JP2012083847A - センサネットワークシステム及びその形成方法 - Google Patents
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Abstract
従来のような固有の中継ノードを不要とし、全てのセンサノードが検知機能及び中継機能を有するセンサネットワークシステムを得る。各センサノードの電波強度を容易に確認でき、センサノードの配置を容易に行う。
【解決手段】
ホストノード及び複数センサノードはお互いに無線接続してセンサネットワークを形成する。複数のセンサノードはそれぞれ、対象物或いは環境因子などを検知する1又は複数のセンサと、電池と、電池残量又は電波状態に関する監視情報又はセンサの検知情報を含むノード情報を作成するノード情報作成手段を有し、作成されたノード情報を上位のセンサノードを経由してホストノードへ送信する。ホストノードは、センサノードからの接続要求に応じてアドレスを生成して送信すると共に、複数のセンサノードから送信されるノード情報を受信する。
【選択図】図1
Description
本発明はまた、他のセンサノードとの間の無線通信状況を確認してセンサノードの配置を容易に行うことを可能とする。
本発明はまた、センサノードの増設や撤去、移設などを容易に行うことができるセンサネットワークシステム及びその形成方法を実現することにある。
該複数のセンサノードはそれぞれ、
該電池によって稼動されるプロセッサであって、プログラムの実行によって実現される、該センサによって検知されるセンサ情報を取得するセンサ情報取得手段と、該電池の残量又は他のセンサノード又はホストノードとの間の電波の状況を監視する状態監視手段と、該センサ情報取得手段によって検知されるセンサ情報、又は該状態監視手段によって監視される電池残量又は電波状況に関する状態情報を含むノード情報を作成するノード情報作成手段を有するプロセッサと、
時刻を計時するタイマーと、該ノード情報作成手段によって作成された該ノード情報、及び他のセンサノードから送信されるノード情報を他のセンサノード又は該ホストノードへ送信する送受信回路と、該送受信回路に接続され、少なくとも該ノード情報を無線通信するアンテナと、該センサノードを配置する際に作業者によって操作される操作手段を有し、
該ホストノードは;プロセッサでプログラムを実行することによって実現される、該センサノードからの要求に応じて、該センサノードに割り当てるアドレスを生成する手段と、複数の該センサノードから収集される前記ノード情報を外部の装置へ転送する転送手段とを有し、かつ、
該ホストノードにおいて該アドレス生成手段は、電池が装填されて、ある場所に配置されたあるセンサノード(第2センサノードという)からの要求に応じて、該第2センサノードのための第2アドレスを生成し、生成された第2アドレスを第2センサノードへ送信し、
第2センサノードと該ホストノードとの間に形成される無線のパス上の、第2センサノードに最も近い上位のセンサノード(第1センサノードという)がある場合、第1センサノードは、自らメモリに保持する自らのアドレス(第1アドレス)を第2センサノードへ送信し、かつ第2のセンサノードが取得した第2アドレスを取得して該メモリに記憶し、
第2センサノードは、受信した第1センサノードの第1アドレス及び第2アドレスを自らのメモリに記憶し、
第2センサノードは、該ノード情報作成手段によって該センサ情報又は電池残量又は電波状況に関する状態情報を含むノード情報に第2アドレスを付して第2ノード情報を作成して、第1センサノードへ送信し、
第1センサノードは、受信した第2のノード情報を、該ホストノード又はさらに上位のセンサノードがある場合には該上位のセンサノードへ送信する、ことを特徴とするセンサネットワークシステムとして構成される。
を特徴とする請求項1に記載のセンサネットワークシステムとして構成される。
前記ノード情報作成手段は、電池残量監視手段により該電池残量を監視し、該電池残量が警戒領域にある場合又は該センサ情報取得手段によるセンサ情報がある場合に、該電池容量又はセンサ情報を含むノード情報を作成し、
前記タイマーが第2の時間間隔(t2>t1)に関する時刻を計時したときに、該プロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移して、
前記ノード情報作成手段は、該電池残量監視手段から取得される該電池残量に関する情報、又は他のセンサノードとの間の電波強度を検知する電波強度検知手段から取得される電波状況に関する情報、又は該センサ情報取得手段により取得されるセンサ情報該センサ情報を含めて、該ノード情報を作成すること、を特徴とするセンサネットワークシステムとして構成される。
前記ホストノードは、該アドレス生成手段によって生成したセンサノードのアドレスと、該センサノードの深さの情報を対応付けてメモリに記憶し、
パス上のセンサノードは、自らの深さ及び第1センサノードの深さの情報を、それぞれのアドレスに対応付けてメモリに記憶すること、を特徴とするセンサネットワークシステムとして構成される。
前記プロセッサは更に、該操作手段が操作されたときに、該センサノードが他のセンサノードと無線接続するための接続要求メッセージをブロードキャスト送信する手段を有し、
該ブロードキャスト送信手段によって送信された該接続要求メッセージに対して、他のセンサノードからの応答が一定時間内に無い場合に、該プロセッサは該光学表示子の表示状態を変更するように制御すること、を特徴とするセンサネットワークシステムとして構成される。
設置対象のセンサノードの内部機能を非稼動状態から稼動状態に遷移させた後、
該設置対象のセンサノードからの要求に応じて、該ホストノードは該設置対象センサノードのためのアドレスを生成して該設置対象センサノードへ送信するし、
該設置対象センサノードは、受信した該アドレスをメモリに記憶し、
該設置対象センサノードが無線接続される上位のセンサノード(上位センサノードという)は、該設置対象センサノードの該アドレスを自らのメモリに記憶し、
該上位センサノードは、自らのアドレス(上位ノードアドレスという)を該設置対象センサノードへ送信し、
