JP2012096936A - ガラスリボンの耳切断装置および耳切断方法とガラス製品の製造装置および製造方法 - Google Patents

ガラスリボンの耳切断装置および耳切断方法とガラス製品の製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスリボンの耳部を除去する装置と方法、耳部除去によりガラス製品を得ることができる装置と方法の提供する。
【解決手段】主搬送路5に沿って搬送中のガラスリボン2に縦切り線2Aを形成し、ガラスリボン2を中央部と耳部2bとに区分する第1の切り線加工手段7、縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2に曲げ力を作用させてガラスリボン2を割断する割断手段8、割断位置よりも主搬送路5の下流側に設置され、直線移動するガラスリボン2の中央部の幅方向端部から耳部2bを離反する向きに方向変更する耳離し手段11を具備し、耳離し手段11が、割断後の耳部2b移動方向を主搬送路5の面に対し交差する方向に向く副搬送路側10に引き込む手段であり、耳部2bの方向変更の支点となる搬送ローラー3と、支点となる搬送ローラー3と反対側において耳部2bに接触して搬送ローラー3とともに耳部2bを押さえる耳部安定保持手段28を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスリボンの耳切断装置および耳切断方法とガラス製品の製造装置および製造方法に関する。
ガラス板の製造方法の一例として、特許文献1等に記載の如くフロート法と称される製造方法が知られている。このフロート法は、溶融錫浴内の錫上に溶融ガラスを流し込み、溶融ガラスを錫上で広げて、最終的に所定の板厚を有する帯状のガラス板に成形する製造方法である。この製造方法では、所定厚みのガラスリボンを製造するために、ガラスリボンのエッジ表面に縁ロールを接触させ、この縁ロールを回転させてガラスリボンを幅方向外側に引っ張るようにしている。溶融錫浴で成形されたガラスリボンは、溶融錫の下流側に設置されたレヤーロールを介してレヤー(徐冷部)に引き出され、ここで所定の温度まで冷却された後、ローラーコンベア等の搬送手段により切り折り装置に連続的に搬送されて所望サイズのガラス板に切り折りされる。切り折りされたガラス板は、ローラーコンベアにより所定のブランチ(収容部)に搬送され、ここでパレット等に一枚ずつ収容され、製品としてあるいは中間製品として採板される。
前記ガラスリボンを切り折りする装置の一例として、図12(A)に示す如く、ガラスリボン100の搬送方向Hにおいて上流側に設置された切り線加工装置101と、その下流側に設置された折り装置102とを備えて構成された切り折り装置が知られている。この切り折り装置において切り線加工装置101は、ガラスリボン100の搬送方向上流側に設置された縦切り線加工機103と、その下流側に設置された横切り線加工機104とから構成されている。
図12(A)に示す構成の切り折り装置は、縦切り線加工機103に備えられたカッターによってガラスリボン100の搬送方向Hに平行な必要本数の縦切り線105を、ガラスリボン100の表面に形成するとともに、搬送方向下流側において横切り線加工機104に備えられているカッターによって搬送方向Hに直交する方向に横切り線106をガラスリボン100の表面に形成する。これにより、ガラスリボン100を所望のサイズに割断するべき位置にそれぞれ切り線が形成されるので、折り装置102により横切り線106に沿ってガラスリボン100を折るとともに、搬送方向Hに沿って折り装置102よりも下流側に設けられた耳折り機107、107により、ガラスリボン100をその幅方向両端側の縦切り線105に沿って折ることができる。この結果、ガラスリボン100から耳部109を除去することができる。ここでいう耳切り機や耳部の耳とは、ガラスリボンの側縁部のことをいう。
なお、図12(A)においてガラスリボン100をその中央部の縦切り線105に沿って折り切りする装置は記載を略しているが、搬送方向Hに沿って耳折り機107よりも下流側に更に折り装置を設け、中央部の縦切り線105に沿ってガラスリボン100を割断することで目的のサイズのガラス板108を個別に得ることができる。
なお、上述の如くガラスリボン100の耳部109を除去するのは、フロート法などの一般的なガラス製造方法においてガラスリボンを形成する際、ガラスリボンの両端側の部分は厚さが不揃いとなり易く、不純物などが混入している可能性もあるので、均一な厚さの高品質のガラス製品を得るために耳部除去が必要とされているためである。
特許文献2には、ガラスリボンの耳部を先に除去する方法として、縦切り線加工後の切り線にレーザービームを照射することによって熱的に亀裂を発生させて、ガラスリボンの中央部と耳部とを分断する方法が開示されている。
特許文献3には、ガラスリボンの耳部を先に除去する方法として、縦切り線の加工をしないで、切断予定線およびその近傍を軟化点温度以上に加熱し、ガラスリボンの上下に設置した切断ブレードを突入させて切断する方法が開示されている。
特開平8−277131号公報 特開昭49−75622号公報 実開平6−25330号公報
ところで近年、液晶表示装置やプラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置などのように、極めて薄く、高品質のガラス板を大量に生産する技術が求められている。そして、これらの表示装置に適用されるガラス板は現状において0.4〜0.9mm程度の薄いガラス板が供給されており、更に薄い0.3mm、0.1mmなどの極薄ガラス板の供給も予定されている。
しかし、本発明者らの研究によれば、図12(A)に示す従来の切り折り装置を用いてこれらの薄型ガラス板製造用のガラスリボンの切り折りを実施しようとすると、種々の問題を生じることが判明している。
例えば、0.1〜0.3mm厚程度のガラス板を得ようとして極薄のガラスリボンをフロート法により製造すると、図12(B)に示す如くガラスリボン110において、中央部110Aの板厚を0.1〜0.3mm程度として生産しても、幅方向両端側の耳部110Bの板厚が0.6〜0.8mm程度と、厚くなってしまう。これは、ガラスリボンを製造する場合、ガラスリボンの両端部を縁ロールなどで引っ張りながら成形するので、耳部110Bの肉厚がある程度厚くなくては、成形自体が困難となるためである。
このため、図12(B)に示す如く中央部110Aの板厚が0.1mmであるのに対し、耳部110Bの板厚が例えば0.6〜0.8mmもあるような薄型のガラスリボン110に対し、図12(A)に示す構成の折り切り装置でガラスリボン110を加工しようとすると、一方の端縁側の耳部110Bの厚さに合わせてカッター装置120を用いて0.6〜0.8mm厚対応のカッター圧で耳部110Bの切り線加工を開始し、このままカッター装置120を0.1mm厚の中央部110に移動させると、耳部110Bから中央部110Aに至る部分においてカッター装置先端の刃先が薄い中央部110Aに対して過大なカッター圧力で突っ込むこととなり、場合によっては薄い中央部110Aを損傷させるおそれがある。逆に、0.1mm厚の中央部110Aに合わせたカッター圧力に設定して耳部110Bから切り線加工を行うと、耳部110Bの部分は必要な深さの切り線加工ができないので、折り加工の場合に満足に折り切りできなくなる問題がある。
