JP2017193597A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化物の密着性に優れる硬化性組成物を提供すること。【解決手段】カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部を含有し、上記カチオン重合開始剤(B)が、特定の一般式で表されるカチオン及び特定の一般式で表されるアニオンからなるスルホニウム塩の少なくとも一種を含有することを特徴とする硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物及び該硬化性組成物にエネルギー線の照射又は加熱によって得られる硬化物に関する。該硬化性組成物は、特に接着剤に有用である。
硬化性組成物は、インキ、塗料、各種コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において用いられている。
例えば、下記特許文献1〜4には、各種ボレートアニオンを有するカチオン硬化触媒又は光カチオン重合開始剤を含有する種々の硬化性組成物又はその硬化物が開示されている。
特開2012−56971公報 特開2015−140374号公報 特許第3996334号 特許第4276407号
本発明の目的は、硬化物の密着性に優れる硬化性組成物を提供することにある。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部を含有し、
上記カチオン重合開始剤(B)が、下記一般式(I)で表されるカチオン及び下記一般式(II)で表されるアニオンからなるスルホニウム塩の少なくとも一種を含有することを特徴とする硬化性組成物を提供することで、上記目的を達成したものである。
Figure 2017193597
(式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換されている場合もある炭素原子数1〜30のアルキル基、置換されている場合もある炭素原子数6〜30のアリール基又は置換されている場合もある炭素原子数2〜30の複素環含有基である。ただし、R、R及びRのうち少なくとも1つは、水素原子ではない。)
Figure 2017193597
(式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、1個以上のフッ素原子で置換されたアリール基である。)
本発明によれば、硬化物の密着性に優れる硬化性組成物を提供することができる。
以下、本発明の硬化性組成物について詳細に説明する。
本発明に使用する上記カチオン硬化性成分(A)は、エネルギー線照射又は加熱により活性化したカチオン重合開始剤により高分子化または、架橋反応を起こす化合物であり、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、芳香族エポキシ化合物(A1)、脂環式エポキシ化合物(A2)、脂肪族エポキシ化合物(A3)等が挙げられる。
上記芳香族エポキシ化合物(A1)とは、芳香環を含むエポキシ化合物を指し、該芳香族エポキシ化合物の具体例としては、フェノール、クレゾール、ブチルフェノール等、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノール又は、そのアルキレンオキサイド付加物のモノ/ポリグリシジルエーテル化物、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、又はこれらに更にアルキレンオキサイドを付加した化合物のグリシジルエーテル化物やエポキシノボラック樹脂;レゾルシノールやハイドロキノン、カテコール等の2個以上のフェノール性水酸基を有する芳香族化合物のモノ/ポリグリシジルエーテル化物;フェニルジメタノールやフェニルジエタノール、フェニルジブタノール等のアルコール性水酸基を2個以上有する芳香族化合物のグリシジルエーテル化物;フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の2個以上のカルボン酸を有する多塩基酸芳香族化合物のグリシジルエステル、安息香酸のグリシジルエステル、スチレンオキサイド又はジビニルベンゼンのエポキシ化物等が挙げられる。
上記芳香族エポキシ化合物(A1)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、デナコール(登録商標)EX−201、デナコールEX−203、デナコールEX−711、デナコールEX−721、オンコートEX−1020、オンコートEX−1030、オンコートEX−1040、オンコートEX−1050、オンコートEX−1051、オンコートEX−1010、オンコートEX−1011、オンコート1012(ナガセケムテックス社製);オグソール(登録商標)PG−100、オグソールEG−200、オグソールEG−210、オグソールEG−250(大阪ガスケミカル社製);HP4032、HP4032D、HP4700(DIC社製);ESN−475V(新日鉄住金化学社製);エピコートYX8800(三菱化学社製);マープルーフ(登録商標)G−0105SA、マープルーフG−0130SP(日油社製);エピクロン(登録商標)N−665、エピクロンHP−7200(DIC社製);EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、XD−1000、NC−3000、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、NC−7000L(日本化薬社製);アデカレジン(登録商標)EP−4000、アデカレジンEP−4005、アデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−4901(ADEKA社製);TECHMORE VG−3101L(プリンテック社製)等が挙げられる。
上記芳香族エポキシ化合物としては、多官能のものが、硬化性に優れるため好ましい。
上記脂環式エポキシ化合物(A2)とは、飽和環にスペーサーを介さず直接オキシラン環が結合しているものをさし、該脂環式エポキシ化合物(A2)の具体例としては、少なくとも1個の脂環式環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル化物またはシクロヘキセンやシクロペンテン環含有化合物を酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドやシクロペンテンオキサイド含有化合物が挙げられる。たとえば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、プロパン−2,2−ジイル−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン、α−ピネンオキシド、リモネンジオキシド等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物(A2)としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート又は3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレートが、密着性向上の観点から好ましい。