該設置対象センサノードは、該上位センサノードから送信された上位ノードアドレスを受信してメモリに記憶し、
該設置対象センサノードは、該センサで検知したセンサ情報を含むノード情報に自らアドレスを付して、該上位センサノードへ送信することを可能とした、
を特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される。
配置対象の第2センサノードに電池が装填された後、該操作手段の操作に従って、該プロセッサが非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移するステップと、
稼動モードに遷移した後、ある場所に置かれた第2センサノードからの要求に応じて、該ホストノードは該第2センサノードのための第2アドレスを生成して第2センサノードへ送信するステップと、
第2センサノードは、受信した第2アドレスをメモリに記憶するステップと、
第2センサノードと該ホストノードとの間に形成される無線のパス上の、第2センサノードに最も近い上位のセンサノード(第1センサノードという)がある場合、第1センサノードは、第2センサノードの第2アドレスをメモリに記憶するステップと、
該第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレスを第2センサノードへ送信するステップと、
該第2センサノードは、該第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスをメモリに記憶するステップと、
該第2センサノードは、該ノード情報作成手段によって作成された、センサ情報又は該電池の残量を含むノード情報に第2アドレスを付して、該第1センサノードへ送信するステップと、
該第1センサノードは、該第2センサノードより送信され受信した該ノード情報を、さらに上位のセンサノードがある場合には該上位のセンサノードを経由して該ホストノードへ送信するステップとを有することを特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される。
前記ホストノードは、生成した各センサノードのアドレスと、該センサノードの深さの情報を対応付けてメモリに記憶し、
パス上のセンサノードは、自らの深さ及び直接接続される上位のセンサノードの深さの情報を、それぞれのアドレスに対応付けてメモリに記憶すること、を特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される。
第2センサノードは、接続要求メッセージをブロードキャスト送信した後、一定時間内に応答があるかを判定するステップを有し、
該判定の結果、一定時間内に前記第1センサノードから応答があった場合、第2センサノードは前記第1センサノードに対して、該ホストノードによるアドレスの付与のための要求を送信するステップ、を有することを特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される。
第3センサノードの該操作手段の操作に従って、第3センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第3センサノードが稼動モードに遷移した後、該ホストノードは第3センサノードからの要求に応じて第3センサノードのための第3アドレスを生成して第3センサノードへ送信し、
第3センサノードは、受信した第3アドレスを自らのメモリに記憶し、
第3センサノードに直接接続される、前記第1センサノードの操作手段の操作に従って、該第1センサノードのプロセッサはスリープモードから稼動モードに遷移し、
第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレスを、及び自らのタイマーの計時時刻を第3センサノードへ送信し、
第3センサノードは、第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される(センサノードの増設)。
第1センサノードの該操作手段の操作に従って、第1センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第4センサノードの該操作手段の操作に従って、第4センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第4センサノードに直接接続される、第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレス、及び自らのタイマーの計時時刻を第4センサノードへ送信し、
第4センサノードは、第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とするセンサネットワークシステム形成方法として構成される(センサノードの移設)。
第5センサノードの該操作手段の操作に従って、第5センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第5センサノードは、該ホストノードが生成した第5センサノードのための第5アドレスを取得して自らのメモリに記憶し、
第5センサノードに直接接続される、第6センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第6アドレス、及び自らのタイマーの計時時刻を第5センサノードへ送信し、
第5センサノードは、第6センサノードから送信され受信した、第6センサノードの第6アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定し、かつ
第5センサノードは、取得した自らの第5アドレスを第2センサノードへ送信し、
第2センサノードは、第5センサノードから送信され受信した、第5センサノードの第5アドレスを自らのメモリに追加して記憶すること、
を特徴とする請求項6乃至8のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法として構成される(センサノードのバイパス形成)。
