JP2012093403A - 有機感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐久性を有すると共にクリーニングブレードのビビリやメクレの発生が抑制され、また、オゾンや窒素酸化物の発生に伴う画像ボケなどのない高品質な画像を形成することのできる有機感光体を提供すること。
【解決手段】本発明の有機感光体は、導電性支持体上に、有機感光層および保護層がこの順に積層されてなる有機感光体において、前記保護層が、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られた硬化樹脂よりなるものであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式による画像形成装置に用いられる有機感光体に関する。
一般的に、電子写真方式による画像形成装置に用いられる感光体においては、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程および除電工程を経る一連の画像形成プロセスが繰り返し行われる。帯電工程および露光工程により形成された静電潜像は、トナーを含む現像剤により顕像化されトナー像が形成される。このトナー像は、転写工程により紙などの画像支持体に転写される。しかしながら、一部のトナーは画像支持体に転写されずに感光体上に残留する。この残留トナーは、次の画像形成プロセスにおいて高品質な画像を形成するために、クリーニング工程において除去される。このクリーニング工程において用いられるクリーニング手段としては、例えば、ファーブラシ、磁気ブラシ、クリーニングブレードなどが挙げられるが、クリーニング精度や装置構成などの観点から、クリーニングブレードが広く用いられている。
クリーニングブレードは、支持基材上に設けられた板状のポリウレタンなどの弾性部材より構成されるものであって、感光体の表面に加圧当接されている。また、クリーニングブレードの感光体への当接形態としては、感光体の回転方向に対して、カウンター方向のものとトレーディング方向のものがあり、クリーニング精度の観点から、カウンター方向のものが主流とされている。
従来、感光体としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、アモルファスセレン系(a−Se、a−Se−Te、a−As2 Se3 )などの化合物を感光層に有するものが用いられていたが、近年、作製が容易であること、高感度設計が可能であること、低コストであること、無公害であることなどの多くのメリットを有することから、有機系の化合物を感光層に有する有機感光体が主流となっている。
このような有機感光体は、表面層が低分子電荷輸送材料および不活性高分子を主成分とされているため一般に柔らかく、画像形成プロセスにおいて繰り返し使用された場合においては、現像工程やクリーニング工程による機械的な負荷により摩耗が発生しやすい。このような有機感光体の摩耗は、感度の劣化および帯電性の低下などの電気的特性の劣化の要因となり、これにより、画像濃度の低下や地肌汚れなどが発生して高品質な画像を形成することができないという問題がある。また、有機感光体の摩耗により、当該有機感光体のクリーニング不良に起因して、スジ状の汚れ、いわゆるトナーすり抜け現象が発生して高品質な画像を形成することができないという問題がある。
このような問題を解決するために、有機感光体の表面を硬化させる技術や有機感光体の表面にフィラーを含有する保護層を設ける技術などが提案されており(例えば特許文献1および2参照)、これにより、有機感光体の耐摩耗性や耐傷性などの耐久性が向上されている。
しかしながら、有機感光体の耐摩耗性が高くなることに伴って、クリーニング工程におけるクリーニングブレードのビビリやメクレが発生するという問題がある。
ここに、クリーニングブレードのビビリとは、クリーニングブレードと有機感光体の表面との摩擦抵抗が大きくなることにより、クリーニングブレードが振動する現象をいい、クリーニングブレードのメクレとは、有機感光体の回転方向に対してクリーニングブレードが反転する現象をいう。
そこで、特許文献3には、高い耐久性を有すると共にクリーニングブレードのビビリやメクレの発生を抑制するために、有機感光体の表面層に反応性シリコーンオイルを添加する方法が提案されている。
しかしながら、このような方法によっては、表面層において硬化不良が発生しやすく、その結果、十分な耐久性が得られず、また、クリーニングブレードのビビリやメクレの発生の抑制も十分とはいえなかった。
また、このような表面層における硬化不良に起因して、感光体の表面上にオゾンや窒素酸化物が付着し易くなり、画像ボケや画像流れといった画像不良が生じるという問題がある。
特開平11−95474号公報 特開2008−96528号公報 特開2010−107696号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、高い耐久性を有すると共にクリーニングブレードのビビリやメクレの発生が抑制され、また、オゾンや窒素酸化物の発生に伴う画像ボケなどのない高品質な画像を形成することのできる有機感光体を提供することにある。
本発明の有機感光体は、導電性支持体上に、有機感光層および保護層がこの順に積層されてなる有機感光体において、
前記保護層が、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られた硬化樹脂よりなるものであることを特徴とする。
本発明の有機感光体においては、前記保護層が、金属酸化物微粒子を含有していることが好ましい。
本発明の有機感光体においては、前記保護層を構成する硬化樹脂が、ラジカル重合性モノマー100質量部に対してメルカプト変性シリコーンオイル0.1〜4質量部を添加して得られたものであることが好ましい。
本発明の有機感光体によれば、当該有機感光体を構成する保護層が、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られた硬化樹脂よりなるものであることにより、高い耐久性を有すると共にクリーニングブレードのビビリやメクレの発生が抑制され、また、オゾンや窒素酸化物の発生に伴う画像ボケなどのない高品質な画像を形成することができる。
このような効果が奏される理由は、以下のように考えられる。
