JP6199772B2 - 標識柱 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、硬質な芯柱と、芯柱の外側に設けられ弾性を有する外皮と、芯柱と外皮との間に弾性体からなる緩衝層とが備えられ、該緩衝層は、帯状の弾性体が芯柱の少なくとも下端付近に巻回されたものであることを特徴とする弾性車止めが本出願人によって示されている。
また、特許文献2に示される弾性車止めは、芯柱と外皮との間に緩衝層を設けることで、緩衝層の厚み分の弾性変形を可能としているが、芯柱が撓む程の大きな変形には対応できなかった。
すなわち本発明に係る標識柱は、ベースと、該ベースから上方へ突出する可撓性を有する本体柱とを備えた標識柱であって、
前記本体柱は円筒状の外柱と、該外柱の内側の中空部に収納される円筒状の補強筒を備え、
前記外柱は、開口する該外柱の下端及び上端にそれぞれ前記ベースとキャップとが取り付けられて前記中空部が閉鎖されており、
前記補強筒は、前記外柱及びベースのいずれにも固定されない状態で前記中空部に収納されると共に、前記補強筒の外周面及び前記外柱の内周面に当接する弾性部材により、前記補強筒が前記外柱と離間して配置されるように設けられていることを特徴とするものである。
また、開口する外柱の下端及び上端にそれぞれ前記ベースとキャップとを取り付けて、前記外柱の前記中空部を閉鎖させるので、中空部に収納させた補強筒が外柱の外側へ抜け出る恐れがない。
また、前記補強筒を、前記外柱及びベースのいずれにも固定させない状態で前記中空部に収納させると共に、前記補強筒の外周面及び前記外柱の内周面に当接する弾性部材により、前記補強筒を前記外柱と離間して配置させるので、本体柱の剛性を高める補強筒を外柱内に容易に取り付けることができる。
図面において、1は標識柱である。本実施形態の標識柱1には、短円柱状に形成されたベース2と、その上面から上方へ突出する本体柱10を設けている。
本実施形態の標識柱1は、ベース2の下面から下方へ雄ねじを突出させるアンカーボルト部21を形成させており、このアンカーボルト部21の雄ねじを、道路等の設置面に埋設させたアンカーナットへ螺結させて、設置面に設置させるように設けている。
また、前記外柱11は、車両などが接触したときに弾性的に曲がり、その後に元の状態に復元する可撓性を備えている。
本実施形態の外柱11は、ウレタン樹脂によって形成させているが、これに限るものではなく、外柱11を弾性的に変形可能とする種々の材料で形成させてよい。例えば、天然ゴムやブタジエンスチレンゴム、ネオプレン、ブタジエンアクリロニトリルゴム、クロロプレン重合体、ブチルゴムなどの合成ゴム類、ポリウレタン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、シリコン樹脂、オレフィン系やウレタン系等エラストマーといった合成樹脂を選択または組み合わせて形成させてもよい。
前記キャップ3は、略円板状の天板部31と、この天板部の縁から下方へ延設される円筒状の筒部32を形成させている。
また、前記筒部32の下端には、その外径を縮径させた円筒状の差込部33を形成させており、前記キャップ3はこの差込部33を前記外柱11の上端からその中空部15に挿入させて、前記外柱11に取り付けている。
具体的には、前記キャップ3は、その差込部33の外周面が前記外柱11に当接するように形成させており、この差込部33の外周面に塗布した接着剤によって、前記外柱11へ接着固定させている。
尚、キャップ3の外柱11への固定方法は、接着固定に限るものではなく、接着や、融着や、ネジやリベットなどによる固定などを選択又は組み合わせて用いてよい。
このキャップ3を取り付けることにより、前記外柱11の上端の開口を塞ぎ、外柱11の中空部15の上部を閉塞させている。
本実施形態のベース2は短円柱形状に形成させており、その上面に円形の環状溝22をベース2と同心円状に形成させている。
前記本体柱10の外柱11は、その下端を前記環状溝22に挿入させ、ベース2へ融着させて固定させている。
外柱11のベース2への固定方法は、融着に限るものではなく、接着剤による接着や、ネジやリベットなどによる固定などを選択又は組みあわせて用いてもよい。
ベース2へ取り付けることにより、前記外柱11の下端の開口を塞ぎ、外柱11の中空部15の下部部を閉塞させている。
前記支持柱25は、前記環状溝22の内側に同心円状に配置させて設けており、具体的には、前記環状溝22の径方向内側の周面がベース2の上面から更に上方へ延びて前記支持柱25の外周面を形成するような形状に設けている。
即ち、前記支持柱25は、その外周面が前記環状溝22へ挿入させて固定させた前記外柱11の内周面に沿うように配置させている。
