JP2012089629A - 光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法 - Google Patents

光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換効率を向上できる光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法を得ること。
【解決手段】光電変換装置は、透光性基板と、前記透光性基板の主面側に配され、前記透光性基板と反対側に凹凸構造を有する透明導電層と、前記透明導電層の前記凹凸構造側に配された半導体光電変換層と、前記半導体光電変換層に対して前記透明導電層の反対側に配された裏面透明導電層と、前記裏面透明導電層に対して前記半導体光電変換層の反対側に配された前記裏面電極層と、前記透光性基板と前記透明導電層との間に配された傾斜屈折率層とを備え、前記傾斜屈折率層は、前記透光性基板の屈折率と前記透明導電層の屈折率との間の第1の屈折率を有する前記透光性基板側の部分から、前記第1の屈折率より前記透明導電層の屈折率に近い第2の屈折率を有する前記透明導電層側の部分に近づくに従って、前記第1の屈折率から前記第2の屈折率へ近づくように内部で屈折率が変化している。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法に関する。
特許文献1には、ガラス基板上にZnOで透明導電膜を形成し、この透明導電膜を酸でエッチングすることにより透明導電膜の表面に凹凸を形成し、その凹凸上にアモルファスシリコン層、導電層を順に積層して、薄膜太陽電池を製造することが記載されている。これにより、特許文献1によれば、透明導電膜の表面の酸エッチングによる凹凸に起因する光閉じ込め効果によって短絡電流が増大し太陽電池の効率が上がるので、良好な特性を有する薄膜太陽電池を低い製造コストで実現できるとされている。
非特許文献1には、異なる屈折率を有する2つの誘電体媒質の界面に、屈折率が5次関数的に変化する傾斜屈折率膜を介在させることが記載されている。これにより、非特許文献1によれば、広範囲の波長域において反射防止効果が得られるとされている。
特許第3801342号公報
W.H.Southwell、「Gradient-index antireflection coatings」、OPTICS LETTERS、1983年、Vol.8、No.11、P.584
特許文献1に記載の発明では、ガラス基板(透光性基板)上にZnOで透明導電膜(透明導電層)が形成されている。この構成では、ガラスとZnOとの屈折率がそれぞれ約1.5、2.0程度であるので、ガラス基板側から透明導電膜へ光を入射させる場合、ガラス基板と透明導電膜との界面で光が反射される傾向にある。これにより、光電変換が行われるべきアモルファスシリコン層へ入射する光量が減少するので、薄膜太陽電池の光電変換効率を向上することが困難になる。
また、特許文献1に記載の発明は、低コストで汎用性に富む太陽電気用の基板として好適に使用することができる材料を提供することを目的としている。一方、非特許文献1に記載された傾斜屈折率膜は、汎用性が低く、その製造プロセスが複雑であると考えられる。したがって、特許文献1に記載の発明には、非特許文献1に記載されたような傾斜屈折率膜を適用することが困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光電変換効率を向上できる光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかる光電変換装置は、透光性基板と、前記透光性基板の主面側に配され、前記透光性基板と反対側に凹凸構造を有する透明導電層と、前記透明導電層の前記凹凸構造側に配された半導体光電変換層と、前記半導体光電変換層に対して前記透明導電層の反対側に配された裏面透明導電層と、前記裏面透明導電層に対して前記半導体光電変換層の反対側に配された前記裏面電極層と、前記透光性基板と前記透明導電層との間に配された傾斜屈折率層とを備え、前記傾斜屈折率層は、前記透光性基板の屈折率と前記透明導電層の屈折率との間の第1の屈折率を有する前記透光性基板側の部分から、前記第1の屈折率より前記透明導電層の屈折率に近い第2の屈折率を有する前記透明導電層側の部分に近づくに従って、前記第1の屈折率から前記第2の屈折率へ近づくように内部で屈折率が変化していることを特徴とする。
本発明によれば、透光性基板側から透明導電膜へ光を入射させる際に、傾斜屈折率層が反射抑制層として機能するので、透光性基板と透明導電層との界面における反射を抑制することができる。すなわち、透光性基板と透明導電層と間における光の反射率を低減できるので、光電変換装置の光電変換効率を向上できる。
図1は、実施の形態にかかる光電変換装置の構成を示す断面図である。
以下に、本発明にかかる光電変換装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
実施の形態にかかる光電変換装置100の構成について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態にかかる光電変換装置100の断面構成を示す図である。