電池を交換した後に第2センサノードの該操作手段の操作に従って、第2センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第1センサノードの該操作手段の操作に従って、第1センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第1センサノードは、第2センサノードからの接続要求に応じて、自らのタイマーの計時時刻を応答メッセージに付加して第2センサノードへ送信し、
第2センサノードは、受信した該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項6乃至8のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法として構成される(センサノードの電池交換)。
全ての該センサノードは、受信した該現在時刻情報を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項6乃至12のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法として構成される(時刻の一斉同期)。
また、配置対象のセンサノード自体で、ホストノード又は他のセンサノードと間の無線通信状況を確認してセンサノードの配置を容易に行うことができる。更に、センサノードと上位のセンサノード又はホストノード間の通信、操作によってセンサノードの増設や撤去、移設などを容易に行うことができる。
図1は、一実施例によるセンサネットワークシステムの構成を示す。
センサネットワークシステムは、多数のセンサノードから成るセンサノード群1と、管理サーバ3と、センサノード群1と管理サーバ3をインターネット等のネットワークを介して接続するホストノード2を有して構成される。なお、図1には、1つのホストノード2とその管理下のセンサノード群1が示されているが、実際には、管理サーバ3には複数のホストノード2とその管理下にあるセンサノード群1が接続される。
センサノード10は、プリント基板上に、1又は複数のセンサ111,112(センサ部11と総称する)、制御回路15及び2本の単3電池19を搭載して構成される。プリント基板の大きさは例えば50×100mm程度であり、家具の背後や下部に配置したり、或いは表面接着テープや取付け金具等の取付け手段を用いて壁や天井等に容易に取り付けることができる。
2本の単3電池19はコネクタ16を介して制御回路15に接続され、電源を供給する。電池の搭載は、周知の装着保持機構を用いて電池を自在に装着及び取り外すことができる。装着中は電極端子から電池が不用意に脱落しないような保持機構であればよい。
ノード情報は、IEEE802.15.4に基づく送信先及び送信元のID及びアドレスを含むMACヘッダ部41と、データフィールドを含むアプリケーションヘッダ部42と、データチェック用のチェックサム43により構成される。
アプリケーションヘッダ部42は、本発明に特徴的なデータ部分であり、センサノード10から取得されるセンサノードの状態を示す情報及びセンサで検知されたセンサ情報を含む。アプリケーションヘッダ部42に対して、ホストノード2で、IEEE802.15.4に基づく、送信先及び送信元のID及びアドレスを含むMACヘッダ部41が付加されて、管理サーバ3へ送信される。
電波強度は4段階(2ビット)に分け、例えば、−85dBm:「00」、−85〜−98dBm:「01」、−98〜−105dBm:「10」、−105dBm:「11」で表す。−98〜−105dBmの範囲を警報領域と定義して、この電波状態ではリトライを指示してセンサノードからのノード情報を再送させる。
ホストノード2は、プロセッサ(CPU)、メモリ、送受信回路、アンテナ、及び商用電源コンセントから給電を受ける電源接続端子を有する。その構成については図示しないが、図2の単3電池19を電源接続端子に変えたものと理解できる。センサ部11は有してもよいが、この例では、センサ部11は無いものとする。ボタン17及びLED18を有するとする(便宜上、ボタン17及びLED18の符号を引用することがある)。なお、ここでホストノードは説明の都合上そのように呼ぶが、センサノードの1つとして特定センサノードと呼んでもよいであろう。
ホストノード2のCPUはメモリ(図示せず)を有し、自らに付与されたMACアドレスを格納したり、センサノードから収集されるノード情報を一時保管する。なお、ホストノード2は、商用電源を使用しているので、スリープモード(CPUの稼動を休止する動作をいう)は存在せず、常に、それに接続されたセンサノードから送信されるメッセージの受信待ち状態を維持する。
管理サーバ3のDB32で管理されるセンサノード管理テーブルは、全センサノード10及びそれらから収集されるノード情報を記憶する。
センサノード管理テーブルにおいて、「センサノードアドレス」は、ホストノード2によって生成される固有のアドレス(例えば2バイト)である(センサIDと言ってもよい)。「製品番号」は、センサノード10のボードやケースに予め印字された可視的な識別情報であり、作業者はこの製品番号を見て、当該センサノードを何れの場所に配置するかを判断することができる。センサアドレスと製品番号の対応関係は、管理者が管理サーバ3の表示器に表示されるこの管理テーブルを見ながら、入力器から製品番号を入力することで対応付ける。
「親ノードアドレス」及び「ノード深さ」は、自センサノードに対して、接続される親ノードのアドレスと、ホストノード2からの自センサノードの深さを示す。この例で、最大深さは15である。親ノードと自センサノードの深さを管理することで、親ノードと子ノードとの接続関係が明確になり、センサノード間のツリー構造が描けることになる。
なお、センサノードアドレスと、親ノードアドレス及び深さは、センサノードが敷設されたときの、ホストノードによるアドレスの付与時に確定する。
図示の例は、ビルの1Fから3Fの各フロアの3箇所に人を検知する赤外線センサを有するセンサノードを配置した場合の、センサノードの無線接続パス、センサノードの状態、及びノード情報を取得した時刻を示す。
