔33に含浸されている。また、補強樹脂60は、端面31に開口する空孔33にも含浸されることから、当該端面31にも露出して存在することはもちろんである。
この補強樹脂60は、金属導体30の空孔33を埋めることにより、金属導体30を機械的に補強するものである。また、ここでは、補強樹脂60は、金属導体30よりもプライマー50との密着強度が高い樹脂よりなる。このような補強樹脂60としては、たとえばポリイミドやポリアミドなどが挙げられる。
ここでは、プライマー50と補強樹脂60とは同じ樹脂よりなる。具体的には、これら両部材50、60はポリイミドよりなる。なお、それ以外にも、たとえばプライマー50がポリイミドで補強樹脂60がポリアミドの場合や、プライマー50がポリアミドで補強樹脂60がポリイミドの場合であってもよいことはもちろんである。
次に、図2を参照して、本実施形態の電子装置の製造方法について述べる。図2は、図1に示される電子装置の製造方法を示す工程図である。
まず、図2(a)に示されるように、電子部品10と相手部材20とを、金属導体30を介して機械的に接続する。具体的には、Agのナノ粒子と有機溶剤とよりなるペーストを、相手部材20の表面に塗布し、そのペースト上に電子部品10を搭載した後、たとえば200〜400℃程度でペーストを焼結させることで当該接続を行う。
続いて、図2(b)に示されるように、プライマー50および補強樹脂60の材料であるポリイミドと当該ポリイミドの希釈剤としてのNMPよりなるペースト70を、電子部品10、相手部材20および金属導体30の端面31にディスペンス法などによって塗布する。
その後、このものを減圧雰囲気に放置することにより、金属導体30の内部の空孔33も減圧状態となることから、金属導体30の端面31に位置するペースト70が、金属導体30の内部すなわち金属導体30の空孔33に侵入していく。その後、加熱などによりペースト70中の希釈剤を除去する。
これにより、図2(c)に示されるように、電子部品10の表面上、相手部材20の表面上および金属導体30の端面31上に位置しこれら面を被覆するポリイミドの層として、プライマー50が形成されるとともに、金属導体30の端面31から内部に渡って含浸されたポリイミドの層として、補強樹脂60が形成される。その後は、モールド樹脂40による封止を行えば、本電子装置ができあがる。
ところで、本実施形態によれば、補強樹脂60が金属導体30の空孔33に含浸され、その空孔33に入り込んでいるというアンカー効果により、補強樹脂60は金属導体30の内部に保持される。そして、空孔33が補強樹脂60で埋められるため、金属導体30の機械的強度が適切に向上する。
また、本実施形態では、モールド樹脂40で接合部を封止する構造において、プライマー50が塗布される金属導体30の端面31に、補強樹脂60が存在するため、プライマー50と金属導体30との密着性も確保される。それゆえ、モールド樹脂40による金属導体30の拘束が適切に実現されることから、金属導体30に発生する歪みが抑制され、信頼性の向上につながる。
また、本実施形態では、上述のように、プライマー50と補強樹脂60とを、ともに同じポリイミドより構成し、同じ樹脂よりなるものとしているので、構成の簡素化が図れるし、上記製造方法のように、プライマー50および補強樹脂60の形成工程を一括して行えるので、製造工程の簡略化などの効果も期待できる。
なお、プライマー50と補強樹脂60とが異なる樹脂の場合には、これら両者50、60の形成を別々の工程で行ってもよい。たとえば図2(a)の状態のものに対して、金属導体30の端面31に、補強樹脂60となるペーストを塗布し、これを含浸させた後、プライマー50となるペーストの塗布を行い、これらペーストの乾燥を行えばよい。
次に、本実施形態の構成や上記効果等について、本発明者が行った実験や観察等の結果に基づいて、より詳細に述べることとする。なお、以下に述べる実験や観察は、金属導体30をAgよりなるものとし、プライマー50および補強樹脂60を同じポリイミドよりなるものとした場合について行ったものである。
