JP6078365B2 - 鏡面冷却式露点計 - Google Patents

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Description

この発明は、一方の面が低温側、他方の面が高温側とされる熱電冷却素子を用いて冷却される鏡面の上に生じる結露や結霜から露点温度を計測する鏡面冷却式露点計に関するものである。
従来より、湿度測定法として、被測定気体の温度を低下させ、その被測定気体に含まれる水蒸気の一部を結露させたときの温度を測定することにより露点を検出する露点検出法が知られている。例えば、寒剤、冷凍機、電子冷却器などを用いて鏡を冷却し、この冷却した鏡の鏡面上の反射光の強度の変化を検出し、反射光の強度が平衡状態になった時の鏡面の温度を測定することによって、被測定気体中の水分の露点を検出する鏡面冷却式露点計が用いられている。
この鏡面冷却式露点計には、利用する反射光の種類によって、2つのタイプがある。1つは、正反射光を利用する正反射光検出方式(例えば、特許文献1参照)、もう1つは、散乱光を利用する散乱光検出方式(例えば、特許文献2参照)である。
〔正反射光検出方式〕
図17に正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部101は、被測定気体が流入されるチャンバ1と、このチャンバ1の底部に設けられた熱電冷却素子(ペルチェ素子)2を備えている。熱電冷却素子2の冷却面2−1には鏡3が取り付けられており、熱電冷却素子2の加熱面2−2にはヒートパイプ4を介して放熱部材5が取り付けられている。すなわち、ヒートパイプ4の一端4−1が熱電冷却素子2の加熱面2−2に取り付けられており、熱電冷却素子2から離されたヒートパイプ4の他端4−2に放熱部材5が取り付けられている。
また、熱電冷却素子2とヒートパイプ4の一端4−1にはその周囲を覆うように断熱部材6が設けられており、鏡3の上面(鏡面)3−1には温度検出素子7が取り付けられている。また、チャンバ1の上部に、鏡3の鏡面3−1に対して斜めに光を照射する発光素子8と、この発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する受光素子9とが設けられている。また、熱電冷却素子2へのリード線10が断熱部材6を貫通して設けられている。
このセンサ部101において、チャンバ1内には、不図示の主配管から分岐された分岐管路を介して、被測定気体が流入される。これにより、チャンバ1内の鏡面3−1が、被測定気体に晒される。鏡面3−1に結露が生じていなければ、発光素子8から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子9で受光される。したがって、鏡面3−1に結露が生じていない場合、受光素子9で受光される反射光の強度は大きい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面3−1に結露し、その水の分子に発光素子8から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子9で受光される反射光(正反射光)の強度が減少する。この鏡面3−1における正反射光の変化を検出することにより、鏡面3−1上の状態の変化、すなわち鏡面3−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面3−1の温度を温度検出素子7で測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
〔散乱光検出方式〕
図18に散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す。このセンサ部102は、正反射光検出方式を採用したセンサ部101とほゞ同構成であるが、受光素子9の取り付け位置が異なっている。このセンサ部102において、受光素子9は、発光素子8から鏡面3−1に対して照射された光の正反射光を受光する位置ではなく、散乱光を受光する位置に設けられている。
このセンサ部102において、チャンバ1内には、不図示の主配管から分岐された分岐管路を介して、被測定気体が流入される。これにより、チャンバ1内の鏡面3−1が、被測定気体に晒される。鏡面3−1に結露が生じていなければ、発光素子8から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光素子9での受光量は極微量である。したがって、鏡面3−1に結露が生じていない場合、受光素子9で受光される反射光の強度は小さい。
熱電冷却素子2への電流を増大し、熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面3−1に結露し、その水の分子に発光素子8から照射した光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光素子9で受光される乱反射された光(散乱光)の強度が増大する。この鏡面3−1における散乱光の変化を検出することにより、鏡面3−1上の状態の変化、すなわち鏡面3−1上に水分(水滴)が付着したことを知ることができる。さらに、この時の鏡面3−1の温度を温度検出素子7で測定することにより、被測定気体中の水分の露点を知ることができる。
なお、上述した露点計においては、鏡面3−1に生じる結露(露点)を検出する例で説明したが、同様の構成によって鏡面3−1に生じる結霜(霜点)を検出することも可能である。本明細書では、霜点も含めた温度を露点温度として定義する。
このような鏡面冷却式露点計では、被測定気体に低温で凝縮する物質(例えば、有機溶剤)が混入している場合がある。すなわち、通常は気体で被測定気体に含まれ、露点温度よりも高い低温で固体になる物質が含まれている場合がある。このような物質が露点温度計測のための冷却に伴って凝縮して鏡面に付着すると、この鏡面上に付着した凝縮物質により反射光や散乱光に対して悪影響を及ぼし、正確な露点温度の計測が行えなくなる。例えば、連続露点計測中に凝縮物質が付着して鏡面が汚れると、計測が不安定になったり、汚れにより結露の検出が異常になり、結露し過ぎていると判断し、露点温度が上昇することがある。
そこで、従来は、鏡面の汚れを防ぐために、定期的に露点温度計測を中断して、人手により綿棒などで鏡面を清掃するようにしたり、特許文献3に示されているように、被測定気体に含まれる凝縮物質を鏡面に導かれる前に除去装置によって除去するようにしたり、特許文献4に示されるように、CO2ガスを吹きかけて凝縮物質を鏡面上から吹き飛ばすようにしている。
特開昭61−75235号公報 特公平07−104304号公報 特開2002−189007号公報 特開平05−99846号公報
しかしながら、人手により鏡面を清掃する方法では、清掃作業が面倒であり、清掃作業のために比較的長時間、露点温度計測を中断しなければならない。
また、被測定気体が鏡面に導かれる前に凝縮物質を除去する方法では、事前に凝縮物質が特定されていて、それを化学反応などによって除去するための除去装置が必要となる。
また、CO2ガスを吹きかけて凝縮物質を鏡面上から吹き飛ばす方法では、CO2ガスを吹きかける装置が必要となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、人手による鏡面の清掃を不要とし、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要がなく、露点温度計測の中断を短時間で済ませることが可能な鏡面冷却式露点計を提供することにある。また、露点温度計測制御とクリーニング制御で共通の制御回路を利用し、制御装置の構成を簡単化することが可能な鏡面冷却式露点計を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被測定気体に晒される鏡面と、この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、鏡面の温度を検出する温度センサと、鏡面に対して光を照射する投光手段と、投光手段から鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、制御手段は、受光手段が受光する反射光の光量と鏡面温度制御の目標値として定められている第1の制御目標値とを比較し、受光手段が受光する反射光の光量が第1の制御目標値となるように熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、鏡面の状態を結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態とし、その平衡状態において温度センサが検出する鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、露点温度計測制御手段による熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段と、鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において受光手段が受光するであろう反射光の光量に対応する値よりも加熱側に定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値とし、第1の制御目標値を第2の制御目標値に切り換えて、受光手段が受光する反射光の光量がその切り換えた第2の制御目標値になるように熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、鏡面の温度を上昇させて鏡面に付着しているであろう、通常は気体で被測定気体に含まれ、露点温度よりも高い低温で固体となり、鏡面を汚す凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去するクリーニング制御手段とを備えることを特徴とする。
この発明において、制御手段は、受光手段が受光する反射光の光量と鏡面温度制御の目標値として定められている第1の制御目標値(SP1)とを比較し、受光手段が受光する反射光の光量が第1の制御目標値(SP1)となるように熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、鏡面の状態を結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態とし、その平衡状態において温度センサが検出する鏡面の温度を露点温度として計測する(露点温度計測制御)。
また、制御手段は、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、鏡面の状態の正常/異常を判断する。
例えば、一例として、中断から所定時間経過した後の反射光の光量に基づき、その反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、鏡面の状態が異常であると判断する。
