JP2012107401A - 道路用標示体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベースと、このベースより上方へ立設された可撓性を有する柱体とを備え、前記柱体に、板部と、この板部の下端より延設させて下方へ至るほど円筒形状となる中間部と、この中間部より下方へ延設させて前記ベースに固定される円筒形状の基部を設けると共に、前記板部と前記中間部と前記基部とを一の部材から形成させる。
前記板部と前記基部との間に前記中間部を設け、前記板部と前記中間部と前記基部とを一の部材から形成させるので、前記板部に車両が接触する等して外力がかかったときに、前記板部と前記基部との間に力が集中しやすい箇所が生じにくくなされ、前記柱体の損傷が抑制される。
【選択図】 図1
Description
また、特許文献2には、中空のポールとポールの上端に取り付けられたキャップとポールの下端に配置されたベースとを具備し、ポールが車両との接触によって曲がる材料からなる道路標識柱において、ポール、キャップおよびベースが形状あるいは材料もしくはこれら双方が異なる複数種類のものからなり、各々のポールおよび各々のキャップが共通する締結手段を、各々のポールおよび各々のベースが共通する締結手段を具備していることを特徴とする道路標識柱、が開示されている。
また、特許文献2に記載の道路標識柱には、矢印の形態をもつキャップが締結手段によってポールの上端に取り付けられた実施形態が記載されているが、これに外力が働いたときには前記締結手段の部分に力が集中して破壊されやすくなる可能性があるという問題点が考えられる。
すなわち本発明に係る道路用標示体は、ベースと、該ベースより上方へ立設された可撓性を有する柱体とを備えた道路用標示体であって、
前記柱体は、前面及び後面が平面の標示面となされる板形状の外形に形成される板部と、該板部の下端より延設され下方へ至るほど円筒形状となる中間部と、該中間部の下端より下方へ延設されて前記ベースに固定される円筒形状の基部が設けられると共に、前記板部と前記中間部と前記基部とが一の部材から形成されていることを特徴としている。
また、前記柱体に前面及び後面が平面の標示面となされる板形状の外形に形成される板部を設けるので、前記標示面上に平面の道路標示を形成させることができ、面方向からの視認性がよい道路標示を行うことができる。
また、前記柱体に、前記板部の下端より延設させ下方へ至るほど円筒形状となり前記基部へ延設させる中間部を設け、前記板部と前記中間部と前記基部とを一の部材から形成させるので、前記板部に車両が接触する等して外力がかかったときに、前記板部と前記基部との間に力が集中しやすい箇所が生じにくくなされ、前記柱体の損傷が抑制される。
この基部から間隔をあけた上方の部位を熱プレス等により前後両方向から押圧して前記板部を形成させると共に、この板部と前記基部との間の部分が前記中間部となるように設ければ、前記板部と中間部と基部とを備えた柱体を一の部材で容易に形成させることができるので好ましい。
また、パイプ体を熱プレス等により前後両方向から押圧して前記板部を形成するので、標示面となされる前記板部を前記パイプ体の直径よりも幅広に形成でき、これに設ける標示面を大きく形成できるので好ましい。
図面において、1は柱体である。本実施形態の柱体1は、ベース2の上方に突出するように立設されており、ベース2の上方から着脱自在に取り付けられている。
前記板部11は、前面及び後面が平面に形成されている。この板部11の平面は道路標示を行うための標示面とすることができ、本実施形態の柱体1は板部11の前面に「走行注意」の文字表示を設けている。
板部11に設ける道路標示は、前記のような文字表示のみならず、図形や、模様などを標示させてもよい。
また、夜間の視認性を向上させるために再帰反射性を有する部材を用いるのが好ましく、再帰反射シートを道路標示の外形に切り出して前記板部11に貼着させる方法や、表面に道路標示を印刷した再帰反射シートを前記板部に貼着させる方法や、その他の方法を用いて設けることができる。
本実施形態の柱体1には、基部13の下端を塞ぐように補強用部材5が固定されている。
柱体1は、補強用部材5が固定された基部13の下端部分をベース2の上面に設けた円形のくぼみ21に挿入させて、着脱可能に固定できるように構成されている。具体的には、ベース2に設けられた前記のくぼみ21に挿入された後、ベース2の外側面から基部13の下端部分に向けて固定ねじNの雄ねじを挿入させて、基部13を貫通させて補強用部材5に螺入させ、ベース2と基部13とを固定させている。上記のように固定させることで、前記の固定ねじNを取り外せば、基部13とベース2との固定を解除でき、柱体1とベース2とを着脱自在に固定できる。本実施形態では補強用部材5が螺入された固定ねじNの雄ねじ部分と強固に結合できるように、補強用部材15を柱部1よりも硬い材料で形成させており、本実施形態ではアクリロ二トリルスチレン共重合体(AS樹脂)を用いているが、他にも ポリエチレンやABS樹脂、FRP、ポリカーボネート樹脂、AAS樹脂等の硬質の合成樹脂や金属等を好適に用いることができる。
柱体1とベース2との固定方法は上記の方法に限るものではなく、基部13の下端とベース2のくぼみ21とにそれぞれ係合可能な係合部と係止部とを設け、これらの係合によって着脱可能に固定させてもよいし、基部13とベース2とは別に形成させた固定部材を基部13とベース2とに架け渡して取り付けることでこれらを固定させてもよいし、他の方法を用いて固定させても良い。
図4は図2のA−A断面図であり、図2は図1のB−B断面図であり、図6は図1の柱体1を形成させる状況を示す図であり、(イ)は熱プレス加工前を示す図であり、(ロ)は熱プレス加工後を示す図である。