まず、プライマー50と金属導体30との密着性について、金属導体30における補強樹脂60の含浸深さと当該密着強度との関係について調査した。ここで、上記図1に示されるように、当該含浸深さdは、補強樹脂60における金属導体30の端面31から内部に向かって含浸されている部分の深さdである。
また、プライマー50と金属導体30との密着強度は、図3に示されるようなせん断強度とした。図3は、このせん断強度の測定方法を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は概略断面図である。この図3に示される方法は、プリンカップせん断試験と呼ばれているものである。
このせん断試験は、具体的には、リードフレーム80上に、含浸深さdにて補強樹脂60が含浸された金属導体30を形成し、その上にプライマー50を所定厚さで形成し、そのプライマー50の上に、プリンカップ形状のモールド樹脂40を形成し、このモールド樹脂40に対して、図3(a)中の白抜き矢印方向からせん断応力を加え、せん断強度を測定するものである。
ここで、装置としてはプッシュプルゲージを用い、測定条件は、速度:5mm/分、温度:室温、150℃、200℃、250℃とした。また、プライマー50を介してモールド樹脂40と金属導体30とが接触している面のサイズ、具体的には、プリンカップ状のモールド樹脂40の下底である円形面のサイズは、φ3mmとした。
このせん断試験においては、まずプライマー50の厚さを規定しておく必要がある。プライマー50は薄すぎても厚すぎても、被封止物とモールド樹脂40との密着強度が不十分となる。そのため、高い密着強度を安定して実現する厚さにて、プライマー50を形成し、せん断試験を行うことが必要である。
そこで、このせん断試験によって、最適なプライマー50の厚さを求めた。具体的には、図3(b)において補強樹脂60の含浸を行わず補強樹脂60を持たない金属導体30を用い、この金属導体30に対して、プライマー50の厚さを変えて、せん断試験を行った。その試験結果を図4に示す。
図4は、プライマー50の膜厚(単位:μm)とせん断強度(単位:MPa)との関係を示す図である。なお、この図4中の黒丸プロットは平均値、当該黒丸プロットの上に位置する太線のプロットは最大値、下に位置する太線のプロットは最小値である。
この図4から、プライマー50の厚さが0.2〜3.0μmであれば、当該密着強度が十分な大きさで安定して確保されるが、プライマー50の厚さが0.2μm未満あるいは3.0μmよりも大きくなると、当該密着強度が低下することがわかる。
つまり、この図4の結果から、上記図1に示される本電子装置においては、金属導体30の端面31上におけるプライマー50の厚さは0.2〜3.0μmであることが好ましいと言える。
こうして、このせん断試験においては、プライマー50の厚さを0.2〜3.0μmとし、補強樹脂60の含浸深さdを変えながら、上記した測定条件にて測定を行った。ここで、含浸深さdについては、含浸させるときの減圧の度合や含浸の時間を変えることで、変えていった。この測定結果を図5に示す。
図5は、補強樹脂60の含浸深さdを変えていったときの測定温度(単位:℃)とせん断強度(単位:MPa)との関係を示す図である。ここで、含浸深さdは3μm、10μm、30μmの場合を示している。図5に示されるように、含浸深さdが大きくなるほど、せん断強度すなわちプライマー50と金属導体30との密着強度が大きくなることがわかる。
また、各測定について、せん断による破壊点を調べたところ、含浸深さdが3μmの場合および10μmの場合は、いずれも金属導体30とプライマー50との界面が破壊点であったのに対し、含浸深さdが30μmの場合は、当該界面では破壊せず、破壊点はモールド樹脂40であった。つまり、含浸深さdが30μm以上であれば、金属導体30とプライマー50との界面における両者30、50の密着強度の向上度合は飽和しているものと推定される。
このように、補強樹脂60の含浸深さdを30μm以上とすれば、プライマー50と金属導体30との密着強度が十分に確保され、モールド樹脂40による金属導体30の拘束が適切に実現される。なお、補強樹脂60の含浸深さdが30μm以上であることとは、補強樹脂60が金属導体30の内部全体に含浸されている場合も含むものであることはもちろんである。