なお、耳部と中央部の厚さが異なる薄型のガラスリボンにおいては、厚さが0.1mmのものに限らず、厚さ0.3mmや厚さ0.5mm程度のガラスリボンにあっても事情は同じであり、厚い耳部と薄い中央部を有する構造のガラスリボンをその幅方向に切り線加工する場合、満足に切り線加工できない問題がある。
これに対応するために、特許文献2、3ではガラスリボンの耳部を先に切断し、ガラスリボン中央と耳部とを上下に退避させている。
しかしながら、耳部を先に切断する場合、上下に退避させる前に、ガラスリボンの中央部の幅方向端部と、それに対向する耳部の幅方向端部とが切断後に接触し、ガラス製品となる予定のガラスリボン中央部の幅方向端部に欠けが発生する問題がある。
特許文献2には、上記問題が懸念されるが、その解決方法について何ら開示されていない。特許文献3の方法は、切り線加工によらず熱的にガラスリボンの中央と耳部を切断するため上記問題が発生しない可能性があるが、切断部位を軟化点温度以上にしてガラスリボンの上下面からブレードで切断するため切断面の平坦性が懸念される。
以上の背景に基づき本発明は、薄いガラス板をガラスリボンから得ようとする場合、耳部と中央部の厚さが異なるガラスリボンであっても、支障なく横切り線加工と縦切り線加工ができ、ガラスリボンに損傷を与えることなく耳部を除去して目的の形状、大きさにガラスリボンを割断してガラス板を得ることができる耳切断装置および耳切断方法の提供を目的とする。
また、本発明は、耳部と中央部の厚さが異なるガラスリボンからガラス製品を製造する場合、ガラスリボンに損傷を与えることなく耳部の除去ができ、ガラスリボンを目的の形状、大きさに割断して目的のガラス製品を得ることができるガラス製品の製造装置と製造方法の提供を目的とする。
本発明は前記背景に鑑みなされたもので、本発明の耳切断装置は、主搬送路に沿って長手方向に搬送中のガラスリボンの側縁部にその長手方向に沿って縦切り線を形成し、該縦切り線によって前記ガラスリボンを中央部と耳部とに区分する第1の切り線加工手段と、前記主搬送路において前記第1の切り線加工手段よりも下流側のガラスリボンの側縁部に近接するように配置され、前記縦切り線に沿ってガラスリボンに曲げ力を作用させて前記ガラスリボンを前記縦切り線に沿って割断し、ガラスリボンをその中央部と耳部とに分離する割断手段と、前記ガラスリボンの割断位置よりも主搬送路の下流側に設置され、前記主搬送路に沿って直線移動するガラスリボン中央部の幅方向端部から前記耳部を離反する向きに方向変更する耳離し手段を具備してなるガラスリボンの耳切断装置であって、前記耳離し手段が、割断後の耳部の移動方向を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む手段であり、前記主搬送路と前記副搬送路の交差部に設けられて前記耳部の方向変更の支点となる搬送ローラーと、前記支点となる搬送ローラーが耳部に接触する側の耳部一面に対して反対側の耳部他面に接触して前記支点となる搬送ローラーとともに耳部を押さえる耳部安定保持手段を具備する。
本発明の耳切断装置は、前記耳離し手段に加え、前記耳部の割断後に主搬送路に沿って移動するガラスリボン中央部の幅方向端部を前記主搬送路の面から離間する方向に湾曲させて前記耳部から離間させる付勢手段を設けることが好ましい。
本発明の耳切断装置は、前記耳部の割断後に副搬送路を移動する耳部を、前記主搬送路を移動するガラスリボンの中央部の幅方向端部に対しねじる方向に傾斜させるねじり手段を設けることが好ましい。
本発明の耳切断装置は、前記割断手段が前記ガラスリボンの前記縦切り線がある一面側において該縦切り線をその両側から挟むように配置された少なくとも一対の一面側押圧手段と、前記ガラスリボンの一面側の反対面である他面側において前記縦切り線に沿って前記対になる該一面側押圧手段に近接配置され該一面側押圧手段とともに前記ガラスリボンに曲げ力を付加するための他面側押圧手段とを設けることが好ましい。
本発明の耳切断装置は、前記主搬送路において前記割断手段よりも下流側に前記ガラスリボンの中央部に対しガラスリボンの幅方向に横切り線を形成する第2の切り線加工手段と、前記横切り線に沿ってガラスリボンの中央部を割断する横折り機とを備えることができる。
本発明の耳切断装置は、前記第2の切り線加工手段が、前記ガラスリボンの中央部一面を押圧して該一面側に横切り線を形成するカッターと、前記カッターと同期してガラスリボンの中央部他面側を移動し、ガラスリボンの中央部他面側に当接して前記カッターの押圧力を受けるバックアップローラーとを備えることが好ましい。
本発明の耳切装置は、前記主搬送路において耳離し手段よりも下流側に前記ガラスリボンの中央部を巻き取る巻取手段を備えることができる。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、主搬送路に沿って長手方向に搬送中のガラスリボンの側縁部にその長手方向に沿って縦切り線を形成し、該縦切り線によって前記ガラスリボンを中央部と耳部とに区分する第1の切り線加工工程と、前記縦切り線に沿ってガラスリボンに曲げ力を作用させて前記ガラスリボンを前記縦切り線に沿って割断し、ガラスリボンをその中央部と耳部とに分離する割断工程と、前記主搬送路に沿って直線移動するガラスリボン中央部の幅方向端部から前記耳部を離反する方向に方向変更する耳離し工程を具備してなるガラスリボンの耳切断方法であって、前記耳離し工程が、割断後の耳部の移動方向を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む工程であり、前記主搬送路と前記副搬送路の交差部に設けられて前記耳部の方向変更の支点となる搬送ローラーと、前記支点となる搬送ローラーが耳部に接触する側の耳部一面に対して反対側の耳部他面に接触して前記支点となる搬送ローラーとともに耳部を押さえる耳部安定保持工程を有する。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記耳離し工程に加え、前記耳部の割断後に主搬送路に沿って移動するガラスリボン中央部の幅方向端部を前記主搬送路の面から離間する方向に湾曲させて前記耳部から離間させる付勢工程を有することが好ましい。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記耳離し工程に加え、前記耳部の割断後に副搬送路を移動する耳部を、前記主搬送路を移動するガラスリボンの中央部の幅方向端部に対しねじる方向に傾斜させるねじり工程を有することが好ましい。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記割断後の耳部を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む引込工程と、副搬送路に引き込んだ耳部を粉砕する粉砕工程とを備えることができる。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記第1の切り線加工工程に、前記縦切り線に平行でかつガラスリボン中央部側に第2の縦切り線の形成を含み、前記耳離し工程後に、ガラスリボンに残る前記第2の縦切り線に沿ってガラススリボンの幅方向端部を割断し分離する第2の割断工程を備えることができる。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記耳部割断後の中央部に対し前記主搬送路の下流側においてガラスリボンの幅方向に横切り線を形成後、横折りする工程を備えることができる。