例えば、別の例として、中断後、鏡面の温度に変化が生じなくなったと判断したときや反射光の光量に変化が生じなくなったと判断したとときの反射光の光量に基づき、その反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、鏡面の状態が異常であると判断する。
また、制御手段は、鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において受光手段が受光するであろう反射光の光量に対応する値よりも加熱側に定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値(SP2)とし、第1の制御目標値(SP1)を第2の制御目標値(SP2)に切り換えて、受光手段が受光する反射光の光量がその切り換えた第2の制御目標値(SP2)になるように熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、鏡面の温度を上昇させて鏡面に付着しているであろう凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去する(クリーニング制御)。
例えば、鏡面の状態が異常であると判断された場合、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしたり、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行わせたりする。鏡面上の凝縮物質は、ダストなどの汚れとは異なり、長時間放置しておくと自然と蒸発又は昇華し、除去されることが観測されている。本発明では、この知見に基づき、鏡面の温度を上昇させることによって、凝縮物質の除去スピードを速くする。
本発明において、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御の中断は、例えば露点計測がOFFとされる場合の中断であってもよく、手動操作によって任意のタイミングで行われる中断であってもよく、コンピュータの処理動作として定期的に行われる中断であってもよい。
また、本発明において、鏡面からの光の検出方式は、散乱光を利用する散乱光検出方式であっても、正反射光を利用する正反射光検出方式であってもよい。本発明において、散乱光検出方式を採用する場合には、鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において受光手段が受光するであろう散乱光の光量に対応する値(MIN)よりも低い値として定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値(SP2)とし、正反射光検出方式を採用する場合には、鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において受光手段が受光するであろう散乱光の光量に対応する値(MAX)よりも高い値として定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値(SP2)とする。
本発明において、クリーニング制御を行う場合、鏡面温度制御の目標値を第1の制御目標値(SP1)から第2の制御目標値(SP2)に切り換えるのみでよい。すなわち、本発明では、露点温度計測制御の制御目標値である第1の制御目標値(SP1)を第2の制御目標値(SP2)に切り換えるのみで、露点温度計測制御からクリーニング制御に移行させることができる。これにより、露点温度計測制御とクリーニング制御で共通の制御回路を利用することができ、すなわち露点温度計測制御の制御回路を凝縮物質を除去するクリーニング制御の制御回路として流用することができ、制御装置の構成を簡単化することができるようになる。
また、本発明において、クリーニング制御を行う場合、温度センサが検出する鏡面の温度を監視し、鏡面の温度が所定温度を越えないように、熱電冷却素子へ供給する電流を規制するようにしたり、鏡面の温度が第1の所定温度と第1の所定温度よりも低い第2の所定温度との間となるように、熱電冷却素子へ供給する電流を規制するようにしたりしてもよい。本発明において、熱電冷却素子に加熱方向への電流(逆電流)を流すと、鏡面が加熱されて鏡面温度が上昇するが、鏡面温度が上昇し過ぎると、鏡面と熱電冷却素子との間の接合部が剥がれたりするなど、損傷する可能性がある。このため、鏡面温度に上限値を設けて、この上限値を越えないように熱電冷却素子への電流を規制することで、あるいは所定温度範囲内に収まるように熱電冷却素子への電流を規制することにより、鏡面冷却式露点計が壊れることを防止することが可能となる。
また、本発明において、鏡面の温度を上昇させるような熱電冷却素子への供給電流の制御(クリーニング制御)中、鏡面の状態が正常に戻った場合、第2の制御目標値(SP2)を第1の制御目標値(SP1)に切り換えて、平衡状態になるような熱電冷却素子への供給電流の制御(露点温度計測制御)に復帰させるようにしてもよい。
本発明によれば、受光手段が受光する反射光の光量に基づいて鏡面の状態の正常/異常を判断するとともに、鏡面の温度を上昇させるように熱電冷却素子へ供給する電流を制御(クリーニング制御)することにより、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を除去するようにしたので、鏡面の状態が異常であると判断された場合、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行わせたり、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしたりして、鏡面に付着しているであろう凝縮物質を速いスピードで除去し、人手による鏡面の清掃を不要とすることが可能となる。また、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要がなく、露点温度計測の中断を短時間で済ませることが可能となる。
また、本発明によれば、鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において受光手段が受光するであろう反射光の光量に対応する値よりも加熱側に定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値とし、露点温度計測制御を行う場合には第1の制御目標値(露点温度計測制御の目標値)を使用して鏡面温度制御を行い、クリーニング制御を行う場合には、第1の制御目標値(露点温度計測制御時の目標値)を第2の制御目標値(クリーニング制御時の目標値)に切り換えて鏡面温度制御を行わせるようにしたので、露点温度計測制御とクリーニング制御で共通の制御回路を利用することができ、制御装置の構成を簡単化することができるようになる。
本発明に係る鏡面冷却式露点計の一実施の形態の概略構成図である。 この鏡面冷却式露点計におけるサブコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計における鏡面に対して照射されるパルス光および鏡面から受光される反射パルス光を示す図である。 この鏡面冷却式露点計におけるサブクーラおよび第1の熱電冷却素子の冷却曲線(特性I,II)を示す図である。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側でのサブクーラ起動時の動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側での定期的に行われる異常監視の動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計におけるメインコントローラ側での露点計測ON/OFFスイッチOFF時の鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および自動的なクリーニング制御への移行動作の変形例を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を定期的に行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を鏡面温度の変化が生じなくなったことを確認して行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計において鏡面状態の正常/異常の判断を反射光の光量の変化が生じなくなったことを確認して行うようにした場合のメインコントローラ側での動作を示すフローチャートである。 この鏡面冷却式露点計のメインコントローラ側での鏡面の状態の正常/異常の判断動作および操作者の指示に応ずるクリーニング制御への移行動作を示すフローチャートである。 鏡面の温度が所定の温度範囲に入るように第1の熱電冷却素子への供給電流を規制するようにした場合のフローチャートである。 散乱光検出方式を採用した場合の露点温度計測制御からクリーニング制御への移行時の動作(鏡面温度制御の目標値の変更、受光量の変化、鏡面温度の変化)を説明する図である。 正反射光検出方式を採用した場合の露点温度計測制御からクリーニング制御への移行時の動作(鏡面温度制御の目標値の変更、受光量の変化、鏡面温度の変化)を説明する図である。 正反射光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す図である。 散乱光検出方式を採用した従来の鏡面冷却式露点計におけるセンサ部の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明に係る鏡面冷却式露点計の一実施の形態の概略構成図である。この鏡面冷却式露点計201はセンサ部201Aとコントロール部201Bとを有している。
〔センサ部〕
センサ部201Aにおいて、11は鏡であり、その表面11−1が鏡面とされている。鏡11は、例えばシリコンチップとされており、鏡11の裏面11−2側に第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)2の冷却面2−1が取り付けられている。また、鏡11と第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1との間には、例えば白金による第1の温度センサ12が設けられている。第1の温度センサ12は鏡11の裏面11−2の温度を鏡面温度tPpvとして検出する。
また、第1の熱電冷却素子2は、その加熱面2−2を底面として、センサボディ13の先端部13aの傾斜面13bに取り付けられている。傾斜面13bはセンサボディ13の中心軸に対して30゜〜45゜の傾斜角とされている。したがって、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1に第1の温度センサ12を挟んで取り付けられた鏡11の鏡面11−1もセンサボディ13の中心軸に対して30゜〜45゜の角度で傾けられている。