次に、本実施形態における金属導体30の具体的なポーラス形状および補強樹脂60の具体的な含浸状態について、SEMによる観察を行った結果を、図6、図7および図8に示す。
図6は、補強樹脂60の含浸前の状態における金属導体30について、その任意の断面をSEM像に基づいて模式的に示した概略断面図である。この図6に示されるように、金属導体30を構成するAgよりなる金属粒子32が金属結合によって接合されるとともに、各粒子32間に空孔33が存在する。
ここで、図6に示されるように、金属粒子32の最長部の寸法32aを金属粒子径32a、金属導体30中の空孔33の最長部の寸法33aを空孔径33a、当該断面の全面積に対する空孔33の面積の占める割合を空孔率とする。このとき、本発明者のSEM観察によれば、金属粒子径32aが0.1μm以上30μm以下、空孔径33aが0.1μm以上50μm以下、空孔率が5%以上40%以下となっている。
図7は、金属導体30の端面31のSEMによる顕微鏡写真であり、(a)は補強樹脂60が含浸していない状態、(b)は補強樹脂60が十分に含浸している状態、具体的には上記含浸深さが30μm以上の状態を示す。図7(a)では金属粒子32としてのAg粒子の形状が確認されるが、図7(b)では当該Ag粒子が補強樹脂60としてのポリイミドで被覆されている様子が確認される。
図8は、金属導体30の内部をSEM像に基づいて模式的に示した概略断面図であり、(a)は補強樹脂60が含浸していない状態、(b)は補強樹脂60が十分に含浸している状態、具体的には上記含浸深さが30μm以上の状態を示す。
図8(a)では金属粒子32の表面には補強樹脂60は存在しないが、図8(b)では金属粒子32の表面は補強樹脂60で被覆されている。ここで、SEM観察によれば、上記含浸深さが30μm以上の状態では、金属粒子32は、厚さtが20nm〜5μmのポリイミドよりなる補強樹脂60で被覆されている。
また、本実施形態における補強樹脂60について、さらに述べると、モールド樹脂40のヤング率は、電子部品10のヤング率の1/2倍以上2倍以下であり、且つ、補強樹脂60のヤング率は、モールド樹脂40のヤング率の1/100倍以上1/10倍以下であることが好ましい。
このヤング率の一例をあげると、本実施形態のモールド樹脂40は、常温でのヤング率が100〜330GPa程度のエポキシ樹脂であり、この値は、シリコン半導体よりなる電子部品10のヤング率の1/2〜2倍である。また、補強樹脂60は、常温でのヤング率が1〜33GPa程度であり、これは、モールド樹脂40のヤング率の1/100〜1/10倍の値である。
また、塗布時における補強樹脂60つまり上記図2におけるペースト70の粘度としては、上記含浸を適切に行う上で、常温で0.05〜15Pa・s程度が望ましい。このようなペースト70としては、日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社製のポリイミド材料であるPIX1400(商品名):粘度:1.1Pa・s、このPIX1400のNMPによる希釈品:粘度:0.05Pa・s、PIX3400(商品名):粘度:13.0Pa・s、PIX6400(商品名):粘度:0.1Pa・sが挙げられる。そして、これらについては、いずれも上記した本実施形態の効果が確認された。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子装置の製造方法を示す工程図である。具体的には、図9は補強樹脂60の含浸工程を示すもので、当該工程中の各ワークを断面的に示している。ここでは、上記図2に示した第1実施形態の製造方法との相違点を中心に述べる。
本製造方法においても、まず、図9(a)に示されるように、電子部品10と相手部材20とを、上記同様に金属導体30を介して機械的に接続した後、プライマー50および補強樹脂60の材料であるポリイミドと希釈剤としてのNMPよりなるペースト70を、電子部品10、相手部材20および金属導体30の端面31に塗布する。
