JP2012093222A - 鏡面冷却式センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱伝導体17(センサボディ13、冷却ブロック15、冷却板16)の一端に鏡面冷却用の熱電冷却素子(第1の熱電冷却素子)2を取り付ける。熱伝導体17の他端に補助冷却器として冷却能力の大きい熱電冷却素子(第2の熱電冷却素子)18を取り付ける。第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御はメインコントローラ24で行い、第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御はサブコントローラ25で行う。この構成において、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29からのON/OFFの指令は、メインコントローラ24を経由してサブコントローラ25へ与える。メインコントローラ24は、各種の異常診断を行い、異常と判断した場合、サブコントローラ25の起動を阻止したり、サブコントローラ25の動作を停止させたりする。
【選択図】 図1
Description
図13に正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部101は、被測定気体が流入されるチャンバ1と、このチャンバ1の底部に設けられた熱電冷却素子(ペルチェ素子)2を備えている。熱電冷却素子2の冷却面2−1には鏡3が取り付けられており、熱電冷却素子2の加熱面2−2にはヒートパイプ4を介して放熱部材5が取り付けられている。すなわち、ヒートパイプ4の一端4−1が熱電冷却素子2の加熱面2−2に取り付けられており、熱電冷却素子2から離されたヒートパイプ4の他端4−2に放熱部材5が取り付けられている。
図14に散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部102は、正反射光検出方式を採用したセンサ部101とほゞ同構成であるが、受光素子9の取り付け位置が異なっている。このセンサ部102において、受光素子9は、発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する位置ではなく、散乱光を受光する位置に設けられている。
図1はこの発明に係る鏡面冷却式センサの一実施の形態を示す鏡面冷却式露点計の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計201はセンサ部201Aとコントロール部201Bとを有している。
センサ部201Aにおいて、11は鏡であり、その表面11−1が鏡面とされている。鏡11は、例えばシリコンチップとされており、鏡11の裏面11−2側に第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)2の冷却面2−1が取り付けられている。また、鏡11と第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1との間には、例えば白金による第1の温度センサ12が設けられている。第1の温度センサ12は鏡11の裏面11−2の温度を鏡面温度tPpvとして検出する。
コントロール部201Bには、メインコントローラ24と、サブコントローラ25と、電源26と、電源スイッチ27と、露点計測ON/OFFスイッチ28と、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29と、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30とが設けられている。
この鏡面冷却式露点計201において、例えばダクト内を流れる被測定気体中の水分の露点を検出する場合、第1の熱電冷却素子2や鏡面11−1,投光側の光ファイバ14−1,受光側の光ファイバ14−2などを含む検出部DTを被測定気体中に位置させるようにして、センサ部201Aをダクトに取り付ける。この際、第2の熱電冷却素子18を含むサブクーラSCはダクトの外に位置させる。
本実施の形態では、サブクーラSCに対して、「低温(例えば、−5℃固定)」で動作させるのか、「高温(例えば、25℃固定)」で動作させるのか、「連動(鏡面温度+α)」で動作させるのかについて、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を用いてその動作モードを選択的に設定することが可能である。
今、センサ部201Aをダクトに取り付けた状態において、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定して、露点計測を開始するものとする。なお、この場合、電源スイッチ27は既にONとされており、メインコントローラ24およびサブコントローラ25には電源が供給された状態にあるものとする。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図2:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。なお、電源スイッチ27がONとされたときに冷却ファン20の運転を開始するように構成してもよい。
一方、メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がONとされると、光電変換器22へ信号S3を送り、投光側の光ファイバ14−1の先端面より、鏡面11−1に対して所定の周期で光を照射させる(図3(a)参照)。なお、電源スイッチ27がONされると投光側の光ファイバ14−1の先端面より光を照射させるように光電変換器22を構成してもよい。
次に、センサ部201Aをダクトに取り付けた状態において、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定して、露点計測を開始する場合について説明する。この場合も、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図2:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102)。
メインコントローラ24側での動作は、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合と同じであるので、ここでの説明は省略する。
例えば、動作モードを「低温」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定する。
例えば、動作モードを「連動」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、動作モードを「低温」としての露点計測中と同様にして、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定するようにしてもよいが、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするだけとしてもよい。
