JP2012077122A - 電子線硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

電子線硬化性樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性に優れ、永久膜として粘接着剤や封止剤への適用が可能な電子線硬化性樹脂組成物及びその硬化物を提供すること。
【解決手段】本発明の電子線硬化性樹脂組成物は、電子線照射によりカチオンを発生する物質と、カチオン重合化合物を含有し、前記カチオン重合化合物は、エポキシ基及びオキセタン基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を1個以上有し、前記電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、粘接着剤や、有機EL等の封止剤等に好適に用いられる、電子線によって硬化する硬化性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
紫外線(UV)硬化型の光硬化性樹脂組成物は、無溶剤であるので公害性が低いこと、硬化速度が極めて速いので製品の生産性が高いこと、無溶剤で固形分100%として硬化するので硬化前後における体積変化が極めて小さいこと等の特性を有していることから、各種の粘接着剤や、有機EL等の封止剤用途としての開発が進められている。
従来、光硬化性樹脂組成物では、高い硬化性を得るために、極大吸収波長が300〜400nmである光カチオン重合開始剤を用いていた。ところが、光カチオン重合開始剤は、紫外線等の光照射や加熱によって生じる反応により、吸収波長が長波長側にシフトする。そのため、上記波長域に極大吸収波長を有する光カチオン重合開始剤を用いると、該光カチオン重合開始剤の吸収波長が可視領域にシフトし、黄変等の着色が発生していた。光学部品用、特に、上記封止剤や液晶パネルの貼り合わせ用接着剤等の用途では、硬化後の硬化物が長期間にわたって光や熱に晒され続けることになる。このような用途に従来の光カチオン重合開始剤を含有する光硬化性組成物を用いると、硬化物の着色により光学性能を損ねてしまう。そこで、近年では、着色が生じ難い光硬化性樹脂組成物が開発されている。
例えば、下記の特許文献1には、加熱した場合であっても極めて着色が少なく、電子部品の接着剤や封止剤として好適に用いることができる光硬化性樹脂組成物として、特定構造のエポキシ化合物を含有する光カチオン硬化性化合物と、光カチオン重合開始剤とを含有する光硬化性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、光カチオン重合開始剤は、汎用の超高圧水銀灯の波長である365、405、436nmの吸収が不十分であるため、特許文献2のような光増感剤の併用も検討されている。
一方、光カチオン重合開始剤としては、LSI等の半導体用途向けでレジスト材料の細線化が進んでいることから、ArF(193nm)、KrF(248nm)等のエキシマレーザに対応する、波長300nm未満に極大吸収波長を有する光カチオン重合開始剤が知られている(特許文献3参照)。
特開2005−350546号公報 特開2004−359769号公報 特開2005−023092号公報
しかしながら、特許文献1や2に開示されているような、波長300nmに吸収波長を有する光カチオン重合開始剤は、波長400nm付近にも吸収があることが多く、これを粘接着剤や、有機EL素子等の封止剤として用いた場合には透明性が不十分となる可能性がある。そして、感度を補うために光増感剤を併用した場合には、光増感剤の影響により、更に透明性が低下するという問題が生じ得る。
これに対しては、特許文献3のように、波長300nm未満に極大吸収波長を有する光カチオン重合開始剤を用いることで、上記透明性の問題を解決できる。極大吸収波長が300nm未満である光カチオン重合開始剤であれば、光照射や加熱により吸収波長が長波長側にシフトしたとしても、可視領域にまでシフトし難いと考えられる。ところが、波長300nm未満に吸収波長を有する光カチオン重合開始剤は、通常用いられる紫外線照射装置では光量が不充分となるため、硬化性が低下する。また、極大吸収波長が300nm未満である光カチオン重合開始剤は、本来、レジストの細線形成を前提とするエキシマレーザ向けに開発されたものであり、所定面積に均一に全面照射を行う必要がある粘接着剤や封止剤用途として適用することは難しい。このように、短波長側に吸収を持つ光カチオン重合開始剤は、粘接着剤や封止剤用途において透明性の点では有利なものの、照射光源の点からその適用が困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、透明性に優れる電子線硬化性樹脂組成物及びのその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、電子線照射によって、波長300nm未満に吸収波長を有する光カチオン重合開始剤から酸が発生することを見出した。そして、この光カチオン重合開始剤をエポキシ基等の置換基を有するカチオン重合化合物と組み合わせることによって、透明性に優れた硬化物が得られ、レジストのような一時膜ではなく、永久膜として粘接着剤や封止剤への適用が可能となることを更に見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では以下のようなものを提供する。
(1) 電子線照射によりカチオンを発生する物質と、カチオン重合化合物を含有し、上記カチオン重合化合物は、エポキシ基及びオキセタン基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を1個以上有し、上記電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有することを特徴とする電子線硬化性樹脂組成物。
(2) 更に、紫外線吸収剤を含有する(1)に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
(3) 上記紫外線吸収剤の含有量は、上記カチオン重合化合物100質量部に対して0.1〜10質量部である(2)に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
(4) (1)〜(3)いずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化物。