その後、このものを減圧雰囲気に放置して補強樹脂60の含浸を行うが、本製造方法では、金属導体30の周囲の雰囲気を、大気圧未満且つペースト70における希釈剤の蒸気圧以下まで減圧する。つまり、本製造方法における希釈剤の蒸気圧は大気圧より小さいものとする。
それにより、金属導体30の空孔33にペースト70を侵入させつつ、空孔33内のペースト70中の希釈剤を蒸発させて除去する。ここで、蒸発した希釈剤は、図9(a)中の矢印に示されるように、ペースト70を通って外部に排出されていく。
たとえば、希釈剤がNMPの場合、その蒸気圧は20℃で0.039kPaであり、大気圧0.1MPaよりも小さい。本製造方法では、NMPの蒸気圧以下とすることで空孔33内の空気や希釈剤が脱気されるため、より深くまで補強樹脂60が含浸され、また、NMPを効果的に揮発・除去することができる。
ここで、このペースト70中の希釈剤の一般的な除去方法としては、たとえば200℃程度で加熱して蒸発させる方法がある。しかし、この場合、ペースト70の外面近くの希釈剤は蒸発するものの、金属導体30内部の奥深い位置では希釈剤の蒸発が不十分になる可能性がでてくる。
そして、金属導体30の内部において希釈剤が空孔33に残ると、金属導体30の強度劣化の原因となる。たとえばNMPは水分を吸収しやすいため、当該強度劣化を引き起こしやすい。その点、本製造方法によれば、金属導体30内部の奥深い空孔33においても、十分に希釈剤としてのNMPが除去されるため、そのような強度劣化を防止することが可能となる。
また、希釈剤の除去が終わり、補強樹脂60が乾燥して含浸工程が終了した時点では、図9(b)に示されるように、補強樹脂60およびプライマー50が形成される。ここで、金属導体30の内部と外部は、補強樹脂60によって遮断された形となる。
つまり、金属導体30において、補強樹脂60よりも内部の空孔33は補強樹脂60によって封止された状態となるため、この状態のワークを大気中に置いたとき、当該空孔33の圧力は、補強樹脂60よりも外側の大気圧よりも低圧となる。
そのため、上記内部の空孔33の圧力と大気圧との圧力差によって、図9(b)中の白抜き矢印に示されるように、金属導体30に対して圧縮応力が加わる。すると、結果的に、金属導体30は、この圧縮応力により拘束された状態となり、金属導体30の歪み抑制および信頼性向上の点で好ましい状態が実現される。
つまり、この含浸工程では、補強樹脂60が空孔33に含浸された状態としつつ、金属導体33における補強樹脂60よりも内部側を補強樹脂60で封止して、金属導体60における補強樹脂60よりも内部側を金属導体60の外側よりも低圧とし、金属導体60の外側から内部側に向かって圧縮応力がかかる状態とするのである。
なお、こうして含浸工程が完了した後は、本実施形態においても、モールド樹脂40による封止を行えば、上記図1に示したような電子装置ができあがる。
また、本実施形態においても、プライマー50と補強樹脂60とが異なる樹脂の場合などには、上述したように当該両者50、60の形成を別々の工程で行ってもよいが、この場合、上記した希釈剤の蒸気圧以下の減圧については、補強樹脂60となるペーストの塗布後、これを含浸させるときに適用すればよい。そして、補強樹脂60の含浸後に、一般的な方法と同様の方法にて、プライマー50の形成を行えばよい。
また、本実施形態において補強樹脂60となるペースト70については、補強樹脂60となる樹脂とその希釈剤が含有されたものであればよく、上記したポリイミドとNMPとの組み合わせに限定されるものではない。たとえば、補強樹脂60としてはポリイミドやポリアミドなどから選択されたものとし、希釈剤としてはNMP以外の有機溶剤であってもよい。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態に係る電子装置の製造方法を示す工程図であり、(b)は(a)中の溝21の拡大図である。具体的には、図10はプライマー50および補強樹脂60となるペースト70の塗布工程を示すもので、当該工程中のワークを断面的に示している。