光電変換装置100は、透光性絶縁基板(透光性基板)1、傾斜屈折率層2、透明導電層3、半導体光電変換層4、裏面透明導電層5、及び裏面電極層6を備える。光電変換装置100では、例えば、透光性絶縁基板1上に、傾斜屈折率層2、透明導電層3、半導体光電変換層4、裏面透明導電層5、及び裏面電極層6が順次積層されている。
透光性絶縁基板1は、例えば、ガラスや透明樹脂、プラスチック、石英などの種々の透光性を有する絶縁物(第1の材料)で形成されている。透光性絶縁基板1は、主面1a及び主面1bを有する。主面1bは、透光性絶縁基板1における主面1aの反対側の主面である。透光性絶縁基板1は、例えば、主面1aで光を受けて、受けた光を透過し主面1bから傾斜屈折率層2へ導く。
傾斜屈折率層2は、透光性絶縁基板1の主面1b側に配されており、例えば、透光性絶縁基板1の主面1b上に配されている。また、傾斜屈折率層2は、透光性絶縁基板1と透明導電層3との間に配されており、例えば、透光性絶縁基板1と透明導電層3とに挟まれた層である。傾斜屈折率層2は、透光性絶縁基板1と透明導電層3とが直接接合された場合よりも、半導体光電変換層4へ光を多く透過させるための反射抑制機能を有する。
傾斜屈折率層2は、透明導電性酸化物(TCO:Transparent Conducting Oxide)材料(第2の材料)と屈折率調整材料(第3の材料)とが混合された混合層を有する。TCO材料は、透明導電層3の材料と同じ材料であることが好ましく、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム(In)からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含む。屈折率調整材料(第3の材料)は、透光性絶縁基板1の材料(第1の材料)より屈折率の高くかつTCO材料(第2の材料)より屈折率の低い材料であり、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ガリウム(Ga)、酸化アンチモン(Sb)からなる群から選択された少なくとも1種の物質を含む。
この傾斜屈折率層2は、非晶質や微結晶といった特定の結晶性に限定されるものではない。また、上記のTCO材料は、TCOにアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ホウ素(B)、アンチモン(Sb)、フッ素(F)等から選択した少なくとも1種類以上の元素を添加した材料によって構成されても良い。また、上記の屈折率調整材料は、屈折率がTCO材料の屈折率よりも低く、かつ透光性であれば良く、電気的に絶縁性であっても良い。傾斜屈折率層2は、上記のように、TCO材料と屈折率調整材料とが混合された混合物を有し、混合物におけるこれらの材料の被酸化元素の組成比を変化させることにより、内部の屈折率を傾斜変化させる。
TCO材料と屈折率調整材料との組み合わせによっては、傾斜屈折率層2内部のキャリア密度を増加させることがある。傾斜屈折率層2内部のキャリア密度が増加すると、自由キャリア吸収によって長波長域の光吸収量が増加することが知られており、キャリア密度が増加しすぎると光電変換装置100の半導体光電変換層4へ入射する光量が減少し、光電変換効率を低下させる場合がある。この理由により、傾斜屈折率層のTCO材料と屈折率調整材料との組み合わせは、反射抑制効果による透過光量増加と、自由キャリア吸収による光吸収損失とを考慮して決定する必要がある。
傾斜屈折率層2の屈折率は、概ね、透光性絶縁基板1の屈折率と透明導電層3の屈折率との間の値である。すなわち、傾斜屈折率層2は、第1の屈折率を有する透光性絶縁基板側の部分21から第2の屈折率を有する透明導電層側の部分22に近づくに従って、第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように内部23で屈折率が変化している。第1の屈折率は、透光性絶縁基板1の屈折率と透明導電層3の屈折率との間の値である。第2の屈折率は、第1の屈折率より透明導電層3の屈折率に近い値である。
具体的には、傾斜屈折率層2では、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれて屈折率調整材料(第3の材料)に対するTCO材料(第2の材料)の組成比が大きくなるように上記の混合層の組成が内部23で変化している。
例えば、透光性絶縁基板1がガラス(SiO)を主成分とする材料で形成され、透明導電層3がZnOを主成分とする材料で形成され、TCOがMgOを主成分とする材料で形成されている。この場合、傾斜屈折率層2は、ZnMg1-xO(0≦x≦1)を主成分とする混合層を有する。傾斜屈折率層2では、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層(ZnMg1−xO)の組成が内部23で変化する。これにより、傾斜屈折率層2内部で屈折率が変化する。