本発明のガラスリボンの耳切断方法は、前記耳部割断後の中央部に対し前記主搬送路の下流側においてロール巻きするロール巻き工程を備えることができる。
本発明のガラス製品の製造装置は、前記耳切断装置と、ガラスリボンの流れ方向に対し、該耳切断装置よりも上流側に設けられガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、耳切断装置よりも上流側で前記溶融手段の下流側に設けられ前記溶融ガラスを成形してガラスリボンを形成する成形手段と、耳切断装置よりも上流側で前記成形手段の下流側に設けられ前記ガラスリボンを徐冷する徐冷手段とを含む。
本発明のガラス製品の製造方法は、前記のガラス製品の製造装置によって、溶融ガラスを溶融し、該溶融ガラスからガラスリボンを成形し、該ガラスリボンを徐冷し、徐冷したガラスリボンをガラス製品に切断する。
本発明のガラス製品の製造方法は、前記耳切断方法による耳切断工程と、該耳切断工程よりも前工程のガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記耳切断工程よりも前工程で前記溶融工程よりも後工程の前記溶融ガラスを成形してガラスリボンを形成する成形工程と、前記耳切断工程よりも前工程で前記成形工程の前記ガラスリボンを徐冷する徐冷工程とを含む。
本発明によれば、耳離し手段が、割断後の耳部の移動方向を主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む手段であり、主搬送路と副搬送路の交差部に設けられて耳部の方向変更の支点となる搬送ローラーと、その支点となる搬送ローラーが耳部に接触する側の耳部一面に対して反対側の耳部他面に接触して支点となる搬送ローラーとともに耳部を押さえる耳部安定保持手段を具備するので、支障なく横切り線加工と縦切り線加工ができ、割断後に中央部に耳部が接触するおそれが少なく、ガラスリボン中央部の幅方向端部に傷や損傷を与えることなく耳部の除去を行ない、目的のガラス製品を得ることができる。
耳切断装置が耳離し手段に加え、耳部の割断後に主搬送路に沿って移動するガラスリボン中央部の幅方向端部を主搬送路の面から離間する方向に湾曲させて耳部から離間させる付勢手段を設けるので、よりいっそう割断後に中央部に耳部が接触するおそれが少なく、ガラスリボン中央部の端縁に傷や損傷を与えることなく耳部の除去を行ない、目的のガラス製品を得ることができる。
耳切断装置が耳離し手段に加え、耳部の割断後に副搬送路を移動する耳部を、主搬送路を移動するガラスリボンの中央部の幅方向端部に対しねじる方向に傾斜させるねじり手段を設けるので、よりいっそう割断後に中央部の幅方向端部に耳部が接触するおそれが少なく、ガラスリボン中央部の幅方向端部に傷や損傷を与えることなく耳部の除去を行ない、目的のガラス製品を得ることができる。
ガラスリボンの割断手段として、一面側押圧手段と該一面側押圧手段とともにガラスリボンに曲げ力を付加するための一面側の反対側の他面側押圧手段とを設け、安定的に曲げ力を作用させることができ、耳部の割断除去を確実になし得る。
本発明の上述した耳切断装置あるいは耳切断方法を用いたガラス製品の製造装置あるいは製造方法によれば、縦切り線を介して行う耳部の切断が確実になされたガラス製品を提供できる。また、横切り線を介して行う割断を確実になした割れや欠けのないガラス製品を提供できる。
図1(A)は本発明に係る耳切断装置の第1実施形態の要部を示す斜視図、図1(B)は図1(A)に示す耳切断装置で加工されるガラスリボンの一例を示す横断面図。 図2は本発明に係る耳切断装置の第1実施形態の全体構造を示す斜視図。 図3(A)は同装置に沿って移動するガラスリボンの状態を示す側面図、図3(B)は第2の切り線加工手段の一例を示す斜視図。 図4は同装置においてガラスリボンを割断するために備えられるローラーの一例を示す構成図。 図5は同ローラーの配置状態の一例を示す平面図。 図6は本発明に係るガラス製品の造方法の一例を示すブロック図。 図7は同装置によるガラスリボン耳部の分離状態の一例を示す構成略図。 図8は同装置によるガラスリボン中央部の支持状態の一例を示すもので、中央部の両端側を湾曲させた状態を示す構成図。 図9は同装置により耳部にねじりを負荷した状態の一例を示す構成図。 図10(A)はガラスリボンから2段階で耳部を除去する場合に適用される耳切断装置の一例構造を示す構成図、図10(B)は図10(A)に示す耳切断装置で加工されるガラスリボンの一例を示す横断面図。 図11は同装置の他の例を示す構成略図。 図12(A)は折り切り装置の従来構造の一例を示す構成図、図12(B)は同折り切り装置によって折り切りされるガラスリボンの一例を示す横断面図である。
以下、本発明に係るガラスリボンの耳切断装置の第1実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1(A)は本実施形態のガラスリボンの耳切断装置1の要部を示し、図1(B)は図1(A)に示す耳切断装置1により切断対象とするガラスリボン2の横断面形状を示し、図2は同耳切断装置1の全体構造を示す。
本実施形態の耳切断装置1を用いて耳部を切断しようとするガラスリボン2は、厚さが均一で薄い中央部2aとその幅方向両端側の肉厚の耳部2bからなる。このガラスリボン2は、フロート法あるいはフュージョン法などのような溶融ガラスを板状に成形するための方法により形成されたもので、これらの製造方法の実施のために設けられた成形装置から連続的に所定の幅を有するリボン状(帯状)に成形されて図1、図2に示す耳切断装置1に搬送される。
本実施形態の装置に適用されるガラスリボン2において、図1(B)に示す如くその中央部2aは0.1mm〜0.3mm程度の極薄に形成され、耳部2bは0.4〜0.8mm程度の厚さに形成されている。耳切断装置1に対し前工程の例えばフロート法による成形装置から水平状態で搬送されるガラスリボン2は、その底面側においては中央部2aと耳部2bのいずれにおいてもほぼ全体が平面状に連続されているが、その上面側においては中央部2aが平坦面とされ、中央部2aの両端部側に傾斜面2cを介し上に凸型に膨出した肉厚の耳部2bが形成されている。
前工程の成形装置から送られてきたガラスリボン2は、図1、図2に示すように複数の搬送ローラー(搬送機)3が個々にほぼ水平に所定間隔で設置されて構成されているガラスリボン2の主搬送路5の入口側に搬送されるようになっている。複数の搬送ローラー3の配置状態を側面から見た状態を図3(A)に示すが、水平かつ所定の間隔をあけて複数配列された搬送ローラー3の各上面を結ぶ移動経路が主搬送路5とされる。
なお、本実施形態では主搬送路5を水平な搬送路として以下に説明するが、この主搬送路5は傾斜した搬送路であっても、鉛直な方向に延在された縦型の搬送路であっても、本発明の適用に支障はない。傾斜した搬送路の場合は以下に説明する搬送ローラーや各装置を傾斜配置すれば良く、各装置を縦型に配置すれば鉛直搬送型として実施できるので、主搬送路5は水平型には限らない。