すなわち、ラジカル重合性モノマーの重合反応において発生する炭素ラジカルは、空気中の酸素と反応し、パーオキシラジカルが生成される。通常、このパーオキシラジカルが生成されると、重合反応が停止し架橋密度が高くならないため、十分な硬化が行われない。そこで、本発明の有機感光体を構成する保護層においては、当該保護層を構成する硬化樹脂を、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られたものとすることにより、ラジカル重合性モノマーの重合反応において生成されるパーオキシラジカルがメルカプト変性シリコーンオイルにおけるメルカプト基の水素を引き抜いて活性なラジカルとなるので重合反応が継続して行われることとなる。これにより、高い架橋密度を有し、十分な硬化反応が行われ、その結果、高い耐久性を有する有機感光体が得られると考えられる。また、シリコーンオイルは、一般に、表面付近に偏在する特性を有することから、この特性を利用し、特に硬化不良が発生しやすい最表面である保護層を構成する硬化樹脂の合成にメルカプト変性シリコーンオイルを用いることにより、効果的に硬化反応が行われ、高い耐久性を有する有機感光体が得られると考えられる。さらに、保護層を構成する硬化樹脂に残存するメルカプト変性シリコーンオイルの作用により、保護層表面に高い潤滑性が得られ、クリーニングブレードのビビリやメクレの発生が抑制されると考えられる。
また、十分な硬化反応が行われることにより、画像ボケの発生の要因と考えられるラジカル重合性モノマーの未反応残基が低減し、画像ボケの発生が抑制されると考えられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<有機感光体>
本発明の有機感光体は、導電性支持体上に、有機感光層および保護層がこの順に積層されてなるものである。
本発明の有機感光体は、上記層構成であれば特に限定されるものではないが、具体的には下記(1)および(2)の層構成が挙げられる。
(1)導電性支持体上に、中間層、有機感光層として電荷発生層および電荷輸送層、並びに保護層がこの順に積層されてなる層構成。
(2)導電性支持体上に、中間層、有機感光層として電荷発生物質および電荷輸送物質を含む単層、並びに保護層がこの順に積層されてなる層構成。
本発明において、有機感光体とは、電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能および電荷輸送機能の少なくとも一方の機能が有機化合物により発揮されて構成されるものをいい、公知の有機電荷発生物質または有機電荷輸送物質から構成される感光層を有する感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能とが高分子錯体により構成される感光層を有する感光体など公知の有機感光体全てを含むものをいう。
〔保護層〕
本発明の有機感光体を構成する保護層は、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られた硬化樹脂よりなるものである。この硬化樹脂は、例えば紫外線や電子線などの活性線を照射することにより、ラジカル重合性モノマーが重合反応(硬化反応)されて得られたものである。
(ラジカル重合性モノマー)
硬化樹脂を形成するためのラジカル重合性モノマーとしては、例えば、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタアクリル系モノマー、ビニルトルエン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、N−ビニルピロリドン系モノマーなどが挙げられる。これらのラジカル重合性モノマーは、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合性モノマーは、少ない光量または短い時間での硬化が可能であることから、アクリロイル基(CH2 =CHCO−)またはメタクリロイル基(CH2 =CCH3 CO−)を有するものであることが好ましい。
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するラジカル重合性モノマーの具体例としては、下記式(Ac−1)〜式(Ac−41)および下記式(Mc−1)〜式(Mc41)に示すものが挙げられる。以下に示すAc基数またはMc基数は、アクリロイル基またはメタクリロイル基の数である。
上記式(Ac−1)〜式(Ac−41)において、Rは下記式(1)に示すアクリロイル基である。
ただし、上記式(Mc−1)〜式(Mc−41)において、R′は下記式(2)に示すメタクリロイル基である。
ラジカル重合性モノマーは、官能基(反応性基)を3以上有するものを用いることが好ましい。また、ラジカル重合性モノマーは、2種以上を組み合わせて用いることができるが、この場合においても、官能基を3以上有するものを50質量%以上用いることが好ましい。
ラジカル重合性モノマーを重合する方法としては、具体的には、電子線開裂により反応させる方法、重合開始剤を添加して、光、熱などにより反応させる方法などが挙げられる。重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも用いることができる。また、光重合開始剤と熱重合開始剤とを併用することもできる。
熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物などが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(「イルガキュアー369」:BASFジャパン社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、例えば、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(「イルガキュアー819」:BASFジャパン社製)、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。また、光重合促進効果を有する光重合促進剤を単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
本発明に用いられる重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、アルキルフェノン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物が好ましく、さらに好ましくはα−ヒドロキシアセトフェノン構造、あるいはアシルフォスフィンオキサイド構造を有する重合開始剤が好ましい。
重合開始剤の添加量は、ラジカル重合性モノマー100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部である。
(メルカプト変性シリコーンオイル)
本発明に用いられるメルカプト変性シリコーンオイルは、主骨格にシロキサン結合(Si−O−Si)構造を有する高分子化合物がメルカプト基により変性されたものであり、具体的には、下記式(O−1)および式(O−2)に示すものなどが挙げられる。
〔上記式(O−1)において、R1 は、下記式(3)に示す基であり、pは8〜1500の整数を示し、qは1〜30の整数を示す。〕
〔上記式(3)において、rは1〜8の整数を示す。〕
〔上記式(O−2)において、R2 は、下記式(4)に示す基であり、sは1〜1000の整数を示す。〕
〔上記式(4)において、tは1〜8の整数を示す。〕