センサボディ13の先端部13aにつながる後端部13cは円柱状とされている。この後端部13cには、その先端面を鏡面11−1に対向させて、投受光一体型の光ファイバ14が保持されている。投受光一体型の光ファイバ14の投光軸および受光軸はセンサボディ13の中心軸と平行とされている。なお、この例では、後端部13cから鏡面11−1に向かって突き出ている投受光一体型の光ファイバ14の光ファイバ14−1,14−2のうち、14−1を投光側の光ファイバ、14−2を受光側の光ファイバとしている。
センサボディ13の後端部13cの後部には冷却ブロック15が接合されている。また、冷却ブロック15の後部には、冷却板16が接合されている。センサボディ13、冷却ブロック15、冷却板16はいずれも熱伝導性の部材とされており、このセンサボディ13と冷却ブロック15と冷却板16とによって熱伝導体17が構成されている。
冷却板15の後部には第2の熱電冷却素子(ペルチェ素子)18が設けられている。第2の熱電冷却素子18は、その冷却面18−1を冷却板16側として、熱伝導体17に取り付けられている。すなわち、熱伝導体17の一端に第1の熱電冷却素子2の加熱面2−2が取り付けられ、熱伝導体17の他端に第2の熱電冷却素子18の冷却面18−1が取り付けられている。本実施の形態において、第2の熱電冷却素子18の冷却能力は、そのサイズを比較しても分かるように、第1の熱電冷却素子2の冷却能力よりも遙かに大きいものとされている。
第2の熱電冷却素子18の加熱面18−2にはヒートシンク19が放熱体として接合されている。ヒートシンク19には多数の放熱フィン19aが形成されている。このヒートシンク19も熱伝導体17と同様、熱伝導性の部材とされている。また、ヒートシンク19の後方には冷却ファン20が設けられており、冷却板16には第2の温度センサ21が設けられている。第2の温度センサ21は、第2の熱電冷却素子18の冷却面18−1の温度をサブクーラ温度tSpvとして検出する。
本実施の形態では、冷却板16と第2の熱電冷却素子18とヒートシンク19と冷却ファン20とを合わせた構成を補助冷却器(サブクーラ)と呼ぶが、補助冷却器(サブクーラ)の主要構成は第2の熱電冷却素子18であり、第2の熱電冷却素子18単体を補助冷却器(サブクーラ)と呼んでもよい。ここでは、冷却板16と第2の熱電冷却素子18とヒートシンク19と冷却ファン20とを合わせた構成をサブクーラSCとする。
また、本実施の形態において、第1の熱電冷却素子2や鏡11,第1の温度センサ12,投光側の光ファイバ14−1,受光側の光ファイバ14−2などを含む検出部DTは、被測定気体が引き込まれるサンプリングチャンバ31内に断熱材32を通して設けられている。
また、センサ部201Aには、光電変換器22が設けられている。光電変換器22は、コントロール部201Bからの電気信号を光信号に変換して投光側の光ファイバ14−1へ与えたり、受光側の光ファイバ14−2からの光信号を電気信号に変換してコントロール部201Bへ与えたりする。光電変換器22とコントロール部201Bとの接続関係については後述する。また、センサ部201Aに対しては、冷却ファン20が吸い込む外気の温度をtoutとして検出する外気温度センサ23が設けられている。外気温度センサ23が検出する外気温度toutはコントロール部201Bへ送られる。
〔コントロール部〕
コントロール部201Bには、メインコントローラ24と、サブコントローラ25と、電源26と、電源スイッチ27と、露点計測ON/OFFスイッチ28と、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29と、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30とが設けられている。
メインコントローラ24は、CPU24−1と、第1のA/D変換器24−2と、第2のA/D変換器24−3と、表示部24−4と、RAM24−5と、ROM24−6とを備えている。CPU24−1は、外部からの各種入力情報を得て、RAM24−5にアクセスしながら、ROM24−6に格納されたプログラムに従って動作する。ROM24−6には、本実施の形態特有のプログラムとして、露点計測表示プログラムが格納されている。
なお、メインコントローラ24において、第1のA/D変換器24−2は、光電変換器22からの電気信号に変換された受光側の光ファイバ14−2からの光信号(信号S4)をデジタル信号に変換してCPU24−1へ与える。また、第2のA/D変換器24−3は、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpv(信号S2)をデジタル信号に変換して表示部24−4およびCPU24−1へ与える。表示部24−4は第1の温度センサ12からのデジタル信号に変換された鏡面温度tPpvを表示する。
サブコントローラ25は、CPU25−1と、第1のA/D変換器25−2と、第2のA/D変換器25−3と、RAM25−4と、ROM25−5とを備えている。CPU25−1は、外部からの各種入力情報を得て、RAM25−4にアクセスしながら、ROM25−5に格納されたプログラムに従って動作する。ROM25−5には、本実施の形態特有のプログラムとして、サブクーラ制御プログラムが格納されている。
なお、サブコントローラ25において、第1のA/D変換器25−2は、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpv(信号S6)をデジタル信号に変換してCPU25−1へ与える。また、第2のA/D変換器25−3は、外気温度センサ23からの外気温度tout(信号S8)をデジタル信号に変換してCPU25−1へ与える。また、CPU25−1には、メインコントローラ24における第2のA/D変換器24−3を介して、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvが与えられる。
〔サブクーラ低温/高温/連動の切替設定〕
本実施の形態では、サブクーラSCに対して、「低温(例えば、−5℃固定)」で動作させるのか、「高温(例えば、25℃固定)」で動作させるのか、「連動(鏡面温度+α)」で動作させるのかについて、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を用いてその動作モードを選択的に設定することが可能である。
〔動作モードを「低温」としての露点計測〕
今、サンプリングチャンバ31に被測定気体を流入させている状態において、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定して、露点計測を開始するものとする。なお、この場合、電源スイッチ27は既にONとされており、メインコントローラ24およびサブコントローラ25には電源が供給された状態にあるものとする。
露点計測を開始させる場合、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを共にONとする。なお、先に、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29をONとし、ある程度時間が経った後に露点計測ON/OFFスイッチ28をONとするようにしてもよいが、ここでは露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態と合わせて、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
〔サブコントローラ側での動作〕
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図2:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102、信号S5)。なお、電源スイッチ27がONとされたときに冷却ファン20の運転を開始するように構成してもよい。
また、サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24から知らされるサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態をチェックする(ステップS103)。この場合、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の設定状態は「低温」とされているので、ステップS106を経てステップS107へ進み、サブクーラの設定目標温度Tspを低温(例えば、−5℃)とする。
そして、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112、信号S6)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113、信号S7)。
〔メインコントローラ側での動作〕
一方、メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がONとされると、光電変換器22へ信号S3を送り、投光側の光ファイバ14−1の先端面より、鏡面11−1に対して所定の周期で光を照射させる(図3(a)参照)。なお、電源スイッチ27がONされると投光側の光ファイバ14−1の先端面より光を照射させるように光電変換器22を構成してもよい。
鏡面11−1は被測定気体に晒されており、鏡面11−1に結露が生じていなければ、投光側の光ファイバ14−1の先端から照射された光はそのほゞ全量が正反射し、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光(散乱光)の量は極微量である。
すなわち、この鏡面冷却式露点計201では、光の検出方式として散乱光検出方式が採用されており、鏡面11−1に結露が生じていない状態において受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量は極微量である。したがって、鏡面11−1に結露が生じていない場合、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度は小さい。本実施の形態では、この時の反射光の強度(受光量)をMINとする。
受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光は、光電変換器22によって電気信号に変換され、メインコントローラ24の第1のA/D変換器24−2へ送られ、デジタル信号に変換されてCPU24−1に取り込まれる。CPU24−1は、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の上限値と下限値との差を反射光の強度として求める。