(5) 上記電子線照射の後に加熱を行う(4)に記載の硬化物。
(6) 厚さ100μmの硬化膜における光線透過率が、波長400nmにおいて90%以上である(4)又は(5)に記載の硬化物。
(7) 接着剤、粘着剤、及び封止剤からなる群から選択される少なくとも1つとして用いられる(4)〜(6)いずれかに記載の硬化物。
本発明の電子線硬化性樹脂組成物によれば、透明性に優れ、永久膜として粘接着剤や封止剤等への適用が可能な電子線硬化性樹脂組成物及びその硬化物を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
[電子線硬化性樹脂組成物]
本発明の電子線硬化性樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物ともいう)は、電子線照射によりカチオンを発生する物質と、カチオン重合化合物を含有し、上記カチオン重合化合物は、エポキシ基及びオキセタン基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を1個以上有し、上記電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有することを特徴とする。以下、カチオン重合化合物、電子線照射によりカチオンを発生する物質、その他の成分について順に説明する。
<カチオン重合化合物>
本発明の樹脂組成物は、カチオン重合化合物を含有する。そして、該カチオン重合化合物は、その分子内にエポキシ基及びオキセタン基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を1個以上有する。分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物や、分子内に少なくとも1個のオキセタニル基を有する化合物は、光カチオン重合性が高く、少ない光量でも効率的に硬化が進行する。そして、得られた硬化膜は永久膜として粘接着剤や封止剤等に用いることができる。
エポキシ基を有する化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能性エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のアルコール型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、トリアジン骨格エポキシ樹脂、フルオレン骨格エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂は、粘度が低い液状樹脂であり、取り扱いが容易であるという点において好ましい。
上記エポキシ基を有する化合物は、短時間での硬化を実現するために、反応性が高く、且つ、エポキシ当量が低いことが好ましい。例えば、エポキシ当量が100〜500g/eq.範囲内であることが好ましい。ここで、エポキシ当量とは、JIS K7236に準拠した方法により測定した1グラム当量のエポキシ基を含む樹脂のグラム数である。
上記エポキシ基を有する化合物の市販品としては、例えば、DIC株式会社製の「EPICLON EXA−835LV」、「EPICLON 850S」、「EPICLON N740」、「EPICLON EXA−830CRP」、「EPICLON EXA−830LVP」、「EPICLON HP−820」、三菱化学株式会社製の「jER 828」、「jER 806」、「jER 1001」、「jER 801N」、「jER 807」、「jER 152」、「jER 604」、「jER 630」、「jER 871」、「jER YX8000」、「jER YX8034」、「jER YX4000」、株式会社ADEKA製のEP4100シリーズ、EP4000シリーズ、EPUシリーズ、ダイセル化学工業株式会社製のセロキサイドシリーズ、エポリードシリーズ、EHPEシリーズ、東都化成株式会社製のYDシリーズ、YDFシリーズ、YDCNシリーズ、YDBシリーズ、ナガセケムテックス株式会社製のデナコールシリーズ、共栄社化学株式会社製のエポライトシリーズ等が挙げられる。
オキセタニル基を有する化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノキシメチルオキセタン、3,3−ビス(メトキシメチル)オキセタン、3,3−ビス(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、硬化物の物性が良好であるという点において、オキセタン環を2個以上有する化合物が好ましい。
カチオン重合化合物の質量平均分子量は、例えば、100〜1000の範囲内のものが好適である。なお、カチオン重合化合物の質量平均分子量が100未満であると、硬化膜物性が低下する場合がある。また、1000を超えると、固形となり、取り扱い難くなる場合がある。ここで、質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際のポリスチレン換算の値である。
<電子線照射によりカチオンを発生する物質>
本発明の樹脂組成物は、電子線照射によりカチオンを発生する物質を含有する。本発明の樹脂組成物において、電子線照射によりカチオンを発生する物質は、カチオン重合開始剤として作用する。そして、該電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有する。
従来、紫外線硬化型の光硬化性樹脂組成物では、極大吸収波長が300〜400nmである光カチオン重合開始剤が用いられていた。しかしながら、光カチオン重合開始剤は、紫外線等の光照射や加熱によって生じる反応により、その吸収波長が長波長側にシフトする。そのため、極大吸収波長が300〜400nmである光カチオン重合開始剤を用いると、該光カチオン重合開始剤の吸収波長が可視領域にシフトし、黄変等の着色が生じることがあった。特に、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100を超える光カチオン重合開始剤では、硬化物に着色が生じ易い。そのため、例えば、粘接着剤や有機EL素子等の封止剤として使用した場合には、透明性の低下が問題となる。これに対して、本発明の樹脂組成物では、電子線照射によりカチオンを発生する物質を含有するので、吸収波長を長波長側にシフトさせる要因となる紫外線照射を行うことなく、電子線の照射によりカチオンを発生させることができる。そして、電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下、好ましくは50以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有するので着色し難いので、上記エポキシ基等の置換基を有するカチオン重合化合物と組み合わせることで、透明性に優れた硬化物が得られ、レジストのような一時膜ではなく、永久膜として粘接着剤や封止剤への適用が可能となる。なお、モル吸光係数及び極大吸収波長は、市販の分光光度計(例えば、島津製作所社製のUV−3100PC)を用い、JIS−K0115に準拠した方法にて測定することができる。