メルカプト変性シリコーンオイルの官能基当量は、1500〜35000g/molであることが好ましく、より好ましくは1500〜10000g/molである。
メルカプト変性シリコーンオイルの官能基当量が過大である場合においては、当該メルカプト変性シリコーンオイルにおけるメルカプト基の数が少ないため、保護層を形成するためのラジカル重合性モノマーの重合反応において、十分な硬化が行われず、その結果、有機感光体に高い耐久性が得られないおそれがある。一方、メルカプト変性シリコーンオイルの官能基当量が過小である場合においては、当該メルカプト変性シリコーンオイルにおけるメルカプト基の数が多いため、保護層表面に高い潤滑性を十分に付与することができないおそれがある。
なお、官能基当量とは、分子量の総和を官能基(メルカプト基)の数で割った値をいう。
メルカプト変性シリコーンオイルは、公知の方法で製造することができ、例えば、トリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびメチルメルカプトプロピルポリシロキサンを原料として、塩基性触媒を用いて高温にて重合を行ない、さらに置換高温減圧ストリッピング法により低分子シロキサンを除去することによって製造することができる。任意に原料の添加量を調整することにより、分子量を調整することもできる。
(金属酸化物微粒子)
本発明に係る保護層においては、金属酸化物微粒子が含有されていることが好ましい。保護層において、金属酸化物微粒子が含有されていることにより、有機感光体がより高い耐久性を有するものとなる。
このような金属酸化物微粒子は、遷移金属も含めた金属酸化物粒子であればよく、例えば、シリカ(酸化ケイ素)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化スズ、酸化タンタル、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化セレン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ゲルマニウム、酸化錫、二酸化チタン、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどの金属酸化物微粒子が挙げられ、なかでも、アルミナ(Al2 3 )、酸化スズ(SnO2 )、二酸化チタン(TiO2 )の微粒子が好ましく、アルミナ、酸化スズが更に好ましい。
金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、1〜300nmの範囲が好ましく、より好ましくは3〜100nmである。
本発明において、金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、以下のように測定されるものである。
すなわち、走査型電子顕微鏡「JSM−7500F」(日本電子社製)により10000倍の拡大写真を撮影し、ランダムに300個の金属酸化物微粒子をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子を除く)を自動画像処理解析装置「LUZEX AP」(ソフトウエアバージョン Ver.1.32、ニレコ社製)を使用して算出する。
金属酸化物微粒子の含有量は、保護層全体に対して20〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜70質量%である。
金属酸化物微粒子の含有量が過小である場合においては、保護層の電気抵抗が低くなり、残留電位の上昇やカブリの発生を防止することができないおそれがある。一方、金属酸化物微粒子の含有量が過大である場合においては、保護層に良好な成膜性が得られず、帯電性能の低下やピンホールの発生を防止することができないおそれがある。
また、金属酸化物微粒子は、表面処理剤により表面処理されてなるものであることが好ましい。表面処理剤としては、反応性有機基を有するシランカップリング剤(以下、「反応性有機基含有シランカップリング剤」ともいう。)を用いることが好ましい。
金属酸化物微粒子が反応性有機基含有シランカップリング剤により表面処理されてなるものであることにより、ラジカル重合性モノマーとの結合が強固になり、保護層がより高い耐久性を有するものとなる。
反応性有機基含有シランカップリング剤としては、当該金属酸化物微粒子の表面に存在する水酸基などと反応性を有するものであればよく、具体的には、下記式(S−1)〜式(S−36)に示すものが挙げられる。
式(S−1):CH2 =CHSi(CH3 )(OCH3 2
式(S−2):CH2 =CHSi(OCH3 3
式(S−3):CH2 =CHSiCl3
式(S−4):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
式(S−5):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OCH3 3
式(S−6):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OC2 5 )(OCH3 2
式(S−7):CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(OCH3 3
式(S−8):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
式(S−9):CH2 =CHCOO(CH2 2 SiCl3
式(S−10):CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
式(S−11):CH2 =CHCOO(CH2 3 SiCl3
式(S−12):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
式(S−13):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(OCH3 3
式(S−14):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )(OCH3 2
式(S−15):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OCH3 3
式(S−16):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
式(S−17):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 SiCl3
式(S−18):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
式(S−19):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 SiCl3
式(S−20):CH2 =CHSi(C2 5 )(OCH3 2
式(S−21):CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 3