この場合、反射光の強度(受光量)はほゞ零(MIN)であり、鏡面温度制御の目標値として予め定められている第1の制御目標値(露点温度計測制御時の目標値)SP1に達していないので、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を増大させる(信号S1)。これにより、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が下げられて行く(図15(b)に示すt0〜t1点参照)。
第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度、すなわち鏡面11−1の温度を下げて行くと、被測定気体に含まれる水蒸気が鏡面11−1に結露し、その水滴に投光側の光ファイバ14−1の先端から照射された光の一部が吸収されたり、乱反射したりする。これにより、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光(散乱光)の強度が増大する(図15(a)に示すt0〜t1点参照)。
ここで、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が第1の制御目標値SP1を超えると、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を減少させる。これにより、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度の低下が抑えられ、結露の発生が抑制される。この結露の抑制により、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が小さくなり、第1の制御目標値SP1を下回ると、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流を増大させる。
この動作の繰り返しによって、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度が第1の制御目標値SP1とほゞ等しくなるように、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1の温度が調整される(図15に示すt1〜t2点参照)。この調整された温度、すなわち鏡面11−1に生じた結露が平衡状態に達した温度(露点温度)が、露点温度として表示部24−4に表示される。
この露点の検出動作において、第1の熱電冷却素子2の加熱面2−2は熱伝導体17を介して、第2の熱電冷却素子18を含むサブクーラSCによって冷却される。図4に特性IとしてサブクーラSCの冷却曲線を示し、特性IIとして第1の熱電冷却素子2の冷却曲線を示す。また、参考として、サブクーラSCを用いず、鏡面冷却用の熱電冷却素子を大型の多段ペルチェとした場合の冷却曲線を特性IIIとして示す。
特性IIと特性IIIとを比較して分かるように、鏡面冷却用の熱電冷却素子を大型の多段ペルチェとした場合には、鏡面周りの熱容量が大きくなるので、応答性が悪化する。これに対して、サブクーラSCを用いた場合には、鏡面周りの熱容量を小さなままとすることができるので、応答性が悪化することがない。
このようにして、本実施の形態では、サブクーラSCを用いることによって、第1の熱電冷却素子2として冷却能力が比較的小さい小型の素子(冷却スピードの速いペルチェ)を用いることができている。このため、応答性が犠牲になることがなく、鏡面周りのサイズの大型化も避けられる。また、サブクーラSCにペルチェ式の冷却器を採用していることから、冷媒式の冷却器や配管が不要であり、装置が複雑化せず、小型となる。また、冷媒漏れの心配もない。
〔動作モードを「連動」としての露点計測〕
次に、サンプリングチャンバ31に被測定気体を流入させている状態において、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定して、露点計測を開始する場合について説明する。この場合も、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを同時にONとするものとする。
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態と合わせて、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
〔サブコントローラ側での動作〕
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせを受けると(図2:ステップS101のYES)、冷却ファン20の運転を開始する(ステップS102)。
また、サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24から知らされるサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の現在の設定状態をチェックする(ステップS103)。この場合、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30の設定状態は「連動」とされているので、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvを取得し(ステップS104)、サブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとする(ステップS105)。
そして、外気温度センサ23からの外気温度toutを取り込み(ステップS109)、ステップS105で定めた設定目標温度Tspと外気温度toutとを比較する(ステップS110)。ここで、設定目標温度Tspが外気温度tout以下であれば(ステップS110のYES)、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113)。
これに対し、設定目標温度Tspが外気温度toutよりも高い場合には(ステップS110のNO)、設定目標温度Tspを外気温度toutとし(ステップS111)、すなわち設定目標温度Tspの上限値を外気温度toutで規制し、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS112、S113)。
〔メインコントローラ側での動作〕
メインコントローラ24側での動作は、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合と同じであるので、ここでの説明は省略する。
サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「低温」に設定した場合、すなわちサブクーラの設定目標温度Tspを低温(例えば、−5℃)に固定するものとした場合、その固定された設定目標温度Tspよりも高い露点は測定することができない。また、測定範囲の上限付近の露点を測定する際でも、設定目標温度Tspが固定であるので、多くのエネルギーを消費してしまう。
これに対して、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「連動」に設定すると、すなわちサブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとすると、鏡面温度tPpvが上昇すると設定目標温度Tspも上昇することになるので、周囲温度と同じ温度まで露点計測を行うことが可能となる。また、設定目標温度Tspは、常に鏡面温度tPpv+αで変動しているため、消費されるエネルギーも必要最小限となる。
〔鏡面のメンテナンス(1)〕
例えば、動作モードを「低温」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定する。
すると、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2による鏡面11−1の冷却動作を中断すると共に、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30が「高温」に設定された旨をサブコントローラ25のCPU25−1に知らせる。
サブコントローラ25のCPU25−1は、メインコントローラ24からサブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30が「高温」に設定された旨の知らせを受けると、サブクーラの設定目標温度Tspを高温(例えば、25℃)とする(図2:ステップS106,S108)。
そして、第2の温度センサ21からのサブクーラ温度tSpvを取り込み(ステップS112)、サブクーラ温度tSpvと設定目標温度Tspとが一致するように、第2の熱電冷却素子18へ供給する電流をON/OFF制御する(ステップS113)。この場合、設定目標温度Tspがサブクーラ温度tSpvよりも高いので、第2の熱電冷却素子18へは逆電流がかけられる。これにより、サブクーラSCが加熱器として利用され、鏡面周りが短時間で常温に戻される。
〔鏡面のメンテナンス(2)〕
例えば、動作モードを「連動」としての露点計測中、鏡面11−1のメンテナンスを行いたいものとする。この場合、動作モードを「低温」としての露点計測中と同様にして、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとし、サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ30を「高温」に設定するようにしてもよいが、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするだけとしてもよい。
露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFにされると、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2による鏡面11−1の冷却動作を中断する。この場合、サブコントローラ25のCPU25−1は、サブクーラの設定目標温度Tspを鏡面温度tPpv+αとする制御を続ける。これにより、鏡面11−1の冷却動作の中断による温度の上昇に伴って、サブクーラの設定目標温度Tspも上昇して行く。
このようにして、動作モードを「連動」としての露点計測中でれば、露点計測ON/OFFスイッチ28をOFFとするのみで、サブクーラの設定目標温度Tspを高温に切り替えることなく、自動的に鏡面周りを常温に戻すようにすることができる。
〔メインコントローラおよびサブコントローラの性能〕
本実施の形態において、鏡面11−1上での結露の生成スピードは非常に速く、また鏡面温度tPpvや鏡面からの反射光の光量は高精度に測定する必要がある。その一方で、サブクーラSCの制御は、熱容量が大きいため制御スピードが遅く、また、サブクーラ温度tSpvの検出はあまり精度を必要としない。