尚、前記ベース2の材料はウレタン樹脂に限るものではなく、天然ゴムやブタジエンスチレンゴム、ネオプレン、ブタジエンアクリロニトリルゴム、クロロプレン重合体、ブチルゴムなどの合成ゴム類、ポリウレタン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、シリコン樹脂、オレフィン系やウレタン系等エラストマーといった合成樹脂を選択または組み合わせて形成させてもよい。
また、前記支持柱25は、前記ベース2の成形時に一体的に形成させているが、これに限るものではなく、支持柱25をベース2と別体に形成させ、接着や、融着や、ネジやリベットなどによる固定を選択または組み合わせて、前記支持柱25をベース2へ固定させてよい。
前記ベース2の上面には、前記環状溝22の内側に同心円状に配置させた環状溝23を形成させており、前記内柱6は、その下端を前記環状溝23に挿入させ、ベース2へ融着させて固定させている。
前記環状溝23は、前記支持柱25の内径よりも更に小径の円形に形成させており、環状溝23に挿入させた前記内柱6の外周面と、前記支持柱25の内周面との間に隙間Sが形成されるように設けている。
内柱6は、外力を受けたときに弾性的に曲がり、その後に元の状態に復元する可撓性を備えるように形成させており、内柱6を設けることで本体柱10の復元力が増大し、本体柱10を折れ曲がった状態から元の状態へより確実に復帰させることができるようになされる。
尚、外柱11のベース2への固定方法と同様に、内柱6のベース2への固定方法は融着に限るものではなく、接着剤による接着や、ネジやリベットなどによる固定などを選択又は組みあわせて用いてもよい。
尚、前記内柱6の材料はウレタン樹脂に限るものではなく、天然ゴムやブタジエンスチレンゴム、ネオプレン、ブタジエンアクリロニトリルゴム、クロロプレン重合体、ブチルゴムなどの合成ゴム類、ポリウレタン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、シリコン樹脂、オレフィン系やウレタン系等エラストマーといった合成樹脂を選択または組み合わせて形成させてもよい。
また、前記内柱6はベース2へ融着させて固定させているが、これに限るものではなく、接着や、融着や、ネジやリベットなどによる固定を選択または組み合わせて、前記内柱6をベース2へ固定させてよい。
また、前記内柱6をベース2と別体に形成させずに、ベース2の成形時に一体的に形成させてもよい。
前記補強筒4は円筒状に形成させており、その下端を前記支持柱25と前記内柱6との間に形成させた前記隙間Sに挿入させている。
また、前記補強筒4は、硬質の合成樹脂で形成させており、具体的には、ポリエチレン樹脂で形成させている。この補強筒4を設けることで、本体筒10の剛性を高めることができ、本体柱10へ車両などが接触したときには弾性的に折れ曲がり変形するが、人などが触った程度の小さな力が加えられたときには容易に折れ曲がり変形しないように設けることができる。
前記補強筒4の材料はポリエチレン樹脂に限るものではなく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂などの硬質な合成樹脂を選択又は組みあわせて用いることができる。
このように補強筒4を設けることで、前記本体柱10へ車両などが接触したときに、補強筒4が衝撃で浮き上がり、補強筒4の下端が前記支持柱25の上端に乗り上げるような状況が防止できるので、補強筒4の位置が安定し、本体柱10の良好な剛性を継続的に維持できる。
円筒形状に形成させた補強筒4の外周面には、弾性部材7と、この弾性部材7と別体に形成させた第二弾性部材8とを取り付けている。
前記弾性部材7は、前記補強筒4の外周面に巻回させ貼着させて取り付けており、上部と下部を除く前記補強筒4の外周面全体を覆うように取り付けている。詳細には、前記弾性部材7は、補強筒4の外周面を1周させ、その両端を互いに突き合わせて当接させた状態で貼着させている。
前記第二弾性部材8は、前記補強筒4の下部の外周面に巻回させ貼着させて取り付けており、具体的には、前記弾性部材7の下端から前記補強筒4の下端に至る、補強筒4の下部の外周面全体を覆うように取り付けている。詳細には、前記第二弾性部材8は、補強筒4の外周面を1周させ、その両端を互いに突き合わせて当接させた状態で貼着させている。
即ち、補強筒4が外柱11の中空部15に収納された状態において、前記弾性部材7はその外側面が外柱11の内周面へ当接されるように形成させており、前記第二弾性部材8はその外側面が前記ベース2の支持柱25の内周面へ当接されるように形成させている。