式(S−22):CH2 =C(CH3 )Si(OC2 5 3
式(S−23):CH2 =CHSi(OCH3 3
式(S−24):CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 2
式(S−25):CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
式(S−26):CH2 =CHCOOSi(OCH3 3
式(S−27):CH2 =CHCOOSi(OC2 5 3
式(S−28):CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 3
式(S−29):CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 5 3
式(S−30):CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OC2 5 3
式(S−31):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 2 (OCH3
式(S−32):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCOCH3 2
式(S−33):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(ONHCH3 2
式(S−34):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OC6 5 2
式(S−35):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(C1021)(OCH3 2
式(S−36):CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH2 6 5 )(OCH3 2
また、表面処理剤としては、上記式(S−1)〜式(S−36)に示すもの以外に、ラジカル重合可能な反応性有機基を有するシラン化合物を用いることができる。
これらの表面処理剤は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
金属酸化物微粒子に対する表面処理剤による表面処理方法としては、特に限定されず、湿式処理または乾式処理を採用することができるが、湿式メディア分散型装置を用いて処理することが好ましい。
以下、湿式メディア分散型装置を用いて表面処理する方法について具体的に説明する。
すなわち、金属酸化物微粒子と表面処理剤とを含むスラリー(固体粒子の懸濁液)を湿式粉砕することにより、金属酸化物微粒子を微細化すると共に当該金属酸化物微粒子の表面処理が進行する。その後、溶媒を除去して粉体化することにより表面処理された金属酸化物微粒子が得られる。
以上のような表面処理方法においては、表面処理剤の添加量は、金属酸化物微粒子100質量部に対して0.1〜100質量部、溶媒の添加量は、金属酸化物微粒子100質量部に対して50〜5000質量部であることが好ましい。
湿式メディア分散型装置は、容器内にメディアとしてビーズが充填され、さらに回転軸と垂直に取り付けられた撹拌ディスクが高速回転されることにより、金属酸化物の凝集粒子を砕いて粉砕・分散する装置であり、その構成としては、金属酸化物微粒子に表面処理を行う際に金属酸化物微粒子を十分に分散させ、かつ表面処理できるものであれば特に限定されず、例えば、縦型・横型、連続式・回分式など、種々の様式を採用することができる。具体的には、サンドミル、ウルトラビスコミル、パールミル、グレンミル、ダイノミル、アジテータミル、ダイナミックミルなどを用いることができる。
これらの分散型装置においては、ボール、ビーズなどの粉砕媒体(メディア)を用いて衝撃圧壊、摩擦、剪断、ズリ応力などにより微粉砕、分散が行われる。
上記サンドミルで用いるビーズとしては、例えば、ガラス、アルミナ、ジルコン、ジルコニア、スチール、フリント石などを原材料とした粉砕媒体が挙げられるが、特にジルコニア製やジルコン製のものが好ましい。また、ビーズの大きさは、通常、直径1〜2mm程度とされるが、本発明においては0.1〜1.0mm程度が好ましい。
湿式メディア分散型装置に用いられる撹拌ディスクや容器内壁には、例えば、ステンレス製、ナイロン製、セラミック製の素材が用いられるが、特にジルコニアまたはシリコンカーバイドなどのセラミック製のものが好ましい。
以上のような表面処理剤による表面処理により、反応性アクリロイル基、反応性メタクリロイル基と反応可能な反応性有機基を有する金属酸化物微粒子を得ることができる。
本発明の有機感光体を構成する保護層は、硬化樹脂と共に公知の樹脂を併用して構成することもできる。
公知の樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。
また、本発明の有機感光体を構成する保護層には、必要に応じて、滑剤粒子、電荷輸送物質、酸化防止剤などが含有されていてもよい。
滑剤粒子としては、例えばフッ素原子含有樹脂粒子などが挙げられる。このフッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、およびこれらの共重合体の粒子の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂粒子およびフッ化ビニリデン樹脂粒子が好ましい。
滑剤粒子の含有量は、保護層全体に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜10質量%である。
滑剤粒子の数平均一次粒径は、0.01〜1μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5μmである。
本発明において、滑剤粒子の数平均一次粒径は、以下のように測定されるものである。
すなわち、走査型電子顕微鏡「JSM−7500F」(日本電子社製)により10000倍の拡大写真を撮影し、ランダムに300個の滑剤粒子をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子を除く)を自動画像処理解析装置「LUZEX AP」(ソフトウエアバージョン Ver.1.32、ニレコ社製)を使用して算出する。
滑剤粒子を構成する樹脂の分子量は適宜選択することができ、特に制限されるものではない。
〔保護層の形成方法〕
保護層の形成方法は、ラジカル重合性モノマー、必要に応じ金属酸化物微粒子を公知の溶媒に溶解し、例えばディスパーマット分散機により分散液を調製する。この分散液にメルカプト変性シリコーンオイルを添加し保護層塗布液を調製し(塗布液調製工程)、この保護層塗布液を有機感光層上に塗布して塗膜を形成し(塗膜形成工程)、その後、自然乾燥または熱乾燥し(乾燥工程)、活性線を照射することにより重合・硬化反応させる(重合工程)方法が好ましい。