本製造方法は、プライマー50と補強樹脂60とが同じ樹脂よりなり、これらプライマー50および補強樹脂60を同じペースト70より形成する場合において、上記各実施形態の製造方法と組み合わせて適用可能なものであるが、ここでは、上記第1実施形態の製造方法との相違点を中心に述べる。
図10に示されるように、本製造方法では、相手部材20のうち金属導体30の端面31の外側に位置する部位に、ペースト70を溜める溝21を形成しておく。そして、その後、上記同様の箇所にペースト70を塗布しつつ、溝21にペースト70を溜めるように、ペースト70の塗布を行う。
具体的には、溝21内のペースト70と金属導体30の端面31に位置するペースト70とが、連続的につながった状態となるようにする。そして、金属導体30にペースト70が含浸していくと、当該端面31上、電子部品10の表面上および相手部材20の表面上のペースト70の量は減少していくが、本製造方法によれば、同時に溝21内のペースト70が供給されるため、当該ペースト70の量の減少度合が過多となるのを防止することができる。
つまり、補強樹脂60となるペースト70がプライマー50と同じ樹脂よりなるものである場合、このペースト70が金属導体30内部へ含浸することによって、プライマー50の厚さが狙いの厚さよりも減少してしまうことが懸念される。この狙いの厚さとは、たとえば上記図4にて述べたように、0.2〜3.0μmである。
このプライマー50の厚さ減少については、プライマー50を再度塗布して形成することでも対応が可能であるが、手間がかかってしまう。その点、本製造方法では、ペースト70の塗布時に溝21にペースト70を溜めることで、ペースト70の量は1回の塗布によって十分な量となるので、当該含浸後のプライマー50の厚さを十分に確保することができる。
ここで、溝21の容積は、金属導体30に含浸するペースト70の量以上であることが望ましい。また、溝21の形状としては、溝21内のペースト70が金属導体30の端面31側の方に集まりやすくすることが望ましい。
具体的には、V字状の溝21において、図10(b)中の仮想角度Aを仮想角度Bよりも小さいものとする。つまり、金属導体30の端面側に第1の傾斜面、この第1の傾斜面に対向する第2の傾斜面によって形成されるV字状の溝21において、第2の傾斜面の方を急傾斜とすればよい。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、電子装置は、電子部品10、相手部材20および金属導体30の端面が、プライマー50を介してモールド樹脂40により封止されていたが、プライマー50を介さなくても電子部品10および相手部材30とモールド樹脂40との密着性が確保できるならば、プライマー50は、金属導体30の端面31のみに存在し、電子部品10および相手部材20の表面には存在していなくてもよい。
また、電子装置としては、電子部品10、相手部材20、金属導体30および補強樹脂60を有するものであればよく、たとえば上記図1の構成において、モールド樹脂40が省略されたものであってもよい。
このモールド樹脂40が省略された構成の場合、プライマー50については上記図1の状態で存在していてもよいし、プライマー50も省略された構成であってもよい。また、この場合、補強樹脂60は、金属導体30の補強機能を有するものであれば、金属導体30よりもプライマー50との密着強度が高い樹脂である必要はない。
10 電子部品
20 相手部材
21 溝
30 金属導体
31 金属導体の端面
32 金属粒子
33 空孔
40 モールド樹脂
50 プライマー
60 補強樹脂
70 ペースト

Claims (6)

  1. 電子部品(10)と、
    前記電子部品(10)と機械的に接続される相手部材(20)と、
    前記電子部品(10)および前記相手部材(20)の間に介在し当該両者(10、20)を機械的に接続するものであって空孔(33)を有するポーラス状をなす貴金属よりなる金属導体(30)と、を備え、
    前記金属導体(30)は、その端面(31)が前記電子部品(10)および前記相手部材(20)の間隙の端部より露出しており、