ここで、各センサノード10から収集されるノード情報には、ノードアドレスが含まれているので、そのノードアドレスを基に、管理サーバ3のCPUはセンサノード管理テーブルのノードアドレスを参照して、センサノードアドレスに対応する製品番号、フロア名、設置場所、親ノードアドレス、ノード深さ、ノード情報取得年月日時間、電波状況、センサの検知状態、等を取得する。
センサノード10における制御には、主に(1)センサノード10を敷設する時の制御、(2)センサノードの状態を監視する時の制御、(3)センサノードの保守時等の制御、の3つがある。以下、それぞれの制御動作について述べる。
図6A〜6Cのチャート図を参照して、センサノードの敷設時の制御動作について説明する。センサノードの敷設時の制御は、ボタン17の予め定められた規則に従った押下とそれに伴うCPU12による制御動作が関係する。敷設とは複数のセンサノードを1つ1つ配置していく動作であり、ここでは、図7に示すように、既に敷設済みのセンサノード1012に対して、センサノード1024を新たに敷設する場合を想定する。その下位のセンサノードは未敷設である。
概略理解のために言えば、センサノードの敷設時における関係情報の送受信制御は、大きく4つのフェーズに分かれる。第1は敷設対象のセンサノードがブロードキャスト送信して、親ノードを捜すフェーズ、第2はその親ノードを経由してホストノードが生成するアドレスを取得するフェーズ、第3は親ノードから親ノードアドレス及び深さ情報を取得するフェーズ、第4はホストノードから送信される敷設完了信号及び時刻同期信号を受信して自センサノードにセットして時間同期を取り、終了応答として自センサノードのアドレス及び深さ情報を親ノード経由でホストノードへ送信するフェーズ、である。
ホストノード2は公衆電源が供給されており、常時、各センサノードからのメッセージの受信待ち状態にある(S101)。また、接続先となるセンサノード1012(親ノード)は、接続要求メッセージ或いは敷設完了信号の受信待ち状態にある(以下、この状態を接続先モードという)(S201)。なお、敷設対象ノードは自分の敷設が終わった段階で接続先モードに自動的に遷移している(図6BのS313の状態)ので、センサノード1012は既敷設ノードとして受信待ちの状態である。敷設対象の下位のセンサノードはあるが未だ敷設されていない状況である。
接続先モードにあるホストノード2は、アドレス払出し要求を受信すると、要求のあった当該センサノード1024に対するアドレスを生成し、送信する(S103)。ホストノード2におけるアドレス生成の管理は、例えば2バイトから成るシリアル番号のアドレスを生成するものであり、既に生成したシリアル番号をメモリに記憶しておき、アドレス払出し要求がある度に、順次生成する。ホストノード2は、センサノードのアドレス管理テーブルをメモリ内に有し、生成したアドレス(2バイト)と受信したセンサノードの製品番号(8バイト)と対応付けて、アドレス管理テーブルに記憶する。
センサノード1012は、情報交換要求メッセージを受信すると、接続要求元のセンサノード1024のアドレスとその深さ情報を、子ノードとしてメモリに登録する(S205)。そして、自ノードのアドレスと深さ情報を子ノード1024に対して送信する。その後、センサノード1012は、他の子ノードからの次の接続要求メッセージ又は子ノード1024から敷設完了信号の受信を待つ(S206)。即ちステップS201に移る。なお、親ノードに複数の子ノードが接続される場合には、親ノードのメモリには、それら全ての子ノードのアドレスと深さ情報の対を記憶する。
センサノード1024は、上位のノードから送信された、敷設完了信号を受信すると、起動時間間隔をメモリに登録すると共に、現在時刻情報を自タイマーに設定する(S314)。そして、センサノード1024は、自ノードの親及び子ノードのノードアドレス及び深さ情報を終了信号に付加して、上位ノードに送信する(S315)。センサノード1024はその後、次に起動する時間(即ち監視モード1又は2で指定された時間間隔)をタイマーに設定して、CPUスリープモードに移る(S316)。
また、管理サーバ3は、ホストノード2から送信された、親及び子ノードのアドレス及び深さ情報を受信して、センサノード管理テーブルのセンサアドレスに対応する、親センサノードアドレス及びノード深さの欄に登録する。これにより、管理サーバ3は、センサノード群1内の全てのセンサノードのアドレス及び深さ情報を更新して管理することができる。
センサノードの状態監視とは、自らのセンサノードの状態を定期的に監視して、得られたノード情報をホストノードを介して管理サーバへ送信する制御動作である(以下、監視モードという)。なお、監視の最中にセンサノードのセンサの検知情報を取得するので、換言すれば、センサの監視を伴う通常の検知モードとも言える。
[センサノードのノード情報の収集処理(監視モード1)]
監視モード1は、例えば1時間ごとにセンサノード10を駆動して、センサ部11より得られるセンサ情報及び電池残量の検知に伴う判断結果を示す情報をホストノード2へ送信する動作である。即ち、CPU12は自己のタイマーにより1時間ごとにセンサノード10の内部機能を駆動して、検知した電池残量が予め定めた警戒領域(警戒電圧範囲)になったか及びセンサが対象物を検知したかを判断し、電池残量が警戒領域になった場合又はセンサが対象物を検知した場合にのみ、これらの情報を監視モード1のデータ形式(図3参照)で送信する。しかし、電池残量が警戒領域に無い場合又はセンサ部11による対象物の検知が無い場合には、監視モード1のデータは作成されない。送信データ作成及び送信のため費やす電池残量の消耗を防ぐためである。ホストノード2は、受信したノード情報を管理サーバ3へ送信する。
なお、1時間ごとにセンサを駆動するのは電池の省電力化のためであり、電池残量の消耗を更に抑えたければ、センサ部の駆動タイミングを延ばし、逆に電池の省電力化よりもセンサ部の検知精度を上げたい場合には、その駆動タイミングを、30分ごと或いは15分ごとのように短くしてもよい。
監視モード2は、例えば8時間ごとにセンサノード10の状態を監視して得られる情報、及びセンサ部11を駆動して得られるセンサ情報をノード情報として、ホストノード2を介して管理サーバ3へ送信する動作である。CPU12は、センサ情報、電池残量や電波状態、故障等のノードの状態を含むノード情報を監視モード2のデータ形式でホストノード2へ送信する。