保護層を形成するために用いられる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジンおよびジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗布液調製工程において、保護層塗布液全体に対するメルカプト変性シリコーンオイルの含有量は、50〜5000ppmであることが好ましい。
また、ラジカル重合性モノマーに対するメルカプト変性シリコーンオイルの添加量は、ラジカル重合性モノマー100質量部に対して0.1〜4質量部であることが好ましい。
メルカプト変性シリコーンオイルの添加量が上記範囲であることにより、ラジカル重合性モノマーの重合反応における十分な重合反応促進機能を果たす。
また、保護層中に金属酸化物微粒子が含有される場合においては、金属酸化物微粒子の添加量は、ラジカル重合性モノマー100質量部に対して20〜400質量部が好ましく、より好ましくは50〜300質量部である。
塗膜形成工程において、保護層塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
重合工程においては、例えば塗膜に活性線を照射することによりラジカルが発生してラジカル重合性モノマーを重合させる共に、分子間および分子内での架橋反応による架橋結合を形成して硬化して硬化樹脂が生成される。
活性線としては、紫外線や電子線が好ましく、使用容易性の観点から紫外線が特に好ましい。
紫外線光源としては、紫外線を発生する光源であれば特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノンなどが挙げられる。
照射条件は、それぞれのランプの種類によって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm2 とされ、好ましくは5〜100mJ/cm2 とされる。ランプの電力は、0.1〜5kWであることが好ましく、より好ましくは0.5〜3kWである。
電子線源としては、電子線照射装置に格別の制限はなく、一般にはこのような電子線照射用の電子線加速機として、比較的安価で大出力が得られるカーテンビーム方式のものが有効に用いられる。電子線照射の加速電圧は、100〜300kVであることが好ましい。吸収線量は、0.5〜10Mradであることが好ましい。
必要な活性線の照射量を得るための照射時間は、0.1秒間〜10分間が好ましく、作業効率の観点から0.1秒間〜5分間がより好ましい。
乾燥工程は、活性線を照射する前後、および活性線の照射中に行うことができ、乾燥を行うタイミングは、これらを組み合わせて適宜選択することができる。
乾燥条件は、溶媒の種類、層厚などよって適宜選択することができるが、乾燥温度は、例えば室温〜180℃であることが好ましく、より好ましくは80〜140℃である。乾燥時間は、例えば1〜200分間であることが好ましく、より好ましくは5〜100分間である。
保護層の層厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜6μmである。
〔導電性支持体〕
本発明の有機感光体を構成する導電性支持体としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属をドラム状またはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウムおよび酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルムおよび紙などが挙げられる。
〔中間層〕
本発明の有機感光体においては、導電性支持体と有機感光層との間にバリアー機能と接着機能とを有する中間層を設ける構成とすることができる。種々の故障防止などの観点から、このような中間層を設けることが好ましい。
この中間層は、バインダー樹脂(以下、「中間層用バインダー樹脂」ともいう。)、および、当該中間層の抵抗を調整する目的で含有される各種の導電性微粒子や金属酸化物微粒子(以下、「中間層用金属酸化物微粒子」ともいう。)などの無機微粒子よりなるものである。
中間層用バインダー樹脂としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンなどが挙げられるが、アルコール可溶性のポリアミド樹脂であることが好ましい。
中間層用金属酸化物微粒子としては、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマスなどの金属酸化物微粒子が挙げられ、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズおよび酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることもできる。これらの中間層用金属酸化物微粒子は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。中間層用金属酸化物微粒子を2種類以上組み合わせて用いる場合においては、当該中間層用金属酸化物微粒子が固溶体状態であってもよいし、また、融着状態であってもよい。
このような中間層用金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
本発明において、中間層用金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、以下のように測定されるものである。
すなわち、走査型電子顕微鏡「JSM−7500F」(日本電子社製)により10000倍の拡大写真を撮影し、ランダムに300個の中間層用金属酸化物微粒子をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子を除く)を自動画像処理解析装置「LUZEX AP」(ソフトウエアバージョン Ver.1.32、ニレコ社製)を使用して算出する。
〔中間層の形成方法〕
中間層の形成方法は、中間層用バインダー樹脂を公知の溶媒に溶解して中間層塗布液を調製し、この中間層塗布液を導電性支持体上に浸漬、塗布する方法が好ましい。
中間層を形成するために用いられる溶媒としては、無機微粒子を良好に分散し、ポリアミド樹脂を溶解するものが好ましく、具体的には、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノールなどの炭素数2〜4のアルコール類が、ポリアミド樹脂の溶解性と塗布性の観点から、特に好ましい。また、保存性、無機微粒子の分散性を向上するために、前記溶媒と併用することのできる助溶媒としては、例えば、メタノール、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
中間層用バインダー樹脂の濃度は、中間層の層厚や生産速度に合わせて適宜選択される。