電子線照射によりカチオンを発生する物質のうち、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有するという要件を満たすものとしては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム等のオニウム塩、ハロゲン含有化合物、キノンジアジド化合物、スルホン酸エステル化合物等が挙げられる。具体的には、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールホスホニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩、ジアリールスルホニウム塩、トリアリールスルホミウム塩、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、アリールジアゾニウム塩、トリクロロメチルトリアジン、ブロモアセチルベンゼン、ジアゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物、フェノール、レゾルシノール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブチルスルホン酸、カンファースルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフチルスルホン酸、芳香族テトラカルボン酸エステル、芳香族スルホン酸エステル、ニトロベンジルエステル、オキシムスルホン酸エステル、芳香族N−オキシイミドスルフォネート、芳香族スルファミド、ハロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物、ナフトキノンジアジドー4−スルホン酸エステル等が挙げられる。
電子線照射によりカチオンを発生する物質のうち、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有するという要件を満たす市販品としては、例えば、TPS−102(みどり化学社製)、TPS−103(みどり化学社製)等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物における上記電子線照射によりカチオンを発生する物質の含有量は、上記カチオン重合化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることが好ましい。上記含有量が0.1質量部に満たないと、上記カチオン重合化合物の重合が十分に進行しなかったり、本発明の樹脂組成物の硬化に時間を要したりする場合がある。20質量部を超えると、アウトガスが発生したり、本発明の樹脂組成物の硬化速度が早くなるため、作業性が低下したりする場合がある。また、例えば、本発明の樹脂組成物を有機EL素子の封止剤として用いた場合には、過剰に発生したカチオンにより、有機EL素子の電極が腐食したり、有機EL素子自体が劣化したりするおそれが生じるので好ましくない。
<紫外線吸収剤>
本発明の樹脂組成物は電子線硬化性であるため、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の紫外線吸収分子が挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(商品名「sumisorb130」,住友化学株式会社製)、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(商品名「SEESORB100」,シプロ化成社製)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物(商品名「SEESORB101S」,シプロ化成社製)、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン(商品名「SEESORB102」,シプロ化成社製)、4−ベンジロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン(商品名「SEESORB105」,シプロ化成社製)等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(商品名「sumisorb200」,住友化学株式会社製)、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「SEESORB703」,シプロ化成社製)、2−(3,5−ジ−tert−ペンチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「SEESORB704」,シプロ化成社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(商品名「TINUVIN928」,BASF社製)等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN400」,BASF社製)、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチロキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN479」,BASF社製)等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤は、波長200〜380nmの光を吸収することが好ましい。ここで、波長200〜380nmの光を吸収するとは、従来公知の分光光度計で測定される、上記紫外線吸収剤の波長200〜380nmにおけるモル吸光係数が50以上であることを意味する。なお、モル吸光係数は、JIS−K0115に準拠した方法にて測定することができる。