このとき、透光性絶縁基板側の部分21は、ほぼMgO(第3の材料)で形成されており、透光性絶縁基板側の部分21の屈折率(第1の屈折率)は、約1.7である。この屈折率は、透光性絶縁基板1の屈折率(約1.5)と透明導電層3の屈折率(約2.0)との間の値である。また、透明導電層側の部分22は、例えば透明導電層3と同じZnO(第2の材料)で形成されており、透明導電層側の部分22の屈折率(第2の屈折率)は、約2.0である。
より具体的には、傾斜屈折率層2は、その内部の屈折率nと厚み方向の位置tとの関係が、非特許文献1に示されるように、
n=n+(n−n)(10t−15t+6t)・・・(数式1)
であることが好ましい。数式1において、nは、傾斜屈折率層2内部における屈折率、nは、透光性絶縁基板1の屈折率、nは透明導電層3の屈折率である。tは、原点0を透光性絶縁基板1(屈折率n)と傾斜屈折率層2との界面とし、原点1を傾斜屈折率層2と透明導電層3(屈折率n)との界面となるように規格化したときの厚み方向の位置である。ただし、所望の波長域において反射抑制効果が得られる範囲であれば、この屈折率nと膜厚tとの関係から逸れていても問題はない。
なお、傾斜屈折率層2は、屈折率が異なる2層以上の積層された層から構成されていても良い。傾斜屈折率層2では、屈折率が階段状ではなく連続的に変化している方が反射防止効果は高く、より好ましい。傾斜屈折率層2を構成する各層の膜厚は、材料の屈折率等の物性が発現するために必要な膜厚以上であれば良いが、傾斜屈折率膜による光吸収により光電変換効率が低下しない範囲であれば厚い膜で構成されても良い。また、透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との間に屈折率差がある場合は、透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との界面に、透光性絶縁基板1の屈折率より高く、傾斜屈折率層2の屈折率より低い屈折率を有する透光性材料を介在させても良い。
透明導電層3は、例えば、上記のTCO材料(第2の材料)を主成分とする材料で形成されている。例えば、透明導電層3は、透光性が得られる範囲内で、TCO材料に、Al、Ga、B、Sb、F等から選択した少なくとも1種類以上の元素を添加した物質で形成されていても良い。
なお、透明導電層3の主成分が、傾斜屈折率層2のTCO材料と同じ材料であれば、屈折率の連続性、透明導電層3の膜質制御性の観点から好ましいが、必須ではない。すなわち、透明導電層3は、傾斜屈折率層2のTCO材料と異なるTCO材料で形成されていても良い。また、透明導電層3は、透光性絶縁基板1と反対側の主面3bに凹凸が形成された表面テクスチャー構造(凹凸構造)を有してもよい。この表面テクスチャー構造は、入射した太陽光を散乱させ、半導体光電変換層4での光利用効率を高める機能を有する。このとき、透明導電層3における透光性絶縁基板1側の主面3aは、平坦になっていてもよい。
半導体光電変換層4は、透明導電層3の表面テクスチャー構造(凹凸構造)側に配されており、例えば透明導電層3の表面テクスチャー構造(凹凸構造)上に配されている。半導体光電変換層4は、例えば、透光性絶縁基板1から傾斜屈折率層2を介して光を受ける。半導体光電変換層4は、受けた光に応じた電荷を発生させる(発電する)。半導体光電変換層4は、少なくとも1組のpin構造を有し、例えば、pin接合を有するシリコン系薄膜半導体層からなる。
具体的には、半導体光電変換層4は、p型半導体層41、i型半導体層42、及びn型半導体層43を含む。半導体光電変換層4では、例えば、透明導電層3の上に、p型半導体層41、i型半導体層42、及びn型半導体層43が順に積層されている。p型半導体層41、i型半導体層42、及びn型半導体層43は、それぞれ、例えば透明導電層3の表面テクスチャー構造(凹凸構造)に沿いながら、概ね透光性絶縁基板1の主面1bに略平行な方向に延びている。p型半導体層41は、例えば、p型の不純物(例えば、ボロン)を含むシリコン系薄膜半導体層で形成される。i型半導体層42は、例えば、不純物を実質的に含まないシリコン系薄膜半導体層で形成される。n型半導体層43は、例えば、n型の不純物(例えば、リン、砒素)を含むシリコン系薄膜半導体層で形成される。
なお、シリコン系薄膜半導体層は、シリコン半導体、または炭素、ゲルマニウム、酸素またはその他の元素の少なくとも1つの物質を主成分とする材料の薄膜から構成することができる。また、半導体光電変換層4における各層の接合特性を改善するために、p型半導体層41とi型半導体層42との間、i型半導体層42とn型半導体層43との間に、各接合層のバンドギャップの中間、または同等の大きさのバンドギャップを有する非単結晶シリコン(Si)層、非単結晶炭化シリコン(Si1−x)層、非単結晶酸化シリコン(Si1−x)層、非単結晶シリコンゲルマニウム(SiGe1−x)層等の半導体層を介在させてもよい。
すなわち、p型半導体層41とi型半導体層42との間には、p型半導体層41とi型半導体層42のバンドギャップの中間の大きさのバンドギャップを有する非単結晶シリコン(Si)層、非単結晶炭化シリコン(Si1−x)層、非単結晶酸化シリコン(Si1−x)層、非単結晶シリコンゲルマニウム(SiGe1−x)層等の半導体層を介在させてもよい。