無機微粒子の分散手段としては、特に限定されないが、例えば超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダーおよびホモミキサーなどの分散機が挙げられる。
中間層用バインダー樹脂に対する無機微粒子の添加量は、中間層用バインダー樹脂100質量部に対して20〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。
中間層の乾燥方法は、溶媒の種類、層厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥による方法が好ましい。
中間層の層厚は、0.1〜15μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
〔有機感光層〕
(電荷発生層)
本発明の有機感光体を構成する有機感光層における電荷発生層は、電荷発生物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)よりなるものであり、この電荷発生層は、電荷発生物質を電荷発生層用バインダー樹脂溶液中に分散、塗布することにより形成することができる。
電荷発生物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルーなどのアゾ原料;ピレンキノン、アントアントロンなどのキノン顔料;キノシアニン顔料;ペリレン顔料;インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料;フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電荷発生層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2つ以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)、ポリ−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
〔電荷発生層の形成方法〕
電荷発生層の形成方法は、電荷発生層用バインダー樹脂を溶媒で溶解した溶液中に分散機を用いて電荷発生物質を分散して電荷発生層塗布液を調製し、この電荷発生層塗布液を塗布機で一定の層厚に導電性支持体上または中間層上塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥する方法が好ましい。
電荷発生層を形成するために用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン、ジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生物質の分散手段としては、特に限定されないが、例えば超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダーおよびホモミキサーなどの分散機が挙げられる。
電荷発生層用バインダー樹脂に対する電荷発生物質の添加量は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して1〜600質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜500質量部である。
電荷発生層の層厚は、電荷発生物質の特性、電荷発生層用バインダー樹脂の特性および混合割合などにより異なるが、0.01〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜3μmである。なお、電荷発生層塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。前記顔料を真空蒸着することによって形成すこともできる。
(電荷輸送層)
本発明の有機感光体を構成する有機感光層における電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)およびバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)よりなるものであり、この電荷輸送層は、電荷輸送物質を電荷輸送層用バインダー樹脂溶液中に溶解、塗布することにより形成することができる。
電荷輸送物質としては、例えば、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレンおよびポリ−9−ビニルアントラセン、トリフェニルアミン誘導体などが挙げられる。これらの電荷輸送物質は、単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電荷輸送層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。さらには、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノールZ(BPZ)、ジメチルBPA、BPA−ジメチルBPA共重合体などが耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
〔電荷輸送層の形成方法〕
電荷輸送層の形成方法は、電荷輸送層用バインダー樹脂と電荷輸送物質を溶解して電荷輸送層塗布液を調製し、この電荷輸送層塗布液を塗布機で一定の層厚に電荷発生層上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥する方法が好ましい。
電荷輸送層を形成するために用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン、ジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷輸送層用バインダー樹脂に対する電荷輸送物質の添加量は、電荷輸送層用バインダー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜100質量部である。
電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、電荷輸送層用バインダー樹脂の特性および混合割合などにより異なるが、5〜40μmであることが好ましく、より好ましくは10〜30μmである。
電荷輸送層には、必要に応じて酸化防止剤、電子導電剤、安定剤などが含有されていてもよい。酸化防止剤については特願平11−200135号に記載のものが挙げられ、電子導電剤については特開昭50−137543号、同58−76483号などに記載のもの挙げられる。
〔画像形成装置〕
本発明の有機感光体は、モノクロの画像形成装置やフルカラーの画像形成装置など電子写真方式の公知の種々の画像形成装置において用いることができる。