図1、図2に示す本実施形態の主搬送路5の入口側上方において、入口側から主搬送路5に沿って水平搬送されるガラスリボン2の耳部2bに対し、耳部内側の傾斜面2cが形成されている位置よりも若干中央部2aよりの位置に対応するように、ガラスリボン2に縦切り線2Aを形成するための第1の切り線加工手段7、7が設置されている。
主搬送路5において第1の切り線加工手段7が設けられた位置の下流側には縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断するための割断手段8が設けられ、この割断手段8の設置位置よりも主搬送路5に沿って下流側に、図2に示す如く前記割断した耳部2bを主搬送路5よりも下側に向かって所定の曲率で下向きに延在する副搬送路10が形成されている。さらに、この副搬送路10には、図2に示す如く耳部2bを引き込むための耳離し手段11が設けられ、副搬送路10に沿って耳離し手段11よりも下流側には粉砕手段(粉砕器)12が設けられている。
主搬送路5において耳部2bが副搬送路10に引き込まれて下降する領域よりも下流側にガラスリボン2の中央部2aに対し、ガラスリボンの幅方向の横切り線2Bを形成するための第2の切り線加工手段13が設けられ、主搬送路5に沿って更に下流側にガラスリボン2を目的の奥行きに横折りするための横折り機15が設けられている。
前記第1の切り線加工手段7は主搬送路5をその幅方向に跨ぐように設けられた図示略の門型フレームに支持されており、このフレームに支持されている本体部7aとその下部に延出形成された支持ロッド7bを備え、支持ロッド7bの下端に前記ガラスリボン2に切り線(切り溝)を形成可能なカッターを備え、図示略の制御装置によってガラスリボン2の表面に対しカッターを所望の圧力で押し付けることができる構成とされていて、ガラスリボン2の厚さに応じ所望の圧力でもって目的の深さの縦切り線2Aを形成できる機能を有する。
前記割断手段8は、図4、図5に拡大して示す如く、前記ガラスリボン2の上面側において前記縦切り線2Aをその幅方向両側から挟むように離間配置された少なくとも一対のフロントローラー(一面側押圧手段)20と、前記ガラスリボン2の下面側(底面側)において前記縦切り線2Aに沿って前記対になるフロントローラー20の間に配置され、前記フロントローラー20、20とともに前記ガラスリボン2に曲げ力を付加するバックローラー(他面側押圧手段)21とが設けられている。なお、前記フロントローラー20、20の下端を含む水平面とバックローラー21の上端を含む水平面の間隔は、ガラスリボン2の厚みより若干小さく(ガラスリボン2の中央部2aの厚さの数分の一程度に)設定されている。これにより、主搬送路5に沿ってガラスリボン2が移動し、フロントローラー20、20とバックローラー21の間をガラスリボン2が通過する際、縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2に剪断力が負荷される結果、縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断できるように構成されている。
主搬送路5において、割断手段8の下流側に、搬送ローラー3を複数本略して空間部P1を形成するとともに、この空間部P1に前記搬送ローラー3よりも短い搬送ローラー23を複数配置することで、空間部P1の幅方向両側(搬送ローラー23の両側)に導入部P2が形成されている。これらの導入部P2から下方にガラスリボン2の耳部2bを下向きに湾曲させつつ主搬送路5より下方に引き込むことができ、この引込方向先方側に耳部2bを案内する複数の案内ローラー25が整列形成され、整列された案内ローラー25の先方側に粉砕ローラー26、26を備えたガラスの粉砕手段12が設けられている。また、整列配置された案内ローラー25のうちの1つの上側にピンチローラー27が配置されていて、案内ローラー25とピンチローラー27とが耳部2bの上下を挟みつつ回転することで耳部2bを副搬送路10に引き込み、主搬送路5に沿って移動する中央部2aと離間させる耳離し手段11が構成されている。なお、案内ローラー25とピンチローラー27によって耳部2bを把持することにより副搬送路10に沿って移動する耳部2bの移動軌跡を安定化できる。
ガラスリボン2の耳部2bが引き込まれる導入部P2に一番近い位置にある搬送ローラー3は、耳部2bが方向変更するための支点となる搬送ローラーとされ、この支点となる搬送ローラー3を介し耳部2bが主搬送路5から下向きに方向変更されるようになっている。また、この支点ロールとなる搬送ローラー3よりも複数本(図の形態では2本)、主搬送路5に沿って上流側に配置された搬送ローラー3の上には、ガラスリボン2の耳部2bを上側から押さえ付けるためのピンチローラー28が設けられている。このピンチローラー28は、支点となる搬送ローラー3が耳部2bの下側に位置するのに対し、耳部2bの上側に位置されるので、耳部2bが下方に移動することによる浮き上がりを防止し、このピンチローラー28が耳部安定保持手段を構成する。
前記ガラスリボン2の耳部2bが、前述の如く支点となる搬送ローラー3の周面位置から下向きに方向変更されて導入部P2を通過し、複数の案内ローラー25とピンチローラー27の部分を通過して粉砕手段12に至る経路を本実施形態においてはガラスリボン2の副搬送路10と規定する。
主搬送路5において空間部22の下流側には、主搬送路5の幅方向に対し若干斜め向きに架設された図示略の門型フレームに沿って移動自在に第2の切り線加工手段13が設けられている。この第2の切り線加工手段13は、図3(B)に示す門型のフレーム13Aに支持されている本体部13aと、その下部に延出形成された支持ロッド13bとその先端部に設けられているカッター13cを備え、このカッター13cにより前記ガラスリボン2の表面に切り線(切り溝)を形成可能な機能を備え、図示略の制御装置によってガラスリボン2の表面に対しカッター13cを所望の圧力で押し付けることができる構成とされていて、ガラスリボン2の厚さに応じ所望の圧力で目的の深さの横切り線2Bを形成できる機能を有する。
なお、第2の切り線加工手段13の本体部13aは、主搬送路5を斜め横断するように往復水平移動する。即ち、門型フレーム13Aに沿って本体部13aは移動自在に支持されているが、本体部13aは、主搬送路5の下流側に向いて主搬送路5の左端部に位置した場合よりも、主搬送路5の右端部に移動した場合の方が主搬送路5の下流側に移動できるように主搬送路5を斜め横断する。この際、本体部13aの移動速度を調整し、ガラスリボン2の移動速度と同期移動させることにより、ガラスリボン2に対してその長さ方向と直角に横切り線2Bを形成することができる。
図1、図2に示す如く第2の切り線加工手段13が主搬送路5を横切るように移動する範囲において、その下方側に配列されている複数の搬送ローラー3は、それらの長さ方向の適宜の位置に間隙部3Aをあけた分割構造とされ、分割構造とされた複数の搬送ローラー3の間隙3Aが上述の第2の切り線加工手段13が移動する軌跡と平行に揃うように配置されている。これらの間隙3Aが配列された方向には前記第2の切り線加工手段13の移動と同期するように搬送ローラー3の間隙3Aに沿って移動自在にバックアップローラー(バックアップ手段)30が設けられている。