同様に、i型半導体層42とn型半導体層43との間には、i型半導体層42とn型半導体層43のバンドギャップの中間、または同等の大きさのバンドギャップを有する非単結晶シリコン(Si)層、非単結晶炭化シリコン(Si1−x)層、非単結晶酸化シリコン(Si1−x)層、非単結晶シリコンゲルマニウム(SiGe1−x)層等の半導体層を介在させても良い。
裏面透明導電層5は、半導体光電変換層4に対して透明導電層3の反対側に配されており、例えば半導体光電変換層4における透明導電層3の反対側の主面4b上に配されている。裏面透明導電層5は、例えば、上記のTCO材料(第2の材料)を主成分とする材料で形成されている。例えば、透明導電層3は、透光性が得られる範囲内で、TCO材料に、Al、Ga、B等から選択した少なくとも1種類以上の元素を添加した物質で形成されていても良い。なお、裏面透明導電層5は、透明導電層3のTCO材料と同じTCO材料で形成されていても良いし異なるTCO材料で形成されていても良い。また、裏面透明導電層5は、傾斜屈折率層2のTCO材料と同じTCO材料で形成されていても良いし異なるTCO材料で形成されていても良い。
裏面電極層6は、裏面透明導電層5に対して半導体光電変換層4の反対側に配されており、例えば裏面透明導電層5における半導体光電変換層4の反対側の主面5b上に配されている。裏面電極層6は、高反射率および導電性を有する導電材料で形成されている。裏面電極層6は、例えば、銀(Ag)、Al、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、パラジウム(Pr)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)等からなる群から選択された少なくとも1種類以上の元素または合金からなる層により構成される。なお、これらの裏面電極層6の高反射率および導電性材料としての具体的材料は特に限定されるものではなく、周知の材料から適宜選択して用いることができる。
次に、実施の形態にかかる光電変換装置100の製造方法について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態にかかる光電変換装置100の断面構成を示す図であるが、光電変換装置100の製造方法を説明するために流用するものとする。
まず、透光性絶縁基板1を準備する。透光性絶縁基板1は、例えば、ガラスや透明樹脂、プラスチック、石英などの種々の透光性を有する絶縁物(第1の材料)で形成されたものを用いる。
次に、透光性絶縁基板1と透明導電層3との間となるべき位置、すなわち透光性絶縁基板1の主面1b上に、傾斜屈折率層2を、例えば、上記のTCO材料と上記の屈折率調整材料とが混合された混合層で形成する。このとき、第1の屈折率を有する透光性絶縁基板側の部分21から第2の屈折率を有する透明導電層側の部分22に近づくに従って、屈折率が第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように、混合層の組成を(段階的に又は連続的に)変化させながら傾斜屈折率層2を形成する。
具体的には、傾斜屈折率層2は、スパッタリング法、電子ビーム堆積法、原子層堆積法、常圧化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、低圧CVD法、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、ゾルゲル法、印刷法、スプレー法等の種々の方法により作製することができる。
例えば、スパッタ法であれば、TCO材料のターゲットと屈折率調整材料のターゲットとを用いた同時スパッタリング法を用い、各ターゲットに印加する電力を制御することにより所望の屈折率を有する膜を成膜することができる。すなわち、TCO材料のターゲットと屈折率調整材料のターゲットとのそれぞれへ印加する電力の割合を変化させながら同時スパッタリングを行う方法により、傾斜屈折率層2を形成する。例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくに従って、屈折率調整材料のターゲットへ印加する電圧に対するTCO材料のターゲットへ印加する電圧の割合が大きくなるように変化させる。これにより、例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層(ZnMg1−xO)の組成が内部23で変化する傾斜屈折率層2を形成できる。
あるいは、例えば、各種CVD(化学気相成長)法であれば、TCO材料の成膜ガスと屈折率調整材料の成膜ガスとのガス流量比を制御することにより、所望の屈折率を有する膜を成膜することができる。すなわち、TCO材料の成膜ガスと屈折率調整材料の成膜ガスとのガス流量比を変化させながら連続的に化学気相成長させる方法により、傾斜屈折率層2を形成する。例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくに従って、屈折率調整材料の成膜ガスの流量に対するTCO材料の成膜ガスの流量の流量比が大きくなるように変化させる。これにより、例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層(ZnMg1−xO)の組成が内部23で変化する傾斜屈折率層2を形成できる。