本発明の有機感光体が用いられる画像形成装置は、例えば、有機感光体上に均一な帯電電位を付与する帯電手段と、均一な帯電電位が付与された有機感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像に顕像化する現像手段と、トナー像を転写材上に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着する定着手段と、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段とを有するものである。
本発明の有機感光体が用いられる画像形成装置におけるクリーニング手段としては、クリーニングブレードが用いられることが好ましい。
〔トナー〕
本発明の有機感光体上に形成される静電潜像は、現像によりトナー像として顕像化される。この現像に用いられるトナーとしては、粉砕トナーでも、重合トナーでもよいが、安定した粒度分布を得られる観点から、重合法で作製される重合トナーが好ましい。
重合トナーとは、バインダー樹脂(以下、「トナー用バインダー樹脂」ともいう。)の生成とトナー形状とが、トナー用バインダー樹脂の原料モノマーの重合反応および必要によりその後の化学的処理により形成されるものをいい、具体的には、懸濁重合、乳化重合などの重合反応と、必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て形成されるものをいう。
トナーを構成するトナー粒子の粒径は、体積平均粒径(Dv50)で2〜9μmであることが好ましく、より好ましくは3〜7μmである。
トナー粒子の粒径が上記範囲であることにより、形成される画像の解像度を高くすることができる。さらに、小粒径のトナー粒子でありながら、微細な粒径のトナー粒子の存在量を少なくすることができ、長期間にわたってドット画像の再現性が改善され、鮮鋭性の良好な、安定した画像を形成することができる。
トナー粒子の体積平均粒径(Dv50)は、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にデータ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。
〔現像剤〕
本発明に係るトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤として用いてもよい。
一成分現像剤として用いる場合においては、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合においては、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料を用いることができる。特にフェライト粒子が好ましい。
キャリアを構成する磁性粒子の粒径は、体積平均粒径(Dv50)で15〜100μmであることが好ましく、より好ましくは25〜80μmである。
本発明において、磁性粒子の体積平均粒径(Dv50)は、湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定されるものである。
キャリアは、磁性粒子がさらに樹脂により被覆された樹脂被覆型のもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型のものであることが好ましい。樹脂被覆型キャリアを構成するための被覆用樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂、フッ素含有重合体系樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための分散用樹脂としては、特に限定されるものではなく公知のものを用いることができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。
本発明によれば、保護層表面に高い潤滑性を付与するために用いられるシリコーンオイルをメルカプト変性とすることにより、保護層を形成するためのラジカル重合性モノマーの重合反応において、生成されるパーオキシラジカルが当該メルカプト変性シリコーンオイルにおけるメルカプト基の水素を引き抜いて活性なラジカルとなるので重合反応が継続して行われるため、十分な硬化が行われ、その結果、高い耐久性を有すると共にクリーニングブレードのビビリやメクレの発生が抑制される有機感光体が得られ、また、この有機感光体によれば、オゾンや窒素酸化物の発生に伴う画像ボケなどのない高品質な画像を形成することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔有機感光体の作製例1〕
(1)導電性支持体の作製
ドラム状のアルミニウム支持体の表面を切削加工し、表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体〔1〕を作製した。
(2)中間層の形成
下記原料を分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式により10時間の分散を行い、中間層塗布液〔1〕を調製した。
・バインダー樹脂:ポリアミド樹脂「X1010」(ダイセルデグサ社製) 1質量部
・金属酸化物微粒子:酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製)(数平均一次粒径:0.035μm) 1.1質量部
・溶媒:エタノール 20質量部
上記導電性支持体〔1〕上に、この中間層塗布液〔1〕を浸漬塗布法により塗布し、110℃で20分間乾燥し、層厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
(3)有機感光層の形成
(電荷発生層の形成)
下記原料を分散機としてサンドミルを用いて、10時間の分散を行い、電荷発生層塗布液〔1〕を調製した。
・電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で5少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するもの) 20質量部
・バインダー樹脂:ポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(電気化学工業社製)
10質量部
・溶媒:酢酸t−ブチル 700質量部
・溶媒:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
上記中間層〔1〕の上に、この電荷発生層塗布液〔1〕を浸漬塗布法によりで塗布し、層厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
(電荷輸送層の形成)
下記原料を混合して溶解し、電荷輸送層塗布液〔1〕を調製した。
・電荷輸送物質:下記式(A)に示す化合物 150質量部
・バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)300質量部
・酸化防止剤:「Irganox1010」(日本チバガイギー社製) 6質量部
・溶媒:トルエン/テトラヒドロフラン=1/9体積% 2000質量部