そこで、本実施の形態では、メインコントローラ24は、高速制御と高精度測定が必要であるので、高性能・高価格コントローラを用い、サブコントローラ25は、制御性能・計測精度はあまり必要としないので、低性能・低価格のコントローラを用いるようにして、メインコントローラ24とサブコントローラ25のコストと性能をバランスさせ、製品コストを安くしている。
この点について、さらに具体的に述べる。メインコントローラ24は、受光側の光ファイバ14−2が受光する反射光の光量をA/D変換し、そのA/D変換値に基づいて第1の熱電冷却素子2へ供給する電流を所定の制御周期で制御する。また、第1の温度センサ12が検出する鏡面温度tPpvをA/D変換し、その刻々の鏡面温度tPpvを表示する。そして、鏡面11−1に生じた結露が平衡状態に達した時の温度を露点温度として表示する。一方、サブコントローラ25は、第2の温度センサ21が検出するサブクーラ温度tSpvをA/D変換し、そのA/D変換値に基づいて第2の熱電冷却素子18へ供給する電流を所定の制御周期で制御する。
メインコントローラ24において、受光側の光ファイバ14−2が受光する反射光の光量のA/D変換は第1のA/D変換器24−2で行われ、そのA/D変換値に基づく第1の熱電冷却素子2への供給電流の所定の制御周期での制御はCPU24−1で行われる。また、第1の温度センサ12が検出する鏡面温度tPpvのA/D変換は第2のA/D変換器24−3で行われる。一方、サブコントローラ25において、第2の温度センサ21が検出するサブクーラ温度tSpvのA/D変換は第1のA/D変換器25−2で行われ、そのA/D変換値に基づく第2の熱電冷却素子18への供給電流の所定の制御周期での制御はCPU25−1で行われる。
ここで、メインコントローラ24とサブコントローラ25のコストと性能をバランスさせるために、メインコントローラ24における第1のA/D変換器24−2や第2のA/D変換器24−3のA/D変換の精度は、サブコントローラ25における第1のA/D変換器25−2のA/D変換の精度よりも高くされている。また、メインコントローラ24における第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御周期は、サブコントローラ25における第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御周期よりも短周期とされている。
なお、サブコントローラ25において、第2のA/D変換器25−3のA/D変換の精度は、第1のA/D変換器25−2と同程度とされている。この例では、説明上、第1のA/D変換器25−2と第2のA/D変換器25−3とを別々に設けるものとしたが、第1のA/D変換器25−2と第2のA/D変換器25−3とを1つとし、その1つのA/D変換器を時分割で用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、メインコントローラ24に第2のA/D変換器24−3および表示部24−4を設けているが、第2のA/D変換器24−3および表示部24−4はメインコントローラ24から切り離して設けられる場合もある。また、鏡面温度tPpvを上位の装置へ送り、その上位の装置の表示部で表示させるというようなことも考えられる。
また、本実施の形態において、メインコントローラ24からの第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御周期はサブコントローラ25からの第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御周期よりも短周期とされているが、メインコントローラ24からの第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を比例制御、サブコントローラ25からの第2の熱電冷却素子18への供給電流の制御をON/OFF制御とするようにしてもよい。
すなわち、結露を平衡状態に制御するメインコントローラ24は、高速で緻密な制御を必要とするので比例制御を採用し、サブクーラの温度を制御するサブコントローラ25は、比較的アバウトな制御でよいので、制御性能が高くなく低価格で実現可能なON/OFF制御を採用するというように、その制御方式を異ならせるようにしてもよい。勿論、メインコントローラ24/サブコントローラ25ともに、その供給電流の制御を比例制御で行うようにしてもよい。
〔メインコントローラを経由してのサブコントローラの起動/停止〕
次に、メインコントローラ24を経由してのサブコントローラ25の起動/停止時のメインコントローラ24での動作について説明する。
〔(1)光電変換器の入出力チェック〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされると(図5:ステップS201のYES)、光電変換器22の入出力チェックを行う(ステップS202)。すなわち、光電変換器22からの入力として光電変換器22からの信号S4のレベルをチェックし、光電変換器22への出力としてCPU24−1からの光電変換器22への信号S3のレベルをチェックする。
ここで、光電変換器22からの信号S4のレベルが正常範囲になかったり、光電変換器22への信号S3のレベルが正常範囲になかったり、信号S4(S3)のレベルに対する信号S3(S4)のレベルが予測される範囲から外れているような場合、異常と判断する(ステップS203のYES)。
なお、この例では、光電変換器22の入出力チェックを行うようにしたが、光電変換器22の入力チェックのみを行うようにしてもよく、光電変換器22の出力チェックのみを行うようにしてもよい。
〔(2)制御出力のチェック〕
光電変換器22の入出力が正常であれば(ステップS203のNO)、CPU24−1は、制御出力をチェックする(ステップS204)。すなわち、メインコントローラ24からの制御出力として、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルをチェックする。ここで、第1の熱電冷却素子2への信号S1のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS205のYES)。
〔(3)温度センサ入力のチェック〕
メインコントローラ24からの制御出力が正常であれば(ステップS205のNO)、CPU24−1は、温度センサ入力をチェックする(ステップS206)。すなわち、温度センサ入力として、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルをチェックする。ここで、第1の温度センサ12からの信号S2のレベルが正常範囲になかった場合、異常と判断する(ステップS207のYES)。
〔(4)メインコントローラの自己チェック〕
温度センサ入力が正常であれば(ステップS207のNO)、CPU24−1は、メインコントローラ24の自己チェックを行う(ステップS208)。すなわち、メインコントローラ24について、予め定められた各種パラメータのチェックなどを行う。ここで、1つでも問題があれば、異常と判断する(ステップS209のYES)。
〔(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック〕
メインコントローラの自己チェックが正常であれば(ステップS209のNO)、CPU24−1は、サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックを行う(ステップS210)。すなわち、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックする。
本実施の形態では、設計上、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインが信号S1〜S4とともに中継ケーブルJ1に収容されており、信号S6,S7のラインは中継ケーブルJ2に収容されている。このために、中継ケーブルJ1をセンサ部201に接続せずに、サブコントローラ25を起動すると、第2の熱電冷却素子18の冷却動作は始まるが、冷却ファン20が回転しないという問題が生じる。そこで、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインについて、実際に結線されているか否かをチェックし、結線されていない場合に異常と判断する(ステップS211のYES)。
なお、サブコントローラ25から冷却ファン20への信号S5のラインの結線の有無のチェックは、中継ケーブルJ1をセンサ部201Aに接続した時、例えば信号S3のラインとの間でショートされるピンP1からの戻り信号S9を結線チェック信号として、CPU24−1内で判断するようにする。
サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェックが正常であれば(ステップS211のNO)、CPU24−1は、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がONとされた旨の知らせをサブコントローラ25のCPU25−1へ送り、サブコントローラ25を起動させる(ステップS212)。
CPU24−1は、ステップS203,S205,S207,S209,S211の何れか1つでも異常と判断されると、サブコントローラ25の起動は行わずに(ステップS213)、すなわちサブコントローラ25の起動を阻止し、表示部24−4においてアラーム表示する(ステップS214)。
また、CPU24−1は、サブコントローラ25の動作中、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がOFFとされると(ステップS215のYES)、サブクーラ制御ON/OFFスイッチ29がOFFとされた旨の知らせを無条件でサブコントローラ25のCPU25−1へ送り、サブコントローラ25を停止させる(ステップS216)。
〔異常監視〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、サブコントローラ25の動作中も異常監視として、上述した「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を定期的に繰り返す。図6にこの場合のフローチャートを示す。このフローチャートの処理は割り込み処理によって繰り返し行われる。
この異常監視において、CPU24−1は、1つでも異常と判断されると、すなわちステップS302,S304,S306,S308,S310の何れか1つでも異常と判断されると、サブコントローラ25の動作を停止させて(ステップS311)、表示部24−4においてアラーム表示を行う(ステップS312)。
なお、図5や図6に示したフローチャートでは、「(1)光電変換器の入出力チェック」、「(2)制御出力のチェック」、「(3)温度センサ入力のチェック」、(4)メインコントローラの自己チェック」、「(5)サブコントローラと冷却ファンとの間の結線の有無のチェック」を順にチェックして行くようにしたが、そのチェックして行く順番は自由であり、またこれら異常のチェック項目の何れか1つを行うようにしてもよい。また、異常のチェック項目は、これらに限られるものでもない。また、異常が回復した場合、それまで停止させていたサブコントローラ25の動作を自動的に復旧させるようにしてもよい。