このように弾性部材7を介在させることで、前記補強筒4の外周面は前記外柱11の内周面から一定の距離をおいて配置されるようになされるので、前記補強筒4が外柱11と同心円状に配置されるように設けることができる。
前記弾性部材7は、本体柱10の変形に追随可能な各種弾性材料を利用して形成させることができるが、外柱11や補強筒4の変形への追随を容易にするために、外柱11や補強筒4よりも変形しやすく柔軟性の高い弾性体で形成するのが好ましい。
具体的には、合成ゴムや天然ゴム、合成樹脂系エラストマー等を好適に用いることができ、これらの発泡体を用いるのがより好ましい。本実施形態の弾性部材7は、発泡ポリエチレンで形成させている。
このため、補強筒4の損傷が抑制されて、本体柱10の良好な剛性が維持される。
このように、弾性部材7を当接させることで、弾性部材7が当接されずに柔らかい状態となされた箇所が外柱11の表面に生じにくくなされる。
このため、設置させた標識柱1を歩行者などが触ったときに、外柱11の表面の固さが部分的に異なることによる違和感を感じにくく、良好な手触り感を外柱11に備えさせることができる。
前記支持柱25の内周面は、上方に至るほど内径が若干大きくなる傾斜面状に形成させており、前記補強筒4を支持柱25の内側に挿入させたときに、前記第二弾性部材8の下端が支持柱25の内周面に当接する。
また、前記支持柱25と補強筒4との間に前記第二弾性部材8を介在させることで、変形した前記外柱11をより強力に復元させることができる。
しかしながら、前記標識柱1の本体柱10は、車両が接触するなどして大きな外力を受けたときに弾性的に折れ曲がるように設けており、且つ、前記本体柱10に良好な剛性を備えさせているので、本体柱10に折れ曲がる場合には外柱11の根本で折れ曲がるような変形が生じやすい。
このため、前記外柱11の下端付近に配置させる前記第二弾性部材8は、外柱11の折れ曲がりに伴う前記支持柱25と補強筒4とから加えられる大きな圧縮力で破損することなく前記支持柱25の変形を復元させうる大きな圧縮弾性率を備えることが好ましく、前記弾性材料7よりも大きな圧縮弾性率を備える材料で形成させるのが好ましい。
本実施形態の第二弾性部材8は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)で形成させている。
ここでの固定とは、接着剤による接着固定、補強筒4を母材とする融着、ビスやリベットやピンなどによる固定、補強筒4に設けた係合部や係止部を介しての係合、のいずれかを意味する。
そして、外柱11の折れ曲がり変形が復元されたときには、前記弾性部材7の復元により、前記補強筒4が前記外柱11と同心円状に配置される元の位置へ戻るように設けている。
また、反対に前記本体柱10へより大きな剛性と変形に対する復元力を備えさせるために、内柱6の内側にさらに別の柱体を設けても良い。
10 本体柱
11 外柱
15 中空部
2 ベース
21 アンカーボルト部
22 環状溝
23 環状溝
25 支持柱
3 キャップ
31 天板部
32 筒部
33 差込部
34 貫通孔
4 補強筒
4 補強筒
6 内柱
7 弾性部材
8 第二弾性部材
S 隙間
Claims (4)
- ベースと、該ベースから上方へ突出する可撓性を有する本体柱とを備えた標識柱であって、
前記本体柱は円筒状の外柱と、該外柱の内側の中空部に収納される円筒状の補強筒を備え、
前記外柱は、開口する該外柱の下端及び上端にそれぞれ前記ベースとキャップとが取り付けられて前記中空部が閉鎖されており、
前記補強筒は、前記外柱及びベースのいずれにも固定されない状態で前記中空部に収納されると共に、前記補強筒の外周面及び前記外柱の内周面に当接する弾性部材により、前記補強筒が前記外柱と離間して配置されるように設けられていることを特徴とする標識柱。 - 前記弾性部材は帯状に形成され、前記補強筒の外周面に巻回されて取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の標識柱。
- 前記補強筒の外周面及び前記外柱の内周面に当接する前記弾性部材により、前記補強筒が前記外柱と同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の標識柱。
- 前記補強筒の外周面には、前記弾性部材と別体に形成された第二弾性部材が取り付けられており、
該第二弾性部材は前記弾性部材の下方に取り付けられて前記外柱の下端付近に配置され、且つ、前記第二弾性部材は前記弾性部材よりも圧縮弾性率が大きな弾性体から形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の標識柱。
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