監視モード1がセンサノード10のセンサ部11に対象物の検知がある場合又は電池残量が警戒領域になっている場合にのみノード情報をホストノード2へ送信するのに対して、監視モード2は全てのセンサノードを定期的に稼動して、全センサノードからノード情報を取得する。言わば、監視モード2は全センサノードの状態を強制的に収集するモードである。
管理サーバ3は、ノード情報を取得できなかったセンサノードを故障状態とみなすことができる。
ここでは、図8〜10を参照して、監視モード2におけるセンサノードからのノード情報を収集して送信する動作について説明する。なお、監視モード1による動作も同様であるので、監視モード1の説明は省略する。
ホストノード2は、当初、センサノードからのメッセージを受信するための待機状態にある(S9101)。一方、センサノード1012、1023、1031及び1032のCPUは、通常時はそれぞれスリープモード(S9201〜S9401)にある。この状態で、例えば、各センサノードのタイマーが8時間ごとの時刻を計時すると、各センサノードのCPU12は稼動状態に遷移する(S9202〜S9402)。この時、上位のセンサノード1012,1023は下位のセンサノードからの受信可能状態となる。
センサノード1023は、下位のセンサノード1031、1032から送信されたノード情報を受信する(S9303)。更に自センサノード1023で作成したノード情報を、先の受信したノード情報に付加して、上位のセンサノードへ送信する(S9304)。
なお、センサノード1012及びその下位にあるセンサノード1023〜1032のCPU12は、一定時間経過後に、再びスリープモードに戻る(S9404、S9305、S9205)。
センサノードの保守は、センサノードが敷設された後に、新たなセンサノードを増設する場合、あるセンサノードを移動したり、撤去する場合、更には他のセンサノードとの間にバイパスを形成する場合に作業者によって行われ、それに伴って関係するセンサノードのボタン17が操作されて所定の制御動作が実行される。以下、例示する。
図11に示すように、センサノードの増設は、例えば、既設のセンサノード群1において、センサノード(増設ノードという)70を新たに設置する動作である。
まず、作業者は増設ノード70をホストノード2に近づけて(電波の受信範囲内で)、ボタン17を1回押下する(S7301)。増設ノード70のCPUはそれを検知して割り込みを発生させ、CPU稼動モードに遷移する。そして、ホストノード2に対してアドレス払出し要求を送信する(S7302)。アドレス払出し要求の送信に際して、増設ノード70が持つ製品番号を付加して送信することは、上述したノード敷設時の場合と同様である。
ホストノード2は、アドレス払出し要求を受信すると、アドレスを生成して増設ノードへ送信する(S7101)。増設ノード70は、ホストノードから送信されたアドレスを直接受信して、メモリに登録する(S7303)。
なお、センサノードの増設時にはホストノード2は関与していない。そのため、増設ノード70のアドレス及び深さ情報は、上記の監視モード1又は2によるノード情報の収集時に、ホストノード2へ送信されることになる。
図12に示すように、センサノードの移設は、例えば、既設のセンサノード群1において、センサノード104を場所に移動して(移設ノード80となる)、他の親ノード(例えばセンサノード1021,1022)に接続する動作である。この場合、移設ノード80は既に自らに付与されたアドレスを保持しているので、ホストノード2から新たなアドレスを取得することは不要である。
次に、作用者は、移設ノード80のボタン17を1回押下すると、CPUスリープモードから稼動モードに遷移し、接続要求メッセージを親ノードへ送信する。以後の動作は、センサノードの増設時の動作と同様であるので詳説しない。結果的に、接続先センサノード(1021又は1022のいずれ)からノードアドレス及び深さ情報を取得して、自ノードのCPU12内メモリに登録し、かつ自ノードのアドレス及び深さ情報を上位の親ノードに送信して、そこに登録する。これにより、移設ノード80はセンサノード(1021又は1022)をゲートウェイとして、親ノードを順次経由してホストノード2までのパスが形成される。
図13に示すように、例えば既設のセンサノード1023(電池交換ノード1023という)の電池を交換する場合がある。
図18を参照するに、作業者はまず、CPUスリープモード中に、センサノード1023の旧い電池を抜いて、新しい電池に交換する。この場合、CPUへの給電は停止するので、CPUのタイマーの時刻は狂ってくる。そこで、電池交換ノードは上位ノードとの間で現在時刻を調整する必要がある。電池交換時の処理とは、要するに現在時刻の調整処理動作といえる。
これにより、電池交換ノード1023はその親ノード1012と同じ時刻を計時できる。なお、電池交換されても、センサノード1023のメモリの記憶内容は消去されないので、自ノードアドレスや深さ情報はメモリに保持された状態であり、以後の監視モード1又は2によるノード情報の収集時に使用される。
図14に示すように、バイパスとは、例えばセンサノード1023をその上位ノード1012との接続を維持したまま、他の上位のセンサノード(例えば1011)に接続する場合、新たなバイパス用のセンサノード(バイパスノード)1400を用いて接続する動作である。つまり、増設ノードを用いてバイパス作りを行う動作である。
この動作は、上述したセンサノードの増設と同様であるので、詳細は省く。作業者は、バイパスノード1400をホストノード2に近づけて、ボタン17を1回押下して、バイパスノード1400の自アドレスを取得する。その後、バイパスノード1400をバイパス場所に設置して、希望する接続先ノード(センサノード1011)のボタンを2回押下する。これにより、バイパス元のノード1023は、バイパスノード1400を通して、バイパス先ノード1011を親ノードとするバイパスが形成される。この場合も増設時と同様にして、バイパスノード1400から上位となったセンサノードを順次経由してホストノード2までのパスが形成され、バイパスノード1400は上位のセンサノードのアドレス及び深さ情報を取得して、自らのCPU12内に記憶することができる。