本実施の形態において、鏡面11−1上での結露の生成スピードは非常に速く、また鏡面温度tPpvや鏡面からの反射光の光量は高精度に測定する必要がある。その一方で、サブクーラSCの制御は、熱容量が大きいため制御スピードが遅く、また、サブクーラ温度tSpvの検出はあまり精度を必要としない。
次に、メインコントローラ24を経由してのサブコントローラ25の起動/停止時のメインコントローラ24での動作について説明する。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると(図5:ステップS201のYES)、光電変換器22の入出力チェックを行う(ステップS202)。すなわち、光電変換器22からの入力として光電変換器22からの信号S4のレベルをチェックし、光電変換器22への出力としてCPU24−1からの光電変換器22への信号S3のレベルをチェックする。
光電変換器22の入出力が正常であれば(ステップS203のNO)、CPU24−1は、制御出力をチェックする(ステップS204)。すなわち、メインコントローラ24からの制御出力として、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルをチェックする。ここで、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS205のYES)。
メインコントローラ24からの制御出力が正常であれば(ステップS205のNO)、CPU24−1は、温度センサ入力をチェックする(ステップS206)。すなわち、温度センサ入力として、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルをチェックする。ここで、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS207のYES)。
温度センサ入力が正常であれば(ステップS207のNO)、CPU24−1は、メインコントローラ24の自己チェックを行う(ステップS208)。すなわち、メインコントローラ24について、予め定められた各種パラメータのチェックなどを行う。ここで、1つでも問題があれば、異常と判断する(ステップS209のYES)。
メインコントローラの自己チェックが正常であれば(ステップS209のNO)、CPU24−1は、サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックを行う(ステップS210)。すなわち、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブコントローラ25の動作中も異常監視として、上述した「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を定期的に繰り返す。図6にこの場合のフローチャートを示す。このフローチャートの処理は割り込み処理によって繰り返し行われる。
メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされると(図7:ステップS401のYES)、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を中断し、露点計測を停止する(ステップS402)。
Claims (8)
- 被測定気体に晒される鏡面と、
前記鏡面の裏面側に低温側の面が取り付けられた第1の熱電冷却素子と、
前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
前記第1の熱電冷却素子の高温側の面にその一端が取り付けられた熱伝導体と、
前記熱伝導体の他端に低温側の面が取り付けられた第2の熱電冷却素子と、
前記第2の熱電冷却素子の低温側の温度をサブクーラ温度として検出する温度検出手段と、
前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記第1の熱電冷却素子へ供給する電流を制御する第1の制御手段と、
前記温度検出手段が検出するサブクーラ温度に基づいて前記第2の熱電冷却素子へ供給する電流を制御する第2の制御手段とを備え、
前記第1の制御手段は、前記第2の制御手段の起動および停止を制御する起動/停止制御手段
を備えることを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項1に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記起動/停止制御手段は、予め定められた異常診断を行い、異常と診断された場合、前記第2の制御手段の起動を阻止する
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項1に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記起動/停止制御手段は、予め定められた異常診断を行い、異常と診断された場合、前記第2の制御手段の動作を停止させる
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項2又は3に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記投光手段および受光手段と前記第1の制御手段との間に設けられた光電変換手段を備え、
前記起動/停止制御手段は、前記異常診断として、前記光電変換手段からの前記第1の制御手段への入力チェックおよび前記第1の制御手段から前記光電変換手段への出力チェックの少なくとも一方を行う
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項2又は3に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記起動/停止制御手段は、前記異常診断として、前記第1の制御手段からの前記第1の熱電冷却素子への制御出力のチェックを行う
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項2又は3に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記鏡面の温度を検出する鏡面温度検出手段を備え、
前記起動/停止制御手段は、前記異常診断として、前記鏡面温度検出手段からの前記第1の制御手段への入力チェックを行う
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項2又は3に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記起動/停止制御手段は、前記異常診断として、前記第1の制御手段自身の内部チェックを行う
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。 - 請求項2又は3に記載された鏡面冷却式センサにおいて、
前記第2の熱電冷却素子の高温側を冷却する冷却ファンを備え、
前記起動/停止制御手段は、前記異常診断として、前記第2の制御手段と前記冷却ファンとの間の結線の有無のチェックを行う
ことを特徴とする鏡面冷却式センサ。
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