次に、透光性絶縁基板1の主面1b側、すなわち傾斜屈折率層2の主面2b上、例えば透光性絶縁基板1と反対側に表面テクスチャー構造(凹凸構造)を有する透明導電層3を例えば上記のTCO材料で形成する。透明導電層3となるべき層は、例えば、スパッタリング法、電子ビーム堆積法、原子層堆積法、常圧化学気相成長(CVD)法、低圧CVD法、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD)法、ゾルゲル法、印刷法、スプレー法等の種々の方法により作製することができる。そして、成膜された透明導電層3となるべき層における透光性絶縁基板1と反対側の主面に対して、酸又はアルカリによるウェットエッチングを行うことにより、表面テクスチャー構造(凹凸構造)を形成する。
次に、透明導電層3の表面テクスチャー構造(凹凸構造)側に、半導体光電変換層4を、例えば上記のシリコン系薄膜半導体層で形成する。半導体光電変換層4は、例えば、プラズマCVD法または熱CVD法等を用いて堆積形成される。すなわち、例えば、透明導電層3の上に、p型半導体層41、i型半導体層42、及びn型半導体層43を順に堆積して積層する。
次に、半導体光電変換層4に対して透明導電層3の反対側、すなわち半導体光電変換層4の主面4b上に、裏面透明導電層5を、例えば上記の導電材料で形成する。裏面透明導電層5は、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、原子層堆積法、CVD法、低圧CVD法、MOCVD法、ゾルゲル法、印刷法、塗布法等により形成される。
ここで、仮に、透光性絶縁基板1と透明導電膜3との間に傾斜屈折率層2が配されていない場合について考える。この場合、透光性絶縁基板1の屈折率と透明導電膜3の屈折率との差が大きい傾向にある。例えば、透光性絶縁基板1がガラス(SiO)を主成分とする物質で形成され、透明導電膜3がZnOを主成分とする物質で形成されている場合、ガラスとZnOとの屈折率がそれぞれ約1.5、2.0程度であるので、透光性絶縁基板1側から透明導電膜3へ光を入射させる際に、透光性絶縁基板1と透明導電膜3との界面で光が反射される傾向にある。これにより、光電変換が行われるべき半導体光電変換層4へ入射する光量が減少するので、光電変換装置100の光電変換効率を向上することが困難になる。
それに対して、実施の形態では、光電変換装置100において、透光性絶縁基板1と透明導電膜3との間に傾斜屈折率層2が配されている。すなわち、透光性絶縁基板1と透明導電層3との界面に傾斜屈折率層2を介在させている。傾斜屈折率層2では、透光性絶縁基板1の屈折率と透明導電層3の屈折率との間の第1の屈折率を有する透光性絶縁基板側の部分21から、第1の屈折率より透明導電層3の屈折率に近い第2の屈折率を有する透明導電層側の部分22に近づくに従って、第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように内部23で屈折率が(段階的又は連続的に)変化している。により、透光性絶縁基板1側から透明導電膜3へ光を入射させる際に、傾斜屈折率層2が反射抑制層として機能するので、透光性絶縁基板1と透明導電層3との界面における反射を抑制することができる。この結果、半導体光電変換層4での光の利用効率が向上し、発電効率の高い光電変換装置100が実現できる。すなわち、実施の形態によれば、透光性絶縁基板1と透明導電層3と間における光の反射率を低減でき光電変換効率を向上できる。
また、実施の形態では、傾斜屈折率層2は、例えば透明導電層3と同じTCO材料(第2の材料)と、透光性絶縁基板1の材料(第1の材料)より屈折率の高くかつTCO材料(第2の材料)より屈折率の低い屈折率調整材料(第3の材料)とが混合された混合層を有する。そして、傾斜屈折率層2では、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれて屈折率調整材料(第3の材料)に対するTCO材料(第2の材料)の組成比が大きくなるように混合層の組成が変化することにより、内部23で屈折率が変化する。これにより、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくに従って第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように内部23で屈折率が変化している傾斜屈折率層2を実現することができる。
さらに、傾斜屈折率層2における透明導電層側の部分22は、透明導電層3と同じTCO材料(第2の材料)で形成されている。これにより、透明導電層3の膜質を保持したまま、傾斜屈折率層2による反射抑制効果を得ることができる。