なお、バイパスノード1400の自ノードアドレスや深さ情報はメモリに保持され、以後の監視モード1又は2におけるノード情報の収集時に使用される。
図15に示すように、センサノードの撤去は、例えば、既設のセンサノード群1において、センサノード1023(撤去ノードという)を撤去する動作である。
この場合、作業者は、撤去ノード1023のボタン17を長時間押下すると、これらのノードに付与されたアドレスや深さ等の諸情報はキャンセルされる。作業者は、当該センサノード1023をその場所から撤去する。
撤去ノード1023に子ノードが無い場合には問題ないが、子ノードが有る場合には問題である。図示の例では、撤去ノード1023に子ノード1031が有り、その子ノード1031には迂回ルートのノードが無いので、通信不能となる。そこで、子ノード1031は、新たに親ノード(例えば1012)との間でパスを形成する必要がある。そのパスの形成については、移設時の動作と同様であるので、説明は省く。
この動作は、図16に示すように、例えば既設のセンサノード1021、1023が故障した場合(故障ノードという)、新たなセンサノード(交換ノード1600)と交換する動作である。この場合、作業者は、故障ノードを撤去して、その場所に交換ノード1600を設置する。故障ノードが末端のノード1021の場合には、これで動作が終了する。撤去された末端の故障ノード1021の処理は、撤去時の動作と同様である。
なお、交換ノード1600の自ノードアドレスや深さ情報はメモリに保持され、以後の監視モード1又は2におけるノード情報の収集時に使用される。
この同期処理は、センサノードの敷設時や増設時にホストノード2から送信される現在時刻情報に基づく時間同期の動作と異なり、1日1回指定された時刻に全センサノードに対して行う、時間同期の動作である。
例えば、毎日午前零時0分に、管理サーバ3はインターネット9を介して外部から現在時刻情報を取得してホストノード2へ送信する。ホストノード2は、受信した時刻情報をその管理下にある全てのセンサノード10へ送信すると共に、自らのタイマーに設定して時刻の補正をする。
各センサノード10は、時刻情報を受信すると、自らのタイマーにそれを設定して時刻を補正すると共に、それを下流のセンサノードに送信する。この動作により、全てのセンサノード10の時刻の同期が取られる。
例えば、センサノードに搭載するセンサの種類や数は、その目的に応じて種々変更して使用できる。センサは省エネ関係や衛生関係、警備対応関係等、いろいろな分野に適用することができるが、例えば、省エネ関係で言えば、温度や湿度センサ、照度センサ、電力量センサを搭載することができる。また、農業分野で言えば、温度や湿度センサの他に、pHセンサ、CO2センサ等を用いることができる。
更に、管理サーバは、定期的に監視される各センサノードの電池残量や電波状況、及びセンサノ検知情報を取得して、その状況をセンサノードマップ(トポロジー図)に作成して表示することができるので、システムの管理者は、各センサノードの状態を容易に確認することができる。
2:ホストノード 3:管理サーバ 31:プロセッサ 32:データベース
9:ネットワーク
11:センサ部 111、112:センサ 12:CPU 13:送受信回路 14:アンテナ 15:制御回路 16:コネクタ 17:ボタン 18:LED 19:単3電池。
Claims (14)
- センサノード間に無線のパスが形成されてツリー状に接続された複数のセンサノードと、該複数のセンサノードのうち最上位の1又は複数のセンサノードと無線接続され、全ての該センサノードから情報を収集することができるホストノードを有するセンサネットワークシステムであって、
該複数のセンサノードはそれぞれ、
該電池によって稼動されるプロセッサであって、プログラムの実行によって実現される、該センサによって検知されるセンサ情報を取得するセンサ情報取得手段と、該電池の残量又は他のセンサノード又はホストノードとの間の電波の状況を監視する状態監視手段と、該センサ情報取得手段によって検知されるセンサ情報、又は該状態監視手段によって監視される電池残量又は電波状況に関する状態情報を含むノード情報を作成するノード情報作成手段を有するプロセッサと、
時刻を計時するタイマーと、該ノード情報作成手段によって作成された該ノード情報、及び他のセンサノードから送信されるノード情報を他のセンサノード又は該ホストノードへ送信する送受信回路と、該送受信回路に接続され、少なくとも該ノード情報を無線通信するアンテナと、該センサノードを配置する際に作業者によって操作される操作手段を有し、
該ホストノードは;プロセッサでプログラムを実行することによって実現される、該センサノードからの要求に応じて、該センサノードに割り当てるアドレスを生成する手段と、複数の該センサノードから収集される前記ノード情報を外部の装置へ転送する転送手段とを有し、かつ、
該ホストノードにおいて該アドレス生成手段は、電池が装填されて、ある場所に配置されたあるセンサノード(第2センサノードという)からの要求に応じて、該第2センサノードのための第2アドレスを生成し、生成された第2アドレスを第2センサノードへ送信し、
第2センサノードと該ホストノードとの間に形成される無線のパス上の、第2センサノードに最も近い上位のセンサノード(第1センサノードという)がある場合、第1センサノードは、自らメモリに保持する自らのアドレス(第1アドレス)を第2センサノードへ送信し、かつ第2のセンサノードが取得した第2アドレスを取得して該メモリに記憶し、
第2センサノードは、受信した第1センサノードの第1アドレス及び第2アドレスを自らのメモリに記憶し、
第2センサノードは、該ノード情報作成手段によって該センサ情報又は電池残量又は電波状況に関する状態情報を含むノード情報に第2アドレスを付して第2ノード情報を作成して、第1センサノードへ送信し、
第1センサノードは、受信した第2のノード情報を、該ホストノード又はさらに上位のセンサノードがある場合には該上位のセンサノードへ送信する、