〔受光量基準範囲を用いての鏡面の状態の正常/異常判断〕
メインコントローラ24のCPU24−1は、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされると(図7:ステップS401のYES)、鏡面11−1に生じる結露の増減がなくなる平衡状態になるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(露点温度計測制御)を中断し、露点計測を停止する(ステップS402、図15に示すt2点参照)。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS403のYES)、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量(受光量)Rpvを求める(ステップS404)。そして、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS405)。
すなわち、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御の中断後(ステップS402)、所定時間の経過を待つことによって(ステップS403)、鏡面11−1に結露が生じていない状態を作り出し、この時の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS404)、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲(図15(a)に示す汚れなし判断正常範囲α)に入っているか否かをチェックする(ステップS405)。
ここで、受光量Rpvが受光量基準範囲に入っていれば(ステップS405のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常であると判断し、その旨を表示する(ステップS406)。
〔クリーニング制御への移行〕
これに対して、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS405のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が異常であると判断し、それまで鏡面温度制御の目標値として定められていた第1の制御目標値(露点温度計測制御時の目標値)SP1を第2の制御目標値(クリーニング制御時の目標値)SP2に切り換えて、この切り換えた第2の制御目標値SP2に受光量Rpvを合わせ込ような鏡面温度制御を開始する(ステップS407、図15に示すt3点参照)。
この実施の形態において、第2の制御目標値SP2は、鏡面11−1に結露が生じていない状態における反射光の受光量をMINとし、このMINよりも低い値として定められている。すなわち、MINを基点として考えた場合、第1の制御目標値SP1を冷却側、第2の制御目標値SP2を加熱側に定めている。
これにより、第1の熱電冷却素子2に加熱方向への電流(逆電流)が流れ、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1が加熱面となり、鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、鏡面11−1の温度が上昇して行く。すなわち、鏡面11−1の温度を上昇させるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(クリーニング制御)が開始される。
メインコントローラ24のCPU24−1は、この鏡面11−1の温度の上昇中、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS409)、この求めた受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS410)。
この場合、鏡面11−1に付着していた汚れが凝縮物質であって、その凝縮物質が鏡面11−1の温度上昇によって蒸発又は昇華して除去されれば、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvは受光量基準範囲に入るものとなり(ステップS410のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断し、その旨を表示する(ステップS406)。
これに対して、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS410のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻っていないと判断し、鏡面11−1の温度の上昇を続ける。
第1の熱電冷却素子2に逆電流を流すと、鏡面11−1が加熱されて鏡面温度が上昇するが、鏡面温度が上昇し過ぎると、鏡面と第1の熱電冷却素子2との間の接合部が剥がれたりするなど、損傷する可能性がある。
このため、CPU24−1は、鏡面温度TPpvが上限値として定められらた所定温度Th1以上となると(ステップS408のYES)、第1の熱電冷却素子2への供給電流の値を現在値で規制する(ステップS411)。これにより、鏡面温度が上限値Th1に維持される。
そして、この鏡面温度を上限値Th1に維持させた状態で、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS412)、この反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックし(ステップS413)、受光量基準範囲に入っていれば鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断して(ステップS413のYES)、その旨を表示し(ステップS406)、受光量基準範囲から外れていれば鏡面11−1の状態が正常に戻らなかったと判断して(ステップS413のNO)、ステップS412,S413による受光量Rpvのチェックを続ける。
このようにして、本実施の形態では、鏡面11−1に凝縮物質が付着していた場合、その凝縮物質が鏡面11−1の温度上昇によって速いスピードで蒸発又は昇華するものとなり、人手による鏡面の清掃が不要となり、凝縮物質を除去する装置を別途設ける必要もなくなる。
また、本実施の形態では、鏡面11−1に付着していた汚れが凝縮物質であった場合、その凝縮物質の種類が分からなくても、鏡面11−1の温度の上昇過程の途中でその凝縮物質が蒸発又は昇華させることも可能である。こような場合、事前に凝縮物質を特定しなくても、鏡面11−1の状態を正常な状態に戻すことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、鏡面温度制御の目標値である第1の制御目標値SP1を第2の制御目標値SP2に切り換えるのみで、露点温度計測制御からクリーニング制御に切り換えることができるので、露点温度計測制御とクリーニング制御で共通の制御回路を利用することができ、制御装置の構成を簡単化することができるようになる。これにより、小型化、低コスト化、部品点数の削減、配線の削減などが実現できる。
なお、ステップS412,413の繰り返し処理中、所定時間が経過すると(ステップS414のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の汚れが温度上昇では回復することができない異常であると判断し、警報を発する(ステップS415)。例えば、鏡面11−1にゴミが付着していたり、検出系の劣化などが生じていた場合、鏡面11−1の温度上昇では回復することができないので、警報が発せられる。
上述した例では、露点計測ON/OFFスイッチ28がOFFとされた場合について説明したが、鏡面状態の確認スイッチを独立して設け、この鏡面状態の確認スイッチがONとされた場合に、鏡面の状態の正常/異常の判断が行われるようにしてもよい。
図8に鏡面状態の確認スイッチを設けるようにした場合のフローチャートを示す。鏡面状態の確認スイッチ(図示せず)がONとされると(ステップS501のYES)、メインコントローラ24のCPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(露点温度計測制御)を中断し、露点計測を休止する(ステップS502)。
そして、所定時間の経過を待って(ステップS503のYES)、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量(受光量)Rpvを求める(ステップS504)。そして、この求めた受光量Rpvが予め定められている受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS505)。
ここで、受光量Rpvが受光量基準範囲に入っていれば(ステップS505のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常であると判断し、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御の中断を解除し、露点計測を再開する(ステップS506)。
これに対して、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS505のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が異常であると判断し、第1の制御目標値(露点温度計測制御時の目標値)SP1を第2の制御目標値(クリーニング制御時の目標値)SP2に切り換え、この切り換えた第2の制御目標値に受光量Rpvを合わせ込むような鏡面温度制御を開始する(ステップS507)。すなわち鏡面11−1の温度を上昇させるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(クリーニング制御)を開始する。すなわち、図7に示したステップS407〜S414に対応するステップS507〜S514の処理動作を行う。
そして、この処理動作において、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断されれば(ステップS510,513のYES)、露点計測が再開される(ステップS506)。この場合、露点温度計測の中断は短時間で済ませられるものとなる。
この処理動作において、鏡面11−1の状態を正常に戻すことができないと判断された場合(ステップS514のYES)、CPU24−1は、警報を発するとともに(ステップS515)、露点計測を停止する(ステップS516)。