    前記電子部品(10)、前記相手部材(20)および前記金属導体(30)の端面(31)はモールド樹脂(40)により封止されており、
    さらに、前記金属導体(30)の端面(31)と前記モールド樹脂(40)との間には、前記金属導体(30)の端面(31)と前記モールド樹脂(40)との密着性を確保するためのプライマー(50)が介在しており、
    前記金属導体(30)の端面(31)側から内部に向かって、前記金属導体(30)よりも前記プライマー(50)との密着強度が高い樹脂よりなり前記金属導体(30)を機械的に補強する補強樹脂(60)が、前記金属導体(30)の空孔(33)に含浸されている電子装置であって、
    前記プライマー(50)と前記補強樹脂(60)とは同じ樹脂よりなり、
    前記補強樹脂(60)の含浸前の状態における前記金属導体(30)は、その任意の断面において、前記金属導体(30)を構成する金属粒子(32)の最長部の寸法を金属粒子径、前記金属導体(30)中の空孔(33)の最長部の寸法を空孔径、当該断面の全面積に対する前記空孔の面積の占める割合を空孔率としたとき、前記金属粒子径が0.1〜30μm、前記空孔径が0.1〜50μm、前記空孔率が5〜40%となっているものであり、
    前記補強樹脂(60)が含浸された状態における前記金属導体(30)においては、前記金属粒子(32)は、厚さ20nm〜5μmの前記補強樹脂(60)で被覆されていることを特徴とする電子装置。
  2. 前記金属導体(30)はAgよりなり、
    前記プライマー(50)および前記補強樹脂(60)はポリイミドよりなり、
    前記補強樹脂(60)における前記金属導体(30)の端面(31)から内部に向かって含浸されている部分の深さを含浸深さとしたとき、この含浸深さが30μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記金属導体(30)の端面(31)上における前記プライマー(50)の厚さは、0.2〜3.0μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記モールド樹脂(40)のヤング率は、前記電子部品(10)のヤング率の1/2〜2倍であり、
    前記補強樹脂(60)のヤング率は、前記モールド樹脂(40)のヤング率の1/100〜1/10倍であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電子装置。
  5. 電子部品(10)と前記電子部品(10)と機械的に接続される相手部材(20)とを、空孔(33)を有するポーラス状をなす貴金属よりなる金属導体(30)を介して機械的に接続し、
    続いて、前記電子部品(10)および前記相手部材(20)の間隙の端部より露出する前記金属導体(30)の端面(31)に、樹脂(60)とこの樹脂を希釈する希釈剤とよりなるペースト(70)を塗布し、
    その後、前記金属導体(30)の周囲の雰囲気を、大気圧未満であって且つ前記希釈剤の蒸気圧以下まで減圧することにより、前記金属導体(30)の空孔(33)に前記ペースト(70)を侵入させつつ前記空孔(33)内の前記希釈剤を蒸発させて除去して、前記金属導体(30)の端面(31)側から内部に向かって、前記樹脂(60)が前記空孔(33)に含浸された状態としつつ、
    前記金属導体(33)において、前記樹脂(60)よりも内部側を前記樹脂(60)で封止して、前記樹脂(60)よりも内部側を前記金属導体(60)の外側よりも低圧とし、前記金属導体(60)の外側から内部側に向かって圧縮応力がかかる状態とすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  6. 前記相手部材(20)のうち前記金属導体(30)の端面(31)の外側に位置する部位に、前記ペースト(70)を溜める溝(21)を形成しておき、その後、前記溝(21)に前記ペースト(70)を溜めるように、前記ペースト(70)の塗布を行うことを特徴とする請求項5に記載の電子装置の製造方法。
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