尚、図4及び図5において、図面の簡略化のために、補強用部材5の図示を省略している。
パイプ体Pは、矢印で示されるように、その上部分が押しつぶされるように前後両方向から熱プレス加工により押圧され、円筒形状の筒壁が上端に至るまで平板状に成型されて、板形状の外形の板部11が形成されている。
そして、前記の熱プレス加工が施されていないパイプ体Pの下部分は円筒形状の基部13とし、この基部13と板部11との間に、板形状から円筒形状へ形状を変化させる中間部12が形成されるように設けている。
前記柱体1の板部11、中間部12、基部13を一の部材に形成させることで、これらの部位の接続部分が生じないので、立設する柱体の板部11に車両などが接触したときに、接続部分に力が集中して破壊され、板部11が外れてしまう等の問題が抑制できる。
また、板形状の外形の板部11と円筒形状の基部13との間に、板形状から円筒形状へ徐々に形状が変化する中間部12を設けることで、これらの間の柱体1の筒壁に力が集中する箇所が生じにくくなされ、柱体1の損傷が抑制できる。
また、本実施形態の柱体1は、1本のパイプ体Pを熱プレス等により前後両方向から押圧することで、前記の板部11、中間部12、基部13を容易に形成させることができる。また前記の方法は、射出成型など他の成型方法と比較して、その筒壁の肉厚を柱体1の上端から下端に至るまで容易に等しく形成させることができるので、柱体1へ外力がかかったときに筒壁の薄い部分に力が集中することがなく、柱体1の損傷を抑制できる。
柱体1に車両などが接触して、踏みつぶされるように変形するとき、柱体1は基部13で折れ曲がるように変形するが、基部13の中空部分と外部とが連通するように前記隙間Sが形成されることで、踏みつぶされた柱体1内部の空気が隙間Sを通り道として外部へ排出されるので、内部の空気の圧力増大による柱体1の破裂などの損傷を防止できる。
また、隙間Sを中空部分とする板形状の外形の筒体に板部11を形成することで、隙間Sの無い中密の板形状と比較してその断面強度が増大し、自重や風を受ける等の要因による撓みなどの変形が板部11に容易に生じないので、板部11に設けた道路標示がよく視認できるようになされる。
また、本実施形態の柱体1は、スリット形状の隙間Sを上方に開口させて柱体1内部の空気の通り道としているが、この空気の通り道の形成方法はこれに限るものではなく、前記の空気の通り道として必要な一部を残してスリット形状の前記隙間Sを別部材で塞いでもよく、前記の空気の通り道を柱体1の上部以外に形成させて前記隙間Sを全て塞いでもよい。
本実施形態の柱体1は、図1に示された柱体1と同様に、板部11を標示面として道路標示を形成させ、円筒形状の基部13に補強用部材5を固定させて、ベース2に着脱自在に立設されるように設けられており、パイプ体Pに熱プレス加工を施して形成させた板部11の断面形状が、図1に示された実施形態と異なる事項でる。
具体的には、本実施形態の板部11は、熱プレス加工によってパイプPの筒壁が成型されて、板部11の幅方向中央寄りに前面及び後面が平面となされた平面部11bが形成されており、各平面部11bの筒壁の間にスリット形状の隙間Sが形成されるように設けられている。
そして、板部11の幅方向端部分には、筒壁が外方へ弧を描くように膨らむように形成された縁部11cが、上下方向へ沿って前記平面部の両脇にそれぞれ形成されており、板部11の厚さ方向の大きさにおいて、各縁部11cが前後両方向に膨らんで、前記平面部11bより大きくなるように設けられている。
また、本実施形態の板部11は、図1の実施形態と同様に、各平面部11dの筒壁の間にスリット形状の隙間Sを形成させて、この隙間Sを中空部分とする筒形状に板部11を形成させることで、その断面強度が増大するようになされている。
11 板部
11a、11b 筒壁
11c 縁部
11d 平面部
12 中間部
13 基部
2 ベース
21 くぼみ
5 補強用部材
P パイプ体
Claims (3)
- ベースと、該ベースより上方へ立設された可撓性を有する柱体とを備えた道路用標示体であって、
前記柱体は、前面及び後面が平面の標示面となされる板形状の外形に形成される板部と、該板部の下端より延設され下方へ至るほど円筒形状となる中間部と、該中間部の下端より下方へ延設されて前記ベースに固定される円筒形状の基部が設けられると共に、前記板部と前記中間部と前記基部とが一の部材から形成されていることを特徴とする道路用標示体。 - 前記柱体は円筒形状のパイプ体から形成され、該パイプ体の下部が前記基部となされており、
該基部から間隔をあけた上方の部位が前後両方向から押圧されて前記板部が形成されると共に、該板部と前記基部との間の部分が前記中間部となされるように設けられたことを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。 - 前記板部には、両端をそれぞれ上下方向に沿う2つの縁部と、該各縁部の間に形成される平面部とが形成され、
前記各縁部が前後両方向に膨らんで、各縁部の厚さ方向の大きさが、前記平面部の厚さ方向の大きさより大きく形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の道路用標示体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017043997A (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 積水樹脂株式会社 | 道路用標示体 |
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