本発明の樹脂組成物における上記紫外線吸収剤の含有量(固形分換算)は、上記カチオン重合化合物100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましく、0.1〜10質量部であることが更により好ましい。このように、本発明においては、硬化に際して紫外線を用いないため、紫外線による硬化では硬化阻害を招く紫外線吸収剤を多量に含有することができ、これによって、可視域で透明であり、且つ、紫外線吸収効果に優れる硬化物を提供することができる。
<その他>
本発明の樹脂組成物は、その他、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、例えば、接着性付与剤、吸湿剤、可塑剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤等の各種添加剤を含有してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、シランカップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤の添加によれば、液晶パネルや基板等に対する接着性を向上させることができる。シランカップリング剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、特に限定されるものではないが、上記カチオン重合化合物100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。上記範囲であれば、余剰のシランカップリング剤がブリードアウトすることなく、接着性の向上効果を得ることができる。
更に、本発明の樹脂組成物は、透明性を阻害しない範囲で充填剤を含有していてもよい。充填剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土等の無機フィラーやポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラー等が挙げられる。
そして、本発明の樹脂組成物は、その目的や用途に応じて他の高分子化合物を含有していてもよい。例えば、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ボリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂の1種又は2種以上を、組成物中に最大50%まで混合して用いることができる。
[硬化物]
本発明の硬化物は、上記の樹脂組成物を電子線照射により硬化して得られる。波長300nm未満に吸収波長を有する光カチオン重合開始剤は、レジストの細線形成を前提とするエキシマレーザ向けに開発されたものであり、照射光源の点から、所定面積に均一に全面照射を行う必要がある粘接着剤や封止剤用途として適用することは困難であった。これに対して、本発明では、電子線照射により硬化するため、所定面積に均一に全面照射することができ、粘接着剤や封止剤用途としても適用可能である。
本発明では、電子線の照射量は、通常100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を、好ましくは10〜250kGy、より好ましくは20〜200kGyで照射する。その後、所定の温度と時間、例えば50℃から100℃で1時間程度加熱することにより硬化する。照射量が10kGy未満であると、硬化が不十分となるおそれがあるため好ましくない。また、照射量が250kGyを超えると、硬化した塗膜又は基材が損傷を受けるおそれがあるため好ましくない。
なお、本発明の樹脂組成物においては、電子線照射を用いるため紫外線に比べて熱の発生が少ない。そのため、紫外線硬化に比べて可使時間が長く、10分間程度は硬化しない。したがって、硬化に際して硬化遅延剤が不要であり、この点についても本発明の特徴である。
上記方法により形成した厚さ100μmの硬化膜の光線透過率は、波長400nmにおいて90%以上であることが好ましい。なお、光透過率は、市販の分光光度計(例えば、島津製作所社製のUV−3100PC)を用い、JIS−Z8701に準拠した方法にて測定することができる。
上記の光線透過率の規定により、可視域で透明性を有する硬化物を得ることができる。そして、上記の樹脂組成物が紫外線吸収剤を更に含有する場合には、可視域で透明であって、且つ、紫外線吸収機能を有する硬化物を得ることができる。このような物性は、従来のUV硬化型樹脂組成物では、UV吸収剤が硬化阻害物となるために得ることができず、本発明の硬化物によって初めて達成される優れた効果である。
本発明の硬化物の製品形態は、特に限定されるものではなく、例えば、接着剤、粘着剤、封止剤等として用いることができる。具体的な製品形態としては、テープ状、フィルム状、コーティング剤のいずれも可能であり、特に限定されない。適用分野としては、電子部品用の接着剤、粘着剤や、有機EL素子等のディスプレイ用封止剤が好適である。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<実施例1>
カチオン重合化合物(商品名「エピクロン EXA−835LV」,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,エポキシ当量:160〜170g/eq.,質量平均分子量:320〜340,DIC社製)100質量部と、電子線照射によりカチオンを発生する物質(商品名「TPS−102」,トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェイト,極大吸収波長:233nm,波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数:100以下,みどり化学社製)5質量部とを、攪拌機(製品名「T.K.ホモディスパー2.5型」,PRIMIX社製)を用いて混合攪拌した後、脱泡させて電子線硬化性樹脂膜形成用塗工液を調製した。
そして、基材(商品名「コスモシャインA4300」,PETフィルム,厚み:100μm,東洋紡績社製)の易接着面上に、乾燥後の膜厚が50μmとなるように、上記膜形成用塗工液をアプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、実施例1の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例2>