・レベリング剤:シリコーンオイル「KF−54」(信越化学社製) 1質量部
上記電荷発生層〔1〕上に、この電荷輸送層塗布液〔1〕を浸漬塗布法により塗布し、120℃で70分間乾燥し、層厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(4)保護層の形成
下記ラジカル重合性モノマーおよび溶媒を分散機としてサンドミルを用いて、10時間分散した後、下記メルカプト変性シリコーンオイルおよび重合開始剤を加え、遮光下で混合、撹拌して溶解し保護層塗布液〔1〕を調製した(塗布液調製工程)。なお、この工程中においては、遮光状態を保った。
・ラジカル重合性モノマー:式(Mc−1)に示す化合物 100質量部
・溶媒:2−ブタノール 500質量部
・メルカプト変性シリコーンオイル:上記式(O−1)〔ただし、R1 における式(3)中においてr=3、官能基当量=1900〕に示す化合物 0.6質量部
・重合開始剤:「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製) 10質量部
この保護層塗布液〔1〕を上記電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した(塗膜形成工程)。その後、室温で20分乾燥し(乾燥工程)、メタルハライドランプ(500W)を用いて100mmの位置で回転させながら1分間照射して(重合工程)、層厚3μmの保護層〔1〕を形成し、有機感光体〔1〕を作製した。
〔有機感光体の作製例2〜6〕
有機感光体の作製例1において、(4)保護層の形成におけるラジカル重合性モノマーとして表1に示すものおよび添加量に変更し、また、メルカプト変性シリコーンオイルとして表1に示すものおよび添加量に変更し、さらに表1に示す金属酸化物微粒子を保護層塗布液〔1〕に加えたことの他は同様にして有機感光体〔2〕〜〔6〕を作製した。
〔有機感光体の作製例7〕
有機感光体の作製例1における(4)保護層の形成を下記の保護層の形成方法に変更したことの他は同様にして有機感光体〔7〕を作製した。
(4)保護層の形成
下記原料を混合して溶解し、保護層塗布液〔7〕を調製した。
・バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)100質量部
・溶媒:トルエン/テトラヒドロフラン=1/9体積% 500質量部
・メルカプト変性シリコーンオイル:上記式(O−1)〔ただし、R1 における式(3)中においてr=3、官能基当量=1900〕に示す化合物 0.6質量部
この保護層塗布液〔7〕を上記電荷輸送層〔1〕にサークルスライドホッパーにより塗布し、120℃で70分間乾燥し、層厚3μmの保護層〔7〕を形成し、有機感光体〔7〕を作製した。
〔有機感光体の作製例8〕
有機感光体の作製例1において、(4)保護層の形成におけるメルカプト変性シリコーンオイルを表1に示すものおよび添加量に変更したことの他は同様にして有機感光体〔8〕を作製した。
〔実施例1〜6、比較例1および2〕
以上のようにして得られた有機感光体〔1〕〜〔8〕をフルカラー画像形成装置「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製;600dpi、780nmの半導体レーザーの露光光を使用)に搭載した。なお、このフルカラー画像形成装置は画像形成ユニットを4組有するものであるので、それぞれの画像形成ユニットの感光体を同一種類の感光体で統一して(例えば、有機感光体〔1〕の場合は、4本の有機感光体〔1〕を用いて)、下記評価1〜3を行った。各評価は、温度30℃湿度80%RHの条件で、A4サイズの中性紙上にYMCBk各色印字率2.5%のA4画像を50万枚の印刷する耐刷試験後に行った。結果を表2に示す。
〔評価1:画像ボケ〕
耐刷試験後、直ぐに画像形成装置の主電源を切った。主電源を切った12時間後に主電源を入れ印刷可能状態になった後、直ちにA3サイズの中性紙全面にハーフトーン画像(マクベス濃度計で相対反射濃度0.4)と、全面6dot格子画像とを印字した。印字画像の状態を目視により観察し以下評価基準により評価した。
−評価基準−
A:ハーフトーン画像および格子画像共に画像ボケ発生なし(良好)
B:ハーフトーン画像のみに感光体長軸方向の薄い帯状濃度低下が認められる(実用上問題なし)
C:画像ボケによる格子画像の欠損もしくは線幅の細りが発生(実用上問題有り)
〔評価2:表面傷〕
耐刷試験前後の有機感光体の表面状態を目視により観察し傷の状態を下記評価基準により評価した。なお、評価した有機感光体はシアン位置に設置されたものとする。
−評価基準−
A:50万枚印刷後に表面傷なし(良好)
B:50万枚印刷後に表面傷1〜5箇所発生(実用上問題なし)
C:50万枚印刷後に表面傷6箇所以上発生(実用上問題有り)
〔評価3:フィルミング現象〕
耐刷試験後に、温度20℃湿度50%RHの環境条件下に画像形成装置を1時間放置した後、A4サイズの中性紙上にハーフトーン画像を形成し、当該ハーフトーン画像を下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:フィルミング現象による画像ノイズが認められない(良好)
B:フィルミング現象による画像ノイズが多少認められる(実用上問題なし)
C:フィルミング現象による画像ノイズが発生(実用上問題り)
〔評価4:ブレードの鳴き〕
耐刷試験後に、温度10℃湿度15%RHの環境条件下において、さらにA4サイズの中性紙上にYMCBk各色印字率2.5%のA4画像を20万枚の印刷する耐刷試験を行い、ブレードの鳴きについて下記評価基準により評価した。
なお、ブレードの鳴きとは、クリーニングブレードと感光体との摩擦により異常音が発生する現象をいい、クリーニングブレードのビビリの発生などに起因して生じる現象である。
−評価基準−
A:20万枚印刷終了するまでブレードの鳴き発生なし(良好)
B:感光体起動時または停止時において軽微なブレードの鳴きが発生(実用上問題なし)
C:連続的なブレードの鳴きが発生(実用上問題有り)

Claims (3)

  1. 導電性支持体上に、有機感光層および保護層がこの順に積層されてなる有機感光体において、
    前記保護層が、メルカプト変性シリコーンオイルの存在下においてラジカル重合性モノマーを重合させることによって得られた硬化樹脂よりなるものであることを特徴とする有機感光体。
  2. 前記保護層が、金属酸化物微粒子を含有していることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  3. 前記保護層を構成する硬化樹脂が、ラジカル重合性モノマー100質量部に対してメルカプト変性シリコーンオイル0.1〜4質量部を添加して得られたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機感光体。
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