上記脂環式エポキシ化合物(A2)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、セロキサイド(登録商標)2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2000、セロキサイド3000(ダイセル社製)等が挙げられる。
上記脂肪族エポキシ化合物(A3)とは、後述の芳香族エポキシ化合物(A1)や脂環式エポキシ化合物(A2)に分類されないエポキシ化合物を指し、該脂肪族エポキシ化合物の具体例としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化物、アルキルカルボン酸のグリシジルエステル等の単官能エポキシ化合物や、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化物、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル等の多官能エポキシ化合物が挙げられる。代表的な化合物として、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、C12〜13混合アルキルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジメタノールジグリシジルエーテルなどの多価アルコールのグリシジルエーテル、またプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することによって得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル化物、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルが挙げられる。更に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルや高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン等が挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物(A3)としては、脂肪族アルコールのグリシジルエーテル化物あるいは脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル化物が、粘度、塗工性及び反応性が向上するので好ましい。
上記脂肪族エポキシ化合物(A3)としては、市販品のものを用いることができ、例えば、デナコールEX−121、デナコールEX−171、デナコールEX−192、デナコールEX−211、デナコールEX−212、デナコールEX−313、デナコールEX−314、デナコールEX−321、デナコールEX−411、デナコールEX−421、デナコールEX−512、デナコールEX−521、デナコールEX−611、デナコールEX−612、デナコールEX−614、デナコールEX−622、デナコールEX−810、デナコールEX−811、デナコールEX−850、デナコールEX−851、デナコールEX−821、デナコールEX−830、デナコールEX−832、デナコールEX−841、デナコールEX−861、デナコールEX−911、デナコールEX−941、デナコールEX−920、デナコールEX−931(ナガセケムテックス社製);エポライトM−1230、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF(共栄社化学社製)、アデカグリシロール(登録商標)ED−503、アデカグリシロールED−503G、アデカグリシロールED−506、アデカグリシロールED−523T、アデカレジンEP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記オキセタン化合物(A4)としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン等の二官能脂肪族オキセタン化合物、3―エチル―3−[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3―エチル―3−(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3―エチル―3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3―エチル―3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3―エチル―3−(クロロメチル)オキセタン等の一官能オキセタン化合物等が挙げられる。これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記オキセタン化合物(A4)としては、カチオン重合性モノマーを主成分とする市販品のものを用いることができ、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製);アロンオキセタン(登録商標)OXT−121、OXT−221、EXOH、POX、OXA、OXT−101、OXT−211、OXT−212(東亞合成社製)、エタナコール(登録商標)OXBP、OXTP(宇部興産社製)等が挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物(A5)としては、例えば、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、1,6−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
上記カチオン硬化性成分(A)において、上記芳香族エポキシ化合物(A1)、脂環式エポキシ化合物(A2)、脂肪族エポキシ化合物(A3)、オキセタン化合物(A4)及びビニルエーテル化合物(A5)の使用割合は、カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、芳香族エポキシ化合物(A1)0〜50質量部、脂環式エポキシ化合物(A2)0〜80質量部、脂肪族エポキシ化合物(A3)0〜80質量部、オキセタン化合物(A4)0〜50質量部、ビニルエーテル化合物(A5)0〜20質量部であるのが、粘度、塗工性、反応性及び硬化性が向上するので好ましい。尚、(A1)〜(A5)成分の合計は0質量部とはならないようにする。
本発明に使用する上記カチオン重合開始剤(B)は、上記一般式(I)で表されるカチオン及び上記一般式(II)で表されるアニオンからなるスルホニウム塩の少なくとも一種を含有する。