カチオン重合化合物(商品名「エピクロン EXA−835LV」,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,エポキシ当量:160〜170g/eq.,質量平均分子量:320〜340,DIC社製)100質量部と、電子線照射によりカチオンを発生する物質(商品名「TPS−103」,トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート,極大吸収波長:235nm,波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数:100以下,みどり化学社製)5質量部とを、攪拌機(製品名「T.K.ホモディスパー2.5型」,PRIMIX社製)を用いて混合攪拌した後、脱泡させて電子線硬化性樹脂膜形成用塗工液を調製した以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例2の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例3>
カチオン重合化合物(商品名「エピクロン 850S」,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,エポキシ当量:183〜193g/eq.,質量平均分子量:368〜388,DIC社製)100質量部と、電子線照射によりカチオンを発生する物質(商品名「TPS−103」,トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート,極大吸収波長:235nm,波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数:100以下,みどり化学社製)5質量部とを、攪拌機(製品名「T.K.ホモディスパー2.5型」,PRIMIX社製)を用いて混合攪拌した後、脱泡させて電子線硬化性樹脂膜形成用塗工液を調製した以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例3の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例1>
カチオン重合化合物(商品名「エピクロン EXA−835LV」,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,エポキシ当量:160〜170g/eq.,質量平均分子量:320〜340,DIC社製)100質量部と、光照射によりカチオンを発生する物質(商品名「イルガキュア PAG121」,オキシムエステル化合物,極大吸収波長:400nm付近,365nm(i線)及び436nm(g線)の光線の照射により活性化するカチオン発生剤)5質量部とを、攪拌機(製品名「T.K.ホモディスパー2.5型」,PRIMIX社製)を用いて、均一に混合攪拌した後、脱泡させて電子線硬化性樹脂膜形成用塗工液を調製した以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例1の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例2>
カチオン重合化合物(商品名「エピクロン EXA−835LV」,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,エポキシ当量:160〜170g/eq.,質量平均分子量:320〜340,DIC社製)100質量部と、電子線照射によりカチオンを発生する物質(商品名「アデカオプトマーSP−170」,トリフェニルスルホニウム−アンチモン化合物、極大吸収波長:310nm,ADEKA社製)5質量部とを、攪拌機(製品名「T.K.ホモディスパー2.5型」,PRIMIX社製)を用いて、均一に混合攪拌した後、脱泡させて電子線硬化性樹脂膜形成用塗工液を調製した以外は、実施例1と同様の方法にて、比較例2の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
[硬化性評価]
(1)電子線照射
上記実施例1〜3及び比較例1,2の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜の面に、電子線加速装置(製品名「LB1023」,アイ・エレクトロンビーム社製)を用いて、加速電圧165keV、電流3.8mA、機速5m/minで、照射線量100kGyの電子線を照射した後、乾燥オーブンにて80℃で1時間加熱した。
そして、得られた膜を指触し、タックがないことを確認した後、メチルエチルケトンを含ませた布で膜の表面を拭き、硬化性を評価した。結果を表1に示す。なお、評価基準は次の通りである。○:拭き取れる、△:若干、拭き取れる、×:完全に拭き取れる。
(2)紫外線照射
上記実施例1〜3及び比較例1,2の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜の面に、プロキシミティ露光機(製品名「MA−1100」,光源:超高圧水銀灯,株式会社大日本科研製)を用い、波長300〜400nmの紫外線を照射した。波長300nm未満の紫外線についてはマスクアライナーを用いて遮断した。紫外線の照射量(J)は、表1に示す通りであり、波長365nmにおける照度での積算光量とした。紫外線照射後、乾燥オーブンにて80℃で1時間加熱した。
そして、得られた膜を指触し、タックがないことを確認した後、メチルエチルケトンを含ませた布で膜の表面を拭き、硬化性を確認した。結果を表1に示す。なお、評価基準は次の通りである。○:拭き取れる、△:若干、拭き取れる、×:完全に拭き取れる。
Figure 2012077122
表1に示すように、実施例1〜3の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜は、電子線の照射により硬化し、波長300〜400nmの光線の照射では硬化しなかった。これに対して、比較例1,2の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜は、電子線及び波長300〜400nmの光線のいずれによっても硬化した。
<実施例4>
ガラス板上に、実施例1と同じ膜形成用塗工液を乾燥後の膜厚が10μmとなるように、アプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、実施例4の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例5>