このバックアップローラー30は、第2の切り線加工手段13の本体部13aが移動する際に同期して移動するので、第2の切り線加工手段13のカッターがガラスリボン2の上面に横切り線2Bを形成する際、ガラスリボン2の底面側に接触してガラスリボン2を下側から支え、横切り線2Bの形成時にガラスリボン2の損傷を防止する。
第2の切り線加工手段13が設けられた位置よりも主搬送路5に沿って下流側には、主搬送路5の幅方向に沿うように横折り機15が設けられていて、この横折り機15とその下の搬送ローラー3との間の位置において横切り線2Bに沿ってガラスリボン2の中央部2aを横折りできるように構成されている。
図1と図2に示す耳切断装置1を用いてガラスリボン2の耳部2bを切断するには、まず、耳切断装置1の主搬送路5に沿ってその入口側からガラスリボン2をその長さ方向に順次導入し、第1の切り線加工手段7、7を作動させてガラスリボン2の中央部2aの幅方向両側に縦切り線2Aを形成する。縦切り線2Aの形成位置は例えば、図1(B)に示す如くガラスリボン2の中央部2aの幅方向両端側であって、肉厚とされた耳部2aよりも内側であり、中央部2aと同程度の厚さを有する部分とする。ガラスリボン2に対し縦切り線2Aを形成して割断するために望ましい位置の一例を図1(B)に1点鎖線S1で示し、ガラスリボン2の幅方向中心位置に対応する割断位置を1点鎖線S2で示す。
ガラスリボン2を主搬送路5に沿って更に送ると、ガラスリボン2はフロントローラー20、20とバックローラー21の間を図4に示す如く通過する。ここでフロントローラー20、20とバックローラー21の間隔はガラスリボン2の厚さよりも狭く設定されているので、ガラスリボン2がこれらローラーの間を通過する際、ガラスリボン2には図4の矢印に示す如くバックローラー21上に位置している縦切り線2Aを介してガラスリボン2を又割りする方向に力を作用させてガラスリボン2に曲げ力を印加できる。よって、縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を連続的に割断でき(連続的に3点折りでき)、ガラスリボン2の中央部2aから耳部2bを分離できる。
ガラスリボン2の耳部2bが割断された後、帯状となった耳部2bはガラスリボン2の中央部2aとともに搬送ローラー3上の主搬送路5に沿って暫く移動するが、支点ロールとなる搬送ローラー3を通過後、導入部P2から下方向に湾曲されて搬送ローラー3の下方側に引き込まれ、案内ローラー25とピンチローラー27に案内されて粉砕器12の粉砕ローラー26に至り、ここで粉砕されてカレット29とされる。
図3(A)に、主搬送路5に沿って移動中のガラスリボン2に対し、第1の切り線加工手段7により縦切り線2Aを形成する位置を符号Aで示し、フロントローラー20、20とバックローラー21とによってガラスリボン2を3点折りして割断する位置を符号Bで示し、ピンチローラー28が設けられている位置を符号Cで示し、支点となる搬送ローラー3が設けられている位置を符号Dで示す。
図3(A)に示す如くガラスリボン2の耳部2bに対し、A地点で縦切り線2Aが形成され、B地点で3点折りされた後、D地点の搬送ローラー3を支点として下方に向かって湾曲移動するが、耳部2bを構成するガラスは剛性の高い帯状体であるため、D地点の搬送ローラー3を支点として下流側が下向きに移動すると、D地点の上流側に位置する耳部3bは主搬送路5よりも上側に跳ね上がる方向に反り返ろうとするので、この反り返りをC地点のピンチローラー28が抑える役目をなす。これにより、D地点の搬送ローラー3を支点としてその両側に位置する耳部2bをバランスさせながら耳部2bを主搬送路5側から副搬送路10側に移動できるので、耳部2bの割断から副搬送路10側までの移動を円滑に行うことができる。
特に、耳部2bを副搬送路10の終端側の粉砕手段12で粉砕する際、粉砕手段12から耳部2bには粉砕時の大きな振動が伝わるので、粉砕手段12からの振動伝達の如何によっては、副搬送路10に沿って移動中の耳部2bに対し走行安定性を悪化させ、場合によっては3点折りしているガラスリボン2の部分へ悪影響を及ぼすおそれがある。
しかし、本実施形態の構造においては、D地点を中心としてその両側で耳部2bの走行バランスを取りながらガラスリボン2の割断を行ない、主搬送路5から副搬送路10への移動を行う構造を採用しているので、粉砕手段12を設けて振動発生したとしても、ガラスリボン2の移動と割断を安定的に実施できる。
なお、本実施形態の構造では、図1〜図3に示す如く副搬送路10を主搬送路5よりも下側に設けて割断後の耳部2bを下向きの副搬送路10に引き込む構造としたが、副搬送路10を主搬送路5の上側に設けて耳部2bを上側に搬送し、引き上げる構造とすることも可能である。その構造を採用した場合、粉砕手段12を主搬送路5の上方に設けることとなる。その場合、図3に示すD地点を中心として、副搬送路10は上向きの搬送路となるので、図3の2点鎖線で示す如く耳部2bは上向きの軌跡を取るように移動する。よって、支点ロールとなる搬送ローラー3を図3の2点鎖線に示す如く主搬送路5よりも上方に位置するようにD地点に設ける。また、この構造の場合、ピンチローラー28は主搬送路5の上ではなく、C地点に位置する主搬送路5を構成する搬送ローラー3がピンチローラー28の代用となるか、D地点とC地点の間に位置する主搬送路5を構成する搬送ローラー3のいずれかがピンチローラー28の代用となる。このように図3の2点鎖線で示す如く耳部2bを主搬送路5の上側に引き上げてから粉砕し、カレット29とする構成を採用することも可能である。
なお、本実施形態の構造において、図5に示す如く平面視した状態においてフロントローラー20、20の間にバックローラー21を配置した構成に対し、図5の2点鎖線に示す如くフロントローラー20、20の間の位置から、主搬送路5に沿って若干上流側に距離をあけてバックローラー21を設けることもできる。
図5の2点鎖線の位置にバックローラー21を設けた構造を採用しても、図4を基に説明した状態と同じく、縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断し、耳部2bを中央部2aから分離できる。この例のようにバックローラー21の設置位置は主搬送路5に沿ってフロントローラー20の設置位置よりも若干上流側に設けても本発明の実施に支障はない。
以上説明の如く耳部2bは主搬送路5から分離された副搬送路10に沿って移動され、粉砕手段12により粉砕されてカレット29とされ、必要に応じてガラスの溶融工程などで再利用されるか廃棄される。
また、耳部割断後の中央部2aは、主搬送路5に沿ってその下流側に移動され、第2の切り線加工手段13により横切り線2Bが形成された後、横切り線2Bに沿って横折り機15により横折りされる横折り工程を経て目的サイズのガラス板31が得られる。
ところで、図1〜図5を基に説明した第1実施形態の耳切断装置1にあっては、ガラスリボン2の耳部2bの割断をフロントローラー20、20とバックローラー21とからなる割断手段8により行う構成としたが、割断を行う手段は、これらローラーを用いた3点折りに限らず、レーザー装置を用いた割断方法を用いても良い。
レーザー装置によるレーザービームを縦切り線2Aに沿って照射し、縦切り線2Aに沿ってレーザービームにより加熱した部分と加熱していない部分を生じさせると、両者の部分間に熱応力を作用させて剪断力を作用できるので、縦切り線2Aに沿って耳部2bの割断を行うことができる。レーザービームの照射により割断を行う場合、レーザービームの照射部分に隣接する部分に冷媒を噴射して熱応力の作用を助長するように構成することもできる。