上記一般式(I)中、R、R及びRで表される炭素原子数1〜30のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イコシル、シクロペンチル、シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、アダマンチル等が挙げられ、
、R及びRで表される炭素原子数6〜30のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、アンスリル、フェナンスレニル、上記アルキル基で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アンスリル等が挙げられ、
、R及びRで表される炭素原子数2〜30の複素環含有基としては、例えば、ピリジル、ピリミジル、フリル、チエニル、テトラヒドロフリル、ジオキソラニル、ベンゾオキサゾール−2−イル、テトラヒドロピラニル、ピロリジル、イミダゾリジル、ピラゾリジル、チアゾリジル、イソチアゾリジル、オキサゾリジル、イソオキサゾリジル、ピペリジル、ピペラジル、モルホリニル等の5〜7員複素環とメチレン鎖を組み合わせた基が挙げられる。
上記一般式(I)で表されるカチオンとしては、下記一般式(I−1)で表される芳香族スルホニウム塩が、感度が高いので好ましい。
Figure 2017193597
(式中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R39、R40、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基又は炭素原子数2〜10のエステル基を表し、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)
上記一般式(I)で表されるカチオンの具体例としては、下記群I及び群IIに例示した構造を有するものが挙げられる。
Figure 2017193597
Figure 2017193597
上記一般式(II)中、R、R、R及びRは、同一である場合もあり、異なっている場合もあり、それぞれ1個以上のフッ素原子で置換されていたアリール基である。ホウ素に直接結合しているアリール基にフッ素原子が置換されているものを好適に用いることができるが、ホウ素に直接結合しているアリール基にフッ素原子が置換されていなくても、置換基としてのアルキル基もしくはアリール基がフッ素原子に置換されていればよい。該アリール基としては好ましくはフェニル基を例示することができ、例えば以下のようなアニオンを例示することができる。
Figure 2017193597
上記カチオン硬化性成分(A)に対するカチオン重合開始剤(B)の使用割合は、カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)0.001〜15質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などの諸物性に悪影響を与える場合がある。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、エチレン性不飽和基を有する化合物(C)及びラジカル重合開始剤(D)を用いることができる。
上記エチレン性不飽和基を有する化合物(C)としては、例えば、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸亜鉛、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ビスフェノールZジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記カチオン硬化性成分(A)に対するエチレン性不飽和基を有する化合物(C)の使用割合は、カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、エチレン性不飽和基を有する化合物(C)5〜70質量部、好ましくは10〜30質量部である。少なすぎると硬化が不十分となりやすく、多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などの諸物性に悪影響を与える場合がある。
上記ラジカル重合開始剤(D)としては、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物等のケトン系化合物、オキシム系化合物などを用いることができる。
上記エチレン性不飽和基を有する化合物(C)に対するラジカル重合開始剤(D)の使用割合は、エチレン性不飽和基を有する化合物(C)100質量部に対して、ラジカル重合開始剤(D)0〜15質量部、好ましくは0〜10質量部である。多すぎると硬化物の吸水率や硬化物強度などの諸物性に悪影響を与える場合がある。ラジカル重合開始剤(D)が0質量部である場合、上述のカチオン重合開始剤(B)から発生したラジカル種が、上記エチレン性不飽和基を有する化合物(C)の反応に寄与する。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、さらに、増感剤(E)を用いることができる。増感剤(E)は、カチオン重合開始剤(B)が示す極大吸収波長よりも長い波長に極大吸収を示し、カチオン重合開始剤(B)による重合開始反応を促進させる化合物である。また増感助剤は、増感剤(E)の作用を一層促進させる化合物である。
増感剤(E)としては、アントラセン系化合物、ナフタレン系化合物等が挙げられる。
アントラセン系化合物としては、例えば、下式(IIIa)で表されるものが挙げられる。
Figure 2017193597
(式中、R及びR10は、各々独立に水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数2〜12のアルコキシアルキル基を表し、R11は水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。)
上記式(IIIa)で表されるアントラセン系化合物の具体例を挙げると、次のような化合物がある。
9,10−ジメトキシアントラセン、
9,10−ジエトキシアントラセン、
9,10−ジプロポキシアントラセン、
9,10−ジイソプロポキシアントラセン、
9,10−ジブトキシアントラセン、
9,10−ジペンチルオキシアントラセン、
9,10−ジヘキシルオキシアントラセン、
9,10−ビス(2−メトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(2−エトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(2−ブトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(3−ブトキシプロポキシ)アントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジイソプロポキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジペンチルオキシアントラセン、
2−メチル−または2−エチル−9,10−ジヘキシルオキシアントラセンなど。
ナフタレン系化合物としては、例えば、下式(IIIb)で表されるものが挙げられる。
Figure 2017193597
(式中、R12及びR13は各々独立に炭素原子数1〜6のアルキル基を表す)
上記式(IIIb)で表されるナフタレン系化合物の具体例を挙げると、次のような化合物がある。
4−メトキシ−1−ナフトール、
4−エトキシ−1−ナフトール、
4−プロポキシ−1−ナフトール、
4−ブトキシ−1−ナフトール、
4−ヘキシルオキシ−1−ナフトール、
1,4−ジメトキシナフタレン、
1−エトキシ−4−メトキシナフタレン、
1,4−ジエトキシナフタレン、
1,4−ジプロポキシナフタレン、
1,4−ジブトキシナフタレンなど。
上記カチオン硬化性成分(A)に対する増感剤(E)の使用割合は特に限定されず、本発明の目的を阻害しない範囲内で概ね通常の使用割合で使用すればよいが、例えば、上記カチオン硬化性成分(A)の100重量部に対して、増感剤(E)それぞれ0.1〜3質量部以上であるのが、硬化性向上の観点から好ましい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、さらに、常温では不活性であり所定の温度への加熱・光照射・酸等により保護基が脱離し、活性化されて紫外線吸収能が発現する化合物を用いることもできる。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じてシランカップリング剤を用いることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシランなどのアルキル官能性アルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシランなどのアルケニル官能性アルコキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシドなどのチタンアルコキシド類、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)などのチタンキレート類、ジルコウニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネートなどのジルコニウムキレート類、ジルコニウムトリブトキシモノステアレートなどのジルコニウムアシレート類、メチルトリイソシアネートシランなどのイソシアネートシラン類等を用いることができる。
上記シランカップリング剤の使用量は、特に限定されないが、通常、硬化性組成物中の固形物の全量100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲である。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて熱可塑性有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。該熱可塑性有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート−ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物には、特に制限されず通常用いられる上記(A)及び(B)の各成分を溶解または分散しえる溶媒を用いることができ、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ(登録商標)#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;プロピレンカーボネート、カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明の硬化性組成物は、硬化性、接着性、液保存安定性が向上するので水分量が5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。水分が多すぎると、白濁したり成分が析出したりする恐れがあるので好ましくない。水分は、硬化時に後から添加してもよいし、高湿雰囲気下に一定時間置いてもよい。
本発明の硬化性組成物は、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、支持基体上に適用される。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
上記支持基体の材料としては、特に制限されず通常用いられるものを使用することができ、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;エポキシ樹脂;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エステル等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等の高分子材料が挙げられる。
尚、上記支持基体に、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザ処理等の表面活性化処理を行ってもよい。
また、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、他のカチオン重合開始剤、紫外線吸収剤、ポリオール、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料などの着色剤、消泡剤、増粘剤、界面活性剤、レべリング剤、難燃剤、チクソ剤、希釈剤、可塑剤、安定剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、静電防止剤、流動調整剤、接着促進剤等の各種樹脂添加物等を添加することができる。
本発明の硬化性組成物をエネルギー線の照射により硬化させる方法において、エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などを挙げることができ、紫外線が経済的に最も好ましい。紫外線の光源としては、紫外線レーザ、水銀ランプ、キセノンレーザ、メタルハライドランプなどが挙げられる。
本発明の硬化性組成物を加熱により硬化させる方法における条件は、70〜250℃で1〜100分である。プレベイク(PAB;Pre applied bake)した後、加圧して、ポストベイク(PEB;Post exposure bake)してもよいし、異なる数段階の温度でベイクしてもよい。
加熱条件は各成分の種類及び配合割合によって異なるが、例えば、70〜180℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。