ガラス板上に、実施例2と同じ膜形成用塗工液を乾燥後の膜厚が10μmとなるように、アプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、実施例5の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例6>
ガラス板上に、実施例3と同じ膜形成用塗工液を乾燥後の膜厚が10μmとなるように、アプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、実施例6の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例3>
ガラス板上に、比較例1と同じ膜形成用塗工液を乾燥後の膜厚が10μmとなるように、アプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、比較例3の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例4>
ガラス板上に、比較例2と同じ膜形成用塗工液を乾燥後の膜厚が10μmとなるように、アプリケーターを用いて全面塗工した後、乾燥させ、比較例4の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
[着色性評価]
上記実施例4〜6及び比較例3,4の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜の面に、電子線加速装置(製品名「LB1023」,アイ・エレクトロンビーム社製)を用いて、加速電圧165keV、電流3.8mA、機速5m/minで、照射線量100kGyの電子線を照射した後、乾燥オーブンにて80℃で1時間加熱した。そして、得られた硬化膜を室温にて1日間放置した後、目視にて観察し、色相を評価した。結果を表2に示す。なお、評価基準は次の通りである。○:無色透明である、△:わずかに黄変している、×:黄変又は褐変している。
Figure 2012077122
表2に示すように、実施例4〜6の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化膜が無色透明であったのに対して、比較例3,4の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化膜には、わずかに黄変が認められた。
<実施例7>
2枚のアクリルガラス(厚み:1mm)の間を、スペーサーを用いて100μmに保ち、その間に実施例1と同じ膜形成用塗工液を流し込んだ後、乾燥させ、実施例7の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例8>
2枚のアクリルガラス(厚み:1mm)の間を、スペーサーを用いて100μmに保ち、その間に実施例2と同じ膜形成用塗工液を流し込んだ後、乾燥させ、実施例8の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<実施例9>
2枚のアクリルガラス(厚み:1mm)の間を、スペーサーを用いて100μmに保ち、その間に実施例3と同じ膜形成用塗工液を流し込んだ後、乾燥させ、実施例9の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例5>
2枚のアクリルガラス(厚み:1mm)の間を、スペーサーを用いて100μmに保ち、その間に比較例1と同じ膜形成用塗工液を流し込んだ後、乾燥させ、比較例5の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
<比較例6>
2枚のアクリルガラス(厚み:1mm)の間を、スペーサーを用いて100μmに保ち、その間に比較例2と同じ膜形成用塗工液を流し込んだ後、乾燥させ、比較例6の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜を形成した。
[光線透過性評価]
上記実施例7〜9及び比較例5,6の電子線硬化性樹脂組成物からなる膜の面に、電子線加速装置(製品名「LB1023」,アイ・エレクトロンビーム社製)を用いて、加速電圧165keV、電流3.8mA、機速5m/minで、照射線量100kGyの電子線を照射した後、乾燥オーブンにて80℃で1時間加熱した。そして、得られた硬化膜を室温にて1日間放置した後、分光光度計(製品名「UV−2500PC」,島津製作所社製)を用いて、波長400nm、550nm、及び780nmにおける吸光度を測定し、光線透過率を算出した。
Figure 2012077122
表3に示すように、実施例7〜9の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化膜は、比較例5,6の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化膜に比べて、可視領域の光線透過率が高い値を示し、光線透過性に優れることが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 電子線照射によりカチオンを発生する物質と、カチオン重合化合物を含有し、
    前記カチオン重合化合物は、エポキシ基及びオキセタン基からなる群から選択される少なくとも1種の置換基を1個以上有し、
    前記電子線照射によりカチオンを発生する物質は、波長350〜400nmの光に対するモル吸光係数が100以下であり、且つ、波長300nm未満に極大吸収を有することを特徴とする電子線硬化性樹脂組成物。
  2. 更に、紫外線吸収剤を含有する請求項1に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  3. 前記紫外線吸収剤の含有量は、前記カチオン重合化合物100質量部に対して0.1〜10質量部である請求項2に記載の電子線硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の電子線硬化性樹脂組成物を電子線照射により硬化してなる硬化物。
  5. 前記電子線照射の後に加熱を行う請求項4に記載の硬化物。
  6. 厚さ100μmの硬化膜における光線透過率が、波長400nmにおいて90%以上である請求項4又は5に記載の硬化物。
  7. 接着剤、粘着剤、及び封止剤からなる群から選択される少なくとも1つとして用いられる請求項4〜6いずれかに記載の硬化物。
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