また、傾斜屈折率層2は、ZnMg1−xO(0≦x≦1)を主成分とする混合層を有している。傾斜屈折率層2では、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層の組成が変化することにより、屈折率が変化する。これにより、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくに従って第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように内部23で屈折率が変化しているとともに、透明導電層側の部分22が透明導電層3と同じTCO材料(第2の材料)で形成されている傾斜屈折率層2を実現することができる。
また、実施の形態では、傾斜屈折率層2を形成する工程において、第1の屈折率を有する透光性絶縁基板側の部分21から第2の屈折率を有する透明導電層側の部分22に近づくに従って、屈折率が第1の屈折率から第2の屈折率へ近づくように、混合層の組成を(段階的に又は連続的に)変化させながら傾斜屈折率層2を形成する。これにより、上記のような構成を有する光電変換装置100を製造することができる。
例えば、TCO材料(例えば、ZnO)のターゲットと屈折率調整材料(例えば、MgO)のターゲットとのそれぞれへ印加する電力の割合を変化させながら同時スパッタリングを行う方法により、傾斜屈折率層2を形成する。これにより、例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層(ZnMg1−xO)の組成が内部23で変化する傾斜屈折率層2を形成できる。
あるいは、例えば、TCO材料(例えば、ZnO)の成膜ガスと屈折率調整材料(例えば、MgO)の成膜ガスとのガス流量比を変化させながら連続的に化学気相成長させる方法により、傾斜屈折率層2を形成する。これにより、例えば、透光性絶縁基板側の部分21から透明導電層側の部分22に近づくにつれてxが大きくなるように混合層(ZnMg1−xO)の組成が内部23で変化する傾斜屈折率層2を形成できる。
なお、上記の実施の形態では、1つの半導体光電変換層(1組のpin構造)を有する光電変換装置を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意の形態とすることができる。つまり、本発明は、例えば1つの半導体光電変換層から成る光電変換装置に限定されることもなく、半導体光電変換層が2つ以上積層された(2組以上のpin構造が積層された)タンデム型の光電変換装置にも適用できる。
<実施例>
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1.
実施例1では、傾斜屈折率層2を用いた場合の光電変換装置について述べる。傾斜屈折率層2のTCO材料としては不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜を、傾斜屈折率層2の屈折率調整材料としてはMgOを用いた。
図1に示す透光性絶縁基板1として、厚さ5mmのガラス基板を使用した。
ガラス基板上に、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnOターゲットとMgOターゲットとを用いた同時スパッタリング法により、堆積膜の屈折率が連続的に変化するように各ターゲットに印加する電力を制御し、膜厚200nmの傾斜屈折率層2を形成した。このとき、傾斜屈折率層2は、Al含有ZnOを含まないMgO膜から始まり、Al含有ZnMg1−xO膜、MgOを含まないAl含有ZnO膜の順に積層した。
そして、傾斜屈折率層2上に、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚1μm成膜し、薬液として0.5%に希釈された塩酸を用いてエッチング処理を60秒間実施することにより、受光面側の凹凸構造を有する透明導電層3を形成した。
以上の構成で波長550nmでのガラス基板の屈折率は約1.5、Al含有ZnOを含まないMgO膜で約1.7、Al含有ZnO膜の屈折率は1.9で、Al含有ZnMg1−xO膜の屈折率は約1.7〜1.9である。Al含有ZnMg1−xO膜は透明導電層3に近づくにつれてxが大きくなり、xの増大にあわせて屈折率が増大する。
傾斜屈折率層2の最上層のAl含有ZnO膜と透明導電層3のAl含有ZnO膜とは同じ材料としたので傾斜屈折率層2を形成後に透明導電層3を連続して形成でき、生産効率が良い。
次に、透明導電層3上に、半導体光電変換層4のうち、膜厚20nmのp型微結晶Si膜、膜厚3μmのi型微結晶Si膜、膜厚30nmのn型微結晶Si膜をプラズマCVD法により積層した。
次に、裏面透明導電層5として、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚100nm成膜した。
次に、裏面透明導電層5上に、裏面電極層6として膜厚500nmの銀をスパッタリング法で堆積することにより、図1に示す構造と同様を有する光電変換装置(光電変換セル)を作製した。
作製した光電変換装置(光電変換セル)のセル特性を評価した結果、変換効率(η)は7.8%、短絡電流密度(Jsc)は21.3mA/cm、開放端電圧(Voc)は0.51V、フィルファクター(FF)は0.72であった。実施例1の評価結果を後述の比較例1(傾斜屈折率層2が存在しない場合)の評価結果と比較すると、短絡電流密度(Jsc)が増大したことにより、変換効率(η)が向上したことがわかる。
実施例2.