次に、本発明に係るガラス製品の製造方法の全体について説明する。図6は、本発明のガラス製品の製造方法の一実施形態のフロー図である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述の耳切断装置1を用いることを1つの特徴とする。本発明の板ガラス製品の製造方法は、一例として、前述の耳切断装置1の前段側に設けられている溶融手段によりガラスを溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程K1と、この工程に引き続き、溶融ガラスをガラスリボン2に成形する成形工程K2と、その後工程においてガラスリボン2を徐冷する徐冷工程K3と、徐冷後のガラスリボン2を前述の耳切断装置1により前述の説明の如く割断する割断工程K4によりガラス製品K5を得るガラス製品の製造方法である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述した耳切断装置1を利用することの他は、公知技術の範囲である。また、本発明のガラス製品の製造方法で利用する耳切断装置1については、前述の通りである。図6では、本発明のガラス製品の製造方法の構成要素である溶融工程K1、成形工程K2、徐冷工程K3に加えて、耳切断装置1を用いてガラスリボン2を目的のサイズに割断する割断工程K4を含めて示している。
なお、割断工程K4において、横切り線2Bを形成する工程と横切り線2Bに沿って割断する工程は必須ではなく、ガラスリボン2の中央部2aに横切り線2Bを形成することなく、そのままロール巻きして回収し、中間製品とすることもできる。その場合の方法と装置については後述する。
図7は、ガラスリボン2を縦切り線2Aに沿って割断し、耳部2bを中央部2aから分離し、図1、図2に示す如く主搬送路5から副搬送路10に移動させる場合、剛性の高いガラスからなる変形が難しい耳部2bであっても、耳部2bを中央部2aから確実に離間することが重要である事情を説明するための図である。
図7は耳部2bをねじり変形させて中央部2aとの間に一定の間隔Dを与えた状態を示している。割断後、主搬送路5に沿ってガラスリボン2の中央部2aが搬送される間、耳部2bが中央部2aの側部に接するように存在していると、移動中に耳部2bの端縁が中央部2aの端縁2cに衝突するか擦れるおそれがあり、特にガラスリボン2が極薄のガラスである場合に製品となるべき中央部2aの端縁2cに欠けや割れを生じるおそれがある。従って、割断後の耳部2についてはできるだけ早く、中央部2aから離間することが好ましい。
図7においてE−E’線の位置にあるガラスリボン2は主搬送路5に沿って所定距離移動すると、割断されてF−F’線の位置を通過し、その後、G−G’線の位置を通過するが、E−E’線の位置とF−F’線の位置との間で割断された後、F−F’線の位置に移動する前にねじり変形されて間隔Dを設けた状態を図7は示している。
ただし、耳部2bは剛性の高いガラス製であるため、耳部2bを図7に示すE−E’線の位置からF−F’線の位置の間でねじり変形するにはガラスに対する負担が大きく、無理にねじり変形を与えると破損する虞がある。このため、例えば、図8あるいは図9に示す如く割断後のガラスリボン2の中央部2aと耳部2bを離間する構成を採用できる。
図8に示す構造では、ガラスリボン2の中央部2aを移動させる主搬送路5において割断後の所定位置にガラスリボン2の中央部2aの端縁2cを上方に持ち上げるための補助ローラー32からなる付勢手段33を主搬送路5に設置し、ガラスリボン2の中央部2の端縁2cのみを所定幅に亘り耳部2bと離間させて両者の距離Dを確保する構造とされている。
補助ローラー32については、主搬送路5を構成する搬送ローラー3と別体に設けても良く、搬送ローラー3の端部側でガラスリボン2の中央部2aの端縁2cと接する部分のみ径を大きくして前述の距離Dを確保することもできる。
なお、中央部2aの端縁2cを持ち上げる手段については図8に示す補助ローラー32に限るものではなく、エアー噴射装置を設けてエアー圧を付加して端縁2cを持ち上げる構造なども採用できる。
ガラスリボン2の中央部2aの幅は耳部2bの幅よりも遙かに大きく、かつ、中央部2aは薄いので、中央部2aは剛性の高いガラス製であっても適度に変形することが可能であり、図8に示す如く中央部2aの端縁2c側のみ上向きに変形させることで耳部2bとの距離Dを確保することができる。
この距離Dを確保することにより、割断後に主搬送路5に沿って移動するガラスリボン2の中央部2aの端縁部分における損傷や割れ、欠けなどの欠陥を防止できる。
図9は、図7に示す如く耳部2bにねじりを付加してガラスリボン2の中央部2aの端縁2cと耳部2bとを離間させる場合の一例として、フロントローラー20、20とバックローラー21により縦切り線2Aに沿って耳部2bを割断後、耳部2bに傾斜を与え、その後、耳部2bを副搬送路10側に移動させる構造とした場合の一例を示している。
割断後の耳部2bにねじりを与えるためには、ねじり手段の一例として、耳部2bを副搬送路10に引き込むための副搬送路10に設置されている案内ローラー25とピンチローラー27の数を増加し、これら複数の案内ローラー25とピンチローラー27で耳部2bを広い範囲を挟持し、案内ローラー25とピンチローラー27で挟持する際に耳部2bを図9に示すようにねじりを与えることができるように、これらの案内ローラー25とピンチローラー27の回転中心軸を水平面に対し若干傾斜配置する構成を採用することができる。この構成では耳部2bにねじりを与えるために案内ローラー25とピンチローラー27が設けられ、これらがねじり手段を構成する。
図9に示すように耳部2bにねじり変形を付加することで、中央部2aの端縁2cと耳部2bの端縁との間に水平方向に距離Dを形成し、上下方向にも高低差を設けることができ、この距離Dと高低差を設けることで中央部2aの端縁2cと耳部2bの端縁との間の干渉を阻止し、割断後に主搬送路5に沿って移動するガラスリボン2の中央部2aの端縁部分における損傷や割れ、欠けなどを防止できる。
図10は本発明に係る耳切断装置の第2実施形態を示すもので、この第2実施形態の耳切断装置35は、ガラスリボン2の中央部2aから耳部を割断する場合、耳部を2段階で割断できるように構成した装置である。
図10に示す耳切断装置35において先に説明した第1実施形態の耳切断装置1と同等の構成要素については同一符号を付してそれらの部分の説明を省略する。
この第2実施形態の耳切断装置35は先に説明した第1実施形態の耳切断装置1と同様の主搬送路5と副搬送路10を有しているが、主搬送路5の入口側に、第1の切り線加工手段7が5基設けられている点が異なる。
5基設けられている第1の切り線加工手段7のうちの1基は、ガラスリボン2の中央部にその長さ方向に沿って縦切り線2Aを形成するための第1の切り線加工手段7であり、他の4基の切り線加工手段7は、ガラスリボン2の両端側の耳部側にそれぞれ2列ずつ、縦切り線2Aを形成するために設けられている。
本実施形態では、ガラスリボン2の両端側に縦切り線2Aを2本ずつ形成するが、それらの形成位置は、先の第1実施形態の説明の際に図1(B)を基に説明した1点鎖線S1で示す位置に加え、図10(B)に示す如く、ガラスリボン2において耳部2bから中央部2aに至る境界部分であって傾斜部2cに相当する1点鎖線S3で示す位置とすることができる。