なお、図9に示すように、ステップS515で警報を発した後、露点計測を再開させるようにしてもよい(ステップS506)。この場合、露点計測を停止させるか否かは、ユーザの判断に任せる。
また、この鏡面状態の確認中、サブクーラSCの運転を停止するようにしてもよいが、この例ではチェック時間を最短にするために、鏡面状態の確認中はサブクーラSCの運転を継続するものとする。
また、図10に示すように、メインコントローラ24のCPU24−1の定期的な割り込み処理動作として、図8に示したステップS502〜S516対応するステップS601〜S615の処理動作を行わせるようにしてもよい。この場合も、ステップS614において警報を発した後、同図に点線で示したようにステップS605へ進み、露点計測を再開させるようにしてもよい。
また、図7〜図10に示したフローチャートでは、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を中断した後、所定時間経過後の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求めるようにしたが、第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御を中断した後、第1の温度センサ12からの鏡面温度tPpvの変化をチェックし、鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時の鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求めるようにしてもよい。
図11にこの場合のフローチャートを例示する。このフローチャートは図10に対応するフローチャートであり、ステップS602−1において鏡面温度tPpvの変化をチェックし、ステップS602−2において鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時点を判断する。なお、鏡面温度tPpvの変化が生じなくなった時点は、鏡面温度tPpvの変化する割合が所定値を下回ったタイミングとして判断する。
また、図12に示すように、ステップS602−1において鏡面温度tPpvの変化をチェックする代わりに、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvをチェックし、ステップS602−2においてその受光量Rpvの変化が生じなくなった時点を判断するようにしてもよい。なお、受光量pvの変化が生じなくなった時点は、受光量Rpvの変化する割合が所定値を下回ったタイミングとして判断する。
また、上述した実施の形態では、鏡面11−1の状態が異常であると判断された場合、自動的にクリーニング制御を行わせるようにしたが、操作者の指示に応じてクリーニング制御を行われるようにしてもよい。
例えば、図7に対応するフローチャートを図13に示すように、ステップS401〜S405に対応するステップS701〜S705の処理動作によって受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックし、受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS705のNO)、異常である旨を表示するようにし(ステップS707)、操作者からの指示を待つ(ステップS708)。
ここで、手動スイッチをオンとするなどして(ステップS708のYES)、操作者から自動クリーニングの開始が指示されれば、ステップS407に対応するステップS709の処理へ移行し、ステップS408〜S415に対応するステップS710〜S717の処理を行う。
なお、上述した実施の形態では、光の検出方式として散乱光検出方式を採用するようにしたが、正反射光検出方式を採用するようにしてもよい。正反射光検出方式を採用した場合の図15に対応する図を図16に示す。
正反射光検出方式を採用した場合、散乱光検出方式を採用した場合とは逆に、鏡面11−1に結露が生じていない状態において受光側の光ファイバ14−2を介して受光される鏡面11−1からの反射光の光量は大きくなる。すなわち、鏡面11−1に結露が生じていない状態において、受光側の光ファイバ14−2を介して受光される反射光の強度は大きく、この時の反射光の強度(受光量)をMAXとする。そして、第1の制御目標値(露点温度計測制御時の目標値)SP1をMAXよりも低い値として定め、第2の制御目標値(クリーニング制御時の目標値)SP2をMAXよりも高い値として定める。すなわち、MAXを基点として考えた場合、第1の制御目標値SP1を冷却側、第2の制御目標値SP2を加熱側に定める。
これにより、鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値SP2に切り換えた場合(図16に示すt3点)、散乱光検出方式を採用した場合と同様にして、第1の熱電冷却素子2に加熱方向への電流(逆電流)が流れ、第1の熱電冷却素子2の冷却面2−1が加熱面となり、鏡面11−1に付着しているであろう凝縮物質を除去させるべく、鏡面11−1の温度が上昇して行く。これにより、散乱光検出方式を採用した場合と同様にして、鏡面11−1の温度を上昇させるような第1の熱電冷却素子2への供給電流の制御(クリーニング制御)が開始される。
また、上述した実施の形態では、クリーニング制御を開始した後、鏡面温度TPpvが上限値として定められらた所定温度Th1以上となった場合に、この所定温度Th1を越えないように第1の熱電冷却素子2への供給電流を規制するようにしたが、上限値Th1と下限値Th2とを定め、この上限値Th1と下限値Th2とで定められる温度範囲に鏡面温度TPpvが入るように、第1の熱電冷却素子2への供給電流を規制するようにしてもよい。
図14にこの場合のフローチャートを示す。このフローチャートは図7に示したステップS407以降の処理動作を抜粋したものである。
CPU24−1は、第1の制御目標値SP1を第2の制御目標値SP2に切り換えてクリーニング制御を開始する(ステップS407)。
このクリーニング制御による鏡面11−1の温度の上昇中、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS409)、この求めた受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS410)。
この場合、鏡面11−1に付着していた汚れが凝縮物質であって、その凝縮物質が鏡面11−1の温度上昇によって蒸発又は昇華して除去されれば、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvは受光量基準範囲に入るものとなり(ステップS410のYES)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻ったと判断する。
これに対し、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvが受光量基準範囲から外れていれば(ステップS410のNO)、CPU24−1は、鏡面11−1の状態が正常に戻っていないと判断し、鏡面11−1の温度の上昇を続ける。
CPU24−1は、鏡面温度TPpvが上限値として定められらた所定温度Th1以上となると(ステップS408のYES)、第1の熱電冷却素子2への電流の供給を中断する(ステップS411)。この第1の熱電冷却素子2への供給電流の遮断中、鏡面11−1からの反射光の受光量Rpvを求め(ステップS413)、この求めた受光量Rpvが受光量基準範囲に入っているか否かをチェックする(ステップS414)。
この受光量Rpvのチェック中、鏡面温度TPpvが下限値として定められた所定温度Th2を下回ると(ステップS412のYES)、CPU24−1は、第1の熱電冷却素子2への電流の供給を再開する(ステップS415)。以下、ステップS416で所定時間が経過するまで、ステップS408〜S415の処理動作を繰り返す。ステップS416で所定時間が経過すると、CPU24−1は、鏡面11−1の汚れが温度上昇では回復することができない異常であると判断し、警報を発する(ステップS417)。
また、上述した実施の形態では、鏡面11−1に生じる結露(露点)を検出するようにしているが、同様の構成によって鏡面11−1に生じる結霜(霜点)を検出することもできる。すなわち、鏡面11−1に生じる結霜の増減がなくなる平衡状態になるように第1の熱電冷却素子2への供給電流を制御することによって、鏡面11−1に生じる結霜(霜点)を検出することも可能である。
また、上述した実施の形態では、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを別個に設けるようにしたが、露点計測ON/OFFスイッチ28とサブクーラ制御ON/OFFスイッチ29とを1つのスイッチで構成するようにしてもよい。この場合、露点計測のONとサブクーラの制御のONが同時に行われ、露点計測のOFFとサブクーラの制御のOFFが同時に行われるものとなる。
また、上述した実施の形態では、第1の熱電冷却素子2を1段のペルチェとしているが、2段のペルチェとするなどしてもよい。すなわち、鏡面回りのサイズや応答性に余裕があれば、多段のペルチェとサブクーラとを組み合わせた構成としても構わない。
また、上述した実施の形態では、第2の熱電冷却素子18を設けるようにしたが、第2の熱電冷却素子18は必ずしも設けなくてもよく、第1の熱電冷却素子2のみを設けた構成であっても構わない。
また、上述した実施の形態では、サンプリングチャンバ31内に検出部DTを位置させるようにしたが、サンプリングチャンバ31を設けずに、被測定気体が流れる雰囲気中に検出部DTを晒すようにしてもよい。
また、図7のフローチャートにおいて、ステップS409,S410は省略するようにしてもよい。図8〜図14のフローチャートにおいても同様である。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
201…鏡面冷却式露点計、201A…センサ部、201B…コントロール部、2…第1の熱電冷却素子(ペルチェ素子)、2−1…冷却面、2−2…加熱面、11…鏡、11−1…表面(鏡面)、11−2…裏面、12…第1の温度センサ、13…センサボディ、13a…先端部、13b…傾斜面、13c…後端部、14…投受光一体型の光ファイバ、14−1…投光側の光ファイバ、14−2…受光側の光ファイバ、15…冷却ブロック、16…冷却板、17…熱伝導体、18…第2の熱電冷却素子(ペルチェ素子)、18−1…冷却面、18−2…加熱面、19…ヒートシンク、19a…放熱フィン、20…冷却ファン、21…第2の温度センサ、22…光電変換器、23…外気温度センサ、DT…検出部、SC…サブクーラ、24…メインコントローラ、24−1…CPU、24−2…第1のA/D変換器、24−3…第2のA/D変換器、24−4…表示部、24−5…RAM、24−6…ROM、25…サブコントローラ、25−1…CPU、25−2…第1のA/D変換器、25−3…第2のA/D変換器、25−4…RAM、25−5…ROM、26…電源、27…電源スイッチ、28…露点計測ON/OFFスイッチ、29…サブクーラ制御ON/OFFスイッチ、30…サブクーラ低温/高温/連動切替セレクタスイッチ、31…サンプリングチャンバ、32…断熱材、J1,J2…中継ケーブル、P1…ピン。