実施例2では、透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との間に低屈折率材料層(透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との間の屈折率を有する材料の層)を介在させた場合の光電変換装置について述べる。実施例2の光電変換装置は、実施例1の光電変換装置と比較して、透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との間に低屈折率材料層が存在するという点が異なる。低屈折率材料層としては、Alを用いた。
透光性絶縁基板1として、厚さ5mmのガラス基板を使用した。
ガラス基板上に、スパッタリング法により膜厚90nmのAlから成る低屈折率材料層を形成した。
上記の低屈折率材料層上に、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnOターゲットとMgOターゲットを用いた同時スパッタリング法により、堆積膜の屈折率が連続的に変化するように各ターゲットに印加する電力を制御し、膜厚200nmの傾斜屈折率層2を形成した。
傾斜屈折率層2上に、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚1μm成膜し、薬液として0.5%に希釈された塩酸を用いてエッチング処理を60秒間実施することにより、受光面側の凹凸構造を有する透明導電層3を形成した。
波長550nmでのAlの屈折率は約1.6であり、Al含有ZnOを含まないMgO膜の屈折率約1.7より低い。
次に、透明導電層3上に、半導体光電変換層4のうち、膜厚20nmのp型微結晶Si膜、膜厚3μmのi型微結晶Si膜、膜厚30nmのn型微結晶Si膜をプラズマCVD法により積層した。
次に、裏面透明導電層5として、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚100nm成膜した。
次に、裏面透明導電層5上に、裏面電極層6として膜厚500nmの銀をスパッタリング法で堆積することにより、透光性絶縁基板1と傾斜屈折率層2との間に低屈折率材料を有する光電変換装置(光電変換セル)を作製した。
作製した光電変換装置(光電変換セル)のセル特性を評価した結果、変換効率(η)は7.9%、短絡電流密度(Jsc)は21.4mA/cm、開放端電圧(Voc)は0.51V、フィルファクター(FF)は0.72であった。実施例2の評価結果を後述の比較例1(低屈折率材料層及び傾斜屈折率層2が存在しない場合)の評価結果と比較すると、短絡電流密度(Jsc)が増大したことにより、変換効率(η)が向上したことがわかる。また、実施例2の評価結果を実施例1の評価結果(低屈折率材料層が存在しない場合)の評価結果と比較すると、短絡電流密度(Jsc)が増大したことにより、変換効率(η)が向上したことがわかる。
比較例1.
比較例1では、傾斜屈折率層2が存在しない場合の光電変換装置について述べる。比較例1の光電変換装置は、実施例1の光電変換装置と比較して、傾斜屈折率層2が存在しないという点が異なる。また、比較例1の光電変換装置は、実施例2の光電変換装置と比較して、低屈折率材料層及び傾斜屈折率層2が存在しないという点が異なる。
透光性絶縁基板1として、厚さ5mmのガラス基板を使用した。
ガラス基板上に、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚1μm成膜し、薬液として0.5%に希釈された塩酸を用いてエッチング処理を60秒間実施することにより、受光面側の凹凸構造を有する透明導電層3を形成した。
次に、透明導電層3上に、半導体光電変換層4のうち、膜厚20nmのp型微結晶Si膜、膜厚3μmのi型微結晶Si膜、膜厚30nmのn型微結晶Si膜をプラズマCVD法により積層した。
次に、裏面透明導電層5として、不純物としてAl原子を2×1021cm−3程度ドープしたZnO膜をスパッタリング法により膜厚100nm成膜した。
次に、裏面透明導電層5上に、裏面電極層6として膜厚500nmの銀をスパッタリング法で堆積することにより、傾斜屈折率層2が存在しない光電変換装置(光電変換セル)を作製した。
作製した光電変換装置(光電変換セル)のセル特性を評価した結果、変換効率(η)は7.7%、短絡電流密度(Jsc)は21.1mA/cm、開放端電圧(Voc)は0.51V、フィルファクター(FF)は0.72であった。
以上のように、本発明にかかる光電変換装置、及び光電変換装置の製造方法は、薄膜太陽電池に適している。
1 透光性絶縁基板
2 傾斜屈折率層
3 透明導電層
4 半導体光電変換層
5 裏面透明導電層
6 裏面電極層
41 p型半導体層
42 i型半導体層
43 n型半導体層

Claims (7)