ことを特徴とするセンサネットワークシステム。 - 第1センサノードは、受信した第2のノード情報に、自らのノード情報作成手段によって作成されたノード情報に第1アドレスを付した情報(第1ノード情報)を追加して、さらなる上位のセンサノード又は該ホストノードへ送信すること、
を特徴とする請求項1に記載のセンサネットワークシステム。 - 前記タイマーが第1の時間間隔(t1)に関する時刻を計時したときに、該プロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移して、
前記ノード情報作成手段は、電池残量監視手段により該電池残量を監視し、該電池残量が警戒領域にある場合又は該センサ情報取得手段によるセンサ情報がある場合に、該電池容量又はセンサ情報を含むノード情報を作成し、
前記タイマーが第2の時間間隔(t2>t1)に関する時刻を計時したときに、該プロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移して、
前記ノード情報作成手段は、該電池残量監視手段から取得される該電池残量に関する情報、又は他のセンサノードとの間の電波強度を検知する電波強度検知手段から取得される電波状況に関する情報、又は該センサ情報取得手段により取得されるセンサ情報該センサ情報を含めて、該ノード情報を作成すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のセンサネットワークシステム。 - ツリー状に接続された前記複数のセンサノードは、該ホストノードに接続されるパス上の該ホストノードから遠くなるほど深さが深くなるように定義され、
前記ホストノードは、該アドレス生成手段によって生成したセンサノードのアドレスと、該センサノードの深さの情報を対応付けてメモリに記憶し、
パス上のセンサノードは、自らの深さ及び第1センサノードの深さの情報を、それぞれのアドレスに対応付けてメモリに記憶すること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム。 - 前記センサノードは更に、
該センサノードを配置する際に作業者によって操作される操作手段と、光学表示素子を有し、
前記プロセッサは更に、該操作手段が操作されたときに、該センサノードが他のセンサノードと無線接続するための接続要求メッセージをブロードキャスト送信する手段を有し、
該ブロードキャスト送信手段によって送信された該接続要求メッセージに対して、他のセンサノードからの応答が一定時間内に無い場合に、該プロセッサは該光学表示子の表示状態を変更するように制御すること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム。 - 電池稼動され、対象物や環境因子を検知するセンサを有する複数のセンサノードと、中継機能と有するホストノードとをマルチホップ型で無線接続してセンサネットワークシステムを形成するセンサネットワークシステム形成方法であって、
設置対象のセンサノードの内部機能を非稼動状態から稼動状態に遷移させた後、
該設置対象のセンサノードからの要求に応じて、該ホストノードは該設置対象センサノードのためのアドレスを生成して該設置対象センサノードへ送信するし、
該設置対象センサノードは、受信した該アドレスをメモリに記憶し、
該設置対象センサノードが無線接続される上位のセンサノード(上位センサノードという)は、該設置対象センサノードの該アドレスを自らのメモリに記憶し、
該上位センサノードは、自らのアドレス(上位ノードアドレスという)を該設置対象センサノードへ送信し、
該設置対象センサノードは、該上位センサノードから送信された上位ノードアドレスを受信してメモリに記憶し、
該設置対象センサノードは、該センサで検知したセンサ情報を含むノード情報に自らアドレスを付して、該上位センサノードへ送信することを可能とした、
を特徴とするセンサネットワークシステム形成方法。 - ツリー状にお互いに無線接続される複数のセンサノードと、該複数のセンサノードに無線接続され、複数のセンサノードに関する情報を収集するホストノードを有するセンサネットワークシステムであって、該複数のセンサノードはそれぞれ、対象物或いは環境因子などを検知する1又は複数のセンサと、着脱自在に装填される電池と、該電池により稼動され、プロセッサでプログラムの実行によって、該センサによって検知されるセンサ情報と、該電池の残量又は電波強度に関する状態情報を含むノード情報を作成するノード情報作成手段と、該ノード情報作成手段によって作成された該ノード情報を送信又は受信する無線通信手段と、時刻を計時するタイマーと、該センサノードを配置する際に作業者によって操作される操作手段を有する、センサネットワークシステムを形成する方法であって、
配置対象の第2センサノードに電池が装填された後、該操作手段の操作に従って、該プロセッサが非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移するステップと、
稼動モードに遷移した後、ある場所に置かれた第2センサノードからの要求に応じて、該ホストノードは該第2センサノードのための第2アドレスを生成して第2センサノードへ送信するステップと、
第2センサノードは、受信した第2アドレスをメモリに記憶するステップと、
第2センサノードと該ホストノードとの間に形成される無線のパス上の、第2センサノードに最も近い上位のセンサノード(第1センサノードという)がある場合、第1センサノードは、第2センサノードの第2アドレスをメモリに記憶するステップと、
該第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレスを第2センサノードへ送信するステップと、
該第2センサノードは、該第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスをメモリに記憶するステップと、
該第2センサノードは、該ノード情報作成手段によって作成された、センサ情報又は該電池の残量を含むノード情報に第2アドレスを付して、該第1センサノードへ送信するステップと、
該第1センサノードは、該第2センサノードより送信され受信した該ノード情報を、さらに上位のセンサノードがある場合には該上位のセンサノードを経由して該ホストノードへ送信するステップと