Claims (11)

  1. 被測定気体に晒される鏡面と、
    この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、
    前記鏡面の温度を検出する温度センサと、
    前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
    前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の反射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記受光手段が受光する反射光の光量と鏡面温度制御の目標値として定められている第1の制御目標値とを比較し、前記受光手段が受光する反射光の光量が前記第1の制御目標値となるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の状態を結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態とし、その平衡状態において前記温度センサが検出する前記鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に基づいて、前記鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段と、
    前記鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において前記受光手段が受光するであろう反射光の光量に対応する値よりも加熱側に定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値とし、前記第1の制御目標値を前記第2の制御目標値に切り換えて、前記受光手段が受光する反射光の光量がその切り換えた第2の制御目標値になるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の温度を上昇させて前記鏡面に付着しているであろう、通常は気体で前記被測定気体に含まれ、前記露点温度よりも高い低温で固体となり、前記鏡面を汚す凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去するクリーニング制御手段と
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  2. 被測定気体に晒される鏡面と、
    この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、
    前記鏡面の温度を検出する温度センサと、
    前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
    前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の散乱光を受光する受光手段と、
    前記受光手段が受光する散乱光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記受光手段が受光する散乱光の光量と鏡面温度制御の目標値として定められている第1の制御目標値とを比較し、前記受光手段が受光する散乱光の光量が前記第1の制御目標値となるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の状態を結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態とし、その平衡状態において前記温度センサが検出する前記鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する散乱光の光量に基づいて、前記鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段と、
    前記鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において前記受光手段が受光するであろう散乱光の光量に対応する値よりも低い値として定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値とし、前記第1の制御目標値を前記第2の制御目標値に切り換えて、前記受光手段が受光する散乱光の光量がその切り換えた第2の制御目標値になるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の温度を上昇させて前記鏡面に付着しているであろう、通常は気体で前記被測定気体に含まれ、前記露点温度よりも高い低温で固体となり、前記鏡面を汚す凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去するクリーニング制御手段と
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  3. 被測定気体に晒される鏡面と、
    この鏡面を冷却する熱電冷却素子と、
    前記鏡面の温度を検出する温度センサと、
    前記鏡面に対して光を照射する投光手段と、
    前記投光手段から前記鏡面に対して照射された光の正反射光を受光する受光手段と、
    前記受光手段が受光する正反射光の光量に基づいて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記受光手段が受光する正反射光の光量と鏡面温度制御の目標値として定められている第1の制御目標値とを比較し、前記受光手段が受光する正反射光の光量が前記第1の制御目標値となるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の状態を結露もしくは結霜の増減がなくなる平衡状態とし、その平衡状態において前記温度センサが検出する前記鏡面の温度を露点温度として計測する露点温度計測制御手段と、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する正反射光の光量に基づいて、前記鏡面の状態の正常/異常を判断する鏡面状態判断手段と、
    前記鏡面に結露もしくは結霜が生じていない状態において前記受光手段が受光するであろう正反射光の光量に対応する値よりも高い値として定められる鏡面温度制御の目標値を第2の制御目標値とし、前記第1の制御目標値を前記第2の制御目標値に切り換えて、前記受光手段が受光する正反射光の光量がその切り換えた第2の制御目標値になるように前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の温度を上昇させて前記鏡面に付着しているであろう、通常は気体で前記被測定気体に含まれ、前記露点温度よりも高い低温で固体となり、前記鏡面を汚す凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去するクリーニング制御手段と
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    前記温度センサが検出する鏡面の温度を監視し、この鏡面の温度が所定温度を越えないように、前記熱電冷却素子へ供給する電流を規制する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    前記温度センサが検出する鏡面の温度を監視し、この鏡面の温度が第1の所定温度と第1の所定温度よりも低い第2の所定温度との間となるように、前記熱電冷却素子へ供給する電流を規制する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記制御手段は、
    前記クリーニング制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御中に、前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が正常であると判断された場合、前記第2の制御目標値を前記第1の制御目標値に切り換えて、前記露点温度計測制御手段により前記熱電冷却素子への電流の制御に復帰させる露点温度計測制御復帰手段
    を備えることを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    操作者からの指示に応じて、前記第1の制御目標値を前記第2の制御目標値に切り換えて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の温度を上昇させて前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  8. 請求項1〜3の何れか1項に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記クリーニング制御手段は、
    前記鏡面状態判断手段によって前記鏡面の状態が異常であると判断された場合、前記第1の制御目標値を前記第2の制御目標値に切り換えて前記熱電冷却素子へ供給する電流を制御することにより、前記鏡面の温度を上昇させて前記鏡面に付着しているであろう凝縮物質を蒸発又は昇華させて除去する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  9. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、その中断から所定時間経過した後の前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  10. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記鏡面の温度に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
  11. 請求項1に記載された鏡面冷却式露点計において、
    前記鏡面状態判断手段は、
    前記露点温度計測制御手段による前記熱電冷却素子への供給電流の制御の中断後、前記受光手段が受光する反射光の光量に変化が生じなくなったと判断したときの前記受光手段が受光する反射光の光量に基づき、この反射光の光量が予め定められている受光量基準範囲から外れている場合に、前記鏡面の状態が異常であると判断する
    ことを特徴とする鏡面冷却式露点計。
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