  1. 透光性基板と、
    前記透光性基板の主面側に配され、前記透光性基板と反対側に凹凸構造を有する透明導電層と、
    前記透明導電層の前記凹凸構造側に配された半導体光電変換層と、
    前記半導体光電変換層に対して前記透明導電層の反対側に配された裏面透明導電層と、
    前記裏面透明導電層に対して前記半導体光電変換層の反対側に配された前記裏面電極層と、
    前記透光性基板と前記透明導電層との間に配された傾斜屈折率層と、
    を備え、
    前記傾斜屈折率層は、前記透光性基板の屈折率と前記透明導電層の屈折率との間の第1の屈折率を有する前記透光性基板側の部分から、前記第1の屈折率より前記透明導電層の屈折率に近い第2の屈折率を有する前記透明導電層側の部分に近づくに従って、前記第1の屈折率から前記第2の屈折率へ近づくように内部で屈折率が変化している
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記透光性基板は、第1の材料で形成され、
    前記透明導電層は、第2の材料で形成され、
    前記傾斜屈折率層は、前記第2の材料と、前記第1の材料より屈折率の高くかつ前記第2の材料より屈折率の低い第3の材料とが混合された混合層を有し、
    前記傾斜屈折率層では、前記透光性基板側の部分から前記透明導電層側の部分に近づくにつれて前記第3の材料に対する前記第2の材料の組成比が大きくなるように前記混合層の組成が変化することにより、屈折率が変化する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記傾斜屈折率層における前記透明導電層側の部分は、前記第2の材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 前記透明導電層は、ZnOを主成分とする材料で形成され、
    前記傾斜屈折率層は、ZnMg1−xO(0≦x≦1)を主成分とする混合層を有し、
    前記傾斜屈折率層では、前記透光性基板側の部分から前記透明導電層側の部分に近づくにつれてxが大きくなるように前記混合層の組成が変化することにより、屈折率が変化する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 透光性基板の主面側に、前記透光性基板と反対側に凹凸構造を有する透明導電層を形成する工程と、
    前記透明導電層の前記凹凸構造側に、少なくとも1組のpin構造を有する半導体光電変換層を形成する工程と、
    前記半導体光電変換層に対して前記透明導電層の反対側に裏面透明導電層を形成する工程と、
    前記裏面透明導電層に対して前記半導体光電変換層の反対側に裏面電極層を形成する工程と、
    前記透光性基板と前記透明導電層との間となるべき位置に傾斜屈折率層を形成する工程と、
    を備え、
    前記傾斜屈折率層を形成する工程では、
    前記透光性基板の屈折率と前記透明導電層の屈折率との間の第1の屈折率を有する前記透光性基板側の部分から、前記第1の屈折率より前記透明導電層の屈折率に近い第2の屈折率を有する前記透明導電層側の部分に近づくに従って、屈折率が前記第1の屈折率から前記第2の屈折率へ近づくように、組成を変化させながら前記傾斜屈折率層を形成する
    ことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  6. 前記透光性基板を形成する工程では、第1の材料で前記透光性基板を形成し、
    前記透明導電層を形成する工程では、第2の材料で前記透明導電層を形成し、
    前記傾斜屈折率層を形成する工程では、前記第2の材料と、前記第1の材料より屈折率の高くかつ前記第2の材料より屈折率の低い第3の材料とに対応した2つ以上のターゲットを用い、前記2つ以上のターゲットへ印加する電力を変化させながら同時スパッタリングを行う方法により、前記傾斜屈折率層を形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記透光性基板を形成する工程では、第1の材料で前記透光性基板を形成し、
    前記透明導電層を形成する工程では、第2の材料で前記透明導電層を形成し、
    前記傾斜屈折率層を形成する工程では、前記第2の材料と、前記第1の材料より屈折率の高くかつ前記第2の材料より屈折率の低い第3の材料とに対応した2種以上の導入ガスを用いて、前記2種以上の導入ガスの流量比を変化させながら連続的に化学気相成長させる方法により、前記傾斜屈折率層を形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置の製造方法。
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