本発明の硬化性組成物又はその硬化物の具体的な用途としては、接着剤、メガネ、撮像用レンズに代表される光学材料、塗料、コーティング剤、ライニング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、印刷版、カラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、デジタルカメラ、有機EL、タッチパネル等の表示素子、絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・光素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜、液晶表示装置のバックライトに使用されるプリズムレンズシート、プロジェクションテレビ等のスクリーンに使用されるフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレンズシートのレンズ部、またはこのようなシートを用いたバックライト等、マイクロレンズ等の光学レンズ、光学素子、光コネクター、光導波路、光学的造形用注型剤等を挙げることができる。
例えば接着剤として適用する場合には、基材として、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、セラミック製品等を用い、基材に本発明の硬化性組成物を上述の手段で塗布し、上述の手段でエネルギー線照射又は加熱して硬化させる。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、本発明の硬化性組成物及び該硬化性組成物を硬化して得られる硬化物に関し、実施例、評価例及び比較例により具体的に説明する。なお、実施例及び比較例では部は質量部を意味する。
[実施例1〜8、比較例1〜4]
下記の表1〜表2に示す配合で各成分を十分に混合して、各々実施組成物1〜8、比較組成物1〜4を得た。
カチオン硬化性成分(A)としては下記の化合物A2−1、A3−1〜A3−3及びA4−1を用いた。
化合物A1−1:アデカレジンEP−4100L(ビスフェノールA型多官能エポキシ:ADEKA社製)
化合物A2−1:セロキサイド2021P(脂環式エポキシ:ダイセル社製)
化合物A3−1:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
化合物A3−2:アデカレジンEP−4088L(ADEKA社製)
化合物A3−3:アデカレジンEP−4005(ADEKA社製)
化合物A4−1:アロンオキセタンOXT−221(オキセタン:東亞合成社製)
カチオン重合開始剤(B)としては下記の化合物B−1〜B−2及びB’−1〜B’−2を用いた。
化合物B−1:下記化学式で表される化合物
化合物B−2:下記化学式で表される化合物
化合物B’−1:下記化学式で表される化合物
化合物B’−2:下記化学式で表される化合物
Figure 2017193597
Figure 2017193597
Figure 2017193597
Figure 2017193597
エチレン性不飽和を有する化合物(C)としては、下記の化合物C−1〜C−3を用いた。
化合物C−1:PEG200#ジアクリレート
化合物C−2:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
化合物C−3:エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート
ラジカル重合開始剤(D)としては、下記の化合物D−1を用いた。
化合物D−1:イルガキュア184(BASF社製)
その他成分としては、下記の化合物(E−1)を用いた。
化合物E−1:9,10−ジブトキシアントラセン
Figure 2017193597
Figure 2017193597
[評価例1〜8、比較評価例1〜4]
上記実施例1〜8で得られた実施組成物及び比較例1〜4で得られた比較組成物について、下記評価を行った。結果を下記表3に示す。
(接着性1)
以下の方法で接着性の試験を実施した。
上記で得られた実施組成物1〜8と比較組成物の1〜4を、一枚のPETフィルム(東洋紡製:品番コスシャインA4300)にそれぞれ塗布した後、もう一枚のコロナ放電処理を施したCOP(シクロオレフィンポリマー、日本ゼオン製:品番ゼオノアフィルム14-060)フィルムとラミネーターを用いて貼り合わせ、無電極紫外光ランプを用いて1000mJ/cm2に相当する光をCOPフィルム越しに照射して接着して試験片を得た。得られた試験片の90度ピール試験を行い、下記基準により評価した。
剥がせないもの:++
抵抗を感じるが剥がせるもの:+
容易にはがせるもの:−
未硬化:−−
(接着性2)
上記接着性1の試験において、光を照射するフィルムをCOPフィルムからPETフィルムに替えた以外は上記接着性1の試験と同様にして評価した。
Figure 2017193597
表3より、本発明の硬化性組成物は硬化物の接着性に優れることが明らかである。

Claims (7)

  1. カチオン硬化性成分(A)100質量部に対して、カチオン重合開始剤(B)1〜10質量部を含有し、
    上記カチオン重合開始剤(B)が、下記一般式(I)で表されるカチオン及び下記一般式(II)で表されるアニオンからなるスルホニウム塩の少なくとも一種を含有することを特徴とする硬化性組成物。
    Figure 2017193597
    (式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換されている場合もある炭素原子数1〜30のアルキル基、置換されている場合もある炭素原子数6〜30のアリール基又は置換されている場合もある炭素原子数2〜30の複素環含有基である。ただし、R、R及びRのうち少なくとも1つは、水素原子ではない。)
    Figure 2017193597
    (式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、1個以上のフッ素原子で置換されたアリール基である。)
  2. さらに、エチレン性不飽和基を有する化合物(C)を含有する請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. さらに、ラジカル重合開始剤(D)を含有する請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. さらに、増感剤(E)を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を、エネルギー線を照射すること又は加熱により硬化させる方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性組成物の硬化物。
  7. 請求項6に記載の硬化物からなるフィルムを少なくとも一部に具備してなる表示素子。
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