主搬送路5に沿って第1の切り線加工手段7の設置位置よりも下流側には先の第1実施形態において設けられていた割断手段8と同等構造の割断手段8が設けられている。ただし、この実施形態の割断手段8は、ガラスリボン2の両端側に形成した2本の縦切り線2Aのうち、ガラスリボン2の両側端に近い外側よりの縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断できるように、フロントローラー20、20とバックローラー21とが配置されている。従って割断手段8は、ガラスリボン2の両側の傾斜部2cに沿うように形成されている縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断する。
なお、傾斜部2cに縦切り線2Aを形成し、この縦切り線2Aに沿ってガラスリボン2を割断すると、図10(B)に示す如くガラスリボン2の中央部2aの外側に1点鎖線S1〜S3に対応する幅の第2の耳部2dが残ったまま主搬送路5に沿って割断位置から下流側に中央部2aが搬送される。
第2の耳部2dを備えたガラスリボン2の中央部2aは、主搬送路5に沿って移動され、下流側の第2の切り線加工手段13の設置位置に到達し、第2の切り線加工手段13により横切り線2Bが形成される。
ここで、第2の切り線加工手段13にあっては、主搬送経路5を横切るようにカッターが移動して横切り線2Bを形成するが、ガラスリボン2の中央部2aの両側にそれよりも若干厚みの大きい第2の耳部2dが形成されているとしても、第2の耳部2dが形成されている傾斜部2cの領域における厚み増加分は耳部2bと比較すると小さい。よって、第2の切り線加工手段13が形成する横切り線2Bの深さはガラスリボン2の中央部2aの厚さに合わせた深さに形成すれば良い。換言すると、第2の切り線加工手段13の先端のカッター13cがガラスリボン2に対して押し付ける押圧力をガラスリボン2の中央部2aに対する値と同等に設定すれば、第2の耳部2dを含むガラスリボン2の中央部2aであっても全幅にわたり支障なく横切り線2Bを形成できる。
主搬送路5に沿って移動され、横切り線2Bが形成された後のガラスリボン2が横折り機15に到達すると、横切り線2Bに沿って第2の耳部付きの中央部2aは目的の奥行きに割断され、第2の耳部付きのガラス板38とされる。
そして、本実施形態の耳切断装置35において主搬送路5の更に下流側の両側に耳折装置39が設けられ、これらの耳折装置39により縦切り線2Aに沿って割断し、ガラス板38から第2の耳部2dを折ることで第2の耳部2dを除去することができる。
この後、主搬送路5の更に下流側に設けられている縦折り機40の設置位置にガラス板38を搬送し、縦切り線2Aに沿って割断することで目的の大きさ、目的のサイズのガラス板(ガラス製品)41を得ることができる。
以上説明の如くガラスリボン2を割断する際、ガラスリボン2の両端側に2本の縦切り線5Aを形成し、1回目の割断時に外側の厚い耳部2bを除去した後、2回目の割断時に内側の比較的薄い第2の耳部2dを割断するといった2段階の割断処理により順次耳部の除去を行う構成の耳切断装置35としても良い。
図11は本発明に係る耳切断装置の第3実施形態を示すもので、この第3実施形態においては主搬送路5の入口側において第1の切り線加工手段7が5基設けられ、5本の縦切り線2Aを形成する点について先の第3実施形態と同等であり、主搬送路5に沿って下流側に耳折装置39が設けられている点については先の第3実施形態の耳切断装置35と同等構造とされている。ただし、第3実施形態において、第2の実施形態のごとく耳部を2段階で割断することは必須ではない。
第3実施形態の耳切断装置39では、第2の切り線加工手段13が略され、横折り機15が略された代わりとして、主搬送路5の終端側に巻取用ロールなどの巻取機45が配置されていて、この巻取機45の外周面にガラスリボン2の中央部2aを順次ロール巻きできるように構成され、ロール巻き工程がなされるようになっている。
この第3実施形態の耳切断装置39においても2段階に耳部を除去できる点については先の第2実施形態の耳切断装置35と同等である。本第3実施形態の耳切断装置39ではロール巻きした構造の長尺のガラスリボンロール46をガラス製品として得ることができる特徴を有している。
このように得られたガラスリボンロール46は、ロールの状態でガラス製品あるいは中間製品として搬出され、例えば、ガラスを利用するユーザーの工場にて繰り出されて必要な大きさに割断され、表示装置用ガラス基板などとして利用される。
なお、図11に示す耳切断装置39において、ガラスリボン2の中央部2aに対し、その中央に形成する第1の縦切り線2Aは、形成しても良く、略しても良い。
即ち、ガラスリボンロール46になるように中央部2aを巻回した際、中央部2aに縦切り線2Aに沿って割れが発生しないように巻回する必要があるので、ロール巻きする際の外径を十分に大きくするか、縦切り線2aの形成自体を略しておくことができる。勿論、形成する縦切り線2Aの溝深さを小さく形成してガラスリボンロール46とした際に割れないようにしておくことが好ましい。
ガラス製品として、耳部2bを除去したガラスリボンロール46を生産するならば、1枚もののガラス板より搬送が容易であり、収容体積も削減できるので、取り扱いが容易でコンパクトなガラス製品を提供できる。
本発明の耳切断装置および耳切断方法によれば、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、EL表示装置用ガラス基板等の表示機器用基板として好適な薄型のガラス基板を提供できる。
1…耳切断装置、2…ガラスリボン、2A…縦切り線、2a…本体部、2B…横切り線、2b…耳部、2c…傾斜部、2d…第2の耳部、3…搬送ローラー、5…主搬送路、7…第1の切り線加工手段、8…割断手段、10…副搬送路、11…耳離し手段、12…粉砕手段、13…第2の切り線加工手段(横切り機)、13A…フレーム、13c…カッター、15…横折り機、20…フロントローラー(一面側押圧手段)、21…バックローラー(他面側押圧手段)、P1…空間部、P2…導入部、25…案内ローラー、26…粉砕ローラー、27…ピンチローラー、28…ピンチローラー(耳部安定保持手段)、30…バックアップローラー、31…ガラス板(ガラス製品)、33…補助ローラー(付勢手段)、35…耳切断装置、41…ガラス板(ガラス製品)、45…巻取機、46…ガラスリボンロール(ガラス製品)。

Claims (17)

  1. 主搬送路に沿って長手方向に搬送中のガラスリボンの側縁部にその長手方向に沿って縦切り線を形成し、該縦切り線によって前記ガラスリボンを中央部と耳部とに区分する第1の切り線加工手段と、前記主搬送路において前記第1の切り線加工手段よりも下流側のガラスリボンの側縁部に近接するように配置され、前記縦切り線に沿ってガラスリボンに曲げ力を作用させて前記ガラスリボンを前記縦切り線に沿って割断し、ガラスリボンをその中央部と耳部とに分離する割断手段と、前記ガラスリボンの割断位置よりも主搬送路の下流側に設置され、前記主搬送路に沿って直線移動するガラスリボン中央部の幅方向端部から前記耳部を離反する向きに方向変更する耳離し手段を具備してなるガラスリボンの耳切断装置であって、