を有することを特徴とするセンサネットワークシステム形成方法。 - ツリー状に接続された前記複数のセンサノードは、該ホストノードに接続されるパス上の該ホストノードから遠くなるほど深さが深くなるように定義され、
前記ホストノードは、生成した各センサノードのアドレスと、該センサノードの深さの情報を対応付けてメモリに記憶し、
パス上のセンサノードは、自らの深さ及び直接接続される上位のセンサノードの深さの情報を、それぞれのアドレスに対応付けてメモリに記憶すること、
を特徴とする請求項7のセンサネットワークシステム形成方法。 - 前記稼動モードに遷移した後、第2センサノードは、接続先のノードを捜すために接続要求メッセージをブロードキャスト送信するステップと、
第2センサノードは、接続要求メッセージをブロードキャスト送信した後、一定時間内に応答があるかを判定するステップを有し、
該判定の結果、一定時間内に前記第1センサノードから応答があった場合、第2センサノードは前記第1センサノードに対して、該ホストノードによるアドレスの付与のための要求を送信するステップ、
を有することを特徴とする請求項7又は8項記載のセンサネットワークシステム形成方法。 - ツリー状に無線接続された複数のセンサノードに対して第3センサノードを増設する場合、
第3センサノードの該操作手段の操作に従って、第3センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第3センサノードが稼動モードに遷移した後、該ホストノードは第3センサノードからの要求に応じて第3センサノードのための第3アドレスを生成して第3センサノードへ送信し、
第3センサノードは、受信した第3アドレスを自らのメモリに記憶し、
第3センサノードに直接接続される、前記第1センサノードの操作手段の操作に従って、該第1センサノードのプロセッサはスリープモードから稼動モードに遷移し、
第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレスを、及び自らのタイマーの計時時刻を第3センサノードへ送信し、
第3センサノードは、第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項7乃至9のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法。 - 他のセンサノードに接続していた第4センサノードを、該他のセンサノードとの接続を外して第1センサノードに接続する場合、
第1センサノードの該操作手段の操作に従って、第1センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第4センサノードの該操作手段の操作に従って、第4センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第4センサノードに直接接続される、第1センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第1アドレス、及び自らのタイマーの計時時刻を第4センサノードへ送信し、
第4センサノードは、第1センサノードから送信され受信した、第1センサノードの第1アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項7乃至9のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法。 - 前記第1センサノードに接続された第2センサノードの接続先を維持したまま、更に第5センサノードを用いて、該ホストノードに直接又は間接的に接続された第6センサノードに接続する場合、
第5センサノードの該操作手段の操作に従って、第5センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第5センサノードは、該ホストノードが生成した第5センサノードのための第5アドレスを取得して自らのメモリに記憶し、
第5センサノードに直接接続される、第6センサノードは、自らのメモリに保持する自らの第6アドレス、及び自らのタイマーの計時時刻を第5センサノードへ送信し、
第5センサノードは、第6センサノードから送信され受信した、第6センサノードの第6アドレスを自らのメモリに記憶し、かつ該計時時刻を自らのタイマーに設定し、かつ
第5センサノードは、取得した自らの第5アドレスを第2センサノードへ送信し、
第2センサノードは、第5センサノードから送信され受信した、第5センサノードの第5アドレスを自らのメモリに追加して記憶すること、
を特徴とする請求項7乃至9のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法。 - 前記第2センサノードに装填された電池を交換する場合、
電池を交換した後に第2センサノードの該操作手段の操作に従って、第2センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第1センサノードの該操作手段の操作に従って、第1センサノードのプロセッサは非稼動状態のスリープモードから稼動状態の稼動モードに遷移し、
第1センサノードは、第2センサノードからの接続要求に応じて、自らのタイマーの計時時刻を応答メッセージに付加して第2センサノードへ送信し、
第2センサノードは、受信した該計時時刻を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項7乃至9のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法。 - 前記ホストノードは、定期的に外部より現在時刻情報を取得して、自らのタイマーに設定し、かつ全てのセンサノードに該現在時刻情報を送信し、
全ての該センサノードは、受信した該現在時刻情報を自らのタイマーに設定すること、
を特徴とする請求項7乃至13のいずれかの項記載のセンサネットワークシステム形成方法。
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