    前記耳離し手段が、割断後の耳部の移動方向を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む手段であり、前記主搬送路と前記副搬送路の交差部に設けられて前記耳部の方向変更の支点となる搬送ローラーと、前記支点となる搬送ローラーが耳部に接触する側の耳部一面に対して反対側の耳部他面に接触して前記支点となる搬送ローラーとともに耳部を押さえる耳部安定保持手段を具備することを特徴とするガラスリボンの耳切断装置。
  2. 前記耳離し手段に加え、前記耳部の割断後に主搬送路に沿って移動するガラスリボン中央部の幅方向端部を前記主搬送路の面から離間する方向に湾曲させて前記耳部から離間させる付勢手段を設けた請求項1に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  3. 前記耳離し手段に加え、前記耳部の割断後に副搬送路を移動する耳部を、前記主搬送路を移動するガラスリボンの中央部の幅方向端部に対しねじる方向に傾斜させるねじり手段を設けた請求項1に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  4. 前記割断手段が前記ガラスリボンの前記縦切り線がある一面側において該縦切り線をその両側から挟むように配置された少なくとも一対の一面側押圧手段と、前記ガラスリボンの一面側の反対面である他面側において前記縦切り線に沿って前記対になる該一面側押圧手段に近接配置され該一面側押圧手段とともに前記ガラスリボンに曲げ力を付加するための他面側押圧手段とを具備してなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  5. 前記主搬送路において前記割断手段よりも下流側に前記ガラスリボンの中央部に対しガラスリボンの幅方向に横切り線を形成する第2の切り線加工手段と、前記横切り線に沿ってガラスリボンの中央部を割断する横折り機とを備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  6. 前記第2の切り線加工手段が、前記ガラスリボンの中央部一面を押圧して該一面側に横切り線を形成するカッターと、前記カッターと同期してガラスリボンの中央部他面側を移動し、ガラスリボンの中央部他面側に当接して前記カッターの押圧力を受けるバックアップローラーとを備えてなる請求項5に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  7. 前記主搬送路において耳離し手段よりも下流側に前記ガラスリボンの中央部を巻き取る巻取手段を備えた請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断装置。
  8. 主搬送路に沿って長手方向に搬送中のガラスリボンの側縁部にその長手方向に沿って縦切り線を形成し、該縦切り線によって前記ガラスリボンを中央部と耳部とに区分する第1の切り線加工工程と、前記縦切り線に沿ってガラスリボンに曲げ力を作用させて前記ガラスリボンを前記縦切り線に沿って割断し、ガラスリボンをその中央部と耳部とに分離する割断工程と、前記主搬送路に沿って直線移動するガラスリボン中央部の幅方向端部から前記耳部を離反する方向に方向変更する耳離し工程を具備してなるガラスリボンの耳切断方法であって、
    前記耳離し工程が、割断後の耳部の移動方向を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む工程であり、前記主搬送路と前記副搬送路の交差部に設けられて前記耳部の方向変更の支点となる搬送ローラーと、前記支点となる搬送ローラーが耳部に接触する側の耳部一面に対して反対側の耳部他面に接触して前記支点となる搬送ローラーとともに耳部を押さえる耳部安定保持工程を有することを特徴とするガラスリボンの耳切断方法。
  9. 前記耳離し工程に加え、前記耳部の割断後に主搬送路に沿って移動するガラスリボン中央部の幅方向端部を前記主搬送路の面から離間する方向に湾曲させて前記耳部から離間させる付勢工程を有する請求項8に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  10. 前記耳離し工程に加え、前記耳部の割断後に副搬送路を移動する耳部を、前記主搬送路を移動するガラスリボンの中央部の幅方向端部に対しねじる方向に傾斜させるねじり工程を有する請求項8に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  11. 前記割断後の耳部を前記主搬送路の面に対し交差する方向に向く副搬送路側に引き込む引込工程と、副搬送路に引き込んだ耳部を粉砕する粉砕工程とを備えた請求項8〜10のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  12. 前記第1の切り線加工工程に、前記縦切り線に平行でかつガラスリボン中央部側に第2の縦切り線の形成を含み、前記耳離し工程後に、ガラスリボンに残る前記第2の縦切り線に沿ってガラスリボンの幅方向端部を割断し分離する第2の割断工程を備える請求項8〜11のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  13. 前記耳部割断後の中央部に対し前記主搬送路の下流側においてガラスリボンの幅方向に横切り線を形成後、横折りする工程を備えたことを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  14. 前記耳部割断後の中央部に対し前記主搬送路の下流側においてロール巻きするロール巻き工程を備えたことを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載のガラスリボンの耳切断方法。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の耳切断装置と、ガラスリボンの流れ方向に対し、該耳切断装置よりも上流側に設けられガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、耳切断装置よりも上流側で前記溶融手段の下流側に設けられ前記溶融ガラスを成形してガラスリボンを形成する成形手段と、耳切断装置よりも上流側で前記成形手段の下流側に設けられ前記ガラスリボンを徐冷する徐冷手段とを含むガラス製品の製造装置。
  16. 請求項15に記載のガラス製品の製造装置によって、溶融ガラスを溶融し、該溶融ガラスからガラスリボンを成形し、該ガラスリボンを徐冷し、徐冷したガラスリボンをガラス製品に切断するガラス製品の製造方法。
  17. 請求項8〜14のいずれか一項に記載の耳切断方法による耳切断工程と、該耳切断工程よりも前工程のガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記耳切断工程よりも前工程で前記溶融工程よりも後工程の前記溶融ガラスを成形してガラスリボンを形成する成形工程と、前記耳切断工程よりも前工程で前記成形工程の前記ガラスリボンを徐冷する徐冷工程とを含むガラス製品の製造方法。
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